JP2002169370A - トナー搬送ローラ、その製造方法及び画像形成装置 - Google Patents
トナー搬送ローラ、その製造方法及び画像形成装置Info
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- JP2002169370A JP2002169370A JP2000368116A JP2000368116A JP2002169370A JP 2002169370 A JP2002169370 A JP 2002169370A JP 2000368116 A JP2000368116 A JP 2000368116A JP 2000368116 A JP2000368116 A JP 2000368116A JP 2002169370 A JP2002169370 A JP 2002169370A
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- thermoplastic resin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 安定したトナー搬送性及びトナー剥ぎ取り性
を有し、画像形成装置に用いられるトナー供給ローラや
クリーニングローラなどとして好適なトナー搬送ローラ
及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 回転軸と、その外周に設けられた発泡弾
性体層を有する発泡体ローラにおいて、上記発泡弾性体
層の外周面に、熱可塑性樹脂粉体の溶融固着物からなる
コート層を有するトナー搬送ローラ、並びに上記発泡弾
性体層の外周面に、熱可塑性樹脂粉体を均質に載置した
のち、該熱可塑性樹脂粉体の融点以上、発泡弾性体層の
融点未満の温度で加熱処理し、熱可塑性樹脂粉体の溶融
固着物からなるコート層を形成させ、トナー搬送ローラ
を製造する方法である。
を有し、画像形成装置に用いられるトナー供給ローラや
クリーニングローラなどとして好適なトナー搬送ローラ
及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 回転軸と、その外周に設けられた発泡弾
性体層を有する発泡体ローラにおいて、上記発泡弾性体
層の外周面に、熱可塑性樹脂粉体の溶融固着物からなる
コート層を有するトナー搬送ローラ、並びに上記発泡弾
性体層の外周面に、熱可塑性樹脂粉体を均質に載置した
のち、該熱可塑性樹脂粉体の融点以上、発泡弾性体層の
融点未満の温度で加熱処理し、熱可塑性樹脂粉体の溶融
固着物からなるコート層を形成させ、トナー搬送ローラ
を製造する方法である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トナー搬送ロー
ラ、その製造方法及び画像形成装置に関する。さらに詳
しくは、本発明は、複写機,レーザープリンタ,ファク
シミリなどの電子写真装置や静電記録装置などの画像形
成装置に用いられる現像装置、クリーニング装置などに
搭載され、安定したトナー搬送性及びトナー剥ぎ取り性
を有するトナー供給ローラやクリーニングローラなどの
トナー搬送ローラ、このものを効率よく製造する方法、
並びに該トナー搬送ローラを装着してなる画像形成装置
に関するものである。
ラ、その製造方法及び画像形成装置に関する。さらに詳
しくは、本発明は、複写機,レーザープリンタ,ファク
シミリなどの電子写真装置や静電記録装置などの画像形
成装置に用いられる現像装置、クリーニング装置などに
搭載され、安定したトナー搬送性及びトナー剥ぎ取り性
を有するトナー供給ローラやクリーニングローラなどの
トナー搬送ローラ、このものを効率よく製造する方法、
並びに該トナー搬送ローラを装着してなる画像形成装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複写機,レーザープリンタ,ファクシミ
リなどの電子写真装置や静電記録装置などの画像形成装
置の現像装置においては、感光ドラムなどの静電潜像担
持体にトナーを付着させて現像する現像ローラなどのト
ナー担持体に対し、トナーを供給するためのトナー供給
ローラが搭載されている。このトナー供給ローラは上記
トナー担持体に当接させて使用するものであって、トナ
ー担持体へのトナー搬送とトナー担持体からのトナー剥
ぎ取りの機能を有している。一方、上記画像形成装置の
クリーニング装置においては、クリーニングローラが搭
載されており、このクリーニングローラは、静電潜像担
持体に当接させて使用するものであって、該静電潜像担
持体からのトナー剥ぎ取り(あるいはトナー掻き取り)
と集めたトナーを搬送する機能を有している。
リなどの電子写真装置や静電記録装置などの画像形成装
置の現像装置においては、感光ドラムなどの静電潜像担
持体にトナーを付着させて現像する現像ローラなどのト
ナー担持体に対し、トナーを供給するためのトナー供給
ローラが搭載されている。このトナー供給ローラは上記
トナー担持体に当接させて使用するものであって、トナ
ー担持体へのトナー搬送とトナー担持体からのトナー剥
ぎ取りの機能を有している。一方、上記画像形成装置の
クリーニング装置においては、クリーニングローラが搭
載されており、このクリーニングローラは、静電潜像担
持体に当接させて使用するものであって、該静電潜像担
持体からのトナー剥ぎ取り(あるいはトナー掻き取り)
と集めたトナーを搬送する機能を有している。
【0003】図1は、電子写真方式による画像形成装置
の一例を示す概要図であって、トナー供給ローラ3と静
電潜像を保持した画像形成体(静電潜像担持体)1との
間に現像ローラ2がその外周面を画像形成体1の表面に
近接させた状態で配設され、かつ画像形成体1に紙など
の記録媒体8を介して、転写ローラ5を当接させた構造
を示している。トナー供給ローラ3、現像ローラ2及び
画像形成体1を矢印方向に回転させることにより、トナ
ーがトナー供給ローラ3により、現像ローラ2の表面に
供給され、層規制ブレード4によって均一な薄層に整え
られたのち、画像形成体1上の潜像に付着し、該潜像が
可視化される、そして画像形成体1と転写ローラ5との
間に電界を発生させることにより、画像形成体1上のト
ナー画像を記録媒体8に転写させる。また、6はクリー
ニングローラであり、このクリーニングローラ6によ
り、転写後に画像形成体1表面に残留するトナーが除去
される。なお、7は帯電ローラである。
の一例を示す概要図であって、トナー供給ローラ3と静
電潜像を保持した画像形成体(静電潜像担持体)1との
間に現像ローラ2がその外周面を画像形成体1の表面に
近接させた状態で配設され、かつ画像形成体1に紙など
の記録媒体8を介して、転写ローラ5を当接させた構造
を示している。トナー供給ローラ3、現像ローラ2及び
画像形成体1を矢印方向に回転させることにより、トナ
ーがトナー供給ローラ3により、現像ローラ2の表面に
供給され、層規制ブレード4によって均一な薄層に整え
られたのち、画像形成体1上の潜像に付着し、該潜像が
可視化される、そして画像形成体1と転写ローラ5との
間に電界を発生させることにより、画像形成体1上のト
ナー画像を記録媒体8に転写させる。また、6はクリー
ニングローラであり、このクリーニングローラ6によ
り、転写後に画像形成体1表面に残留するトナーが除去
される。なお、7は帯電ローラである。
【0004】上記のトナー供給ローラやクリーニングロ
ーラなどのトナー搬送ローラは、前述のようにトナー搬
送機能とトナー剥ぎ取り機能の両機能が要求される。こ
のような機能が要求されるトナー搬送ローラとしては、
従来ソリッドゴム材、ブラシ材、発泡ゴム材などを用い
たものが数多く提案されている。まず、トナー搬送機能
については、これらの各種ローラの中で、ソリッドゴム
材は表面が平滑であるため、充分なトナー搬送性が得ら
れにくいし、またブラシ材は、トナー搬送機能に優れて
いるものの、ブラシ繊維の抜けや切断などの問題があ
る。これに対し、発泡ゴム材は、表面に形成された発泡
孔により、トナー搬送性がソリッドゴム材に比べて大幅
に向上するため、トナー搬送ローラの材料として好適で
あり、広範に用いられている。一方、トナー剥ぎ取り機
能については、発泡弾性体ローラを被当接部材に当接さ
せて、トナーを力学的に剥ぎ取る方法や、発泡弾性体ロ
ーラにバイアスを印加し、被当接部材から静電気的な力
でトナーを剥ぎ取る方法などが知られている。しかしな
がら、近年さらなる高画質化を図るために、電子写真方
式の画像形成装置に用いられるトナーは、粒径をさらに
小さくしていく必要があり、その結果、通常粒径のトナ
ーに比べて剥ぎ取りにくいという傾向がある。
ーラなどのトナー搬送ローラは、前述のようにトナー搬
送機能とトナー剥ぎ取り機能の両機能が要求される。こ
のような機能が要求されるトナー搬送ローラとしては、
従来ソリッドゴム材、ブラシ材、発泡ゴム材などを用い
たものが数多く提案されている。まず、トナー搬送機能
については、これらの各種ローラの中で、ソリッドゴム
材は表面が平滑であるため、充分なトナー搬送性が得ら
れにくいし、またブラシ材は、トナー搬送機能に優れて
いるものの、ブラシ繊維の抜けや切断などの問題があ
る。これに対し、発泡ゴム材は、表面に形成された発泡
孔により、トナー搬送性がソリッドゴム材に比べて大幅
に向上するため、トナー搬送ローラの材料として好適で
あり、広範に用いられている。一方、トナー剥ぎ取り機
能については、発泡弾性体ローラを被当接部材に当接さ
せて、トナーを力学的に剥ぎ取る方法や、発泡弾性体ロ
ーラにバイアスを印加し、被当接部材から静電気的な力
でトナーを剥ぎ取る方法などが知られている。しかしな
がら、近年さらなる高画質化を図るために、電子写真方
式の画像形成装置に用いられるトナーは、粒径をさらに
小さくしていく必要があり、その結果、通常粒径のトナ
ーに比べて剥ぎ取りにくいという傾向がある。
【0005】したがって、これに対処するには、トナー
剥ぎ取り性能(あるいはトナー掻き取り性能)を向上さ
せる必要があり、そのためには、トナー搬送ローラに対
し、(1)硬度を高める、(2)現像ローラ又は静電潜
像担持体への当接幅を大きくする、(3)回転数を増や
す、(4)バイアスを印加し、静電的な力でトナーを剥
ぎ取ることに重点をおくなどの処置をとることが考えら
れる。しかしながら、前記(1)〜(3)の方法では、
トナー、被当接部材及びトナー搬送ローラそのものへの
ストレスが増加し、それらが劣化するという問題があ
る。また前記(4)の方法では、トナー搬送ローラを導
電化する必要がある上、バイアス電源を必要とし、装置
が複雑化するのを免れない。トナー搬送性やトナー剥ぎ
取り性を向上させた発泡弾性体ローラとして、例えばト
ナー供給ローラ(特開平5−61350号公報)、トナ
ー搬送ローラ(特開平11−52707号公報)、トナ
ー供給ローラ及びその製造方法(特開平11−3874
9号公報)などが提案されている。しかしながら、これ
らの発泡弾性体ローラは、トナー搬送性能及びトナー剥
ぎ取り性能の両機能を必ずしも充分に満足し得るもので
はない。
剥ぎ取り性能(あるいはトナー掻き取り性能)を向上さ
せる必要があり、そのためには、トナー搬送ローラに対
し、(1)硬度を高める、(2)現像ローラ又は静電潜
像担持体への当接幅を大きくする、(3)回転数を増や
す、(4)バイアスを印加し、静電的な力でトナーを剥
ぎ取ることに重点をおくなどの処置をとることが考えら
れる。しかしながら、前記(1)〜(3)の方法では、
トナー、被当接部材及びトナー搬送ローラそのものへの
ストレスが増加し、それらが劣化するという問題があ
る。また前記(4)の方法では、トナー搬送ローラを導
電化する必要がある上、バイアス電源を必要とし、装置
が複雑化するのを免れない。トナー搬送性やトナー剥ぎ
取り性を向上させた発泡弾性体ローラとして、例えばト
ナー供給ローラ(特開平5−61350号公報)、トナ
ー搬送ローラ(特開平11−52707号公報)、トナ
ー供給ローラ及びその製造方法(特開平11−3874
9号公報)などが提案されている。しかしながら、これ
らの発泡弾性体ローラは、トナー搬送性能及びトナー剥
ぎ取り性能の両機能を必ずしも充分に満足し得るもので
はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、電子写真装置や静電記録装置などの画像形成
装置に用いられる現像装置やクリーニング装置に搭載さ
れ、安定したトナー搬送性及びトナー剥ぎ取り性を有す
るトナー供給ローラやクリーニングローラなどのトナー
搬送ローラ、並びにこのトナー搬送ローラを装着してな
る画像形成装置を提供することを目的とするものであ
る。
状況下で、電子写真装置や静電記録装置などの画像形成
装置に用いられる現像装置やクリーニング装置に搭載さ
れ、安定したトナー搬送性及びトナー剥ぎ取り性を有す
るトナー供給ローラやクリーニングローラなどのトナー
搬送ローラ、並びにこのトナー搬送ローラを装着してな
る画像形成装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、回転軸の外
周に設けられた発泡弾性体層の外周面に、熱可塑性樹脂
粉体の溶融固着物からなり、かつ表面が均質で微細な凹
凸形状を有するコート層を設けてなるローラが、その目
的に適合し得ることを見出した。本発明は、かかる知見
に基づいて完成したものである。すなわち、本発明は、
(1)回転軸と、その外周に設けられた発泡弾性体層を
有する発泡体ローラにおいて、該発泡弾性体層の外周面
に、熱可塑性樹脂粉体の溶融固着物からなるコート層を
有することを特徴とするトナー搬送ローラ、(2)回転
軸と、その外周に設けられた発泡弾性体層を有する発泡
体ローラにおける該発泡弾性体層の外周面に、その融点
より低い融点を有する熱可塑性樹脂粉体を均質に載置し
たのち、該熱可塑性樹脂粉体の融点以上、発泡弾性体層
の融点未満の温度で加熱処理し、熱可塑性樹脂粉体の溶
融固着物からなるコート層を形成させることを特徴とす
るトナー搬送ローラの製造方法、及び(3)上記トナー
搬送ローラを装着したことを特徴とする画像形成装置、
を提供するものである。
を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、回転軸の外
周に設けられた発泡弾性体層の外周面に、熱可塑性樹脂
粉体の溶融固着物からなり、かつ表面が均質で微細な凹
凸形状を有するコート層を設けてなるローラが、その目
的に適合し得ることを見出した。本発明は、かかる知見
に基づいて完成したものである。すなわち、本発明は、
(1)回転軸と、その外周に設けられた発泡弾性体層を
有する発泡体ローラにおいて、該発泡弾性体層の外周面
に、熱可塑性樹脂粉体の溶融固着物からなるコート層を
有することを特徴とするトナー搬送ローラ、(2)回転
軸と、その外周に設けられた発泡弾性体層を有する発泡
体ローラにおける該発泡弾性体層の外周面に、その融点
より低い融点を有する熱可塑性樹脂粉体を均質に載置し
たのち、該熱可塑性樹脂粉体の融点以上、発泡弾性体層
の融点未満の温度で加熱処理し、熱可塑性樹脂粉体の溶
融固着物からなるコート層を形成させることを特徴とす
るトナー搬送ローラの製造方法、及び(3)上記トナー
搬送ローラを装着したことを特徴とする画像形成装置、
を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明においては、熱可塑性樹脂
粉体を用いてコーティング処理を施すローラとして、回
転軸と、その外周に設けられた発泡弾性体層を有する発
泡体ローラが用いられる。該発泡体ローラにおける発泡
弾性体層としては特に制限はなく、ポリウレタン発泡体
層,シリコーンゴム発泡体層,EPDM発泡体層など、
いずれであってもよいが、トナー搬送ローラ用として
は、特にポリウレタン発泡体層(回転軸の外周にポリウ
レタン発泡体層を設けてなるローラを、以下、ポリウレ
タン発泡体ローラと称す。)が性能などの点から好適で
ある。このポリウレタン発泡体ローラの製造において
は、ポリウレタン発泡体形成材料として、ポリオール成
分、ポリイソシアネート成分、発泡剤及び所望により用
いられる導電性付与剤、触媒、整泡剤などを含有するも
のが使用される。上記ポリウレタン発泡体形成材料にお
いては、ポリオール成分やポリイソシアネート成分は、
それらを反応させてなるプレポリマーの形で含まれてい
てもよい。
粉体を用いてコーティング処理を施すローラとして、回
転軸と、その外周に設けられた発泡弾性体層を有する発
泡体ローラが用いられる。該発泡体ローラにおける発泡
弾性体層としては特に制限はなく、ポリウレタン発泡体
層,シリコーンゴム発泡体層,EPDM発泡体層など、
いずれであってもよいが、トナー搬送ローラ用として
は、特にポリウレタン発泡体層(回転軸の外周にポリウ
レタン発泡体層を設けてなるローラを、以下、ポリウレ
タン発泡体ローラと称す。)が性能などの点から好適で
ある。このポリウレタン発泡体ローラの製造において
は、ポリウレタン発泡体形成材料として、ポリオール成
分、ポリイソシアネート成分、発泡剤及び所望により用
いられる導電性付与剤、触媒、整泡剤などを含有するも
のが使用される。上記ポリウレタン発泡体形成材料にお
いては、ポリオール成分やポリイソシアネート成分は、
それらを反応させてなるプレポリマーの形で含まれてい
てもよい。
【0009】ポリオールあるいはプレポリマーの製造に
用いられるポリオール成分としては特に制限はなく、ポ
リエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、疎水
性ポリオールなどを挙げることができる。ここで、ポリ
エーテルポリオールとしては、グリセリン等にエチレン
オキシドやプロピレンオキシドを付加重合したポリオー
ル、ポリテトラメチレングリコール、エチレングリコー
ル、プロパンジオール、ブタンジオール等のポリオール
が好ましく用いられる。ポリエステルポリオールとして
は、ジカルボン酸とジオールやトリオールなどとの縮合
により得られる縮合系ポリエステルポリオール、ジオー
ルやトリオールをベースとしラクトンの開環重合により
得られるラクトン系ポリエステルポリオール、ポリエー
テルポリオールの末端をラクトンでエステル変性したエ
ステル変性ポリオールなどのポリオールが好ましく用い
られる。また、疎水性ポリオールとしては、ポリイソプ
レンポリオール、ポリブタジエンポリオール、水素添加
ポリブタジエンポリオールなどが用いられる。これらの
ポリオール成分は、一種用いてもよく、二種以上を組み
合わせて用いてもよい。
用いられるポリオール成分としては特に制限はなく、ポ
リエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、疎水
性ポリオールなどを挙げることができる。ここで、ポリ
エーテルポリオールとしては、グリセリン等にエチレン
オキシドやプロピレンオキシドを付加重合したポリオー
ル、ポリテトラメチレングリコール、エチレングリコー
ル、プロパンジオール、ブタンジオール等のポリオール
が好ましく用いられる。ポリエステルポリオールとして
は、ジカルボン酸とジオールやトリオールなどとの縮合
により得られる縮合系ポリエステルポリオール、ジオー
ルやトリオールをベースとしラクトンの開環重合により
得られるラクトン系ポリエステルポリオール、ポリエー
テルポリオールの末端をラクトンでエステル変性したエ
ステル変性ポリオールなどのポリオールが好ましく用い
られる。また、疎水性ポリオールとしては、ポリイソプ
レンポリオール、ポリブタジエンポリオール、水素添加
ポリブタジエンポリオールなどが用いられる。これらの
ポリオール成分は、一種用いてもよく、二種以上を組み
合わせて用いてもよい。
【0010】一方、ポリイソシアネートあるいはプレポ
リマーの製造に用いられるポリイソシアネート成分とし
ては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニ
ルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製ジフェニル
メタンジイソシアネート(クルードMDI)、イソホロ
ンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソ
シアネート;水素添加トリレンジイソシアネート;ヘキ
サメチレンジイソシアネート等の不飽和結合を持たない
ポリイソシアネート類やそれらのイソシアヌレート、カ
ルボジイミド、グリコール等による変性物などが挙げら
れる。これらのポリイソシアネート成分は一種用いても
よく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
リマーの製造に用いられるポリイソシアネート成分とし
ては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニ
ルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製ジフェニル
メタンジイソシアネート(クルードMDI)、イソホロ
ンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソ
シアネート;水素添加トリレンジイソシアネート;ヘキ
サメチレンジイソシアネート等の不飽和結合を持たない
ポリイソシアネート類やそれらのイソシアヌレート、カ
ルボジイミド、グリコール等による変性物などが挙げら
れる。これらのポリイソシアネート成分は一種用いても
よく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0011】次に、発泡剤としては、製造プロセス上の
取扱いやすさ、気化や発泡のしやすさなどを考慮して、
一般に沸点が20〜60℃の範囲にある物理的発泡剤が
好ましく用いられる。そして、この発泡剤をポリウレタ
ン発泡体の原料として用いる場合、発泡剤単独では粘度
が低く、発泡機で安定した流量を得にくいため、ポリオ
ールなどの粘度の高い原料成分とあらかじめ混合して用
いるのが有利である。このような発泡剤としては、例え
ばn−ペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、メチ
レンクロリド、フロン134a(1,1,1,2−テト
ラフルオロエタン)、フロン245fa(1,1,1,
3,3−ペンタフルオロプロパン)、フロン365mf
c(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン)、フ
ロン356、フロン141b(1,1−ジクロロ−1−
フルオロエタン)、フロン142b(1−クロロ−1,
1−ジフルオロエタン)、フロン22(クロロジフルオ
ロメタン)、さらには水などが挙げられる。これらは単
独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
取扱いやすさ、気化や発泡のしやすさなどを考慮して、
一般に沸点が20〜60℃の範囲にある物理的発泡剤が
好ましく用いられる。そして、この発泡剤をポリウレタ
ン発泡体の原料として用いる場合、発泡剤単独では粘度
が低く、発泡機で安定した流量を得にくいため、ポリオ
ールなどの粘度の高い原料成分とあらかじめ混合して用
いるのが有利である。このような発泡剤としては、例え
ばn−ペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、メチ
レンクロリド、フロン134a(1,1,1,2−テト
ラフルオロエタン)、フロン245fa(1,1,1,
3,3−ペンタフルオロプロパン)、フロン365mf
c(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン)、フ
ロン356、フロン141b(1,1−ジクロロ−1−
フルオロエタン)、フロン142b(1−クロロ−1,
1−ジフルオロエタン)、フロン22(クロロジフルオ
ロメタン)、さらには水などが挙げられる。これらは単
独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
【0012】次に、本発明におけるポリウレタン発泡体
形成材料において、所望により用いられる導電性付与剤
としては、カーボンブラックやイオン導電剤などが挙げ
られる。カーボンブラックとしては、例えば電化ブラッ
ク、ケッチェンブラック、アセチレンブラックなどのガ
スブラック、インクブラックを含むオイルファーネスブ
ラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、ラン
プブラックなどが挙げられる。イオン導電剤としては、
例えばテトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモ
ニウム、ラウリルトリメチルアンモニウムなどのドデシ
ルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアン
モニウムなどのオクタデシルトリメチルアンモニウム、
ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリメ
チルアンモニウム、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニ
ウムなどの過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、
ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、アルキル硫
酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩などのアンモニウム
塩;リチウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム
などのアルカリ金属又はアルカリ土類金属の過塩素酸
塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフ
ッ化水素酸塩、トリフルオロメチル硫酸塩、スルホン酸
塩などが挙げられる。
形成材料において、所望により用いられる導電性付与剤
としては、カーボンブラックやイオン導電剤などが挙げ
られる。カーボンブラックとしては、例えば電化ブラッ
ク、ケッチェンブラック、アセチレンブラックなどのガ
スブラック、インクブラックを含むオイルファーネスブ
ラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、ラン
プブラックなどが挙げられる。イオン導電剤としては、
例えばテトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモ
ニウム、ラウリルトリメチルアンモニウムなどのドデシ
ルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアン
モニウムなどのオクタデシルトリメチルアンモニウム、
ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリメ
チルアンモニウム、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニ
ウムなどの過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、
ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、アルキル硫
酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩などのアンモニウム
塩;リチウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム
などのアルカリ金属又はアルカリ土類金属の過塩素酸
塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフ
ッ化水素酸塩、トリフルオロメチル硫酸塩、スルホン酸
塩などが挙げられる。
【0013】これらの導電性付与剤は一種用いてもよ
く、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その
配合量は特に制限はなく、各種状況に応じて適宜選定さ
れるが、通常、高分子材料100重量部に対し、0.1
〜40重量部、好ましくは0.3〜20重量部の割合で
配合される。また、上記のカーボンブラックやイオン導
電剤と共に金属粉末や金属酸化物粉末などのフィラー系
導電剤を添加することができる。また、ポリウレタン発
泡体形成材料において、所望により用いられる触媒とし
ては、例えば有機金属触媒のジブチルチンジラウレー
ト、ジブチルチンジアセテート、スタナスオクトエー
ト、ジブチルチンマーカブチド、ジブチルチンチオカル
ボキシレート、ジブチルチンジマレニート、ジオクチル
チンマーカブチド、ジオクチルチンチオカルボキシレー
ト、フェニル水銀、プロピオン酸銀、オクテン酸錫、ア
ミン触媒のトリエチルアミン、N,N,N′N′−テト
ラメチルエチレンジアミン、トリエチレンジアミン、N
−メチルモルホリン、ジメチルアミノエタノール、ビス
(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、1,8−ジア
ザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7等が好まし
く用いられる。これらの触媒は、単独で用いてもよく、
二種以上を組み合わせて用いてもよい。
く、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その
配合量は特に制限はなく、各種状況に応じて適宜選定さ
れるが、通常、高分子材料100重量部に対し、0.1
〜40重量部、好ましくは0.3〜20重量部の割合で
配合される。また、上記のカーボンブラックやイオン導
電剤と共に金属粉末や金属酸化物粉末などのフィラー系
導電剤を添加することができる。また、ポリウレタン発
泡体形成材料において、所望により用いられる触媒とし
ては、例えば有機金属触媒のジブチルチンジラウレー
ト、ジブチルチンジアセテート、スタナスオクトエー
ト、ジブチルチンマーカブチド、ジブチルチンチオカル
ボキシレート、ジブチルチンジマレニート、ジオクチル
チンマーカブチド、ジオクチルチンチオカルボキシレー
ト、フェニル水銀、プロピオン酸銀、オクテン酸錫、ア
ミン触媒のトリエチルアミン、N,N,N′N′−テト
ラメチルエチレンジアミン、トリエチレンジアミン、N
−メチルモルホリン、ジメチルアミノエタノール、ビス
(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、1,8−ジア
ザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7等が好まし
く用いられる。これらの触媒は、単独で用いてもよく、
二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0014】さらに、該ポリウレタン発泡体形成材料に
おいては、所望により用いられる整泡剤としては、例え
ばポリエーテルシリコーンオイル、ノニオン性界面活性
剤、イオン性界面活性剤などが挙げられ、これらは一種
用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリウレタン発泡体ローラの作製においては、(1)前
記のポリウレタン発泡体形成材料をブロック状に自由に
発泡させたものを、裁断加工したのち、仕上げ寸法に近
い角柱状にし、次いで、回転軸挿入孔を設け、これに回
転軸を挿入接着後、表面加工処理して所定寸法の発泡体
ローラを製造する方法や、(2)回転軸がセットされた
所定形状の金型に、発泡体形成材料を注型して発泡硬化
させる一体発泡成形法など、いずれも用いることができ
る。これらの方法の中で、特に(2)において、金型と
して円筒型を用いる場合、脱型後、切削処理や研削処理
などを必要とせず、(1)の方法に比べて生産性に優れ
る上、発泡弾性体層の外周面にケバ立ちの発生がないの
で有利である。しかし、この方法では、発泡弾性体層の
表面に、一般にスキン層が形成されるため、トナー搬送
性能やトナー剥ぎ取り性能が阻害される場合があり、そ
の対策がこれまで種々構ぜられている。本発明は、後で
説明するように、熱可塑性樹脂粉体の溶融固着物からな
るコート層を設けることにより、上記問題を解決したも
のである。
おいては、所望により用いられる整泡剤としては、例え
ばポリエーテルシリコーンオイル、ノニオン性界面活性
剤、イオン性界面活性剤などが挙げられ、これらは一種
用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリウレタン発泡体ローラの作製においては、(1)前
記のポリウレタン発泡体形成材料をブロック状に自由に
発泡させたものを、裁断加工したのち、仕上げ寸法に近
い角柱状にし、次いで、回転軸挿入孔を設け、これに回
転軸を挿入接着後、表面加工処理して所定寸法の発泡体
ローラを製造する方法や、(2)回転軸がセットされた
所定形状の金型に、発泡体形成材料を注型して発泡硬化
させる一体発泡成形法など、いずれも用いることができ
る。これらの方法の中で、特に(2)において、金型と
して円筒型を用いる場合、脱型後、切削処理や研削処理
などを必要とせず、(1)の方法に比べて生産性に優れ
る上、発泡弾性体層の外周面にケバ立ちの発生がないの
で有利である。しかし、この方法では、発泡弾性体層の
表面に、一般にスキン層が形成されるため、トナー搬送
性能やトナー剥ぎ取り性能が阻害される場合があり、そ
の対策がこれまで種々構ぜられている。本発明は、後で
説明するように、熱可塑性樹脂粉体の溶融固着物からな
るコート層を設けることにより、上記問題を解決したも
のである。
【0015】円筒状金型を用い、ポリウレタン発泡体ロ
ーラを作製するには、まず円筒状金型に回転軸をセット
したのち、前述のポリウレタン発泡体形成材料を所定量
注型し、通常15〜80℃、好ましくは20〜65℃の
範囲の温度において発泡を開始させる。次に型内空隙部
がポリウレタン発泡体で埋められたのち、50〜120
℃程度の温度でキュアを行い、次いで脱型して所望寸法
に裁断することにより、ポリウレタン発泡体ローラが得
られる。前記の方法で用いられる円筒状金型の材質につ
いては特に制限はなく、従来ポリウレタン発泡体ローラ
の作製において慣用されている金属製や樹脂製のものを
用いることができるが、特にステンレス鋼(SUS)製
のものが好適である。この円筒状型の内面には、所望に
よりフッ素樹脂などからなるコーティング層を設けても
よく、また、公知のシリコーン系やフッ素系などの離型
剤を塗布してもよい。また、本発明における発泡体ロー
ラを構成する回転軸としては、例えば硫黄快削鋼などの
鋼材に亜鉛などのメッキを施した金属部材、アルミニウ
ム、ステンレス鋼、マグネシウム合金などの金属部材が
挙げられる。
ーラを作製するには、まず円筒状金型に回転軸をセット
したのち、前述のポリウレタン発泡体形成材料を所定量
注型し、通常15〜80℃、好ましくは20〜65℃の
範囲の温度において発泡を開始させる。次に型内空隙部
がポリウレタン発泡体で埋められたのち、50〜120
℃程度の温度でキュアを行い、次いで脱型して所望寸法
に裁断することにより、ポリウレタン発泡体ローラが得
られる。前記の方法で用いられる円筒状金型の材質につ
いては特に制限はなく、従来ポリウレタン発泡体ローラ
の作製において慣用されている金属製や樹脂製のものを
用いることができるが、特にステンレス鋼(SUS)製
のものが好適である。この円筒状型の内面には、所望に
よりフッ素樹脂などからなるコーティング層を設けても
よく、また、公知のシリコーン系やフッ素系などの離型
剤を塗布してもよい。また、本発明における発泡体ロー
ラを構成する回転軸としては、例えば硫黄快削鋼などの
鋼材に亜鉛などのメッキを施した金属部材、アルミニウ
ム、ステンレス鋼、マグネシウム合金などの金属部材が
挙げられる。
【0016】本発明においては、このようにして作製さ
れた発泡体ローラにおける発泡弾性体層の外周面に、熱
可塑性樹脂粉体の溶融固着物からなる均質なコート層を
形成する。このコート層が形成される発泡弾性体層は、
表面にスキン層を有するものであってもよく、スキン層
のないものであってもよい。また、スキン層を有する場
合、所望により、研磨処理やその他の手段により該スキ
ン層を除去したのち、あるいはスキン層に孔を開け、該
スキン層直下のセルを外部に開孔させたのち、上記コー
ト層を形成してもよい。このコート層の形成に用いられ
る熱可塑性樹脂粉体としては、該発泡弾性体層の融点よ
り、低い融点を有するものであればよく、特に制限され
ず、様々な種類の粉体を用いることができる。具体的に
は、ポリオレフィン系,ポリスチレン系,ポリエステル
系,アクリル系などの樹脂粉体の中から、適宜選択され
るが、これらの中で、ポリオレフィン系樹脂粉体が好ま
しく、特にポリエチレン系樹脂粉体及びポリプロピレン
系樹脂粉体が好適である。これらの熱可塑性樹脂粉体
は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を混合して用
いてもよい。また、この粉体の平均粒子径は、通常3〜
300μm、好ましくは10〜100μmの範囲で選定
される。さらに、形成されるコート層の単位面積当たり
の量は、トナー搬送性能やトナー剥ぎ取り性能などの点
から、通常0.1〜100g/m2 、好ましくは0.2
〜10g/m2 の範囲が有利である。
れた発泡体ローラにおける発泡弾性体層の外周面に、熱
可塑性樹脂粉体の溶融固着物からなる均質なコート層を
形成する。このコート層が形成される発泡弾性体層は、
表面にスキン層を有するものであってもよく、スキン層
のないものであってもよい。また、スキン層を有する場
合、所望により、研磨処理やその他の手段により該スキ
ン層を除去したのち、あるいはスキン層に孔を開け、該
スキン層直下のセルを外部に開孔させたのち、上記コー
ト層を形成してもよい。このコート層の形成に用いられ
る熱可塑性樹脂粉体としては、該発泡弾性体層の融点よ
り、低い融点を有するものであればよく、特に制限され
ず、様々な種類の粉体を用いることができる。具体的に
は、ポリオレフィン系,ポリスチレン系,ポリエステル
系,アクリル系などの樹脂粉体の中から、適宜選択され
るが、これらの中で、ポリオレフィン系樹脂粉体が好ま
しく、特にポリエチレン系樹脂粉体及びポリプロピレン
系樹脂粉体が好適である。これらの熱可塑性樹脂粉体
は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を混合して用
いてもよい。また、この粉体の平均粒子径は、通常3〜
300μm、好ましくは10〜100μmの範囲で選定
される。さらに、形成されるコート層の単位面積当たり
の量は、トナー搬送性能やトナー剥ぎ取り性能などの点
から、通常0.1〜100g/m2 、好ましくは0.2
〜10g/m2 の範囲が有利である。
【0017】該コート層は、粉体の溶融固着物から構成
されているため、その表面には微細な凹凸が形成され、
その結果トナー搬送性やトナー剥ぎ取り性が向上する。
コート層の平均表面粗さは、トナー搬送性能やトナー剥
ぎ取り性能などの点から、好ましくは1〜50μm、よ
り好ましくは5〜30μmの範囲である。なお、この平
均表面粗さは、コート層の表面をビデオマイクロスコー
プにて100倍に拡大し、周方向に幅3mmで1回転観
察し、そのうち、任意の3箇所について凹凸部の最大差
を平均した値である。本発明においては、熱可塑性樹脂
粉体の種類を適宜選択することにより、発泡弾性体層の
表面の硬度や帯電性などを制御することができる。ま
た、コート層の材料として粉体を用いているので、ロー
ラ内部への侵入を防止することができる。
されているため、その表面には微細な凹凸が形成され、
その結果トナー搬送性やトナー剥ぎ取り性が向上する。
コート層の平均表面粗さは、トナー搬送性能やトナー剥
ぎ取り性能などの点から、好ましくは1〜50μm、よ
り好ましくは5〜30μmの範囲である。なお、この平
均表面粗さは、コート層の表面をビデオマイクロスコー
プにて100倍に拡大し、周方向に幅3mmで1回転観
察し、そのうち、任意の3箇所について凹凸部の最大差
を平均した値である。本発明においては、熱可塑性樹脂
粉体の種類を適宜選択することにより、発泡弾性体層の
表面の硬度や帯電性などを制御することができる。ま
た、コート層の材料として粉体を用いているので、ロー
ラ内部への侵入を防止することができる。
【0018】上記コート層の形成は、本発明の方法に従
えば、以下に示すように効率よく行うことができる。本
発明の方法においては、まず、発泡体ローラにおける発
泡弾性体層の外周面に、所定の平均粒子径を有する前記
熱可塑性樹脂粉体を、単位面積当たりの量が所定の値に
なるように均質に載置する。この場合、作製直後の発泡
体ローラを用いると、発泡弾性体層表面が粘着性を有す
るため、該粉体が付着しやすく、作業性の面から、好都
合である。次に、該熱可塑性樹脂粉体の融点以上、発泡
弾性体層の融点未満の温度で加熱処理を行い、熱可塑性
樹脂粉体の溶融固着物からなるコート層を形成させる。
発泡弾性体層がポリウレタン発泡体である場合の加熱温
度は、熱可塑性樹脂粉体の融点以上で、300℃以下、
好ましくは200℃以下とするのが適当である。このよ
うにして、表面にケバ立ちがなく、トナー搬送性及びト
ナー剥ぎ取り性の向上したトナー搬送ローラが得られ
る。本発明のトナー搬送ローラは、安定したトナー搬送
性及びトナー剥ぎ取り性を有すると共に、発泡弾性体層
の外周面にケバ立ちがないので、現像装置内への異物の
混入が抑制され、電子写真装置や静電記録装置などの画
像形成装置における現像装置に搭載されるトナー供給ロ
ーラとして、あるいはクリーニング装置に搭載されるク
リーニングローラなどとして好適に用いられる。本発明
はまた、前記トナー搬送ローラを、トナー供給ローラ及
び/又はクリーニングローラなどとして装着してなる画
像形成装置をも提供する。
えば、以下に示すように効率よく行うことができる。本
発明の方法においては、まず、発泡体ローラにおける発
泡弾性体層の外周面に、所定の平均粒子径を有する前記
熱可塑性樹脂粉体を、単位面積当たりの量が所定の値に
なるように均質に載置する。この場合、作製直後の発泡
体ローラを用いると、発泡弾性体層表面が粘着性を有す
るため、該粉体が付着しやすく、作業性の面から、好都
合である。次に、該熱可塑性樹脂粉体の融点以上、発泡
弾性体層の融点未満の温度で加熱処理を行い、熱可塑性
樹脂粉体の溶融固着物からなるコート層を形成させる。
発泡弾性体層がポリウレタン発泡体である場合の加熱温
度は、熱可塑性樹脂粉体の融点以上で、300℃以下、
好ましくは200℃以下とするのが適当である。このよ
うにして、表面にケバ立ちがなく、トナー搬送性及びト
ナー剥ぎ取り性の向上したトナー搬送ローラが得られ
る。本発明のトナー搬送ローラは、安定したトナー搬送
性及びトナー剥ぎ取り性を有すると共に、発泡弾性体層
の外周面にケバ立ちがないので、現像装置内への異物の
混入が抑制され、電子写真装置や静電記録装置などの画
像形成装置における現像装置に搭載されるトナー供給ロ
ーラとして、あるいはクリーニング装置に搭載されるク
リーニングローラなどとして好適に用いられる。本発明
はまた、前記トナー搬送ローラを、トナー供給ローラ及
び/又はクリーニングローラなどとして装着してなる画
像形成装置をも提供する。
【0019】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。 調製例1 平均分子量5000,官能基数3のポリエーテルポリ
オール70重量部、スチレングラフトタイプのポリマ
ーポリオール30重量部、トリエチレンジアミン0.
3重量部、N−メチルモルフォリン0.2重量部、
水1.5重量部、シリコーン整泡剤1.5重量部及び
TDI−80/ポリメリックMDIの重量比率が50
/50のイソシアネートをインデックス105となる量
配合することにより、ポリウレタン発泡体形成材料を調
製した。このポリウレタン発泡体形成材料は、別途行わ
れたカップ内でのフリー発泡実験において、攪拌注入
後、温度25℃にて10秒で発泡を開始し、90秒間で
発泡を終了した。その際の密度は0.10g/ミリリッ
トルであった。
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。 調製例1 平均分子量5000,官能基数3のポリエーテルポリ
オール70重量部、スチレングラフトタイプのポリマ
ーポリオール30重量部、トリエチレンジアミン0.
3重量部、N−メチルモルフォリン0.2重量部、
水1.5重量部、シリコーン整泡剤1.5重量部及び
TDI−80/ポリメリックMDIの重量比率が50
/50のイソシアネートをインデックス105となる量
配合することにより、ポリウレタン発泡体形成材料を調
製した。このポリウレタン発泡体形成材料は、別途行わ
れたカップ内でのフリー発泡実験において、攪拌注入
後、温度25℃にて10秒で発泡を開始し、90秒間で
発泡を終了した。その際の密度は0.10g/ミリリッ
トルであった。
【0020】実施例1 内径18mm、長さ250mmのSUS製円筒、径6m
m、長さ260mmの鉄製シャフト、中央部にシャフト
保持用孔を設けた上蓋及び下蓋を用意した。まず、SU
S製円筒の一方の開口部に下蓋を装着し、この下蓋のシ
ャフト保持用孔にシャフトを差し込んだ状態で円筒型を
立てた。次いで、この円筒型に、調製例1で得られたポ
リウレタン発泡体形成材料6.5gを発泡機から注入
し、ただちに上蓋をシャフト保持用孔にシャフトの端部
が入るように円筒型の開口部に装着した。25℃で90
秒間発泡させたのち、90℃で20分間キュアした。次
いで脱型後、裁断して直径18mm、長さ220mmの
シャフト付きポリウレタン発泡体ローラを作製した。こ
のローラは、表面全面に薄いスキン層が形成されてお
り、また、その平均表面粗さは15μmであった。次
に、作製直後の上記ポリウレタン発泡体ローラの外周面
に、平均粒子径30μmのポリエチレン粉体を、1g/
m2 になるように、均質に付着させた。次いで150℃
の温度で30分間加熱処理し、ポリエチレン粉体の溶融
固着物からなるコート層を形成した。このコート層の平
均表面粗さは10μmであった。
m、長さ260mmの鉄製シャフト、中央部にシャフト
保持用孔を設けた上蓋及び下蓋を用意した。まず、SU
S製円筒の一方の開口部に下蓋を装着し、この下蓋のシ
ャフト保持用孔にシャフトを差し込んだ状態で円筒型を
立てた。次いで、この円筒型に、調製例1で得られたポ
リウレタン発泡体形成材料6.5gを発泡機から注入
し、ただちに上蓋をシャフト保持用孔にシャフトの端部
が入るように円筒型の開口部に装着した。25℃で90
秒間発泡させたのち、90℃で20分間キュアした。次
いで脱型後、裁断して直径18mm、長さ220mmの
シャフト付きポリウレタン発泡体ローラを作製した。こ
のローラは、表面全面に薄いスキン層が形成されてお
り、また、その平均表面粗さは15μmであった。次
に、作製直後の上記ポリウレタン発泡体ローラの外周面
に、平均粒子径30μmのポリエチレン粉体を、1g/
m2 になるように、均質に付着させた。次いで150℃
の温度で30分間加熱処理し、ポリエチレン粉体の溶融
固着物からなるコート層を形成した。このコート層の平
均表面粗さは10μmであった。
【0021】
【発明の効果】本発明のトナー搬送ローラは、回転軸の
外周に設けられた発泡弾性体層の外周面に、熱可塑性樹
脂粉体の溶融固着物からなるコート層を設けることによ
り、トナー搬送性及びトナー剥ぎ取り性を向上させたも
のであって、電子写真装置や静電記録装置などの画像形
成装置のトナー供給ローラやクリーニングローラなどと
して、好適に用いられる。
外周に設けられた発泡弾性体層の外周面に、熱可塑性樹
脂粉体の溶融固着物からなるコート層を設けることによ
り、トナー搬送性及びトナー剥ぎ取り性を向上させたも
のであって、電子写真装置や静電記録装置などの画像形
成装置のトナー供給ローラやクリーニングローラなどと
して、好適に用いられる。
【図1】 電子写真方式による画像形成装置の一例を示
す概要図である。
す概要図である。
1:画像形成体 2:現像ローラ 3:トナー供給ローラ 4:層規制ブレード 5:転写ローラ 6:クリーニングローラ 7:帯電ローラ 8:記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 21/10 G03G 21/00 312 Fターム(参考) 2H034 BC01 BC03 2H077 AC04 AD06 AD13 AD32 FA13 FA14 FA22 3J103 AA02 AA14 AA33 AA51 BA41 EA02 EA11 EA20 FA05 FA07 GA02 GA52 GA57 GA58 GA60 GA64 HA03 HA04 HA05 HA12 HA15 HA18 HA31 HA32 HA33 HA37 HA41 HA42 HA48 HA54 HA55
Claims (7)
- 【請求項1】 回転軸と、その外周に設けられた発泡弾
性体層を有する発泡体ローラにおいて、該発泡弾性体層
の外周面に、熱可塑性樹脂粉体の溶融固着物からなるコ
ート層を有することを特徴とするトナー搬送ローラ。 - 【請求項2】 発泡弾性体層がポリウレタン発泡体層で
ある請求項1記載のトナー搬送ローラ。 - 【請求項3】 コート層の単位面積当たりの量が0.1
〜10g/m2 である請求項1又は2記載のトナー搬送
ローラ。 - 【請求項4】 熱可塑性樹脂粉体が、平均粒子径3〜3
00μmのものである請求項1,2又は3記載のトナー
搬送ローラ。 - 【請求項5】 熱可塑性樹脂粉体が、ポリエチレン系樹
脂粉体及び/又はポリプロピレン系樹脂粉体である請求
項1ないし4のいずれかに記載のトナー搬送ローラ。 - 【請求項6】 回転軸と、その外周に設けられた発泡弾
性体層を有する発泡体ローラにおける該発泡弾性体層の
外周面に、その融点より低い融点を有する熱可塑性樹脂
粉体を均質に載置したのち、該熱可塑性樹脂粉体の融点
以上、発泡弾性体層の融点未満の温度で加熱処理し、熱
可塑性樹脂粉体の溶融固着物からなるコート層を形成さ
せることを特徴とするトナー搬送ローラの製造方法。 - 【請求項7】 請求項1ないし5のいずれかに記載のト
ナー搬送ローラを装着したことを特徴とする画像形成装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000368116A JP2002169370A (ja) | 2000-12-04 | 2000-12-04 | トナー搬送ローラ、その製造方法及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000368116A JP2002169370A (ja) | 2000-12-04 | 2000-12-04 | トナー搬送ローラ、その製造方法及び画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002169370A true JP2002169370A (ja) | 2002-06-14 |
Family
ID=18838424
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000368116A Withdrawn JP2002169370A (ja) | 2000-12-04 | 2000-12-04 | トナー搬送ローラ、その製造方法及び画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002169370A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007283745A (ja) * | 2005-08-31 | 2007-11-01 | Casio Electronics Co Ltd | ラベル作成方法及び装置 |
-
2000
- 2000-12-04 JP JP2000368116A patent/JP2002169370A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007283745A (ja) * | 2005-08-31 | 2007-11-01 | Casio Electronics Co Ltd | ラベル作成方法及び装置 |
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