JP2003102688A - 眼科装置 - Google Patents
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Abstract
球収差を自動的に測定する。 【解決手段】測定部は、第2受光部35に投影された前
眼部像を撮像し、前眼部像をメモリに記憶し、前眼部像
と、光路e、f及びgの角膜反射光束により、被検眼6
0の角膜曲率中心を基準にアライメントを行い、角膜反
射輝点中心を計算した後、瞳孔中心を計算する。瞳孔中
心が計算できた場合、アライメントデータ形成部は、角
膜反射輝点中心と瞳孔中心との差Δx、Δyを計算し
て、メモリに記憶する。測定部は、瞳孔中心でアライメ
ントを行い、この状態で、表示部に投影された前眼部像
を撮像し、この前眼部像をメモリに記憶し、角膜反射輝
点中心(Xc、Yc)を計算する。測定部は、(Xc、
Yc)からΔx、Δyを減算して、δx、δyを計算
し、このδx、δyがある許容値の範囲内にある場合、
第1受光部23により波面を測定し、表示部により瞳中
心、測定位置の表示を行う。一方、δx、δyが許容範
囲外である場合、測定部は、移動部によりεx、ε y移
動して再びアライメントを行う。
Description
特に、被検眼瞳孔の任意の位置で被検眼の屈折力や眼球
収差を自動的に測定することができる眼科装置に関す
る。
特に、眼科では、眼の屈折、調節等の眼機能、眼球内部
の検査を行う光学特性を測定する眼科装置として普及し
ている。また、これらの各種検査の測定結果は、例え
ば、検査対象となる患者の被測定眼がどのような測定状
態に置かれていたかが重要となる。
膜切開術・角膜切削術等の手術の結果予測、角膜移植後
の臨床、近視・遠視用のコンタクトレンズの設計及び評
価、角膜の診断・病気判定等、多数の用途に有効であ
る。従来の角膜形状の測定方法としては、例えば、プラ
シード円板技術、立体写真技術、モアレ技術、トポグラ
フィー干渉技術等がある。
は、例えば、眼底に点光源を投影して、ハルトマン板の
ような変換部材により所定数のビームに変換し、このビ
ームを受光部で受光して眼の光学特性を測定する装置
や、可視光によるプラチドリングを用いて角膜形状を測
定する角膜形状測定装置などが知られている。
被検眼の屈折力や収差を測定する測定装置では、そのア
ライメントが角膜曲率中心を基準にアライメントを行う
為、瞳孔がずれていると測定精度が悪くなる場合が想定
される。また、角膜曲率分布を測定する機能が付加され
ている装置では、測定の条件としてアライメントは角膜
曲率中心を基準に行う事が精度上求められる。従って、
この装置では、角膜曲率中心を基準に測定した後で補正
を行い、角膜曲率分布を計算していた。この場合、屈折
力や収差を測定する為の光束が瞳孔で蹴られることがあ
り測定精度が悪化したり、測定が不可能な場合が想定さ
れる。
任意の位置で被検眼の屈折力や眼球収差を自動的に測定
することを目的とする。また、本発明は、角膜曲率分布
測定には、角膜曲率中心を基準に、眼屈折力や眼球収差
測定には瞳孔中心を基準に、測定を自動的にそれぞれ又
は同時に若しくは並行して行うことを目的とする。ま
た、本発明は、瞳孔中心と角膜曲率中心が大きくずれて
いる被検眼においても、瞳孔に蹴られることによる測定
精度の悪化や測定不可能となることをなくし、自動的に
精度よく光学特性を測定することを目的とする。
によると、被検眼眼底に視標を投影するための第1投影
光学系と、被検眼眼底で反射された視標からの光束を、
少なくとも17本の光束に分割する分割素子を介した
後、第1受光部に導くための第1受光光学系と、被検眼
角膜に角膜形状測定のための所定パターンを投影する為
の第2投影光学系と、被検眼をアライメントする為のア
ライメント視標を投影する第3投影光学系と、上記第2
投影光学系により所定パターン及び上記第3投影光学系
によりアライメント指標が投影された被検眼前眼部を観
察し、前眼部信号を形成する第2受光部を含む第2受光
光学系と、上記第2受光部からの前眼部信号から、少な
くとも被検眼角膜頂点位置及び被検眼瞳中心位置に基づ
きアライメントデータを求めるアライメントデータ形成
部と、上記第2受光部からの前眼部信号に基づき上記第
2受光光学系の光軸を被検眼角膜中心近傍に一致させ、
次いで、上記アライメントデータ形成部によるアライメ
ントデータに基づき、上記第1受光光学系の光軸を被検
眼瞳中心近傍に移動させる移動部と、上記移動部が、上
記第2受光光学系の光軸を被検眼角膜中心近傍に位置合
わせした際に、上記第2受光部からの第2信号に基づ
き、角膜の曲率半径又は角膜形状を測定し、その後、該
アライメントデータに基づき、上記第1受光光学系の光
軸を被検眼瞳の所定位置で瞳中心近傍に位置合わせし
て、上記第1受光部からの第1信号に基づき、被検眼の
屈折力又は収差を測定する測定部を備えた眼科装置を提
供する。
眼底に視標を投影するための第1投影光学系と、被検眼
眼底で反射された視標からの光束を、少なくとも17本
の光束に分割する分割素子を介した後、第1受光部に導
くための第1受光光学系と、被検眼角膜に角膜形状測定
のための所定パターンを投影する為の第2投影光学系
と、被検眼をアライメントする為のアライメント視標を
投影する第3投影光学系と、上記第2投影光学系により
所定パターン及び上記第3投影光学系によりアライメン
ト指標が投影された被検眼前眼部を観察し、前眼部信号
を形成する第2受光部を含む第2受光光学系と、上記第
2受光部からの前眼部信号から、少なくとも被検眼角膜
頂点位置及び被検眼瞳中心位置に基づきアライメントデ
ータを求めるアライメントデータ形成部と、上記第2受
光部からの前眼部信号に基づき上記第2受光光学系の光
軸を被検眼角膜中心近傍に一致させ、また、上記アライ
メントデータ形成部によるアライメントデータに基づ
き、上記第1受光光学系の光軸を被検眼瞳中心近傍に移
動させる移動部と、上記移動部が、該アライメントデー
タに基づき、上記第1受光光学系の光軸を被検眼瞳の所
定位置で瞳中心近傍に位置合わせして、上記第1受光部
からの第1信号に基づき、被検眼の屈折力又は収差を測
定し、その後、上記第2受光光学系の光軸を被検眼角膜
中心近傍に位置合わせした際に、上記第2受光部からの
第2信号に基づき、角膜の曲率半径又は角膜形状を測定
する測定部を備えた眼科装置を提供する。
眼底に視標を投影するための第1投影光学系と、被検眼
眼底で反射された視標からの光束を、少なくとも17本
の光束に分割する分割素子を介した後、第1受光部に導
くための第1受光光学系と、被検眼角膜に角膜形状測定
のための所定パターンを投影する為の第2投影光学系
と、被検眼をアライメントする為のアライメント視標を
投影する第3投影光学系と、上記第2投影光学系により
所定パターン及び上記第3投影光学系によりアライメン
ト指標が投影された被検眼前眼部を観察し、前眼部信号
を形成する第2受光部を含む第2受光光学系と、上記第
2受光部からの前眼部信号から、少なくとも被検眼角膜
頂点位置及び被検眼瞳中心位置に基づきアライメントデ
ータを求めるアライメントデータ形成部と、上記第2受
光部からの前眼部信号及び上記アライメントデータ形成
部によるアライメントデータに基づき、上記第1受光光
学系及び上記第2受光光学系の少なくともいずれか一つ
を移動させ、上記第2受光光学系の光軸を被検眼角膜中
心近傍に一致させ、かつ上記第1受光光学系の光軸を被
検眼瞳中心近傍に移動させる移動部と、上記移動部によ
る移動の後に、上記第2受光部からの第2信号に基づ
き、角膜の曲率半径又は角膜形状を測定し、上記第1受
光部からの第1信号に基づき、被検眼の屈折力又は収差
を測定する測定部を備えた眼科装置を提供する。
眼底に視標を投影するための第1投影光学系と、被検眼
眼底で反射された視標からの光束を、少なくとも17本
の光束に分割する分割素子を介した後、第1受光素子に
導くための第1受光光学系と、被検眼角膜に角膜形状測
定のための所定パターンを投影する為の第2投影光学系
と、被検眼をアライメントする為のアライメント視標を
投影する第3投影光学系と、上記第2投影光学系により
所定パターン及び上記第3投影光学系により投影された
アライメント指標が投影された被検眼前眼部からの反射
光束を受け取り、前眼部信号を形成する第2受光部を含
む第2受光光学系と、前眼部からの反射光を受光し、角
膜の形状を含む情報の第3角膜信号を形成する第3受光
部を含む第3受光光学系と、上記第2受光部からの前眼
部信号から、少なくとも被検眼角膜頂点位置及び被検眼
瞳中心位置に基づきアライメントデータを求めるアライ
メントデータ形成部と、上記第2受光部からの前眼部信
号に基づき上記第2受光光学系の光軸を被検眼角膜中心
近傍に一致させ、次いで、該アライメントデータに基づ
き、上記第1受光光学系の光軸を、被検眼瞳中心近傍に
移動させる移動部と、上記移動部が、上記第2受光光学
系の光軸を被検眼角膜中心近傍に位置合わせした際に、
上記第3受光部からの第3信号に基づき、角膜の曲率半
径又は角膜形状を測定し、その後、該アライメントデー
タに基づき、上記第1受光光学系の光軸を被検眼瞳の所
定位置で瞳中心近傍に位置合わせして、上記第1受光部
からの第1信号に基づき、被検眼の屈折力又は収差を測
定する測定部を備えた眼科装置を提供する。
の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に関する眼光
学特性測定装置の概略光学系100を示す図である。
えば、対象物である被測定眼60の光学特性を測定する
装置であって、第1投影光学系10と、第1受光光学系
20と、第2受光光学系30と、共通光学系40と、第
1調整用光学系50と、第2投影光学系70と、第3投
影光学系80と、第2調整用光学系90とを備える。な
お、被測定眼60については、図中、網膜61、角膜6
2が示されている。
の光束を発するための第1光源部(測定用光源)11
と、リレーレンズ12とを備え、第1光源部11からの
光束で被測定眼60の網膜(眼底)61上の微小な領域
を、その照明条件を適宜設定できるように照明するため
のものである。なお、ここでは、一例として、第1光源
部11から発せられる照明用の光束の第1波長は、赤外
域の波長(例えば、840nm、780nm等)であ
る。また、リレーレンズ12は、第1光源部11の拡散
光を平行光に変換する。
スが大きく、時間コヒーレンスが小さいものが望まし
い。ここでは、第1光源部11は、例えば、スーパール
ミネッセンスダイオード(SLD)であって、輝度の高
い点光源を得ることができる。なお、第1光源部11
は、SLDに限られるものではなく、例えば、空間コヒ
ーレンス、時間コヒーレンスが大きいレーザー等であっ
ても、回転拡散板等を挿入し、適度に時間コヒーレンス
を下げることで、利用することができる。さらに、空間
コヒーレンス、時間コヒーレンスが小さいLEDであっ
ても、光量さえ十分であれば、例えば、光路の光源の位
置にピンホール等を挿入することで、利用することがで
きる。
6と、リレーレンズ25と、移動プリズム24と、リレ
ーレンズ21と、被測定眼60の網膜61から反射して
戻ってくる光束(第1光束)の一部を、少なくとも、1
7本のビームに変換する変換部材であるハルトマン板
(光束分割部材、分割素子)22と、このハルトマン板
22で変換された複数のビームを受光するための第1受
光部23とを備え、第1光束を第1受光部23に導くた
めのものである。また、ここでは、第1受光部23は、
リードアウトノイズの少ないCCDが採用されている
が、CCDとしては、例えば、一般的な低ノイズタイ
プ、測定用の1000*1000素子の冷却CCD等、
適宜のタイプのものを適用することができる。
ば、発光ダイオード:LED)72と、プラチドリング
(リングパターン)71を備える。なお、第2光源72
を省略することもできる。図2に、プラチドリングの構
成図の一例を示す。プラチドリング(PLACIDO'
S DISC)71は、図示のように、複数の同心輪帯
からなるパターンの指標を投影するためのものである。
なお、複数の同心輪帯からなるパターンの指標は、所定
のパターンの指標の一例であり、他の適宜のパターンを
用いることができる。そして、後述するアライメント調
整が完了した後、複数の同心輪帯からなるパターンの指
標を投影することができる。
アライメント調整及び座標原点、座標軸の測定・調整を
主に行うものであって、第2波長の光束を発するための
第2光源部(例えば、LED)31と、リレーレンズ3
2と、ダイクロイックミラー33を備える。
4、36、第2受光部(例えば、撮像素子CCD)35
を備える。第2受光光学系30は、第2照明光学系70
から照明されたプラチドリング71のパターンが、被測
定眼60の前眼部又は角膜62から反射して戻ってくる
光束(第2光束)を、第2受光部35に導く。また、第
2光源部31から発せられ被測定眼60の角膜62から
反射し、戻ってくる光束を第2受光部35に導くことも
できる。なお、第2光源部31から発せられる光束の第
2波長は、例えば、第1波長(ここでは、840nm)
と異なると共に、それより長い波長を選択できる(例え
ば、940nm)。
系10及び70、第1及び第2受光光学系20及び3
0、第3投影光学系80等に共通に含まれ得るものであ
り、例えば、ビームスプリッター45、ダイクロイック
ミラー46、43、対物レンズ42、絞り47、リレー
レンズ44を備える。また、ダイクロイックミラー43
は、第2光源部31の波長を透過し、被測定眼60の角
膜62から反射して戻ってくる第2光束を透過し、一
方、第1光源部11の波長を反射するようなミラーであ
る。ビームスプリッター45は、第1光源部11の波長
を被測定眼60に送光(反射)し、被測定眼60の網膜
61から反射して戻ってくる第1光束を、透過するよう
なミラー(例えば、ダイクロミックミラー)で形成され
る。このダイクロイックミラー43、ビームスプリッタ
ー45によって、第1及び2光束が、互いに他方の光学
系に入りノイズとなることがない。また、絞り47は、
対物レンズ42の焦点位置に配置され所謂テレセン絞り
となりその中心を通る光線は被検眼上で装置光軸と平行
となる。
源部51、54(例えば、LED)と、レンズ52、5
3とを備え、主に作動距離調整を行うものである。第2
調整用光学系90は、例えば、被検眼の固視や雲霧をさ
せる為の視標を投影する光路を含むものであって、第4
光源部(例えば、ランプ)91、固視標92、リレーレ
ンズ93、94、ミラー95を備える。
る。アライメント調整は、主に、第2受光光学系30及
び第3投影光学系80により実施される。
ーレンズ32、ダイクロイックミラー33、共通光学系
40に含まれるリレーレンズ44、絞り47、ダイクロ
イックミラー43、対物レンズ42を介して、対象物で
ある被測定眼60を略平行な光束で照明する。被測定眼
60の角膜62で反射した反射光束は、あたかも角膜6
2の曲率半径の1/2の点から射出したような発散光束
として射出される。この発散光束は、対物レンズ42、
ダイクロイックミラー43、絞り47、リレーレンズ4
4、ダイクロイックミラー33、リレーレンズ36、2
4を介して、第2受光部35にスポット像として受光さ
れる。
像を光軸上から外れている場合、眼光学特性測定装置1
00本体を、後述する移動部及び/又はミラー移動部に
よって上下左右に移動調整し、スポット像が光軸上と一
致させる。このように、スポット像が光軸上と一致する
と、角膜頂点についてのアライメント調整は完了する。
なお、アライメント調整は、被測定眼60の角膜62を
第3光源部51、54により照明し、この照明により得
られた被測定眼60の像が第2受光部35上に形成され
るので、この像を利用して瞳中心が光軸と一致するよう
にしてもよい。
ず、作動距離調整は、例えば、第3光源部51の光路
g、光路aにより投影された第2光源部35上の二つの
輝点(角膜反射像)の距離が、被検眼60と眼光学特性
測定装置100との距離に関係なく一定で、かつ、光軸
に対してこれとは異なる距離にある点では、例えば、そ
の位置のプラチドリングパターン71は、被検眼60と
眼光学特性測定装置100との距離に応じて距離により
変化する。従って、輝点間距離とリング間距離を測定
し、比較することにより、移動部290により眼光学特
性測定装置100を駆動することで、被検眼60と眼光
学特性測定装置100の距離合わせ(Z方向)を行うこ
とができる。
学系20との位置関係を概略的に説明する。第1投影光
学系10及び第1受光光学系20には、ビームスプリッ
ター45が挿入されており、このビームスプリッター4
5によって、第1投影光学系10からの光は、被測定眼
60に送光されると共に、被測定眼60からの反射光
は、透過される。第1受光光学系20に含まれる第1受
光部23は、変換部材であるハルトマン板22を通過し
た光を受光し、受光信号を生成する。
膜61とは、共役な関係を形成している。被測定眼60
の網膜61と第1受光部23とは、共役である。また、
ハルトマン板22と被測定眼60の瞳孔とは、共役な関
係を形成している。すなわち、対物レンズ42とリレー
レンズ25との合成前側焦点は、被測定眼60の瞳孔と
略一致している。第1受光部23に投影された少なくと
も17本の光束の内光軸に近傍の点像間隔が所定の量と
なるように移動させる。
は、第1受光部23に入力される光線と方向は逆だが、
ビームスプリッター45で共通光路になった後は、近軸
的には、第1受光部23に入力される光線と同じ進み方
をする。但し、シングルパス測定のときは、それぞれの
光線の径は違い、第1光源部11から出力される光線の
ビーム径は、第1受光部23に入力される光線に比べ、
かなり細く設定される。具体的には、第1光源部11か
ら出力される光線のビーム径は、例えば、眼の瞳位置で
1mm程度、第1受光部23に入力される光線のビーム
径は、7mm程度になることもある。
について説明する。第1受光光学系20に含まれるハル
トマン板22は、反射光束を複数のビームに変換する波
面変換部材である。ここでは、ハルトマン板22には、
光軸と直交する面内に配された複数のマイクロフレネル
レンズが適用されている。また、一般に、測定対象部
(被測定眼60)について、被測定眼60の球面成分、
3次の非点収差、その他の高次収差までも測定するに
は、被測定眼60を介した少なくとも17本のビームで
測定する必要がある。
子であって、例えば、波長ごとの高さピッチの輪帯と、
集光点と平行な出射に最適化されたブレーズとを備え
る。ここでのマイクロフレネルレンズは、例えば、半導
体微細加工技術を応用した8レベルの光路長差を施した
もので、高い集光率(例えば、98%)を達成してい
る。
光は、対物レンズ42、リレーレンズ21を通過し、ハ
ルトマン板22を介して、第1受光部23上に集光す
る。したがって、ハルトマン板22は、反射光束を少な
くとも、17本以上のビームに変換する波面変換部材を
備える。
置の概略電気系200を示すブロック図である。眼光学
特性測定装置に関する電気系200は、例えば、測定部
210と、制御部220と、表示部(モニター)230
と、メモリ240と、第1駆動部250と、第2駆動部
260と、入力部270と、アライメントデータ形成部
280及び移動部290とを備える。
2受光部35からの第1及び第2信号を同じ又は略同じ
タイミングで取り込み、第1受光部23からの第1信号
に基づき被検眼の光学特性を求め、第2受光部35から
の第2信号に基づき被検眼角膜形状を求める。ここで、
測定部210は、入力部270により選択された第1及
び第2信号に基づき、被検眼の光学特性と被検眼角膜形
状を求める。測定部210は、第1受光部23から得ら
れる受光信号(第1信号)、第2受光部35から得ら
れる受光信号(第2信号)を入力すると共に、座標原
点、座標軸、座標の移動、回転、全波面収差、角膜波面
収差、ゼルニケ係数、収差係数、Strehl比、白色
光MTF、ランドルト環パターン等を演算する。また、
測定部210は、このような演算結果に応じた信号を、
電気駆動系の全体の制御を行う制御部220と、眼光学
特性測定装置の光学系100全体を移動させる移動部2
90と、表示部230と、メモリ240とにそれぞれ出
力する。さらに、測定部210は、第1信号、第2信
号、又は、第1信号と第2信号両方により、測定タイミ
ング決定要因に基づき、測定可能期間を求める。測定部
210は、連続測定モードを選択可能であって、連続測
定モードにおいては、第1信号又は第2信号の測定適合
条件が充足している場合に、所定間隔で第1信号及び第
2信号の測定を行うことができる。また、測定部210
は、連続測定モードにおいては、第1信号又は第2信号
の測定適合条件が再度充足している場合に、自動的に測
定を行うことができる。さらに、測定部210は、学習
モード(例えば、測定タイミングに関しての学習モー
ド)を選択(切替)可能である。学習モードが選択され
た場合には、その測定のときの測定適合条件を記憶して
おき、第1信号又は第2信号の測定適合条件の設定に反
映させるようにしてもよい。この学習モードでは、例え
ば、熟練者の測定の際に、学習モードをONとして、そ
の際の測定タイミングを記憶し、まばたきからの所定時
間後を測定可能期間の設定の参考とするようにしてもよ
い。また、測定部210は、測定されたときの第2受光
部35の信号を記憶しておき、この第2受光部35の信
号を、測定データと共に表示部230において表示可能
とすることができる。測定部210は、例えば、測定の
際の前眼部像と測定結果とを関連付けてメモリ240に
記憶して、この前眼部像及び測定結果を表示部230に
表示することができる。
信号に基づいて、第1光源部11の点灯、消灯を制御し
たり、第1駆動部250、第2駆動部260及び第3駆
動部295を制御するものであり、例えば、測定部21
0での演算結果に応じた信号に基づいて、第1光源部1
1に対して信号を出力し、プラチドリング71に対し
て信号を出力し、第2光源部31に対して信号を出
力し、第4光源部91に対して信号を出力し、第3光
源部51、54に対して信号を出力し、さらに、第1
駆動部250、第2駆動部260及び第3駆動部295
に対して信号を出力する。第1駆動部250は、例え
ば、測定部210に入力された第1受光部23からの受
光信号に基づいて、第1照明光学系10の光源部11
を光軸方向に移動させるものであり、図示しない適宜の
レンズ移動手段に対して信号を出力すると共に、この
レンズ移動手段を駆動する。これにより、第1駆動部2
50は、第1投影光学系10の移動、調節を行うことが
できる。
0に入力された第1受光部23からの受光信号に基づ
いて、第1受光光学系20の移動プリズム24を光軸方
向に移動させるものであり、図示しない適宜のレンズ移
動手段に対して信号を出力することにより、移動プリ
ズム24を駆動する。これにより、第2駆動部260
は、第1受光光学系20の移動、調節を行うことができ
る。第3駆動部295は、例えば、第2調整光学系90
の固視標92を移動させるものであり、図示しない適宜
の移動手段に対して信号(11)を出力すると共に、この移
動手段を駆動する。これにより、第3駆動部295は、
第2調整光学系90の固視標92の移動、調節を行うこ
とができる。
る。ここでは、移動部290は、眼光学特性測定装置1
00の光軸を中心として、光軸方向をZ方向、Z方向に
直交する方向をX方向、Y方向として、眼光学特性測定
装置100全体を駆動するものである。なお、図中に
は、移動部290だけでなく眼光学特性測定装置10
0、被測定眼60も示している。移動部290は、例え
ば、移動台291、連結部材298及び載置台297を
備える。載置台297は、適宜の床面に配置されてい
る。連結部材298は、載置台297に配置されてい
る。また、移動台291は、連結部材298に対して、
Z方向(又はX方向)に移動自在に取り付けられてい
る。また、連結部材298は、載置台297に対して、
X方向(又はZ方向)に移動自在に取り付けられてい
る。移動台291は、例えば、モータ292、モータ軸
293、支持部材294を含む。モータ軸293には、
適宜の歯車等が取り付けられ、モータ292の駆動力を
支持部材294に伝達する。支持部材294は、眼光学
特性測定装置100に連結されており、モータ軸293
の回転に応じて、眼光学特性測定装置100を上下方向
(ここでは、Y方向)に駆動する。このように、移動部
290によれば、例えば、測定部210からの指令によ
り眼光学特性測定装置100を移動することができる。
孔中心の入力、測定可能期間(範囲)、連続モードの場
合の連続測定回数等の各種選択を行うためのものであ
る。測定モードとは、自動又はマニュアル、単発測定又
は連続測定などを選択するためのものである。なお、測
定モードとしてマニュアルが選択された場合、入力部2
70は、例えば、マニュアルで測定するためのファイン
ダースイッチとなる。また、瞳孔中心の入力について
は、入力部270を用いて、測定部210において被検
者の瞳孔中心が計算できない場合(例えば、瞳孔が変形
している場合等)、又は、マニュアルで入力する場合
に、検者が瞳孔中心を入力することができる。
ば、第2受光部35からの前眼部信号から、少なくとも
被検眼60の角膜頂点位置及び被検眼瞳中心位置に基づ
き、アライメントデータを求める。なお、アラインメン
トデータは、少なくとも被検眼60の角膜頂点位置と被
検眼瞳中心位置とのずれを示すものである。また、アラ
イメントデータ形成部280は、第2受光部35からの
前眼部信号から、被検眼瞳中心位置を画像処理により求
めることができない場合、又は、それをマニュアルで入
力する場合に、入力部270による検者の指示により、
被検眼瞳の所定位置を決定する。なお、アラインメント
データ形成部280は、瞳中心を自動的に画像処理など
で求めるモードと検者がマニュアルで任意の位置を瞳中
心として指定するモードが選択的に設けられている。
は第2受光部35からの第1及び/又は第2信号をイメ
ージとして表示する。図5に、イメージ表示の説明図を
示す。ここでは、表示部230には、例えば、アライメ
ントマーク231と、第3投影光学系80の第2光源部
31の反射像(角膜反射輝点)233と、第2投影光学
系70のプラチドリング71の反射像232と、第1調
整光学系50の第3光源部51の反射像(角膜反射像)
234と、瞳孔235が表示される。
的な動作について説明する。まず、上述の各光学系につ
いて説明すると、眼光学特性測定装置100の光学系に
は、例えば、光路aから光路gの7つの光路が設けられ
ている。光路aは、前眼部観察とアライメント及び角膜
曲率分布を測定する視標を受光する光路である。また、
光路bは、被検眼60の屈折力や眼球収差を測定する為
の視標を投影する光路である。光路cは、被検眼60の
屈折力や眼球収差を測定する為の眼底からの反射光束を
受光する為の光路である。光路eは、被検眼60の装置
光軸と直交する方向のアライメントを行う為の視標を投
影する光路である。光路fは、被検眼角膜の曲率分布を
測定する複数リングパターン(前眼部観察光源を兼ね
る)を投影する光路である。また、光路gは、被検眼6
0と装置の距離合わせを行う為の視標を投影する光路で
ある。光路dは、被検眼60の固視や雲霧をさせる為の
視標を投影する光路である。
順に従って説明する。まず、検者は、表示部230上の
被検眼60の前眼部62を観察しアライメントを行う。
つまり、光路fで第2光源72により照明されたプラチ
ドリング71のリングパターンの拡散光が被検眼60の
角膜(前眼部)62を照明する。更に、光路eからは、
第2光源部31が点灯しリレーレンズ32、ダイクロイ
ックミラー33、共通光学系40に含まれるリレーレン
ズ44、絞り47、ダイクロイックミラー43、対物レ
ンズ42により被検眼60の角膜62に第2光源部31
の光束が投影される。また、光路gからは、第3光源部
51からの光束がレンズ52により斜め方向から角膜に
向けて投影される。このため、光路e、光路f及び光路
gの角膜(前眼部)62からの反射光束は、光路aによ
り、対物レンズ42、ダイクロイックミラー43、絞り
47、リレーレンズ44と、ダイクロイックミラー33
と、リレーレンズ36、34を通り第2受光部35に投
影される。この際、表示部230上には、アライメント
マーク231と共に図5で示したような映像が映され
る。
及び距離合せを説明すると、眼光学特性測定装置100
の光軸と直交する方向(X−Y)の位置合わせは、アラ
イメントマーク231内の基準位置(アライメントマー
ク231中心に対応した撮像素子の座標)に第2光源部
31の角膜反射輝点233が来るように第2受光部35
上の輝点座標を計算し、移動部290により眼光学特性
測定装置100を駆動し位置合わせを行う。また、眼光
学特性測定装置100と被検眼60の距離合わせ(Z方
向)は、光路f及び光路gによるプラチドリング71の
リングパターン(第2投影光学系70の反射像232)
と第3光源部51の角膜反射像234を用いる。例え
ば、プラチドリング71のリングパターンは、被検眼6
0に対して有限距離から拡散光束として投影され、第3
光源部51はレンズ53により無限遠の光束として投影
されている。
により投影された第2受光部35上の二つの輝点(角膜
反射像)234の距離は、被検眼60と眼光学特性測定
装置100との距離に関係なく一定で、プラチドリング
71のリングパターンの内側から2番目のリングの距離
は、被検眼60と眼光学特性測定装置100との距離に
より変化する。従って、輝点間距離とリング間距離を測
定し比較することにより、移動部290により眼光学特
性測定装置100を駆動することで、眼光学特性測定装
置100と被検眼60の距離合わせ(Z方向)を行うこ
とが出来る。アライメントが所定の状態となると、角膜
の曲率分布の測定が行われる。この角膜の曲率分布の測
定について説明すると、第2受光部35には、上述した
ように角膜によるプラチドリング71からの反射光束
(反射像)232と、第2光源部31の反射輝点(角膜
反射輝点)233が投影されている。この輝点233
(或いは、プラチドリング71のリングパターンの最内
側のリング中心)から各リングの距離を測定すること
で、角膜の曲率分布を求めることが出来る。
第4光源部91が点灯し、固視標92が照明され、リレ
ーレンズ93、94、ミラー95、ダイクロイックミラ
ー46、43、対物レンズ42を通り、被検眼60に投
影される。なお、第4光源部91は、角膜曲率分布の測
定時から点灯されていても良い。また、第1光源部11
が点灯し、その光束は、リレーレンズ12、ビームスプ
リッター45、ダイクロイックミラー46、43、対物
レンズ42により被検眼60の眼底61に投影される。
また、被検眼60の眼底61で反射された測定光束は、
対物レンズ42、ダイクロイックミラー43、46、ビ
ームスプリッター45と、ミラー26、リレーレンズ2
5、移動プリズム24、リレーレンズ21、ハルトマン
板22を通り第1受光部23に投影される。
である。ビームスプリッター45は、1面が瞳と共役と
なるように配置され、更に、その面に例えば、図6
(A)に示すように、所定半径の円形状にエッチングが
施されている。その為、光束は瞳上で細いビームとなり
投影される。更に、ビームスプリッター45の反射面に
対して投影面との反対面は瞳と共役となっており、瞳か
らの光束が瞳全体を通る光束となるような大きさのエッ
チングが施されている。なお、ビームスプリッター45
のエッチング面と、ハルトマン板22の第1受光部23
側の面は、図6(B)に示すように、リレーレンズ2
5、21により共役となるように配置されている。その
為、被検眼60の屈折力に合わせて移動プリズム24を
移動しても共役関係は保持されるようになっている。
割され被検眼60の屈折力或いは眼球の収差により偏向
され第1受光部23に投影される。眼光学特性測定装置
100では、各光束の基準位置からのずれを計測するこ
とにより、被検眼60の屈折力或いは眼球の収差を求め
ることが出来る。更に、精度を良くする為に、第1受光
部23に投影された各点像の間隔が所定値となるように
又はボケを小さくするように、被検眼60の屈折力に合
わせて第1光源部11と移動プリズム24及び固視標9
2を移動を行う。なお、ここで、第1光源部11、移動
プリズム24及び固視標92の移動は、第1駆動部25
0から出力される信号、第2駆動部260から出力さ
れる信号及び第3駆動部295から出力される信号(1
1)にそれぞれ基づいている。この場合、測定は2回とな
り、最初の測定で点像の一部を用いて被検眼60の概略
屈折力を演算し移動量に換算して、第1光源部11と移
動プリズム24及び固視標92を移動させ測定を行う。
従って、被検眼60の屈折力は、1回目の測定値(移動
量を換算した値)と2回目の測定値を合わせたものとな
る。
に関連する動作について説明する。なお、ここでは、被
検眼瞳孔の任意の位置で被検眼の屈折力や眼球収差を自
動的に測定する場合について説明する。図7は、本発明
に関する眼光学特性測定装置100のフローチャートで
ある。まず、測定部210は、第2受光部35に投影さ
れた前眼部像を撮像し、この前眼部像をメモリ240に
記憶する(S101)。つぎに、測定部210は、メモ
リ240に記憶された前眼部像と、光路e、光路f及び
光路gの角膜反射光束により、被検眼60の角膜曲率中
心を基準にアライメントを行い、角膜反射輝点中心を計
算する(S103)。つぎに、第2受光部35上には、
ステップS101において被検眼60の瞳孔も撮影され
ているので、測定部210は、撮影されメモリ240に
記憶された瞳孔の中心を計算する(S105)。瞳孔中
心の計算方法としては、例えば、瞳孔の縁を見つけるこ
とは光量の変化により容易である為、何点かの縁の座標
より楕円近似を行い中心座標を求めても良いし、仮中心
を決めてその点からの任意の縁までの距離の差が最小と
なる点を中心として求めても良い。瞳孔中心は、これに
限られず、その他適宜の方法により求めるようにしても
よい。つぎに、測定部210は、ステップS105で瞳
孔中心が計算されたか否かを判断する(S107)。ス
テップS107で瞳孔中心が計算できた場合、アライメ
ントデータ形成部280は、ステップS103で計算さ
れた角膜反射輝点中心と、ステップS105で計算され
た瞳孔中心との差Δx、Δyを計算して、メモリ240
に記憶する(S109)。
点中心を示す図である。表示部230には、例えば、角
膜62の頂点を示す角膜反射輝点(角膜曲率)中心(図
中、○)と、瞳孔中心(図中、×)が示されている。な
お、一般に、被検眼60の角膜反射輝点中心と瞳孔中心
とは、ずれている場合が想定される。この角膜反射輝点
中心と瞳孔中心との差を、表示部230の中心を原点と
したXY座標の差として、それぞれΔx、Δyとしてい
る(ここでは、角膜反射輝点中心座標から瞳孔中心座標
を減算するようにしているが、その逆に減算して計算
し、以下の処理を適宜それに対応させてもよい)。被検
眼60の角膜反射輝点中心と瞳孔中心がずれている場合
は、被検眼60の眼屈折力や眼球収差の誤差が大きくな
るので、この角膜反射輝点中心と瞳孔中心との差を、検
者の設定した適宜の許容値内にする必要がある。角膜中
心は輝点により直接表示して測定することができるが、
一方、瞳孔中心は、上述のように適宜の計算が必要とな
る。そこで、上記にあるように被検眼角膜曲率中心と瞳
孔中心の座標は求められているので、その座標の差Δ
x、Δyも容易に計算し記憶でき、この差を用いること
により、瞳孔中心を求める時間(角膜頂点よりも時間が
長くかかる)が不要で、直接測定された角膜頂点座標か
ら瞳孔中心座標を容易に求めることができ、測定時間が
短縮できる。
された瞳孔中心でアライメントを行い(S111)、こ
の状態で、第2受光部35に投影された前眼部像を撮像
し、この前眼部像をメモリ240に記憶する(S11
3)。つぎに、測定部210は、角膜反射輝点中心(X
c、Yc)を計算する(S121)。
の表示部230での瞳孔中心及び輝点中心を示す図であ
る。ここでは、瞳孔中心(図中、×)を原点とした場合
の角膜輝点中心(図中、○)を示しており、図示のよう
に、角膜輝点中心の位置を(Xc、Yc)としている。
測定部210は、ステップS121で計算された(X
c、Yc)からステップS109で計算されたΔx、Δ
yを減算して、δx、δyを計算する(S123)。な
お、被検眼60の微細な動きにより、必ずしもδx、δ
yがゼロ(原点)とならない場合が想定される。ここ
で、測定部210は、このδx、δyがある許容値
εx、εyの範囲内にあるか否かを計算する(S12
5)。なお、この許容値εx、εyは、検者により適宜
の値を予め設定することができる。また、ステップS1
25で、δx、δyが許容範囲内である場合、測定部2
10は、第1受光部23により被検眼60の屈折力や収
差を測定する(S129)。また、測定部210は、表
示部230により瞳中心、測定位置の表示を行う(S1
31)。
許容範囲外である場合、測定部210は、移動部290
によりεx、εyの移動量で移動して再びアライメント
を行い(S127)、ステップS113〜S125の処
理を実行する。ここで、εx、εyの移動量で移動する
代わりに、瞳孔中心(図中、X)をδx、δy等適宜の
予め定められた移動量で移動するようにしてもよい。ま
た、測定部210は、ステップS107で瞳孔中心が計
算できなかった場合、ステップS101でメモリ240
に記憶された前眼部像を表示部230に表示する(S1
15)。つぎに、測定部210は、表示部230等によ
り、検者に瞳孔中心の入力を促すメッセージを出力し
(S117)、入力部270により瞳孔中心の入力がポ
インティングデバイス又はキー入力等で行われたか否か
を判定する(S119)。ここで、瞳孔中心の入力が行
われた場合、アライメントデータ形成部280は、被検
眼60の瞳孔中心を決定する(S120)。つぎに、測
定部210では、上述のステップS111以降の処理を
行う。一方、瞳孔中心の入力が行われていない場合、測
定を終了する。なお、瞳中心の入力は、計算できなかっ
た場合以外にも、ステップS107でマニュアル入力を
行うモードを選択又は切替可能として、そのモードが選
択された又は切替えられたときに入力部270により入
力されるようにしてもよい。
データ形成部280では、第2受光部35により撮像し
メモリ240に記憶された前眼部像を基に、光路eの第
2光源部31の角膜反射輝点像233の座標とアライメ
ントマーク231内の基準位置との差を求め、眼光学特
性測定装置100の移動量を演算して、移動部290の
モータ292を駆動させ、被検眼60と眼光学特性測定
装置100との位置合わせを自動的に行うことが出来
る。
て、被検眼60の角膜曲率分布を測定する時は、上述の
ように、被検眼角膜の曲率中心に合わせて(光路eの第
2光源部31の角膜反射輝点像233とアライメントマ
ーク231内の基準位置が一致するように)、眼光学特
性測定装置100と被検眼60のアライメントを行い測
定する。角膜曲率中心と瞳孔中心がずれている場合(Δ
x、Δyが存在する場合)は、メモリ240に記憶され
た光路eの第2光源部31の角膜反射輝点像233の座
標とアライメントマーク231内の基準位置との差を基
に、瞳孔中心にアライメントを再度行い、眼屈折力や眼
球収差を測定を行うことになる。なお、眼光学特性測定
装置100では、上述のように、検者に被検眼60の前
眼部像と共に角膜曲率中心(図7中、○印)と瞳孔中心
の位置を示すマーク(図7中、×印)を表示部230に
表示したり、検者によって測定光軸(瞳孔のどの位置を
中心に測定するか)を任意に変えて測定が出来るように
することも可能である。
1以降の処理を示すフローチャートである。なお、図1
0(A)は第1パターン、図10(B)は第2パターン
である。図10(A)を示す第1パターンでは、測定部
210は、ステップS131の後、角膜測定を行い(S
141)、その後、波面測定を行う(S143)。さら
に、測定部210は、表示部230に前眼部・測定結果
の表示及びメモリ240に結果の記憶を行う(S14
5)。なお、ステップS141での角膜測定と、ステッ
プS143での波面測定とは、図10(B)のように、
適宜入れ替えることができるし、両測定を並行して(又
は同時に)実行することもできる。ここで、上述の眼光
学特性測定装置100では、測定部210が移動部29
0を駆動することでアライメントを行い、眼屈折力や眼
球収差を測定させていたが、これに限られず、測定光学
系の一部を移動させアライメントを行うこともできる。
以下に、特に両測定を並行して(同時に)行うための実
施の形態を説明する。
光学特性測定装置150の光学系の概略構成図である。
なお、上述の眼光学特性測定装置100の光学系と重複
する各部については、同一符号を付し、機能、構成は同
様である。眼光学特性測定装置150の光学系では、例
えば、対物レンズ42とプラチドリング70との間に配
置されたダイクロイックミラー305と、リレーレンズ
301と、第1移動ミラー部303と、第2移動ミラー
部308とが含まれる。なお、ここで、説明の便宜上、
第1移動ミラー部303及び第2移動ミラー部308を
含めてミラー移動部とする。
動ミラー部308の概略構成図である。なお、ここでの
第2移動ミラー部308は、図11に示す矢印A方向か
ら見た状態を示している。第2移動ミラー部308は、
例えば、ミラー306、移動ミラー307を備える。こ
のミラー306、移動ミラー307は、例えば、互いに
並行に配置され、かつ、第1移動ミラー部303とダイ
クロイックミラー305に対して光軸が直交するように
配置されている。ここで、第1移動ミラー部303を、
図11中破線のように移動させると、第1受光光学系2
0の光軸は、図11中破線(Y軸方向)へと移動する。
また、第2移動ミラー部308に含まれる移動ミラー3
07を、図12中破線方向に移動させると、第1受光光
学系20の光軸は、図12中破線(X軸方向)へと移動
する。
移動ミラー部303、移動ミラー307を移動すること
により、第1投影光学系10及び第1受光光学系20を
含む第1測定系の光軸を、被検眼60の瞳孔中心近傍に
位置合せすることができ、さらに、同時に独立して、第
2投影光学系70及び第3投影光学系80及び第2受光
光学系30を含む第2測定系の光軸を、移動部290に
より被検眼60の角膜曲率中心近傍に一致させることが
できる。このため、移動部290とミラー移動部とを併
用することにより、瞳孔中心を基準に測定される眼屈折
力や眼球収差と、角膜曲率中心を基準に測定される角膜
の曲率分布とを、並行して同時に測定することができ
る。なお、移動部290で第1測定系の光軸を調整し、
ミラー移動部で第2測定系の光軸を調整するように構成
してもよい。
は、プラチドリングを投影し、この像を観察することに
より行っていたが、本発明は、これに限定されるもので
はなく、他の角膜形状の方式でも適用ができる。例え
ば、特開平10−305013号に記載されているよう
に、ハルトマン板を用いて限屈折力と同様に角膜形状を
測定する構成にも適用することができる。
装置の他の実施の形態の概略光学系400を示す図であ
る。これは、ハルトマン板を利用して角膜形状を測定し
た実施の形態を示している。この概略光学系400は、
例えば、ビームスプリッター45の上に更に波長分割の
ダイクロイックプリズム424を配置し、分岐された光
軸上に分割ミラー421を置き、その反射光軸上に第4
光源部420と、その透過光軸上にハルトマン板422
を介して第3受光部423を配置している。なお、この
概略光学系400に含まれる他の構成及び部材は、上述
の概略光学系100と同様である。
び部材について説明すると、第4光源部420は、第1
光源部11と異なる波長の光束を発する。この第4光源
部420からの光束は、分割ミラー421、ダイクロイ
ックプリズム424を介して、被検眼60の角膜曲率中
心付近に集光され照明される。また、被検眼60の角膜
から反射して戻ってくる光束(反射光束)は、再び、ダ
イクロイックプリズム424、分割ミラー421、レン
ズ425、ハルトマン板422を介して受光され、第3
受光部423に導かれる。ハルトマン板422は、この
反射光束を少なくとも17本のビームに変換する。被検
眼60が正視の場合には、第4光源部420からの光束
(被検眼60の角膜から反射された光束)は、レンズ4
25の前側焦点位置に集光し、レンズ425によって略
平行光束となってハルトマン板422に照射されること
となる。第3受光部423は、ハルトマン板422で変
換された複数の光束を受光する。
膜信号は、測定部210にさらに入力される(図3参
照)。また、第4光源部420は、制御部220により
さらに制御される(図3参照)。この実施の形態では、
測定部210は、第3受光部423で得られた光束の傾
き角に基づいて被検眼60の角膜形状を求めるための図
示しない演算手段を備えており、この演算手段は、例え
ば、周辺の角膜形状をプラチドリング71で測定し、中
心付近をハルトマン板422で測定する。なお、角膜6
0の測定範囲がさほど広くない場合、又は、十分な大き
さの光束で照射できる場合には、ハルトマン板422の
みによる測定で差し支えない。
瞳孔の任意の位置で被検眼の屈折力や眼球収差を自動的
に測定することができる。また、本発明によると、角膜
曲率分布測定には、角膜曲率中心を基準に、眼屈折力や
眼球収差測定には瞳孔中心を基準に、測定を自動的にそ
れぞれ又は同時に若しくは並行して行うことができる。
また、本発明によると、瞳孔中心と角膜曲率中心が大き
くずれている被検眼においても、瞳孔に蹴られることに
よる測定精度の悪化や測定不可能となることをなくし、
自動的に精度よく光学特性を測定することができる。
系100を示す図。
系200を示すブロック図。
ローチャート。
図。
0での瞳孔中心及び輝点中心を示す図。
を示すフローチャート。
装置150の光学系の概略構成図。
08の概略構成図。
施の形態の概略光学系400を示す図
Claims (15)
- 【請求項1】被検眼眼底に視標を投影するための第1投
影光学系と、 被検眼眼底で反射された視標からの光束を、少なくとも
17本の光束に分割する分割素子を介した後、第1受光
部に導くための第1受光光学系と、 被検眼角膜に角膜形状測定のための所定パターンを投影
する為の第2投影光学系と、 被検眼をアライメントする為のアライメント視標を投影
する第3投影光学系と、 上記第2投影光学系により所定パターン及び上記第3投
影光学系によりアライメント指標が投影された被検眼前
眼部を観察し、前眼部信号を形成する第2受光部を含む
第2受光光学系と、 上記第2受光部からの前眼部信号から、少なくとも被検
眼角膜頂点位置及び被検眼瞳中心位置に基づきアライメ
ントデータを求めるアライメントデータ形成部と、 上記第2受光部からの前眼部信号に基づき上記第2受光
光学系の光軸を被検眼角膜中心近傍に一致させ、次い
で、上記アライメントデータ形成部によるアライメント
データに基づき、上記第1受光光学系の光軸を被検眼瞳
中心近傍に移動させる移動部と、 上記移動部が、上記第2受光光学系の光軸を被検眼角膜
中心近傍に位置合わせした際に、上記第2受光部からの
第2信号に基づき、角膜の曲率半径又は角膜形状を測定
し、その後、該アライメントデータに基づき、上記第1
受光光学系の光軸を被検眼瞳の所定位置で瞳中心近傍に
位置合わせして、上記第1受光部からの第1信号に基づ
き、被検眼の屈折力又は収差を測定する測定部を備えた
眼科装置。 - 【請求項2】上記移動部は、上記第1受光光学系自体又
はその一部を移動するように構成されていることを特徴
とする請求項1に記載の眼科装置。 - 【請求項3】上記アライメントデータ形成部は、上記第
2受光部からの前眼部信号から、画像処理により、少な
くとも被検眼角膜頂点位置及び被検眼瞳中心位置に基づ
きアライメントデータを求めるように構成したことを特
徴とする請求項1又は2に記載の眼科装置。 - 【請求項4】上記アライメントデータ形成部は、上記第
2受光部からの前眼部信号から、被検眼瞳中心位置を画
像処理により求めることができない場合に、測定者の指
示により、被検眼瞳所定位置を決定するように構成した
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の眼
科装置。 - 【請求項5】上記第2投影光学系による所定パターン
は、多重リングパターンであり、 上記アラインメントデータ形成部によるアライメントデ
ータは、少なくとも被検眼角膜頂点位置と被検眼瞳中心
位置とのずれを示すものであることを特徴とする請求項
1乃至4のいずれかに記載の眼科装置。 - 【請求項6】被検眼眼底に視標を投影するための第1投
影光学系と、 被検眼眼底で反射された視標からの光束を、少なくとも
17本の光束に分割する分割素子を介した後、第1受光
部に導くための第1受光光学系と、 被検眼角膜に角膜形状測定のための所定パターンを投影
する為の第2投影光学系と、 被検眼をアライメントする為のアライメント視標を投影
する第3投影光学系と、 上記第2投影光学系により所定パターン及び上記第3投
影光学系によりアライメント指標が投影された被検眼前
眼部を観察し、前眼部信号を形成する第2受光部を含む
第2受光光学系と、 上記第2受光部からの前眼部信号から、少なくとも被検
眼角膜頂点位置及び被検眼瞳中心位置に基づきアライメ
ントデータを求めるアライメントデータ形成部と、 上記第2受光部からの前眼部信号に基づき上記第2受光
光学系の光軸を被検眼角膜中心近傍に一致させ、また、
上記アライメントデータ形成部によるアライメントデー
タに基づき、上記第1受光光学系の光軸を被検眼瞳中心
近傍に移動させる移動部と、 上記移動部が、該アライメントデータに基づき、上記第
1受光光学系の光軸を被検眼瞳の所定位置で瞳中心近傍
に位置合わせして、上記第1受光部からの第1信号に基
づき、被検眼の屈折力又は収差を測定し、その後、上記
第2受光光学系の光軸を被検眼角膜中心近傍に位置合わ
せした際に、上記第2受光部からの第2信号に基づき、
角膜の曲率半径又は角膜形状を測定する測定部を備えた
眼科装置。 - 【請求項7】被検眼眼底に視標を投影するための第1投
影光学系と、 被検眼眼底で反射された視標からの光束を、少なくとも
17本の光束に分割する分割素子を介した後、第1受光
部に導くための第1受光光学系と、 被検眼角膜に角膜形状測定のための所定パターンを投影
する為の第2投影光学系と、 被検眼をアライメントする為のアライメント視標を投影
する第3投影光学系と、 上記第2投影光学系により所定パターン及び上記第3投
影光学系によりアライメント指標が投影された被検眼前
眼部を観察し、前眼部信号を形成する第2受光部を含む
第2受光光学系と、 上記第2受光部からの前眼部信号から、少なくとも被検
眼角膜頂点位置及び被検眼瞳中心位置に基づきアライメ
ントデータを求めるアライメントデータ形成部と、 上記第2受光部からの前眼部信号及び上記アライメント
データ形成部によるアライメントデータに基づき、上記
第1受光光学系及び上記第2受光光学系の少なくともい
ずれか一つを移動させ、上記第2受光光学系の光軸を被
検眼角膜中心近傍に一致させ、かつ上記第1受光光学系
の光軸を被検眼瞳中心近傍に移動させる移動部と、 上記移動部による移動の後に、上記第2受光部からの第
2信号に基づき、角膜の曲率半径又は角膜形状を測定
し、上記第1受光部からの第1信号に基づき、被検眼の
屈折力又は収差を測定する測定部を備えた眼科装置。 - 【請求項8】上記移動部及び上記測定部は、観察光学系
の光軸を被検眼角膜近傍に合せた際に、上記第2受光部
からの第2信号に基づき、角膜の曲率半径又は角膜形状
を測定するように構成し、上記第1受光光学系の光軸を
被検眼瞳中心近傍に移動させた際に、上記第1受光部か
らの第1信号に基づき、所定の瞳位置で被検眼の屈折力
又は収差を測定するように構成し、同時若しくは並行に
測定、又は、その測定順序を切り替え可能に構成したこ
とを特徴とする請求項7に記載の眼科装置。 - 【請求項9】上記移動部は、上記第1投影光学系及び上
記第1受光光学系を含む第1測定系と、上記第2及び第
3投影光学系及び上記第2受光光学系を含む第2測定系
とのそれぞれの光軸を独立に調整できるように構成した
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の眼
科装置。 - 【請求項10】上記アラインメントデータ形成部は、瞳
中心を自動的に画像処理などで求めるモードと測定者が
マニュアルで任意の位置を瞳中心として指定するモード
とが選択的に又は処理途中で切替え可能に設けられるこ
とで、各モードに応じてアライメントデータを求めるこ
とを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の眼科
装置。 - 【請求項11】測定の際の前眼部の像、上記第1受光光
学系の光軸の位置、測定位置を示す指標のいずれか又は
複数を表示する表示部をさらに備えたことを特徴とする
請求項1乃至10のいずれかに記載の眼科装置。 - 【請求項12】上記測定部は、瞳中心位置と角膜中心位
置とのずれを示すアライメントデータに基づき第2受光
光学系の光軸を被検眼瞳中心近傍に位置合せした際、再
び測定された角膜中心位置と、先に測定された瞳中心位
置と角膜中心位置とのずれを示すアライメントデータに
より瞳中心位置を求め、求められた瞳中心位置が所定範
囲内か否かを判定し、 所定範囲内であれば、上記第1受光部からの第1信号に
基づき、被検眼の屈折力又は収差を測定することを特徴
とする請求項1乃至11のいずれかに記載の眼科装置。 - 【請求項13】上記測定部は、求められた瞳中心位置が
所定範囲外であれば、予め定められた所定範囲内の閾
値、又は、瞳中心位置と角膜中心位置のずれに相当する
移動量で、アライメントの光軸を上記移動部により移動
し、再び角膜中心位置を測定し、求められた瞳中心位置
が所定範囲内になるまで移動する処理を繰り返すことを
特徴とする請求項12に記載の眼科装置。 - 【請求項14】被検眼眼底に視標を投影するための第1
投影光学系と、 被検眼眼底で反射された視標からの光束を、少なくとも
17本の光束に分割する分割素子を介した後、第1受光
素子に導くための第1受光光学系と、 被検眼角膜に角膜形状測定のための所定パターンを投影
する為の第2投影光学系と、 被検眼をアライメントする為のアライメント視標を投影
する第3投影光学系と、 上記第2投影光学系により所定パターン及び上記第3投
影光学系により投影されたアライメント指標が投影され
た被検眼前眼部からの反射光束を受け取り、前眼部信号
を形成する第2受光部を含む第2受光光学系と、 前眼部からの反射光を受光し、角膜の形状を含む情報の
第3角膜信号を形成する第3受光部を含む第3受光光学
系と、 上記第2受光部からの前眼部信号から、少なくとも被検
眼角膜頂点位置及び被検眼瞳中心位置に基づきアライメ
ントデータを求めるアライメントデータ形成部と、 上記第2受光部からの前眼部信号に基づき上記第2受光
光学系の光軸を被検眼角膜中心近傍に一致させ、次い
で、該アライメントデータに基づき、上記第1受光光学
系の光軸を、被検眼瞳中心近傍に移動させる移動部と、 上記移動部が、上記第2受光光学系の光軸を被検眼角膜
中心近傍に位置合わせした際に、上記第3受光部からの
第3信号に基づき、角膜の曲率半径又は角膜形状を測定
し、その後、該アライメントデータに基づき、上記第1
受光光学系の光軸を被検眼瞳の所定位置で瞳中心近傍に
位置合わせして、上記第1受光部からの第1信号に基づ
き、被検眼の屈折力又は収差を測定する測定部を備えた
眼科装置。 - 【請求項15】上記第2投影光学系は、角膜の曲率半径
の略1/2となる位置に集光するような光束を投影する
光学系をさらに含み、 上記第3受光光学系は、被検眼角膜で反射された光束
を、少なくとも17本の光束に分割する分割素子を介し
た後、上記第3受光部に導くように形成されていること
を特徴とする請求項14に記載の眼科装置。
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