JP2012075491A - 他覚的屈折波面収差測定装置、手術用顕微鏡およびスリットランプ - Google Patents

他覚的屈折波面収差測定装置、手術用顕微鏡およびスリットランプ Download PDF

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Abstract

【課題】視野の確認や眼球運動の記録が容易で、手術用顕微鏡以外の装置とも組み合わせることのできる他覚的屈折波面収差測定装置を提供する。
【解決手段】被検眼の眼底に照明光を照射する光源100、被検眼の眼底から反射された反射光束を複数の光束に分割するハルトマン板120およびハルトマン板120で分割された分割光束を受光する受光部122を有する波面測定系を備える。また、被検眼の前眼部を照明する光源112および被検眼の前眼部から反射された光を受光する受光部114を有した前眼部観察系を備える。そして、対物レンズ108は、波面測定系と前眼部観察系で共通の対物レンズとして機能する。
【選択図】図1

Description

本発明は、他覚的屈折波面収差測定装置、手術用顕微鏡およびスリットランプに関する。
手術用顕微鏡と他覚的屈折波面収差測定装置とが一体化された装置が知られている(例えば特許文献1参照)。このような装置では、手術用顕微鏡の視野と他覚的屈折波面収差測定装置の視野とが少なくとも部分的に重なり合うように設定されており、手術用顕微鏡によって他覚的屈折波面収差測定装置の視野を決定するように構成されている。
特表2007−533412号公報
ところで上述した装置では、手術用顕微鏡で観察しなければ他覚的屈折波面収差測定装置の視野が確認できず、また、波面測定中の被検眼の動きを記録することもできない。また、ここで利用される他覚的屈折波面収差測定装置は、手術用顕微鏡のような視野を確認できる装置以外と組み合わせるのは困難である。また、いろいろな顕微鏡と組み合わせた際、眼球のトーション運動の記録ができないか、あるいは難しく、乱視軸の精度が悪くなることが予想され、白内障手術では大きな問題となりうる。このような背景において、本願発明は、視野の確認や眼球運動の記録が容易で、手術用顕微鏡以外の装置とも組み合わせることのできる他覚的屈折波面収差測定装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、被検眼の眼底に照明光を照射する照明光学系と、前記被検眼の眼底から反射された反射光束を複数の光束に分割するハルトマン板および前記ハルトマン板で分割された分割光束を受光する第1の受光部を有する波面測定系と、前記被検眼の前眼部を照明する前眼部照明系と、前記前眼部照明系で照明された前記被検眼の前記前眼部から反射された光を受光する第2の受光部を有する前眼部観察系と、前記前眼部観察系で得られた前眼部像の画像データを出力する画像データ出力部とを有し、前記波面測定系と前記前眼部観察系は共通の対物レンズを有することを特徴とする他覚的屈折波面収差測定装置である。
請求項1に記載の発明によれば、被検眼からの反射光の波面収差を取得する手段と被検眼の前眼部の観察画像を取得する手段とを一体化させた構成が得られる。この構成によれば、波面測定中の被検眼の視野を画像的に把握(あるいは記録)したり、被検眼の動きを把握(あるいは記録)したりすることが可能となる。また、被検眼からの反射光の波面収差を取得する手段と被検眼の前眼部の観察画像を取得する手段とが一体化された構造であるので、これら2つの手段が別々である場合に比較して、波面情報を取り扱う座標系の軸合わせのための調整や補正の点で有利となる。このため、手術用顕微鏡やスリットランプといった他の眼科用測定装置に取り付けて使用し易い他覚的屈折波面収差測定装置が得られる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記被検眼で反射された光を前記共通の対物レンズを介して前記波面測定系と前記前眼部観察系に導く前方開放のダイクロイックミラーを有することを特徴とする。請求項2に記載の発明によれば、手術用顕微鏡等の他の装置に取り付けて使用した場合に、ダイクロイックミラーを透過した光を取り付け対象の装置で利用する形態とすることで、当該装置の機能を損なうことなく、当該装置に本発明の他覚的屈折波面収差測定装置の機能を付加することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記画像データ出力部は、前記波面測定系で得た結果と前記前眼部像とを連動してリアルタイムで表示するための画像データを出力することを特徴とする。請求項3に記載の発明によれば、前眼部の画像中に波面情報に基づく眼球内における光の屈折に係る情報を組み込むことができる。こうして得られる画像情報は、眼球内における光の屈折に係る情報を視覚的に把握し易いので、眼の外科手術や眼の検査において有効となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発明において、前記前眼部照明系は、所定形状の測定光を照射するための角膜形状測定用部材を有することを特徴とする。請求項4に記載の発明によれば、本発明の他覚的屈折波面収差測定装置に角膜形状を測定するツールが付加される。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記画像データ出力部は、前記波面測定系で得た結果と前記前眼部観察系で得た角膜形状データとを同時に表示するためのデータを出力することを特徴とする。請求項5に記載の発明によれば、例えば適当なディスプレイ上に前眼部像の画像データや角膜形状データや波面収差情報などを組み合わせて表示することができ、これらの画像情報に基づく様々な診断が可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記ダイクロイックミラーは回転可能であり、前記ダイクロイックミラーの回転に連動して前記波面測定系で得られたデータの座標軸が変更されることを特徴とする。請求項5に記載の発明によれば、ダイクロイックミラーを回転させることで、光軸の向きを変更することができ、被検眼の眼球の動きへの対応等が可能となる。また、ダイクロイックミラーを回転させた際に、この回転の情報に基づいて、波面測定系で用いられる座標軸を変更することで、ダイクロイックミラーの回転に伴う波面情報の誤差の増大を抑えることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の発明において、他の装置への取り付け用部材と、前記被検眼に対する他覚的屈折波面収差測定装置の傾斜角を測定する傾斜角センサとを備えることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7の何れか1項に記載の他覚的屈折波面収差測定装置を組み込んだことを特徴とする手術用顕微鏡である。
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至7の何れか1項に記載の他覚的屈折波面収差測定装置を組み込んだことを特徴とするスリットランプである。
請求項1に記載の発明によれば、視野の確認や眼球運動の記録が容易で、手術用顕微鏡以外の装置とも組み合わせることのできる他覚的屈折波面収差測定装置が提供される。
請求項2に記載の発明によれば、他の装置に装着した際に、当該他の装置の光学機能を損なうことなく、同時に本発明の他覚的屈折波面収差測定装置の機能を得ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、波面情報と前眼部の撮像画像とを統合した画像情報を得ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、角膜形状の測定が可能な他覚的屈折波面収差測定装置を得ることができる。
請求項5に記載の発明によれば、波面測定系で得た結果と角膜形状データとを同時に確認することができる。
請求項6に記載の発明によれば、眼球の動きに追従する機能、および眼球の動きに追従させることで生じる波面情報の精度の低下を抑えることができる機能が得られる。
請求項7に記載の発明によれば、被検眼に対して斜めから観察した際における取得情報の誤差の増大を抑えることができる。
請求項8に記載の発明によれば、本発明の他覚的屈折波面収差測定装置が組み込まれた眼科用の手術用顕微鏡が得られる。
請求項9に記載の発明によれば、本発明の他覚的屈折波面収差測定装置が組み込まれたスリットランプが得られる。
実施形態の他覚的屈折波面収差測定装置のブロック図である。 実施形態の他覚的屈折波面収差測定装置の斜視図である。 実施形態の他覚的屈折波面収差測定装置の内部構造を示す斜視図である。 実施形態の他覚的屈折波面収差測定装置の内部構造を示す正面図である。 実施形態の他覚的屈折波面収差測定装置の斜視図である。 実施形態の他覚的屈折波面収差測定装置の斜視図である。 実施形態の他覚的屈折波面収差測定装置をスリットランプに取り付けた状態を示す斜視図である。 実施形態の他覚的屈折波面収差測定装置をスリットランプに取り付けた状態を示す正面図である。 実施形態の他覚的屈折波面収差測定装置をスリットランプに取り付けた状態を示す斜視図である。 実施形態の他覚的屈折波面収差測定装置をスリットランプに取り付けた状態を示す斜視図である。 実施形態の他覚的屈折波面収差測定装置をスリットランプに取り付けた状態を示す斜視図である。
1. 第1の実施形態
図1には、発明を利用した実施形態のブロック図が示されている。図1には、実施形態の他覚的屈折波面収差測定装置100が示されている。
(照明光学系)
他覚的屈折波面収差測定装置100は、被検眼の眼底に照明光を照射する照明光学系を備えている。以下、照明光学系について説明する。他覚的屈折波面収差測定装置100は、被検眼150の眼底に照射する測定光を発光する光源101を備えている。光源101は、波長830nmの赤外光を発光するレーザーダイオードである。符号102は、光源101からの光束を整えるレンズ系である。なお、レンズ系102は、簡略化された記載となっているが、実際は複数のレンズを組み合わせた光学系とされている。これは、後述する他のレンズ系においても同様である。
光源101からの照明光は、偏光ビームスプリッタ104、光学絞り105、レンズ系106を介して、ダイクロイックミラー107で図の上方向に反射される。ダイクロイックミラー107は、波長830nmの光を反射し、波長940nmの光を透過する設定とされている。ダイクロイックミラー107で図の上方向に反射された照明光は、対物レンズ108を介して、ダイクロイックミラー109で図の左方向(被検眼150の方向)に反射される。ダイクロイックミラー109は、被検者の視線眼の方向が開放された構造を有しており、波長が略800nmより短い領域の可視光を透過し、波長800nmを超える赤外光を反射する設定とされている。ダイクロイックミラー109で図の左方向に反射された照明光は、被検眼150の眼底に照射される。以上が照明光学系である。
(波面測定系)
他覚的屈折波面収差測定装置100は、被検眼の眼底から反射された反射光束を複数の光束に分割するハルトマン板およびこのハルトマン板で分割された分割光束を受光する第1の受光部を有する波面測定系を備えている。以下、波面測定系について説明する。被検眼150の眼底で反射された光源101からの照明光(以下、眼底反射光)は、ダイクロイックミラー109で図の下方向に反射され、対物レンズ108を通った後、ダイクロイックミラー107で図の右方向(レンズ系106の方向)に反射される。レンズ系106を図の左方向から右方向に通過した眼底反射光は、偏光ビームスプリッタ104で分離され、その一部の偏光成分(主に眼底で偏波面が回転した偏光成分)が、レンズ系120の方向に反射される。偏光ビームスプリッタ104からレンズ系120の方向に反射された眼底反射光の光束は、ハルトマン板121で複数の光束に分割され、受光部122で受光される。ここで、ハルトマン板121は、被検眼150の瞳と共役な関係にあり、受光部122は、CMOSイメージセンサにより構成されている。受光部122により、被検眼150からの反射光の波面情報が光学的に検出される。この波面情報には、眼の屈折特性に係る情報が含まれており、例えば、眼球内部の検査や屈折矯正手術に利用される。ここで、対物レンズ108は、後述するように、前眼部観察系と共有されている。
(前眼部照明系)
他覚的屈折波面収差測定装置100は、被検眼の前眼部を照明する前眼部照明系を備えている。以下、前眼部照明系について説明する。他覚的屈折波面収差測定装置100は、前眼部照明系を構成する光源112を有している。光源112は、波長940nmの赤外光を発光するLEDである。光源112は、図1では明らかでないが、ダイクロイックミラー109の下方の両側(左右)の2箇所に配置されており、ダイクロイックミラー109に照明光を照射し、そこで反射された光(赤外光)が被検眼150に対して照射される構成とされている。
(前眼部観察系)
他覚的屈折波面収差測定装置100は、前眼部照明系で照明された被検眼の前眼部から反射された光を受光する受光部を有する前眼部観察系を備えていえる。以下、前眼部観察系について説明する。光源112からダイクロイックミラー109を介して、被検眼150に対して照射された照明光に含まれる波長940nm付近の光は、被検眼150の前眼部で反射され(以下、この反射光を前眼部反射光という)、ダイクロイックミラー109で図1の下方向に反射される。この波長940nmの光を含む前眼部反射光は、対物レンズ108を通り、更にダイクロイックミラー107を透過し、レンズ系113に至る。そして、レンズ系113を通過した前眼部反射光は、受光部114で受光される。受光部114はCCDセンサであり、波長940nmの前眼部反射光に基づく画像データ(つまり、前眼部の画像データ)を検出する。なお、被検眼150からの可視帯域の反射光は、ダイクロイックミラー109を図の右方向に透過し、他覚的屈折波面収差測定装置100の外部に抜ける。
(画像データ出力系)
他覚的屈折波面収差測定装置100は、前眼部観察系で得られた前眼部像の画像データを出力する画像データ出力部115を備えている。画像データ出力部115は、受光部114において得られる前眼部の画像データを出力する機能に加えて、前眼部の画像に受光部122において得られる波面収差の情報を統合した画像データを合成し、それを出力する機能を有する。例えば、前眼部の画像中に眼底からの反射光の波面情報を視覚的に埋め込み、波面情報が色彩情報として表示された画像データを生成し、それを出力する。この場合、部分的な色彩の違いにより、波面収差の様子が視覚的に把握できる前眼像を得ることができる。よって厳密な瞳孔中心を波面収差表示の原点とすることができる。また、後述するように、他覚的屈折波面収差測定装置100は、角膜形状測定用部材であるプラチド板202を取り付けることで角膜形状を測定することができるが、画像データ出力部115は、測定した角膜形状データと波面情報とを連動して出力する機能を有する。このように、前眼部像の画像データや角膜形状データや波面収差情報などを組み合わせて表示することで、様々な診断が可能となる。プラチドリング板は導光板になっており、プラチド板の周辺部の設けられた複数(たとえば36個)のLED光源の光がプラチド内を伝播し、プラチドリング部分で光が眼の方向に拡散しやすいように、その部分が拡散加工されている。また、後述するように、画像データ出力部115は、ダイクロイックミラー109を回転させた場合や他覚的屈折波面収差測定装置100を傾けた場合に、その影響を取り込んだ上で、波面測定系が測定した波面データの座標軸を変更し、適切な波面データが得られるようにデータの変換を行う。
(ダイクロイックミラー回転制御・検知系)
他覚的屈折波面収差測定装置100は、ダイクロイックミラー109の回転を制御・検知するダイクロイックミラー回転制御・検知部116を備えている。ダイクロイックミラー109は、被検眼150に向かう方向を中心として、左右に振ることができる構造とされている。この駆動は、図1では図示されていない駆動モータおよびギア機構により行われる。ダイクロイックミラー回転制御・検知部116は、この駆動モータの制御を行う。なお、ダイクロイックミラー109の回転角は、図示しないロータリーエンコーダにより検出され、その情報は、ダイクロイックミラー回転制御・検知部116にフィードバックされる。また、この回転角度情報は、画像データ出力部115に送られる。なお、ダイクロイックミラー109の回転を手動で行う構造も可能である。
(他覚的屈折波面収差測定装置の傾斜角検出系)
他覚的屈折波面収差測定装置100は、傾斜角検出部117を備えている。後述するように、他覚的屈折波面収差測定装置100は、被検眼の斜め下方に配置され、被検眼の斜め下方から測定を行うことができる構成とされている。この際、正面からの測定でないので、適切な波面情報を得るには、傾いた角度(仰角)に基づいて、波面情報の座標系を変換する必要がある。傾斜角検出部117は、他覚的屈折波面収差測定装置100の傾斜角を検出する傾斜角センサを備え、その出力に基づき、傾斜角の情報を画像データ出力部115に出力する。画像データ出力部115は、この傾斜角の情報に基づき、波面測定系が検出した波面情報の座標系を変換し、傾いた位置から測定した際の誤差を補正した波面データを生成する。
(構造)
図2には、図1にブロック図を示す他覚的屈折波面収差測定装置100の外観が示されている。図3には、他覚的屈折波面収差測定装置100の外側のケースを取り去り、内部構造が見える状態が示されている。図4には、図3に示す状態を正面から見た状態が示されている。以下、図2〜図4を参照して、他覚的屈折波面収差測定装置100の構造について説明する。なお、図2〜図4において、図1と同じ符号の部分は、図1に関連して説明した内容と同じ部分を示している。
図2には、ダイクロイックミラー109、ダイクロイックミラー109を支える支持板201、プラチド板202、前眼部照明系を構成する光源112が示されている。プラチド板202は、前眼部照明系に含まれ、所定形状の測定光を照射するための角膜形状測定用部材である。プラチド板202は、支持板201に取り付けられ、予め決められたパターンで光を透過させ、当該パターンの光(通常は、図示する模様のような同心円状の模様)とすることで、上記パターンの赤外光を前眼部に照射する機能を有する。このプラチド板202は、導光板になっており、プラチド板の周辺部に設けられた複数(例えば36個)のLED光源の光がプラチド板内を伝播し、プラチドリング部分で光が眼の方向に拡散しやすいように、その部分が拡散加工されている。プラチド板202を用いて所定形状の測定光を前眼部に照射し、その反射光を観察することで、被検眼の角膜形状を測定することができる。なお、符号202は、画像データ出力部115(図1参照)からの画像データを外部に出力するための信号線が引き出される開口である。
図3、図4には、他覚的屈折波面収差測定装置100の内部構造が示されている。図3、図4に示す構造において、符号203は、他覚的屈折波面収差測定装置100本体のフレーム(筐体)である。フレーム203には、回転台204が回転機構205(図4参照)を介して取り付けられている。この構造により、回転台204は、図のZ軸を回転軸として、フレーム203に対して回転可能な構造とされている。回転台204の回転は、図示しないモータにより行われる。このモータの制御は、図1のダイクロイックミラー回転制御・検知部116によって行われる。回転台204には、支持板201が固定されており、回転台204が回転すると、ダイクロイックミラー109および図2のプラチド板202が、図のZ軸を軸として回転する。この回転により、眼球の動きへの追従や左右の目への光軸の位置合わせ等が行われる。
回転台204の回転は、図示しないロータリーエンコーダにより検出され、その検出情報は、ダイクロイックミラー回転制御・検知部116に送られ、上記の回転の制御に利用される。また、回転台204の回転角度に係る情報は、図1の画像データ出力部115に送られ、ダイクロイックミラー109の回転に連動して波面測定系で得られたデータの座標軸を変更する処理に利用される。
図3、図4に示されるように、上述した「照明光学系」、「波面測定系」、「前眼部照明系」、「前眼部観察系」は、フレーム203に固定され、構造的に一体化されている。このため、波面測定に係る系(照明光学系および波面測定系)と前眼部観察に係る系(前眼部照明系および前眼部観察系)の光学系の相対関係が機械的に固定され、ユニット化されている。
(手術用顕微鏡への装着)
図5、図6には、手術用顕微鏡(図示省略)に取り付けるアダプターを取り付けた他覚的屈折波面収差測定装置100が示されている。上記のアダプターは、略U字型のアーム301、取付け板302、この取付け板302を他覚的屈折波面収差測定装置100の本体に固定する固定部材303が示されている。アーム301が、その略U字型の部分で出術用顕微鏡の筒部分を両側から挟んだ状態において、取付け板302が手術用顕微鏡に螺子止めされ、他覚的屈折波面収差測定装置100の手術用顕微鏡への取り付けが行われる。この際、ダイクロイックミラー109が、手術用顕微鏡の光軸に位置するように位置関係を調整する。こうして、他覚的屈折波面収差測定装置100を備えた手術用顕微鏡が得られる。また、図示しないが、ダイクロイックミラー109は、車のドアミラーのように、電動で開閉し(開が図5の状態、閉で対物レンズ108の前に垂直にしまい込まれる状態)になり、術者がダイクロイックミラー無しの、通常の手術用顕微鏡とまったく同じ状態で、手術中の眼を観察されることができるようになっている。
(スリットランプへの装着)
図7、図8には、スリットランプ400が示されている。スリットランプ400は、眼に斜めからスリット光をあてることで、眼球の中の構造を断面で観察することができる眼科検査機器である。図7、図8に示すスリットランプ400は、被検者が顔を載せる架台401を備えている。架台401は、前後・左右・上下に位置を微調整することが可能な構造とされている。また、スリットランプ400は、被検眼にスリット光を照射するスリット光源402、スリット光源402からのスリット光を被検眼に向けて反射するミラー403、被検眼に入射したスリット光の眼球内での反射の状態を観察する観察部404を備えている。
観察部404は、被検眼を拡大する光学系、この光学系の拡大倍率を調整する変倍調整部、観察像を撮像するCCDカメラを備えている。観察部404の筐体の上部には、他覚的屈折波面収差測定装置100がアダプター405を介して取り付けられている。この例では、被検者のほぼ正面に他覚的屈折波面収差測定装置100が位置する状態とされている。
図9には、スリットランプ400への他覚的屈折波面収差測定装置100の取付け構造の別パターンが示されている。この場合、符号407の部分でスリットランプ400のフレームに取り付けられた取付けアーム406によって、他覚的屈折波面収差測定装置100が、スリットランプ400に取り付けられている。なお、他覚的屈折波面収差測定装置100の光軸位置は、図7、図8の場合と同じで、被検者のほぼ正面としているが、取付けアーム406を符合407の部分(支軸部分)を中心として回動可能とし、被検者に対して様々な角度から測定して軸外収差測定を可能とするよう構成しても良い。
図10には、スリットランプ400への他覚的屈折波面収差測定装置100の取付け構造の更に別パターンが示されている。この場合、符号408の部分でスリットランプ400のフレームに取り付けられた取付けアーム409、更にこの取付けアーム409に取り付けられた取付けアーム410によって、他覚的屈折波面収差測定装置100が、スリットランプ400に取り付けられている。なお、他覚的屈折波面収差測定装置100の光軸位置は、図9の場合と同じで、被検者のほぼ正面としても良いし、取付けアーム409を符合408の部分(支軸部分)を中心として回動可能とし、被検者に対して様々な角度から測定して軸外収差測定を可能とするよう構成しても良い。
図11には、スリットランプ400への他覚的屈折波面収差測定装置100の取付け構造の更に別パターンが示されている。この場合、符号408の部分でスリットランプ400のフレームに取り付けられた取付けアーム411、更にこの取付けアーム411に取り付けられた取付けアーム412によって、他覚的屈折波面収差測定装置100が、スリットランプ400に取り付けられている。
図11に示す構成は、図10に示す構成と似ているが、図10に示す構成とは、他覚的屈折波面収差測定装置100の高さ位置が異なっている。更に図11の場合、他覚的屈折波面収差測定装置100の光軸は、被検者の下斜め前方から被検者を斜め上方向に仰ぎ見る方向となる。このため、取付けアーム412の上部は、他覚的屈折波面収差測定装置100を傾けて固定することが可能なように、手動の仰角調整機構413を備えている。調整機構413は、複数の円弧上のスリットを有し、手動で他覚的屈折波面収差測定装置100を動かし、その仰角を変えようとすると、このスリット内を螺子(例えば符号414)がスライドすることで仰角が変化する。
他覚的屈折波面収差測定装置100の仰角は、被検者に合わせて調整され、その角度は、螺子414を締め付けることで固定される。この角度は、他覚的屈折波面収差測定装置100内の傾斜角検出部117において検出される。この角度情報に基づき、画像データ出力部115は、他覚的屈折波面収差測定装置100を傾けた影響を排除するため座標軸(波面測定系で得た波面情報を取り扱うための座標軸)の変更を行う。これにより、他覚的屈折波面収差測定装置100の光軸を傾けて使用した場合でも適切な波面情報を得ることができる。このような被検眼に対して、斜め下方から行われる測定としては、遠視矯正機能と近視矯正機能を備えた眼鏡の作製に際して行われる被検眼に対する測定や、このような眼鏡に用いられる累進レンズの近用部の評価等が挙げられる。とくに近用部の測定では、ダイクロイックミラー109の被検者が近用部を通してみえる方向に近用視力表や新聞などを提示して、測定を行なうことがある。
(優位性)
他覚的屈折波面収差測定装置100は、被検眼からの波面収差の検出に加えて、前眼部像を観察できるので、以下の優位性が得られる。
(1)他覚的屈折波面収差測定装置の位置合わせが簡単に行える。
(2)眼球運動を波面データにフィードバックさせることができる(画像処理によって)。
(3)眼球運動に合わせて他覚的屈折波面収差測定装置を回転させることができる。
(4)前眼部像をガイド画像として利用することで、視野を確認できない装置とも組み合わせが可能となる。
(5)他の装置と組み合わせる際の組み合わせ位置の自由度が高い。
(6)プラチド板を付加することで角膜形状の測定も可能となる。
また、多角的屈折波面収差測定装置を取り付けるための取付けアームを回動可能に構成することで、軸外収差測定を可能とすることができる。また、図11に示すような仰角(あおり角)を付けた状態での使用が可能であるので、様々なあおり角で波面を測定することにより、累進レンズの評価をすることができる。また、レフラクトメータやハンドヘルド、ヘッドマウントとも組み合わせが可能となる。また、一体化されたユニット構造であるので、子供の測定を行う際に有効な、ハンドヘルド構造や、出来上がった眼鏡を装着して行動し、その行動時の波面を測定することで眼鏡の評価を行うことができるヘッドマウント構造が可能となる。また、小型軽量であるため、とりまわしが容易で、スリットランプステージに単体で装着することで、水平方向に軸外(40度程度まで)の屈折や収差、垂直方向のこれらの軸外量も容易に測定できる(近視の予防で重要)。
本発明は、前眼部観察系を備えた他覚的屈折波面収差測定装置に利用することができる。
100…他覚的屈折波面収差測定装置、101…光源、102…レンズ系、104…偏光ビームスプリッタ、105…光学絞り、106…レンズ系、107…ダイクロイックミラー、108…対物レンズ、109…ダイクロイックミラー、112…光源、113…レンズ系、114…受光部、115…画像データ出力部、116…ダイクロイックミラー回転制御・検知部、117…傾斜角検出部、150…被検眼、120…レンズ系、121…ハルトマン板、122…受光部、201…支持板、202…開口、203…フレーム、204…回転台、205…回転機構。

Claims (9)

  1. 被検眼の眼底に照明光を照射する照明光学系と、
    前記被検眼の眼底から反射された反射光束を複数の光束に分割するハルトマン板および前記ハルトマン板で分割された分割光束を受光する第1の受光部を有する波面測定系と、
    前記被検眼の前眼部を照明する前眼部照明系と、
    前記前眼部照明系で照明された前記被検眼の前記前眼部から反射された光を受光する第2の受光部を有する前眼部観察系と、
    前記前眼部観察系で得られた前眼部像の画像データを出力する画像データ出力部と
    を有し、
    前記波面測定系と前記前眼部観察系は共通の対物レンズを有することを特徴とする他覚的屈折波面収差測定装置。
  2. 前記被検眼で反射された光を前記共通の対物レンズを介して前記波面測定系と前記前眼部観察系に導く前方開放のダイクロイックミラーを有することを特徴とする請求項1に記載の他覚的屈折波面収差測定装置。
  3. 前記画像データ出力部は、前記波面測定系で得た結果と前記前眼部像とを連動してリアルタイムで表示するための画像データを出力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の他覚的屈折波面収差測定装置。
  4. 前記前眼部照明系は、所定形状の測定光を照射するための角膜形状測定用部材を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の他覚的屈折波面収差測定装置。
  5. 前記画像データ出力部は、前記波面測定系で得た結果と前記前眼部観察系で得た角膜形状データとを同時に表示するためのデータを出力することを特徴とする請求項4に記載の多角的屈折波面収差測定装置。
  6. 前記ダイクロイックミラーは回転可能であり、前記ダイクロイックミラーの回転に連動して前記波面測定系で得られたデータの座標軸が変更されることを特徴とする請求項2に記載の他覚的屈折波面収差測定装置。
  7. 他の装置への取り付け用部材と、
    前記被検眼に対する他覚的屈折波面収差測定装置の傾斜角を測定する傾斜角センサと
    を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の他覚的屈折波面収差測定装置。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の他覚的屈折波面収差測定装置を組み込んだことを特徴とする手術用顕微鏡。
  9. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の他覚的屈折波面収差測定装置を組み込んだことを特徴とするスリットランプ。
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