JP2003101227A - 電子回路用部品およびその製造方法 - Google Patents

電子回路用部品およびその製造方法

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JP2003101227A
JP2003101227A JP2001297474A JP2001297474A JP2003101227A JP 2003101227 A JP2003101227 A JP 2003101227A JP 2001297474 A JP2001297474 A JP 2001297474A JP 2001297474 A JP2001297474 A JP 2001297474A JP 2003101227 A JP2003101227 A JP 2003101227A
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connection terminal
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Koju Ogawa
幸樹 小川
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Niterra Co Ltd
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配線部と複数の端子とを有する電子回路用部
品の本体部の主表面から突出形成される端子接続部を介
して、電子回路用部品を端子接続させる際に、その接続
信頼性を向上させることが可能な電子回路用部品および
その製造方法を提供する。 【解決手段】 電子回路用部品100における本体部1
0は、配線部1と複数の端子3とを有するとともに、該
端子3が本体接続部5と接続端子部4とからなるが、本
体接続部5を形成するための本体接続部用孔部7の形成
位置に、孔部6が形成されるようにダミーフィルム20
を本体部10の主表面に被覆させた後、金属粉末とセラ
ミックフィラーとを含む複合材料を、孔部6より埋め込
むとともに焼成することで、本体接続部5および接続端
子部3は一体形成され、かつ、接続端子部3は、その高
さが20μm以上とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【本発明の属する技術分野】本発明は、配線部と複数の
端子とを有する電子回路用部品およびその製造方法に関
し、特に電子回路用部品としての電子部品や配線基板に
おいて、実装時の端子接続が有利に適用される、電子回
路用部品およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子回路用部品としての配線基板
とLSI、ICもしくはディスクリート部品等の電子部
品との接続は、各々配線基板および電子部品をなす本体
部の主表面より突出形成された接続端子部の間をハンダ
ボールもしくは異方性導電接着材などを介し圧着させる
フリップチップ接続が使用されている。このような、フ
リップチップ接続において、ハンダボールの接着性を向
上させるためのフラックスを、配線基板上に搭載される
電子部品と配線基板との隙間から外部に効果的に飛散除
去させる目的や、異方性導電接着材の流動性の低下およ
び、圧着接続させる際に異方性導電接着材が横方向に逃
げることによる圧着性の低下を抑制する目的などから、
配線基板および電子部品に形成される端子接続部の形成
高さを確保することが図られている。
【0003】上記端子接続部の高さ確保の方法として
は、配線基板に貫通孔を形成した後、導電性ペーストを
埋め込むとともに、焼成形成されるビア導体の上端面
に、メッキ法により、さらにニッケルメッキ層を形成さ
せる方法(特開平11−111766号)や、ボールボ
ンディング法を用いてボールと金線との2段階よりなる
本体部の主表面より突出した層を形成させる方法(特開
平11−312711号)などが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記端
子接続部の高さ確保のためのメッキ法では、高さ方向だ
けでなく横方向にもメッキが形成されるため、各々端子
接続部の間隔が狭くなり、電気的短絡が生じやすくな
る。他方、ボールボンディング法では、高さ方向側に凸
形状となるので、端子接続部の上面における上記フリッ
プ接続の際の接合面積が小さくなり、該接合面積を大き
くするためには、本体部の主表面に形成される端子接続
部の底面の面積を大きくする必要がある。しかし、該底
面の面積を大きくすることは、各々端子接続部の間隔が
狭くなることを意味するので、電気的短絡が生じやすく
なる。さらに、回路自体が高集積化となり、設計時に必
要とされる本体部における各々端子接続部の間隔が狭く
なる現状においては、上記方法による端子接続部の高さ
確保を困難とする問題があった。
【0005】また、最近、携帯電話をはじめとする無線
通信には、電波資源拡大と伝送容量の高密度化を測るた
めに、マイクロ波帯からミリ波帯の高周波帯が積極的に
採用されている。このような高周波信号を取り扱う場
合、配線基板に搭載される電子部品と動作電源との配線
長が無視できなくなり、動作電源を電子部品に少しでも
近づける目的から、電子回路用部品としてのコンデンサ
を配線基板に内蔵させるなどの工夫が図られているが、
該コンデンサが有する端子接続部の高さを確保するため
に、上記したメッキ法やボールボンディング法を用いて
新たな層を付与させた場合、横方向への厚みのばらつき
などにより、導通抵抗のばらつき、もしくは、付与され
た層の接触面における導通抵抗の増大などの不具合があ
った。
【0006】本発明は、かかる問題を考慮してなされた
ものである。すなわち、本発明は、電子回路用部品の本
体部の主表面から突出形成される端子接続部を介して電
子回路用部品を端子接続させる際に、その接続信頼性を
向上させることが可能な電子回路用部品およびその製造
方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用・効果】上記課
題を解決するための本発明の電子回路用部品は、セラミ
ックを主成分とする本体部と、金属粉末とセラミックフ
ィラーとの複合材料からなる複数の端子とを有し、前記
本体部と前記端子とが同時焼成により形成される電子回
路用部品において、前記本体部は、該本体部の内部もし
くは主表面に形成される配線部を備え、前記端子は、前
記本体部の内部に位置し前記配線部と接続される本体接
続部と、前記本体部より突出した接続端子部とを備え、
前記接続端子部の前記本体部の主表面からの高さが20
μm以上であることを特徴とする。
【0008】また、上記課題を解決するための本発明の
電子回路用部品の製造方法は、セラミックを主成分と
し、かつ配線部を有する本体部と、前記配線部と接続さ
れる複数の端子とからなる電子回路用部品において、複
数の孔部が形成されたダミーフィルムを前記本体部の主
表面に被覆した後、前記孔部に焼成後に前記端子となる
金属粉末とセラミックフィラーとの複合材料を埋入する
工程と、前記ダミーフィルムを除去し、前記本体部の主
表面からの高さが20μm以上の前記端子を形成する工
程とを含むことを特徴とする。
【0009】図5は電子回路用部品の一例を示すもの
で、図5(b)に示すように電子回路用部品100にお
ける本体部10は、配線部1と複数の端子3を有すると
ともに、端子3が、本体接続部5と接続端子部4とから
なるが、従来、接続端子部4を金属粉末とセラミックフ
ィラーとを含む複合材料を埋め込み形にて焼成形成させ
る場合、その高さの上限は、10〜15μm程度であっ
た。そこで、接続端子部の高さを確保するために、上記
したメッキ法やボールボンディング法などを用いて新た
な層が付与されていた。しかし、本発明においては、金
属粉末とセラミックフィラーとを含む複合材料を埋入し
て形成される接続端子部5の本体部10の主表面からの
高さ(以下、単に高さと言う)が、20μm以上とされ
るので、メッキ法やボールボンディング法などを用いて
新たな層を付与した場合に発生する、接続端子部の上面
における接続面積の低下や、各々端子接続部の間隔が狭
くなるなどの不具合を抑制することができる。その結
果、電子回路用部品を接続端子部を介して端子接続させ
る際の接続信頼性を向上させることが可能となる。ま
た、電子回路用部品の一つであるコンデンサにおいて
も、該コンデンサが有する端子接続部の高さを20μm
以上とすることによる、導通抵抗のばらつき、もしく
は、上記したメッキ法やボールボンディング法などを用
いて新たな層を付与した場合に発生する、該付与した層
における接触面での導通抵抗の増大を抑制することが可
能となる。なお、本明細書において、配線部もしくは端
子以外の本体部を形成する基体は、セラミック、ガラス
セラミック、有機物もしくはそれらの2種以上からなる
複合体より形成されているとともに、該本体部からなる
電子回路用部品とは、周知の配線基板および電子部品を
指す。
【0010】図5(a)に示すように、本体部10の主
表面に、複数の孔部6が形成されたダミーフィルム20
を被覆した後、孔部6に金属粉末とセラミックフィラー
とを含む複合材料を埋入させ、複数の端子3を焼成形成
するとともに、ダミーフィルム20を除去することで、
上記本発明における20μm以上の高さを有する接続端
子部4を形成させることができる。
【0011】図5(a)における本体部10は、本体部
10の内部に位置する配線部1と接続させるための本体
接続部5を有するので、接続端子部用孔部としての孔部
6以外に、本体部10に接続端子部4の高さ方向で見て
同じ位置に本体接続部用孔部7(以下、単に本体孔部7
と記す)が形成されている。この場合、本体孔部7を、
ドリル等を用いて穿孔しておき、本体孔部7の位置に合
わせ、孔部6が形成されるように公知の印刷法により、
本体部10の主表面にダミーフィルム20を被覆させる
方法、もしくは、孔部6と本体孔部7との位置精度を上
げるために、本体部10の主表面にダミーフィルムを蒸
着や塗布する、またはシート状のものをはり合わせるこ
とにより被覆した後、孔部6および本体孔部7とを、ド
リルまたはパンチング機等を用いて同時に穿孔する方法
を用いることにより、金属粉末とセラミックフィラーと
の複合材料からなる、本体接続部5と接続端子部4とが
一体焼成される。
【0012】また、図4(a)に示すような本体部10
の主表面が配線部1にてなる電子回路用部品100にお
いて、配線部1の形成面と反対側に接続端子部4を形成
させる場合、もしくは、図4(b)に示すような本体部
10の両面が配線部1にてなる電子回路用部品100に
おける本体部10の両面側に接続端子部4を形成させる
場合においても、ダミーフィルムを用いることにより、
本体部10の主表面より20μm以上の高さからなる接
続端子部4を形成することができる。
【0013】さらに、図4(b)においては、本体孔部
7を形成せず、本体接続部5を配線部1とし、ダミーフ
ィルムを用いて端子接続部4のみを形成する方法をとる
ことも可能である。この場合、端子3は端子接続部4の
みからなる。
【0014】次に、図5の電子回路用部品100を代表
させるが、接続端子部4および本体接続部5よりなる複
数の端子3を焼成形成する前、つまり、公知の印刷パタ
ーンによりパターン形成される配線部1とを含めた本体
部10を焼成形成する前に、ダミーフィルム除去する方
法と、焼成形成時もしくは焼成後に除去する方法とを取
ることができる。両方法ともに、20μm以上の高さか
らなる接続端子部4を形成することが可能であるが、本
体部10の焼成形成前にダミーフィルム20を除去する
場合、金属粉末とセラミックフィラーとの複合材料を孔
部6および本体孔部7に圧入埋め込みすることで、ダミ
ーフィルム20の除去後も、孔部6に形成された形状
は、概ね維持されるが、孔部6の高さが高くなるにつ
れ、だれが生じることにより、焼成形成された接続端子
部4の上面の面積が低減するおそれがある。それに比べ
て、本体部10の焼成形成時もしくは焼成後にダミーフ
ィルム20を除去する場合は、孔部6に形成された形状
を維持できることができ、その結果、接続端子部4の高
さをより高くすることができるとともに上面の面積を確
保することができる。
【0015】上記ダミーフィルムの材質としては、PE
T(ポリエチレンテレフタラート)、PPS(ポリフェ
ニレンサルファイド)などの有機物、または、アルミ
ナ、ムライト、窒化アルミニウムなどのセラミック、も
しくは、有機物に有機物の粘度を上げるためのセラミッ
クを添加したものなどの材質を挙げることができる。
【0016】また、ダミーフィルムの除去方法として、
上記した本体部の焼成形成前もしくは、焼成後において
は、ダミーフィルムが有機物より構成される場合、該有
機物が溶解する溶液にて簡便に除去することが可能であ
り、ダミーフィルムがセラミックもしくはセラミックを
含む有機物より構成される場合、サンドブラストもしく
は、高圧水洗により除去が可能である。他方、本体部を
焼成形成させるための焼成温度以下で脱脂することが可
能な有機物よりダミーフィルムを形成することで、本体
部の焼成時にダミーフィルムを除去することができる。
ただし、セラミックもしくは、セラミックを含有する有
機物よりダミーフィルムが形成される場合は、本体部を
焼成形成させるための焼成温度以下で、焼結しないセラ
ミックを選択する必要がある。
【0017】上記金属粉末およびセラミックフィラーを
含む複合材料における、金属粉末の材料として、Au、
Pt、Pd、Agなどの貴金属元素、Cu、Ni、C
o、Fe、Mo、Wなどの遷移金属元素、Snなどの金
属元素等をあげることができ、一方、セラミックフィラ
ーの材料として、アルミナ、シリカ、ムライト、窒化ア
ルミニウム、ホウケイ酸ガラス、SiOガラスなどを
あげることができる。
【0018】次に、本発明の電子回路用部品の接続端子
部において、本体部側に形成される領域面を底面とし、
本体部とは反対側に形成される領域面を上面としたと
き、該上面の底面に対する面積比率が、0.6以上であ
ることを特徴とする。
【0019】上記したダミーフィルムを用いて形成され
る、20μm以上の高さを有する接続端子部は、上記複
合材料を焼成する際のだれによって、図2に示すよう
に、接続端子部4の底面9に比べて上面8の面積は、多
少小さくなるが、上面8の底面9に対する面積比率を
0.6以上とすることができる。上記した従来の方法に
おいては、20μm以上の高さを有する接続端子部を形
成し、かつ、上面8の面積を確保しようとする場合、各
々接続端子部4の最隣接距離tが短くなり電気的短絡が
発生する不具合があったが、本発明においては、該不具
合を抑制することができる。また、回路自体が高集積化
となり、設計時に必要とされる本体部10における各々
端子接続部4の最隣接距離tが短くなる現状において
も、本発明では、端子接続部4の高さを20μm以上と
し、かつ上面8の底面9に対する面積比率を0.6以上
とすることができるので、最隣接距離tを100μm以
下とすることができる。さらに、底面9の面積が、1m
以下においても、端子接続部4の高さを20μm以
上とし、かつ上面8の底面9に対する面積比率を0.6
以上とすることができるので、最隣接距離tが短くなる
現状においても、電気的短絡を起こさず、対応すること
が可能となる。なお、上記した形状を有する端子接続部
4は、上述したダミーフィルムを用いた製造方法により
形成することができる。
【0020】ここまでに述べてきた、各々電子回路用部
品は、端子接続部を介して、図3に示すようなフリップ
チップ接続にて端子接続される。図3(a)は、ハンダ
ボール50にて圧着接続される場合、図3(b)は、異
方性導電接着材としてのバインダ52の中に分散形成さ
れる導電粒子51にて圧着接続される場合を模式的に示
したものである。本発明の端子接続部4は20μm以上
の高さを有し、かつ端子接続部4の上面の底面に対する
形成面積比率を0.6以上となるので、端子接続部4を
介して端子接続される各々電子回路用部品における本体
部10の間の隙間を十分とることができる。その結果、
ハンダボール50の接着性を向上させるためのフラック
スを、外部に効果的に飛散除去でき、または、異方性導
電接着材の流動性の低下および、圧着接続させる際に異
方性導電接着材が横方向に逃げることによる圧着性の低
下を抑制することができるとともに、端子接続部4の上
面における接着性を向上させることができる。さらに、
各々電子回路用部品を端子接続部4介して異方性導電接
着材の導電粒子51にて圧着接続される場合、従来、端
子接続部4の高さを補うために、端子接続部4の上面に
形成される導電粒子51の形成密度を大きく確保する必
要であったが、本発明の端子接続部4は20μm以上の
高さを有するので、使用する導電粒子51の量を低減す
ることができる。
【0021】上述した本発明におけるダミーフィルムを
用いた製造方法では、接続端子部4の高さは、120μ
mまで製造可能であるが、接続端子部4の高さが高くな
ると、上記した各々電子回路用部品を圧着接続させる際
の接続端子部4の機械的強度が低下するので、接続端子
部4の高さは、80μm以下にすることがよい。ただ
し、該機械的強度は、接続端子部4の底面の面積にもよ
るが、その底面の面積は、必要とされる各々接続端子部
4の最隣接距離tによるので、接続端子部4の底面の面
積の下限値は、各々接続端子部4の最隣接距離tの下限
値により適宜決められるものである。一例を挙げると、
現在、電子部品(電子回路用部品)としての半導体チッ
プの最も小さい最隣接距離tは、60μm程度であり、
この値を、最隣接距離tの下限値とするならば、接続端
子部4の底面の面積の下限値を、0.003mmとす
ることで、接続端子部4の間で電気的短絡を起こさず、
かつ上記圧着接続させる際の接続端子部4の機械的強度
を得ることが可能である。また、電子部品としてのコン
デンサにおいては、接続端子部4の底面の面積が最大1
mm程度必要とされる場合があり、その際の、接続端
子部4の間で電気的短絡を起こさない最隣接距離tは、
300μm程度である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる発明の一実
施形態を図面を用いて説明を行なう。図1は、本発明の
電子回路用部品としての配線基板の断面図を模式的に示
すものである。図1(a)では、配線基板(電子回路用
部品)100の内部に、電子部品(電子回路用部品)と
してのコンデンサ、インダクタ及び抵抗器などの種々の
厚膜回路素子が作りこまれていないが、図1(b)にお
いては、電子物品としてのコンデンサ(電子回路用部
品)100が作り込まれている場合を示す。図1(a)
に示すように、配線部1と複数の端子3を有する配線基
板100において、端子3は、本体部10の内部に位置
する接続端子部4と本体接続部5とからなる。該端子3
は、金属粉末とセラミックフィラーとの複合材料を焼成
することにより、接続端子部4と本体接続部5とが一体
焼成形成され、かつ、接続端子部4の本体部10からの
高さが20μm以上よりなる。このように、接続端子部
4と本体接続部5とを一体焼成にて形成することで、従
来の方法で、接続端子部4の形成高さを20μm以上に
した場合に比べ、各々接続端子部4の最隣接距離を長く
することが可能になり、その結果、電気的短絡が発生す
る不具合を抑制するとともに、電子配線物品の製品歩留
まりを向上させることができる。また、図1(b)のよ
うに、配線基板100の内部にコンデンサ100を内蔵
する場合においては、コンデンサ100の端子3を一体
焼成し接続端子部4の高さを20μm以上とすること
で、配線基板100にコンデンサ100を内蔵する際の
設計自由度を高めるとともに、従来の方法で発生した、
接続端子部における導通抵抗のばらつき、もしくは、接
続端子部の高さを稼ぐためにメッキ法等にて付与された
層の接触面に発生する導通抵抗の増大を抑制することが
可能となる。
【0023】上記した、20μm以上の高さを有する接
続端子部の製造方法を以下に記す。図5(a)に示すよ
うに、ダミーフィルム20を構成する材質を本体部10
の主表面に、公知のフォトリソグラフィー等の印刷法に
より形成する、または、シート状のフィルムをはり合わ
せことにより形成するか、もしくは、本体部10の主表
面にダミーフィルム20を構成する材質を塗布後、乾燥
させて形成するかの方法により、本体部10の主表面に
ダミーフィルム20の形成を行なう。この際、予め、本
体部10に、ドリルまたはパンチング機等を用いて穿孔
された本体孔部7の位置に合わせ、孔部6が形成される
ようにダミーフィルム20を形成するか、本体孔部7と
孔部6との位置精度を高めるためにダミーフィルム20
を本体部10に被覆したの後、ドリル等を用いて穿孔を
行い、本体孔部7と孔部6とを同時形成するかにより、
複数の孔部6がダミーフィルム20に形成される。ま
た、ダミーフィルム20は、本体部10の主表面を覆う
形にて形成されるが、孔部6を有するように、本体部1
0の主表面を部分的に覆う形にて形成することも可能で
ある。このように、ダミーフィルム20を形成した後、
金属粉末とセラミックフィラーとの複合材料を本体孔部
7と孔部6とに埋入し、焼成することにより、図5
(b)に示すような、本体接続部5と接続端子部4とが
一体焼成され、かつ接続端子部4の高さを20μm以上
とすることができる。該高さは、ダミーフィルム20の
高さにより調整することができるので、従来の方法より
簡便に接続端子部4の高さを20μm以上とすることが
できる。
【0024】また、ダミーフィルム20は、上記焼成す
る前か、もしくは、焼成時または焼成後に除去される。
特に、作業効率の観点から言えば、焼成時に除去するの
が望ましく、ダミーフィルム20を上記焼成するための
焼成温度以下で脱脂できる有機物より構成することで可
能となる。
【0025】電子回路用部品100が多層配線基板の場
合、配線部をなす配線層と誘電体層とが交互に積層され
本体部10が形成されるが、焼成後に誘電体層を形成す
るグリーンシートをダミーフィルムとして兼用すること
も可能である。
【0026】ここまでに、本発明における高さが20μ
m以上の接続端子部を有する電子回路用部品の形状およ
び製造方法について述べてきたが、本発明の電子回路用
部品としては、電子部品としての、LSIやIC、ある
いはディスクリート部品等の半導体素子、またはアンテ
ナモジュール等の高周波用素子、コンデンサ、インダク
タ、抵抗器などの公知のものに適用可能であり、かつ、
配線基板としても、金属配線と誘電体層とが交互に積層
された多層配線基板、誘電体層のみからなる単層配線基
板、もしくは、コンデンサ、インダクタ、抵抗器などの
種々の厚膜回路素子が作りこまれた多層配線基板などの
公知のものに適用可能である。また、配線基板をなす本
体部において、電子部品が搭載される側とは反対側の面
がマザーボードなどの上に配置されるための端子接続部
を有する配線基板にたいしても、適用可能である。
【0027】
【実施例】以下、本発明の効果を確認するために行なっ
た実験結果について説明する。
【0028】(実施例)上記した製造工程に従い、図6
(a)に示すように、本体部10'の主表面を覆う形に
てダミーフィルムをはり合わせ、その後、本体接続部5
および接続端子部4とを形成するための穿孔を行い、金
属粉末とセラミックフィラーとの複合材料を埋入させる
とともに、焼成することで、本体接続部5と接続端子部
4とを一体焼成形成させた。ダミーフィルムは、PET
から、複合材料は、金属フィラーとしてのAg、セラミ
ックフィラーとしてのホウケイ酸ガラスからなり、焼成
温度を850℃とした。本体部10'は、Ag−Pt−
ホウケイ酸ガラスからなるとともに、本実施例において
は、接続端子部4の形状を確認するための実験であるの
で、配線部を有さない形にて、本体部10'は形成され
ている。また、通常用いられる、表面保護のためのNi
およびAuによるメッキは施さずに形成されている。
【0029】上記した形態および製造方法にて、穿孔さ
れる孔の面積を変え、さらにダミーフィルム20の高さ
を変えることで、接続端子4の高さ、および底面9の面
積の違う接続端子部4の形成を行なった。
【0030】(比較例1)実施例におけるダミーフィル
ムを用いない以外は、同条件にて接続端子部4の形成を
行なった(図6(b))。このように形成された、比較
例1および実施例の接続端子部4に対して、高さ、底面
9の面積、上面8の底面9に対する面積比率の計測を行
なった。その結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1より、ダミーフィルムを用いない比較
例1では、端子接続部の底面の面積を1mmまで大き
くしても、その高さは、15μmが限界であることが分
かる。他方、ダミーフィルムを用いた実施例における接
続端子部の高さは、底面の面積が0.04mmにおい
ても、80μmであることが分かる。また、高さが80
μmにおいても、上面8の底面9に対する面積比率が
0.6であることが分かる。これら結果より、ダミーフ
ィルムを用いて、本体接続部と接続端子部とを一体焼成
形成させることで、接続端子部の高さを20μm以上と
することができ、かつ、上面8の底面9に対する面積比
率が0.6以上、底面の面積が1mm以下の接続端子
部を形成できることが確認された。さらに、接続端子部
の高さに限れば、底面の面積が1mmとした場合、上
面8の底面9に対する面積比率が0.6と表1の実施例
より小さくなるが、高さを120μmまで形成できるこ
とを確認した。また、実施例において、ダミーフィルム
は、本体接続部と接続端子部とを一体焼成する際に脱脂
され、除去されることを確認した。
【0033】(比較例2および比較例3)比較例1に
て、接続端子部の高さが15μmのものに対して、Ni
を用いたメッキ法または、Auを用いたボールボディン
グ法により、接続端子部の高さが20μm以上となるよ
うに接続端子部の再形成を行なった。メッキ法のものを
比較例2、ボールボディング法のものを比較例3とし
て、比較例2および比較例3の接続端子部に対して、高
さ、底面の面積、上面の底面に対する面積比率の計測を
行い、比較例2のものに対してはさらに、底面のメッキ
による広がりの計測を行なった。その結果を表2に示
す。
【0034】
【表2】
【0035】表2より、比較例2および比較例3のもの
を、表1に示す実施例のように、底面の面積を0.04
mmとし、その高さを80μmとすると、ボールボン
ディング法により形成された比較例3のものにおいて
は、上面の底面に対する面積比率は0.1となり、メッ
キ法により形成された比較例2のものにおいては、底面
のメッキによる広がりが155μmにもなることがわか
る。また、比較例3のものは、高さが高くなるにつれ、
上面の底面に対する面積比率の著しい低下が起こり、他
方、比較例2ものは、高さが高くなるに従い、メッキに
よる広がりが著しく大きくなることが分かる。これら結
果より、従来のメッキ法もしくはボールディング法を用
いた場合、接続端子部の上面の面積を確保し、かつ各々
接続端子部の最隣接距離を確保するには、接続端子部の
形成高さを20μm程度としなければならないことが確
認された。
【0036】上記実施例および比較例より、ダミーフィ
ルムを用いた、本体接続部および端子接続部の一体焼成
による形成される本発明の端子接続部は、該端子接続部
を介して電子回路用部品を端子接続させる際の接続信頼
性の向上を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における電子回路用部品の一実施形態を
示す概略断面図。
【図2】本発明における電子回路用部品が有する接続端
子部の形状を説明するための模式図。
【図3】本発明の電子回路用部品の接続方法を説明する
ための模式図。
【図4】本発明における電子回路用部品の一形態を示す
概略断面図。
【図5】本発明における電子回路用部品の一形態およぶ
その製造過程を説明するための模式図。
【図6】本発明の電子回路用部品に対する実施例および
比較例を説明するための模式図。
【符号の説明】
1 配線部 3 端子 4 接続端子部 5 本体接続部 6 孔部 7 本体接続部用孔部 8 上面 9 底面 10 本体部 20 ダミーフィルム

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックを主成分とする本体部と、金
    属粉末とセラミックフィラーとの複合材料からなる複数
    の端子とを有し、前記本体部と前記端子とが同時焼成に
    より形成される電子回路用部品において、 前記本体部は、該本体部の内部もしくは主表面に形成さ
    れる配線部を備え、 前記端子は、前記本体部の内部に位置し前記配線部と接
    続される本体接続部と、前記本体部より突出した接続端
    子部とを備え、 前記接続端子部の前記本体部の主表面からの高さが20
    μm以上であることを特徴とする電子回路用部品。
  2. 【請求項2】 前記接続端子部の前記本体部側に形成さ
    れる領域面を底面とし、前記本体部とは反対側に形成さ
    れる領域面を上面としたとき、前記上面の前記底面に対
    する面積比率が0.6以上であることを特徴とする請求
    項1記載の電子回路用部品。
  3. 【請求項3】 前記接続端子部の前記底面における最隣
    接距離が300μm以下であることを特徴とする請求項
    2記載の電子回路用部品。
  4. 【請求項4】 前記底面の面積は、1mm以下である
    ことを特徴とする請求項2または3記載の電子回路用部
    品。
  5. 【請求項5】 前記請求項1ないし4のいずれか一項に
    記載の電子回路用部品の製造方法であって、 前記端子を構成する前記本体接続部を形成するための本
    体接続部形成用孔部を前記本体部に形成した後、 前記端子を構成する前記接続端子部を形成するための接
    続端子部形成用孔部を備えたダミーフィルムを前記本体
    部の主表面に被覆するダミーフィルム被覆工程と、 前記ダミーフィルム被覆工程後に前記本体接続部形成用
    孔部と前記接続端子部形成用孔部とに金属粉末とセラミ
    ックフィラーとの複合材料を埋入した後、同時焼成によ
    り前記端子と前記本体部とを形成する工程とを含むこと
    を特徴とする電子回路用部品の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記請求項1ないし4のいずれか一項に
    記載の電子回路用部品の製造方法であって、 前記本体部の主表面にダミーフィルムを被覆した後、前
    記端子を構成する前記本体接続部を形成するための本体
    接続部形成用孔部と、前記端子を構成する前記接続端子
    部を形成するための接続端子部形成用孔部とを前記本体
    部及び前記ダミーフィルムに同時形成する孔部形成工程
    と、 前記孔部形成工程後に、前記本体接続部形成用孔部と前
    記接続端子部形成用孔部とに、金属粉末とセラミックフ
    ィラーとの複合材料を埋入した後、同時焼成により前記
    端子と前記本体部とを形成する工程とを含むことを特徴
    とする電子回路用部品の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記ダミーフィルムは、前記端子と前記
    本体部とを同時焼成にて形成する焼成時に除去すること
    を特徴とする請求項5または6記載の電子回路用部品の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 前記ダミーフィルムを除去した後に、前
    記端子と前記本体部とを同時焼成にて形成することを特
    徴とする請求項5または6記載の電子回路用部品の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 セラミックを主成分とし、かつ配線部を
    有する本体部と、前記配線部と接続される端子とからな
    る電子回路用部品の製造方法であって、 複数の孔部が形成されたダミーフィルムを前記本体部の
    主表面に被覆した後、前記孔部に焼成後に前記端子とな
    る金属粉末とセラミックフィラーとの複合材料を埋入す
    る工程と、 前記ダミーフィルムを除去し、前記本体部の主表面から
    の高さが20μm以上の前記端子を形成する工程とを含
    むことを特徴とする電子回路用部品の製造方法。
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