JP2003099890A - 特定道路判定装置及び方法並びに特定道路判定用プログラム - Google Patents

特定道路判定装置及び方法並びに特定道路判定用プログラム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作自車の走行位置が特定道路か一般道路か
の判定を、地域を問わず簡易な構成で廉価に行う技術す
なわち特定道路判定装置及び方法並びに特定道路判定用
プログラムを提供すること。 【解決手段】 高速道路判定フラグがOFFである場
合、車が大きく減速したかどうかを減速検出部4により
チェックしながら、減速した場合には、カメラ1にて撮
った前方画像と、予め用意しておいたパターンとをマッ
チング部5により比較する。そして、出入認識部6は、
マッチング部5による認識率すなわち一致度が例えば8
0%程度以上の場合、高速道路のゲートであると判定
し、高速道路判定フラグをONにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ナビゲーションに
関する技術の改良に関するもので、特に、自車の走行位
置が特定道路か一般道路かの判定を、地域を問わず簡易
な構成で廉価に行うようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車や道路網の普及と情報処理
技術の発達に伴い、カーナビゲーション装置に代表され
る移動体経路案内技術が急速に発達している。カーナビ
ゲーション装置は、指定された目的地までの最適な経路
を計算し、自車の現在地をGPSなどで逐次判定しなが
ら、経路に沿って周辺地図の画面表示や右左折点の音声
案内などを行うものである。
【0003】ところで、車両の経路となる道路は、一般
道路とそれ以外の特定道路に分けることができる。この
うち一般道路は、国道、県道、市道などを含み、多くの
場合、歩道・民家・商店などが面する。一方、ここでい
う特定道路は「高速道路」や「有料道路」等と俗称され
るもので、高架や料金所等で一般道路等の周囲と区分さ
れるなど特定の構造を持ち、高速自動車国道の他、高規
格幹線道路、地域高規格道路、自動車専用道路、各種有
料道路等を含むものとするが、その代表例としては高速
道路を挙げるものとする。
【0004】そして、カーナビゲーション装置において
は、自車が高速道路にいるのか一般道路にいるのかの判
定をする必要があり、これが一つの大きな技術的課題と
なっている。その理由の一つは、高速道路と一般道路が
並行又は交差するように、ほとんど同じ緯度経度で上下
に配置されている場合がしばしばあり、そのような場所
では判定が困難なことである。もう一つの理由は、高速
道路にいるのか一般道路にいるのかで、ルート探索の結
果が変わってしまい、誤ったルートを導出してしまうお
それがあるなどナビゲーションへの影響が大きいためで
ある。このような判定の従来技術はいくつか知られてい
るが、それぞれ次のような問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】例えば、特開2001
−21369のように、高速道路の入口に設けられてい
るETCシステムからの情報を利用して判定を行う技術
があるが、適用対象がETC車載機を搭載している車に
限られ、また、ETCを利用する費用すなわち装置の料
金やサービス料金がかかってしまう問題があった。
【0006】また、特開平8−189956のように、
ー般道路の光ビーコンと高速道路の電波ビーコンの違い
から判定する技術があるが、これも光ビーコンや電波ビ
ーコンを受信する装置が必要になるため費用がかかり、
また、光ビーコンが敷設されている一般道路は非常に少
なく、地域により利用できないという問題があった。
【0007】また、特開平10−253373、特開平
9−304095、特開平6−129866などのよう
に、車両の方位角の連続データを使いマップマッチング
により道路の判別をさせたり、車両の傾斜角により高架
に上がったかどうかの判定をさせたりして、高速道路か
一般道路かの判定をする技術があるが、これはマップマ
ッチングが前提となるため車載機に地図データがある場
合にのみ有効であり、いわゆるオフボードナビゲーショ
ンのように外部から地図データをダウンロードするシス
テムでは有効ではないという問題があった。
【0008】本発明は、上記のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたもので、その目的は、自車
の走行位置が特定道路か一般道路かの判定を、地域を問
わず簡易な構成で廉価に行う技術すなわち特定道路判定
装置及び方法並びに特定道路判定用プログラムを提供す
ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1の特定道路判定装置は、車両外部の画像を
撮影する撮像手段と、特定道路の入口及び出口の少なく
とも一方につき、その特徴的構造を表す画像のパターン
をあらかじめ記憶する手段と、前記撮像手段による前記
画像と前記パターンについて、両者を比較するパターン
マッチングにより一致度を判定する手段と、前記判定の
結果に基づいて車両が特定道路に入ったこと及び特定道
路から出たことの少なくとも一方を認識する手段と、を
備えたことを特徴とする。
【0010】請求項3の特定道路判定方法は、請求項1
の発明を方法という見方から捉えたもので、特定道路の
入口及び出口の少なくとも一方につき、その特徴的構造
を表す画像のパターンをあらかじめ記憶しておき、車両
外部の画像を撮影する処理と、撮影された前記画像と前
記パターンについて、両者を比較するパターンマッチン
グにより一致度を判定する処理と、前記判定の結果に基
づいて車両が特定道路に入ったこと及び特定道路から出
たことの少なくとも一方を認識する処理と、を含むこと
を特徴とする。
【0011】請求項5の特定道路判定用プログラムは、
請求項1,3の発明を、コンピュータのプログラムとい
う見方から捉えたもので、コンピュータを制御すること
により、特定道路の入口及び出口の少なくとも一方につ
き、その特徴的構造を表す画像のパターンをあらかじめ
記憶させておき、車両外部の画像を撮影させ、撮影され
た前記画像と前記パターンについて、両者を比較するパ
ターンマッチングにより一致度を判定させ、前記判定の
結果に基づいて車両が特定道路に入ったこと及び特定道
路から出たことの少なくとも一方を認識させることを特
徴とする。
【0012】これらの態様では、高速道路の入口と出口
の特徴的な構造物を画像認識して、自車が高速道路上に
あるのかどうかを判定するので、マップマッチングとそ
のための地図データが必須とならず、オフボードナビゲ
ーションにおいても特に有効である。また、ETCや光
及び電波ビーコン装置のような高額で大掛かりな装置が
無くても、CCDやCMOSを用いた簡単なカメラを車
両側に設置するだけで、地域を問わず簡易な構成で高速
道路か否かの判定が可能となる。
【0013】請求項2の発明は、請求項1記載の特定道
路判定装置において、車両の所定の減速を検出し、前記
減速が検出された場合に前記パターンマッチングを行う
ように構成されたことを特徴とする。
【0014】請求項4の発明は、請求項2の発明を方法
という見方から捉えたもので、請求項3記載の特定道路
判定方法において、車両の所定の減速を検出し、前記減
速が検出された場合に前記パターンマッチングを行うこ
とを特徴とする。
【0015】これらの態様では、車両減速時のみパター
ンマッチングが行われるので、通常の走行中に車両前方
等の風景中に、判定用のパターンにたまたま似た形状パ
ターンが表れたり、隣接する他のレーンや高速道路の料
金所が撮影範囲内に現れても誤認識が回避できる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態(以下
「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照して具体的に
説明する。なお、本実施形態は、本発明の特定道路判定
装置を含むカーナビゲーション装置(以下「本装置」と
呼ぶ)であり、本装置上における特定道路判定方法及び
特定道路判定用プログラムとして把握することもでき
る。また、本実施形態では、コンピュータをソフトウェ
アで制御することで実現できるが、この場合のハードウ
ェアやソフトウェアの実現態様は各種変更可能であるか
ら、以下の説明では、本発明及び本実施形態の各機能を
実現する仮想的回路ブロックを用いる。
【0017】〔1.構成〕本装置は、図1の機能ブロッ
ク図に示す次の要素を備えている。まず、カメラ1及び
画像処理部2は、車両前方の画像(以下「前方画像」と
呼ぶ)を撮影する撮像手段を構成する。このうちカメラ
1は、例えば車両外部やフロントガラス内側などに設け
る。また、画像処理部2は、画像信号に基き、A/D変
換、静止画の切り出しや絞り等カメラの制御といった情
報処理を行う部分である。
【0018】また、パターン用メモリ3は、特定道路の
入口及び出口につき、その特徴的構造を表す画像のパタ
ーンをあらかじめ記憶する手段であり、例えばROM上
に設けることもできる。また、入口のパターンと出口の
パターンは別々に用意してもよいし共通化してもよく、
一例として、高速道路ゲートの特徴的構造を表す画像の
パターンの一例を図2に示す。
【0019】また、減速検出部4は、車両の所定の減速
を検出する手段であり、検出の基準は例えば時速20k
m以下など道路事情等に応じて予め定める。また、マッ
チング部5は、減速検出部4により前記減速が検出され
た場合に、撮像手段であるカメラ1及び画像処理部2に
よる前記画像と、パターン用メモリ3から読み出される
前記パターンについて、両者を比較するパターンマッチ
ングにより一致度を判定する手段である。
【0020】また、出入認識部6は、マッチング部5に
よる前記判定の結果に基づいて、車両が特定道路に入っ
たこと及び特定道路から出たことを認識する手段であ
る。また、本装置は、オフボードナビゲーションで特に
有効なシステムであり、地図データ等のダウンロードに
用いる携帯電話端末装置(以下単に「携帯端末」とも呼
ぶ)7、そのための接続機構、携帯電話による発着信制
御等を行う通信制御部8も備えている。
【0021】なお、本装置は上記に加え、各部分の動作
を支えるCPU9、DRAM等によりワークエリアなど
を提供する他のメモリ10の他、カーナビゲーションに
おける地図表示や音声案内等を行うための他の処理部1
1を備える。
【0022】〔2.作用〕上記のように構成された本実
施形態は以下のように作用する。まず、図3は、本実施
形態において、高速道路上か否かを判定する処理手順の
フローチャートである。まず、この処理手順では、高速
道路に乗っているのかどうかを記憶しておくためのフラ
グ(高速道路判定フラグと呼ぶ)を用い、このフラグを
高速道路に乗っているときはON、乗っていないときは
OFFとすることにより、自車が現在走行中の道路が高
速道路か一般道路かを区別する。
【0023】すなわち、高速道路判定フラグがOFFで
ある場合(ステップ01)、車が大きく減速したかどう
かを減速検出部4によりチェックしながら、減速した場
合には、カメラ1にて撮った前方画像と、予め用意して
おいたパターンとをマッチング部5によるパターンマッ
チングで比較する(ステップ02)。そして、出入認識
部6は、マッチング部5による認識率すなわち一致度が
例えば80%程度以上の場合、高速道路のゲートである
と判定し(ステップ03)、高速道路判定フラグをON
にする(ステップ04)。
【0024】ここで、高速道路のゲートのパターンマッ
チングは、例えば図2に例示したようなパターンを表す
データと、撮った画像とを照合することで可能であり、
より具体的には例えば、パターンと、A/D変換された
画像の間で、方形や円といった要素の数、位置、サイ
ズ、色彩などの一致度を数値化すればよい。
【0025】その結果、撮った画像が高速道路ゲートで
はないと判定されれば(ステップ03)、高速道路判定
フラグはOFFのままになる。例えば、信号や一時停止
の交差点、コンビニエンスストアなどの店舗で、よく減
速することがあるが、そういう場所では、フラグはOF
Fのままとなる。
【0026】その逆に、高速道路判定フラグがONの場
合(ステップ01)、車が大きく減速したかどうかを減
速検出部4によりチェックしながら、減速した場合にカ
メラ1にて撮った前方画像と、予め用意しておいたパタ
ーンとをマッチング部5によるパターンマッチングで比
較する(ステップ05)。そして、出入認識部6は、マ
ッチング部5による認識率すなわち一致度が例えば80
%程度以上の場合、高速道路のゲートであると判定し
(ステップ06)、高速道路判定フラグをOFFにする
(ステップ07)。
【0027】この処理の繰り返しで、現在自車が高速道
路に乗っているのかどうかの情報が高速道路フラグの状
態として得られ、この情報をカーナビゲーション装置の
他の処理部11が利用することにより、予め用意された
地図を使ったマップマッチングをしなくても高速道路か
否かを判定できることになる。なお、出入認識部6から
他の処理部11へ、自車が高速道路等の特定道路に乗っ
ているか否かを伝達する手法は自由であるが、例えば所
定の信号を特定道信号として出入認識部6から出力して
いる間は特定道路に乗っているものと、予め決めておく
などが考えられる。
【0028】〔3.効果〕以上説明したように、本実施
形態では、高速道路の入口と出口の特徴的な構造物を画
像認識して、自車が高速道路上にあるのかどうかを判定
するので、マップマッチングとそのための地図データが
必須とならず、オフボードナビゲーションにおいても特
に有効である。また、ETCや光及び電波ビーコン装置
のような高額で大掛かりな装置が無くても、CCDやC
MOSを用いた簡単なカメラを車両側に設置するだけ
で、地域を問わず簡易な構成で高速道路か否かの判定が
可能となる。
【0029】また、本実施形態では、車両減速時のみパ
ターンマッチングが行われるので、通常の走行中に車両
前方等の風景中に、判定用のパターンにたまたま似た形
状パターンが表れたり、隣接する他のレーンや高速道路
の料金所が撮影範囲内に現れても誤認識が回避できる。
【0030】〔4.他の実施形態〕なお、本発明は上記
実施形態に限定されるものではなく、次に例示するよう
な他の実施形態も含むものである。例えば、以上では代
表例として高速道路を挙げたが、特定道路は高速道路に
は限定されず、自動車専用道路や各種有料道路なども本
発明の適用対象となる。また、図2のパターンは例示に
過ぎず、例えばニューラルネットワークなどを用いて高
速道路ゲート識別等を学習させてもよい。また、図3の
処理はさらに単純化し、減速検出時に前方画像を得て、
その画像から高速道路ゲートが検出されれば高速道路フ
ラグの値を反転する、と把握してもよい。また、ゲート
を一旦検出後一定時間、再検出を抑止すれば、障害物な
ど画像の加減で同じゲートを繰り返し検出する不都合が
防止できる。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、自車の
走行位置が特定道路か一般道路かの判定を、地域を問わ
ず簡易な構成で廉価に行う技術すなわち特定道路判定装
置及び方法並びに特定道路判定用プログラムを提供する
ことが可能となるので、カーナビゲーションの使い勝手
も大幅に改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構成を示す機能ブロック
図。
【図2】本発明の実施形態におけるパターンを例示する
図。
【図3】本発明の実施形態における処理手順を示すフロ
ーチャート。
【符号の説明】
1…カメラ 2…通信制御部 3…パターン用メモリ 4…減速検出部 5…マッチング部 6…出入認識部 7…携帯端末 8…通信制御部 9…CPU 10…メモリ 11…他の処理部 STEP01…手順の各ステップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F029 AA02 AB07 AB13 AC02 AC08 AC09 AC13 AC18 AD01 5B057 AA16 BA11 CH01 CH11 DA11 DC33 5H180 AA01 BB02 BB04 BB05 CC04 FF04 FF13 FF25 FF32 5L096 BA04 CA02 HA08 LA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両外部の画像を撮影する撮像手段と、 特定道路の入口及び出口の少なくとも一方につき、その
    特徴的構造を表す画像のパターンをあらかじめ記憶する
    手段と、 前記撮像手段による前記画像と前記パターンについて、
    両者を比較するパターンマッチングにより一致度を判定
    する手段と、 前記判定の結果に基づいて車両が特定道路に入ったこと
    及び特定道路から出たことの少なくとも一方を認識する
    手段と、 を備えたことを特徴とする特定道路判定装置。
  2. 【請求項2】 車両の所定の減速を検出し、前記減速が
    検出された場合に前記パターンマッチングを行うように
    構成されたことを特徴とする請求項1記載の特定道路判
    定装置。
  3. 【請求項3】 特定道路の入口及び出口の少なくとも一
    方につき、その特徴的構造を表す画像のパターンをあら
    かじめ記憶しておき、 車両外部の画像を撮影する処理と、 撮影された前記画像と前記パターンについて、両者を比
    較するパターンマッチングにより一致度を判定する処理
    と、 前記判定の結果に基づいて車両が特定道路に入ったこと
    及び特定道路から出たことの少なくとも一方を認識する
    処理と、 を含むことを特徴とする特定道路判定方法。
  4. 【請求項4】 車両の所定の減速を検出し、前記減速が
    検出された場合に前記パターンマッチングを行うことを
    特徴とする請求項3記載の特定道路判定方法。
  5. 【請求項5】 コンピュータを制御することにより、 特定道路の入口及び出口の少なくとも一方につき、その
    特徴的構造を表す画像のパターンをあらかじめ記憶させ
    ておき、 車両外部の画像を撮影させ、 撮影された前記画像と前記パターンについて、両者を比
    較するパターンマッチングにより一致度を判定させ、 前記判定の結果に基づいて車両が特定道路に入ったこと
    及び特定道路から出たことの少なくとも一方を認識させ
    ることを特徴とする特定道路判定用プログラム。
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