JP2003099026A - 画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体

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JP2003099026A
JP2003099026A JP2001290740A JP2001290740A JP2003099026A JP 2003099026 A JP2003099026 A JP 2003099026A JP 2001290740 A JP2001290740 A JP 2001290740A JP 2001290740 A JP2001290740 A JP 2001290740A JP 2003099026 A JP2003099026 A JP 2003099026A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、より自然な色再現が可能な画像処
理装置を提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明による画像処理装置は、画像出力
装置の出力する白の輝度に応じて、白色点の変換量を異
ならせるとともに、色補正開始後の経過時間に応じて前
記白色点の変換量を異ならせる色補正テーブルを用いて
入力信号に対して所望の画像処理を施して画像出力装置
に出力する。目標の白色点の色度(D=0、(xwt,yw
t))を画像出力装置の白の色度(D=1、(xwd,yw
d))に近づけることによって、眼の順応の影響を回避す
ることができる。さらに、本発明による画像処理装置
は、色補正開始後、時間の経過とともにDの値を小さく
することによって目標の白色点の色度を真の白の色度に
近づける処理を行っているので、より自然な色再現が可
能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像入力信号の色
空間を画像出力装置の色空間に変換する場合の画像入力
信号に対する画像処理に関する。
【0002】
【従来の技術】スキャナ、モニタ、プリンタ、プロジェ
クタなどのデバイス毎に色再現領域が異なる。したがっ
て、色再現領域の相違をどのようにして吸収して色再現
を行うかが問題となる。
【0003】例えば、液晶プロジェクタの色特性をsRGB
などの色規格に合わせる場合、まず、両者の色域を比較
して、液晶プロジェクタの色域内でどのように目標色特
性を再現するかに関する方法(カラーマッチング方法)
を考える必要がある。しかし、sRGBなどの色規格は、一
般的にCRTディスプレイの色特性を元に作られている
ため、緑がかった色特性を有するプロジェクタとその色
域を比較すると、白から黒にかけてのグレイの色合い
(グレイ軸の向き)が異なる。液晶プロジェクタの色特
性を目標色特性に正確にあわせて色補正することによっ
て、液晶プロジェクタの色域内で目標色特性を忠実に再
現するカラーマッチング方法がある(色再現優先のカラ
ーマッチング)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プロジ
ェクタの色特性を完全にsRGBなどの目標色特性に合わせ
ると、色補正をかけ過ぎた赤っぽい画像に感じられるこ
とが多いという問題点がある。これは、色補正前の画像
を見ている段階で、プロジェクタ本来の緑を帯びた白が
自然な白と感じられるように、目の感覚が順応してしま
っているからである。一方、色補正開始後、時間が経過
するにしたがって目の感覚が順応するので、プロジェク
タの緑を帯びた白よりも真の白の方が自然な白と感じら
れるようになる。
【0005】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、より自然な色再現が可能な画像処理装
置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体を提供す
ることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み、請求項
1に記載の発明は、色補正テーブルを用いて入力信号に
対して所望の画像処理を施して画像出力装置に出力する
画像処理装置であって、画像出力装置の出力する白の輝
度に応じて白色点の変換量を異ならせるとともに、色補
正開始後の経過時間に応じて前記白色点の変換量を異な
らせる色補正テーブルを備えて構成される。
【0007】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の画像処理装置であって、色補正開始後の経過時
間に応じて、色補正後の目標白色点を本来の白色点に徐
々に近づけるように構成される。このようにして、眼の
順応による影響を低減して、より自然な色再現が可能に
なる。
【0008】さらに、請求項3に記載の発明は、色補正
テーブルを用いて入力信号に対して所望の画像処理を施
して画像出力装置に出力する画像処理装置であって、忠
実な色再現が可能な色補正を行なうための色再現優先の
色補正テーブルと、明るさ優先の色補正を行なうための
明るさ優先の色補正テーブルと、を備え、前記色再現優
先の色補正テーブルによる変換の目標白色点を画像出力
装置の白色点に近づけ、前記色再現優先の色補正テーブ
ルによる色補正開始後、時間の経過とともに目標白色点
を本来の白色点に徐々に近づけるように構成される。
【0009】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
乃至3のいづれか一項に記載の画像処理装置であって、
時間の経過とともに指数関数的に目標白色点を本来の白
色点に徐々に近づけるように構成される。
【0010】さらに、請求項5に記載の発明は、請求項
1乃至4のいづれか一項に記載の画像処理装置であっ
て、約60秒乃至約120秒で、目標白色点を本来の白
色点にほぼ一致させるように構成される。
【0011】また、請求項6に記載の発明は、画像出力
装置の出力する白の輝度に応じて白色点の変換量を異な
らせるとともに、色補正開始後の経過時間に応じて前記
白色点の変換量を異ならせる色補正テーブルを用いて入
力信号に対して所望の画像処理を施して画像出力装置に
出力するように構成される。
【0012】さらに、請求項7に記載の発明は、忠実な
色再現が可能な色補正を行なうための色再現優先の色補
正テーブルと、明るさ優先の色補正を行なうための明る
さ優先の色補正テーブルと、を用いて入力信号に対して
所望の画像処理を施して画像出力装置に出力する画像処
理方法であって、前記色再現優先の色補正テーブルによ
る変換の目標白色点を画像出力装置の白色点に近づけ、
前記色再現優先の色補正テーブルによる色補正開始後、
時間の経過とともに目標白色点を本来の白色点に徐々に
近づけるように構成される。
【0013】また、請求項8に記載の発明は、画像出力
装置の出力する白の輝度に応じて白色点の変換量を異な
らせるとともに、色補正開始後の経過時間に応じて前記
白色点の変換量を異ならせる色補正テーブルを用いて入
力信号に対して所望の画像処理をコンピュータに実行さ
せるように構成される。
【0014】さらに、請求項9に記載の発明は、忠実な
色再現が可能な色補正を行なうための色再現優先の色補
正テーブルと、明るさ優先の色補正を行なうための明る
さ優先の色補正テーブルと、を用いて入力信号に対して
所望の画像処理を施して画像出力装置に出力する処理を
コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記色再現優先の色補正テーブルによる変換の目標白色
点を画像出力装置の白色点に近づけ、前記色再現優先の
色補正テーブルによる色補正開始後、時間の経過ととも
に目標白色点を本来の白色点に徐々に近づける画像処理
をコンピュータに実行させるように構成される。
【0015】また、請求項10に記載の発明は、請求項
8または9に記載のプログラムを記録したコンピュータ
によって読取可能な記録媒体である。
【0016】さらに、請求項11に記載の発明は、画像
出力装置の出力する白の輝度に応じて白色点の変換量を
異ならせるとともに、色補正開始後の経過時間に応じて
前記白色点の変換量を異ならせる色補正テーブルを記録
したコンピュータによって読取可能な記録媒体である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
好適な実施の形態について説明する。
【0018】図1は色再現優先の色補正テーブルを生成
する色補正テーブル生成部20bの機能ブロック図であ
り、図3および図7は本発明による画像処理装置の機能
ブロック図である。
【0019】ハードウエア構成図2は、これら色補正テ
−ブル生成部および画像処理装置の具体的ハードウエア
構成例を概略ブロック図により示している。
【0020】当該実施形態においては、色補正テーブル
生成部および画像処理装置を実現するハードウェアの一
例としてコンピュータシステムを採用している。図2
は、同コンピュータシステムをブロック図により示して
いる。本コンピュータシステムは、画像入力デバイスと
して、スキャナ11aとデジタルスチルカメラ11bと
ビデオカメラ11cとを備えており、コンピュータ本体
12に接続されている。それぞれの入力デバイスは画像
をドットマトリクス状の画素で表現した画像データを生
成してコンピュータ本体12に出力可能となっており、
ここで同画像データはRGBの三原色においてそれぞれ
256階調表示することにより、約1670万色を表現
可能となっている。
【0021】コンピュータ本体12には、外部補助記憶
装置としてのフロッピーディスクドライブ13aとハー
ドディスク13bとCD−ROMドライブ13cとが接
続されており、ハードディスク13bにはシステム関連
の主要プログラムが記録されており、フロッピーディス
クやCD−ROMなどから適宜必要なプログラムなどを
読み込み可能となっている。また、コンピュータ本体1
2を外部のネットワークなどに接続するための通信デバ
イスとしてモデム14aが接続されており、外部のネッ
トワークに同公衆通信回線を介して接続し、ソフトウェ
アやデータをダウンロードして導入可能となっている。
この例ではモデム14aにて電話回線を介して外部にア
クセスするようにしているが、LANアダプタを介して
ネットワークに対してアクセスする構成とすることも可
能である。この他、コンピュータ本体12の操作用にキ
ーボード15aやマウス15bも接続されている。
【0022】さらに、画像出力デバイスとして、ディス
プレイ17a、カラープリンタ17bおよびプロジェク
タ17cを備えている。ディスプレイ17aについては
水平方向に800画素と垂直方向に600画素の表示エ
リアを備えており、各画素毎に上述した1670万色の
表示が可能となっている。この解像度は一例に過ぎず、
640×480画素であったり、1024×768画素
であるなど、適宜、変更可能である。
【0023】また、カラープリンタ17bはインクジェ
ットプリンタであり、CMYKの四色の色インクを用い
てメディアたる印刷用紙上にドットを付して画像を印刷
可能となっている。画像密度は360×360dpiや7
20×720dpiといった高密度印刷が可能となってい
るが、階調表現については色インクを付すか否かといっ
た2階調表現となっている。一方、このような画像入力
デバイスを使用して画像を入力しつつ、画像出力デバイ
スに表示あるいは出力するため、コンピュータ本体12
内では所定のプログラムが実行されることになる。その
うち、基本プログラムとして稼働しているのはオペレー
ティングシステム(OS)12aであり、このオペレー
ティングシステム12aには、ディスプレイ17aでの
表示を行わせるディスプレイドライバ(DSP DR
V)12bと、カラープリンタ17bに印刷出力を行わ
せるプリンタドライバ(PRT DRV)12cと、プ
ロジェクタ17cでの表示を行わせるプロジェクタドラ
イバ12d(図示せず)が組み込まれている。これらの
ドライバ12b、12cおよび12dはディスプレイ1
7a、カラープリンタ17bおよびプロジェクタ17c
の機種に依存しており、それぞれの機種に応じてオペレ
ーティングシステム12aに対して追加変更可能であ
る。また、機種に依存して標準処理以上の付加機能を実
現することもできるようになっている。すなわち、オペ
レーティングシステム12aという標準システム上で共
通化した処理体系を維持しつつ、許容される範囲内での
各種の追加的処理を実現できる。
【0024】このようなプログラムを実行する前提とし
て、コンピュータ本体12は、CPU12e、RAM1
2f、ROM12gおよびI/O12hなどを備え、演
算処理を実行するCPU12eがRAM12fを一時的
なワークエリアや設定記憶領域として使用したりプログ
ラム領域として使用しながら、ROM12gに書き込ま
れた基本プログラムを適宜実行し、I/O12hを介し
て接続されている外部機器及び内部機器などを制御して
いる。
【0025】ここで、基本プログラムとしてのオペレー
ティングシステム12a上でアプリケーション12dが
実行される。アプリケーション12dの処理内容は様々
であり、操作デバイスとしてのキーボード15aやマウ
ス15bの操作を監視し、操作された場合には各種の外
部機器を適切に制御して対応する演算処理などを実行
し、さらには、処理結果をディスプレイ17aに表示し
たり、カラープリンタ17bに出力したりすることにな
る。
【0026】かかるコンピュータシステムでは、画像入
力デバイスであるスキャナ11aなどで画像データを取
得し、アプリケーション12dによる所定の画像処理を
実行した後、画像出力デバイスとしてのディスプレイ1
7a、カラープリンタ17bやプロジェクタ17cに表
示出力することが可能である。
【0027】本実施形態においては、画像処理装置をコ
ンピュータシステムとして実現しているが、必ずしもか
かるコンピュータシステムを必要とするわけではなく、
同様の画像データに対して本発明による画像処理が必要
なシステムであればよい。例えば、デジタルスチルカメ
ラ内に本発明による画像処理を行う画像処理装置を組み
込み、画像処理された画像データを用いてカラープリン
タに印字させるようなシステムであっても良い。また、
コンピュータシステムを介することなく画像データを入
力して印刷するカラープリンタにおいては、スキャナや
デジタルスチルカメラまたはモデム等を介して入力され
る画像データに対して自動的に本発明による画像処理を
行って印刷処理するように構成することも可能である。
【0028】この他、カラーファクシミリ装置、カラー
コピー装置、プロジェクタといった画像データを扱う各
種の装置においても当然に適用可能である。
【0029】画像処理制御プログラム 本発明による画像処理制御プログラムは、通常、コンピ
ュータ12が読取可能な形態でフロッピー(登録商標)
ディスク、CD−ROMなどの記録媒体に記録されて流
通する。当該プログラムは、メディア読取装置(CD−
ROMドライブ13c、フロッピーディスクドライブ1
3aなど)によって読み取られてハードディスク13b
にインストールされる。そして、CPUが所望のプログ
ラムを適宜ハードディスク13bから読み出して所望の
処理を実行するように構成されている。なお、本発明に
よる画像処理制御プログラム自体も本願発明の一部を構
成する。
【0030】色補正テーブル生成部 図1に示す画像処理装置の色補正テーブル生成部20b
は、より自然な色再現が可能な色補正テーブル(色再現
優先の色補正テ−ブル)を生成する。
【0031】図1において、色補正テーブル生成部20
bは、目標色空間および各パラメータ決定部20eと、
基準白色点計算部20fと、第1変換部20gと、第2
変換部20hと、第3変換部20iと、第4変換部20
jと、第5変換部20kと、第6変換部20lと、を備
えている。これら各構成部分の処理の詳細に関しては後
述する。
【0032】以下、図5および図6を参照して、図1に
示す色補正テーブル生成部20bによって行われる色補
正テーブル生成処理プログラムを説明する。当該実施形
態では、画像出力装置がプロジェクタの場合について説
明する。
【0033】当該色補正テーブル生成処理プログラムの
実行にあたっては、前提として、以下に示すプロジェク
タの色特性データを予め測定しておく必要がある。
【0034】すなわち、 白(Rd,Gd,Bd)=(255,255,255)の三刺激値Xwp、
Ywp、Zwp 赤(Rd,Gd,Bd)=(255, 0, 0)の三刺激値Xrp、
Yrp、Zrp 緑(Rd,Gd,Bd)=( 0,255, 0)の三刺激値Xgp、
Ygp、Zgp 青(Rd,Gd,Bd)=( 0, 0,255)の三刺激値Xbp、
Ybp、Zbp 黒(Rd,Gd,Bd)=( 0, 0, 0)の三刺激値Xkp、
Ykp、Zkp の各色特性データを予め測定しておく必要がある。各測
定データは、以下に示す式(1)
【0035】
【数1】 を用いて白の輝度(Ywd)で規格化し、黒におけるオフ
セットを差し引いておく。式は、白のデータについて示
すが、RGBについても同様の変換を行う。黒について
は(Xkd,Ykd,Zkd)=(0,0,0)となる。
【0036】図5に、色補正テーブル生成部20bによ
って行われる色補正テーブル生成処理プログラムを説明
するためのフローチャートを示す。
【0037】目標色空間および各パラメータの決定処理
(S20) 図5に示すように、色補正テーブル生成部20bの目標
色空間および各パラメータ決定部20eは、目標色空間
および変換用行列の各パラメータを決定する(S2
0)。
【0038】まず、変換後の目標となる色空間の白
(W)、赤(R)、緑(G)、青(B)各色の色度座標
を決定する。色再現優先の色補正テーブルの場合、目標
色空間はsRGBなので各色度座標は、 白(R,G,B)=(255,255,255)の色度座標 xwt=
0.313、ywt=0.329 赤(R,G,B)=(255, 0, 0)の色度座標 xwt=
0.640、ywt=0.330 緑(R,G,B)=( 0,255, 0)の色度座標 xwt=
0.300、ywt=0.600 青(R,G,B)=( 0, 0,255)の色度座標 xwt=
0.150、ywt=0.060 となる。
【0039】その他のパラメータとして、色補正量計算
部20nから供給される部分順応パラメータDおよびマ
ッチング限界明度Lmaxを定める。これらのパラメータ
の詳細については後述する。
【0040】次に、目標色空間および各パラメータ決定
部20eは、RtGtBtからXtYtZtへの変換に用いる
行列Mtを計算する(S20)。この変換は目標色空間
の定義に基づくものであり、Mtは以下の式(2)に示すよ
うな行列になる。
【0041】
【数2】 次に、目標色空間および各パラメータ決定部20eは、
RdGdBdからXdYdZdへの変換に用いる行列Mdを計
算する(S20)。この変換は、プロジェクタの色特性
に基づくものであり、Mdは以下の式(3)に示すような行
列になる。
【0042】
【数3】 ここで、 zrd=1−xrd−yrd zgd=1−xgd−ygd zbd=1−xbd−ybd であり、またSrd、SgdおよびSbdは、(Rd,Gd,Bd)
=(255,255,255)が(Xd,Yd,Zd)=(Xwd,Ywd,Zwd)に
変換されるように決定される値であり、以下の式:
【0043】
【数4】 によって求められる。
【0044】次に、目標色空間および各パラメータ決定
部20eは、XtYtZtからXt’Yt’Zt’への変換に
用いる行列Mwpを計算する(S20)。プロジェクタの
色特性を完全にsRGBなどの目標色特性に合わせると、色
補正をかけ過ぎた赤っぽい画像に感じられることが多い
という問題点がある。これは、色補正前の画像を見てい
る段階で、プロジェクタ本来の緑を帯びた白が自然な白
と感じられるように、目の感覚が順応してしまっている
からである。この順応の影響を回避するために、XtYt
ZtからXt’Yt’Zt’への変換を行い、目標の白色点
の色度をプロジェクタの白の色度に近づける処理を行
う。この変換は順応の理論に基づいて以下のように行
う。
【0045】まず、三刺激値XtYtZtを人間の眼の3
種類の錐体(網膜上にある色を感知する細胞)の応答量
L,M,Sに変換する。
【0046】
【数5】 次に、目標色空間および各パラメータ決定部20eは、
順応後の錐体の応答量L’,M’,S’を L’={(Lwd/Lwt)D+(1−D)}L … (6) M’={(Mwd/Mwt)D+(1−D)}M … (7) S’={(Swd/Swt)D+(1−D)}S … (8) を用いて計算する。式中のDは、順応の度合いを示す部
分順応パラメータであり、0≦D≦1の値をとる。図9
に示すように、D=0の時は色順応なし、すなわち目標
の白色点として目標色空間の白色点(xwt,ywt)を用
いる。一方、D=1の時は目標の白色点としてプロジェ
クタの白色点(xwd,ywd)を用いる。0<D<1の場
合、目標の白色点はxy座標上で(xwt,ywt)と(x
wd,ywd)とを結ぶ直線を内分する点になる。当該パラ
メータDは、画像出力装置であるプロジェクタの白の輝
度の関数とし、プロジェクタの白の輝度が大きい程、D
の値を大きくする(すなわち、プロジェクタの白色点に
近づける)。プロジェクタの白の輝度が大きい程、Dの
値を大きくするのは、人間の眼が、暗い光よりも明るい
光に対して順応し易いからである。図9に示す昼光軌跡
は、CIE(国際照明委員会)が定めている代表的な昼
光の色度軌跡である。D50やsRGBの白色点であるD
65などの標準光の色度はこの軌跡上に存在する。
【0047】また、式(6)〜式(8)におけるLwt、Mwt、
Swtは目標色空間の白における錐体の応答量であり、目
標色空間の白の三刺激値Xwt,Ywt,Zwtを式(5)に代入
することによって求められる。同様に、式(6)〜式(8)に
おけるLwd、Mwd、Swdはプロジェクタの白の三刺激値
Xwd,Ywd,Zwdにおける錐体の応答量である。
【0048】最後に、錐体の応答量L’、M’、S’を
【0049】
【数6】 を用いて三刺激値Xt’Yt’Zt’に戻す。式(9)中の行
列は、式(5)中の行列の逆行列である。そして、XtYt
ZtからXt’Yt’Zt’への変換で用いる行列Mwpは、
【0050】
【数7】 から求められる。ここで、D=0の時の行列Mwpは単位
行列になる。
【0051】基準白色点の計算処理(S22) 基準白色点計算部20fは、以下のように基準白色点の
計算を行う(S22)。色再現優先の色補正テーブルで
は、変換後の白が「プロジェクタで出力できる最も明る
い白6500Kの色」となる。具体的には、後に説明するS
38のLd*ud*vd*からXdYdZdへの変換における
基準白色点XnYnZnを変換後の白の三刺激値にするこ
とで実現される。当該基準白色点XnYnZnも予め求め
ておく。
【0052】基準白色点XnYnZnにおけるプロジェク
タの出力値をRnGnBnとすると、XnYnZnとRnGnB
nとの間に
【0053】
【数8】 の関係が成立する。
【0054】式(11)の係数pは、(Rn,Gn,Bn)がプロ
ジェクタの色域内で最も明るい色になるように、すなわ
ち、Rn,Gn,Bnの最大値が255となるように選択す
る必要がある。現在のプロジェクタの色特性では、一般
的な色温度(10000K以下)の白を出力する場合、
Rn=255となることが実験的にわかっているので、
Rn=255を式(11)に代入して係数pについて解くと
【0055】
【数9】 となる。式(12)から係数pを求めることができ、さらに
求められた係数pを式(11)に代入することで、基準白色
点の三刺激値Xn,Yn,Znが求まる。
【0056】さらに当該基準白色点の三刺激値Xn,Yn,
Znを用いてプロジェクタの白および黒の均等色空間C
IELUVにおける座標(Lwd*uwd*vwd*)および
(Lkd*ukd*vkd*)を以下の式:
【0057】
【数10】 によって求めておく。式(13)に、プロジェクタの白の三
刺激値Xwd,Ywd,Zwdを代入すればLwd*uwd*vwd*
が求まり、式(13)に、プロジェクタの黒の三刺激値Xk
d,Ykd,Zkdを代入すればLkd*ukd*vkd*が求ま
る。
【0058】3次元色補正テーブルの出力値の計算処理
(S24) 次に、色補正テーブル生成部20bの第1乃至第6変換
部20g〜20lは、3次元色補正テーブル(3D−L
UT)の各入力値RtGtBtに対する出力値RdGdBdを
計算する(S24)。3次元色補正テーブル(3D−L
UT)の出力値計算処理に関しては、図6を参照して、
さらに詳細に説明する。図6において、S30における
処理は第1変換部20gによって行われ、S32におけ
る処理は第2変換部20hによって行われ、S34にお
ける処理は第3変換部20iによって行われ、S36に
おける処理は第4変換部20jによって行われ、S38
における処理は第5変換部20kによって行われ、S4
0における処理は第6変換部20lによって行われる。
【0059】まず、第1変換部20gは、目標となる色
空間の定義に基づいて、3次元色補正テーブルへの入力
値RtGtBtを3刺激値XtYtZtに変換する(S3
0)。色再現優先の色補正テーブルではsRGBが目標
色空間なので、sRGBの定義に基づいた以下の式(14)
および式(15)によって計算する。
【0060】
【数11】 最終的なXtYtZtの値は、以下の式(16):
【0061】
【数12】 によって求められる。式(16)中のMtは式(2)によって求
められる行列である。
【0062】そして、第2変換部20hは、式(10)およ
び以下の式(17):
【0063】
【数13】 を用いて、XtYtZtからXt’Yt’Zt’への変換を行
う(S32)。当該変換によって、目の感覚が順応して
しまうことによる影響を回避する。すなわち、XtYtZ
tからXt’Yt’Zt’への変換を行い、目標の白色点の
色度をプロジェクタの白の色度に近づける処理を行う。
【0064】次に、第3変換部20iは、目標色空間の
色とプロジェクタの色とを均等色空間であるCIELU
V空間上で表して両者の対応付けを可能にするために、
以下の式(18):
【0065】
【数14】 を用いて、目標色空間の三刺激値Xt’Yt’Zt’を色
圧縮空間CIELUVの座標値Lt*ut*vt*への変換を
行う(S34)。
【0066】式(18)中のXwt’,Ywt’,Zwt’は、目標
色空間の白(Rt=Gt=Bt=255)におけるXt’,Y
t’,Zt’の値である。
【0067】そして、第4変換部20jは、目標色空間
の色Lt*ut*vt*に対応付けるプロジェクタの色Ld*u
d*vd*を求める(S36)。
【0068】色再現優先の3次元色補正テーブルでは、
色が目標色空間に合うことを目的としているので、基本
的には(Ld*,ud*,vd*)=(Lt*,ut*,vt*)である。し
かし、プロジェクタの黒の輝度はゼロではなく、目標色
空間の(Xkd,Ykd,Zkd)=(0,0,0)はプロジェクタの色
域外にあるので、これらの事実を考慮せずに計算すると
低階調領域において階調がつぶれてしまう。そこで、当
該実施形態では、目標色空間の色の明度Lt*が小さく
なるにしたがって、対応付けれられる色が目標色空間の
色からはずれていき、目標色空間の黒(Lt*=0)が
測定されたプロジェクタの黒に変換されるようにする。
以上で説明したS36における処理を式に示すと以下の
ようになる。
【0069】
【数15】 ここで、Lkt*,ukt*,vkt*は目標色空間の黒(Rt,Gt,
Bt)=(0,0,0)に対する式(14)〜式(18)による計算結果
であり、Lkd*,ukd*,vkd*はプロジェクタの黒のCI
ELUV空間における座標である。また、当該実施形態
において、マッチング限界明度Lmaxは100とする。
【0070】次に、第5変換部20kは、
【0071】
【数16】 を用いて、Ld*ud*vd*からXdYdZdへの変換を行う
(S38)。ここで、Xn,Yn,Znの値は、基準白色点
の三刺激値である。
【0072】最後に、第6変換部20lは、プロジェク
タの色特性に基づいてXdYdZdをRdGdBdに変換する
(S40)。変換式は、以下の式(22)および式(23):
【0073】
【数17】
【0074】
【数18】 のようになる。式(22)において、Md-1は式(3)に示す行
列Mdの逆行列である。計算の結果、Rd,Gd,Bd<0と
なったときはRd,Gd,Bdをゼロとし、Rd,Gd,Bd>25
5となったときには255とする。ここで得られたRd,Gd,
Bdの値が最終的な3次元色補正テーブルのデータとな
る。
【0075】そして、図5のS26に戻り、当該最終的
な3次元色補正テーブルのデータに基づき、3次元色補
正テーブルが生成される(S26)。
【0076】以上のようにして、目の感覚が順応してし
まうことによる影響を回避するためにXtYtZtからX
t’Yt’Zt’への変換を行い、目標の白色点の色度を
プロジェクタの白の色度に近づける処理を行っているの
で、より自然な色再現が可能な色補正テーブルを生成す
ることができる。
【0077】画像処理装置 第1実施形態 図3において、画像処理装置20Bは、RGB画像入力
データに対して所望の画像処理を施し、当該画像処理さ
れた画像データを画像出力装置30に出力する。ここ
で、画像データはカラー画像を所定の要素色毎に色分解
しつつ、その要素色毎に強弱を表したものであり、有彩
色であって所定の比で混合したときにはグレイに代表さ
れる無彩色と黒色とからなる。当該実施形態では、プロ
ジェクタ、ディスプレイなどの画像出力装置30がRG
Bデータに基づき色再現を行う場合について説明する。
【0078】画像処理装置20Bは、色補正テーブルを
選択するための色補正テーブル選択部20cと;色補正
部20aの色補正量(D)を計算するための色補正量計
算部20nと;当該計算されたDの値に基づき色補正テ
ーブルを生成する色補正テーブル生成部20bと、当該
色補正テーブル生成部20bによって生成された色再現
優先の色補正テーブルを参照してRGBデータをR’
G’B’データに変換するための色補正部20aと;を
備えている。
【0079】次に、図4を参照して、画像処理装置20
Bの動作について説明する。当該実施形態では、ステッ
プ72において、色補正テーブル生成部20bによって
生成された色再現優先の色補正テーブルが選択される場
合について説明する。
【0080】図4に示すように、ユーザによって画像出
力開始(ステップ70)が指示されるとともに、色再現
優先の色補正テーブルが選択されると(ステップ72、
Yes)、色補正量修正処理が行われる(ステップ7
4)。すなわち、色補正量計算部20nが、色補正部2
0aにおける色補正量(D)を計算する。具体的には、
色再現優先の色補正テーブルにおけるパラメータD(式
(6)、式(7)および式(8)における部分順応パラメータ)
の値を図10に示すように指数関数的に時間とともに減
少させる。当該実施形態では、色補正開始後、約60秒
〜120秒でDの値がほぼゼロになるように指数関数の
時定数を決定する。すなわち、パラメータDはtについ
ての指数関数: D=e-t/τ によって表される。ここで、τは60≦τ≦120の実数で
ある。
【0081】そして、色補正量計算部20nによって求
められたDに基づき、図5および図6を参照して説明し
た色補正テーブル生成処理が行われる(ステップ7
6)。
【0082】そして、生成された色補正テーブルが色補
正部20aに組み込まれ(ステップ77)、当該色補正
部20aは、組み込まれた色補正テーブルを参照して補
間演算によって画像処理を行い、画像出力処理を行う
(ステップ78)。
【0083】上記ステップ74〜78はデータが終了す
るまで行われる(ステップ79)。
【0084】当該実施形態による画像処理装置によれ
ば、目の感覚が順応してしまうことによる影響を回避す
るために目標の白色点の色度をプロジェクタの白の色度
に近づける処理を行う色再現優先の色補正テーブルを用
いて画像処理を行うとともに、色補正開始後、時間の経
過とともにDの値を小さくすることによって目標の白色
点の色度を真の白の色度に近づける処理を行っているの
で、より自然な色再現が可能である。
【0085】第2実施形態 図7において、画像処理装置20Cは、RGB画像入力
データに対して所望の画像処理を施し、当該画像処理さ
れた画像データを画像出力装置30に出力する。第1実
施形態と同様に、画像データはカラー画像を所定の要素
色毎に色分解しつつ、その要素色毎に強弱を表したもの
であり、有彩色であって所定の比で混合したときにはグ
レイに代表される無彩色と黒色とからなる。当該第2実
施形態においては、プロジェクタがRGBデータに基づ
き色再現を行う場合について説明する。
【0086】画像処理装置20Cは、色補正部20aの
色補正量(D)を計算するための色補正量計算部20n
と;当該計算されたDの値に基づき色補正テーブルを生
成する色補正テーブル生成部20bと、当該色補正テー
ブル生成部20bによって生成された色再現優先の色補
正テーブルを参照してRGBデータをR’G’B’デー
タに変換するための色補正部20aと;を備えている。
なお、画像データ生成部20mから供給されるRGBデ
ータが、自然画など色を忠実に再現した方が好ましいデ
ータである場合、所定のデータ判定フラグを有してお
り、前記RGBデータがプリゼンテーション用のデータ
など明るさを優先して色再現した方が好ましいデータで
ある場合、所定のデータ判定フラグを有していないよう
に構成する。
【0087】次に、図8を参照して、画像処理装置20
Cの動作について説明する。
【0088】図8に示すように、ユーザによって画像出
力開始(ステップ80)が指示されると、色補正部20
aは、画像データ生成部20mから供給されるデータの
前記所定のデータ判定フラグを有しているか否かを判定
する(ステップ82)。所定のデータ判定フラグを有し
ている場合(ステップ82、Yes)、色補正量修正処
理が行われる(ステップ83)。すなわち、色補正量計
算部20nが、色補正部20aにおける色補正量(D)
を計算する。具体的には、第1実施形態と同様に、色再
現優先の色補正テーブルにおけるパラメータD(式
(6)、式(7)および式(8)における部分順応パラメータ)
の値を図10に示すように指数関数的に時間とともに減
少させる。当該第2実施形態においても、色補正開始
後、約60秒〜120秒でDの値がほぼゼロになるよう
に指数関数の時定数を決定する。すなわち、パラメータ
Dはtについての指数関数: D=e-t/τ によって表される。ここで、τは60≦τ≦120の実数で
ある。
【0089】そして、色補正量計算部20nによって求
められたDに基づき、図5および図6を参照して説明し
た色補正テーブル生成処理が行われる(ステップ8
4)。
【0090】そして、生成された色補正テーブルが色補
正部20aに組み込まれ(ステップ86)、当該色補正
部20aは、組み込まれた色補正テーブルを参照して補
間演算によって画像処理を行い、画像出力処理を行う
(ステップ89)。
【0091】一方、所定のデータ判定フラグを有してい
ない場合(ステップ82、No)、明るさ優先の3次元
色補正テーブルが生成され、(ステップ85)、当該生
成された3次元色補正テーブルが色補正部20aに組み
込まれる(ステップ86)。当該色補正部20aは、組
み込まれた色補正テーブルを参照して補間演算によって
画像処理を行い、画像出力処理を行う(ステップ8
9)。
【0092】上記ステップ82〜89はデータが終了す
るまで行われる(ステップ90)。
【0093】当該実施形態では、ステップ82におい
て、データ判定フラグを有しているか否かに応じて明る
さ優先の色補正テーブルまたは色再現優先の色補正テー
ブルを選択しているので、データの種類に応じてより適
切な色再現を行うことができる。
【0094】当該実施形態による画像処理装置によれ
ば、目の感覚が順応してしまうことによる影響を回避す
るために目標の白色点の色度をプロジェクタの白の色度
に近づける処理を行う色再現優先の色補正テーブルを用
いて画像処理を行うとともに、色補正開始後、時間の経
過とともにDの値を小さくすることによって目標の白色
点の色度を真の白の色度に近づける処理を行っているの
で、より自然な色再現が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる画像処理装置の色
補正テーブル生成部の機能ブロック図である。
【図2】本発明による色補正テ−ブル生成部および画像
処理装置の具体的ハードウエア構成例を示す概略ブロッ
ク図である。
【図3】本発明の第1実施形態にかかる画像処理装置の
機能ブロック図である。
【図4】画像処理装置20Bの動作を説明するためのフ
ローチャートである。
【図5】色補正テーブル生成部20bによって行われる
色補正テーブル生成処理プログラムを説明するためのフ
ローチャートである。
【図6】3次元色補正テーブル(3D−LUT)の出力
値計算処理プログラムを説明するためのフローチャート
である。
【図7】本発明の第2実施形態にかかる画像処理装置の
機能ブロック図である。
【図8】画像処理装置20Cの動作を説明するためのフ
ローチャートである。
【図9】色再現優先の色補正テーブルを生成する際に必
要な、目標の白色点を説明するための図である。
【図10】時間経過に伴うDの値の変化量を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
10 画像入力装置 11a スキャナ 11b デジタルスチルカメラ 11c ビデオカメラ 12 コンピュータ本体 12a オペレーティングシステム 12b ディスプレイドライバ 12c プリンタドライバ 12d アプリケーション 13a フロッピーディスクドライブ 13b ハードディスク 13c CD−ROMドライブ 14a モデム 15a キーボード 15b マウス 17a ディスプレイ 17b カラープリンタ 17c プロジェクタ 20B 画像処理装置 20C 画像処理装置 20a 色補正部 20b 色補正テーブル生成部 20c 色補正LUT選択部 20e 目標色空間および各パラメータ決定部 20f 基準白色点計算部 20g 第1変換部 20h 第2変換部 20i 第3変換部 20j 第4変換部 20k 第5変換部 20l 第6変換部 20m 画像データ生成部 20n 色補正量計算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鍬田 直樹 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2C087 AA15 AA16 AC07 BD36 5B057 CE11 CE17 CE18 CH01 CH07 CH11 5C077 MP08 PP32 PP37 PP44 PQ12 PQ22 PQ23 5C079 HB01 HB05 HB11 LA02 LB02 MA01 MA04 MA11 NA03 5C082 BA34 CA12 CB01 DA87 MM10

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色補正テーブルを用いて入力信号に対し
    て所望の画像処理を施して画像出力装置に出力する画像
    処理装置であって、 画像出力装置の出力する白の輝度に応じて白色点の変換
    量を異ならせるとともに、色補正開始後の経過時間に応
    じて前記白色点の変換量を異ならせる色補正テーブルを
    備える画像処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像処理装置であっ
    て、 色補正開始後の経過時間に応じて、色補正後の目標白色
    点を本来の白色点に徐々に近づける、画像処理装置。
  3. 【請求項3】 色補正テーブルを用いて入力信号に対し
    て所望の画像処理を施して画像出力装置に出力する画像
    処理装置であって、 忠実な色再現が可能な色補正を行なうための色再現優先
    の色補正テーブルと、明るさ優先の色補正を行なうため
    の明るさ優先の色補正テーブルと、 を備え、前記色再現優先の色補正テーブルによる変換の
    目標白色点を画像出力装置の白色点に近づけ、前記色再
    現優先の色補正テーブルによる色補正開始後、時間の経
    過とともに目標白色点を本来の白色点に徐々に近づけ
    る、画像処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいづれか一項に記載の
    画像処理装置であって、 時間の経過とともに指数関数的に目標白色点を本来の白
    色点に徐々に近づける、画像処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいづれか一項に記載の
    画像処理装置であって、 約60秒乃至約120秒で、目標白色点を本来の白色点
    にほぼ一致させる、画像処理装置。
  6. 【請求項6】 画像出力装置の出力する白の輝度に応じ
    て白色点の変換量を異ならせるとともに、色補正開始後
    の経過時間に応じて前記白色点の変換量を異ならせる色
    補正テーブルを用いて入力信号に対して所望の画像処理
    を施して画像出力装置に出力する画像処理方法。
  7. 【請求項7】 忠実な色再現が可能な色補正を行なうた
    めの色再現優先の色補正テーブルと、明るさ優先の色補
    正を行なうための明るさ優先の色補正テーブルと、を用
    いて入力信号に対して所望の画像処理を施して画像出力
    装置に出力する画像処理方法であって、 前記色再現優先の色補正テーブルによる変換の目標白色
    点を画像出力装置の白色点に近づけ、前記色再現優先の
    色補正テーブルによる色補正開始後、時間の経過ととも
    に目標白色点を本来の白色点に徐々に近づける、画像処
    理方法。
  8. 【請求項8】 画像出力装置の出力する白の輝度に応じ
    て白色点の変換量を異ならせるとともに、色補正開始後
    の経過時間に応じて前記白色点の変換量を異ならせる色
    補正テーブルを用いて入力信号に対して所望の画像処理
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  9. 【請求項9】 忠実な色再現が可能な色補正を行なうた
    めの色再現優先の色補正テーブルと、明るさ優先の色補
    正を行なうための明るさ優先の色補正テーブルと、を用
    いて入力信号に対して所望の画像処理を施して画像出力
    装置に出力する処理をコンピュータに実行させるための
    プログラムであって、 前記色再現優先の色補正テーブルによる変換の目標白色
    点を画像出力装置の白色点に近づけ、前記色再現優先の
    色補正テーブルによる色補正開始後、時間の経過ととも
    に目標白色点を本来の白色点に徐々に近づける画像処理
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  10. 【請求項10】 請求項8または9に記載のプログラム
    を記録したコンピュータによって読取可能な記録媒体。
  11. 【請求項11】 画像出力装置の出力する白の輝度に応
    じて白色点の変換量を異ならせるとともに、色補正開始
    後の経過時間に応じて前記白色点の変換量を異ならせる
    色補正テーブルを記録したコンピュータによって読取可
    能な記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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