JP2003098785A - 電子写真装置用シート材およびその製造方法 - Google Patents

電子写真装置用シート材およびその製造方法

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JP2003098785A
JP2003098785A JP2001292380A JP2001292380A JP2003098785A JP 2003098785 A JP2003098785 A JP 2003098785A JP 2001292380 A JP2001292380 A JP 2001292380A JP 2001292380 A JP2001292380 A JP 2001292380A JP 2003098785 A JP2003098785 A JP 2003098785A
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additive
poured
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Susumu Nakawa
進 名川
Shigeaki Iwasaki
成彰 岩崎
Yuki Abe
勇喜 阿部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 付加機能を備えると共に耐久性にも優れた電
子写真装置用シート材を容易に製造できる製造方法を提
供することを課題とし、またそのような電子写真装置用
シート材を提供することを課題とする。 【解決手段】 加熱された円筒形状の金型を回転させな
がらその内側にシート材料を流し込み硬化させてなる電
子写真装置用シート材であって、添加剤を含むシート材
料と、添加剤を含まないシート材料とを別々に流し込
み、且つ、流し込む際には先のシート材料が一次硬化し
た状態で後のシート材料を流し込むことにより、添加剤
を含む機能層と添加剤を含まないベース層とを一体的に
接合させたことを特徴とする電子写真装置用シート材に
よる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンター、複写
機、ファクシミリなどの電子写真装置の各種部品として
用いられる電子写真装置用シート材と、その製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置には、感光体用のクリーニ
ングブレード、帯電ブレード、現像ブレードや、その他
ベルトあるいはローラなどにおいて、各種のシート材が
使用されている。近年、かかる装置の小型化、多機能
化、低コスト化の要望に応えるべく、上記シート材にお
いても、そのシート材自体を構成する樹脂本来の物性に
加え、導電性、滑り性、研磨性、磁性、帯電性、耐摩耗
性、粘着性、ブルーム性、ブリード性などの種々の付加
機能をもたせることが求めらている。
【0003】従来、電子写真装置用のシート材にこのよ
うな付加機能をいくつか持たせようとすると、これらの
機能を発揮する添加剤を樹脂に添加及び混合し、該樹脂
を金型に注いで硬化させることにより特定の機能を有す
るシート材をいくつか作成した後、該シート材を張り合
わせて製造する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、複数の
シート材を張り合わせようとすると、シート材とシート
材との間に接着剤を塗布しなければならず、製造工程が
極めて煩雑なものとなる。また、接着剤による接着効果
が十分でない場合には、シート材が剥離してしまう虞も
あり、電子写真装置においてトラブルの原因となる。
【0005】そこで本発明は、このような従来技術の問
題点に鑑み、付加機能を備えると共に耐久性にも優れた
電子写真装置用シート材を容易に製造できる製造方法を
提供することを課題とし、またそのような電子写真装置
用シート材を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
に鑑みて鋭意研究した結果、以下の発明を見出すに至っ
た。即ち、本発明の解決手段は、加熱された円筒形状の
金型を回転させながらその内側にシート材料を流し込み
硬化させてなる電子写真装置用シート材であって、添加
剤を含むシート材料と、添加剤を含まないシート材料と
を別々に流し込み、且つ、流し込む際には先のシート材
料が一次硬化した状態で後のシート材料を流し込むこと
により、添加剤を含む機能層と添加剤を含まないベース
層とを一体的に接合させたことを特徴とする電子写真装
置用シート材にある。また、好ましくは、異なる種類又
は異なる配合割合の添加剤を含む複数のシート材料を別
々に流し込み、異なる機能を有する複数の機能層を形成
したことを特徴とする電子写真装置用シート材にある。
【0007】斯かる構成の電子写真装置用シート材によ
れば、機能層同士、あるいは該機能層とベース層とが化
学的作用によって一体的に着接されたものとなるため、
接着剤を使用しなくとも、これらの複数の層が極めて強
固に着接され剥離し難いものとなる。また、機能層によ
って電子写真装置用シート材に付加機能を備えると同時
にベース層によってシート材本来の性質を維持すること
も可能となる。さらに、異なる種類又は配合割合の添加
剤を含むシート材料を別々に流し込み、異なる機能を有
する複数の機能層を形成することによって、煩雑な工程
を要することなく、多様な機能を備え且つ各層が強固に
着接された電子写真装置用シート材となる。
【0008】また、本発明の解決手段は、加熱された円
筒形状の金型を回転させながらその内側にシート材料を
流し込み硬化させてなる電子写真装置用シート材であっ
て、異なる種類又は異なる配合割合の添加剤を含む複数
のシート材料を別々に流し込み、且つ、流し込む際には
先のシート材料が一次硬化した状態で後のシート材料を
流し込むことにより、添加剤を含む一の機能層と添加剤
を含む他の機能層とを一体的に接合させたことを特徴と
する電子写真装置用シート材にある。
【0009】斯かる構成の電子写真装置用シート材によ
れば、異なる種類又は配合割合の添加剤を含むシート材
料を別々に流し込み、異なる機能を有する複数の機能層
を形成することによって、煩雑な工程を要することな
く、多様な機能を備え且つ各層が強固に着接された電子
写真装置用シート材となる。
【0010】さらに、本発明の解決手段は、シート材料
を流し込む前に、予め反応硬化性樹脂材料を流し込み円
筒形状の樹脂型を形成することを特徴とする前記電子写
真装置用シート材にある。
【0011】本発明のように、遠心成形法で成形したシ
ート材の金型面は、使用する金型表面の加工精度によっ
て表面状態が左右されるが、内側に形成された表面(エ
アー面ともいう)は極めて平滑性に優れるため、一般的
には該エアー面を使用面として利用される。しかしなが
ら、シート材に上述したような種々の添加剤を混合して
シート材を製造する場合においては、エアー面に添加剤
の凝集物や気泡が存在して凹凸を生じてしまい所望の平
滑性が得られない場合や、添加剤の比重がシート材料よ
りも大きく添加剤が遠心力によって金型面側へ偏在する
場合には、エアー面側には所望の付加機能と平滑性とを
兼ね備えることができない場合がある。このような場
合、本発明の如く予め金型に反応硬化性樹脂による樹脂
型を形成しておき、その後シート材料を流し込むことに
より該樹脂型のエアー面を利用して電子写真装置用シー
ト材を成形することができ、外側へ偏在した添加剤によ
る付加機能と優れた平滑性とを兼ね備えた電子写真用シ
ート材を得ることが可能となる。
【0012】さらに、本発明の解決手段は、前記添加剤
の一つが研磨剤、磁性体、帯電制御剤及び潤滑剤である
ことを特徴とする前記電子写真装置用シート材にある。
【0013】さらに、本発明の解決手段は、加熱された
円筒形状の金型を回転させながらその内側にシート材料
を流し込み硬化させる電子写真装置用シート材の製造方
法であって、添加剤を含むシート材料と、添加剤を含ま
ないシート材料とを別々に流し込み、且つ、流し込む際
には先のシート材料が一次硬化した状態で後のシート材
料を流し込むことにより、添加剤を含む機能層と添加剤
を含まないベース層とを一体的に接合させることを特徴
とする電子写真装置用シート材の製造方法にある。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電子写真装置
用シート材およびその製造方法について、図面を参照し
つつ詳細に説明する。
【0015】まず、本発明に係る電子写真装置用シート
材の製造方法は、遠心成形法を用いることを一つの特徴
とするが、使用する遠心成形機としては、例えば図1に
示すような、モータなどで回転する駆動軸2と、該駆動
軸2の先端に取付けられ、且つ片持ちで回転可能に支持
された円筒形状の金型3と、該金型3の外周に適宜配置
されたヒータ5と、該ヒータ5及び金型3などを覆う断
熱ケース6と、該断熱ケース6に開口されたハッチ7
と、該ハッチ7を開閉する扉8とを備えた遠心成形機1
などを挙げることができる。以下、図1〜3を参照しつ
つ、本発明に係る製造方法の一実施形態について、該遠
心成型機1を用いた場合の手順に沿って順に説明する。
【0016】まず、遠心成形機1の金型3のハッチ7か
ら、金型3の内側3aに反応硬化性樹脂材料を流し込
み、この金型を加熱しつつ回転させて該樹脂材料を1次
硬化させて円筒形状の樹脂型10を成形する。反応硬化
性樹脂としては、遠心成形によって内側(空気面側)に
鏡面を形成するものであればよいが、中でも、後に成型
されるシート材の離型性が良好となるシリコーンゴムを
使用することが好ましい。また、該樹脂型の厚みは、樹
脂のコスト節約を図り、また平滑性を出すことを考慮す
れば、0.1〜2.0mm程度の範囲とすることが好ま
しいが、さらに、熱伝導効率を阻害せずにシート材を成
形するためには、0.5mm程度がより好ましい。
【0017】さらに、前記樹脂型としてシリコーンゴム
を使用した場合には、成形された電子写真装置用シート
材の離型が容易となるため、離型剤を使用する必要が無
く、また、使用前に該離型剤を除去すべく該シート材を
洗浄する必要もない。
【0018】次に、シート材料に添加剤を混ぜた混合材
料を、前記樹脂型10の内側に流し込み、この金型を加
熱しつつ回転させて該混合材料を流動性がなくなる程度
に一次硬化させて機能層11を形成する。ここで、前記
添加剤としては、該シート材に求められる機能、即ち、
導電性、滑り性、研磨性、磁性、帯電性、ブルーム性、
ブリード性などに応じて種々の添加剤の中から選択する
ことができる。
【0019】具体的には、前記添加剤としては以下のも
のを使用することができる。即ち、導電性カーボンなど
の導電性粉体、フッ化黒鉛、ステアリン酸亜鉛、金属酸
化物パウダーなどの滑り性を有する添加材、セリウム、
ジルコニウム、シリカ、ストロンチウムなどの研磨剤、
四三酸化鉄(マグネタイト)、などの磁性体、アジン系
化合物、第4級アンモニウム塩、含金属アゾ染料などの
帯電制御剤の中から選ばれる1種あるいは2種以上を選
択して使用することができる。
【0020】このように、導電性粉体を添加した機能層
を形成することにより、シート層に導電性を付与するこ
とができ、蓄電することによるリークを防止することが
できる。また、接触先へ電荷を与えることができる。ま
た、滑り性を有する添加剤を添加した機能層を形成する
ことにより、シートの摩擦係数を低下させることがで
き、相手材の摩耗防止やモータートルク容量の低減を図
ることができる、また、研磨剤を添加した機能層を形成
することにより、シート材に研磨機能を付与でき、相手
材を研磨することができる。また、磁性体を添加した機
能層を形成することにより、シート材に磁性を発現させ
ることができ、シート組成体の温度、湿度による弾性変
化に関係なく、磁力によってシート材を安定圧接するこ
とができる。また、帯電制御剤を添加した機能層を形成
することによりシート材の帯電性が変化し、シート材と
摺擦するトナー等への帯電を効率的に行うことができ
る。
【0021】また、該添加剤の量については特に限定さ
れるものではなく、作製するシート材の用途に応じてそ
の量を調整することができ、具体的にはシート材料10
0重量部に対して添加剤を0.5〜200重量部の範囲
で調整することができる。但し、シート材自体の特性を
維持することが望ましい用途においては、シート材料1
00重量部に対して該添加剤を5〜25重量部とするこ
とが好ましい。
【0022】そして、先に流し込んだ機能層11が一次
硬化した状態、即ち、流動性はないが完全硬化していな
い状態において、さらにその内側にシート材料のみを流
し込み、金型を加熱しつつ回転させて該シート材料を硬
化させ、ベース層12を形成する。こうして、機能層1
1が一次硬化した状態でベース層12となる後のシート
材料を流し込むことによって、機能層11とベース層1
2とが化学的に結合した電子写真装置用シート材13を
作製することができる。
【0023】機能層11およびベース層12を形成する
シート材料としては、従来、電子写真装置用ブレード等
に使用されるものを使用でき、具体的には、ポリウレタ
ンゴムや、シリコーンゴム等の合成ゴムを挙げることが
できる。
【0024】また、機能層11とベース層12とに使用
されるシート材料は、同一種類のものであっても、異な
る種類のものであってもよい。異なる種類のものを用い
る場合には、接着性や相溶性を向上させる観点から、類
似した組成のものを使用することが好ましい。機能層1
1とベース層12との接着性が低い場合には、接着性を
より確実にすべく、ベース層12を形成する前に接着剤
を流し込み接着剤層を設けてもよい。
【0025】上記構成による電子写真装置用シート材の
製造方法によれば、反応硬化性樹脂によって形成された
円筒形状の樹脂型の空気面が鏡面となり、かかる鏡面を
成形型として機能層を遠心成形することができるため、
添加剤に水分や気泡が含まれている場合でもそれに影響
されることなく、鏡面状の金型面(使用面)を有するシ
ート材を得ることができる。従って、添加剤を予め脱水
処理や脱気処理、あるいは均一分散処理する必要がなく
なり、多機能の電子写真装置用シート材を容易に製造す
ることが可能となる。
【0026】また、使用面側に形成される機能層にのみ
添加剤を添加すればよいため、添加剤の使用量を減らす
ことも可能となる。
【0027】尚、前記実施形態においては、添加剤を含
んだ機能層を1層のみ形成する場合の製造方法について
説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
即ち、他の実施形態としては、添加剤を含んだ異なる組
成の機能層を2層以上形成する方法を挙げることができ
る。もちろん、同一の添加剤を含んだ機能層を複数形成
することも可能である。
【0028】次に、本発明に係る電子写真装置用シート
材の実施形態について説明する。図4は、本発明に係る
電子写真装置用シート材において、添加剤として滑り性
を有する添加剤および磁性体を添加して機能層を形成し
た第1実施形態と、添加剤として帯電制御剤および磁性
体を添加して機能層を形成した第2実施形態とを示した
断面図である。
【0029】このうち、図4(a)に示した第1実施形
態の電子写真装置用シート材23は、まず初めに、滑り
性を有する添加剤20aの添加されたシート材料を遠心
成形機に流し込んで一次硬化させ、次いで、磁性体20
bの添加されたシート材料を流し込んで完全硬化させ、
金型面13a側に形成された第1機能層11aと、エア
面13b側に形成された第2機能層11bとを備えて構
成されたものである。
【0030】また、図4(b)に示した第2実施形態の
電子写真装置用シート材33は、シート材料を3回に分
けて前記遠心成型機に流し込んで遠心成形したものであ
り、1回目は帯電制御剤20cが添加されたシート材
料、2回目はシート材料のみ、3回目は磁性体20dが
添加されたシート材料を流し込んで形成されたものであ
る。そして、各シート材料を流し込む際には、前に流し
込んだシート材料が一次硬化した状態で後のシート材料
を流し込んで形成されたものである。このようにして、
第2実施形態の電子写真装置用シート材33は、金型面
13a側に形成された第1機能層11cと、エア面13
b側に形成された第2機能層11dと、該第1機能層1
1cおよび第2機能層11dとの間にベース層12が形
成されたものとなる。
【0031】これらの第1及び第2実施形態のシート材
は、先のシート材料が一次硬化した状態で後のシート材
料を注入して硬化させたものであるため、各層が強固に
着接され、不用意に剥離し難い状態で形成されたものと
なっている。
【0032】そして、図4(a)に示した第1実施形態
のシート材23によれば、金型面13a側に形成された
第1機能層11aによって、滑り性を有し、且つ、エア
面13b側に形成された第2機能層11bによって、磁
性を有するものとなる。
【0033】また、図4(b)に示した第2実施形態の
シート材33によれば、金型面13a側に形成された第
1機能層11cによって、帯電制御性を有し、且つ、エ
ア面13b側に形成された第2機能層11bによって、
磁性を有するとともに、さらに中央に形成されたベース
層12によって、最小必要限度の圧接力保持性という機
能を有するものとなる。
【0034】次に、本発明にかかる電子写真装置用シー
ト材の第3実施形態として、上述の図1〜3に示された
シート材であって、添加剤として潤滑剤が添加されたも
のを挙げることができる。即ち、該第3実施形態の電子
写真装置用シート材は、シート材料と潤滑剤とが混合さ
れてなる機能層が金型面側に形成され、さらに、シート
材料のみからなるベース層がエア面側に形成されてな
り、そして、潤滑剤を含んだ先のシート材料が一次硬化
した状態で後のシート材料を流し込んで形成したもので
ある。
【0035】該潤滑剤としては、ステアリン酸亜鉛、シ
リコンオイルあるいは流動性パラフィンなどを用いるこ
とができ、その添加量は、シート材中に0.1〜40重
量%程度、より好ましくは1〜20重量%となるように
配合される。
【0036】かかる第3実施形態の電子写真装置用シー
ト材は、添加された潤滑剤を被接触物へ供給するという
機能を有するため、従来、電子写真装置の感光体等への
トナー付着を防止する手段として用いられていた、潤滑
剤添加用のブラシ等に代わるものとして好適に利用する
ことができ、電子写真装置のコンパクト化を図ることが
できる。また、シート材の弾性と平滑性をも兼ね備えた
ものであるため、クリーニングブレードとしても機能さ
せることができ、部品点数の減少による低コスト化を図
ることができる。さらに、ベース層側には潤滑剤が含ま
れていないため、ブレード支持体への取り付けが、より
確実なものとなる。
【0037】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げ、本発明を更
に詳述する。 樹脂型の成形 160℃に加熱した円筒状の金型(内径700mm、奥
行き500mm)に、シリコーンゴム(ジーイー東芝シ
リコーン(株)製、品名:TSE3032)を流し込
み、該金型を6時間250rpmで回転させて厚み0.
6mmの樹脂型を成形した。 シート材の成形 続いて、フッ化黒鉛(セントラル硝子(株)製、セフボ
ンCMF)を10重量%添加したポリウレタンゴム材料
(日本ポリウレタン工業(株)製、品名:コロネート4
086(100重量部)、1、4−ブタンジオール
(4.5重量部)、トリメチロールプロパン(2.0重
量部))を前記樹脂型の内側へ流し込み、さらに5分後
にポリウレタンゴムのみを流し込み、1時間かけて硬化
させることにより、実施例の電子写真装置用シート材を
得た。ここで、フッ化黒鉛とポリウレタンゴムとからな
る機能層の厚みは0.5mmとし、ポリウレタンゴムか
らなるベース層の厚みは1.5mmとした。
【0038】実施例のシート材を金型から取り出し、機
能層の表面状態を観察したところ、該機能層の表面(金
型面)は鏡面状であり、添加剤による欠点はみられなか
った。また、2.0mmの厚み全体にフッ化黒鉛を添加
する場合と比べて、約1/4のフッ化黒鉛量によって同
等の低摩擦性能を有するシート材を得ることができた。
また、該シート材の断面を観察したところ、機能層とベ
ース層との接合面には、添加剤により発生した気泡跡が
確認された。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る電子写真装
置用シート材の製造方法によれば、種々の機能を有する
複数の機能層、あるいは該機能層とベース層とが強固に
着接された耐久性の優れた電子写真装置用シート材を簡
易に製造することが可能となる。また、該電子写真装置
用シート材は、電子写真装置において求められる種々の
付加機能を備えたシート材として好適に利用することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる電子写真装置用シート材の製造
方法において使用する遠心成型機の一例と、該遠心成型
機によって形成される電子写真装置用シート材の一例を
示した断面図。
【図2】図1のX部拡大図。
【図3】図2のA−A視断面図。
【図4】本発明に係る電子写真装置用シート材の第1お
よび第2実施形態を示した断面図。
【符号の説明】
1…遠心成形機、2…駆動軸、3…金型、5…ヒータ、
6…断熱ケース、7…ハッチ、8…扉、10…樹脂型、
11…機能層、12…ベース層、13、23、33…電
子写真装置用シート材、13a…金型面、13b…エア
ー面、20…添加剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 21/10 G03G 21/00 318 (72)発明者 阿部 勇喜 兵庫県神戸市兵庫区明和通3丁目2番15号 バンドー化学株式会社内 Fターム(参考) 2H071 BA42 DA06 DA08 DA13 2H077 AD13 2H134 HD19 HD20 KD07 KD08 KD12 KD13 KD14 KE02 2H200 FA09 FA13 HB14 HB45 HB46 LC03 MA03 MA11 MA12 MA20 MB01 4F205 AA45 AB07 AB09 AB11 AB16 AC05 AE00 AG03 AG08 AH73 GA01 GB01 GB22 GB28 GC04 GD02 GF01 GN01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱された円筒形状の金型を回転させな
    がらその内側にシート材料を流し込み硬化させてなる電
    子写真装置用シート材であって、 添加剤を含むシート材料と、添加剤を含まないシート材
    料とを別々に流し込み、且つ、流し込む際には先のシー
    ト材料が一次硬化した状態で後のシート材料を流し込む
    ことにより、添加剤を含む機能層と添加剤を含まないベ
    ース層とを一体的に接合させたことを特徴とする電子写
    真装置用シート材。
  2. 【請求項2】 異なる種類又は異なる配合割合の添加剤
    を含む複数のシート材料を別々に流し込み、異なる機能
    を有する複数の機能層を形成したことを特徴とする請求
    項1記載の電子写真装置用シート材。
  3. 【請求項3】 加熱された円筒形状の金型を回転させな
    がらその内側にシート材料を流し込み硬化させてなる電
    子写真装置用シート材であって、 異なる種類又は異なる配合割合の添加剤を含む複数のシ
    ート材料を別々に流し込み、且つ、流し込む際には先の
    シート材料が一次硬化した状態で後のシート材料を流し
    込むことにより、添加剤を含む一の機能層と添加剤を含
    む他の機能層とを一体的に接合させたことを特徴とする
    電子写真装置用シート材。
  4. 【請求項4】 シート材料を流し込む前に、予め反応硬
    化性樹脂材料を流し込み円筒形状の樹脂型を形成するこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子写
    真装置用シート材。
  5. 【請求項5】 前記添加剤の一つが研磨剤であることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真装
    置用シート材。
  6. 【請求項6】 前記添加剤の一つが磁性体であることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真装
    置用シート材。
  7. 【請求項7】 前記添加剤の一つが帯電制御剤であるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子写
    真装置用シート材。
  8. 【請求項8】 前記添加剤の一つが潤滑剤であることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真装
    置用シート材。
  9. 【請求項9】 加熱された円筒形状の金型を回転させな
    がらその内側にシート材料を流し込み硬化させる電子写
    真装置用シート材の製造方法であって、 添加剤を含むシート材料と、添加剤を含まないシート材
    料とを別々に流し込み、且つ、流し込む際には先のシー
    ト材料が一次硬化した状態で後のシート材料を流し込む
    ことにより、添加剤を含む機能層と添加剤を含まないベ
    ース層とを一体的に接合させることを特徴とする電子写
    真装置用シート材の製造方法。
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