JP2003098700A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
化、低コスト化、高性能化を支える画像形成装置とこれ
を用いた電子写真装置を提供すること。 【解決手段】 少なくとも電子写真感光体を具備してな
る画像形成装置において、該電子写真感光体は導電性支
持体上に直接または下引き層を介して設けられる感光層
が少なくとも電荷発生物質と電荷輸送物質と結晶構造が
六方稠密格子である無機フィラーとを含有し、かつ、か
かる感光層の無機フィラーが導電性支持体側より最も離
れた表面側の含有率が多く、且つ二硫化炭素が含有され
る部材が該電子写真感光体と接触若しくは近接配置され
ていることを特徴とする画像形成装置。
Description
ィラーを含有させた有機系電子写真感光体と二硫化炭素
を含有する部材を用いた画像形成装置に関する。本発明
の画像形成装置および画像形成装置は、複写機、ファク
シミリ、レーザープリンタ、ダイレクトデジタル製版機
等に応用される。
れる電子写真装置で使用される感光体は、セレン、酸化
亜鉛、硫化カドミウム等の無機感光体が主流であった時
代から、現在では、低公害性、低コスト化、および設計
自由度の高さで無機感光体よりも有利な有機感光体(O
PC)が広く利用されるようになっている。
ができ、例えば、(1)ポリビニルカルバゾール(PV
K)に代表される光導電性樹脂やPVK−TNF(2,
4,7−トリニトロフルオレノン)に代表される電荷移
動錯体を導電性支持体上に設ける均質単層型、(2)フ
タロシアニンやペリレンなどの顔料を樹脂中に分散させ
たものを導電性支持体上に設ける分散単層型、(3)導
電性支持体上に設ける感光層を、アゾ顔料などの電荷発
生物質を含有する電荷発生層(CGL)と、トリフェニ
ルアミンなどの電荷輸送物質を含有する電荷輸送層(C
TL)に機能分離した積層型に分類することができる。
積層型の場合、電荷発生層の上に電荷輸送層を設ける構
造と、これと逆の構造があり、前者が一般的で、後者を
特に逆層と呼ぶ場合がある。特に積層型は高感度化に有
利であり、加えて、高感度化や高耐久化に対する設計上
の自由度が高いこともあって、現在、有機感光体の多く
がこの層構成を採っている。
みを先の積層型有機感光体の場合について説明すると、
感光体を帯電した後に書き込み光を照射すると、光を吸
収した電荷発生物質は電荷キャリアを発生し、この電荷
キャリアが電荷輸送層に注入される。次に、帯電によっ
て生じた電界にしたがって、電荷キャリアは電荷輸送層
中を移動し、感光体表面まで到達した電荷キャリアが帯
電電荷と中和することにより静電潜像を形成する。
潜像にトナーを接触させることにより感光体表面にトナ
ー画像を形成し、これを紙に転写し、次いで、加熱など
でトナーと紙を定着することにより、画像形成を行なっ
ている。また、次工程に備えて、感光体表面上に残留す
るトナーはクリーニングされ、感光体の残留電荷も除電
される。電子写真プロセスの工夫により画像出力の方法
が説明と異なるケースもあるが、何れの場合も以上の工
程に則した画像形成が行なわれている。
も高速記録性に優れていることから、オフィスユースだ
けでなくパーソナルユースにおいても幅広く用いられは
じめている。これに伴い、装置の小型化やメンテナンス
フリー化、とりわけ、低コスト化に対する具体化が市場
から強く要求されている。また、情報技術(IT)の著
しい発達により、電子写真装置もこれに応じた進化が要
求されている。すなわち、装置のデジタル化、カラー
化、写真印刷並の高画質化、一層の高速化が喫緊の課題
となっている。
ら除電に至る複数のプロセス中に、多くの不安定要因が
内在し、一つでも安定性が欠如すると画像品質が確保で
きなくなる。このことは装置のカラー化を推進させた場
合、プロセスの安定性に対する画像品質の影響は一層厳
しいものとなる。現時点では装置のデジタル化が機械的
変動や材料の変動要因を制御し、安定化させているが、
装置の小型化や低コスト化を図る場合、この制御を付加
することが困難となる。このため、上記課題を解決する
には画像形成を担う装置と、この装置の中核的役割を果
たす電子写真感光体の高耐久化が必須となる。
72126号公報、特開平8−292585号公報に記
載の如く、感光体表面の摩耗や創傷などの機械的負荷に
対する耐久性と繰り返し使用による残留電位の蓄積や帯
電性低下などの静電特性上の耐久性に左右される。ま
た、これらの耐久性以外に、温度や湿度変化等の画像形
成装置を使用する際に纏わる環境変動に対する安定性も
装置の高耐久化を左右する因子となる。
耐久化技術として下記の手段が提案されてきた。 (1)感光体表面層の耐摩耗性向上化技術 例えば、特開平10−288846号公報、特開平10
−239870号公報には、バインダーとしてポリアリ
レートを用いることによる感光体の耐摩耗性向上化が提
案されている。また、特開平10−239871号公
報、特開平9−160264号公報には、バインダーと
してポリカーボネート樹脂を用いることによる感光体の
耐摩耗性向上化が提案されている。更に、特開平10−
186688号公報にはターフェニル骨格を有するポリ
エステル樹脂、特開平10−186687号公報にはト
リフェニルメタン骨格を有するポリエステル樹脂、特開
平5−40358号公報にはフルオレン骨格を有するポ
リエステル樹脂をバインダーとして用いることによる感
光体の耐摩耗性向上化が提案されている。また、特開平
9−12637号公報、特開平9−235442号公報
にはスチレン系エラストマーを含有したポリマーブレン
ドを電荷輸送層のバインダーとして用いることによる感
光体の耐摩耗性向上化が提案されている。
感度の制約から感光層中に大量の低分子電荷輸送物質を
含有する必要がある。低分子電荷輸送物質は膜の脆化を
著しくもたらす材料であり、低分子電荷輸送物質の含有
量に比例して感光層の耐刷性は急激に劣化する。このた
め、低分子電荷輸送物質に起因する感光体表面のキズの
発生、および膜削れが激しく、電荷輸送層のバインダー
樹脂の種類を特定するのみでは大きな効果を得ることが
できなかった。
09号公報には、低分子電荷輸送物質の代わりに高分子
型の電荷輸送物質を用いることが提案されている。かか
る技術は感光層中の樹脂成分比を極めて大きくすること
が可能になるため、上記の技術と比較して良好な耐摩耗
性が得られることが期待される。
高分子型の電荷輸送物質に変更するだけでは充分な耐刷
性を感光体に付与できないケースが多い。これは、電子
写真プロセスにおける感光体の摩耗が、単に機械的な負
荷によってのみ引き起こされるものではないことに起因
する。また、かかる材料は精製が困難であるケースが少
なくなく、不純物の除去が充分に施せない場合、残留電
位の蓄積が懸念される。
6−782号公報、特開昭52−2531号公報には、
感光体表面に滑性フィラーを含有させることにより、感
光体表面の滑性を向上せしめ、結果、感光体の長寿命化
を図ることが提案されている。また、特開昭54−44
526号公報、特開昭60−57346号公報には、像
保持部材の絶縁層ないし光導電層中にフィラーを含ませ
ることにより、感光体の機械的強度を向上させることが
提案されている。また、特開平1−205171号公
報、特開平7−261417号公報には、積層型電子写
真感光体における感光体表面層または電荷輸送層中にフ
ィラーを含有させることにより、感光体表面硬度の強
化、または滑性を付与することが提案されている。ま
た、特開昭61−251860号公報には、電荷輸送媒
質100重量部に対し、疎水性酸化チタン微粉末を1重
量部から30重量部含有させることにより、感光体の機
械的強度を向上させることが提案されている。
光層や電荷輸送層中に単にフィラーを添加した場合、感
度劣化や残留電位の蓄積が激しく、感光体としての機能
を失ってしまうケースが少なくない。このためかかる手
段も実用的な技術とは言えない。
開昭57−30846号公報、特開昭58−12104
4号公報、特開昭59−223443号公報、特開昭5
9−223445号公報には、特定範囲の粒径および粒
径分布を有する酸化スズや酸化アンチモンなどの金属ま
たは金属酸化物を含有する保護層を設けることにより、
感光体の機械的強度を向上させることが提案されてい
る。かかる技術は、感光体表面の機械強度を比較的容易
に向上させることが可能であることから、感光体の高耐
久化に対して有用な手段であると言うことができる。し
かしながら、従来提案されてきた表面保護層を設けた場
合、解像度の低下や、感度劣化など、他の特性が犠牲に
なるケースが多く、実用的な技術としては不充分と言え
る。
度を強化するものであるが、これとは別に特開昭46−
782号公報、特開昭52−2531号公報等に記載の
如く、感光体表面層の滑性を向上させることで感光体の
長寿命化を図ることが提案されている。
ダー樹脂に対する親和性が乏しいものが少なくない。こ
のため、使用間もなく滑性材料の殆どが表面に析出して
しまい、感光体表面の滑性が持続できないケースが非常
に多い。他方、バインダー樹脂との保持性が高い滑性材
料を用いた場合、効果の度合いが弱く、更には、かかる
材料を添加することによる膜の脆化が激しく、感光体の
耐摩耗性を劣化させてしまう方が多い技術と言える。
−156052号公報、特開平10−90919号公報
に見られるような感光層中へ酸化防止剤を添加すること
が提案されている。また、特開平8−272126号公
報、特開平8−95278号公報に見られるような感光
層中へ可塑剤を添加することが提案されている。また、
先に挙げた特開平8−272126号公報に見られるよ
うな電荷輸送層の酸素透過係数を特定値以下とする設計
により、静電特性上の高耐久化が提案されている。ま
た、特開平9−311474号公報、特開平10−20
526号公報に見られるような感光層中へ紫外線吸収剤
を添加することが提案されている。
性劣化の抑制に有効な手段であると言える。しかしなが
ら、以上の安定剤は電荷キャリアのトラップとして作用
するものが少なくなく、残留電位の蓄積を助長させるケ
ースが多い。また、バインダー樹脂に対して剛性可塑剤
(antiplasticizer)として作用するも
のが多く、感光層の脆化を伴うものが少なくない。加え
て、安定剤の添加は感光層のガラス転移温度の降下を伴
うことから、感光体表面に対するトナーの離型性を阻害
させてしまうことも懸念される。すなわち、安定剤添加
による感光体の高耐久化は、副作用として機械的強度の
劣化を伴う場合が多く、従来型の有機感光体に対して以
上の手段がトータルとしての高耐久化に寄与するかは疑
問視される。安定剤添加による機能発現を、高耐久化に
対する「効果」として享受するケースは、高耐摩耗性の
感光体やガラス転移温度が充分に高い感光体に限定され
ると言うことができる。
術 画像形成装置を高温高湿環境下で使用することにより、
画像ボケや画像濃度低下等の異常画像が出力されるケー
スがある。このような環境変動に対する装置の安定化を
図る技術としては、特開平5−66641号公報に例示
される装置のデジタル化によるプロセス制御が広く用い
られている。
きく変動してしまう場合には制御不能となるケースもあ
り、必ずしも万能とは言えない。電子写真感光体が使用
環境の変化を受けても性質の変化を少なくする手段が望
まれる。
7982号公報に例示される感光体内部にヒーターを用
いることも公知の技術とされている。この場合、装置の
小型化やコスト面で不利となる。
かる変動に強い材料を用いることが、例えば、特開平5
−66587号公報、特開平6−43674号公報、特
開平6−148918号公報、特開平10−73936
号公報、特開平11−38657号公報等に開示されて
いる。しかしながら、環境変動に必ずしも有効と言えな
いケースがあり、また、感度特性上良好とは言えないケ
ースもあり、かかる手段は一層の検討が望まれる。
ついて提案されてきた従来の技術は、耐摩耗性、静電特
性上の耐久性、あるいは感光体表面の汚染防止に関わる
一面を向上しようとするものであり、これらの耐久性を
同時に向上させる技術とは言い難い。加えて、一方の耐
久性向上化を試みた場合、他方の耐久性が劣化するよう
な、両者の耐久性がトレードオフの関係になるケースが
少なくない。従来提案されてきた技術は感光体の特定性
能の向上には有用であると言えるものの、直接、感光体
の長寿命化(高耐久化)を果たす技術とは言いきれな
い。電子写真感光体が画像形成装置における中核的役割
を果たしていることから、画像形成装置の高耐久化につ
いても同じことが言及される。実際、画像形成装置は複
写機やプリンター等の電子写真装置のうち、使い捨ての
消耗品(交換品)としての性格が強く、これをプロセス
ユニットとして頻繁に交換され続けてきたのが現状であ
る。
に鑑みてなされたものであり、電子写真装置の小型化、
メンテナンスフリー化、低コスト化、高性能化を支える
画像形成装置とこれを用いた電子写真装置の提供を目的
とする。
対して鋭意検討を行なった。その概略は次のとおりであ
る。電子写真プロセスで生じる感光体の摩耗は、主に以
下に記す過程において発生または加速されていると考え
ることができる。 (1)クリーニング過程による摩耗 電子写真プロセスにおいて、感光体表面に残留するトナ
ーを除去する方法として、クリーニングブラシ方式やク
リーニングブレード方式が一般に用いられている。例え
ば、クリーニングブレード方式の場合、クリーニングブ
レードの先端部を、回転する感光体表面に所定の押圧力
で物理的に食い込ませることによって、残留トナーを感
光体表面から除去している。このときのブレードの摺擦
により、感光体表面は、摩耗やキズが生じる。この摩耗
は機械的な摩耗が支配的であると考えられる。
帯電過程において、感光体内部の僅かな欠陥部位におい
て放電絶縁破壊が生じてしまうことがある。特に感光体
が絶縁耐圧の低い有機系電子写真感光体の場合は、この
絶縁破壊が著しい。更には、放電により感光体表面層を
構成する樹脂等が変性し、耐摩耗性の低下を引き起こ
す。これにより繰り返し使用した際に表面層の摩耗量が
増加し、感光体の寿命を縮めてしまう。また、放電は、
表面層膜厚の薄いところにより強くなることから、繰り
返し使用において生じた摩耗傷等の部分は、帯電劣化
(変性)が生じ易くなり、表面層の凹凸をより大きくし
てしまう。結果、凝着摩耗(疲労摩耗)を促進してしま
うことが考えられる。
表面研磨を受け、アブレシブ摩耗を引き起こす。また、
トナーに含まれる流動化剤等の添加剤には、シリカ等の
硬い材料が多く、これらの添加剤が感光体に対して研磨
剤として作用することが充分に考えられる。現像過程に
伴う感光体の摩耗は微小な粒子によって連続的に行なわ
れていると考えることができ、この状況は、感光体が絶
えずヤスリあるいはクレンザーで磨かれている状況に喩
えられる。また、1成分現像法の場合も含め、現像に用
いるトナーは、一度、感光体表面に付着し、次いで、転
写またはクリーニング手段によって感光体表面から離れ
る過程を繰り返す。このときのトナー−感光体間の付着
力が無視できず、トナーが感光体表面から離れる際に感
光体表面が凝着摩耗を引き起こしてしまうことが考えら
れる。
めには、少なくとも上記の(1)〜(3)について対策
を講じる必要がある。そこで、本発明者はこれらの摩耗
因子に対する感光体の耐久性を向上させることについて
検討したところ、従来技術に挙げた数々の手段のなかで
も、感光体表層中に無機フィラーを含有させることが有
効であることを見い出した。現時点では、この原因の詳
細は不明であるが、感光体表面層について、例えば、引
張強度とひずみの積で表わされる機械強度を向上させる
だけでは、一定の静電特性を維持しつつ電子写真プロセ
スにおける感光体の耐摩耗性を向上させるには限度があ
ること、また、感光体表面層を有機材料のみで作製した
場合、絶縁耐圧を向上させることにも限界があること、
更には、電子写真プロセスで生じる感光体の摩耗は、現
像過程における摩耗が極めて激しいと言うことができ
る。これは、感光体表面層の硬度が現像剤に含まれる材
料と比較して桁違いに低いことに起因すると考えられ
る。
摩耗速度が帯電の強弱によって、大きく左右される知見
を得ている。これより、電子写真装置内での感光体の摩
耗は、帯電による感光体表面の変質(帯電劣化)が、機
械的なストレスによってもたらされる膜削れを加速して
いるものと推測している。
解釈すると、無機フィラーの添加により感光体表面に露
出する高分子膜の面積が、無機フィラーが専有する面積
分、減少することになる。これに伴い、帯電劣化によっ
て生じる高分子膜の変質量が少なくなると考えられる。
結果、摩耗速度が抑制されると解釈される。また、添加
した無機フィラーも摩耗や、膜から脱離することが充分
に考えられるため、無機フィラー自身の耐摩耗性や、高
分子膜との親和性・パッキング性も感光体の耐摩耗性を
左右する因子になると考えられる。
光体の耐摩耗性を向上させる手段は、従来、種々の試み
がされてきた。しかしながら、これらの試みは何れも露
光部電位の上昇による出力画像のコントラスト低下や画
像流れ等の弊害を伴い、解決すべき課題が山積してい
た。本発明者はこのような弊害を改善する手段について
検討した結果、次の知見を見い出した。
のうち、結晶構造が六方稠密格子をとる無機フィラーが
耐摩耗性向上に有利である。 (2)感光体の耐摩耗性はフィラーの含有量が多いもの
ほど優れた耐久性を示し、フィラーが含有される層の全
重量に対して10wt%以上のフィラーが含有される場
合、実使用上の耐久性向上が効果として享受される。 (3)フィラーを結着するバインダー樹脂の分子量は
4.0×104以上(重量平均分子量)の場合、耐摩耗
性向上に有効に寄与する。 (4)フィラーが含有される保護層は膜厚を厚くするほ
ど、感光体の高耐久化に有利である。
て多種多彩な材料が提案されてきたが、このうち、フィ
ラーが容易に削れるものは感光体の耐久性を向上させる
効果が小さい。これに対して、結晶構造が六方稠密格子
をとる無機フィラーは耐摩耗性に優れるものが多く、高
耐久化に対して有効に利用することができる。また、保
護層の耐摩耗性はフィラー量が多いほど耐摩耗性が優れ
ることから、保護層の膜厚とフィラー含有量の調整によ
り、感光体の摩耗速度を所望の速度に調節することがで
きる。これにより、例えば、画像ボケの発生を摩耗速度
のコントロールによって防止することが可能となる。
は重量平均分子量が4.0×104以上の場合、フィラ
ーを膜中に固定することが可能であり、フィラーの物性
に応じた耐久性が発現される。以上の知見を適用するこ
とにより、極めて高い耐摩耗性を感光体に付与すること
が可能となる。
電特性の高性能化手段について説明する。感光体の表面
にフィラーを含有することで耐摩耗性の向上を図る手段
は、従来、種々の試みがされてきた。しかしながら、こ
れらの試みは露光部電位上昇による出力画像のコントラ
スト低下を伴い充分な効果は得られていなかった。
位低減化について検討し、以下の知見を得るに至った。 (1)感光体表面層に含有させるフィラーのうち、透光
性を示す無機フィラーは、添加による露光部電位の上昇
が小さい。特に、α−アルミナは透光性に加え、高い耐
摩耗性を示す無機フィラーとして、本発明において、有
効に用いることができる。 (2)感光層にフィラーを含有した電子写真感光体にお
いて、フィラーが含有される層に電荷輸送物質ないし電
荷発生物質を高濃度に含有させることにより、露光部電
位の上昇を抑制することが可能となる。 (3)フィラーは感光層に均一に添加するよりも、感光
体表面に保護層を設け、この保護層にのみフィラーを含
有した方が露光部電位を低くできるケースが多い。 (4)感光体の表面層にフィラーを含有した電子写真感
光体において、フィラーを含まない感光層ないし電荷輸
送層の上に、フィラーが含有される感光層または電荷輸
送層を設けることにより、露光部電位の上昇を抑えるこ
とができる。このような感光層または電荷輸送層の機能
分離化を施すことにより、フィラーが含有される層の厚
膜化とフィラーの含有量増加が可能となる。 (5)フィラーが含有される層に、電気抵抗を低下させ
る添加剤(以下、固有抵抗低下剤と称す。)を含有させ
ることにより露光部電位の上昇を抑えることができる。 (6)フィラーを疎水化処理することで露光部電位を低
下させることが可能となる。 (7)2種以上の電荷輸送物質を組み合わせて使用する
ことにより、露光部電位を低下させることが可能となる
ケースがある。また、これにより、静電特性に加えて耐
ガス性、機械強度の向上、クラック防止など2つ以上の
要求特性を同時に解決できるケースがある。 (8)フィラーが含有される電荷輸送層またはフィラー
が含有されない電荷輸送層に2種以上の電荷輸送物質を
含有させる場合、これらのイオン化ポテンシャル差は
0.15eV以下を満たす材料を選択することで、露光
部電位の上昇を抑制することが可能となる。これと逆の
場合、露光部電位が高くなるケースが多い。 (9)フィラーが含有される層と電荷輸送層に含有され
る電荷輸送物質が各層で異なる場合、電荷輸送物質のイ
オン化ポテンシャル差が0.15eV以下を満たす材料
選択により、露光部電位を低下させることが可能とな
る。これと逆の場合、露光部電位が高くなるケースが多
い。
における書き込み光を保護層が遮蔽してしまうため、電
荷発生が不充分となる結果、機内電位の上昇をもたらす
ケースが多い。この場合、保護層の厚膜化が困難とな
る。これに対して、α−アルミナは耐摩耗性と透光性を
兼ね備えたフィラーとして、本発明では有効に利用する
ことができる。
を大量添加することで、表面保護層を光導電性を示す機
能層へと転化し、これにより露光部電位を低下させるこ
とが可能となる。加えて、表面保護層に固有抵抗低下剤
を添加することで電荷キャリアの脱トラップを促す設計
や、フィラーの表面を改質することでトラップ形成を阻
止する設計により、露光部電位の低減化が可能となる。
表面保護層に含有する電荷輸送物質は高い電荷移動度を
示す材料が望ましく、特に低電界領域でも高移動度を示
す材料が望ましい。また、電荷輸送層とフィラーが含有
する電荷輸送層の中に含まれる電荷輸送物質が異なる化
合物である場合、イオン化ポテンシャル差は小さい方が
好ましい。
光部電位の上昇をもたらすケースが多く、実用性に欠け
る。これは、電荷輸送層とフィラーが含有する電荷輸送
層に含有される電荷輸送物質が相互に相手の層へ拡散
し、他層から混入する電荷輸送物質が電荷トラップとし
て作用してしまうことに因るものと考えられる。同じ理
由により、フィラーが含有する電荷輸送層または電荷輸
送層に2種以上の電荷輸送物質を含有させる場合、これ
らのイオン化ポテンシャル差は小さい方が好ましい。以
上の本発明における技術の適用により、機械的な耐久性
と静電特性に極めて優れた電子写真感光体の提供が可能
となる。
感光体特性の安定化手段について説明する。以上、記載
した手段によって作製した電子写真感光体は、感光体表
面層に無機フィラーが含有される所謂コンポジット型の
形態となる。このような電子写真感光体は高湿環境下の
使用に対して残留電位の蓄積が大きいことが新たな問題
として顕在化してきた。このため、これを解決すること
が必要となった。この問題に対する従来技術の適用は、
感光体表面抵抗の低下を抑制することに対しては、一部
効果が認められるものの残留電位の蓄積を解決するには
至らなかった。これは、本発明で特定される感光体の層
構成が従来型の感光体と比較して特異な構成であること
に起因すると思われる。
感光体が二硫化炭素で極めて穏やかに曝されることによ
り、かかる残留電位の蓄積を防止することが可能である
ことを見い出した。
電子写真感光体は現在上市されている有機感光体と比較
してバルク抵抗が高く、これが残留電荷のリリースを阻
害する因子となっていると考えられる。これに対し、感
光体の二硫化炭素への曝露は、残留電荷の蓄積を防止す
る程度に感光体のバルク抵抗低減化を促し、結果、不具
合が解消されたものと思われるが詳細は不明である。
上、曝露による副作用をきたさず、更には電子写真装置
に対しても悪影響を及ぼさないことが必須となる。曝露
条件は温湿度の変化に応じ、且つ穏やかであることが必
要であり、これを満たす条件として、ガス透過度の極め
て低い材料に二硫化炭素を保持することが好ましい。こ
の具体的な方法を検討した結果、発明者は、例えば、二
硫化炭素を保持する部材としてブチルゴムを選び、その
配合量を10〜1000ppmと特定することにより、
効果を享受できることを見い出した。以上の本発明にお
ける技術の適用により、高耐久で安定性の高い画像形成
装置の提供が可能となる。
られる有機系電子写真感光体を詳細に説明する。始め
に、図面に沿って本発明で用いられる画像形成装置を説
明する。図1は、本発明の画像形成装置を説明するため
の概略図であり、後述するような変形例も本発明の範疇
に属するものである。
支持体上に、少なくとも電荷発生物質と電荷輸送物質と
結晶構造が六方最密構造である無機フィラーを含有し、
該無機フィラーの含有率が導電性支持体側よりも表面側
で高い感光層が設けられている。感光体(11)はドラ
ム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベル
ト状のものであっても良い。また、二硫化炭素が含有さ
れる部材が感光体(11)と接触若しくは近接配置され
ている(図示せず)。保持部材の形状はロール状、ステ
ィック状等、多用な形状が適用される。感光体がドラム
状の場合、この保持部材はドラム内部に挿入、内張する
こともでき、シート状、エンドレスベルト状の場合はこ
の保持部材が感光体に対して裏打ちして使用することも
可能である。
トロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャ
ー)、帯電ローラを始めとする公知の手段が用いられ
る。帯電手段は、消費電力の低減の観点から、感光体に
対し接触もしくは近接配置したものが良好に用いられ
る。中でも、帯電手段への汚染を防止するため、感光体
と帯電手段表面の間に適度な空隙を有する感光体近傍に
近接配置された帯電機構が望ましい。転写手段には、一
般に上記の帯電器が使用できるが、転写チャージャーと
分離チャージャーを併用したものが効果的である。
器を使用できるが、転写チャージャーと分離チャージャ
ーを併用したものが効果的である。また、露光手段(1
3)、除電手段(1A)等に用いられる光源には、蛍光
灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナ
トリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ
ー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの
発光物全般を挙げることができる。そして、所望の波長
域の光のみを照射するために、シャープカットフィルタ
ー、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、
ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変
換フィルターなどの各種フィルターを用いることもでき
る。
れたトナー(15)は、受像媒体(18)に転写される
が、全部が転写されるわけではなく、感光体上に残存す
るトナーも生ずる。このようなトナーは、クリーニング
手段(17)により、感光体より除去される。クリーニ
ング手段は、ゴム製のクリーニングブレードやファーブ
ラシ、マグファーブラシ等のブラシ等を用いることがで
きる。
像露光を行なうと、感光体表面上には正(負)の静電潜
像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微
粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正
(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られ
る。かかる現像手段には、公知の方法が適用され、ま
た、除電手段にも公知の方法が用いられる。
の別の例を示す。感光体(11)は、導電性支持体上
に、少なくとも電荷発生物質と電荷輸送物質と結晶構造
が六方最密構造である無機フィラーを含有し、該無機フ
ィラーの含有率が導電性支持体側よりも表面側で高い感
光層が設けられている。また、二硫化炭素が含有される
部材が感光体(11)と接触若しくは近接配置されてい
る(図示せず)。保持部材の形状はロール状、スティッ
ク状等、多用な形状が適用される。この保持部材は内張
して使用することも可能である。
段(12)による帯電、露光手段(13)による像露
光、現像(図示せず)、転写手段(16)による転写、
クリーニング前露光手段によるクリーニング前露光、ク
リーニング手段(17)によるクリーニング、除電手段
(1A)による除電が繰返し行なわれる。図2において
は、感光体(この場合は支持体が透光性である)の支持体
側よりクリーニング前露光の光照射が行なわれる。
る実施形態を例示するものであって、もちろん他の実施
形態も可能である。例えば、図2において支持体側より
クリーニング前露光を行なっているが、これは感光層側
から行なってもよいし、また、像露光、除電光の照射を
支持体側から行なってもよい。一方、光照射工程は、像
露光、クリーニング前露光、除電露光が図示されている
が、他に転写前露光、像露光のプレ露光、およびその他
公知の光照射工程を設けて、感光体に光照射を行なうこ
ともできる。
複写機、ファクシミリ、プリンター内に固定して組み込
まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形でそれ
ら装置内に組み込まれてもよい。プロセスカートリッジ
とは、感光体を内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像
手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段を含んだ
1つの装置(部品)である。プロセスカートリッジの形
状等は多く挙げられるが、一般的な例として、図3に示
すものが挙げられる。この場合も、感光体(11)は、
導電性支持体上に、少なくとも電荷発生物質と電荷輸送
物質と結晶構造が六方最密構造である無機フィラーを含
有し、該無機フィラーの含有率が導電性支持体側よりも
表面側で高い感光層が設けられている。また、二硫化炭
素が含有される部材が感光体(11)と接触若しくは近
接配置されている(図示せず)。保持部材の形状はロー
ル状、スティック状等、多用な形状が適用される。感光
体がドラム状の場合、この保持部材はドラム内部に挿
入、内張して使用することも可能である。
電子写真感光体について詳細に説明する。図4は本発明
の層構成を有する電子写真感光体の一例を模式的に示す
断面図であり、導電性支持体(21)上に混合型感光層
(24)が設けられている。混合型感光層(24)は表
面側ほど、フィラー濃度が高い特徴を有する。
真感光体の一例を模式的に示す断面図であり、導電性支
持体(21)と混合型感光層(24)の間に下引き層
(25)が設けられている。混合型感光層(24)は表
面側ほど、フィラー濃度が高い特徴を有する。
子写真感光体の一例を模式的に示す断面図であり、導電
性支持体(21)上にフィラーを含まない混合型感光層
(27’)とフィラー補強混合型感光層(27)とから
なる混合型感光層(24)が設けられている。
子写真感光体の一例を模式的に示す断面図であり、導電
性支持体(21)と混合型感光層(24)の間に下引き
層(25)が設けられており、混合型感光層(24)は
フィラーを含まない混合型感光層(27’)とフィラー
補強混合型感光層(27)からなっている。
子写真感光体の一例を模式的に示す断面図であり、導電
性支持体(21)上に電荷発生層(22)と電荷輸送層
(23)との積層からなる積層型感光層(24)が設け
られている。電荷輸送層(23)は表面側ほど、フィラ
ー濃度が高い特徴を有する。
子写真感光体の一例を模式的に示す断面図であり、導電
性支持体(21)と積層型感光層(24)の間に下引き
層(25)が設けられている。積層型感光層(24)の
うち、上層の電荷輸送層(23)は表面側ほど、フィラ
ー濃度が高い特徴を有する。
電子写真感光体の一例を模式的に示す断面図であり、無
機フィラーを含まない電荷輸送層(26’)とフィラー
補強電荷輸送層(26)とからなる電荷輸送層(23)
が設けられている。
電子写真感光体の一例を模式的に示す断面図であり、導
電性支持体(21)と電荷発生層(22)の間に下引き
層(25)が設けられ、電荷発生層(22)の上に無機
フィラーを含まない電荷輸送層(26’)とフィラー補
強電荷輸送層(26)とからなる電荷輸送層(23)が
設けられている。
1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えばアル
ミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、銀、金、
白金、鉄などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの
酸化物を、蒸着又はスパッタリングによりフィルム状又
は円筒状のプラスチック、紙などに被覆したもの、或い
はアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステン
レスなどの板、及び、それらを、Drawing Ir
oning法、Impact Ironing法、Ex
truded Ironing法、Extruded
Drawing法、切削法等の工法により素管化後、切
削、超仕上げ、研磨などにより表面処理した管などを使
用することができる。
たように、電荷発生物質及び電荷輸送物質を一緒に分散
させた「混合型感光層」と、電荷発生物質を含有する電
荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とをこの
順に積層させた「積層型感光層」の何れでもよいが、ま
ず始めに積層型感光体について説明する。
荷発生層(22)について説明すると、電荷発生層は電
荷発生物質を主成分とする層で、必要に応じてバインダ
ー樹脂を用いることもある。電荷発生物質としては、無
機系材料と有機系材料の何れも用いることができる。
ファス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハ
ロゲン、セレン−ヒ素化合物や、アモルファス・シリコ
ンなどが挙げられる。アモルファス・シリコンにおいて
は、ダングリングボンドを水素原子又はハロゲン原子で
ターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子などを
ドープしたものが好ましく用いられる。
用いることができ、例えば、金属フタロシアニン、無金
属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズレ
ニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾ
ール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を
有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔
料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオ
レノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を
有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔
料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔
料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペ
リレン系顔料、アントラキノン系又は多環キノン系顔
料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフ
ェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系
顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系
顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられ
る。これらの電荷発生物質は、単独でも2種以上の混合
物として用いてもよい。
ンダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポ
キシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、ポリアリレ
ート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチ
ラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポ
リスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアク
リルアミドなどが挙げられる。これらのバインダー樹脂
は、単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。
て、高分子電荷輸送物質を用いることができる。更に、
必要に応じて低分子電荷輸送物質を添加してもよい。電
荷発生層に併用できる電荷輸送物質には電子輸送物質と
正孔輸送物質とがあり、これらは更に低分子型の電荷輸
送物質と高分子型の電荷輸送物質がある。以下、本発明
では高分子型の電荷輸送物質を高分子電荷輸送物質と称
する。
ル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシア
ノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオ
レノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレ
ノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,
4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリ
ニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4
−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−
5,5−ジオキサイドなどの電子受容性物質が挙げられ
る。これらの電子輸送物質は、単独でも2種以上の混合
物として用いてもよい。
好ましく用いられる。その例としては、オキサゾール誘
導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、
トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノ
スチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベン
ジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセ
ン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−
フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリア
ゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、
ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオ
フェン誘導体などが挙げられる。これらの正孔輸送物質
は、単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。
ビニルカルバゾール等のカルバゾール環を有する重合
体、特開昭57−78402号公報等に記載されるヒド
ラゾン構造を有する重合体、特開昭63−285552
号公報等に記載されるポリシリレン重合体、特開平8−
269183号公報、特開平9−151248号公報、
特開平9−71642号公報、特開平9−104746
号公報、特開平9−328539号公報、特開平9−2
72735号公報、特開平9−241369号公報、特
開平11−29634号公報、特開平11−5836号
公報、特開平11−71453号公報、特開平9−22
1544号公報、特開平9−227669号公報、特開
平9−157378号公報、特開平9−302084号
公報、特開平9−302085号公報、特開平9−26
8226号公報、特開平9−235367号公報、特開
平9−87376号公報、特開平9−110976号公
報、特開2000−38442号公報に記載される芳香
族ポリカーボネートなどが挙げられる。これらの高分子
電荷輸送物質は、単独でも2種以上の混合物として用い
てもよい。
く分けて真空薄膜作製法と溶液分散系からのキャスティ
ング法がある。前者の方法には、真空蒸着法、グロー放
電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング
法、反応性スパッタリング法、CVD(化学気相成長)
法などがあり、上述した無機系材料や有機系材料からな
る層が良好に形成できる。
層を設けるには、上述した無機系又は有機系電荷発生物
質を、必要ならばバインダー樹脂と共にテトラヒドロフ
ラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタ
ン、ブタノンなどの溶媒を用いてボールミル、アトライ
ター、サンドミルなどにより分散し、分散液を適度に希
釈して塗布すればよい。塗布は、浸漬塗工法、スプレー
コート法、ビードコート法などにより行なうことができ
る。以上のようにして設けられる電荷発生層の膜厚は、
0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.0
5〜2μmである。
ると、電荷輸送層が感光体の最表面層になる場合、後述
のフィラー補強電荷輸送層(26)を設ける場合も設け
ない場合も、地汚れの発生防止などの点から少なくとも
水蒸気透過度を50g・m− 2・24h−1以下とする
必要がある。
設けない場合について説明すると、電荷輸送層塗工液は
無機フィラーをバインダー樹脂、低分子型の電荷輸送物
質、又は高分子電荷輸送物質と共に粉砕(塊砕)及び分
散することにより調製する。電荷輸送層は、電荷輸送成
分とバインダー成分を主成分とする混合物又は共重合体
を適当な溶剤に溶解又は分散し、これを塗布、乾燥する
ことにより形成する。
法、リングコート法、ロールコータ法、グラビア塗工
法、ノズルコート法、スクリーン印刷法等が採用され
る。電荷輸送層の膜厚は、5〜50μm程度が適当であ
り、好ましくは5〜35μm程度、解像力が要求される
場合には5〜28μm程度が適当である。
いることのできる高分子化合物としては、例えば、ポリ
スチレン、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチ
レン/ブタジエン共重合体、スチレン/無水マレイン酸
共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル
/酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート、酢酸
セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブ
チラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエ
ン、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、エポ
キシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹
脂、アルキド樹脂などの熱可塑性又は熱硬化性樹脂が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。これら
の高分子化合物は、単独又は2種以上の混合物として、
或いはそれらの原料モノマー2種以上からなる共重合体
として、更には、電荷輸送物質と共重合化して用いるこ
とができる。
目的として電気的に不活性な高分子化合物を用いる場合
には、例えばポリエステル、ポリカーボネート、アクリ
ル樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、
ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン/
ブタジエン共重合体、スチレン/アクリロニトリル共重
合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体等がガスバリアー
性の高いものが多いので有効である。本発明において、
電気的に不活性な高分子化合物とは、トリアリールアミ
ン構造のような光導電性を示す化学構造を含まない高分
子化合物を指す。
返し単位は、トリアリールアミン構造のような光導電性
を示さない化学構造をもつ単量体から形成されるもので
あり、その代表的なものとしては、次の一般式(A)に
示す単量体化合物を挙げることができる。
例としては次のものが挙げられる。環状脂肪族ジオール
として、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジ
オール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカ
ンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、
2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−エ
チル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなどの脂肪
族ジオールや1,4−シクロヘキサンジオール、1,3
−シクロヘキサンジオール、シクロヘキサン−1,4−
ジメタノールなど。
−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、2,2−ビス
(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−
ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,
4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジ
ヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒド
ロキシジフェニルスルフィド、3,3′−ジメチル−
4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,
4′−ジヒドロキシジフェニルオキシド、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)キサンテン、
エチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾエー
ト)、ジエチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベ
ンゾエート)、トリエチレングリコール−ビス(4−ヒ
ドロキシベンゾエート)、1,3−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−テトラメチルジシロキサン、フェノール
変性シリコーンオイルなど。
脂と併用する場合、光減衰感度の制約から、その添加量
は50wt%以下とすることが好ましい。同様の理由に
より、高分子電荷輸送物質とガスバリアー性の高い繰り
返し単位を与えるモノマーを共重合させる場合、その共
重合成分の割合は電荷輸送物質全体の60wt%以下で
あることが好ましい。
わせからなる電荷輸送層の水蒸気透過度は、個々の樹脂
における水蒸気透過度の平均値に近い値を示す場合が多
いため、電荷輸送層の水蒸気透過度を低減化する目的で
使用する高分子化合物の水蒸気透過度は、全体の水蒸気
透過度をあまり高くしないような、その高分子膜単独の
水蒸気透過度が140g・m−2・24h−1(膜厚は
電荷輸送層の膜厚と同じ)未満の材料を選択すると、極
めて多種類の材料と組み合わせて使用することが可能と
なる。ここで、140g・m−2・24h−1の水蒸気
透過度は、電子写真感光体のバインダー樹脂として一般
に用いられているビスフェノールAポリカーボネートの
水蒸気透過度である。
しては、上述の低分子型の電子輸送物質、正孔輸送物質
及び高分子電荷輸送物質が挙げられる。低分子型の電荷
輸送物質を用いる場合、その使用量は樹脂成分100重
量部に対して40〜200重量部、好ましくは60〜1
00重量部程度が適当である。また、高分子電荷輸送物
質を用いる場合、電荷輸送成分100重量部に対して樹
脂成分が0〜500重量部、好ましくは0〜150重量
部程度の割合で共重合された材料が好ましく用いられ
る。
質を含有させる場合、これらのイオン化ポテンシャル差
は小さい方が好ましく、具体的にはイオン化ポテンシャ
ル差を0.15eV以下とすることにより、一方の電荷
輸送物質が他方の電荷輸送物質の電荷トラップとなるこ
とを防止することができる。特に、高感度化が要求され
る場合、電荷輸送層の電荷移動度が高く、低電界領域に
おける電荷移動度も充分に高くすることが好ましい。具
体的には無機フィラーを含まない電荷輸送層、フィラー
補強電荷輸送層、フィラー補強電荷輸送層と無機フィラ
ーを含まない電荷輸送層が積層された電荷輸送層のいず
れか1層の電荷移動度が、電界強度4×105V/cm
の場合に1.2×10−5cm2/V・sec以上で、
且つ電荷移動度に対する電界強度依存性が以下に定義す
る値として、β≦1.6×10−3を満たすことが好ま
しい。
のようにして大小を判断することができる。即ち、電界
強度を低い値から高い値へ変えた場合の電荷移動度の変
化を、縦軸に電荷移動度(単位:cm2/V・se
c)、横軸に電界強度の平方根(単位:V1/2/cm
1/2)として片対数グラフにプロットする。次に、プ
ロットを結ぶ近似直線を引く。この具体例を図13に記
す。この直線の傾きが大きくなるほど、電荷移動度の電
界強度依存性が大きいと解釈される。この大きさを定量
的に取り扱う数式として、本発明では次の式〔1〕を用
いる。
移動度の電界強度依存性が高いと解釈される。多くの場
合、βが大きい電荷輸送層は低電界領域での電荷移動度
が低くなる。このときの感光体の静電特性面への影響と
して、残留電位の上昇や帯電電位を下げて感光体を使用
する場合に、応答性が劣ってしまうケースが挙げられ
る。高感度化を満足させるには、電荷輸送成分の配合量
を、樹脂成分100重量部に対して70重量部以上とす
ることが好ましい。
酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化ジルコ
ニウム、酸化スズ、酸化インジウム、酸化アンチモン、
酸化マグネシウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、酸化カル
シウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等が挙げられ
る。その中でも、六方最密構造である無機フィラーは、
静電特性面の安定性が高く、耐久性向上効果が大きい材
料が多い。
段として、無機フィラーにα−アルミナを選択すること
が極めて有利となる。これはα−アルミナがダイヤモン
ドに次いで優れたモース硬度を示すこと及び透光性を有
することに起因する。前者の特性は感光体の耐摩耗性向
上化に対して極めて有利に作用する。後者は静電特性の
パフォーマンス維持に有利であり、これにより、フィラ
ーの含有量を増加させることが可能となる。その結果、
感光体の耐摩耗性向上化に結び付けることができる。
ナは、膜中のフィラー充填性に優れるため、フィラーの
含有量を高くしても表面平滑な膜形成が可能となる。即
ち、フィラーとして用いるα−アルミナは、実質的に破
砕面を有さず、且つ、多面体粒子であり、且つ、α−ア
ルミナの六方格子面に平行な最大粒子径をD、六方稠密
格子面に垂直な粒子径をHとした場合に、D/H比が
0.5以上5.0以下であるα−アルミナ粒子からなる
ものが望ましい。更に、この条件を満たすα−アルミナ
について、粒子の平均粒径が0.1μm以上0.7μm
未満であり、且つ、累積粒度分布の微粒側からの累積1
0%、累積90%の粒径をそれぞれDa、Dbとしたと
きにDb/Daの値が5以下の粒度分布を示すα−アル
ミナが感光体の高耐久化に対して特に有用である。ここ
で、DaとDbは例えば、図12に示す粒径として例示
することができる。α−アルミナの破砕面は電荷トラッ
プとして作用することが多く、破砕面の面積が大きいα
−アルミナを用いることは静電特性上余り好ましくな
い。また、ここで定義するD/H比が大きなα−アルミ
ナは、形状がいびつであり、所定濃度以上のα−アルミ
ナを含有させると、α−アルミナがバインダー樹脂から
頭出し、感光体表面の平滑性を損ねてしまうことが多
い。D/H比が0.5以上5.0以下ではこのような事
態を回避できるケースが多く、表面平滑な膜形成に対し
て有利となる。
であることが好ましい。具体的には、セディグラフX線
透過式粒度分布測定を行なったときの粒度分布が、先に
定義したDb/Daの値として5以下とすることによ
り、α−アルミナの粒径を均質化でき、感光体の表面平
滑化が容易となる。
の分散性向上を目的として、表面処理剤によるフィラー
表面の改質が施されてもよい。一般的な表面処理剤とし
ては、シランカップリング剤、シラザン、チタネート系
カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジル
コアルミネートカップリング剤、ジルコニウム有機化合
物、脂肪酸化合物等が挙げられる。
ミナ、ジルコニア、酸化スズ、シリカ処理が知られてお
り、本発明において、これらの表面処理を適用してもよ
い。このうち脂肪酸化合物とシランカップリング剤は、
分散性向上のみならず感光体の静電特性の向上に対して
も寄与することが多いので有用である。
ィングによる改質、メカノケミカル法を利用した改質、
トポケミカル法を利用した改質、カプセル化法を利用し
た改質、高エネルギー利用の改質、沈殿反応を利用した
改質など公知の方法が用いられる。
層の低減化を図る目的で、固有抵抗低下剤を電荷輸送層
中に含有させることができる。固有抵抗低下剤として
は、多価アルコールの部分的脂肪酸エステル(ソルビタ
ンモノ脂肪酸エステル、脂肪酸ペンタエリスリトール
等)、脂肪アルコールのエチレンオキサイド付加物、脂
肪酸のエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノール
のエチレンオキサイド付加物、多価アルコールの部分脂
肪酸エステルのエチレンオキサイド付加物、カルボン酸
誘導体などを挙げることができる。これらの化合物は単
独でも2種以上の混合物としても用いることができる。
固有抵抗低下剤の使用量は、フィラー100重量部に対
して0.5〜10重量部程度が適当である。使用量が
0.5重量部よりも少ないと、添加による効果が小さく
実用的とは言えない。
ボールミル、振動ミル、サンドミル、KDミル、3本ロ
ールミル、圧力式ホモジナイザー、超音波分散などによ
り行なうことができる。大粒径の無機フィラーが多数存
在すると、該無機フィラーが表面に頭を出し、結果的に
クリーニングブレードを傷付けてクリーニング不良を招
いてしまうので、上記の方法により、無機フィラーの平
均粒径を0.05〜3.0μm、好ましくは0.05〜
1.0μmに粉砕(塊砕)し、分散することが好まし
い。
t(重量)%が好ましい。5wt%未満であると、充分
な耐摩耗性向上効果が得られない。一方、フィラー含有
率が50wt%を上回ると表面平滑な膜形成が困難とな
るため、これを越さないことが好ましい。従来提案され
てきた手段では、感光層中の無機フィラーを5wt%以
上まで高濃度化させると激しい感度劣化や残留電位上昇
を招き、感光体としての機能を失ってしまうケースが多
かったが、本発明のように感光層中の無機フィラーの含
有率を導電性支持体側よりも表面側で高くすることによ
り、静電特性上の不具合を解消することが可能となり、
同時に充分な高耐久化が可能となる。
部分の膜厚(表面からの深さ)は、0.5〜10μmで
あることが好ましい。無機フィラーを含む部分の膜厚を
0.5μm未満にすると、耐久性向上効果が小さくなり
有用性がなくなる。他方、この部分の膜厚を2μm以上
にすれば、概ねプロセスの寿命に匹敵する耐久性が得ら
れるので、極めて有用な手段となる。但し、必要以上の
厚膜化は製造コストが上がるのみで、耐久性向上の寄与
も小さくなるため、厚膜化の最大値は概ね10μm程度
が適当と判断される。このような無機フィラーを含む部
分の厚膜化は、従来技術では激しい感度劣化や残留電位
上昇を招くことが多かったが、本発明によれば容易に静
電特性上の不具合を回避することが可能となる。
フィラーを含まないか又はフィラー含有量の少ない感光
層塗工液を予め塗布し、必要な場合には乾燥し、次いで
フィラー含有量の多い感光層塗工液を塗布、乾燥するこ
とにより容易に行なうことができる。その具体例として
は、例えば、上利泰幸、島田雅之、古賀智裕、川崎吉
包、Polymer Preprints,Japa
n,46,No.11,2689,1997に記載の溶
液拡散法を用い、予め、無機フィラーを含まない電荷輸
送層塗工液を塗布し、次いで、感光体を塗工溶媒の沸点
より高い温度に加熱した状態にて無機フィラーを有する
電荷輸送層塗工液を塗布することにより感光体表面層に
無機フィラーの含有率が高い電荷輸送層を形成すること
ができる。このような塗工方法は、2回以上に分けて塗
工液を塗布しても塗布後形成される電荷輸送層の界面が
不明瞭であると共に、無機フィラーの含有率に濃度傾斜
を生じる場合が多いので、本構成の電荷輸送層は、後述
の無機フィラーを含まない電荷輸送層の塗布と乾燥工程
を経た後にフィラー補強電荷輸送層を設ける場合とは区
別される。
な酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤などの低分
子化合物及びレベリング剤を添加することもできる。更
に、これらの化合物は単独でも2種以上の混合物として
用いてもよい。低分子化合物の使用量は、高分子化合物
100重量部に対して0.1〜150重量部、好ましく
は、0.1〜30重量部、レベリング剤の使用量は、高
分子化合物100重量部に対して0.001〜5重量部
程度が適当である。
設ける場合の無機フィラーを含まない電荷輸送層(2
6’)について説明する。本発明における無機フィラー
を含まない電荷輸送層(26’)は積層型感光体におけ
る電荷輸送層(23)を2層に以上に機能分離したもの
のうち、後述するフィラー補強電荷輸送層(26)の下
層に当たる部分の電荷輸送層を表わす。この無機フィラ
ーを含まない電荷輸送層(26’)は静電特性上悪影響
を及ぼさない範囲で無機フィラーが含まれていてもよい
が、その含有量は5wt%未満とすることが好ましい。
記フィラー補強電荷輸送層(26)を設けない場合の電
荷輸送層(23)と同様のバインダー成分を用い、同様
の方法で塗布、乾燥することにより形成できる。無機フ
ィラーを含まない電荷輸送層とフィラー補強電荷輸送層
(26)を合わせた電荷輸送層の膜厚は、前記フィラー
補強電荷輸送層(26)を設けない場合の電荷輸送層
(23)と同様5〜50μm程度が適当であり、好まし
くは5〜35μm程度、解像力が要求される場合には5
〜28μm程度が適当である。電荷輸送物質として用い
ることのできる材料も前述の低分子型の電子輸送物質及
び正孔輸送物質並びに高分子電荷輸送物質が挙げられ
る。
可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤などの低分子化合物及びレ
ベリング剤を添加することもできる。これらの化合物は
単独で用いても2種以上の混合物として用いてもよい。
低分子化合物の使用量は、高分子化合物100重量部に
対して0.1〜150重量部、好ましくは、0.1〜1
00重量部、レベリング剤の使用量は、高分子化合物1
00重量部に対して0.001〜5重量部程度が適当で
ある。
ついて説明する。本発明におけるフィラー補強電荷輸送
層とは、少なくとも電荷輸送成分とバインダー樹脂成分
と無機フィラーが含まれ、電荷輸送性と機械的耐性を併
せ持つ機能層を指す。フィラー補強電荷輸送層は、従来
型の電荷輸送層に匹敵する高い電荷移動度を示す特徴を
有し、表面保護層とは区別される。
送層を2層以上に機能分離した積層型感光体における表
面層として用いられる。即ち、この層は無機フィラーを
含まない電荷輸送層(26’)との積層で用いられ、単
独で用いられることはないので、無機フィラーが添加剤
として電荷輸送層中に分散された場合の電荷輸送層の単
一層とは区別される。
フィラーとしては先の電荷輸送層の説明で挙げた無機フ
ィラーを用いることができる。特に、結晶構造が六方最
密構造である無機フィラーに優れた耐久性を示すものが
多く、とりわけ、α−アルミナが有用である。
機フィラーは塗工液及び塗工膜中の分散性向上を目的と
して、表面処理剤による表面の改質が施されてもよい。
フィラー補強電荷輸送層塗工液は、無機フィラーをバイ
ンダー樹脂、低分子型の電荷輸送物質又は高分子電荷輸
送物質と共に粉砕(塊砕)及び分散を行なって調製す
る。
際に使用できるバインダー樹脂、低分子型の電荷輸送物
質又は高分子電荷輸送物質及びこれらの使用量は、先の
電荷輸送層の説明で挙げた材料及び使用量と全く同様で
ある。特に、本発明において、フィラー補強電荷輸送層
中に電荷輸送物質を含有することが極めて重要であり、
これにより感度劣化及び残留電位の蓄積を防止すること
が可能になる。
際に使用できる分散溶媒は、例えば、先の電荷輸送層の
説明で挙げたケトン類、エーテル類、芳香族化合物類、
ハロゲン化合物類、エステル類等である。無機フィラー
の粉砕(塊砕)及び分散は、ボールミル、振動ミル、サ
ンドミル、KDミル、3本ロールミル、圧力式ホモジナ
イザー、超音波分散等により行なうことができる。フィ
ラー補強電荷輸送層に用いられる無機フィラーの平均粒
径及び粒径分布は先の電荷輸送層の説明で挙げた条件と
全く同様とすることが好ましい。フィラー補強電荷輸送
層に用いられるバインダー樹脂としては、アクリル樹
脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレー
ト、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、エポキ
シ樹脂等が挙げられ、これらの樹脂は単独でも2種以上
混合して用いてもよい。
含有量は5〜50wt%が好ましく、より好ましくは1
0wt%以上である。5wt%未満であると充分な耐摩
耗性が得られない。一方、フィラー含有率が50wt%
を上回ると、表面平滑な膜形成が困難となるため、これ
を超えないことが好ましい。
無機フィラーを5wt%以上まで高濃度化させてしまう
と激しい感度劣化や残留電位上昇を招き、感光体として
の機能を失ってしまうケースが多かったが、フィラー補
強電荷輸送層を設けることにより、静電特性上の不具合
を解消することが可能となる。フィラー補強電荷輸送層
の塗工方法は、電荷輸送層(23)の説明で挙げた方法
が用いられる。
10μmであることが好ましく、より好ましくは2μm
以上である。この膜厚を0.5μm未満にすると耐久性
向上効果が小さくなり有用性がなくなる。一方、この層
の膜厚を2μm以上にすれば、概ねプロセスの寿命に匹
敵する耐久性が得られるので極めて有用である。但し、
必要以上の厚膜化は製造コストが上がるのみで、耐久性
向上の寄与も小さくなるため、厚膜化の最大値は概ね1
0μm程度が適当と判断される。このようなフィラー補
強電荷輸送層の厚膜化は、従来技術では激しい感度劣化
や残留電位上昇を招くことが多かったが、本発明によれ
ば電荷輸送層の機能分離化により、容易に静電特性上の
不具合を回避することが可能となる。
く同様の手段によって形成することが可能であるが、特
にスプレー塗工法とリングコート法は、生産上、品質の
安定性を確保し易い方法であり、好適である。また、フ
ィラー補強電荷輸送層とその下の層に当たる電荷輸送層
との境界面が、フィラーの存在の有無以外に明確な区別
ができない連続的な層構造となるように膜形成を行なう
ことが望ましい。このような層構成をとることにより、
フィラー補強電荷輸送層の膜剥離を防止することがで
き、加えて、電気的な界面障壁の形成も防止できる。
の膜厚は、表面から支持体方向へのフィラー含有層の深
さ(TF)として計測される。フィラー含有層の深さ
(TF)は、画像品質上、感光体位置に対して余りばら
つかないことが好ましい。具体的にはSEMによって撮
影した2000倍程度の感光層の断面写真について、5
μm間隔に20カ所のフィラー含有層の深さ(TF)を
測定した際、TFの標準偏差を1/5以下に抑えること
が望ましく、特に画質が問われる場合には、1/7以下
とすることが好ましい。
送層用塗工液として、次の(a)、(b)の条件を満た
すものを用いることにより作製可能である。 (a)塗工溶媒が電荷輸送層に用いる樹脂に対して充分
な溶解能を持つもの。 (b)塗工終了1時間後と加熱乾燥後のフィラー補強電
荷輸送層の重量比として1.2<(塗工終了1時間後/
加熱乾燥後)<2.0の関係を持つもの。上記(a)、
(b)の条件を満たすことにより、感光体の高耐久化に
有利なフィラー補強電荷輸送層の形成が可能となる。
いて説明する。混合型感光層は、感光層材料を適当な溶
剤に溶解又は分散し、これを塗布、乾燥することにより
形成できる。塗工方法は先の電荷輸送層(23)の説明
で挙げた方法が用いられる。また、混合型感光層中の無
機フィラーの含有率が導電性支持体側よりも表面側で高
くなるようにする塗工方法は、先の電荷輸送層における
方法と同様である。混合型感光層に用いるバインダー樹
脂、電荷発生物質、電荷輸送物質及び無機フィラーは、
前述の材料を用いることができる。また、必要により酸
化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤やレベリング剤
を添加することもでき、これらの化合物は単独でも2種
以上の混合物として用いてもよい。
00重量部に対して0.1〜100重量部、好ましく
は、0.1〜30重量部、レベリング剤の使用量は、高
分子化合物100重量部に対して0.001〜5重量部
程度が適当である。混合型感光層の膜厚は、5〜50μ
m程度が適当であり、好ましくは、10〜35μm程
度、解像力が要求される場合には10〜28μm程度が
適当である。混合型感光層中、導電性支持体から最も離
れた表面側の無機フィラー含有部分の膜厚(表面からの
深さ)は前述したのと同様の理由から、0.5〜10μ
mであることが好ましく、更に好ましくは2〜10μm
である。
を設ける場合の無機フィラーを含まない混合型感光層
(27’)について説明する。本発明における無機フィ
ラーを含まない混合型感光層(27’)は、感光層(2
4)が混合型感光層の場合において、この混合型感光層
を2層以上に機能分離したもののうち、後述するフィラ
ー補強混合型感光層(27)の下層に当たる部分の混合
型感光層を表わす。この無機フィラーを含まない混合型
感光層(26’)は静電特性上悪影響を及ぼさない範囲
で無機フィラーが含まれていてもよいが、その含有量は
5wt%未満とすることが好ましい。無機フィラーを含
まない混合型感光層は、感光層材料を適当な溶剤に溶解
又は分散し、これを塗布、乾燥することにより形成でき
る。塗工方法は先の電荷輸送層(23)の説明で挙げた
方法が用いられる。無機フィラーを含まない混合型感光
層に用いるバインダー樹脂、電荷発生物質、電荷輸送物
質は、前述の材料を用いることができる。また、必要に
より酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤やレベリ
ング剤を添加することもでき、これらの化合物は単独で
も2種以上の混合物として用いてもよい。低分子化合物
の使用量は、高分子化合物100重量部に対して0.1
〜200重量部、好ましくは、0.1〜150重量部、
レベリング剤の使用量は、高分子化合物100重量部に
対して0.001〜5重量部程度が適当である。無機フ
ィラーを含まない混合型感光層の膜厚は、5〜50μm
程度が適当であり、好ましくは、10〜35μm程度、
解像力が要求される場合には10〜28μm程度が適当
である。
について説明する。本発明におけるフィラー補強混合型
感光層とは、少なくともバインダー樹脂成分と無機フィ
ラーと電荷発生物質及び電荷輸送物質を含み、電荷輸送
性、電荷発生機能及び機械的耐性を併せ持つ機能層を指
し、従来型の感光層に匹敵する電荷移動度及び電荷発生
効率を示す特徴を有するもので、表面保護層とは区別さ
れる。
型感光層を2層以上に機能分離した表面層として用いら
れる。即ち、この層は無機フィラーを含まない混合型感
光層との積層で用いられ、単独で用いられることは無い
ため、無機フィラーが添加剤として混合型感光層中に分
散された場合の単一の混合型感光層とは区別される。フ
ィラー補強混合型感光層は、必要により電荷発生物質を
用いる点以外は前述のフィラー補強電荷輸送層と全く同
様の手段によって形成することができる。なお、電荷発
生物質を使用する場合は、電荷発生層で挙げた前述の材
料を用いることができる。フィラー補強混合型感光層の
膜厚は0.5〜10μmであることが好ましく、更に好
ましくは2〜10μmである。
導電性支持体と混合型感光層又は電荷発生層との間に下
引き層(25)を設けることができる。下引き層は、接
着性の向上、モワレの防止、上層の塗工性の改良、残留
電位の低減、導電性支持体からの電荷注入の防止などの
目的で設けられる。
これらの樹脂はその上に溶剤を用いて感光層を塗布する
ことを考慮すると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の
高い樹脂であることが望ましく、このような樹脂として
は、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸
ナトリウムなどの水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキ
シメチル化ナイロンなどのアルコール可溶性樹脂、ポリ
ウレタン、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、
エポキシ樹脂など三次元網目構造を形成する硬化型樹脂
などが挙げられる。
カ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化イン
ジウムなどの金属酸化物、或いは金属硫化物、金属窒化
物などの微粉末を加えてもよい。これらの下引き層は、
前述の感光層と同様、適当な溶媒及び塗工法を用いて形
成することができる。更に下引き層としては、シランカ
ップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリ
ング剤などを使用して、例えばゾル−ゲル法などにより
形成した金属酸化物層も有用である。この他に、アルミ
ナを陽極酸化により設けたもの、ポリパラキシリレン
(パリレン)などの有機物、酸化ケイ素、酸化スズ、酸
化チタン、ITO、セリアなどの無機物を真空薄膜作製
法にて設けたものも下引き層として良好に使用できる。
下引き層の膜厚は0.1〜5μmが適当である。
ガスバリアー性向上、及び耐環境性改善のため、各層に
酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、低分子電荷
輸送物質及びレベリング剤を添加することができる。
す。各層に添加できる酸化防止剤として、例えば次の
(a)〜(d)のものが挙げられるがこれらに限定され
るものではない。
−トリ−t−ブチルフェノール、n−オクタデシル−3
−(4′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフ
ェノール)プロピオネート、スチレン化フェノール、4
−ヒドロキシメチル−2,6−ジ−t−ブチルフェノー
ル、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、シクロヘ
キシルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,
2′−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフ
ェノール)、4,4′−i−プロピリデンビスフェノー
ル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘ
キサン、4,4′−メチレン−ビス(2,6−ジ−t−
ブチルフェノール)、2,6−ビス(2′−ヒドロキシ
−3′−t−ブチル−5′−メチルベンジル)−4−メ
チルフェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4
−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,
3,5−トリスメチル−2,4,6−トリス(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、
テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、
トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)イソシアネート、トリス[β−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル−オ
キシエチル]イソシアネート、4,4′−チオビス(3
−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−チ
オビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
4,4′−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)
ルアミン、N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジア
ミン、N,N′−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジ
アミン、N−シクロヘキシル−N′−フェニル−p−フ
ェニレンジアミン、N−フェニレン−N′−i−プロピ
ル−p−フェニレンジアミン、アルドール−α−ナフチ
ルアミン、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−
1,2−ジハイドロキノリン
−β−ナフチルアミン)、2−メルカプトベンゾチアゾ
ール、2−メルカプトベンズイミダゾール、ドデシルメ
ルカプタン、テトラメチルチウラムモノサルファイド、
テトラメチルチウラムジサルファイド、ニッケルジブチ
ルチオカルバメート、イソプロピルキサンテート、ジラ
ウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロ
ピオネート
イト、フェニルイソデシルホスファイト、トリ(ノニル
フェニル)ホスファイト、4,4′−ブチリデン−ビス
(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジトリデシル
ホスファイト)、ジステアリル−ペンタエリスリトール
ジホスファイト、トリラウリルトリチオホスファイト
の(a)〜(m)のものが挙げられるがこれらに限定さ
れるものではない。 (a)リン酸エステル系可塑剤 リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリ
オクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロ
ルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチ
ル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェ
ニルなど。
ブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタ
ル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチ
ル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フ
タル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸
ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシク
ロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチル
ラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチル
デシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチルなど。
−オクチル、オキシ安息香酸オクチルなど。
ジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−n−
オクチル、アジピン酸−n−オクチル−n−デシル、ア
ジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼラ
イン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジメチル、
セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸
ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシ
ル、セバシン酸ジ−2−エトキシエチル、コハク酸ジオ
クチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸
ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチルな
ど。
ル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトー
ルエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、
トリアセチン、トリブチリンなど。
チル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルク
エン酸トリブチルなど。
アリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキ
システアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジ
ル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキ
シヘキサヒドロフタル酸ジデシルなど。
リコールジ−2−エチルブチラートなど。
チル、メトキシ塩素化脂肪酸メチルなど。
ト、ポリエステル、アセチル化ポリエステルなど。
ミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエ
ンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−N−エチ
ルアミド、p−トルエンスルホン−N−シクロヘキシル
アミドなど。
エン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセ
チルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル、アセチルクエ
ン酸−n−オクチルデシルなど。
−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン
酸メチルなど。
の(a)〜(h)のものが挙げられるがこれらに限定さ
れるものではない。 (a)炭化水素系化合物 流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワック
ス、低重合ポリエチレンなど。 (b)脂肪酸系化合物 ラウリン酸、ミリスチン酸、パルチミン酸、ステアリン
酸、アラキジン酸、ベヘン酸など。 (c)脂肪酸アミド系化合物 ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレイルアミ
ド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステア
ロアミドなど。 (d)エステル系化合物 脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコ
ールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステルなど。 (e)アルコール系化合物 セチルアルコール、ステアリルアルコール、エチレング
リコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロール
など。 (f)金属石けん ステアリン酸鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン
酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸マグネシウムなど。 (g)天然ワックス カルナバロウ、カンデリラロウ、蜜ロウ、鯨ロウ、イボ
タロウ、モンタンロウなど。 (h)その他 シリコーン化合物、フッ素化合物など。
えば次の(a)〜(f)のものが挙げられるがこれらに
限定されるものではない。 (a)ベンゾフェノン系 2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ
ベンゾフェノン、2,2′,4−トリヒドロキシベンゾ
フェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベン
ゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベ
ンゾフェノンなど。 (b)サルシレート系 フェニルサルシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエ
ートなど。 (c)ベンゾトリアゾール系 (2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、
(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−
5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾー
ルなど。 (d)シアノアクリレート系 エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレー
ト、メチル−2−カルボメトキシ−3−(パラメトキ
シ)アクリレートなど。 (e)クエンチャー(金属錯塩系) ニッケル〔2,2′−チオビス(4−t−オクチル)フ
ェノレート〕ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチル
ジチオカルバメート、コバルトジシクロヘキシルジチオ
ホスフェートなど。 (f)HALS(ヒンダードアミン) ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメ
チル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニ
ルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、
8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オ
クチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデ
カン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジンなど。
電荷発生層(22)の説明に記載したものと同じものを
用いることができる。
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。始めに、本発明に関わる評価方法について述べ
る。
CHER SCOPE mms(Fischer社製)
により、感光体ドラム長手方向1cm間隔に膜厚を測定
し、それらの平均値を感光層膜厚とした。
Al板上に後述する処方により作製した電荷輸送層の塗
工液を塗布し、イオン化ポテンシャル測定用のサンプル
を作製した。イオン化ポテンシャルは大気雰囲気型紫外
線光電子分析装置AC−1(理研計器社製)により測定
した。
Tフィルム上に後述する処方により作製した電荷輸送層
の塗工液を塗布し、10μmの塗工膜を設けた。塗工膜
の上に厚さ200Åの金電極を蒸着し、電荷移動度測定
用の試料セルを作製した。電荷移動度の測定はタイムオ
ブフライト測定に基づいて行なった。タイムオブフライ
ト測定は、次のようにして行なった。予め金電極側に正
の電圧を印加し、窒素ガスレーザー光を金電極側から試
料に照射した。その際、アルミニウム電極とアース間に
入れた挿入抵抗を光電流が流れることによって生じる電
位の時間変化をデジタルメモリで記録した。デジタルメ
モリに出力された波形について前後から接線を引き、こ
の交点からトランジットタイムtが求められる。波形が
分散型になる場合を想定し、出力波形について両対数プ
ロットをとり、この接線の交点からトランジットタイム
tを求めた。電荷移動度μの算出は、膜厚をL、印加電
圧をVとして下式から決定した。
た。
5000−ET(島津−マイクロメリテックス社製)を
使用してフィラーの粒度分布を測定した。
00(SEM、日本電子社製)を使用して粉末粒子の写
真を撮影し、その写真から5個ないし10個の粒子を選
択して画像解析を行ない、その平均値として求めた。
ム上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗
工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布乾燥することに
より、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生
層、28μmの電荷輸送層を形成した。その上に下記組
成のフィラー補強電荷輸送層用塗工液をジルコニアビー
ズを用いてペイントシェーカーで2時間粉砕(塊砕)し
て塗工液とした。この液をスプレーで塗工して1.5μ
mのフィラー補強電荷輸送層を設け、電子写真感光体を
得た。
コー社製:imagio MF2200に同梱されるプ
ロセスカートリッジに装着した。このプロセスカートリ
ッジには帯電手段、現像手段、クリーニング手段、およ
び感光体が一体化されたもので、帯電手段として接触型
の帯電ローラが装備されている。更にプロセスカートリ
ッジに設けられるクリーニングブレード上に、二硫化炭
素が250ppmの割合で配合されたブチルゴム製ステ
ィック(幅310mm、高さ10mm、厚み1mm)を
張り合わせ、本発明における画像形成装置を作製した。
スティックを設けなかった以外は、実施例1と全く同様
にして画像形成装置を作製した。
をビスフェノールAポリカーボネートに変えた以外は実
施例1と全く同様にして画像形成装置を作製した。
スティックに含有する二硫化炭素の含有用が1100p
pmとした以外は、実施例1と全く同様にして画像形成
装置を作製した。
例1に記載の画像形成装置を一部改造した複写機(リコ
ー社製:imagio MF2200)に搭載し、5万
枚の通紙試験を行なった。試験環境は、45℃/45%
RHであった。評価方法としては試験開始と終了時の露
光部電位と暗部電位を測定した。加えて、試験終了時の
画像評価を行なった。結果を表1に記す。
素が含有されたブチルゴムスティックを取り付けた実施
例1の画像形成装置は高温高湿環境下における通紙試験
においても安定した静電特性が確保され、出力画像も良
好であることが確かめられた。これに対し、比較例1の
画像形成装置は露光部電位の上昇が観測され、画像評価
においても画像濃度低下が観察されている。実施例1と
の比較から、二硫化炭素が含有されたブチルゴムスティ
ックが高温高湿環境下における画像形成装置に際して、
安定化に寄与していることが理解される。実施例2の評
価結果では試験終了時における露光部電位が多少、高め
の値が得られている。実施例2ではガスバリア性の低い
ポリカーボネートに二硫化炭素を含有させており、充分
に保持されなかったことが考えられる。実施例3の評価
結果では、試験終了時の画像評価においてごく僅かな濃
度ムラが観察された。このケースも比較例1と比較する
と安定性が得られているが、実施例1と比較した場合、
ブチルゴムスティックに含有する二硫化炭素は1100
ppm未満とした方が好ましいと判断される。
いてフィラー補強電荷輸送層を設けなかった以外は、実
施例1と全く同様にして比較の画像形成装置を作製し
た。
いてフィラー補強電荷輸送層用塗工液を以下の表面保護
層用塗工液に変更した以外は、実施例1と全く同様にし
て比較の画像形成装置を作製した。
いてフィラー補強電荷輸送層を設けず、かつ、実施例1
における電荷輸送層用塗工液を以下のものに変更した以
外は、実施例1と全く同様にして比較の画像形成装置を
作製した。
いてフィラー補強電荷輸送層用塗工液を以下のものに変
更した以外は、実施例1と全く同様にして比較の画像形
成装置を作製した。
び先に記載の実施例1の画像形成装置を一部改造した複
写機(リコー社製:imagio MF2200)に搭
載し、5万枚の通紙試験を行なった。試験環境は、45
℃/45%RHであった。評価方法としては試験終了時
の感光層の摩耗量測定、試験開始時と試験終了時の画像
評価を行なった。結果を表2に記す。
に結晶構造が六方稠密格子であるα−アルミナを含有
し、更に、このフィラーの含有率が導電性支持体側より
最も離れた表面側に多く含有する実施例1の感光体は、
5万枚通紙試験後においても、出力画像のコントラスト
が明瞭でかつ、カブリも認められず、耐久性に優れた画
像形成装置であると言うことができる。他方、従来技術
に基づいて作製した比較例3(感光体表面層として表面
保護層を設けたもの)は、試験後の出力画像に画像流れ
が見られたことから、実施例1と比較して耐久性に劣る
と判断される。同様に、比較例4(電荷輸送層中に均一
にフィラーが含有されたもの)の評価では、初期画像評
価の時点から画像濃度の低下が見られており、実用性に
乏しい手段であると判断される。この結果から、本発明
の画像形成装置に用いられる感光体は、フィラーの含有
率が導電性支持体側より最も離れた表面側に多くする手
段が極めて重要であると考えられる。また、実施例1と
比較例5の比較から、本発明の層構成と同様の特徴を有
する感光体が具備される画像形成装置においても、感光
層に含有するフィラーの種類によっては耐久性向上効果
が小さいケースがあることが分かる。比較例5に含まれ
る無機フィラーは結晶構造が立方晶系のマグネシアのみ
であり、本発明において、少なくともα−アルミナのよ
うな結晶構造が六方稠密格子であるフィラーが含まれる
ことが重要であると判断される。
てフィラー補強電荷輸送層用塗工液を以下のものに変更
した以外は、実施例1と全く同様にして本発明の画像形
成装置を作製した。
いてフィラー補強電荷輸送層用塗工液を以下のものに変
更した以外は、実施例1と全く同様にして本発明の画像
形成装置を作製した。
および実施例5の画像形成装置を一部改造した複写機
(リコー社製:imagio MF2200)に搭載
し、10万枚の通紙試験を行なった。試験環境は、45
℃/45%RHであった。評価方法としては、試験開始
時と試験終了時の画像評価を行なった。結果を表3に記
す。
もの通紙試験を行なった後においても、実施例4におい
ては、出力画像のコントラストが明瞭でかつカブリも認
められないことから、極めて耐久性に優れた感光体であ
ると言うことができる。更に、実施例5においては、1
0万枚通紙試験後の出力画像が良好であったことに加
え、感光体表面の摩耗が極めて少なく、極めて耐久性に
優れた画像形成装置であると言える。また、実施例1、
実施例4、実施例5の順にフィラー補強電荷輸送層に含
まれる結晶構造が六方稠密格子であるα−アルミナの含
有量が多く、本発明においてフィラーの含有量を増加さ
せることによって更なる高耐久化が実現できることが理
解される。
いて、フィラー補強電荷輸送層の膜厚を2μmとした以
外は、実施例1と全く同様にして本発明の画像形成装置
を作製した。
例6の画像形成装置を一部改造した複写機(リコー社
製:imagio MF2200)に搭載し、10万枚
の通紙試験を行なった。試験環境は、45℃/45%R
Hであった。評価方法としては試験終了時の感光層の摩
耗量測定、試験開始時と試験終了時の画像評価を行なっ
た。結果を表4に記す。
もの通紙試験を行なった後においても、実施例6におい
ては、出力画像のコントラストが明瞭でかつカブリも認
められないことから、極めて耐久性に優れた画像形成装
置であると言うことができる。これは、本発明における
フィラー補強電荷輸送層の耐摩耗性が、従来感光体のそ
れと比較して格段に優れていることに起因する。
いて、フィラー補強電荷輸送層の膜厚を2μmとした以
外は、実施例5と全く同様にして画像形成装置を作製し
た。
例7の画像形成装置を一部改造した複写機(リコー社
製:imagio MF2200)に搭載し、15万枚
の通紙試験を行なった。試験環境は、45℃/45%R
Hであった。評価方法としては試験開始時と試験終了時
の画像評価を行なった。結果を表5に記す。
もの通紙試験を行なった後においても、実施例7におい
ては、出力画像のコントラストが明瞭でかつカブリも認
められず、更に、従来感光体とは比較できない程の耐摩
耗性を示す感光体が具備されており、極めて耐久性に優
れた画像形成装置であると言うことができる。
ム上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗
工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布乾燥することに
より、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生
層、28μmの電荷輸送層を形成した。その上に下記の
フィラー補強電荷輸送層用塗工液をジルコニアビーズを
用いてペイントシェーカーで2時間粉砕(塊砕)して塗
工液とした。この液をスプレーで塗工して1.5μmの
フィラー補強電荷輸送層を設け電子写真感光体を得た。
コー社製:imagio MF2200に同梱されるプ
ロセスカートリッジに装着した。このプロセスカートリ
ッジには帯電手段、現像手段、クリーニング手段、およ
び感光体が一体化されたもので、帯電手段として接触型
の帯電ローラが装備されている。更にプロセスカートリ
ッジに設けられるクリーニングブレード上に、二硫化炭
素が250ppmの割合で配合されたブチルゴム製ステ
ィック(幅310mm、高さ10mm、厚み1mm)を
張り合わせ、本発明における画像形成装置を作製した。
いて、フィラー補強電荷輸送層用塗工液を以下のものに
変更した以外は、実施例8と全く同様にして画像形成装
置を作製した。
ついて、フィラー補強電荷輸送層用塗工液を以下のもの
に変更した以外は、実施例8と全く同様にして画像形成
装置を作製した。
9、および実施例10の画像形成装置を一部改造した複
写機(リコー社製:imagio MF2200)に搭
載し、15万枚の通紙試験を行なった。試験環境は、4
5℃/45%RHであった。評価方法としては試験開始
時と試験終了時の画像評価を行なった。結果を表6に記
す。表6に、α−アルミナの平均粒径、D/H、Db/
Da、および試験終了時の画像評価結果を示す。
成装置に具備される感光体は15万枚もの通紙試験を経
ても画像コントラストが高く、シャープな画像が得られ
ていた。これより、実施例8〜10の画像形成装置は高
耐久であると判断される。また、これらの画像形成装置
に具備される感光体のうち、実施例8の感光体は表面が
平滑であるのに対して、実施例9と実施例10の感光体
表面は、多少、ざらつき感を呈していた。これは、実施
例9で用いたα−アルミナが実施例8と比較してフィラ
ーの充填性に劣ることや、実施例10のα−アルミナの
平均粒径が実施例8よりも大きく、フィラーの一部が表
面へ頭出していることが原因として考えられる。このよ
うな感光体表面の平滑性は、出力画像に対して、多少、
影響を及ぼす結果が得られていることが、表6に示す結
果から理解することができる。
ラム上に、下記組成の下引き層用塗工液、感光層用塗工
液を順次、塗布乾燥することにより、3.5μmの下引
き層、30μmの感光層を形成した。その上に、アルミ
ナボールを用いて24時間ボールミル分散した下記処方
のフィラー補強感光層用塗工液をスプレー塗工し、厚さ
1.5μmのフィラー補強感光層を設けて電子写真感光
体を得た。
コー社製:imagio MF2200に同梱されるプ
ロセスカートリッジに装着した。このプロセスカートリ
ッジには帯電手段、現像手段、クリーニング手段、およ
び感光体が一体化されたもので、帯電手段として接触型
の帯電ローラが装備されている。更にプロセスカートリ
ッジに設けられるクリーニングブレード上に、二硫化炭
素が250ppmの割合で配合されたブチルゴム製ステ
ィック(幅310mm、高さ10mm、厚み1mm)を
張り合わせ、本発明における画像形成装置を作製した。
ついて、フィラー補強感光層を設けない点以外は、実施
例11と全く同様にして画像形成装置を作製した。
ついて、フィラー補強感光層用塗工液を以下の表面保護
層用塗工液に変更した以外は、実施例11と全く同様に
して画像形成装置を作製した。
ついて、フィラー補強感光層を設けず、かつ、実施例1
1における感光層用塗工液を以下のものに変更した以外
は、実施例11と全く同様にして画像形成装置を作製し
た。
比較例6〜8の画像形成装置を一部改造した複写機(リ
コー社製:imagio MF2200)に搭載し、5
万枚の通紙試験を行なった。試験環境は45℃/45%
RHであった。評価方法としては、試験終了時の感光層
の摩耗量測定、及び試験開始時と試験終了時の画像評価
を行った。また、前述の方法により、感光体最表面層の
水蒸気透過度を測定した。結果を表7に示す。
にα−アルミナを含有し、更に、このフィラーの含有率
が導電性支持体側より最も離れた表面側に多く含有する
感光体を具備する実施例11の画像形成装置は、5万枚
通紙試験後においても、出力画像のコントラストが明瞭
でかつ、カブリも認められず、耐久性に優れた画像形成
装置であると言うことができる。他方、従来技術に基づ
いて作製した比較例6(感光体表面層として表面保護層
を設けたもの)の感光体は、試験後の出力画像に画像流
れが見られたことから、実施例11の感光体と比較して
耐久性に劣ると判断される。同様に、比較例8(感光層
中に均一にフィラーが含有されたもの)の評価では、初
期画像評価の時点から画像濃度の低下が見られており、
実用性に乏しい手段であると判断される。この結果か
ら、本発明における画像形成装置に使用する感光体の処
方設計として、フィラーの含有率が導電性支持体側より
最も離れた表面側に多くする手段が極めて重要であると
判断される。
ラム上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用
塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布乾燥すること
により、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生
層、30μmの電荷輸送層を形成した。その上に下記の
無機フィラー塗工液をアルミナボールを用いて24時間
のボールミル分散を施して塗工液とした。この液をスプ
レーで塗工し、1.5μmのフィラー補強電荷輸送層を
設け電子写真感光体を得た。
コー社製:imagio MF2200に同梱されるプ
ロセスカートリッジに装着した。このプロセスカートリ
ッジには帯電手段、現像手段、クリーニング手段、およ
び感光体が一体化されたもので、帯電手段として接触型
の帯電ローラが装備されている。更にプロセスカートリ
ッジに設けられるクリーニングブレード上に、二硫化炭
素が250ppmの割合で配合されたブチルゴム製ステ
ィック(幅310mm、高さ10mm、厚み1mm)を
張り合わせ、本発明における画像形成装置を作製した。
について、フィラー補強電荷輸送層用塗工液に含有され
る低分子電荷輸送物質を以下のものに変更した以外は、
実施例12と同様に画像形成装置を作製した。 下記構造の低分子電荷輸送物質 2.45重量部
について、フィラー補強電荷輸送層用塗工液に含有され
る低分子電荷輸送物質を以下のものに変更した以外は、
実施例12と同様に画像形成装置を作製した。 下記構造の低分子電荷輸送物質 2.45重量部
画像形成装置を、一部改造した複写機(リコー社製:i
magio MF2200)に搭載し、5万枚の通紙試
験を行った。試験環境は、45℃/45%RHであっ
た。評価方法としては試験終了時の画像評価および露光
部電位の測定を行なった。また、フィラー補強電荷輸送
層に含有される電荷輸送物質のイオン化ポテンシャルを
測定した。結果を表8に記す。
オン化ポテンシャルは5.48eVと測定され、フィラ
ー補強電荷輸送層中に含有される電荷輸送物質との差は
実施例12が0.03eV、実施例13が0.17e
V、実施例14が0.08eVと算出される。イオン化
ポテンシャル差の大きい実施例13の感光体は試験終了
時の露光部電位が高めであり、その差が小さい実施例1
3と実施例15は極めて低い露光部電位が計測されてい
る。これから、フィラー補強電荷輸送層中に含有する電
荷輸送物質としてイオン化ポテンシャル差の小さい材料
を選択することにより優れた静電特性を感光体に付与す
ることが可能であることが理解される。
について、電荷輸送層用塗工液を以下のものに変更した
以外は、実施例12と同様に画像形成装置を作製した。
について、電荷輸送層用塗工液に含有される低分子電荷
輸送物質を以下のものに変更した以外は実施例12と同
様に画像形成装置を作製した。 下記構造の低分子電荷輸送物質 3重量部
について、電荷輸送層用塗工液を以下のものに変更した
以外は、実施例12と同様に画像形成装置を作製した。
画像形成装置を一部改造した複写機(リコー社製:im
agio MF2200)に搭載し、5万枚の通紙試験
を行った。試験環境は、45℃/45%RHであった。
評価方法としては試験終了時の画像評価および露光部電
位の測定を行なった。また、電荷輸送層に含有される電
荷輸送物質のイオン化ポテンシャルを測定した。結果を
表9に記す。
質のイオン化ポテンシャル差が0.8eVの実施例15
の感光体は電荷輸送物質が単独である実施例17よりも
試験後の露光部電位が低い結果が得られている。一方、
実施例16は2種の電荷輸送物質のイオン化ポテンシャ
ル差が1.7eVあった。これは実施例15よりも露光
部電位が高い結果が得られた。2種以上の電荷輸送物質
を電荷輸送層に用いる場合、それらのイオン化ポテンシ
ャル差は小さい方が有利であることが理解される。
ラム上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用
塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布乾燥すること
により、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生
層、22μmの電荷輸送層を形成した。フィラー補強電
荷輸送層の塗工液は下記のフィラー補強電荷輸送層用塗
工液をアルミナボールを用いて24時間のボールミル分
散を施して調製した。なお、電荷輸送物質と樹脂材料は
ボールミル分散終了時に添加した。この液を電荷輸送層
の上にスプレーで塗工し、2.5μmのフィラー補強電
荷輸送層を設け電子写真感光体を得た。
コー社製:imagio MF2200に同梱されるプ
ロセスカートリッジに装着した。このプロセスカートリ
ッジには帯電手段、現像手段、クリーニング手段、およ
び感光体が一体化されたもので、帯電手段として接触型
の帯電ローラが装備されている。更にプロセスカートリ
ッジに設けられるクリーニングブレード上に、二硫化炭
素が250ppmの割合で配合されたブチルゴム製ステ
ィック(幅310mm、高さ10mm、厚み1mm)を
張り合わせ、本発明における画像形成装置を作製した。
について、電荷輸送層用塗工液を以下のものに変更した
以外は、実施例18と同様に画像形成装置を作製した。
について、電荷輸送層用塗工液を以下のものに変更した
以外は、実施例18と同様に画像形成装置を作製した。
について、電荷輸送層用塗工液を以下のものに変更した
以外は、実施例18と同様に画像形成装置を作製した。
画像形成装置を一部改造した複写機(リコー社製:im
agio MF2200)に搭載し、5万枚の通紙試験
を行なった。試験環境は、45℃/43%RHであっ
た。評価方法としては試験終了時の解像度評価を行なっ
た。また、それぞれの電荷輸送層の電荷移動度μ(電界
強度4×105V/cm)および電荷移動度の電界強度
依存性の大きさβ(=logμ/E1/2)を測定した。
結果を表10に記す。
電荷輸送層の電荷移動度が極めて高い感光体を具備する
画像形成装置である測定結果が得られている。これに応
じて、画像品質について解像度も向上される結果が得ら
れている。これらの高い電荷移動度を示す電荷輸送層を
設けた感光体は、電子写真装置におけるプロセススピー
ドの向上や、感光体ドラムの小径化に役立つことが容易
に類推される。さらに電荷移動度の電界強度依存性が小
さい感光体は、残留電位の低減化に寄与するだけでな
く、感光体の帯電電位を低く設定しても、応答性に対す
る影響が小さいという利点を持つ。これは装置の小電力
化に対応できる感光体であると期待される。
ラム上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用
塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布乾燥すること
により、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生
層、20μmの電荷輸送層を形成した。フィラー補強電
荷輸送層の塗工液は下記のフィラー補強電荷輸送層用塗
工液をアルミナボールを用いて24時間のボールミル分
散を施して調製した。尚、電荷輸送物質と樹脂材料はボ
ールミル分散終了時に添加した。この液を電荷輸送層の
上にスプレーで塗工し、4.5μmのフィラー補強電荷
輸送層を設け電子写真感光体を得た。
コー社製:imagio MF2200に同梱されるプ
ロセスカートリッジに装着した。このプロセスカートリ
ッジには帯電手段、現像手段、クリーニング手段、およ
び感光体が一体化されたもので、帯電手段として接触型
の帯電ローラが装備されている。更にプロセスカートリ
ッジに設けられるクリーニングブレード上に、二硫化炭
素が250ppmの割合で配合されたブチルゴム製ステ
ィック(幅310mm、高さ10mm、厚み1mm)を
張り合わせ、本発明における画像形成装置を作製した。
また、帯電手段は同梱品が帯電ローラ方式であったもの
を、スコロトロン方式チャージャーに変更した。この画
像形成装置を一部改造した電子写真装置(リコー社製:
imagioMF2200)に搭載し、10万枚の通紙
試験を行なった。評価方法としては試験終了時の画像評
価を行なった。試験環境は45℃/45%RHであっ
た。通紙試験終了後画像評価を行なった結果、実施例2
2は極僅かな地汚れが認められたものの、実用上問題の
無い画像が得られた。
形成装置の帯電手段をスコロトロンチャージャーから帯
電ローラに変更し、帯電ローラが感光体に接触するよう
に配置した。この装置に実施例22で作製した感光体を
搭載し、下記の帯電条件で、実施例22と同様の評価を
行なった。
ったが、5万枚後の画像には帯電ローラ汚れ(トナーフ
ィルミング)に基づく、ごく僅かな異常画像(地汚れ)
が認められた。しかしながら、連続プリント時のオゾン
臭は実施例22の場合に比べて、格段に少なかった。
ローラの両端部に厚さ50μm、幅5mmの絶縁テープ
を張り付け、帯電ローラ表面と感光体表面との間に空間
的なギャップ(50μm)を有するように配置した。そ
の他の条件は実施例23と全く同様に評価を行なった。
その結果、実施例23で認められた帯電ローラ汚れは、
全く認められず、初期及び3万枚目の画像はいずれも良
好であった。しかしながら、5万枚後にハーフトーン画
像を出力した際、ごく僅かではあるが、帯電ムラに基づ
く画像ムラが認められた。
て、帯電条件を以下のように変更した以外は実施例24
と同様の評価を行なった。 帯電条件: DC電圧:−850V AC電圧:1.7kV(ピーク間電圧)、周波数:2kH
z
であった。実施例23で認められた帯電ローラ汚れ、実
施例24で認められたハーフトーン画像ムラは、全く認
められなかった。
なように、本発明の画像形成装置は、大量印刷を行なっ
ても、画像流れやカブリの発生が見られない、常に高品
質画像が得られる実用的価値に極めて優れたものであ
る。
である。
図である。
図である。
断面図である。
す断面図である。
す断面図である。
す断面図である。
す断面図である。
す断面図である。
示す断面図である。
示す断面図である。
を表わした図である。
存性を表わす図である。
Claims (21)
- 【請求項1】 少なくとも電子写真感光体を具備してな
る画像形成装置において、該電子写真感光体は、導電性
支持体上に直接または下引き層を介して設けられる感光
層が少なくとも電荷発生物質と電荷輸送物質と結晶構造
が六方稠密格子である無機フィラーとを含有し、かつ、
かかる感光層の無機フィラーが導電性支持体側より最も
離れた表面側の含有率が多く、且つ二硫化炭素が含有さ
れる部材が該電子写真感光体と接触若しくは近接配置さ
れていることを特徴とする画像形成装置。 - 【請求項2】 前記二硫化炭素を保持する部材の材料と
して、ブチルゴムが用いられることを特徴とする請求項
1に記載の画像形成装置。 - 【請求項3】 前記二硫化炭素を保持する部材は、二硫
化炭素が10〜1000ppmの割合で配合される部材
であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形
成装置。 - 【請求項4】 前記電子写真感光体は、無機フィラーを
含まない層と、少なくとも結晶構造が六方稠密格子であ
る無機フィラーが含まれるフィラー補強感光層との積層
で構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
かに記載の画像形成装置。 - 【請求項5】 前記無機フィラーの含有率が感光層全重
量の10〜50wt%であることを特徴とする請求項4
に記載の画像形成装置。 - 【請求項6】 前記感光層の膜厚が0.5〜10μmで
あることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成
装置。 - 【請求項7】 前記感光層の膜厚が2〜10μmである
ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の画
像形成装置。 - 【請求項8】 前記感光層が、電荷発生層、電荷輸送層
と順次積層されていることを特徴とする請求項1乃至3
のいずれかに記載の画像形成装置。 - 【請求項9】 前記電荷輸送層がフィラー非補強電荷輸
送層とフィラー補強電荷輸送層との積層で構成されてい
ることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。 - 【請求項10】 前記フィラー補強電荷輸送層に含有さ
れる電荷輸送物質とフィラー非補強電荷輸送層に含有さ
れる電荷輸送物質のイオン化ポテンシャル差が0.15
eV以下であることを特徴とする請求項9に記載の画像
形成装置。 - 【請求項11】 前記フィラー非補強電荷輸送層ないし
フィラー補強電荷輸送層が2種以上の電荷輸送物質を含
有し、且つ含有される電荷輸送物質のイオン化ポテンシ
ャル差が0.15eV以下であることを特徴とする請求
項9又は10に記載の画像形成装置。 - 【請求項12】 前記電荷輸送層、フィラー非補強電荷
輸送層、フィラー補強電荷輸送層のうち、何れか一層の
電荷移動度が電界強度4×105V/cmの場合に1.
2×10-5cm2/V・sec以上で、且つ下記式に示
す電荷移動度に対する電界強度依存性βが1.6×10
-3以下であることを特徴とする請求項8乃至11のい
ずれかに記載の画像形成装置。 【数1】β=logμ/E1/2 (ここで、logは常用対数、μは電荷移動度(単位:
cm2/V・sec)、Eは電界強度(単位:V/c
m)を表わす。) - 【請求項13】 前記フィラー補強電荷輸送層中に含ま
れる無機フィラーの含有率がフィラー補強電荷輸送層全
重量の10〜50wt%であることを特徴とする請求項
9乃至12のいずれかに記載の画像形成装置。 - 【請求項14】 前記フィラー補強電荷輸送層の膜厚が
2〜10μmであることを特徴とする請求項9乃至13
のいずれかに記載の画像形成装置。 - 【請求項15】 平均粒径が0.1μm以上0.7μm
未満の無機フィラーが感光層もしくは電荷輸送層に含有
されていることを特徴とする請求項1乃至14のいずれ
かに記載の画像形成装置。 - 【請求項16】 感光層または電荷輸送層にフィラーと
してα−アルミナが含有されることを特徴とする請求項
1乃至15のいずれかに記載の画像形成装置。 - 【請求項17】 実質的に破砕面を有さず、しかも、多
面体粒子であり、且つ、六方格子面に平行な最大粒子径
をD、六方稠密格子面に垂直な粒子径をHとした場合
に、D/H比が0.5以上5.0以下であるα−アルミ
ナが感光層もしくは電荷輸送層に含有される電子写真感
光体を用いることを特徴とする請求項16に記載の画像
形成装置。 - 【請求項18】 粒子の平均粒径が0.1μm以上0.
7μm未満であり、且つ、累積粒度分布の微粒側からの
累積10%、累積90%の粒径をそれぞれDa、Dbと
したときに、Db/Daの値が5以下の粒度分布を示す
α−アルミナが感光層もしくは電荷輸送層に含有される
電子写真感光体を用いることを特徴とする請求項16又
は17に記載の画像形成装置。 - 【請求項19】 帯電手段として帯電ローラを用いるこ
とを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の画
像形成装置。 - 【請求項20】 帯電手段として感光体と非接触の帯電
ローラを用いることを特徴とする請求項19に記載の画
像形成装置。 - 【請求項21】 DC電圧にAC電圧を重畳した電圧を
電子写真感光体に印加することにより、電子写真感光体
を帯電させる手段を有することを特徴とする請求項19
又は20に記載の画像形成装置。
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