JP2003098635A - トレー形状の保護部材、シート状熱現像感光材料用包装体及びシート状熱現像感光材料用包装体の製造方法 - Google Patents

トレー形状の保護部材、シート状熱現像感光材料用包装体及びシート状熱現像感光材料用包装体の製造方法

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JP2003098635A
JP2003098635A JP2001286724A JP2001286724A JP2003098635A JP 2003098635 A JP2003098635 A JP 2003098635A JP 2001286724 A JP2001286724 A JP 2001286724A JP 2001286724 A JP2001286724 A JP 2001286724A JP 2003098635 A JP2003098635 A JP 2003098635A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保護部材で保護され積重されたシート状熱現
像感光材料を遮光袋に入れ、密封包装した包装体を外箱
に収納し、取り扱い時に遮光袋に穴の発生を防止したシ
ート状熱現像感光材料用の保護部材と、それを用いたシ
ート状熱現像感光材料用包装体及びシート状熱現像感光
材料用包装体の製造方法の提供。 【解決手段】 シート状熱現像感光材料を積重する熱可
塑性樹脂製のトレー形状の保護部材であって、該トレー
形状の保護部材は矩形の底板と、該底板の周縁部を折り
曲げた側壁を有し、前記トレー形状の保護部材の全ての
角部にRが6.0〜12.0mmの丸目加工が施されて
いることを特徴とするトレー形状の保護部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート状熱現像感
光材料用のトレー形状の保護部材と、それを用いたシー
ト状熱現像感光材料用包装体(以下、単に包装体ともい
う)及びシート状熱現像感光材料用包装体の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年では環境保全、省スペースの観点か
らも処理廃液の減量が強く望まれ、特に医療の分野で
は、画像形成材料の湿式処理に伴う廃液が、作業性の上
で問題となっている。これらの対策として、処理廃液を
出さない熱現像処理法を用いて写真画像を形成する熱現
像感光材料が使用され始めている。
【0003】このような熱現像感光材料は、還元可能な
銀源(例えば有機銀塩)、触媒活性量の光触媒(例えば
ハロゲン化銀)、及び還元剤をバインダーマトリックス
中に分散した状態で含有している。熱現像感光材料は常
温で安定であるが、露光後、高温に加熱した場合に還元
可能な銀源(酸化剤として機能する)と還元剤との間の
酸化還元反応を通じて銀を生成する。この酸化還元反応
は露光で発生した潜像の触媒作用によって促進される。
露光領域中の有機銀塩の反応によって生成した銀は黒色
画像を提供し、これは非露光領域と対照をなし、画像の
形成がなされる。
【0004】熱現像感光材料は、帯状のプラスチックか
らなる支持体上に、前述の如く、有機銀塩、ハロゲン化
銀及び還元剤を有機バインダーマトリックス中に分散し
た状態の感光層を構成する塗布液を、従来のXレイフィ
ルムの感光層よりも厚く、且つ、従来のXレイフィルム
に採用する下引き層を塗布することなく、直接感光層が
塗布・乾燥されてロール状に巻き取った後、必要な幅に
裁断し、その後、必要とする長さに切断しシート状熱現
像感光材料としている。一般的に熱現像感光材料は、支
持体上に感光層が直接塗布され、乾燥されているため感
光層の接着が弱く支持体から剥がれ易く、又従来のXレ
イフィルムの感光層よりも柔らかくキズが付き易い特性
を持っている。
【0005】シート状熱現像感光材料は、画像形成装置
に装填したときにずれない様にするために保護部材に積
重し、且つ、取り扱い中に動いてスリキズが付いたり、
膜剥がれが生じないようにするため、遮光防湿袋に入れ
減圧条件で密封包装し、遮光防湿袋内で動かないように
した包装体となっている。この包装体をダンボール、板
紙等で作られた外箱に収納した形態でユーザに届けられ
ている。
【0006】これらの包装体としては、例えば特開平1
1−100073号に記載されている如く、シート状熱
現像感光材料の複数枚を積重状態でコの字形状の保護部
材に積重し、さらに遮光防湿袋で密封包装された形態が
知られている。しかし、コの字形状の保護部材の場合
は、包装体を画像形成装置に装填し、遮光防湿袋を引き
抜く際、シート状熱現像感光材料が動いてしまうため非
常に取り扱いに注意を要した。
【0007】これらの対応として、例えば特開平2−2
16144号、特開2001−174952に記載され
ている如く、熱可塑性樹脂製のトレー形状の保護部材に
シート状熱現像感光材料を積重し、遮光防湿袋で密封包
装された包装体が開示されている。
【0008】トレー形状の保護部材は画像形成装置に装
填したときにシート状熱現像感光材料をずれなくする効
果はあるが、新たな問題点として取り扱い過程で遮光防
湿袋に穴が空くことが挙げられた。
【0009】このため使用するときは充分に遮光防湿袋
の表面を確認し穴が空いていないことを確認した後、使
用しているのであるが、遮光袋に空いた穴が小さい時は
見落としてしまい、撮影、処理後に初めて穴が空いてい
たことが判る場合がある。
【0010】この様な場合は、状態によっては再度撮影
のやり直しをしなければならず、被撮影者に多大な迷惑
をかけるため、予防策として包装体中の積重したシート
状熱現像感光材料の上から2枚迄は使用しないこともあ
る。このため、外箱から取り出した包装体を検査せず安
心して全量が使うことができる包装体の開発が望まれて
いる。
【0011】又、遮光袋に穴が空くのを防止するため、
包装体を製造するときの減圧条件を厳しく管理すること
で保護部材の角部と遮光袋の密着度を調整して製造して
いる。このため、製造工程の稼働率は上がらず、煩雑な
減圧条件の管理に作業員を要するため、これらの工程管
理を必要としない包装体の製造方法の開発が望まれてい
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な状
況を鑑みなされたもので、その目的としては、保護部材
で保護され積重されたシート状熱現像感光材料を遮光袋
に入れ、密封包装した包装体を外箱に収納し、取り扱い
時に遮光袋に穴の発生を防止したシート状熱現像感光材
料用の保護部材と、それを用いたシート状熱現像感光材
料用包装体及びシート状熱現像感光材料用包装体の製造
方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成により達成された。
【0014】1)シート状熱現像感光材料を積重する熱
可塑性樹脂製のトレー形状の保護部材であって、該トレ
ー形状の保護部材は矩形の底板と、該底板の周縁部を折
り曲げた側壁を有し、前記トレー形状の保護部材の全て
の角部にRが6.0〜12.0mmの丸目加工が施され
ていることを特徴とするトレー形状の保護部材。
【0015】2)前記側壁が各々独立で、前記底板の周
縁部の一部を折り曲げて、前記底板の角部を外した形状
で、前記底板の周縁部に設けられていることを特徴とす
る1)に記載のトレー形状の保護部材。
【0016】3)シート状熱現像感光材料を積重する熱
可塑性樹脂製のトレー形状の保護部材と、該保護部材に
積重したシート状熱現像感光材料を遮光防湿袋に収納
し、減圧下で密封したシート状熱現像感光材料用包装体
において、前記保護部材が1)又は2)に記載のトレー
形状の保護部材であることを特徴とするシート状熱現像
感光材料用包装体。
【0017】4)前記遮光防湿袋が無機蒸着層を有する
積層材料であることを特徴とする3)に記載のシート状
熱現像感光材料用包装体。
【0018】5)3)に記載のシート状熱現像感光材料
用包装体の製造方法であって、前記シート状熱現像感光
材料用包装体を5〜58kPaの減圧条件で密封するこ
とを特徴とするシート状熱現像感光材料用包装体の製造
方法。
【0019】発明者らは、上記課題を達成するために鋭
意検討を加えた結果、発生する遮光袋の穴は、減圧条件
下で密封するとき、保護部材の角部が遮光袋に密着した
状態になり、輸送に伴う振動、押圧等で外箱の内面と包
装体が擦れることで、突き刺し応力が、保護部材の角部
と遮光袋が密着した箇所に集中することで発生している
ことが判明した。保護部材の角部と遮光袋が密着した箇
所に発生する穴を防止するには突き刺し応力を分散させ
るのが効果的であることが判明し、本発明に至った次第
である。尚、突き刺し応力とは減圧条件下で包装したと
き、保護部材の角部を遮光袋が押す力と遮光袋の引張力
により角部に生じる突き出す力をいう。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図3を参照しなが
ら、本発明の実施形態に係わる包装体に付き説明する。
【0021】図1はトレー形状の保護部材を用いた包装
体の概略斜視図である。図中、1は包装体を示す。2は
シート状熱現像感光材料3を積重するトレー形状の保護
部材を示し、4は保護部材2に積重されたシート状熱現
像感光材料3を包装する遮光防湿袋を示す。保護部材2
は矩形の底板201と、底板201の短辺の一部を折り
曲げて設けられた側壁202、203と、長辺の一部を
折り曲げて設けられた側壁204、205を有してい
る。底板201はシート状熱現像感光材料3の大きさに
合わせ作製されている。尚、保護部材2の詳細は図2を
参照。
【0022】401、402は遮光防湿袋4のサイドシ
ール部を示し、403は遮光防湿袋4のセンターシール
部を示す。404は包装体1を画像形成装置(不図示)
に装填した後、画像形成装置の係合部(不図示)に係合
させ遮光防湿袋4を引き抜くための穴を示す。本図で示
される遮光防湿袋4はセンターシール方式で作製されて
いる。
【0023】本図で示される包装体1はダンボール又は
板紙で作られた外箱(不図示)に収納されユーザで使用
される形態となっている。
【0024】図2はトレー形状の保護部材の概略斜視図
である。本図ではトレー形状の保護部材の形状を示すた
めシート状熱現像感光材料3は省略してある。
【0025】図中、206は保護部材2の底板201の
内面201aに配設されたシボ加工部を示す。このシボ
加工部206は画像形成装置のシート状熱現像感光材料
3の収納容器(不図示)内が空になったことを画像形成
装置(不図示)に検出させる手段である。シボ加工部2
06が配設される位置は、シート状熱現像感光材料3を
画像形成装置へ供給するための吸盤(不図示)の位置と
同じ位置であり、保護部材2の底板201に積重された
シート状熱現像感光材料3が無くなった時、シート状熱
現像感光材料3を画像形成装置へ供給するための吸盤
(不図示)がシボ加工部206を吸引することで、吸着
圧が下がらなくなり、シート状熱現像感光材料3が無く
なったことが判る様になっている。
【0026】底板201の周縁の一部を折り曲げて設け
られた各側壁202〜205は、底板201の角部を外
した形状で、各縁のほぼ中央部に各々独立に配設されて
おり、各側壁により保護部材2の内側に角部が形成され
ない形状となっている。各側壁202〜205は、積重
されたシート状熱現像感光材料3が動かない様にするた
めに設けられているので、底板201の各縁に全て設け
られていても良いし、3方の縁に設けられていても良
い。
【0027】201b〜201eは底板201の四隅の
丸目加工部を示し、202a、202bは側壁202の
丸目加工部を示し、203a、203bは側壁203の
丸目加工部を示し、204a、204bは側壁204の
丸目加工部を示し、205a、205bは側壁205の
丸目加工部を示す。Rは丸目加工の丸目半径を示し、保
護部材の全ての角部は同じRで丸目加工されている。
【0028】各角に施された丸目加工のRは、6.0〜
12.0mmであり、特に好ましいのは、8.0〜1
0.0mmである。6.0mm未満では、減圧条件下で
包装するとき、保護部材の角部が遮光防湿袋に鋭角に当
たるため遮光防湿袋が破れてしまい好ましくない。1
2.0mmを越えた場合は、シート状熱現像感光材料の
角部が、保護部材の底板の角部から出てしまい、遮光防
湿袋に当たり、擦れることで膜剥がれが発生するため好
ましくない。
【0029】この様に、トレー形状の保護部材の全ての
角部を、6.0〜12.0mmのRで丸目加工すること
で、遮光袋に収納し減圧下で密封包装した時でも、角部
が無いため、遮光袋が全体に均一に密着した状態で包装
がされる。この状態で外箱に収納した製品形態で、例え
ば輸送時の振動で外箱と擦れても、突き刺し応力が集中
する凸部が無いため遮光袋に穴が空くことが無くなり、
従来行っていた減圧条件の厳密な管理を不要とすること
が可能となった。
【0030】図3は遮光防湿袋に使用する遮光防湿性材
料の層構成の一例を示す概略断面図である。図中、5は
遮光防湿袋4に使用する遮光防湿性材料を示す。遮光防
湿性材料5は、表面層である上層501と、防湿又は遮
光機能を有する中間層502と、熱溶着機能を有する下
層503ら構成されている多層材料である。中間層50
2は必要に応じて複数の層に分けて積層することが可能
である。例えば2層に分け1層には防湿機能を他の1層
には遮光機能を持たせることも当然可能である。
【0031】以下、各層に使用される材料に付き説明す
る。表面層に使用される材料としては特に限定は無く、
例えば紙、中間層と同じ材料であってもかまわない。例
えば紙の場合、使用されるパルプは丸善(株)編(パル
プと紙)109頁〜268頁、工学図書(株)編(製紙
工学)180頁〜187頁に記載されている如きパルプ
で有れば良く、例えば針葉樹パルプ、広葉樹パルプ、針
葉樹、広葉樹混合パルプの天然パルプが使用され、処理
法によって機械パルプ、化学パルプ、ケミグラウンドパ
ルプ、ケミメカニカルパルプ、サルファイトパルプいず
れでも良い。特開平2−48372号、同2−5399
9号、同2−96741号、同2−96742号、同2
−99689号、同2−99693号、同2−1805
83号に記載されているパルプを使用した紙材料及び特
開平6−43595号に記載されているようなカブリ抑
制剤としてカルボキシ変性ポリビニルアルコールを添加
した紙材料も勿論使用できる。これらの中で晒しクラフ
ト紙又は未晒しクラフト紙が最も好ましい。
【0032】中間層は、防湿性を付与するための無機蒸
着層と遮光性を付与するための遮光層を有している。
【0033】防湿性を付与するために使用する無機蒸着
層としては、薄膜ハンドブックp879〜p901(日
本学術振興会)、真空技術ハンドブックp502〜p5
09、p612、p810(日刊工業新聞社)、真空ハ
ンドブック増訂版p132〜p134(ULVAC 日
本真空技術K.K)に記載されている如き、例えばCr
23、Sixy(x、y=1.5〜2.0)、Ta
23、ZrN、SiC、TiC、PSG、Si34、単
結晶Si、単結晶Si、アモルファスSi、W、Al2
3等の無機物を高分子フィルムに蒸着して用いられ
る。
【0034】無機物の蒸着に使用する高分子フィルムと
しては、例えば低密度ポリエチレン(LDPE)、高密
度ポリエチレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレン
(LLDPE)、テトラフルオロエチル共重合体(ET
FE)、延伸ポリプロピレン(OPP)、ポリスチレン
(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、延
伸ナイロン(ONy)、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド、
ポリエーテルスチレン(PES)など一般の包装用フィ
ルムに使用されている高分子フィルム材料を使用するこ
とが出来る。
【0035】蒸着膜を作る方法としては真空技術ハンド
ブック及び包装技術Vol29−No.8に記載されて
いる如き、一般的な方法、例えば抵抗または高周波誘導
加熱法、エレクトロビーム(EB)法、プラズマ(PC
VD)法等により作ることが出来る。蒸着膜の厚さとし
ては400〜2000Åの範囲が好ましく、より好まし
くは500〜1800Åの範囲である。
【0036】遮光性層に使用する高分子フィルム材料と
しては、例えばLDPE、HDPE、LLDPE、中密
度ポリエチレン、未延伸ポリプロピレン(CPP)、O
PP、ONy、PET、セロハン、ポリビニルアルコー
ル(PVA)、延伸ビニロン(OV)、エチレン−酢酸
ビニル共重合体(EVOH)、塩化ビニリデン(PVD
C)等の一般の包装用フィルムに使用されている高分子
フィルム材料を使用することが出来る。これらの材料
は、必要に応じて異種高分子フィルム材料と共押し出し
で作った多層材料、延伸角度を変えて張り合わせて作っ
た多層材料等も当然使用出来る。更に必要とする包装材
料の物性を得るために使用する高分子フィルム材料の密
度、分子量分布を組み合わせて作ることも当然可能であ
る。
【0037】遮光性を付与するためには、上記高分子フ
ィルム材料中に遮光性物質を添加することで得ることが
出来る。添加する遮光性物質としては、カーボンブラッ
クを使用することが、遮光性とコストの観点から好まし
く、カーボンブラックはファーネス式、チャンネル式、
アセチレン式、サーマル式等いずれの製法によって作ら
れたものでも良い。
【0038】これらカーボンブラックの代表的な例とし
ては、三菱化成工業株式会社製のMA−600 #65
0B、#41、#3150、#3250、#3750、
#3950、MA−100、CABOT社製のカーボ
ン、VULCAN、XC−72R、BLAC Pear
ls700、VULCAN・P、ライオン・アクゾ株式
会社製ケッチェンブラックEC、旭カーボン株式会社製
の旭HS−500等が挙げられる。特開平4−1217
33号、同3−179342号、同5−88299号に
記載されている如きイオウ含有量を規定したカーボンブ
ラックでも勿論良い。カーボンブラックの添加量は、遮
光層の厚さが50μm以上の場合、遮光性の観点から、
1.5質量%以上であることが好ましく、生産性とコス
トの観点から、7.5質量%以下であることが好まし
い。
【0039】尚、遮光物質の添加は特に限定はなく、例
えば上層、中間層の無機物質を蒸着する高分子フィルム
材料でも良いし、下層であってもかまわない。
【0040】又、遮光物質の他に、シート状熱現像感光
材料を有害ガスから保護するために特開平2−5654
7号に記載されている如き酸素吸収物質、特開平8−4
1288号に記載されている如き、ホルムアルデヒドス
カベンジャーを混入した樹脂、特開平4−9047号、
同3−236050号、同2−244136号に記載し
てある如きシアンガス捕捉剤、特開平9−152683
号に記載されているゼオライト分子篩粒子等を含んでい
ても良い。
【0041】熱溶着機能を有する下層に使用される高分
子フィルム材料としては、ポリオレフィン系樹脂が好ま
しく、エチレン、プロピレン等のオレフィン類の単独重
合体及び異種オレフィン類との共重合体を示す。ポリオ
レフィン系樹脂としては例えばHDPE、LDPE、L
LDPE、CPP、OPPが挙げられる。
【0042】これらの高分子フィルム材料の中でも特に
好ましい高分子フィルム材料として、メタロセン触媒を
使用して製造したLDPE、LLDPE等が挙げられ
る。これらメタロセン触媒を使用して製造したLDP
E、LLDPEに一般の製造方法で製造されたLDP
E、LLDPEを混合して用いても良い。これらのメタ
ロセン触媒を使用して製造したLDPE、LLDPEは
一般に市販されているものであれば充分に使用出来る。
例えば宇部興産(株)製のユメリット、ダウ・ケミカル
日本製のAFFINITY、エリート、日本ポリオレフ
ィン(株)製のハーモレックスLL、日本ポリケム
(株)製のカーネル57L、三井化学(株)製エボリュ
ー、積水フィルム西日本(株)製ラミロンスーパー、タ
マポリ(株)製SEシリーズ、東セロ(株)製トーセロ
T.U.X−FCS、T.U.X−TCS、二村化学工
業(株)製太閤FL、三菱化学興人パックス(株)製メ
タロエース、和田化学工業(株)製WMX、住友化学
(株)製FV202等が挙げられる。
【0043】また、熱溶着機能を有する下層には、収納
する画像形成材料や保護部材に対して滑り性を良くする
ために、滑材が添加されることが好ましい。この滑材と
しては、金属石鹸(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カ
ルシウム)、脂肪酸アミド、高級脂肪酸などが挙げられ
るが、これらに限られない。そして、これらの滑材の添
加量は、下層の質量に対して、滑り性の観点から500
ppm以上(特に5000ppm以上)であることが好
ましく、また、コスト及び滑材の副作用の観点から、2
0000ppm以下(特に10000ppm以下)が好
ましい。
【0044】本発明の包装体に使用される包装材料とし
ては、感光材料の保存時の品質を維持するために包装材
料の透湿度は、8.0g/m2・24時間40℃90%
Rh以下になることが好ましい。
【0045】本発明の上層、中間層、下層を構成してい
る各材料を重ねる方法としては異種の熱可塑性の樹脂を
同時に押し出して作る方法(インフレーション法)、異
種材料を接着剤で貼り合わせることで多層材料を作る方
法(ドライラミネーション)等が知られているが、これ
らの方法の中でも、材料の選択範囲が広いドライラミネ
ーション法で製造することが好ましい。多層材料を製造
する方法としては機能性包装材料の新展開 株式会社
東レリサーチセンターP48〜P51、コンバーテック
1990.1、1990.4、1990.11、19
91.11、1993.3に記載されている如き一般的
な方法で作製することができる。
【0046】本発明で使用する熱可塑性樹脂製の保護部
材の製造方法は、プラスチック加工技術ハンドブック
高分子学会編 945〜966ページに記載されている
真空熱成形で作製することができる。例えば、所定寸法
にシート成形された熱可塑性樹脂シートを加熱しながら
金型で成形することにより作製することができる。尚、
底部の各辺に設けられる側壁の高さは、積重するシート
状熱現像感光材料の量に合わせ決めることが出来る。
【0047】本発明で使用する熱可塑性樹脂製の保護部
材の厚さは0.5〜1.0mmが好ましく、0.5mm
未満の場合は、保護部材に積重したシート状熱現像感光
材料を持ち上げると、積重したシート状熱現像感光材料
が曲がってしまうため、シート状熱現像感光材料が折れ
てしまう危険があり好ましくない。1.0mmを越えた
場合は、過剰品質になり、廃棄物の増加となり好ましく
ない。
【0048】引っ張り強度は0.15〜0.50Paが
好ましく、0.15Pa未満の場合は、保護部材に積重
したシート状熱現像感光材料を保護部材と一緒に持ち上
げるとき、積重したシート状熱現像感光材料によっては
曲がって折れてしまい、傷が付く場合がある。0.50
Paを越えた場合は、自動現像機の収納容器に装填する
とき、自動現像機の収納容器の構造によっては装填し難
くなる場合がある。
【0049】折り曲げ強度は0.25〜0.65Paが
好ましく、0.25Pa未満の場合は、保護部材に積重
したシート状熱現像感光材料を保護部材と一緒に持ち上
げるとき、積重したシート状熱現像感光材料によっては
曲がって折れてしまい、傷が付く場合がある。0.65
Paを越えた場合は、自動現像機の収納容器に装填する
とき、自動現像機の収納容器の構造によっては装填し難
くなる場合がある。
【0050】本発明の保護部材に使用する熱可塑性樹脂
としては熱成形ができる熱可塑性樹脂であれば特に限定
はなく、例えば硬質塩化ビニル樹脂(硬質PVC)、耐
衝撃用ポリスチレン(HIPS)、二軸延伸ポリスチレ
ン(OPS)、ポリプロピレン(PP)、HDPE、ア
クリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(AB
S)、非晶性ポリエチレンテレフタレート(A−PE
T)等が挙げられる。これらの中でも特にPP、HDP
E、HIPS、A−PETが好ましい熱可塑性樹脂とし
て挙げられる。
【0051】
【実施例】以下に、本発明の効果を実施例で示すが、勿
論この実施例は一例を示すものであり、本発明が限定さ
れる物ではない。
【0052】実施例1 〈保護部材の作製〉厚さ0.8mm、引っ張り強度0.
25Pa、折り曲げ強度0.35Pa、シート状熱現像
感光材料の積重部の大きさ36×43cm、側壁の高さ
3.0cmの図2のに示されるトレー形状の保護部材を
熱可塑性樹脂としてHIPSを使用し、真空熱成形法で
作製した。作製した護部材の全ての角部に、表1に記載
のRを変えた丸目加工を行い保護部材101〜105を
作製した。
【0053】〈シート状熱現像感光材料〉シート状熱現
像感光材料として、大きさ36×43cmのKonic
a Medical Film RSD−Pを使用し
た。
【0054】〈遮光防湿袋の作製〉紙層/シリカ蒸着フ
ィルム/遮光層/熱溶着層の層構成の多層材料を用いて
遮光防湿袋を作製した。尚、紙層としては、厚さ90μ
m、坪量200g/m2の晒しクラフト紙を使用した。
シリカ蒸着フィルムとしては、凸版印刷(株)製GLフ
ィルムを使用した。遮光層としては、厚さ20μmのL
LDPEに、CABOT社製カーボンブラックBP46
50をマスターバッチ法にて添加して作製した。熱溶着
層としては、メタロセン触媒を使用して作製した厚さ5
0μmの三井化学(株)製エボリューを使用した。各層
は、接着剤として大日本インキ(株)製ディッドライW
S−321Aを使用して積層し多層材料を作製した。作
製した多層材料を加熱バーを使用して図1に示すセンタ
ーシール方式の袋を作製した。
【0055】〈包装体の作製〉上記、シート状熱現像感
光材料を準備した各トレー形状の保護部材101〜10
5に各125枚を載置し、遮光防湿袋に収納し、28k
Paの減圧条件で脱気しながら密封包装した後、個別に
外箱に収納し、試料101〜105を作製し表1に示
す。
【0056】評価 作製した各試料をJIS−Z−0232に準じて、EI
KO社製の振動試験機で、振幅3mm、周波数17H
z、2時間振動した後、外箱から取り出し、遮光防湿袋
の穴の数を目視で数えた結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】試料105は遮光防湿袋には穴の発生は認
められなかったが、シート状熱現像感光材料の角部に膜
剥がれが発生し、現像時にシート状熱現像感光材料に付
着し、故障が発生した。角部を本発明の範囲で丸目加工
した保護部材を使用した試料は何れも、遮光防湿袋の穴
の発生及びシート状熱現像感光材料の角部の剥がれも認
められず、表1の結果より、本発明の有効性が確認され
た。
【0059】実施例2 実施例1の試料103の作製において、表2に示す減圧
条件を変えた以外は同様にして密封包装し、包装体20
1〜205を作製した。得られた各包装体を個別に外箱
に収納し、表2に示す試料201〜205を作製した。
【0060】評価 作製した各試料を実施例1と同じ条件で振動試験を行っ
た後、外箱から取り出し、遮光防湿袋に付いて、穴の数
を目視で数え、シート状熱現像感光材料について、コニ
カ(株)製Drypro722現像機で処理した後、1
25枚につき発生したスリキズの数を目視で数え、一番
多くスリキズが発生していた物につき、個/m2に換算
した結果を表2に示す。
【0061】
【表2】
【0062】試料205はスリキズ及び穴の発生は認め
られなかったが、積重したシート状熱現像感光材料がく
っついてしまい、枚葉の搬送ができなかった。表2に示
す如く、本発明の有効性が確認された。
【0063】
【発明の効果】保護部材で保護され積重されたシート状
熱現像感光材料を遮光袋に入れ、密封包装した包装体を
外箱に収納し、輸送時に遮光袋に発生する穴を防止した
シート状熱現像感光材料用の保護部材と、それを用いた
シート状熱現像感光材料用包装体及びその製造方法を提
供することができ、安心して使用することができる様に
なった。又、製造も厳密な脱気度条件を管理する必要が
なくなり工程の稼働率が向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】トレー形状の保護部材を用いたシート状熱現像
感光材料用包装体の概略斜視図である。
【図2】トレー形状の保護部材の概略斜視図である。
【図3】遮光防湿袋に使用する遮光防湿性材料の層構成
の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 包装体 2 保護部材 201 底板 202〜205 側壁 201b〜201e、202a、202b、203a、
203b、204a、204b、205a、205b
丸目加工部 3 シート状熱現像感光材料 4 遮光防湿袋 5 遮光防湿性材料

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状熱現像感光材料を積重する熱可
    塑性樹脂製のトレー形状の保護部材であって、該トレー
    形状の保護部材は矩形の底板と、該底板の周縁部を折り
    曲げた側壁を有し、前記トレー形状の保護部材の全ての
    角部にRが6.0〜12.0mmの丸目加工が施されて
    いることを特徴とするトレー形状の保護部材。
  2. 【請求項2】 前記側壁が各々独立で、前記底板の周縁
    部の一部を折り曲げて、前記底板の角部を外した形状
    で、前記底板の周縁部に設けられていることを特徴とす
    る請求項1に記載のトレー形状の保護部材。
  3. 【請求項3】 シート状熱現像感光材料を積重する熱可
    塑性樹脂製のトレー形状の保護部材と、該保護部材に積
    重したシート状熱現像感光材料を遮光防湿袋に収納し、
    減圧下で密封したシート状熱現像感光材料用包装体にお
    いて、前記保護部材が請求項1又は2に記載のトレー形
    状の保護部材であることを特徴とするシート状熱現像感
    光材料用包装体。
  4. 【請求項4】 前記遮光防湿袋が無機蒸着層を有する積
    層材料であることを特徴とする請求項3に記載のシート
    状熱現像感光材料用包装体。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載のシート状熱現像感光材
    料用包装体の製造方法であって、前記シート状熱現像感
    光材料用包装体を5〜58kPaの減圧条件で密封する
    ことを特徴とするシート状熱現像感光材料用包装体の製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007010777A1 (ja) 2005-07-20 2007-01-25 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. 画像形成方法
EP1953592A1 (en) 2007-02-02 2008-08-06 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. Photothermographic material

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