JP2003098524A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JP2003098524A
JP2003098524A JP2002212640A JP2002212640A JP2003098524A JP 2003098524 A JP2003098524 A JP 2003098524A JP 2002212640 A JP2002212640 A JP 2002212640A JP 2002212640 A JP2002212640 A JP 2002212640A JP 2003098524 A JP2003098524 A JP 2003098524A
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liquid crystal
display
display device
reflective
electric field
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JP2002212640A
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English (en)
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Eiji Chino
英治 千野
Hidekazu Kobayashi
英和 小林
Masayuki Yazaki
正幸 矢崎
Hideto Iizaka
英仁 飯坂
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏光板による光の吸収がなく、光利用効率が
高く明るく、かつ文字の二重映りなどがない反射型カラ
ー液晶表示体を提供する。 【解決手段】 反射型表示、及び透過型表示の両方が可
能な表示装置において、対向して配置した一対の基板
と、前記一対の基板間に挟まれた調光層と、前記一対の
基板のうち一方の基板の前記調光層側に設けられ、光を
透過及び反射可能な半透過反射膜と、バックライトと、
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスプレイ、各
種表示装置、プロジェクターなどに応用される表示装
置、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、軽量薄型の表示装置として液
晶を用いた表示装置が開発されている。その中でも特に
ネマチック液晶を2枚の基板、及び偏光板間に挾持させ
て配向させ、電界を印加したときの応答を偏光板を介し
て検出するいわゆるTN、STNなどの表示モードが主
に使用されている。
【0003】また近年偏光板を用いない表示モードとし
て、光散乱を用いた液晶表示モードが開発されている
(アメリカ特許3600060、4688900、48
91152、4818070などに示されている)。こ
れらの液晶表示モードは通常、高分子分散型液晶モード
と呼ばれ、その構造は高分子のマトリックス中に液晶が
孤立したドロップレットとして存在する物(以下NCA
Pと略す)、あるいは、3次元網目状に連続したポリマ
ー構造体中に液晶が含浸包含された物(以下PNLCD
と略す)、複屈折性を示す高分子中に液晶が分散された
もの(以下RPDLCと略す)などが代表的なものであ
る。これらの高分子分散型液晶モードは、NCAP、P
NLCD共に、電圧が印加されていないときは光散乱状
態(白色)、あるいはNCAPの場合2色性色素が添加
されていれば光吸収状態で色素の色を示す。これに電圧
が印加されると電圧方向に液晶分子が配列し、2色性色
素の有無にかかわらず光透過状態となり、透明となる。
また、RPDLCの場合、高分子と液晶複屈折率の差に
よっては、電界が印加されていない状態で透明、電界が
印加されると散乱白濁状態へ移行する場合もある。
【0004】またさらに、偏光板が不要で明るい表示体
を実現するために、本出願人によって新たな表示モード
を反射型として使用することが先に提案されている(特
願平2−309316、3−13268など)。新たな
表示モード(以下リバースPDLCと呼ぶ)とは、液晶
中に配向処理された粒子状あるいは針状高分子を混合分
散させたもので、電圧が印加されていないときに光散乱
度が小さく透明、2色性色素が添加されていれば色素の
色に着色している。これに電圧が印加されると高分子と
液晶の複屈折率の差が大きければ光散乱度が増大し白色
になり、複屈折率の差が小さければ透明に変化するもの
である。そのため、電圧の有無によって、透過−散乱
(白色)、あるいは2色性色素を添加すれば、複屈折率
の差が大きければ吸収−散乱(着色−白色)、複屈折率
の差が小さければ吸収−透過(着色−透明)の2状態を
コントロールする事が出来る。特に、バックライト、偏
光板なしで、従来の液晶表示モードでは実現不可能であ
った着色−白色を、電界の有無によって制御できる画期
的なモードである。
【0005】また、これらとは別に二色性色素だけを液
晶に溶解し、液晶の電界方向の配向にともない色素の配
向方向も変化するいわゆるゲストホスト(以下GHモー
ド)も提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように各種の表
示モードが提案されているが、白黒表示を目的とした場
合、TN、STN表示モードは偏光板が不可欠であり、
偏光板に光がほとんど吸収されるため、バックライトを
使用しないと表示が暗い欠点がある。そのためこれらの
表示装置は、バックライトを必要とする透過型を主体に
検討されているが、バックライトは電力を消費するた
め、電池寿命が小さくなる。バックライトを使用しない
反射型とした場合には、コントラストが不十分、あるい
は文字の二重映りなどの問題があり実用性が高いものと
は言えない。
【0007】近年、液晶表示装置には、表示される情報
の種類、内容の高度化、多機能化により従来の2色(白
黒)表示から、カラー化が求められている。偏光板を使
用したモードではカラーフィルターとバックライトの組
み合わせによりカラー化を実現している。しかし、偏光
板による吸収の他にカラーフィルターによる吸収が加わ
り、その光利用効率はバックライト全体の光の高々2〜
3%でしかない。このように光の利用効率が低いため、
明るい表示を得るためには、バックライトの大型化、光
量の増加が必要であり、これは消費電力の増大を意味す
る。そのため、特に要求が高い電池駆動による携帯型小
型情報機器には採用する事が出来ない。高分子分散モー
ドのNCAPでは、水溶性ポリマーの水溶液に親油性の
液晶を分散混合して作製するので、この液晶分散液に親
油性の2色性色素を混合すれば、色素は液晶にだけとけ
込む。乾燥して成膜すれば、透明のポリマー中に2色性
色素を溶かし込んだ液晶のドロップレットが孤立して存
在する構造となる。そのため、電界が液晶に高分子層を
通して間接的に作用するため、駆動電圧が必然的に高く
なってしまう欠点がある。高分子の含有量を小さくすれ
ばそれにつれて駆動電圧は低下してくるが、NCAP特
有の液晶が孤立したドロップレット構造を取ることがで
きなくなってしまう。また、その表示品質は、電界が印
加されていないときは、2色性色素の吸収と、液晶の複
屈折性とポリマーの屈折率の不一致により、散乱と吸収
が混じった不透明状態となる。この状態に電界を印加す
ると、液晶が電界の方向に配向するのにつられて2色性
色素も配向するので色素の吸収が減少し透明状態とな
る。観測者と、液晶表示装置をはさんで反対側に白色の
物質、例えばコピー紙等を置いておけば、白が表示され
る。このようにして、電界無印加で着色、印加で白が表
示できる。また、画素ごとに色素種類を変えれば、一応
カラー表示ができる。しかし、その着色状態は色素の吸
収に液晶とポリマーの屈折率差による散乱が混じった物
であり、表示色としての鮮やかさが非常に劣る。また、
電界無印加での白は、電界方向に配向した2色性色素を
含む液晶表示装置を透して見るため、くすんだ白になっ
てしまう。つまり、NCAPでカラー表示をしようとす
れば、非常にくすんだ、コントラストの低い表示しか得
られない事になる。この点を補うために、高分子と液晶
の屈折率差を小さくしてやる(USP4556289な
ど)と、散乱による白濁がなくなるので色はきれいに表
示されるようになるが、依然駆動電圧が高い問題は残っ
ている。
【0008】PNLCDは、紫外線硬化型モノマーに液
晶を混合したのち、紫外線を照射してモノマーを硬化さ
せてポリマーとしながら、液晶とポリマーを分離する物
である。このPNLCDをカラー化するために2色性色
素を混合すると、モノマー、液晶、2色性色素の全てが
親油性なので、液晶とポリマーの両方に2色性色素が溶
解してしまう。そのため、電界の有無にかかわらず常に
着色した状態になってしまい、表示機器として使用でき
るだけのコントラストは得られない。
【0009】また、アメリカ特許4994204にある
ようなRPDLCも、上記のPNLCDと同様の問題を
有しており、実使用に耐えるだけの性能を持ち合わせる
には至っていない。
【0010】バックライト無しのカラー表示を可能とす
る方法としてカラーフィルターと反射型GHを組み合わ
せたものが提案されている(SID 92 Diges
t437〜439ページ)。これは、緑とマゼンダ色の
カラーフィルターと反射型白黒相転移GHモードを組み
合わせたものである。電界が印加されていない場合には
パネルは黒、緑の画素だけに電界が印加されればパネル
は緑、マゼンダの画素だけに電界が印加されればパネル
はマゼンダ、緑、マゼンダの画素両方に電界が印加され
ればパネルは白になるものである。しかしこのモードの
場合、駆動電圧が約14Vと通常のアクティブ素子で駆
動するには高すぎる、透過率電圧特性が図2の2−2に
示すように中間状態を経由し、かつヒステリシスが大き
いので、階調表示ができない、動画表示ができない、初
期的に垂直配向させなければならないので信頼性が低い
等の多くの問題を抱えている。
【0011】以上述べた事から明らかなように、従来あ
る表示モードで低消費電力の白黒、あるいはカラー表示
を実現する方法はなかった。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、反射型表示、
及び透過型表示の両方が可能な表示装置において、対向
して配置した一対の基板と、前記一対の基板間に挟まれ
た調光層と、前記一対の基板のうち一方の基板の前記調
光層側に設けられ、光を透過及び反射可能な半透過反射
膜と、バックライトと、を備えることを特徴とする。
【0013】また、前記一対の基板のうち他方の基板に
はアクティブ素子が設けられており、前記反射性部材が
凹凸形状を有することを特徴とする。
【0014】また、前記反射性部材が電極であることを
特徴とする。
【0015】また、前記一方の基板と前記反射性部材と
の間に樹脂層を備え、前記樹脂層が凹凸形状を有するこ
とを特徴とする。
【0016】
【参考例】以下、参考例により、さらに詳しく本発明を
説明する。
【0017】(参考例1)本参考例では、白黒表示反射
型リバースPDLC液晶表示装置の場合について示す。
代表的な断面図を図1に示す。図1(a)は画素電極に
電界無印加の状態、図1(b)は画素電極に電界が印加
されている状態をそれぞれ示している。画素電極に電界
が印加されていない場合には、液晶分子、二色性色素分
子は高分子粒子、カイラル物質の影響により特定方向に
配向されている。そのため、パネルとしては着色して見
える。画素電極に電界を印加すると、その電界が作用す
る範囲の液晶分子は電界の方向に配向し、それにつられ
て二色性色素も電界方向に配向する。そのため、画素の
表示状態は、電界が印加されていなかったときの二色性
色素による着色状態から、液晶と高分子粒子の屈折率の
差によって決まる状態に変化する、屈折率差が小さけれ
ば透明となり、差が大きければ白濁状態となる。本発明
の場合には、屈折率差は小さいほうが望ましい。電極を
白濁状態にしておけば、電界の印加によって調光層が透
明になった結果、電極の白状態が表示される。
【0018】具体的な表示装置の作成方法について述べ
る。対向基板上に紫外線硬化型アクリル樹脂を硬化後の
膜厚が約1μmになるようにスピンコートにより成膜
し、紫外線を照射して硬化した。その後アクリル樹脂の
表面に高さ約0.3μmの凹凸ができるようにサンドブ
ラスト処理した。次に、Al−Mg合金(Mgが3重量
%)をスパッタにより膜厚約5000Åになるように成
膜した後、パターニングして反射対向電極とした。この
電極は下地の凹凸の影響でいわゆる梨地状で、白濁した
反射鏡面であった。対向する素子基板には、通常の方法
によりMIM素子を作成した。MIM素子基板と反射対
向電極を持つ対向基板に配向剤を塗布した後、ツイスト
角が180度になるようにラビング処理を施し、ギャッ
プ剤を散布した後、シール剤を介して張り合わせ、セル
厚5μmの液晶セルを作った。次にセル中に封入する混
合物として、液晶SS−5004(チッソ社製)に、カ
イラル物質としてS−811(メルク社製)を液晶に対
して1.0重量%、二色性色素の混合物、M361:M
447:SI512:M34=20:3:25:6(い
ずれも三井東圧染料(株)社製)を液晶に対し2.5重
量%溶解させ、さらに
【0019】
【化1】 で表される紫外線硬化型モノマ−を(液晶+二色性色
素):モノマー=95:5(重量比)で混合し、パネル
中に約0.2mmHgの真空下で封入した。モノマーを
高分子にするために、350nmの波長の紫外線強度が
4mW/cm2の紫外線を15分間、35℃で照射し
た。
【0020】このようにして得られた液晶表示装置は、
電界が印加されていない場合には、二色性色素の吸収に
より黒く着色して見える。実効値電圧で約5Vの電界を
印加すると、白濁した反射対向電極が見え、白く見え
る。この素子の電圧反射率特性は図2の2−1に示すよ
うにヒステリシス、中間状態などがなく階調表示、動画
表示に適したものであった。またその応答速度は、室温
で立ち上がり、立ち下がり合わせて50mSecで非常
に速いものであった。
【0021】液晶中には、重合開始剤などが含まれてい
てもよい。液晶は、通常の液晶表示装置に使用されてい
るものが好ましく使用できるが、透明度を良好にするた
めには、液晶の複屈折率異方性、Δn、が0.15以下
が望ましい。また、アクティブ素子で駆動するために
は、液晶単体の比抵抗は1×1010Ω・cm以上、さら
に好ましくは2×1012Ω・cm以上が、保持率を高く
保ち表示品質を良好にするためには望ましい。液晶中に
分散されている高分子は、その形状が粒子状、針状の孤
立体、あるいは連続体が特性上望ましいが、それ以外に
も3次元ネットワーク状、ゲルネットワーク状でも本発
明の光学的応答を示せば特にこれらに限定されるもので
はない。
【0022】反射電極とする反射性部材は、Al、C
r、Mg、Ag、Au、Ptなどの金属単体、あるいは
混合物などが好ましく、さらにはAl、Cr、Al−M
g混合物が好ましく、特に安定性、反射率の点からAl
−Mg混合物が好ましい。Mgの添加量は、0.1〜1
0重量%が望ましく、特に0.5〜5重量%が安定性、
反射率、操作性などの点から好ましい。また、反射性部
材自身が白濁していても良い。また、反射性と透過性の
両方を同時に持ついわゆる半透過性反射膜でも良い。こ
れらの反射膜の上には、必要に応じて各種の光学積層膜
が形成されても良い。
【0023】反射電極に凹凸を形成する方法としては、
サンドブラスト法以外に、適当な樹脂を適当な方法でパ
ターニングする方法、基板、あるいは電極自身をエッチ
ングする方法、樹脂中に微粒子、粉体などを分散させる
方法などがある。また凹凸の大きさ、形状、数、密度な
どは要求される表示品位の特性によって最適化される。
【0024】カイラル成分としては、通常のTN、ST
N、FTNに使用されているCB−15、C−15、S
811、S1082(以上Merck社製)、CM−1
9、CM、CM−20、CM−21、CM−22(以上
チッソ社製)などのものが好ましく使用される。その添
加量は、0.01〜10重量%であり、好ましくは0.
1〜5重量%である。0.01重量%以下では効果が少
なく、10重量%以上では駆動電圧が高くなり、通常の
素子では駆動が出来ない。
【0025】2色性色素としては通常のGHに使用され
ているアゾ系、アントラキノン系、ナフトキノン系、ペ
リレン系、キノフタロン系、アゾメチン系などが好まし
く使用される。その中でも、耐光性の点からアントラキ
ノン系単独、あるいは必要に応じて他の色素との混合し
たものが特に好ましい。これらの2色性色素は必要な色
によって、適宜混合されて使用される。
【0026】高分子はリバース型PDLCモードになる
ものならなんでもよいが、液晶素子製造の簡便性から紫
外線硬化型モノマーが望ましい。紫外線硬化型モノマー
としては、単官能アクリレート、2官能アクリレートあ
るいは多官能アクリレートなどが好ましく使用される。
これらのモノマーには、カイラル性の成分を含むもので
も良い。また、これらのモノマーは単独あるいは他のモ
ノマー、オリゴマーと混合した後、紫外線を照射され高
分子化されても良い。これらの高分子の屈折率は混合さ
れる液晶と屈折率の差が小さいものが望ましい。
【0027】本参考例では、ツイスト角が180度のリ
バース型PDLCモードについて示したが、ツイスト角
についての特別の規定はない。
【0028】また本参考例では、MIM素子への応用に
ついて参考例を示したが、ラテラル型MIM素子、バッ
クトウバック型MIM素子、バックトウバックラテラル
型MIM素子、スタティック駆動、時分割駆動、TFT
素子、バリスタ素子を使用した駆動でも同様の効果が期
待できる。
【0029】(参考例2)本参考例では、図3に示す様
に、対向電極が白濁した反射電極の表示装置を用いて以
下に説明する。対向基板上にAl−Si合金(Siを1
0重量%含有する)を300℃でスパッタにより形成し
た。得られた膜は白濁していた。以下参考例1と全く同
様にして液晶表示装置を作成した。
【0030】このようにして得られた液晶表示装置は、
電界が印加されていない場合には、二色性色素の吸収に
より黒く着色して見える。実効値電圧で約5Vの電界を
印加すると、白濁した反射対向電極が見え、白く見え
る。この素子の電圧反射率特性は図2の2−1に示すも
のとほぼ同じで、ヒステリシス、中間状態などがなく階
調表示、動画表示に適したものであった。またその応答
速度は、室温で立ち上がり、立ち下がり合わせて50m
Secで非常に速いものであった。
【0031】液晶中には、重合開始剤などが含まれてい
てもよい。液晶は、通常の液晶表示装置に使用されてい
るものが好ましく使用できるが、透明度を良好にするた
めには、液晶の複屈折率異方性、Δn、が0.15以下
が望ましい。また、アクティブ素子で駆動するために
は、液晶単体の比抵抗は1×1010Ω・cm以上、さら
に好ましくは2×1012Ω・cm以上が、保持率を高く
保ち表示品質を良好にするためには望ましい。液晶中に
分散されている高分子は、その形状が粒子状、針状の孤
立体、あるいは連続体が特性上望ましいが、それ以外に
も3次元ネットワーク状、ゲルネットワーク状でも本発
明の光学的応答を示せば特にこれらに限定されるもので
はない。
【0032】反射電極とする反射性部材は、Al、C
r、Mg、Ag、Au、Ptなどの金属単体、あるいは
混合物などが好ましく、さらにはAl、Cr、Al−M
g混合物が好ましく、特に安定性、反射率の点からAl
−Mg混合物が好ましい。Mgの添加量は、0.1〜1
0重量%が望ましく、特に0.5〜5重量%が安定性、
反射率、操作性などの点から好ましい。また、反射性部
材自身が白濁していても良い。これらの反射膜の上に
は、必要に応じて各種の光学積層膜が形成されても良
い。
【0033】反射電極に凹凸を形成する方法としては、
サンドブラスト法以外に、適当な樹脂を適当な方法でパ
ターニングする方法、基板あるいは電極自身をエッチン
グする方法、樹脂中に微粒子、粉体などを分散させる方
法などがある。
【0034】カイラル成分としては、通常のTN、ST
N、FTNに使用されているCB−15、C−15、S
811、S1082(以上Merck社製)、CM−1
9、CM、CM−20、CM−21、CM−22(以上
チッソ社製)などのものが好ましく使用される。その添
加量は、0.01〜10重量%であり、好ましくは0.
1〜5重量%である。0.01重量%以下では効果が少
なく、10重量%以上では駆動電圧が高くなり、通常の
素子では駆動が出来ない。
【0035】2色性色素としては通常のGHに使用され
ているアゾ系、アントラキノン系、ナフトキノン系、ペ
リレン系、キノフタロン系、アゾメチン系などが好まし
く使用される。その中でも、耐光性の点からアントラキ
ノン系単独、あるいは必要に応じて他の色素との混合し
たものが特に好ましい。これらの2色性色素は必要な色
によって、適宜混合されて使用される。
【0036】高分子はリバース型PDLCモードになる
ものならなんでもよいが、液晶素子製造の簡便性から紫
外線硬化型モノマーが望ましい。紫外線硬化型モノマー
としては、単官能アクリレート、2官能アクリレートあ
るいは多官能アクリレートなどが好ましく使用される。
これらのモノマーには、カイラル性の成分を含むもので
も良い。また、これらのモノマーは単独あるいは他のモ
ノマー、オリゴマーと混合した後、紫外線を照射され高
分子化されても良い。これらの高分子の屈折率は混合さ
れる液晶と屈折率の差が小さいものが望ましい。
【0037】また本参考例では、MIM素子への応用に
ついて参考例を示したが、ラテラル型MIM素子、バッ
クトウバック型MIM素子、バックトウバックラテラル
型MIM素子、スタティック駆動、時分割駆動、TFT
素子を使用した駆動でも同様の効果が期待できる。
【0038】(参考例3)本参考例では、図4に示す様
にMIM素子の画素電極を反射電極とし、さらにカラー
フィルターを組み合わせた例を示す。まず、素子基板上
に通常の方法によりMIM素子を作成した。この素子の
上に膜厚が約1μmになるように紫外線硬化型アクリル
樹脂をスピンコートにより成膜した。紫外線を照射して
樹脂を硬化した後、反射型画素電極とMIM素子をつな
ぐためのコンタクトホールをパターニングによりアクリ
ル樹脂に開けた。さらに反射型画素電極に凹凸を形成す
るためにアクリル樹脂表面をエッチングした。次に、樹
脂上にAl−Mg合金(Mgが3重量%)を膜厚約50
00Åスパッタにより成膜し、画素の形状にパターニン
グした。得られた画素電極は梨地状で白濁した反射電極
となった。対向基板上には、マゼンダと緑のカラーフィ
ルターを形成し、さらにそのカラーフィルター上に通常
の方法によりITOの透明電極をパターニング、形成し
た。次に、反射型MIM素子基板とカラーフィルターを
持つ対向基板に配向剤を塗布した後、ツイスト角が90
度になるようにラビング処理を施し、ギャップ剤を散布
した後、シール剤を介して張り合わせ、セル厚6.5μ
mの液晶セルを作った。次にセル中に封入する混合物と
して、液晶SS−5004(チッソ社製)に、カイラル
物質としてS−811(メルク社製)を液晶に対して
1.0重量%、二色性色素の混合物、M361:M44
7:SI512:M34=20:3:25:6(いずれ
も三井東圧染料(株)社製)を液晶に対し2.5重量%
溶解させ、さらに
【0039】
【化2】 で表される紫外線硬化型モノマ−を(液晶+二色性色
素):モノマー=90:10(重量比)で混合し、パネ
ル中に約0.2mmHgの真空下で封入した。モノマー
を高分子にするために、350nmの波長の紫外線強度
が4mW/cm2の紫外線を15分間、35℃で照射し
た。
【0040】このようにして得られた液晶表示装置は、
電界が印加されていない場合には、二色性色素の吸収に
より黒く着色して見える。全画素に実効値電圧で約5V
の電界を印加すると、白濁した反射対向電極が見え、白
く見える。また、マゼンダの画素の部分だけ、あるいは
緑の画素の部分だけに電界を印加すると、それぞれの状
態に応じた色が表示される。この素子の電圧反射率特性
は図2の2−1に示すのものほぼ同じでヒステリシス、
中間状態などがなく階調表示、動画表示に適したもので
あった。またその応答速度は、室温で立ち上がり、立ち
下がり合わせて50mSecで非常に速いものであっ
た。
【0041】液晶中には、重合開始剤などが含まれてい
てもよい。液晶は、通常の液晶表示装置に使用されてい
るものが好ましく使用できるが、透明度を良好にするた
めには、液晶の複屈折率異方性、Δn、が0.15以下
が望ましい。また、アクティブ素子で駆動するために
は、液晶単体の比抵抗は1×1010Ω・cm以上、さら
に好ましくは2×1012Ω・cm以上が、保持率を高く
保ち表示品質を良好にするためには望ましい。液晶中に
分散されている高分子は、その形状が粒子状、針状の孤
立体、あるいは連続体が特性上望ましいが、それ以外に
も3次元ネットワーク状、ゲルネットワーク状でも本発
明の光学的応答を示せば特にこれらに限定されるもので
はない。
【0042】反射電極とする反射性部材は、Al、C
r、Mg、Ag、Au、Ptなどの金属単体、あるいは
混合物などが好ましく、さらにはAl、Cr、Al−M
g混合物が好ましく、特に安定性、反射率の点からAl
−Mg混合物が好ましい。Mgの添加量は、0.1〜1
0重量%が望ましく、特に0.5〜5重量%が安定性、
反射率、操作性などの点から好ましい。また、反射性部
材自身が白濁していても良い。これらの反射膜の上に
は、必要に応じて各種の光学積層膜が形成されても良
い。
【0043】反射電極に凹凸を形成する方法としては、
サンドブラスト法以外に、適当な樹脂を適当な方法でパ
ターニングする方法、基板あるいは電極自身をエッチン
グする方法、樹脂中に微粒子、粉体などを分散させる方
法などがある。
【0044】カイラル成分としては、通常のTN、ST
N、FTNに使用されているCB−15、C−15、S
811、S1082(以上Merck社製)、CM−1
9、CM、CM−20、CM−21、CM−22(以上
チッソ社製)などのものが好ましく使用される。その添
加量は、0.01〜10重量%であり、好ましくは0.
1〜5重量%である。0.01重量%以下では効果が少
なく、10重量%以上では駆動電圧が高くなり、通常の
素子では駆動が出来ない。
【0045】2色性色素としては通常のGHに使用され
ているアゾ系、アントラキノン系、ナフトキノン系、ペ
リレン系、キノフタロン系、アゾメチン系などが好まし
く使用される。その中でも、耐光性の点からアントラキ
ノン系単独、あるいは必要に応じて他の色素との混合し
たものが特に好ましい。これらの2色性色素は必要な色
によって、適宜混合されて使用される。また、必要に応
じて各画素にそれぞれ異なる色の色素が配置されるよう
に、画素ごとに色を変えても良い。
【0046】高分子はリバース型PDLCモードになる
ものならなんでもよいが、液晶素子製造の簡便性から紫
外線硬化型モノマーが望ましい。紫外線硬化型モノマー
としては、単官能アクリレート、2官能アクリレートあ
るいは多官能アクリレートなどが好ましく使用される。
これらのモノマーには、カイラル性の成分を含むもので
も良い。また、これらのモノマーは単独あるいは他のモ
ノマー、オリゴマーと混合した後、紫外線を照射され高
分子化されても良い。これらの高分子の屈折率は混合さ
れる液晶と屈折率の差が小さいものが望ましい。
【0047】カラーフィルターは、緑−マゼンダの組み
合わせに限らず、RGB、黄、シアン、マゼンダなどの
中から希望する表示色に応じて適宜選択すれば良い。
【0048】本参考例では、ツイスト角が180度のリ
バース型PDLCモードについて示したが、ツイスト角
についは特別の規定はない。
【0049】また本参考例では、MIM素子への応用に
ついて参考例を示したが、ラテラル型MIM素子、バッ
クトウバック型MIM素子、バックトウバックラテラル
型MIM素子、スタティック駆動、時分割駆動、TFT
素子を使用した駆動でも同様の効果が期待できる。
【0050】(実施例1)実施例では図5に示す様に反
射電極の膜厚を薄くして、反射型表示だけではなく透過
型表示も可能な表示装置とした場合について説明する。
参考例1と同様にして対向基板上に形成したアクリル樹
脂層をサンドブラスト処理して表面に凹凸を形成した。
次にAl−Mg合金(Mgが3重量%)をスパッタによ
り、樹脂表面に約500Å成膜し、半透過型反射電極と
した。得られた半透過型反射電極は反射率約82%、透
過率約43%のものであった。以下参考例1と全く同様
にして表示装置を作成し、さらに観測者と半透過型反射
電極を挟んで反対側にバックライトを設置した。得られ
た表示装置は通常の室内などの反射型の環境下では参考
例1で得られた表示装置に比べコントラストが劣るもの
も、夜間などの暗い環境下ではバックライトのため、電
界が印加された部分が光が透過するため見やすいもので
あった。
【0051】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば明る
い表示装置が比較的容易に製造可能である。その表示は
従来のにみられた像の二重映り、ヒステリシスがなく、
応答速度が速く、階調表示が容易で見やすいものであっ
た。使用されるバックライトは、サイドライト方式、直
下型さらにはフロントライト方式でも望まれる表示品位
によって最適なものが選択される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は対向電極が粗面化された反射電極で
ある表示装置の断面の概略を示す図。(b)はその表示
装置の電界印加時と無印加時の状態を示す図。
【図2】 本発明によるPDLCと従来のGHにおける
反射率と印加電圧の関係と示す図。
【図3】 対向電極が白濁した反射電極である表示装置
の断面を概略を示す図。
【図4】 素子の画素電極を反射電極とし、カラーフィ
ルターと組み合わせた表示装置の概略の断面を示す図。
【図5】 素子の対向電極を半透過型電極とし、さらに
バックライトを設置した表示装置の概略の断面を示す
図。
【符号の説明】
1−1 二色性色素 1−2 液晶 1−3 高分子粒子、あるいは粒子連続体 1−4 反射電極 1−5 樹脂層 1−6 透明画素電極 1−7 アクティブ素子 1−8 素子基板 1−9 対向基板 1−10 シール層 2−1 本発明のPDLCの反射率−電圧特性 2−2 従来のGHの反射率−電圧特性 3−1 白濁した反射電極 4−1 画素電極上の樹脂層 4−2 コンタクトホール 4−3 反射画素電極 4−4 カラーフィルター 4−5 緑色のフィルター部分 4−6 マゼンダ色のフィルター部分 4−7 透明対向電極 5−1 半透過型反射電極 5−2 ライト 5−3 反射鏡 5−4 導光板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢崎 正幸 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 飯坂 英仁 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2H091 FA14Y FA41Z FD06 GA01 GA02 GA13 2H092 HA05 JA03 JA24 JB07 NA01 PA13 RA05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反射型表示、及び透過型表示の両方が可能
    な表示装置において、対向して配置した一対の基板と、 前記一対の基板間に挟まれた調光層と、 前記一対の基板のうち一方の基板の前記調光層側に設け
    られ、光を透過及び反射可能な半透過反射膜と、 バックライトと、を備えることを特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の表示装置において、前記
    一対の基板のうち他方の基板にはアクティブ素子が設け
    られており、前記反射性部材が凹凸形状を有することを
    特徴とする表示装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2に記載の表示装置に
    おいて、 前記反射性部材が電極であることを特徴とする表示装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項4のうちいずれかに記
    載の表示装置において、 前記一方の基板と前記反射性
    部材との間に樹脂層を備え、前記樹脂層が凹凸形状を有
    することを特徴とする表示装置。
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