JP2003098317A - マイクロレンズ及び光結合装置 - Google Patents

マイクロレンズ及び光結合装置

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JP2003098317A
JP2003098317A JP2001288513A JP2001288513A JP2003098317A JP 2003098317 A JP2003098317 A JP 2003098317A JP 2001288513 A JP2001288513 A JP 2001288513A JP 2001288513 A JP2001288513 A JP 2001288513A JP 2003098317 A JP2003098317 A JP 2003098317A
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microlens
optical
adhesive
heat dissipation
air
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JP2001288513A
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Hiroyasu Mifune
博庸 三船
Yasuhiro Sato
康弘 佐藤
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイクロレンズと他の光学部品とが接着剤で
接合していても、外気温の変化等によって接着剤の膨張
や収縮が生じて結合効率が悪くなることを防止する。 【解決手段】 光結合装置3は、マイクロレンズ1と光
ファイバ2とが接合されて構成されている。マイクロレ
ンズ1の表面21には、放熱フィン41が形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光学部品の光結
合を行なうマイクロレンズ及び当該マイクロレンズを備
えた光結合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロレンズは、従来から、光を効率
的に結合する部材として主として光通信用に使用されて
いる。そして、高NAマイクロレンズは結合効率を向上
させるものとして重要なレンズではあるが、高精度の位
置決めを行って実装することが要求される。
【0003】従来、この位置決めのための手段として
は、溝作成(特開平5-241047号公報参照)や感光剤塗布
(特開平8-201661号公報参照)による技術がある。ま
た、結合効率を向上させるため、光ファイバ上にレンズ
を設ける手段として、特許第02511571号公報や特開平6-
43336号公報に開示の技術がある。さらに、光ファイバ
とマイクロレンズとの結合をより強固にするために、接
着剤が使用されることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ように接着剤を使用すると、外気温変化などで結合部分
の温度が変化するときに、光ファイバとマイクロレンズ
と接着剤のそれぞれの膨張率が異なるため、高温になる
場所での使用が制限されてしまうという不具合がある。
また、高NAマイクロレンズでは、高NAゆえ、スポッ
ト径が非常に小さくエネルギー密度が高くなっており、
これにより熱が発生する不具合もある。
【0005】この発明の目的は、マイクロレンズと他の
光学部品とが接着剤で接合していても、外気温の変化等
によって接着剤の膨張や収縮が生じて結合効率が悪くな
ることを防止することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、光学部品の光結合を行なうマイクロレンズにおい
て、放熱する放熱装置を備えていることを特徴とするマ
イクロレンズである。
【0007】したがって、放熱装置でマイクロレンズが
冷却されるので、このマイクロレンズと他の光学部品と
が接着剤で接合していても、外気温の変化等によって接
着剤の膨張や収縮が生じて結合効率が悪くなることを防
止することができる。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のマイクロレンズにおいて、前記放熱装置は、放熱フィ
ンであることを特徴とする。
【0009】したがって、放熱フィンでマイクロレンズ
が冷却されるので、このマイクロレンズと他の光学部品
とが接着剤で接合していても、外気温の変化等によって
接着剤の膨張や収縮が生じて結合効率が悪くなることを
防止することができる。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
のマイクロレンズにおいて、前記放熱装置は、冷媒が流
通する冷媒流路であることを特徴とする。
【0011】したがって、冷媒でマイクロレンズが冷却
されるので、このマイクロレンズと他の光学部品とが接
着剤で接合していても、外気温の変化等によって接着剤
の膨張や収縮が生じて結合効率が悪くなることを防止す
ることができる。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
のマイクロレンズにおいて、前記放熱装置は、外気が流
通する空気流路であることを特徴とする。
【0013】したがって、外気でマイクロレンズが冷却
されるので、このマイクロレンズと他の光学部品とが接
着剤で接合していても、外気温の変化等によって接着剤
の膨張や収縮が生じて結合効率が悪くなることを防止す
ることができる。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
のマイクロレンズにおいて、内部で前記光結合を行なう
複数のレンズが互いに空気層を挟んで対峙していて、前
記空気流路は前記空気層と外気とを接続していることを
特徴とする。
【0015】したがって、空気層が冷却されてマイクロ
レンズの温度上昇が抑制されるので、このマイクロレン
ズと他の光学部品とが接着剤で接合していても、外気温
の変化等によって接着剤の膨張や収縮が生じて結合効率
が悪くなることを防止することができる。
【0016】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
のマイクロレンズにおいて、前記空気流路を複数本備え
ていて、少なくともそのうちの1本は上側に延びて外気
と接続していることを特徴とする。
【0017】したがって、上側に延びて外気と接続して
いる空気流路から熱気が排出され、他の空気流路から新
たな外気が空気層に流入して、効果的にマイクロレンズ
を冷却することができる。
【0018】請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の
いずれかの一に記載のマイクロレンズと、このマイクロ
レンズが一端に接続されている光ファイバと、を備えて
いることを特徴とする光結合装置である。
【0019】したがって、放熱装置でマイクロレンズが
冷却されるので、このマイクロレンズと、光ファイバそ
の他の光学部品とが接着剤で接合していても、外気温の
変化等によって接着剤の膨張や収縮が生じて結合効率が
悪くなることを防止することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】この発明の一実施の形態について
説明する。
【0021】図1は、この実施の形態のマイクロレンズ
1と、光ファイバ2との突き合わせて接合した構造の光
結合装置3を示す縦断面図である。
【0022】図1に示すように、光結合装置3は、マイ
クロレンズ1と、光ファイバ2とからなり、光ファイバ
2の端面11のコア部は凸球面12に形成され、マイク
ロレンズ1の光ファイバ2の端面11に対向する面21
上には、凸球面12と凹凸形状が合っている凹球面22
が形成されている。
【0023】マイクロレンズ1は、2枚構成の高NAマ
イクロレンズであり、2枚の基板S1,S2を、レンズ
L1の面とL2の面とを向かい合わせに貼り合わせて単
一のマイクロレンズ1としたものである。光ファイバ2
の端面11のレンズL3とマイクロレンズ1の凹球面2
2との光軸は一致する。
【0024】レンズL1とレンズL2の間の空間は空気
層23である。また、光ファイバ2の凸球面12を、マ
イクロレンズ1の凹球面22に合わせてレンズL3とし
て使用している。基板S1と基板S2との間には、この
両者を貼り合わせる接着剤24を流し込む凹構造25,
26が形成されている。
【0025】図1、図2に示すように、マイクロレンズ
1の光ファイバ2の端面11に対向する面21上には、
溝31が形成されている。この溝31は、凹球面22を
取り囲む環状の溝である。そして、この溝31に一端が
接続していて、マイクロレンズ1の外側に直線状に延び
て、基板S2の4つの側面のひとつ(符号32)までい
たる別の溝33も、面21上に形成されている。
【0026】次に、光結合装置3の製造方法について説
明する(なお、以下に説明する製作法においては、「羽
根、佐々木:「マイクロマシニングによる光通信部品の
開発」;OplusE,2001年2月」も参照)。
【0027】まず、光ファイバ2の端面に凸球面12を
形成する方法は、次のとおりである。(1)まず、光フ
ァイバ2の端面11にフォトレジストをシャワー塗布す
る。(2)この後、露光機でパターンを露光・現像する
ことにより、レジスト形状を作製する。(3)そして、
この形状をエッチングして端面11のコア部、クラッド
部のパターンを作製する。あるいは、レジスト材料とし
て、そのままレンズL3として利用できるような材料を
選択し、露光・現像するだけで凸球面12を光ファイバ
2の端面11に形成することもできる。
【0028】マイクロレンズ1にレンズL1,L2を形
成する方法は次のとおりである。すなわち、基本的に光
ファイバ2の製作と同様に、マイクロレンズ1自身もフ
ォトリソグラフィとエッチングにより作製する。そのた
め、この例のような2枚構成高NAマイクロレンズの場
合は、マイクロレンズ1を作製する過程で凹球面22も
作製する。すなわち、2つの基板S1,S2を貼り合わ
せる前に、光ファイバ2に対向する部分の構造を作製し
ておいて、その完成後、2つの基板S1,S2を貼り合
わせるようにする。
【0029】レンズL1,L2の形状を基板S1,S2
に形成する方法は、例えば、以下に示す半導体のフォト
リソプロセスとエッチングを利用して形成する方法を採
用する。すなわち、基板S1,S2上に感光性材料を塗
布し、この感光性材料に所望のレンズ形状をパターニン
グする。レンズL1,L2は感光性材料に熱及び圧力を
かけて凸形状を形成するか、マスクに濃淡(階調)があ
るものや微細なドットを配列して所望の透過率をもつよ
うにしたマスクを用いて凸形状を形成する。凹球面22
を直接作製するためには、マスクに濃淡があるものや、
微細なドットを配列して所望の透過率をもつようにした
マスクや、マスクに光を拡散させる作用があるものある
いは拡散作用のあるものを用いる。
【0030】微小な開口パターンによって透過率を調整
するフォトマスクを用いた場合の例を、図5を参照して
説明する。このマスク51では、マスク51全体を1辺
の長さmの微小な領域52に区切って、それぞれの領域
52にさまざまな大きさの開口パターンを配置して透過
率を制御する。
【0031】開口パターンの例を図6に示す。図6にお
いて、遮光領域53に対して開口パターン54が大きい
ほど透過する光量を増やせるので、擬似的に透過率を高
めることができる。ここでは矩形の開口パターン54を
示したが、開口の形状はどのようなものでもよい。開口
パターン54を配置する微小な領域の大きさmは、露光
方法に応じて開口パターン54がそのまま転写されない
大きさにしておく必要がある。従って、mの値は露光装
置の解像限界以下にしておくことが望ましいが、小さ過
ぎると開口パターン54の大きさの変化が非常に小さく
なるため、マスクの作成が困難になる。ステッパ等の投
影露光装置であれば焦点位置をずらしたり、近接露光装
置であればギャップを広めに取ったり拡散板を使用す
る、などの方法で像をぼけさせてmの値を解像限界より
大きくすることも可能である。アライナーを用いて近接
露光を行なう場合、mの値を4μm程度にすれば、10
0階調程度の開口パターン54を用いることができる。
このタイプのフォトマスクは、通常のクロムマスクと同
じ手順で作成できるので、容易にマスクを作成すること
が可能である。
【0032】基板S1,S2上に塗布する感光性材料と
しては、通常の半導体製造で用いられるフォトレジスト
あるいは感光性ドライフィルムを使用することができ
る。具体的には、東京応化社製のOFPR−800(ポ
ジ型レジスト)、OMR−85(ネガ型レジスト)など
である。形成したレンズ形状のレジストをマスクとして
基板S1,S2に垂直な方向にエッチング(異方性エッ
チング)する。エッチングの手段は、例えば、半導体プ
ロセスで通常用いられるドライエッチングを採用する。
具体的には、反応性イオンエッチング法(RIE)、電
子サイクロトロン共鳴エッチング法(ECR)等であ
る。ドライエッチングに用いるガスは、基板S1,S2
の材料により選択でき、例えば、基板S1,S2の材料
がガラスの場合はCF、CHF等を用いることがで
きる。また、エッチング速度、選択性の調整のために、
前記のエッチングガスにN,O,Ar等のガスを混
入してもよい。レジストが残っている場合は、アッシン
グなどによりレジストだけを除去する。
【0033】このようにして基板S1,S2にレンズL
1,L2の形状を形成する。基板S1にはレンズL1を
作製し、基板S2にはレンズL2を作製後、凹球面22
を形成する。レンズL2と凹球面22を作製する順序は
どちらが先でもよく、作製の都合で決めてかまわない。
基板S1と基板S2はレンズL1とレンズL2が互いに
向かい合うように貼り合わせるが、このとき、レンズL
1とレンズL2の間隔が設計通り出せるようにスペーサ
27が介装されている。また、基板S1と基板S2の貼
り合わせには接着剤24を用いるが、接着剤24がレン
ズL1,L2同士の間隔を塗布厚みの差などで乱すこと
がないように,接着剤24が溜まる凹構造25,26あ
らかじめ設けている。
【0034】溝31,33の形成も、前記と同様に、フ
ォトリソグラフィとドライエッチングにより行なう。す
なわち、フォトマスクで溝のパターンをパターンニング
し、その後ドライエッチングで作製する。このとき、フ
ォトマスクとしてマスクに濃淡があるものや微細なドッ
トを配列し所望の透過率をもつようにしたマスクを使用
すれば、前記の凹球面22の形成とともに溝1,33を
形成することができる。
【0035】作製した光ファイバ2とマイクロレンズ1
との接合は次のようにして行なう。すなわち、光ファイ
バ2の凸球面12とマイクロレンズ1の凹球面22を突
き合わせる(図3参照)。このとき、光軸が正確に出せ
るように突き合わせる方向には十分注意する。突き合わ
せて、光ファイバ2とマイクロレンズ1の位置を固定し
たら、接着剤24を溝33から流し込む。すると、溝3
3にそって接着剤24が流れ、マイクロレンズ1の凹球
面22の回りの溝31に流れ込む。ここで、接着剤24
が紫外線硬化型樹脂であれば紫外線を照射し、熱硬化型
であれば熱を加える。こうして光ファイバ2とマイクロ
レンズ1とを固定する(図4参照)。
【0036】この場合に、光ファイバ2の凸球面12と
マイクロレンズ1の凹球面22との間にも接着剤が流れ
込むようにしてもよい。この場合は、屈折率を考慮して
接着剤を選択する。
【0037】図7に示すように、前記のマイクロレンズ
1の表面21に放熱フィン41を設けてもよい。この放
熱フィン41は熱伝導率の高い材料で構成されたもので
ある。たとえば、金属や半導体などである。
【0038】このような放熱フィン41を備えたマイク
ロレンズ1を作成するためには、あらかじめ、放熱装置
である放熱フィン41を作製しておき、それをマイクロ
レンズ1の表面21に貼り付けるようにすることができ
る。このとき、この貼り付けに用いる接着剤は熱伝導率
の高いものを選択する。また、マイクロレンズ1に放熱
フィン41の材料となる板を貼り付けておき、これを削
ることによって放熱フィン41を作製するようにしても
よい。さらに、Si材料をマイクロレンズに貼り付け
て、フォトリソグラフィとエッチングによって微細な放
熱フィン41を作製するようにしてもよい。
【0039】この放熱フィン41を備えたマイクロレン
ズ1によれば、マイクロレンズ1の周辺で光によって発
生する熱は、放熱フィン41を通して外部に放熱され
る。よって、マイクロレンズ自1体が高温化するのを防
止することができる。
【0040】放熱装置として放熱フィン41を設けるの
に代えて、図8、図9に示す構成としてもよい。すなわ
ち、図9の断面図に示すように、マイクロレンズ1内に
冷媒流路42を設け、冷媒流路42内に冷媒を流通させ
るものである。この冷媒流路42は、マイクロレンズ1
内を1周するように設けられているが、その形成位置は
マイクロレンズ1内の光の透過を遮るような位置ではな
く、レンズL1,L2の周囲を囲むような位置に配置す
る。この冷媒流路42の両端はマイクロレンズ1の外部
に通じている。そして、先端にはチューブなどに接続可
能にするためのジョイント43があらかじめ設けられて
いる。そして、冷媒流路42内に冷媒を循環させるため
の装置(図示せず)をジョイント43に接続している。
【0041】なお、冷媒流路42の形成は、前記のよう
なフォトリソグラフィとエッチングにより行なうことが
できる。すなわち、フォトマスクでパターンニングし、
その後ドライエッチングで作製する。このとき、フォト
マスクとしてマスクに濃淡があるものや微細なドットを
配列し所望の透過率をもつようにしたマスクを使用すれ
ば、レンズL1,L2とともに冷媒流路42を形成する
ことができる。この場合は基板S1,S2のレンズL
1,L2の形成面に、冷媒流路42を形成することにな
る。基板S1,S2同士を接着する際は、冷媒流路42
内に接着剤が入りこまないように接着剤を流し込む際に
気をつけるか、あらかじめ接着剤が入りこまないような
構造を、冷媒流路42を形成する際に設けておく。な
お、冷媒流路42の形状は、図9に示したコの字形の
他、より複雑な構造とすることができる。
【0042】マイクロレンズ1の冷却は次のように行な
う。すなわち、冷媒は図9の上側のジョイント43を介
して冷媒流路42内に入り、冷媒流路42にそって流
れ、下側のジョイント43を介してマイクロレンズ1の
外に出される。マイクロレンズ1から出てきた冷媒は、
ラジエータなどで冷やして、再びマイクロレンズ1内に
戻す。これを繰り返すことによって、マイクロレンズ1
は冷媒によって冷やされ、温度上昇が抑えられることに
なる。
【0043】図10,図11に示すように、放熱装置と
して空気流路44をマイクロレンズ1に設けるようにし
てもよい。この空気流路44はマイクロレンズ1内の空
気層23と外部とを接続するように形成されている。空
気流路44は、例えば、図10に示すように、図の上側
と左側の2箇所に設けられている。
【0044】空気流路44を形成するためには、前記の
マイクロレンズ1の作製方法と同様に、フォトリソグラ
フィとドライエッチングを用いる。すなわち、フォトマ
スクで凸形状と空気流路44をパターンニングし、その
後、ドライエッチングで形成する。このとき、フォトマ
スクとしてマスクに濃淡があるものや微細なドットを配
列し所望の透過率をもつようにしたマスクを使用すれ
ば、レンズL1,L2とともに空気流路44を作製する
ことができる。また、溝31,33も同時に作製する。
【0045】この空気流路44により、常にマイクロレ
ンズ1の空気層23を外気とほぼ同じ温度にすることが
できる。特に、図10に示すように、空気流路44を2
つ設け、そのうちの1つが垂直方向に外部と通じている
場合は、暖められた空気が空気流路44を上昇し、水平
方向の空気流路44から外気が導入されるので、空気層
23が外気と循環されることになる。この結果、マイク
ロレンズ1の温度上昇を抑えることができる。
【0046】図12は、図10、図11に示したマイク
ロレンズ1を用いた複数の光結合装置3を用いた光スイ
ッチアレイ46の斜視図である。この光スイッチアレイ
46はミラーアレイで構成された3×3の光スイッチで
ある。これは、例えば、「加藤、森 他:「4×4MEMS
光スイッチの検討」,2000年電子情報通信学会総合大
会」に開示されるような、MEMS技術で作製したミラ
ーを載せたSi基板が静電力で上下に動くことで光の進
行を制御するものなどを用いることができる。
【0047】図12の例では、光ファイバ2とマイクロ
レンズ1とを接合した光結合装置3が3列アレイになっ
ており、光結合装置3を2つ使って光スイッチアレイの
ミラー45に対して直角に対向して配置している。
【0048】図12の例では、左側が入射側の光結合装
置3で右側が出射側の光結合装置3である。入射側の光
結合装置3から出る光はコリメートされており、出射側
のマイクロレンズ1ではコリメート光を集光して出射側
光ファイバ2に入射させる。入射側の3つの光ファイバ
2を左から順にA,B,C、出射側を左から順にa,
b,cとすると、この例では、A−c,B−b,C−a
というスイッチングを行なっている。したがって、光ス
イッチは対応するミラー45だけが上に動いて、マイク
ロレンズ1からの光を90°反射して、対応するマイク
ロレンズ1へスイッチする。
【0049】図12の例では、外気を導入する空気流路
44はアレイ1つに対して垂直上方向に1つずつそして
水平方向に対して連続して接続され1つの空気流路44
とした構成となっている。これ以外にも垂直上方向と垂
直下方向に1つずつ空気流路44がある構成としても、
それ以外の構成としてもよい。
【0050】フォトリソグラフィとエッチングで作製す
るマイクロレンズ1や、それを用いた光結合装置3は、
アレイ化するのは容易であり、この例で示した3列のア
レイだけでなく、さらに多くの光結合装置3を用いてア
レイ化することも容易に実施することができる。
【0051】また、光スイッチは、この例で使用したミ
ラー45が上下する構成のもののみならず、様々な種類
のものを用いることができる。
【0052】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、放熱装置でマ
イクロレンズが冷却されるので、このマイクロレンズと
他の光学部品とが接着剤で接合していても、外気温の変
化等によって接着剤の膨張や収縮が生じて結合効率が悪
くなることを防止することができる。
【0053】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のマイクロレンズにおいて、放熱フィンでマイクロレン
ズが冷却されるので、このマイクロレンズと他の光学部
品とが接着剤で接合していても、外気温の変化等によっ
て接着剤の膨張や収縮が生じて結合効率が悪くなること
を防止することができる。
【0054】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
のマイクロレンズにおいて、冷媒でマイクロレンズが冷
却されるので、このマイクロレンズと他の光学部品とが
接着剤で接合していても、外気温の変化等によって接着
剤の膨張や収縮が生じて結合効率が悪くなることを防止
することができる。
【0055】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
のマイクロレンズにおいて、外気でマイクロレンズが冷
却されるので、このマイクロレンズと他の光学部品とが
接着剤で接合していても、外気温の変化等によって接着
剤の膨張や収縮が生じて結合効率が悪くなることを防止
することができる。
【0056】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
のマイクロレンズにおいて、空気層が冷却されてマイク
ロレンズの温度上昇が抑制されるので、このマイクロレ
ンズと他の光学部品とが接着剤で接合していても、外気
温の変化等によって接着剤の膨張や収縮が生じて結合効
率が悪くなることを防止することができる。
【0057】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
のマイクロレンズにおいて、上側に延びて外気と接続し
ている空気流路から熱気が排出され、他の空気流路から
新たな外気が空気層に流入して、効果的にマイクロレン
ズを冷却することができる。
【0058】請求項7に記載の発明は、放熱装置でマイ
クロレンズが冷却されるので、このマイクロレンズと、
光ファイバその他の光学部品とが接着剤で接合していて
も、外気温の変化等によって接着剤の膨張や収縮が生じ
て結合効率が悪くなることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態である光結合装置の縦断
面図である。
【図2】前記光結合装置のマイクロレンズを構成する基
板の平面図である。
【図3】前記光結合装置の一部分解斜視図である。
【図4】前記光結合装置の斜視図である。
【図5】前記光結合装置の製造について説明する説明図
である。
【図6】同説明図である。
【図7】前記マイクロレンズに放熱フィンを設けた前記
光結合装置の斜視図である。
【図8】前記マイクロレンズに冷媒流路を設けた前記光
結合装置の斜視図である。
【図9】同光結合装置のマイクロレンズの縦断面図であ
る。
【図10】前記マイクロレンズに空気流路を設けた前記
光結合装置の斜視図である。
【図11】同縦断面図である。
【図12】前記光結合装置を用いた光スイッチアレイの
斜視図である。
【符号の説明】
1 マイクロレンズ 2 光ファイバ 3 光結合装置 23 空気層 41 放熱フィン 42 冷媒流路 44 空気流路 L1,L2 レンズ
フロントページの続き Fターム(参考) 2H037 BA03 BA12 BA23 BA32 CA08 CA11 2H043 AE02 AE23 2H050 AC87 AC90 AD00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学部品の光結合を行なうマイクロレン
    ズにおいて、 放熱する放熱装置を備えていることを特徴とするマイク
    ロレンズ。
  2. 【請求項2】 前記放熱装置は、放熱フィンであること
    を特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズ。
  3. 【請求項3】 前記放熱装置は、冷媒が流通する冷媒流
    路であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロレ
    ンズ。
  4. 【請求項4】 前記放熱装置は、外気が流通する空気流
    路であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロレ
    ンズ。
  5. 【請求項5】 内部で前記光結合を行なう複数のレンズ
    が互いに空気層を挟んで対峙していて、前記空気流路は
    前記空気層と外気とを接続していることを特徴とする請
    求項4に記載のマイクロレンズ。
  6. 【請求項6】 前記空気流路を複数本備えていて、少な
    くともそのうちの1本は上側に延びて外気と接続してい
    ることを特徴とする請求項5に記載のマイクロレンズ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかの一に記載のマ
    イクロレンズと、 このマイクロレンズが一端に接続されている光ファイバ
    と、を備えていることを特徴とする光結合装置。
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