JP2003097719A - グランドパッキンおよびそれを用いた密封装置 - Google Patents

グランドパッキンおよびそれを用いた密封装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より摺動(回転、往復動)性の要求される用
途においても、ステムおよびスタフィングボックス内壁
面に対して高くかつ安定したシール性を発揮し、さら
に、ステムの動作抵抗の低減、形状安定性、腐食・磨耗
したステムおよびスタフィングボックスへの適応性、軸
受け機能、装着の容易性、封止構造の単純化、封止装置
のコンパクト化などに優れた効果をもたらす、新規なグ
ランドパッキンおよびこれを用いた密封装置を提供す
る。 【解決手段】 本発明にかかるグランドパッキンは、断
面形状が四辺形のリング状パッキンであり、前記四辺形
の内径側と外径側の2辺はともに中心軸に対して平行で
あり、かつ、他の2辺は前記中心軸と直交する軸に対し
て同方向の傾きを有するグランドパッキンにおいて、前
記四辺形の内径側鋭角部と外径側鋭角部とを平坦部にし
てなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グランドパッキン
およびこれを用いてなる密封装置に関する。詳しくは、
例えば、スタフィングボックス内に装着され、該スタフ
ィングボックス内のステム等を効果的に封止することの
できるグランドパッキン、およびこれを用いてなる密封
装置に関する。さらに詳しくは、回転ポンプ、バルブ、
攪拌機および往復動ポンプ等の摺動部分を密封すること
ができ、ステム等の様々な動作特性および密封要求特性
のすべてに適応させて利用する場合に有効なグランドパ
ッキン、およびこれを装着してなる密封装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、スタフィングボックス内に装
着し、スタフィングボックス内のステムおよびスタフィ
ングボックス内壁面等を密封・封止するグランドパッキ
ンとしては、その断面形状が矩形(正方形または長方
形)、平行四辺形または直角を有する台形のものが一般
的であり、そのいずれかを複数互いに密着させ積み重ね
て用いることが一般的に知られている。しかしながら、
従来のグランドパッキンにはいろいろな問題があり、例
えば、断面形状がすべて上記矩形のものを複数積み重ね
てステムに装着した場合は、パッキン押えの締付け面圧
に対する垂直な方向(以下、内外径方向と称す)へのグ
ランドパッキンの拡張・変形に関してばらつきが多く、
締付け過剰の部位と締付け不足の部位が混在しやすいと
いう不具合があり、そのため必然的にパッキン押えの締
付け面圧が過剰に大きくなり、それに伴って、ステムの
動作抵抗および要求トルクが増大するという欠点や、ス
テム側の隙間にグランドパッキンの材質がかみ込んでは
み出し、封止性能(シール性)の低下と封入物の漏れの
原因となるという難点がある。
【0003】そこで、用いるグランドパッキンを比較的
低密度にする(柔らかくする)ことで、グランドパッキ
ンの拡張・変形を容易にし、パッキン押えの締付け面圧
を小さくしようとする試みもなされているが、前記低密
度のグランドパッキンの内外径方向への拡張・変形の量
は、パッキン押えの締付け方向の圧縮・変形の量より小
さいという特性のため、十分にステムを封止するには、
結局パッキン押えの締付け面圧をより大きくすることが
必要であった。さらに、前記低密度のグランドパッキン
は歪み率(歪み量)が大きいため、ステムの封止に必要
なグランドパッキンの数がスタフィングボックス内の許
容量を超えてしまう事がある他、その柔らかさのためス
テムの動作ぶれや振動を防止する軸受けとしての機能を
果たさないという欠点や、低密度ゆえに材料自体の浸透
漏洩の問題もある。
【0004】一方、高密度にすることによって、グラン
ドパッキンは形状安定性が向上し、軸受けとしての機能
等に優れたものとすることができるが、パッキン押えの
締付け面圧に対する内外径方向の拡張・変形の量は基本
的に小さいため、十分にステムを封止するにはパッキン
押えの締付け面圧をより大きくすることが必要となり、
これに伴って密封装置の大型化および取扱いの簡便性損
失といった不具合が生じる。密封装置については、上記
のようにメインパッキンとして同一種のものを用いると
いう構造のほかに、従来から、異なる材質または物性の
グランドパッキンを、2種またはそれ以上、互いに密着
させてスタフィングボックス内に装着するステム等の密
封装置がよく知られている。しかし、その構造をとる理
由は、シール性、耐熱性、耐圧力性および耐摩擦性等の
要求性能もしくは不足性能を一挙に複数満たすためであ
り、これは従来のグランドパッキンでは同一種のみでは
不可能であったため、必然的に2種以上のグランドパッ
キンをメインパッキンとして装着せざるを得ないとい
う、密封装置の簡単性・単純化という面での不具合があ
る。
【0005】また、米国特許第4328974号では、
低密度で断面が平行四辺形のグランドパッキンを、高密
度で断面が直角を有する台形のグランドパッキンの間に
配し、互いに密着しない形状とした上で、スタフィング
ボックス内のステムに積み重ねて装着し、その後パッキ
ン押えを締付けることによって互いのパッキンを密着さ
せ、パッキンの内外径方向へ応力が集中する部分を持つ
ようにした密封装置が開示されている。しかしながら、
この発明にかかる密封装置では、1)密度の異なるパッ
キンを複数組み合わせる必要がある、2)歪み率の大き
い低密度パッキンが大部分を占めている、3)応力の集
中する部分はあるもののその数が少ない、4)応力集中
部分以外では矩形のパッキンよりも締付け面圧が伝わら
ない、5)低密度のパッキンの部分は軸受けとしての機
能を低下させている、など様々な問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の解決
しようとする課題は、より摺動(回転、往復動)性の要
求される用途においても、ステムおよびスタフィングボ
ックス内壁面に対して高くかつ安定したシール性を発揮
し、さらに、ステムの動作抵抗の低減、形状安定性、腐
食・磨耗したステムおよびスタフィングボックスへの適
応性、軸受け機能、装着の容易性、封止構造の単純化、
封止装置のコンパクト化などに優れた効果をもたらす、
新規なグランドパッキンおよびこれを用いた密封装置を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意検討を行い、高いシール性を効率よく
発揮することができるためには、グランドパッキンの形
状においてこれまでに無いどのような改良をすれば良い
かという点に着目し、種々の推測および実験を繰り返し
た。従来は、上述のように、若干形状に工夫を凝らした
例もあるが、その場合であっても実質的にはグランドパ
ッキンそのものの材質や物性の組み合わせに着目した効
果を期待しており、結果としてそれだけでは一定の効果
を得ることができる反面、様々な欠点も生じることとな
っていたからである。つまり、主としてグランドパッキ
ンの形状に特徴的な改良を施すことによって、従来物性
の工夫で向上を図ろうとした所望の効果をもたらすよう
にするべきである、と考えたのである。
【0008】かかる知見に基づき、試行錯誤および種々
検討を繰り返した結果、リング状パッキンの輪形をなす
部分の断面形状が四辺形であってこの四辺形が中心軸に
対して平行な内径側と外径側の2辺と前記中心軸と直交
する軸に対してともに同方向の傾きを有する他の向かい
合った2辺とからなる、いわゆる円錐板型のグランドパ
ッキンにおいて、中心軸方向で上端および下端に当たる
部分、つまり、グランドパッキン内径側鋭角部分および
外径側鋭角部分、を平坦部にした新規なグランドパッキ
ン、およびこれを用いてなる密封装置であれば、上記課
題を一挙に解決できることを確認し、本発明を完成する
に至った。
【0009】本発明のグランドパッキンは、中心軸上下
方向に荷重が加えられた場合、傘が広がるように効率良
く内径および外径方向に変形(いわゆる円錐板径座金変
形)して応力が発生するため、例えば、スタフィングボ
ックス内のステムに装着して締付けた場合、従来と同等
もしくは低い締付け荷重であっても格段に優れたシール
性などを発揮することができる。また、上記装着の場合
は、従来と同様、通常、グランドパッキンを複数使用す
るが、本発明のグランドパッキンは、円錐板型という特
徴以外に、上述のように、上端および下端に平坦部を設
けているため、平坦部を有しないものどうしに比べ互い
が確実かつ安定に当接することができる。平坦部どうし
が当接するのは、通常、1つのグランドパッキンに対し
隣合うグランドパッキンの傾斜方向が(形状が)中心軸
方向に対して反対となるように装着されているときであ
り、例えばこの関係が複数のグランドパッキンによって
繰り返されると全体としては傾斜の方向が交互となるよ
うに装着されることとなる。結果的に、本発明のグラン
ドパッキンを実際に使用した密封装置では、上記確実か
つ安定な当接と、いわゆる交互装着によって、締付け部
分からの距離にほぼ依存すること無く、内径側に対して
も外径側に対しても、非常に効率的かつ高いシール性を
多段的に発揮することができる。
【0010】すなわち、本発明にかかるグランドパッキ
ンは、断面形状が四辺形のリング状パッキンであり、前
記四辺形の内径側と外径側の2辺はともに中心軸に対し
て平行であり、かつ、他の2辺は前記中心軸と直交する
軸に対して同方向の傾きを有するグランドパッキンにお
いて、前記四辺形の内径側鋭角部と外径側鋭角部とを平
坦部にしてなる、ことを特徴とする。また、本発明にか
かる密封装置は、グランドパッキンをスタフィングボッ
クス内に積み重ねて装着し、前記スタフィングボックス
内を封止する密封装置において、前記グランドパッキン
は、断面形状が中心軸に平行な外径側および内径側の2
辺と前記中心軸と直交する直交軸に対して同方向の傾き
を有する他の2辺とからなる四辺形であるリング状パッ
キンの内径側鋭角部と外径側鋭角部とに平坦部を設けて
なるグランドパッキンであり、前記スタフィングボック
ス内に装着されたグランドパッキンのうち少なくとも1
つは、前記他の2辺の傾き方向が他のグランドパッキン
と異なるように装着されている、ことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるクランドパ
ッキンおよびこれを用いてなる密封装置に関する詳細を
具体的に説明する。本発明にかかるグランドパッキン
(以下、本発明のグランドパッキンと称することがあ
る。)は、図1(a)、(b)に示すように、その形状
は一般的なグランドパッキンと同様に、リング状パッキ
ンである。本発明のグランドパッキンは、リング部分の
中心軸方向の断面形状(すなわち、中心軸を含む平面に
よる断面形状)が四辺形であるグランドパッキンの、内
径側鋭角部および外径側鋭角部に当たる部分、つまり、
中心軸に沿った方向軸でみた場合に上端に当たる部分と
下端に当たる部分とを平坦部にしてなるグランドパッキ
ンである。
【0012】ここで、上記四辺形とは、図3で示すグラ
ンドパッキンの断面のように、内径側の辺1cと外径側
の辺1dが共に中心軸2aに対して平行で、その他の2
辺である1aおよび1bが前記中心軸2aと直交する直
交軸2bに対して同方向の傾きを有している四辺形であ
る。上記傾きとは、図3に示すように、角度αや角度β
のことをいい、角度αは直交軸2bと辺1aのなす角度
で、角度βは直交軸2bと辺1bのなす角度であり、さ
らに、上記同方向の傾きとは、直交軸2bを基準にし、
直交軸2b上に辺1aおよび辺1bが重なる場合を角度
0°とする前提の下で、直交軸2bに対して辺1aおよ
び辺1bが角度を有する場合の、角度の広がり方向が同
じであるということとする。なお、図3に示すグランド
パッキンは、本発明のグランドパッキンの特徴を説明す
る上での参考技術となるグランドパッキンである。
【0013】また、上記内径側鋭角部および外径側鋭角
部とは、それぞれ、図3で示す3a’部分および4b’
部分のように、上記四辺形の内角のうち鋭角になってい
る2つの角部をいうとする。本発明のグランドパッキン
は、この3a’部分および4b’部分を後述する平坦部
にしてなるものである。上記平坦部、すなわち、本発明
のグランドパッキンの有する平坦部とは、例えば、実際
に密封装置などに装着して用いる場合に、隣り合うグラ
ンドパッキンやアダプターパッキンなどの平坦部と、実
質的に安定かつ確実に当接できる程度に平坦になってい
ればよく、特に限定されるわけではない。よって、該平
坦部は、必ずしも完全な平面部であって中心軸に対する
垂直平面と重なる必要はなく、多少傾斜を有していて
も、一部曲面状になった部分があってもよいし、断面の
位置によって(どの部分の断面を見るかによって)断面
形状に差異がある場合であってもよい。上記平坦部につ
いて、リング状部分の任意の断面形状(中心軸2aを含
む平面による任意の断面形状)をもって示す場合、具体
的には、例えば、図2(a)、(b)で示す3a部分お
よび4b部分のような形状を好ましく挙げることができ
る。平坦部3a部分および4b部分それぞれの、直交軸
2b方向の幅AおよびBについては、グランドパッキン
のリング状部分についての直交軸2b方向の全幅をtと
した場合、A<0.5tおよびB<0.5tであること
が好ましく、より好ましくはA<0.3tおよびB<
0.3tである。上記幅AおよびBが、0.5tより大
きい場合は、中心軸方向方向から加えられた荷重に対
し、内径および外径方向に効率的に変形(いわゆる円錐
板座金変形)できないグランドパッキンとなるおそれが
あり、内径および外径方向に十分な応力が発生しないた
めシール性が低下することとなる。
【0014】本発明のグランドパッキンにおいて、図2
(a)、(b)に示す角度αおよび角度βの取り得る範
囲については、特に限定されるわけではなく、具体的に
は、0°<α<90°、0°<β<90°が好ましく、
より好ましくは5°<α<40°、0°<β<40°で
あるが、上記平坦部の長さAを考慮して適宜設定すれば
よい。一般的には、平坦部の幅AやBが大きければ、角
度αおよびβは大きめに設定する場合が多く、逆に、平
坦部の幅AやBが小さければ、角度αおよびβは小さめ
に設定する場合が多い。また、角度αおよび角度βは、
ともに同じ(α=β)であっても異なって(α≠β)い
てもよく、特に限定はされるわけではないが、一般的に
はα=βであることが汎用性を有する等の点で好まし
い。さらに、角度αと角度βの角度差は、0≦|α−β
|<20°であることが好ましい。
【0015】角度α、βが上記範囲内であって、角度α
とβとの角度差(|α−β|)が上記範囲内である場合
は、各グランドパッキン間に形成されるクリアランスが
大きくなりすぎ、十分なシール性を発揮するために必要
な変形量(歪み量)が過大になることを避けることがで
きる同時に、装着したグランドパッキン全体での初期装
着長さが大きくなりすぎることによる装着性および取り
扱い性の機能低下を避けることができる。本発明のグラ
ンドパッキンは、断面形状については、上記平坦部3a
および4b部分、角度αおよび角度βが上述のような条
件を満たすものであればよく、特に限定されるわけでは
ないが、具体的には、 内径側と外径側の2辺が同じ
長さである、つまりα=βである場合、 内径側1c
と外径側1dの2辺において外径側1dの辺の方が長
い、つまりα>βとなっている場合(図2(a))、お
よび、 内径側1cと外径側1dの2辺において内径
側1cの辺の方が長い、つまりα<βとなっている場合
(図2(b))を挙げることができる。
【0016】本発明のグランドパッキンの断面形状にお
いては、その内径や外径、または、内径側の辺1cおよ
び外径側の辺1d等の寸法については、特に限定される
わけではなく、平坦部や角度α、βが上記条件を満たし
得るリング状のパッキン、特に、グランドパッキンとし
て成り立つ範囲であればよい。本発明のグランドパッキ
ンが上述のような特徴ある形状をしていることから、例
えば、図5(a)や図6(a)に示すように、スタフィ
ングボックス6内のステム5に、グランドパッキンの向
きが交互になるように装着した後、図5(b)や図6
(b)に示すようにパッキン押え8により締付けた場合
は、図4の(a)から(b)への変化のように、各グラ
ンドパッキンは傘が広がるように内外径方向への拡張・
変形(いわゆる円錐板形座金変形)し、効率的かつ優れ
たシール性を発揮する。また、本発明のグランドパッキ
ンを、締付け前の形状図4(a)から締付け後の形状図
4(b)へと拡張・変形させるのに必要な荷重は、通常
一般的によく用いられる、断面が矩形のグランドパッキ
ンに比べてかなり低減される。さらに、本発明のグラン
ドパッキンは、低密度グランドパッキンのように、パッ
キン自体の浸透漏洩などの問題もなく、シール性も十分
に発揮される。
【0017】詳しくは、パッキン押えの締付け面8aな
どの荷重を与える部分から、本発明のグランドパッキン
に圧力が加えられると、グランドパッキンは全体として
厚み方向に圧縮される。この圧縮による形状の変形に関
し、前記角度αと角度βの存在が、容易に内外径方向へ
の変形・拡張を起こし得るための一要因となっている。
さらにこの圧縮による変形・拡張によって、図4(b)
に示されるグランドパッキンにおいて、内径側角部3c
からステム側へ、またその角部と断面形状で対角関係に
ある外径側角部4cからスタフィングボックス内壁面側
へと、特にこれらの部分で顕著に内外径方向へのピーク
的な応力が効率的に伝達される。本発明のグランドパッ
キンにおいて、この効率的に応力を伝え得る部分を、以
下、便宜上、応力集中ポイントと称する。
【0018】本発明にかかるグランドパッキンは、例え
ば、ステムやスタフィングボックス内壁面等の封止をす
る場合、内外径方向に拡張変形した際に応力集中ポイン
トで発生するピーク的な応力によって封止能を発揮する
ため、内外径方向へ伝達される応力の総量(例えば、ス
テムを抱え込む力の総量)が従来のグランドパッキンの
使用時より小さい場合であっても、シール性の低下は見
られない。つまり、従来よりも低い締付け面圧であって
も十分なシールができるため、その反射的効果として、
締付け時・シール時に発生する軸抵抗が低くなり、例え
ば、バルブのシール部分に用いた場合、バルブの開閉に
要するハンドルトルクを低減することができる。同様
に、締付け時・シール時の摩擦による、ステムやパッキ
ン等の劣化およびグランドパッキン自身の劣化を大きく
低減することができるため、特に、通常、シール摩耗等
が非常に大きくなる軸作動の頻繁な機器のシール部分に
好適であるといえる。
【0019】本発明にかかるグランドパッキンは、従来
と同等もしくはそれ以上の、効率的かつ優れた封止能を
発揮するに際し、従来より低い締付け面圧であってもよ
いので、例えば、パッキン押え8など、特に限定される
わけではないが、これら周辺の装置の大型化、重厚化を
避けコンパクトにすることができ、ひいては、密封装置
全体の大型化を避け、コンパクト化が可能となる。高度
の密封性を要求される特定の用途にあっては、従来、ス
テムの外径やスタフィングボックス内の寸法に対し厳格
に寸法設定された(いわゆる許容公差が少なく、グラン
ドパッキンとステム、および、グランドパッキンとスタ
フィングボックス内壁との間の空隙が少ない)グランド
パッキンで対応することとなっていた。しかし、本発明
のグランドパッキンは、上述したように内外径方向への
効率的かつ柔軟な変形・拡張能を有しているため、およ
び、互いに確実かつ安定に当接し得る平坦部を有してい
るため、特定用途における対象に応じた厳格な寸法設定
がなされていなくても対応可能である。さらに、通常の
使用の場合においても、1つの寸法のグランドパッキン
で、幅広い寸法条件(様々な対象の寸法条件)に対応で
きるため、グランドパッキンのサイズの種類(製品サイ
ズの種類)の設定が少なくてよく、生産効率が上がり、
製造コストを低減することができる。すなわち、本発明
のグランドパッキンをスタフィングボックス等を含む密
封装置に用いた場合は、締付け面圧を調整することで、
前記グランドパッキンに、種々の対象の個別条件に対応
するための最適な変形・拡張量を与えることができるた
め、幅広い条件で使用可能であるとともに高シール性を
達成することができる。また、従来、グランドパッキン
をスタフィングボックス内のステムなどへ装着する場合
には、ある程度の装着困難性を伴っていたが(特に、高
密度タイプの密封装置、または上述のような高度の密封
性を要求される場合には、寸法等がかなり厳密なこと等
もあって、より困難性が大きい。)、本発明のグランド
パッキンを用いる場合は、内外径方向への効率的な変形
・拡張能による高シール性が確保されていることから、
従来品に比べて装着が容易となるようにゆとりを持たせ
た寸法設定ができる。さらに、グランドパッキンが摩擦
や経時的な腐食等により元のサイズから変化してしまっ
た場合、および、ステムやスタフィングボックス内壁が
磨耗や腐食等により元のサイズから変化してしまった場
合など、特にこれらに限定されるわけではないが、後発
的な種々のサイズ変化に対しても、締付け面圧を適宜調
整することにより、グランドパッキンを内外径方向へ効
率的かつ柔軟に拡張・変形させ、再度サイズを適応させ
ることもできるため、最適な密封性(シール性)を再び
確保することができる。
【0020】本発明にかかるグランドパッキンの密度
(硬さ)については、特に限定されないが、要求される
シール性や周辺装置への対応により、適宜最適な密度に
調製すればよい。本発明のグランドパッキンは上述のよ
うに内外径方向への効率的な変形・拡張能を有するた
め、例えば、従来、密度を通常より高くした場合に必要
とされていた締付け面圧よりも小さい締付け面圧によっ
て、内外径方向へ、良好な変形・拡張をさせることが可
能である。よって、本発明のグランドパッキンを用いた
場合は、従来における、通常よりも高密度のグランドパ
ッキン、特に、矩形の高密度グランドパッキンなどで問
題となっていた、内外径方向への柔軟性(変形・拡張
性)不足による締付け面圧に対する応力の伝達不足、装
着の困難さ、力学的要求等に対する装置の大型化、不均
一な変形に起因する軸抵抗の増大などの欠点が解消され
得る。このような理由から、本発明のグランドパッキン
を高密度に成形した場合は、形状安定性、耐磨耗性、耐
腐食性、ステム等の軸受け機能(軸ぶれや軸振動を抑え
る機能)および装着の容易性など、これらに限定される
わけではないが、様々な優れた機能を持たせることがで
きる。
【0021】本発明のグランドパッキンの、構造上の形
態および材質としては、特に限定されるわけではない
が、具体的には、編組パッキン、積層パッキン、金属パ
ッキン、黒鉛パッキン、樹脂成形パッキン等を好ましく
挙げることができる。前記編組パッキンとは、一般的
に、種々の繊維材料(例えば、炭素繊維、アラミド繊維
など)からなるヤーンを単数または複数撚り合わせたも
のを編組み、袋編み、八編み、格子編み等により所望の
形状に編組みしたものである。前記積層パッキンとは、
一般的に、シート状の材料を打ち抜き、裁断等の適当な
方法で所望の形状に加工し、これを金型等でプレス成形
したものである。
【0022】前記金属パッキンとは、主として金属箔等
を圧縮して成形したものである。これらの中でも、本発
明のグランドパッキンに用いる材質としては、黒鉛パッ
キンとフッ素樹脂とが、耐薬品性および自己潤滑性に優
れていることから特に好ましい。前記黒鉛パッキンと
は、一般的に、膨張黒鉛を主材料としたものであって、
具体的には、特に限定されるわけではないが、テープモ
ールド型(渦巻き型)型、金網入りテープモールド型、
金属箔入りテープモールド型、ブレード型、積層型、圧
縮成形型などを好ましく挙げることができる。主原料は
膨張黒鉛であるが、さらに補助材料として金属箔、金属
線、金属不織布、各種繊維材、液体潤滑剤、固体潤滑剤
等を好ましく用いることができ、これらは単独で用いて
も2種以上併用してもよい。
【0023】フッ素樹脂パッキンとは、一般的にフッ素
系の樹脂を主原料としたものであって、具体的原料とし
ては、特に限定されるわけではないが、PTFE(ポリ
テトラフルオロエチレン)、PFA(ポリテトラフルオ
ロエチレンパーフルオロアルキルエーテル共重合体)、
FEP(テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロ
ピレンとの共重合体)等を好ましく挙げることができ、
スリーブ状成形体の切削加工や原料ペレットからの射出
成形等により成形される。主原料はフッ素樹脂である
が、さらに補助材料として、金属箔、金属線、金属不織
布、各種繊維材、その他、塗布もしくは配合のための液
体潤滑剤および固体潤滑剤などを好ましく用いることが
でき、これらは単独で用いても2種以上併用してもよ
い。
【0024】前記補助材料としての金属には、特に限定
されるわけではないが、アルミニウム、鉛、銅、ステン
レス、モネル、インコネル等を好ましく挙げることがで
きる。またこれらは単独で用いても、2種以上併用して
もよく、使用の際の形状としては、特に限定されるわけ
ではないが、箔状、リボン状、粒状、チップ綿等を好ま
しく挙げることができる。前記補助材料としての繊維材
には、特に限定されるわけではないが、木綿、麻、ナイ
ロン、PPS繊維、フッ素系樹脂繊維、黒鉛入りフッ素
系樹脂繊維、炭素繊維、炭化繊維、黒鉛化繊維、金属繊
維、ガラス繊維、アラミド繊維、フェノール系繊維、セ
ラミック繊維、石綿等を好ましく挙げることができ、こ
れらは単独で用いても2種以上併用してもよい。
【0025】前記補助材料としての液体潤滑剤には、特
に限定されるわけではないが、鉱物油、合成油、油脂、
合成油脂、フッ素系オイル、シリコン系オイル、ワセリ
ンおよび各種グリース等を好ましく挙げることができ、
これらは単独で用いても2種以上併用してもよい。前記
補助材料としての固体潤滑剤には、特に限定されるわけ
ではないが、黒鉛(グラファイト)、二硫化モリブデ
ン、二硫化タングステン、窒化ホウ素、フッ素樹脂、雲
母(マイカ)、タルク、金、銀、鉛および各種軟質金属
等を好ましく挙げることができ、これらは単独で用いて
も2種以上併用してもよい。アロイおよびブレンドする
樹脂としては、特に限定されるわけではないが、ナイロ
ン樹脂、PPS樹脂、アセタール樹脂、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂および各種ゴム等を好ましく挙げるこ
とができ、これらは単独で用いても2種以上併用しても
よい。
【0026】本発明のグランドパッキンの成形にあたっ
て、前記膨張黒鉛を材料として含む場合は、耐薬品性、
摺動性、応力緩和性、特に広範囲な温度での安定性な
ど、特に限定されるわけではないが、これら諸性能に優
れたものを得ることができる。また、前記膨張黒鉛を材
料に含み、本発明のグランドパッキンを成形する方法と
しては、特に限定されるわけではないが、具体的には、
1)膨張黒鉛テープを渦巻状に巻き回した後、巻き軸方
向からプレス成形するテープモールド成形方法、2)膨
張黒鉛シートを金型等で所望の形状に打ち抜き、これを
重ねてプレス成形する積層シート成形方法、3)膨張黒
鉛ヤーンを網組みしてプレス成形する成形方法、4)3
次元編組み機で所望の形状に成形する3次元編組み成形
方法等を好ましく挙げることができ、なかでも1)テー
プモールド成形方法、2)積層シート成形方法が特に好
ましい。
【0027】本発明のグランドパッキンの成形にあたっ
て、PTFEやPFA等のフッ素樹脂を材料として含む
場合は、耐薬品性、摺動性、低発塵性など、特に限定さ
れるわけではないが、これら諸性能に優れたものを得る
ことができる。また、前記フッ素樹脂を含み、本発明の
グランドパッキンを成形する方法としては、特に限定さ
れるわけではないが、具体的には、1)PTFEを用い
る場合は、スリーブ状成形品から所望の形状に切削加工
する成形方法、2)PFAを用いる場合は、原料ペレッ
トから射出成形等により直接所望の形状にする成形方法
等を好ましく挙げることができる。
【0028】また、本発明のグランドパッキンの成形に
ついて、上記平坦部を設けるための作成方法もしくは加
工方法としては、特に限定されるわけではなく、通常用
いられる作成方法、加工方法であればよい。具体的に
は、例えば、上記平坦部が形成されるように成形時に用
いる金型の形状を変更する、または、一旦成形した後切
削加工する、などの方法が挙げられる。本発明のグラン
ドパッキンを用いた密封装置とは、上記本発明のグラン
ドパッキンをスタフィングボックス内のステムに複数装
着する密封装置を好ましく挙げることができる。詳しく
は、例えば、図5(a)や図6(a)に示すように、ス
タフィングボックス6内のステム5に上記本発明のグラ
ンドパッキン1を複数、向きを交互にして積み重ねて装
着し、パッキン押え8を締付けることによってステム5
およびスタフィングボックス6内壁面を封止することが
好ましい。この際、装着するグランドパッキン1の形状
の方向性は、前記他の2辺(1aおよび1b)の傾き方
向が交互となるようにされていることが好ましい。な
お、傾き方向を交互にする仕方については、例えば、図
5(a)に示すようなパターンと、図6(a)に示すよ
うなパターンとあるが、どのような向きと順序で装着す
るかは使用目的や用途に応じて変化させることができ、
また、装着する数なども種々変化させることができる。
また、全てのグランドパッキンを交互に装着することに
限らず、一部は同方向に重ねて、一部は交互となるよう
に装着することもできる。すなわち、本発明のグランド
パッキンすべてが傾き方向が同じとなるように装着され
ている場合でなければ、どのように装着しても本発明の
効果を発揮させることができる。
【0029】図5(a)と図6(a)では、どちらの装
着方法でもよいが、通常一般的には、図5(a)の形態
が好ましい。図5(a)の形態であれば、両端部に位置
するグランドパッキンと、パッキン押え加圧面およびス
タフィングボックス内底面部と、の間に形成されるクリ
アランスにより、両端部のグランドパッキンとステムと
の接触領域は、上記加圧面および底面部から離れた状態
となるため、グランドパッキン装着後の締付けにより発
生する、いわゆる「はみ出し(かみ込み)」を防止する
ことができ、シール性低下を防ぐことができる。「はみ
出し(かみ込み)」とは、例えば、図6(a)におい
て、ステム5がスタフィングボックス内の底面部7を貫
通している部分のわずかな隙間、または、ステム5とパ
ッキン押え8とのわずかな隙間などに、荷重のかかった
グランドパッキンの一部が入り込んでしまうことであ
り、装置の密封性(シール性)を低下させる要因とな
る。
【0030】本発明にかかるグランドパッキンを用いた
密封装置では、利便性や、各シール部分によらない均一
なシール性なども考慮すると、用いるグランドパッキン
1の形状や寸法さらには材質などの構造的要素はすべて
同一であることが好ましいが、特に限定されるわけでは
なく、上記平坦部の幅や、上記角度αおよび角度βそれ
ぞれの大きさ、またその他の部分の形状や寸法、さらに
は材質などが異なる、様々なグランドパッキンを任意に
組み合わせて用いてもよい。なお、図7や図8に示すよ
うに、スタフィングボックス内の底面部7側および/ま
たはパッキン押え8側に、アダプターパッキン10を装
着してもよく、また、図9に示すように、複数の断面形
状が矩形の従来型のグランドパッキン10aとともに本
発明のグランドパッキンを少なくとも1つ併用してもよ
く、また、図10や図11に示すように、本発明のグラ
ンドパッキンどうしの間に断面形状が矩形の従来型のグ
ランドパッキンを介在させるようにして併用してもよ
い。さらに、図12に示すように、グランドパッキン以
外の部材を併用してもよい。例えば、金属や樹脂等で作
られた硬質リング10bを介在させて使用することによ
り、使用目的や用途に応じて、密封装置全体の締め具合
の調整や、シール性と低トルク性とバランスの調整を図
ることができる。このように、アダプターパッキン10
や、上記従来型のグランドパッキン10aや、硬質リン
グ10bなどを併用する場合も、本発明のグランドパッ
キン1は、形状や寸法さらには材質などの構造的要素全
てが同一であれば好ましいが、特に限定はされるわけで
はなく、上述したような種々のグランドパッキンを任意
に組み合わせて用いてもよい。従来は、ステムなどの封
止に際して、同一種のグランドパッキンのみを用いてい
たのでは「満たすことが不可能な要求性能や要求事項」
や「補うことのできない不足性能」などが多々あったた
め、例えば、形状、密度および材質等の異なる2種以上
のグランドパッキンを採用して組み合わせて用いてい
た。上記要求性能および不足性能とは、特に限定される
わけではないが、具体的には、均一な締付け分布性能
(シール性)、耐熱性、耐圧力性、耐摩擦性等を好まし
く挙げることができる。
【0031】本発明のグランドパッキンとして、例え
ば、高密度特性をもつものを採用した場合は、その高密
度特性に加え、本発明のグランドパッキンが持つ効率的
な拡張・変形能も発揮されるため、少なくとも従来考え
られていた低密度と高密度の両方の性質を合わせ持つよ
うなものとすることができ、本発明の密封装置の構造な
どにおいても、簡単化という点で好ましい。本発明のグ
ランドパッキンは、上述のように、効率的な拡張・変形
能を有するため、複数のグランドパッキンを密封装置に
用いた場合、個々のグランドパッキンが内径側と外径側
に応力集中ポイントを有し、1種類であっても効率的な
応力発生をさせ、かつ、隣り合うグランドパッキンと平
坦部において当接させた場合は、内径側であっても外径
側であってもその当接部分において応力集中が相乗効果
によって大きくなるため、構造の簡単化の面から見て
も、本発明のグランドパッキンを用いた密封装置におい
ては、同一種のグランドパッキンを用いることが好まし
い。
【0032】本発明のグランドパッキンを用いた密封装
置では、図5(a)や図6(a)に示すように、パッキ
ン押え8の締付け前は、ステム5に装着された各グラン
ドパッキン1の間に一定の空間を設けることができる。
前記空間は、グランドパッキン1の断面形状において前
記他の2辺(1aおよび1b)がそれぞれ中心軸と直交
する直交軸に対して同方向の傾きを有し、かつ、その向
きが交互となるように複数のグランドパッキンを装着す
ることに起因するものである。スタフィングボックス6
内のステム5に装着された各グランドパッキン1が、上
述のように、内外径方向の効率的な拡張・変形能を発揮
するためには、このような空間的余裕を設けられている
ことが好ましい。
【0033】本発明のグランドパッキンを用いた密封装
置においては、パッキン押えによる締付け面圧が加えら
れると、図5(b)や図6(b)に示すように、各グラ
ンドパッキン1はパッキン間の空間を利用してその空間
を減少させつつ拡張・変形し、グランドパッキンどうし
の当接部分から効率的かつ集中的に応力が伝達され、ス
テム5ならびにスタフィングボックス6内壁面が封止さ
れる。この際、パッキン押え8によって加えられた締付
け面圧が各グランドパッキン1に効率的に伝達されるの
で、全てのグランドパッキン1において、特に上記当接
部分において応力集中ポイントを有する。特に、図5
(a)や図6(a)のように本発明のグランドパッキン
すべてが、上述したように、その向きが交互になるよう
に装着された場合には、全体としての封止効果は多段シ
ール的な効果となって、きわめて優れたシール性を発揮
することとなる。また、図5(a)や図6(a)におい
ては、本発明のグランドパッキンはすべてその向きが交
互となるように装着されているので、上記当接部分、す
なわち、本発明のグランドパッキンの平坦部どうしが接
する部分は、内径側および外径側の両側に、極めて優れ
た応力集中ポイントとなるとともに、パッキン押え8か
らの距離にほぼ依存すること無く、スタフィングボック
ス内のどの応力集中ポイントにおいても実質的に同等レ
ベルの高シール性を発揮することができる。通常、従来
型のグランドパッキン(例えば、断面形状が矩形のグラ
ンドパッキンや四辺形のグランドパッキンなど)を使用
した場合では、パッキン押え8からの距離が大きくなる
につれてシール性が低下することは必至であったため、
本発明の作用効果として、上記当接部の応力集中ととも
に、特に優れた効果の1つであるといえる。
【0034】本発明のグランドパッキンを用いた密封装
置としては、上述のように、図7〜12に示すように、
スタフィングボックス内の底面部7側および/またはパ
ッキン押え8側にアダプターパッキンを装着したり、本
発明のグランドパッキンと断面形状が矩形の従来型のグ
ランドパッキンとを組み合わせたりしてなる封止構造も
好ましく挙げることができる。アダプターパッキン10
や硬質リング10bとしては、具体的には、高強度、高
弾性を有するものが好ましく、金属製や樹脂製のものが
好ましい。アダプターパッキン10については、リング
部分の断面形状が矩形である従来のグランドパッキンな
どで代用してもよく、様々な材質のものを適宜選択すれ
ばよい。また、アダプターパッキン10を、スタフィン
グボックス内の底面部7側および/またはパッキン押え
8側に用いた場合は、グランドパッキンのはみ出し(か
み込み)防止などの効果を得ることができ好ましい。
【0035】また、本発明のグランドパッキンを用いた
密封装置では、本発明のグランドパッキンとは形状の異
なるグランドパッキンを、適宜組み合わせて使用しても
良い。形状の異なるグランドパッキンとしては、上述し
た矩形のものなどが挙げられるが、特に限定はされな
い。また、本発明のグランドパッキンを用いた密封装置
において、グランドパッキンとして本発明のグランドパ
ッキンのみを用いる場合は、少なくともそれら全てが同
方向で重なるように装着されていなければ、本発明の効
果を発揮することができる。本発明のグランドパッキン
を用いた密封装置において、好ましい形態としては、装
着されるグランドパッキンが、本発明のグランドパッキ
ンと矩形のグランドパッキンとが順に交互に装着された
形態などが挙げられるが、最も好ましい形態としては、
装着されるグランドパッキンが、図5(a)や図6
(a)で示されるような交互装着の形態、すなわち、装
着されたグランドパッキンのすべてが、その隣り合うグ
ランドパッキンと前記他の2辺の傾き方向が異なるよう
に装着されている形態が挙げられる。
【0036】本発明のグランドパッキンを用いた密封装
置は、封止部分の構造が、いわゆる標準方式またはラン
タリング方式のものなど、特にこれらに限定されるわけ
ではないが、あらゆる方式のものに用いることができ、
さらに、具体的に利用できる例としては、特に限定され
るものではないが、例えば、回転ポンプ、往復動ポンプ
等のポンプ類;ゲートバルブ、グローブバルブ等のバル
ブ類;各種撹拌機等を好ましく挙げることができる。本
発明のグランドパッキン1においては、上述したような
特性を保持しつつ、以下のような様々な構造的(形状
の)変化を好ましく持たせることができ、本発明の密封
装置に用いることができる。また、密封装置においても
様々な構造的(形状の)変化を好ましく持たせることが
できる。これらの中には、構造の変化により、さらに優
れた特性を有するようになるものも含まれる。
【0037】上記構造的変化としては、特に限定される
わけではないが、前記グランドパッキン1については、
図2(a)に示されるグランドパッキン1の断面形状に
おける、中心軸2aに対する直交軸2bに対し同方向の
角度をなす辺1aと辺1bに着目した場合、図13
(a)、(b)に示すようにアーチ状(円弧状)部分を
有するようにしたもの等を好ましく挙げることができ
る。同様に、前記密封装置(スタフィングボックスある
いはパッキン押えなど)については、スタフィングボッ
クス内底面部7に傾斜を設けたものや、パッキン押え加
圧面8aに傾斜を設けたものなどを挙げることができ
る。これら構造的変化については、着目した上記部分す
べてが変化していてもそうでなくてもよく、適宜組み合
わせればよい。また、上記構造的変化は1つ採用しても
2つ以上併用して採用してもよい。
【0038】
【実施例】以下に、実施例により、本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定される
ものではない。なお、以下では、便宜上、「重量部」を
単に「部」と記すことがある。 −実施例1− 主原料として膨張黒鉛製シートを15mm幅にスリット
して膨張黒鉛テープとし、このテープを渦巻状に巻いた
後、金型で圧縮成形して、パッキン内径20mm、パッ
キン外径33mm、外径側厚み6.5mmで、図2
(a)または(b)に示す角度αが5°、角度βが5
°、幅Aが0.15t、幅Bが0.15t、密度1.7
0g/cm3である、実施例1の黒鉛製グランドパッキ
ン(以下、グランドパッキン(1)と称す)を得た。こ
こで、上記「外径側厚み」とは、図2(a)または
(b)に示す辺1dの長さをいう。
【0039】このグランドパッキン(1)について、図
16に示すような密封装置(以下、シール性試験装置と
称す)に4リング装着し、シール性の評価を行った。シ
ール性試験装置は、ステム(駆動軸)15、スタフィン
グボックス6およびパッキン押え8等を有する上部容体
と、この上部容体にOリング11を介して締付け用ボル
ト12で一体化させた下部容体からなる。下部容体に
は、窒素ガスを注入するための加圧孔13、ガス封入部
16、ステム(駆動軸)15を回転させるためのベアリ
ング14およびスラストベアリング17が設けられてい
る。シール性の試験に用いるグランドパッキン(4リン
グ)は、スタフィングボックス内底面部7側とパッキン
押え加圧面8aの間に装着され、パッキン押え8を締付
けることによって、スタフィングボックス6内壁面およ
びステム(駆動軸)15表面が封止される。なお、グラ
ンドパッキン(1)は、図5(a)や図16に示すよう
な方向性を有するパターンで装着した。
【0040】シール性試験にあっては、シール性試験装
置内のガス封入部16に密封する、シール対象となる流
体として窒素ガスを用いた。窒素ガスは、ガス封入部1
6に、ガス圧が常に10MPaとなるように、加圧孔1
3から注入される。このガス圧を保持したまま、シール
性試験装置全体を水中に浸漬させ、パッキン押え8の締
付け面圧を0MPaから45MPaまで、5MPaずつ
段階的に増加させていき、順に各段階ごとにシール性を
試験した。シール性の成否の判断は、水中での窒素ガス
の漏洩速度を基準にし、この値が5.0×10-5Pa・
3/s未満となった時をシールできた時とした。この
窒素ガスをシールできた時の「締付け面圧」を記録し、
「歪み率」、「接触面積あたりの軸抵抗」を測定した。
その結果を表1に示す。なお、窒素ガスの漏洩は、スタ
フィングボックス6内以外からは全くなく、前記漏洩速
度の測定は、水上置換により漏洩した窒素ガスを回収し
(約3分間)、その回収体積と回収時間から求める。
【0041】また、締付け面圧、歪み率、接触面積あた
りの軸抵抗の測定方法は以下に示す。 締付け面圧(MPa):前記窒素ガスをシールできた時
の、中心軸方向から見たグランドパッキンの投影(単
位)面積あたりの締付け荷重である。 歪み率(%):グランドパッキンの軸方向装着長さ(パ
ッキン抑え加圧面からスタフィングボックス内の底面部
までの長さ)が、締付け前から締付け後の前記窒素ガス
をシールできた時までの間に減少した割合をいう。すな
わち、グランドパッキンの軸方向装着長さについて、締
付け前をLとし、締付け後をlとした時、歪み率(%)
は「歪み率(%)=(L−l)/L×100」の式より
求めることができる。
【0042】接触面積あたりの軸抵抗(N/mm2):
前記窒素ガスをシールできた時の、軸抵抗(すなわち、
軸を回転させるために要する力(荷重))をトルクレン
チを用いて測定し、これを、グランドパッキン締付け後
の装着長さlに軸周を乗じた見かけの接触面積で除した
値である。 −実施例2〜4− 実施例1において調製した角度α、角度β、幅Aおよび
幅Bを表1に示したとおりにする以外は、実施例1と同
様の操作を繰り返して実施例2〜4の黒鉛製グランドパ
ッキン(以下、グランドパッキン(2)〜(4)と称
す)を得た。また、実施例1と同様のシール性の評価を
行った。その結果を表1に示す。
【0043】−比較例1− 角度αを0°、角度βを0°、外径側厚み6.5mm
(内径側厚みも同様)とした以外は、実施例1と同様の
操作を繰り返して、断面形状が矩形である、比較例1の
黒鉛製グランドパッキン(以下、比較グランドパッキン
(1)と称す)を得た。また、実施例1と同様のシール
性の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】表1の結果より、本発明にかかる実施例1
〜4のグランドパッキンを用いた場合は、いずれも、比
較例1の従来の矩形グランドパッキンよりも低い締付け
面圧でガスをシールすることができることが分かる。従
って、あまり高荷重をくわえられない部分にも安全に適
用することができ、かつ十分なシール性を発揮させるこ
とができる。このように、本発明のグランドパッキンで
は低締付け面圧であっても十分シール可能であるが、こ
れに伴う効果として、軸抵抗も小さくできることが分か
る。よって、本発明のグランドパッキンは、例えばバル
ブなどに適用された場合にはその開閉に要するハンドル
トルクが大きく低減され、中でも特に、通常、軸作動が
頻繁でありシール摩耗による装置およびグランドパッキ
ンの劣化が激しいとされる部分への使用に好適である。
同様に、低締付け圧でよいため、装着・締付けが容易で
あり、締め付けた状態で保持することにも大きな力を必
要せず、非常に取扱い性に優れているといえ、密封装置
全体のコンパクト化も達成することができる。このよう
に、本発明のグランドパッキンが従来のグランドパッキ
ン(断面形状が矩形)に比べてシール性等が顕著に優れ
ていることを、直接、作用機構の面から説明するため、
以下のようなシミュレーションを行った。
【0046】すなわち、グランドパッキン(3)および
比較グランドパッキン(1)について、両方ともそれぞ
れ計4リングずつを図5(a)に示すような形態で密封
装置に用いた場合をモデリングし、以下に詳述するシミ
ュレーションをして、内径側、外径側の各シール面への
伝達面圧(MPa)を求めた。ここで、グランドパッキ
ン(3)については締付け面圧20MPaでシールした
場合、比較グランドパッキン(1)については締付け面
圧20MPaおよび45MPaそれぞれでシールした場
合をシミュレーションした。上記シミュレーションで
は、グランドパッキンを密封装置に装着して締め付けた
状態での、内径側および外径側各シール面への、締付け
面圧に起因する伝達面圧を、有限要素解析(FEA)に
より求めた。有限要素解析(FEA)は、軸対称弾性計
算の手法を用いた。その際、軸、スタフィングボックス
およびパッキン押え等のグランドパッキン以外の部分は
剛体とした。グランドパッキンの材料定数としては、摩
擦係数、ヤング率、ポアソン比、密度および要素数があ
るが、これらの値はグランドパッキン1リングあたりの
歪み率、復元率および寸法変化と、文献値等を参考に決
定した。具体的には、摩擦係数は0.3、ヤング率は1
17.68MPa、ポアソン比は0.3、密度は1.7
0g/cm3とした。要素数は、装着したグランドパッ
キン(4リング)全体に対し、400とした。
【0047】次に、パッキン押えを締付けた際の、パッ
キン押え加圧面からみたスタフィングボックス内の底面
部までの「長さ距離」を1とし、図14、図15に示す
ように、X軸を、パッキン押え加圧面からの長さ距離、
Y軸を、この長さ距離に対応する「伝達面圧(MP
a)」としてグラフ化した。なお、グランドパッキン外
径側からスタフィングボックス内壁面への伝達面圧につ
いては図14に、内径側から軸(ステム)表面への伝達
面圧については図15に示した。図14、図15に示さ
れるグラフの結果より、以下のようなことが分かる。す
なわち、本発明のグランドパッキンは、内径側および外
径側にあるいずれのシール面に対しても高効率的に締付
け面圧を伝達する応力集中ポイントを有するため、この
グランドパッキンを密封装置に用いた場合は、一定の締
付け面圧に対し、断面形状が矩形である従来型のグラン
ドパッキンを用いた場合に比べて優れたシール部分(伝
達面圧の大きなシール部分)が、鋭いピーク状でかつ複
数存在することとなる。また、ピークの大きさは、内径
側のピーク同士あるいは外径側のピーク同士であって
も、また、内径側と外径側のピーク同士であっても、そ
れぞれを比較した場合ほぼ同レベルであり、締付け面か
らの距離や、内径側外径側の違いによらず、安定したピ
ーク値を示す。よって、効率的に、しかも、多段シール
的な相乗効果を発揮できることから、単にそれぞれのピ
ーク部分で発揮される優れたシール性のみならず、全体
としても、従来よりはるかに効率的で優れた封止効果が
もたらされることが分かる。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、より摺動(回転、往復
動)性の要求される用途においても、ステムおよびスタ
フィングボックス内壁面に対して高くかつ安定したシー
ル性を発揮し、さらに、ステムの動作抵抗の低減、形状
安定性、腐食・磨耗したステムおよびスタフィングボッ
クスへの適応性、軸受け機能、装着の容易性、封止構造
の単純化、封止装置のコンパクト化などに優れた効果を
もたらす、新規なグランドパッキンおよびこれを用いた
密封装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明にかかるグランドパッキンの
一実施例を示す斜視図であり、(b)は、図1(a)の
グランドパッキンを裏返しにした時の斜視図である。ま
た、(c)は、図1(a)または(b)のグランドパッ
キンの幅方向からの投影図であり、(d)は、図1
(a)または(b)のグランドパッキンの厚み方向から
の投影図である。
【図2】(a)、(b)ともに、本発明にかかるグラン
ドパッキンの一実施例を示す、中心軸2aを含む平面に
より切断した場合の部分断面図であり、(a)はα>β
の場合、(b)はα<βの場合を表す。
【図3】参考技術となるグランドパッキンを示す、中心
軸2aを含む平面により切断した場合の部分断面図であ
る。
【図4】(a)、(b)ともに、本発明にかかるグラン
ドパッキンの一実施例を示す、中心軸2aを含む平面に
より切断した場合の部分端面図であり、(a)は変形前
を表し、(b)は変形後を表す。
【図5】本発明にかかるグランドパッキンを用いた密封
装置の一実施例を示す概略断面図であり、(a)は封止
前(パッキン押え8の締付け前)を表し、(b)は封止
後(パッキン押え8の締付け後)を表す。
【図6】本発明にかかるグランドパッキンを用いた密封
装置の一実施例を示す概略断面図であり、(a)は封止
前(パッキン押え8の締付け前)を表し、(b)は封止
後(パッキン押え8の締付け後)を表す。
【図7】本発明にかかるグランドパッキンを用いた密封
装置であって、さらにアダプターパッキンを装着した密
封装置の一実施例を示す概略断面図であり、封止前(パ
ッキン押え8の締付け前)を表す。
【図8】本発明にかかるグランドパッキンを用いた密封
装置であって、さらにアダプターパッキンを装着した密
封装置の一実施例を示す概略断面図であり、封止前(パ
ッキン押え8の締付け前)を表す。
【図9】本発明にかかるグランドパッキンと従来型のグ
ランドパッキンとを組み合わせて装着した密封装置の一
実施例を示す概略断面図であり、封止前(パッキン押え
8の締付け前)を表す。
【図10】本発明にかかるグランドパッキンと従来型の
グランドパッキンとを組み合わせて装着した密封装置の
一実施例を示す概略断面図であり、封止前(パッキン押
え8の締付け前)を表す。
【図11】本発明にかかるグランドパッキンと従来型の
グランドパッキンとを組み合わせて装着した密封装置の
一実施例を示す概略断面図であり、封止前(パッキン押
え8の締付け前)を表す。
【図12】本発明にかかるグランドパッキンを装着した
密封装置であって、さらにアダプターパッキンと硬質リ
ングとを装着した密封装置の一実施例を示す概略断面図
であり、封止前(パッキン押え8の締付け前)を表す。
【図13】(a)、(b)ともに、本発明にかかるグラ
ンドパッキンの構造を部分的に変形させた一実施例を示
す、中心軸2aを含む平面により切断した場合の部分端
面図である。
【図14】X軸が、パッキン押え加圧面からの「長さ距
離」、Y軸が、この長さ距離に対応する「内径側伝達面
圧(MPa)」を表すグラフである。
【図15】X軸が、パッキン押え加圧面からの「長さ距
離」、Y軸が、この長さ距離に対応する「外径側伝達面
圧(MPa)」を表すグラフである。
【図16】実施例に記載した、グランドパッキンのシー
ル性を試験する密封装置(シール性試験装置)の一例を
示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 グランドパッキン 2a 中心軸 2b 中心軸に対する直交軸 2c 直径軸 3a 内径側平坦部 3b 内径側鈍角部 4a 外径側鈍角部 4b 外径側平坦部 3a’ 内径側鋭角部 4b’ 外径側鋭角部 3c 内径側応力集中ポイント 4c 外径側応力集中ポイント 5 ステム 6 スタフィングボックス 7 スタフィングボックス内底面部 8 パッキン押え 8a パッキン押え加圧面 9 締付け用ボルト 10 アダプターパッキン 10a 断面形状が矩形のグランドパッキン 10b 硬質リング 11 Oリング 12 締付け用ボルト 13 加圧孔 14 ベアリング 15 ステム(駆動軸) 16 ガス封入部 17 スラストベアリング 18 トルクレンチ装着部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】断面形状が四辺形のリング状パッキンであ
    り、前記四辺形の内径側と外径側の2辺はともに中心軸
    に対して平行であり、かつ、他の2辺は前記中心軸と直
    交する軸に対して同方向の傾きを有するグランドパッキ
    ンにおいて、 前記四辺形の内径側鋭角部と外径側鋭角部とを平坦部に
    してなる、ことを特徴とする、グランドパッキン。
  2. 【請求項2】グランドパッキンをスタフィングボックス
    内に積み重ねて装着し、前記スタフィングボックス内を
    封止する密封装置において、 前記グランドパッキンは、断面形状が中心軸に平行な外
    径側および内径側の2辺と前記中心軸と直交する直交軸
    に対して同方向の傾きを有する他の2辺とからなる四辺
    形であるリング状パッキンの内径側鋭角部と外径側鋭角
    部とに平坦部を設けてなるグランドパッキンであり、 前記スタフィングボックス内に装着されたグランドパッ
    キンのうち少なくとも1つは、前記他の2辺の傾き方向
    が他のグランドパッキンと異なるように装着されてい
    る、ことを特徴とする、密封装置。
  3. 【請求項3】前記スタフィングボックス内に装着された
    グランドパッキンのすべてが、その隣り合うグランドパ
    ッキンと前記他の2辺の傾き方向が異なるように装着さ
    れている、請求項2に記載の密封装置。
  4. 【請求項4】前記スタフィングボックス内の底面部側お
    よび/またはパッキン押え側に、さらにアダプターパッ
    キンを装着させてなる、請求項2または3に記載の密封
    装置。
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