JP2003097646A - 内燃機関のフライホイール構造 - Google Patents

内燃機関のフライホイール構造

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JP2003097646A
JP2003097646A JP2001291070A JP2001291070A JP2003097646A JP 2003097646 A JP2003097646 A JP 2003097646A JP 2001291070 A JP2001291070 A JP 2001291070A JP 2001291070 A JP2001291070 A JP 2001291070A JP 2003097646 A JP2003097646 A JP 2003097646A
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flywheel
pin
internal combustion
combustion engine
vehicle
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Haruki Kurihara
春樹 栗原
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Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内燃機関のフライホイール構造において、フ
ライホイール自体の厚さ又は外径の増加を不要とし、フ
ライホイール及びフライホイール収容部品の仕様を削減
し、また、フライホイール収容部品の寸法の拡大を回避
させ、車両搭載上有利とすることにある。 【構成】 フライホイールの他面側のクラッチフェーシ
ング当接部の外周側に複数のピン穴を穿設し、このピン
穴には比重がフライホイールよりも大きな材料で形成し
たピンを挿入してフライホイールの慣性モーメントを調
整可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関のフラ
イホイール構造に係り、特にフライホイール自体の外寸
の変更やフライホイール収容部品の寸法の拡大を回避し
て、慣性モーメントを調整可能とする内燃機関のフライ
ホイール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の内燃機関においては、爆発行程に
よって生じたエネルギーを、一時吸収し且つ蓄積し、ピ
ストンが次の排気・吸入・圧縮の各行程を円滑に行える
よう、クランク軸の後端にフライホイールを取り付けて
いる。
【0003】即ち、図11において、102は車両に搭
載される内燃機関、104はこの内燃機関102に軸支
されたクランク軸、106はクラッチ機構、108は変
速機ケースである。
【0004】クランク軸104の後端面には、後方のク
ラッチ機構106側からの複数のフライホイール取付ボ
ルト110によってフライホイール112が取り付けら
れている。よって、フライホイール112の前方の一面
側は、クランク軸104の後端に取り付けられる。ま
た、フライホイール112の後方の他面側には、クラッ
チ機構106が取り付けられる。
【0005】フライホイール112の他面側には、クラ
ッチフェーシング当接部114が形成されているととも
に、このクラッチフェーシング当接部114の外周側で
後方に突出した環状形状のボス部116が形成され、ま
た、このボス部116よりも外周側の外縁部位にギヤ取
付部118が形成されている。このギヤ取付部118に
は、リングギヤ120が取り付けられている。
【0006】フライホイール112は、変速機ケース1
08内で該変速機ケース108にケース固定ボルト12
2で固定されたフライホイール収容部品であるクラッチ
ケース124内に収容され、内燃機関102のトルク及
び回転変動を吸収するため、一定の慣性モーメントが必
要とされるものである。この慣性モーメントは、車両重
量及び性能等によって決定されるものである。例えば、
図12に示す如く、2WD用車両では、慣性モーメント
が0.08Kg・mであり、4WD用車両では、慣性
モーメントが0.085Kg・mである。
【0007】また、変速機ケース108内には、クラン
ク軸104と同軸心上に入力軸126が設けられてい
る。この入力軸126上には、軸方向移動されるレリー
ズベアリング128が設けられている。このレリーズベ
アリング128には、ダイヤフラム130の内縁部位が
接合して設けられている。また、このダイヤフラム13
0の外縁部位は、クラッチカバー132に保持されてい
る。このクラッチカバー132は、複数のカバー取付ボ
ルト134によってフライホイール112の他面に取付
けられている。
【0008】また、クラッチカバー132は、後方のク
ラッチ機構106側からの複数のノックピン136によ
って位置決めされてフライホイール112の他面側に取
り付けられる。このため、フライホイール112の他面
側のクラッチフェーシング当接部114の外周側のボス
部116には、円周方向等間隔に複数のピン穴138が
穿設されている。
【0009】ノックピン136は、鋼製(比重7.8)
であり、所定の外径で且つ所定の長さに形成され、クラ
ッチカバー132のフライホイール112への位置決め
を果たすものであり、フライホイール112の回転中心
と同心円上に配置して各ピン穴138に挿入して設けら
れる。
【0010】入力軸126上には、レリーズベアリング
128よりもクランク軸104側に軸方向移動可能にデ
ィスクハブ140が設けられている。このディスクハブ
140には、円板形状のクラッチディスク142が設け
られている。このクラッチディスク142の外縁部位の
一面側は、フライホイール112の他面側に形成したク
ラッチフェーシング部114に接して設けられている。
このクラッチディスク142の外縁部位の他面側とクラ
ッチカバー132との間には、プレッシャプレート14
4が配設されている。このプレッシャプレート144
は、ダイヤフラム130の外縁部位に当接して設けられ
ている。
【0011】また、内燃機関のフライホイール構造とし
ては、例えば、特開2000−304100号公報、実
開昭63−118442号公報、実開平5−30589
号公報に開示されている。特開2000−304100
号公報に記載のものは、内周部をアルミニウム等の複合
材料から形成するとともに、外周部を内周部よりも比重
が重い金属材料により、フライホイールを構成したもの
である。実開昭63−118442号公報に記載のもの
は、フライホイールに着脱可能にウェイトセグメントを
設け、慣性モーメントを調整可能としたものである。実
開平5−30589号公報に記載のものは、フライホイ
ールの内部に空間部を形成し、この空間部に高比重の材
料を充填したものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、内燃
機関のフライホイール構造において、フライホイール
は、内燃機関のトルク及び回転変動を吸収するため、一
定の慣性モーメントが必要とされるものである。また、
この慣性モーメントは、車両重量及び性能等によって決
定されるものである。
【0013】このため、2WD用車両と4WD用車両と
で、同一の内燃機関を搭載する場合であっても、各車両
毎に別個のフライホイールを準備する必要があった。ま
た、駆動式の違い(2WD用車両、4WD用車両)によ
っても、別のフライホイールを準備する必要があった。
4WD用車両は2WD用車両に比べ、駆動系が長大にな
るために、より大きい慣性モーメントが必要となる(図
12参照)。つまり、慣性モーメントの違いは駆動系の
長さの違いによるものであり、4WD用車両の方が内燃
機関から駆動輪までの距離が長いので、4WD用車両に
おいては、回転振動をより抑制する必要がある。このた
め、例えば、図13、14の仕様のように、2WD用車
両よりも慣性モーメントが大きい4WD用車両では、2
WD用車両のフライホイールの幅B1と4WD用車両の
フライホイールの幅B2との関係が、B2>B1とな
り、よって、フライホイールの仕様が増加するととも
に、内燃機関と変速機とで構成されるフライホイール収
容部品の寸法を拡大する必要があった。
【0014】つまり、車両に搭載される内燃機関では、
同一仕様の内燃機関であっても、連結される駆動系の振
動特性等により、フライホイールの慣性モーメントを適
宜増加する必要があった。よって、従来のフライホイー
ル構造にあっては、、慣性モーメントを増加する場合
に、厚さ又は外径の増加によって対応していたため、フ
ライホイールの仕様が増加するとともに、内燃機関と変
速機ケースとで構成されるフライホイール収容部品の寸
法を拡大する必要が発生し、車両搭載上不利になるとい
う不都合があった。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述の不都合を除去すべく、一面側が内燃機関のクランク
軸に取り付けられるとともに他面側にはクラッチ機構が
取り付けられるフライホイールを設けた内燃機関のフラ
イホイール構造において、前記フライホイールの他面側
のクラッチフェーシング当接部の外周側に複数のピン穴
を穿設し、このピン穴には比重が前記フライホイールよ
りも大きな材料で形成したピンを挿入して前記フライホ
イールの慣性モーメントを調整可能としたことを特徴と
する。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明は、フライホイール自体
の外寸を変更することなく、フライホイールよりも比重
の大きなピンをフライホイールに挿入して設け、慣性モ
ーメントを増加する構成としているので、フライホイー
ル自体の厚さ又は外径の増加を不要とし、フライホイー
ル及びフライホイール収容部品の仕様を削減することが
できるとともに、フライホイール収容部品の寸法の拡大
を回避させ、車両搭載上有利とすることができる。
【0017】
【実施例】以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細
且つ具体的に説明する。図1〜4は、この発明の第1実
施例を示すものである。図4において、2は車両に搭載
される内燃機関、4はこの内燃機関2に軸支されたクラ
ンク軸、6はクラッチ機構、8は変速機ケースである。
【0018】クランク軸4の後端面には、後方のクラッ
チ機構6側からの複数(例えば6本)のフライホイール
取付ボルト10によってフライホイール12が取り付け
られている。よって、フライホイール12の前方の一面
側は、クランク軸4の後端に取り付けられる。また、フ
ライホイール12の後方の他面側には、クラッチ機構6
が取り付けられている。
【0019】フライホイール12には、図1に示す如
く、中央部位にクランク軸4の後端を挿通するクランク
軸孔14が形成されているとともに、このクランク軸孔
14の周辺でフライホイール12の回転中心Oと同心円
上に配置され且つ円周方向等間隔に複数(例えば6箇
所)の第1〜第6フライホイール取付ボルト孔16−1
〜16−6が形成されている。また、クランク軸4の後
端面には、第1〜第6フライホイール取付ボルト孔16
−1〜16−6に対応した各フライホイール取付ボルト
ねじ穴18が形成されている。フライホイール取付ボル
ト10は、後方のクラッチ機構6側からフライホイール
取付ボルト孔16に挿通されてからフライホイール取付
ボルトねじ穴18に螺着して設けられる。
【0020】また、フライホイール12の他面側には、
クラッチフェーシング当接部20が形成されているとと
もに、このクラッチフェーシング当接部20の外周側に
後方に突出した環状形状のボス部22が形成され、ま
た、このボス部22よりも外周側の外縁部位にギヤ取付
部24が形成されている。このギヤ取付部24には、リ
ングギヤ26が取り付けられている。
【0021】フライホイール12は、変速機ケース8内
で該変速機ケース8にケース固定ボルト28で固定され
たフライホイール収容部品であるクラッチケース30内
に収容され、内燃機関2のトルク及び回転変動を吸収す
るため、一定の慣性モーメントが必要とされるものであ
る。この慣性モーメントは、車両重量及び性能等によっ
て決定されるものである。
【0022】また、変速機ケース8内には、クランク軸
4と同軸心上に入力軸32が設けられている。この入力
軸32上には、軸方向移動されるレリーズベアリング3
4が設けられている。このレリーズベアリング34に
は、ダイヤフラム36の内縁部位が接合して設けられて
いる。また、このダイヤフラム36の外縁部位は、クラ
ッチカバー38に保持されている。
【0023】このクラッチカバー38は、複数(例えば
6本)のカバー取付ボルト40によってフライホイール
12の他面に取付けられている。このため、フライホイ
ール12には、図1に示す如く、外周側で後方に突出し
た環状形状のボス部22に円周方向等間隔に各フライホ
イール取付ボルト孔16に対応した角度で複数(例えば
6箇所)の第1〜6カバー取付ボルトねじ穴42−1〜
42−6がフライホイール12の回転中心Oと同心円上
に形成されている。また、クラッチカバー38には、各
カバー取付ボルトねじ穴42に対応して各カバー取付ボ
ルト孔44が形成されている。カバー取付ボルト40
は、カバー取付ボルト孔44に挿通されてからカバー取
付ボルトねじ穴42に螺着して設けられる。
【0024】また、クラッチカバー38は、後方のクラ
ッチ機構6側からのピンである複数(例えば3本)の第
1〜3ノックピン46−1〜46−3によって位置決め
されてフライホイール12の他面側に取り付けられる。
このため、フライホイール12の他面側のクラッチフェ
ーシング当接部20の外周側のボス部22には、図1に
示す如く、円周方向等間隔に複数(例えば3箇所)の第
1〜3ピン穴48−1〜48−3が穿設されている。つ
まり、第2カバー取付ボルトねじ穴42−2と第3カバ
ー取付ボルトねじ穴42−3との間に第1ピン穴48−
1が穿設され、また、第4カバー取付ボルトねじ穴42
−4と第5カバー取付ボルトねじ穴42−5との間に第
2ピン穴48−2が穿設され、更に、第6カバー取付ボ
ルトねじ穴42−6と第1カバー取付ボルトねじ穴42
−1との間に第3ピン穴48−3が穿設されている。ま
た、クラッチカバー38には、各ピン穴48に対応した
各カバーピン孔50が形成されている。
【0025】ノックピン46は、図2に示す如く、カバ
ーピン孔50及びピン穴48に挿着されるように、所定
の外径Dで且つ所定の長さLに形成され、クラッチカバ
ー38のフライホイール12への位置決めを果たすもの
であり、図1に示す如く、フライホイール12の回転中
心Oと同心円上に配置して各ピン穴48に挿入して設け
られる。
【0026】このノックピン46は、比重がフライホイ
ール12よりも大きな材料としての例えばタングステン
材で形成したものであり、これにより、フライホイール
12の慣性モーメントを調整可能とするものである。つ
まり、フライホイール12を鋳鉄製で形成し、従来のノ
ックピンが鋼製であるとすると、この従来のノックピン
の比重が7.8であるが、この実施例でのタングステン
製のノックピン46の比重は19.3となり、フライホ
イール12の慣性モーメントを調整可能とすることがで
きる。
【0027】そして、この第1実施例においては、この
ように、フライホイール12の慣性モーメントを調整可
能とするため、例えば、図1に示す如く、第1〜3ノッ
クピン46−1〜46−3の全てをタングステン製で形
成したり、あるいは、図3に示す如く、第1・第2ノッ
クピン46−1・46−2をタングステン製とする一
方、他のノックピン46Aを鋼製とすることができ、且
つ、数量、外径、長さ、取付箇所等を変更して、フライ
ホイール12の慣性モーメントを所要に調整することが
可能である。
【0028】また、入力軸32上には、レリーズベアリ
ング34よりもクランク軸4側に軸方向移動可能にディ
スクハブ52が設けられている。このディスクハブ52
には、円板形状のクラッチディスク54が設けられてい
る。このクラッチディスク54の外縁部位の一面側は、
フライホイール12の他面側に形成したクラッチフェー
シング部20に接して設けられている。このクラッチデ
ィスク54の外縁部位の他面側とクラッチカバー38と
の間には、プレッシャプレート56が配設されている。
このプレッシャプレート56は、ダイヤフラム36の外
縁部位に当接して設けられている。
【0029】次に、この第1実施例の作用を説明する。
【0030】フライホイール12においては、図1に示
す如く、タングステン製の第1〜3ノックピン46−1
〜46−3を取り付けたり、あるいは、図3に示す如
く、タングステン製の第1・第2ノックピン46−1・
46−2及び鋼製のノックピン46Aを組み合わせて取
り付けることにより、フライホイール12自体の外寸を
変更することなく、フライホイール12よりも比重の大
きなノックピン46をフライホイール12に挿入して設
け、慣性モーメントを増加する構成としているので、フ
ライホイール12自体の厚さ又は外径の増加を不要と
し、フライホイール12及びフライホイール収容部品の
仕様を削減することができるとともに、フライホイール
収容部品の寸法の拡大を回避させ、車両搭載上有利とす
ることができる。
【0031】また、ピンをクラッチ機構6の部品の位置
決め用のノックピン46としたので、フライホイール1
2の慣性モーメントの調整及びクラッチ機構6の部品の
位置決めを同時に行うことができ、ピン穴48の加工工
数を低減し、製作を容易とし、部品単価を廉価とするこ
とができる。
【0032】図5は、この発明の第2実施例を示すもの
である。
【0033】以下の実施例においては、上述の第1実施
例と同一機能を果す箇所には同一符号を付して説明す
る。
【0034】この第2実施例の特徴とするところは、以
下の点にある。即ち、ピンは、複数の外径を有するピン
を組み合わせる構成とした。
【0035】つまり、フライホイール12において、第
1カバー取付ボルトねじ穴42−1と第2カバー取付ボ
ルトねじ穴42−2との間に第1一側ピン穴62−1A
が穿設されるとともにこの第1一側ピン穴62−1Aに
は外径D1でタングステン製の第1一側ノックピン64
−1Aが挿入して設けられ、また、フライホイール12
の回転中心Oを挟んで他側の第4カバー取付ボルトねじ
穴42−4と第5カバー取付ボルトねじ穴42−5との
間に第1他側ピン穴62−1Bが穿設されるとともにこ
の第1他側ピン穴62−1Bには外径D1のタングステ
ン製の第1他側ノックピン64−1Bが挿入して設けら
れる。
【0036】また、第3カバー取付ボルトねじ穴42−
3と第4カバー取付ボルトねじ穴42−4との間に第2
一側ピン穴62−2Aが穿設されるとともにこの第2一
側ピン穴62−2Aには第1ノックピン64−1の外径
D1よりも大きな外径D2でタングステン製の第2一側
ノックピン64−2Aが挿入して設けられ、また、フラ
イホイール12の回転中心Oを挟んで他側の第6カバー
取付ボルトねじ穴42−6と第1カバー取付ボルトねじ
穴42−1との間に第2他側ピン穴62−2Bが穿設さ
れるとともにこの第2他側ピン穴62−2Bには外径D
2のタングステン製の第2他側ノックピン64−2Bが
挿入して設けられる。
【0037】更に、第2カバー取付ボルトねじ穴42−
2と第3カバー取付ボルトねじ穴42−3との間に第3
一側ピン穴62−3Aが穿設されるとともにこの第3一
側ピン穴62−3Aには第2ノックピン64−2の外径
D2よりも大きな外径D3でタングステン製の第3一側
ノックピン64−3Aが挿入して設けられ、また、フラ
イホイール12の回転中心Oを挟んで他側の第5カバー
取付ボルトねじ穴42−5と第6カバー取付ボルトねじ
穴42−6との間に第3他側ピン穴62−3Bが穿設さ
れるとともにこの第3他側ピン穴62−3Bには外径D
3のタングステン製の第3他側ノックピン64−3Bが
挿入して設けられる。
【0038】この第2実施例の構成によれば、外径が異
なり且つ鋼製以外の材質の複数の各ピン64を組み合わ
せることにより、慣性モーメントの調整幅の自由度を向
上することができる。
【0039】なお、この第2実施例においては、図6に
示す如く、例えば、第3ノックピン64−3の内周に空
間部66を形成することも可能である。このような構成
によれば、ピンの外径寸法を増加することなく、慣性モ
ーメントの調整幅の自由度を向上することができる。
【0040】図7、8は、この発明第3実施例を示すも
のである。
【0041】この第3実施例の特徴とするところは、以
下の点にある。即ち、2WD用車両の鋳鉄製のフライホ
イール12において、ノックピン72を、例えば円周方
向等間隔で8箇所に配設する構成であり、このノツクピ
ン72を外径が12mmで且つ長さが23mmで形成
し、2WD用車両での使用時には、ノックピン72を鋼
製(比重7.8)とすることで、慣性モーメントを所要
の0.08Kg・mにすることができ、一方、4WD
用車両での使用時には、ノックピン72をタングステン
製(比重19.3)とし、慣性モーメントを0.085
Kg・mにすることができる。
【0042】この第3実施例の構成によれば、同一形状
のフライホイール12及び同一形状のノックピン72で
フライホイール12の慣性モーメントを変更することが
でき、さらに加工工数等を削減することができる。
【0043】図9は、この発明の特別構成であり、第4
実施例を示すものである。
【0044】この第4実施例の特徴とするところは、以
下の点にある。即ち、4WD用車両のフライホイールを
構成するように、フライホイール12には、例えば、外
周縁に、4WD用車両に必要な慣性モーメントを得るよ
うな質量部12Aを予め設けている。
【0045】この第4実施例の構成によれば、フライホ
イール12を4WD用車両で使用する場合に、質量部1
2Aが備えられたフライホイール12をそのまま使用す
ればよく、他方、フライホイール12を2WD用車両で
使用したい場合には、フライホイール12から質量部1
2Aを除去して使用することで、2WD用車両に必要な
慣性モーメントを得ることができる。これにより、質量
部12Aが備えられた4WD用車両のフライホイール1
2を一種類だけ製造しておくことで、このフライホイー
ル12を2WD用車両で使用する場合には、質量部12
Aを除去すればよく、汎用性を高くすることができる。
【0046】図10は、この発明の特別構成であり、第
5実施例を示すものである。
【0047】この第5実施例の特徴とするところは、以
下の点にある。即ち、クラッチカバー38をフライホイ
ール12に取り付けるカバー取付ボルトにおいて、2W
D用車両に必要な慣性モーメントを得るような2WD用
カバー取付ボルト82を予め製造しておくとともに、4
WD用車両に必要な慣性モーメントを得るような4WD
用カバー取付ボルト84を予め製造する。かかる場合
に、例えば、この4WD用カバー取付ボルト84は、そ
の頭部が2WD用カバー取付ボルト82の頭部に比べて
所定に大形に形成されている。
【0048】この第5実施例の構成によれば、2WD用
車両の慣性モーメントを得たい場合に、2WD用カバー
取付ボルト82によってクラッチカバー38をフライホ
イール12に取り付け、他方、4WD用車両の慣性モー
メントを得たい場合に、4WD用カバー取付ボルト84
によってクラッチカバー38をフライホイール12に取
り付けるだけでよく、他の部品の構成を不要とし、使用
勝手を向上することができる。
【0049】なお、この第5実施例においては、各2W
D用、4WD用カバー取付ボルト82、84の材質、太
さや長さ等を変更し、フライホイール12の慣性モーメ
ントを調整することも可能である。
【0050】また、この発明においては、フライホイー
ル12に取り付けるリングギヤ26の材質、厚さや大き
さ等を変更し、フライホイール12の慣性モーメントを
調整することも可能である。
【0051】
【発明の効果】以上詳細な説明から明らかなようにこの
発明によれば、フライホイールの他面側のクラッチフェ
ーシング当接部の外周側に複数のピン穴を穿設し、この
ピン穴には比重がフライホイールよりも大きな材料で形
成したピンを挿入してフライホイールの慣性モーメント
を調整可能としたことにより、フライホイール自体の外
寸を変更することなく、フライホイールよりも比重の大
きなピンをフライホイールに挿入して設け、慣性モーメ
ントを増加する構成としているので、フライホイール自
体の厚さ又は外径の増加を不要とし、フライホイール及
びフライホイール収容部品の仕様を削減することができ
るとともに、フライホイール収容部品の寸法の拡大を回
避させ、車両搭載上有利し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例におけるフライホイールの正面図で
ある。
【図2】ノックピンの拡大側面図である。
【図3】第1実施例の変形例であり、フライホイールの
正面図である。
【図4】クランク軸の後端のフライホイール及びクラッ
チ装置の断面図である。
【図5】第2実施例におけるフライホイールの正面図で
ある。
【図6】第2実施例の変形例であり、第3ノックピンの
拡大断面図である。
【図7】第3実施例におけるフライホイールの一部断面
図である。
【図8】第3実施例におけるノックピンの配置の一部を
示す図である。
【図9】第4実施例においてフライホイール及びクラッ
チ装置の断面図である。
【図10】第5実施例においてフライホイール及びクラ
ッチ装置の断面図である。
【図11】従来においてクランク軸の後端及びクラッチ
装置の断面図である。
【図12】従来において2WD用車両と4WD用車両と
の慣性モーメントを説明する図である。
【図13】従来において2WD用車両のフライホイール
の一部断面図である。
【図14】従来において4WD用車両のフライホイール
の一部断面図である。
【符号の説明】
2 エンジン 4 クランク軸 6 クラッチ機構 8 変速機ケース 12 フライホイール 20 クラッチフェーシング当接部 22 ボス部 30 クラッチケース 38 クラッチカバー 46 ノックピン 48 ピン穴

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一面側が内燃機関のクランク軸に取り付
    けられるとともに他面側にはクラッチ機構が取り付けら
    れるフライホイールを設けた内燃機関のフライホイール
    構造において、前記フライホイールの他面側のクラッチ
    フェーシング当接部の外周側に複数のピン穴を穿設し、
    このピン穴には比重が前記フライホイールよりも大きな
    材料で形成したピンを挿入して前記フライホイールの慣
    性モーメントを調整可能としたことを特徴とする内燃機
    関のフライホイール構造。
  2. 【請求項2】 前記ピンは、前記クラッチ機構の部品の
    位置決め用ノックピンであることを特徴とする請求項1
    に記載の内燃機関のフライホイール構造。
  3. 【請求項3】 前記ピンは、異なる外径を有する複数の
    ピンを組み合わせる構成としたことを特徴とする請求項
    1又は請求項2に記載の内燃機関のフライホイール構
    造。
  4. 【請求項4】 前記ピンは、内周に空間部を形成したこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機
    関のフライホイール構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8079833B2 (en) * 2005-07-29 2011-12-20 Ksb Aktiengesellschaft Electric motor having a coaxially associated pump
EP2028090B1 (en) * 2007-08-20 2012-04-04 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Drive Unit

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8079833B2 (en) * 2005-07-29 2011-12-20 Ksb Aktiengesellschaft Electric motor having a coaxially associated pump
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