JP2003097523A - ファスナー - Google Patents
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Abstract
する。 【手段】ファスナー1は、軸2とその一端(基端)に設
けた頭部3とを備えており、軸2にはストレート状の穿
孔部4と、環状突起7の群とが形成されている。穿孔部
4の先端面に凹みを形成することにより、当該穿孔部4
の先端の外周縁を鋭角のカッティングエッジ6と成して
いる。穿孔部4から頭部3寄りの位置した適当な範囲は
テーパ部9と成している。鋼板10,11 同士を締結する場
合、穿孔部4によって鋼板10,11 に下穴12が空けられる
ため、鋼板10,11 には凹凸が殆どないバーリング部10a,
11a が形成される。このため、バーリング部10aは全周
にわたって環状突起7にきっちりと引っ掛り、高い締結
強度が確保される。
Description
うな金属板同士を締結したり、金属板にベニヤ板のよう
な比較的薄い軟質板を締結したりするのに好適な打ち込
み式のファスナー(締結具)に関するものである。
にタッピンねじやドリルねじが使用されているが、これ
らは動力ドライバーでねじをワークに押し付けながら回
転させてねじ込むものであるため、締結作業に時間がか
かると共に、作業者の疲労も大きいという問題があっ
た。
備えていないため、鋼板の厚さが1.6mm程度を超え
ると使用できない欠点があった。
もワークに対する戻り防止機能を備えた形態とすること
により、作業能率を向上できるようにしたファスナーが
提案されている。すなわち、この従来の打ち込み式ファ
スナーは、軸の先端を砲弾形に形成すると共に、軸のほ
ぼ全長にわたって断面山形の環状突起を多数形成したも
のである。
薄鋼板同士を締結する場合、重なった薄鋼板を突き破っ
て穴を空けることにより、両薄鋼板に裏向き突出のバー
リング部を形成し、裏側に位置した鋼板のバーリング部
に環状突起を引っ掛けることにより、2枚の薄鋼板を締
結することになる。
み式ファスナーでは、裏側に位置した鋼板に形成された
バーリング部に環状突起が強く引っ掛かることが、締結
強度を高める上での重要な要素となり、そのためには、
バーリング部の内周縁が真円状に形成されていると共に
内周縁の高さが均一に形成されているのが好ましい。
は、鋼板を突き破るようにしてバーリング部を形成する
ものであるため、バーリング部の内周縁が周方向に沿っ
てギザギザの凹凸状になっており、しかも、内周縁の高
さは不揃いになっていることが多いと考えられ、このた
めバーリング部と環状突起との引っ掛かりが弱くて、締
結強度が十分でない虞があった。
込み式ファスナーを提供することを目的とするものであ
る。
ち込み式ファスナーは、重ね合わせたワークに打ち込ま
れてこれらに貫通する軸と、軸の一端(基端)に設けた
頭部とを備えており、前記軸のうち頭部と反対側の先端
部には、外周に突起がなくてストレート状又はテーパ状
に延びると共に先端面の外周縁をエッジと成した穿孔部
を形成し、軸のうち穿孔部と頭部との間は、ワークに進
入して戻り止め機能を発揮する断面山形等で環状等の抜
け止め用突起群を形成している。
前記穿孔部はストレート状に形成されており、この穿孔
部の先端面に凹み(窪み)を形成することにより、穿孔
部の先端の外周縁を、ワークである金属板を打ち抜くこ
とのできるカッティングエッジと成している一方、前記
抜け止め用突起群は、穿孔部に向けて傾斜した断面直角
三角形状の環状突起の群からなっており、これら環状突
起の群のうち穿孔部寄りに位置した一部の突起群を、穿
孔部に近づくほど外径が小さくなるテーパ状と成してい
る。
板同士を締結する場合、それら両鋼板は穿孔部と同じ形
状に打ち抜かれることによって下穴が空けられ、突起群
の進入により、鋼板の内周縁が裏側に向けて押し出され
てバーリング部が形成され、裏側に位置した鋼板のバー
リング部に突起が引っ掛かることにより、鋼板同士の締
結が行われる。
たことにより、予め下穴を空けた状態で鋼板にバーリン
グ部を形成することになるため、バーリング部の内周縁
を凹凸のない状態に形成することができ、かつまた、バ
ーリング部の内周縁を均一な高さに揃えることができ
る。その結果、バーリング部と突起との引っ掛かかりを
確実ならしめて、高い締結強度を得ることができる。
な金属板に他の部材を締結するにおいて、テーパ部によ
ってバーリング部をスムースに形成できるため、バーリ
ング部に割れが発生することを防止又は抑制して、締結
強度をより一層向上することができる。
ていると(すなわち、外周に突起のない穿孔部が存在し
ないと)、ファスナーをワークの表面に対してやや傾斜
させた状態で斜め打ちしてしまった場合、姿勢を修正す
ることなくそのままで打ち込まれるか、或いは、先端が
ワークの表面に沿って滑る現象を生じて傾斜角度が更に
大きくなるなどしてしまうため、バーリングの形成が不
完全になって締結強度が著しく劣ることがあった。
い穿孔部を設けると、斜め打ちしても軸がワークの表面
に対して直角となるように修正される現象が見られ、高
い締結強度を得ることができた。特に、請求項2のよう
に穿孔部をストレート状に形成すると、カッティングエ
ッジの存在によって軸を起こす作用が強く生じるためと
解されるが、この姿勢修正作用が顕著に見られ、好適で
あった。
の金属板に他の部材を締結するのに好適であるが、合板
同士の締結など、軟質材同士の締結にも使用できる。
づいて説明する。
1ではファスナー1の構造を示しており、(A)は全体
の正面図、(B)は部分的な拡大正面図、(C)は拡大
底面図である。
とを備えており、軸2の先端部はストレート状の穿孔部
4となっている。穿孔部4の前端面には断面円弧状の凹
み5が形成されており、これにより、穿孔部4の先端縁
を断面鋭角のカッティングエッジ6となしている。
抜け止め用突起の群の一例として、穿孔部4の側に傾斜
した断面直角三角形状の多数の環状突起7からなる環状
突起群が形成されている。
りに位置した一部の環状突起7の群を、穿孔部4に向け
て外径が徐々に小さくなるように形成すると共に、始端
の環状突起7と穿孔部4との間を穿孔部4に向けて直径
が小さくなる突起なしテーパ部8と成すことにより、穿
孔部4の付け根から頭部3寄りの適当な範囲(例えば穿
孔部4の直径の3〜4倍の範囲)を、全体として穿孔部
4に向けて直径が徐々に縮小するテーパ部9と成してい
る。
えば1.6〜2.3mm程度の厚さの鋼板に他の部材を
締結するものである場合、直径2.6mm程度のの線材
を素材として、穿孔部4の直径を1.8mm程度に、軸
2の谷径を2.2mm程度に、テーパ部9でない環状突
起7の外径を2.9〜3.1mm程度に、頭部3の外径
は6〜7mm程度に設定している。もちろん、具体的な
寸法は必要に応じて自由に設定できる。
とも可能であるが、転造ダイスを使用した塑性加工によ
って形成すると、加工能率が優れていると共に、加工硬
化によってカッティングエッジ6の切れ味を向上できる
利点がある。
ち機のように、圧縮空気や電磁力、或いはガス燃焼圧な
どを利用した打ち込み工具を用いて、ワークの締結に供
することができる(従来の釘打ち機をそのまま使用し
て、1秒間に2〜3発を打ち込むことも可能である)。
しており、重ねた鋼板10,11にファスナー1を打ち
込むと、(A)に示すように、先ず、穿孔部4によって
両鋼板(ワーク)10,11に穿孔部4と同じ径の下穴
12が打ち抜かれ、抜き滓13が出る。
り、両鋼板10,11にバーリング部10a,11aが
形成され、打ち込み切ると、裏側に位置した鋼板10の
バーリング部10aに環状突起7が引っ掛かることによ
り、両鋼板10,11の締結が行われる。
を空けた状態でバーリング加工が行われるため、バーリ
ング部10a,11aの内周縁は凹凸が殆ど(又は全
く)ない滑らかな状態でしかも全周にわたって均一な高
さになっており、このため、環状突起7が全周にわたっ
て裏側の鋼板10のバーリング部10aにきっちりと引
っ掛かって、高い締結強度を得ることができる。
締結する状態を示している。
ング部10aに環状突起7が引っ掛かることによって締
結されるが、軟質材14の硬さや密度の違いにより、
(A)のように軟質材14も穿孔部4で打ち抜かれて抜
き滓13が出る場合と、(B)のように、穿孔部4が釘
と同様の状態で軟質材に進入して軟質材13からは抜き
滓が出ない場合とが考えられる。
形状に形成すると、ワーク(10,11,13)への打
ち込みガイドされるため、打ち込み作業を軽い力で行う
ことができると共に、ワーク(10,11)のバーリン
グ加工をスムースに行うことができ、かつ、裏側の鋼板
10のバーリング部10aに対する環状突起7の引っ掛
かりを高めることができる利点がある。
環状突起7を軸方向に並設すると、ワーク(10,1
1,12)に振動が作用してもバーリング部10aが環
状突起7に引っ掛かった状態(係合した状態)が保持さ
れるため、抜け止め機能が高い利点もある。
図4(A)に示す第2実施形態では、穿孔部4の先端面
を傾斜面と成している。この場合、穿孔部4の先端面の
周縁は直角のエッジになっている。
に対して徐々に食い込むことになるため、応力集中を利
用して締結作業を軽い力で行うことができる。
部4の先端面を斜めに傾斜状にカットすることに加え
て、傾斜面に凹み5を形成することにより、傾斜面の周
縁を断面視で鋭角のカッティングエッジ6と成してい
る。
部4の先端面に円弧状の溝15を形成することにより、
カッティングエッジ6を形成している。この場合も、カ
ッティングエッジ6がワークに徐々に進入するため、打
ち込みを軽い力で行うことができる。
突起7は全体にわたって同径に設定し、突起成しテーパ
部8のみでバーリング加工を行うように設定している。
また、図5(B)に示す第6実施形態では、穿孔部4も
テーパ状に形成し、穿孔部4と突起成しテーパ部8とを
一体化した状態に形成している。
例えば抜け止め用の突起は環状突起には限らず、ねじと
同様の螺旋状に形成してもよい。突起を螺旋状に形成し
た場合、頭部に十字穴のようなドライバ係合手段を形成
することにより、ファスナーを抜き外しできるようにす
ることも可能である。
連続しているが、これらに代えて、トゲのような状態で
独立した多数の突起を形成することも可能である。ま
た、突起の断面形状も、直角三角形状には限らず、二等
片三角形状などに形成することも可能である。要は、ワ
ークに対する抜け止め機能を備えておればよい。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】重ね合わせたワークに打ち込まれてこれら
に貫通する軸と、軸の一端(基端)に設けた頭部とを備
えており、 前記軸のうち頭部と反対側の先端部には、外周に突起が
なくてストレート状又はテーパ状に延びると共に先端面
の外周縁をエッジと成した穿孔部を形成し、軸のうち穿
孔部と頭部との間は、ワークに進入して戻り止め機能を
発揮する断面山形等で環状等の抜け止め用突起群を形成
している、打ち込み式ファスナー。 - 【請求項2】前記穿孔部はストレート状に形成されてお
り、この穿孔部の先端面に凹み(窪み)を形成すること
により、穿孔部の先端の外周縁を、ワークである金属板
を打ち抜くことのできるカッティングエッジと成してい
る一方、 前記抜け止め用突起群は、穿孔部に向けて傾斜した断面
直角三角形状の環状突起の群からなっており、これら環
状突起の群のうち穿孔部寄りに位置した一部の突起群
を、穿孔部に近づくほど外径が小さくなるテーパ状と成
している、請求項1に記載した打ち込み式ファスナー。
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2001
- 2001-09-25 JP JP2001291876A patent/JP4731769B2/ja not_active Expired - Fee Related
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