JP2003097168A - シートシャッター装置およびこれを用いたエアシャワーシステム - Google Patents

シートシャッター装置およびこれを用いたエアシャワーシステム

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JP2003097168A
JP2003097168A JP2001288742A JP2001288742A JP2003097168A JP 2003097168 A JP2003097168 A JP 2003097168A JP 2001288742 A JP2001288742 A JP 2001288742A JP 2001288742 A JP2001288742 A JP 2001288742A JP 2003097168 A JP2003097168 A JP 2003097168A
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shutter device
dust
seat
suction nozzle
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Masaharu Sakata
將春 坂田
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  • Operating, Guiding And Securing Of Roll- Type Closing Members (AREA)
  • Cleaning In General (AREA)
  • Prevention Of Fouling (AREA)
  • Ventilation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塵埃・昆虫などの侵入に対する遮閉機能を高
めたシートシャッター装置を提供する。 【解決手段】 シートシャッター装置10のフレーム1
は、両側のシートガイド2と、上側のシートケース3と
を有する。このシートケース3内に巻取ドラム4を設
け、この巻取ドラム4で、両側端がシートガイド2に案
内されながら昇降するシート5を巻き取る。真空集塵手
段9に接続された吸塵ノズル6を、両端部を閉塞した中
空パイプ状に形成する。その軸方向にスリット状の吸引
口6aを設け、シートケース3の外側下端辺に沿って配
設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シートシャッター
装置およびこれを用いたエアシャワーシステムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、電子・精密機械、薬品工業、医療
関係などでは高度な無塵・無菌状態が要求されるクリー
ンルームに対する需要が高まっており、そのようなクリ
ーンルームへの出入り口にはエアシャワー室が設けられ
る場合がある。そのような場合、エアシャワー室への出
入り口の開閉扉には、エアシャワー効果を損なわない遮
蔽機能が必要とされる。
【0003】また、工場や倉庫などにおいては、作業環
境の改善や、製品および貯蔵品の品質管理の観点から、
温度および空気清浄度を制御する空調の適用が推進され
ている。それに伴って、やはり出入り口や通用口などの
開閉部での遮閉機能の向上が求められようになってい
る。
【0004】工場や倉庫などの出入り口や間仕切りの通
用口には、一般的な開閉扉をはじめとして、カーテン式
や引戸式の開閉扉のほか、金属製シャッター装置やシー
トシャッター装置などが用いられている。
【0005】ここで、シートシャッター装置は、上下方
向に開閉するので占有スペースが小さくてすみ、しかも
上記開閉扉や金属製シャッターに比べて格段に早い速度
で開閉できて、開閉に際する外気の流入を低く抑えられ
ることから、上記工場や倉庫への適用が拡大している。
そして、種々の構成のものが実用に供されているが、基
本的な例では、図5および図6に示す構成とされてい
る。なお、図5は従来のシートシャッター装置の基本的
な例の概要構成を一部を切欠いて示す斜視図、図6は図
5のA−A線における断面図である。
【0006】図5および図6に示すように、シートシャ
ッター装置90は、左右両側に平行に直立する左右1対
のシートガイド92と、この左右1対のシートガイド9
2の上端間に設置され、内部に巻取ドラム94を配設す
るシートケース93とで構成されるゲート状のフレーム
91を有する。さらに、巻取ドラム94に上端を固着さ
れると共に、左右1対のシートガイド92の内側面に設
けられたガイド溝92aに両側端を昇降可能に嵌入させ
たシート95を有する。そのシート95の昇降により出
入り口を開閉可能に遮閉するようになっている。
【0007】また、巻取ドラム94は、モータ97の駆
動によって回転し、シート95を巻取・巻戻して昇降さ
せる。一方、モータ97は図示省略の制御盤からの指令
で作動し、シート95を自動昇降させるようになってい
る。さらにシート95の下端部には、図6に詳細を示す
ように、バラスト96aと、図示省略のエアスイッチと
を内蔵する袋状の障害物感知スカート96とが設けられ
ている。そして、シート95は、バラスト96aの重さ
によって円滑かつ高速な下降を図る一方、障害物などに
接触した時に、障害物感知スカート76で衝撃を緩和す
ると共に、エアスイッチからの信号によって、緊急停止
および反転上昇させる構成とされている。
【0008】この種のシートシャッター装置では、搬送
車などの接近および通過を感知して、シートを高速で自
動開閉させることができ、その高速開閉によって開放時
間を短くして外気の流入を低く抑えることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のシートシャ
ッター装置では、高速開閉が可能であって、資材や製品
の搬入・搬出時における外気の流入を低く抑えられると
いう大きな利点があるものの、シートの昇降動に伴っ
て、塵埃・昆虫などが上部のシートケース内を経て内部
に入り込み、内部の空調環境を低下させるおそれがあ
る。
【0010】これを図6により説明する。シート95を
高速で昇降させるために、巻取ドラム94を内設したシ
ートケース93の下部開口とシート95との間には一定
の間隙が設けられている。高速で巻取られるシート95
が形成する気流に随伴して、図6に二点鎖線矢印で示す
ように、外部の塵埃・昆虫などがシートケース93内に
侵入し、それらがシートケース53の内側の間隙を通っ
て内部に入り込む。また、巻き上げられるシート95
は、巻取ドラム94に多重に巻取られ、外表面と内表面
とが重なり合うので、その過程でシート95の外表面に
付着した塵埃・昆虫などが内表面に転移付着する。そし
て、それらが下降すると、展開されたシート95の内表
面から脱落・飛散し、内部の空調環境を低下させる。
【0011】したがって、これらの不具合を解消して塵
埃・昆虫などの侵入に対する遮閉機能を高め、高度な空
調環境が求められる食品倉庫・工場や電子部品工場など
における空調区画、エアシャワー室などの出入り口や通
用口にも適用できるシートシャッター装置の出現が望ま
れていた。
【0012】本発明は、塵埃・昆虫などの侵入をより確
実に抑止でき、よって適用範囲をより拡大することので
きるシートシャッター装置およびこれを用いたエアシャ
ワーシステムを提供することを目的とする
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るシートシャッター装置は、左右両側に
平行に直立する左右1対のシートガイドおよび上端部に
設置するシートケースからなるゲート状のフレームと、
前記シートケース内で回転可能に軸支された水平方向の
巻取ドラムと、上端が前記巻取ドラムに固着されると共
に両側端が前記シートガイドのガイド溝に案内されなが
ら昇降するシートとを備えるシートシャッター装置にお
いて、前記シートケースの外側下端辺に沿って水平方向
に配されると共に真空集塵手段に接続された吸塵ノズル
を設け、前記吸塵ノズルは両端部を閉塞した中空パイプ
状に形成されると共に軸方向にスリット状の吸引口を有
し、その吸引口を前記シートに近接させて保持されてい
ることを特徴とする。なお、吸塵ノズルのスリット状の
吸引口は、シートの全幅をカバーするものであれば、必
要に応じて、例えば千鳥状に、軸方向に複数に分割して
設けることができる。
【0014】請求項1記載のシートシャッター装置によ
れば、巻取ドラムでシートを巻取ることでシートを上昇
させて開放する。その巻取ドラムを収容したシートケー
スの外側下端辺に沿って、真空集塵手段に接続された吸
塵ノズルを設けているので、シートの上昇時において、
吸引口がシートに近接して保持されている吸塵ノズル
(真空集塵手段)によって真空吸引を行うことで、シー
トケース内に向かって巻取られるシートの外表面に付着
している塵埃・昆虫などの付着物を吸引除去することが
できる。また、吸塵ノズルは両端部を閉塞した中空パイ
プ状に形成すると共に、軸方向にスリット状に設けた吸
引口をシートに近接させて保持しているので、シート外
表面の全幅に渡り効果的に吸引除去することができる。
【0015】従って、外部の塵埃・昆虫などが、巻取ら
れるシートに随伴してシートケース内に侵入したり、シ
ートの外表面に付着したままで巻取ドラムに巻取られて
シートの内表面に転移付着したりすることを回避でき
る。これにより塵埃・昆虫などが上部のシートケース内
を経て内部に入り込むことを確実に防止できる。また、
吸塵ノズル(真空集塵手段)による真空吸引は、シート
を上昇させる開放時のみに行えばよいので、遮閉時にお
けるシートの下降速度を低下させる必要がなく、高速遮
閉が容易に実現される。
【0016】請求項2記載のシートシャッター装置のよ
うに、前記吸塵ノズルの上側と下側とに、薄肉帯板状に
形成されると共に一方の長手側縁部が前記吸塵ノズル側
に固着され、先端側とする他方の長手側縁部が前記シー
トの表面に略全幅に渡り接触すると共に前記シートの昇
降に伴ってその昇降方向に向かって湾曲するように配さ
れた上側ベローと下側ベローとを設けることができる。
【0017】請求項2記載のシートシャッター装置によ
れば、吸塵ノズルの上側と下側とに、薄肉帯板状の上側
ベローと下側ベローとを設けているので、吸塵ノズルに
よって真空吸引を行うときには、その吸塵ノズル、上側
ベローおよび下側ベロー、シートによって画成されると
共に同吸塵ノズルの吸引口に連通する減圧区画が形成さ
れる。一方、上側ベローと下側ベローとは、シートの昇
降に伴ってその昇降方向に向かって湾曲するように配し
ているで、シートの上昇に伴って上向きに湾曲させられ
た状態で同シートに接触し、それぞれが上記減圧区画に
対する逆止弁として作用することになる。つまり、上側
ベローは、上記減圧区画に対する空気流入を阻止し、下
側ベローは、減圧区画内と大気圧との圧力差によって、
より湾曲させられることで減圧区画に対する空気流入を
許容する。
【0018】このように、吸塵ノズルによって真空吸引
を行うときには、上記減圧区画内の減圧度が極度に高ま
って、シートが吸塵ノズルの吸引口に吸着されることが
なく、シートの外表面の付着物に対する吸引除去を安定
して継続できる。加えて、シートと下側ベローとの間に
上記減圧区画内に向かう高速気流が形成されるので、こ
れらの複合効果よってシートの外表面の付着物を効果的
に吸引除去することができる。
【0019】請求項3記載のシートシャッター装置のよ
うに、前記下側ベローには、先端に断面形状が円形とさ
れた耳部を設けることができる。
【0020】請求項3記載のシートシャッター装置によ
れば、下側ベローの先端に断面形状が円形とされた耳部
を設けているので、シート表面に付着した比較的大きな
付着物・昆虫などを、その先端の耳部で掻き落として除
去することができる。
【0021】請求項4記載のシートシャッター装置のよ
うに、前記吸塵ノズルには、前記真空集塵手段に接続す
る接続ポートを軸方向の複数箇所に設けることができ
る。
【0022】請求項4記載のシートシャッター装置によ
れば、吸塵ノズルが、真空集塵手段に接続する接続ポー
トを軸方向の複数箇所に設けているので、幅広に構成さ
れたシートに対応するために、その吸塵ノズルの軸方向
の長さを長くした場合でも、軸方向の吸引力を均等なも
のとして、シート表面の付着物を全幅に渡り安定に吸引
除去することができる。
【0023】請求項5の発明は、エアシャワーシステム
であって、ジェットエアーにより入室者・物品の除塵を
行うエアシャワー室の出入り口のドアとして、請求項1
〜4のいずれかに記載のシートシャッター装置を用いて
いることを特徴とする。
【0024】請求項5記載のエアシャワーシステムによ
れば、エアシャワー室の出入り口がシートシャッター装
置にて開閉されることで、エアシャワー効果をさらに高
めることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0026】図1〜図4は本発明に係るシートシャッタ
ー装置の一実施形態を示し、図1は本例装置の概要構成
を一部を切欠いて示す斜視図、図2は図1のA−A線に
おける断面図、図3および図4は要部の構成および作動
を示す部分断面図である。
【0027】図1および図2に示す本発明に係るシート
シャッター装置10は、左右両側で左右1対のシートガ
イド2および上端部のシートケース3からなるゲート状
のフレーム1と、シートケース3内に設けられた水平方
向の巻取ドラム4と、巻取ドラム4で巻取・巻戻される
ことで昇降するシート5と、シートケース3の外側下端
辺に沿って配設された吸塵ノズル6とを主要部として備
えている。そして、前記シートシャッター装置10は、
例えば、エアシャワー室への出入り口の開閉扉として用
いられる。そのようなエアシャワー室は、ジェットエア
ーにより入室者・物品の除塵を行うもので、電子・精密
機械、薬品工業、医療関係などの分野で用いられる無塵
・無菌状態が要求されるクリーンルームへの出入り口に
設けられる。
【0028】前記フレーム1の、両側のシートガイド2
は、互いに平行に立設され、対向する内側面の上下方向
に、シート5の両側端を昇降可能に嵌入させるガイド溝
2aを設けている。
【0029】前記シートケース3は、両側のシートガイ
ド2の上端間に配置され、その下側面のシートガイド2
のガイド溝2aに対応する部位の軸方向に、シート5を
通過させる開口部3aが設けられている。
【0030】前記巻取ドラム4は、シートケース3内に
おいて回転可能に軸支されると共に、同シートケース3
の側方に配置された減速器付のモータ41によって、正
逆方向に回転駆動される。
【0031】前記シート5は、上端が巻取ドラム4に固
着されると共に、両側端がシートガイド2のガイド溝2
aに挿入され、巻取ドラム4で巻取・巻戻されること
で、両側端をガイド溝2aに案内されながら昇降するよ
うになっている。また下端部には、後述する構成のスカ
ート部5aを設けている。
【0032】前記吸塵ノズル6は、両端部を閉塞した角
筒形の中空パイプ状に形成されると共に、軸方向にシー
ト5の全幅に渡る長さのスリット状の吸引口6aが設け
られている。また、吸塵ノズル6には、吸引口6aの反
対側の軸方向2箇所に接続ポート6bが設けられてい
る。
【0033】そして、この吸塵ノズル6は、吸引口6a
をシート5に所定間隔をおいて近接させた状態で、両側
のシートガイド2の間に架け渡したマグサ60に保持さ
れる。2つの接続ポート6bは、連結管9aを介して、
フレーム1の側下方に設置した真空集塵器9に接続され
ている。また、吸塵ノズル6とシートケース3との間
は、ノズルカバー61によって閉塞されている。
【0034】前記吸塵ノズル6の上側と下側には、ゴム
材からなる薄肉帯板状の上側ベロー7と下側ベロー8と
を設けている。上側ベロー7と下側ベロー8とは、基端
側とする一方の長手側縁部が吸塵ノズル6側に固着さ
れ、先端側とする他方の長手側縁部がシート5の表面に
全幅に渡り接触している。それと共に、上側ベロー7と
下側ベロー8とは、図2(a)(b)に示すように、シ
ート5の昇降に伴ってその昇降方向に向かって湾曲する
ように配されている。また下側ベロー8の先端には、断
面形状が円形とされた耳部8aを設けている。また両側
のシートガイド2には、上側ベロー7と下側ベロー8の
両側端に摺動可能に接して、両者の側端間を閉塞する側
板状のシール部材(図示省略)が配されている。
【0035】また、本例装置では、巻取ドラム4を回転
させるモータ41は、図示省略の制御盤からの指令で作
動する。制御盤は、図1に示すように、両側のフレーム
2の上部に配置した赤外線センサ12および下部に配置
した光電管センサ13からの情報と、図示省略の手動ス
イッチからの指令に基づいてモータ41に作動指令を出
力して、シート5を自動昇降させるものである。
【0036】前記シート5の下端部に設けたスカート部
5aは、その上端寄りに配された水平方向の主バラスト
5bと、下端に配された水平方向の副バラスト5cと
の、2つのバラストを備える。また、本装置では、この
スカート部5aの幅方向中央部に、衝突報知機構50を
取付けると共に、その衝突報知機構50の真上に位置す
るマグサ60の下面部に、光ビームの投光部および受光
部を備える光電管式の衝突検知器11を取付けている。
【0037】そして、このスカート部5aの、主バラス
ト5bおよび副バラスト5cは、主体部を中空パイプ状
に形成されると共に両端を扁平に形成され、それぞれの
両端をスカート部5aの両側端と共にシートガイド2の
ガイド溝2aに昇降可能に嵌入させている。また副バラ
スト5cの主体部の下側面には、弾性シール材5dを貼
着している。また主バラスト5bは、シート5を下降・
伸展させるに必要な重さを有し、また副バラスト5c
は、スカート部5a自体を伸展させるだけの重さがあれ
ばよいので、比較的軽量なものとされている。
【0038】上記構成の装置では、シート5の上昇時
に、真空集塵器9を作動させて吸塵ノズル6による真空
吸引を行い、シートケース3内に向かって巻取られるシ
ート5の外表面に付着している塵埃・昆虫などの付着物
を吸引除去する。
【0039】このとき、図3に示すように、吸塵ノズル
6の吸引口6aに連通する減圧区画Sが形成される。減
圧区画Sは、吸塵ノズル6、上側ベロー7および下側ベ
ロー8ならびにシート5によって画成される空間であ
る。
【0040】また、上側ベローと下側ベロー8とは、シ
ート5の上昇に伴って上向きに湾曲した状態で同シート
5に接触しており、それぞれが前記減圧区画Sに対する
逆止弁として作用する。つまり、上側ベロー7は、減圧
区画Sに対する空気流入を阻止し、下側ベロー8は、減
圧区画S内と大気圧との圧力差によって、より湾曲させ
られて減圧区画Sに対する空気流入を許容する。
【0041】そのため、真空吸引時に上記減圧区画S内
の減圧度が極度に高まって、シート5が吸塵ノズル6の
吸引口6aに吸着されることがなく、シート5の外表面
の付着物に対する吸引除去を安定して継続できる。
【0042】加えて、シート5と下側ベロー8との間
に、図3中の二点鎖線矢印で示すように、減圧区画S内
に向かう高速気流が形成されるので、微細な付着物も効
果的に除去することができ、さらに、比較的大きな付着
物・昆虫などの付着物を、下側ベロー8の先端に設けた
耳部8aによって掻き落として吸引・除去することがで
きる。
【0043】また、吸塵ノズル6には、真空集塵器9に
接続させる接続ポート6bを、軸方向において一定間隔
を存して2箇所に設けているので、幅広に構成されたシ
ート5に対応するために、その吸塵ノズル6の軸方向の
長さを長くした場合でも、軸方向の吸引力を均等なもの
として、シート5の外表面の付着物を全幅に渡り、安定
に吸引・除去することができる。
【0044】また、吸塵ノズル6による真空吸引は、シ
ート5を上昇させる開放時のみに行うので、遮閉時にお
けるシート5の下降速度を低下させる必要がなく、高速
遮閉が容易に行える。
【0045】一方、遮閉時には、図4に示すように、上
側ベロー7と下側ベロー8は、シート5の下降に伴って
下向きに湾曲した状態で同シート5に接触しており、昆
虫などがシートケース4内に向けて侵入することを阻止
する。
【0046】従って、上記装置では、外部の塵埃・昆虫
などの異物が、シートケース3内に侵入し、またはシー
ト5の外表面に付着したままで巻取ドラム4に巻取られ
て内表面に転移付着したりして、シート5内を経て内部
に入り込むことを確実に防止できる。
【0047】一方、シート5の下端部に設けたスカート
部5aは、その上端寄りに配した主バラスト5bにシー
ト5の下降・伸展のための重垂の役割を賦課させること
で、下端に配した副バラスト5cを比較的軽量なものと
しており、またその副バラスト5cの下側面に弾性シー
ル材5dを貼着しているので、シート5の下降時におい
て下端が障害物などに接触した時の衝撃を大幅に緩和で
きる。
【0048】また、主バラスト5bおよび副バラスト5
cは、主体部を中空パイプ状に形成しているので、シー
ト5およびスカート部5a自体を平面に保持するための
構造強度を確保し易い。また、それらの両端を扁平に形
成してスカート部5aの両側端と共にシートガイド2の
ガイド溝2aに昇降可能に嵌入させ、さらに副バラスト
の主体部下側面に弾性シール材5dを貼着しているの
で、スカート部5aの両側端および下端端における遮閉
機能を高めることができる。
【0049】なお、上記本例装置では、吸塵ノズル6
は、角筒形の中空パイプ状のものとしたが、これは一例
であって、軸方向の吸引口を介する吸塵機能を確保でき
るものであれば、例えば、丸角形中空パイプ状などの、
他の断面形状のものとされてよく、また、軸方向の吸引
口は、シートの全幅をカバーするものであれば、必要に
応じて、例えば千鳥状に、軸方向に複数に分割して設け
られている構造としてもよい。また、その吸塵ノズルの
真空集塵手段に接続させる接続ポートも、必要に応じて
2箇所以上に設けられてよいことは言うまでもない。
【0050】以上に述べたように、本装置では、塵埃・
昆虫などの異物が上部のシートケース内を経て内部に入
り込むことを確実に防止できると共に、シートのスカー
ト部の両側端部および下端部の遮閉性も高めて、塵埃・
昆虫などの侵入に対する遮閉機能を大幅に向上させるこ
とができ、よって適用範囲をより拡大させることができ
る。
【0051】よって、電子・精密機械、薬品工業、医療
関係などの業界で用いられ高度な無塵・無菌状態が要求
されるクリーンルームが知られているが、そのようなク
リーンルームの出入り口に設置したエアシャワー室(例
えば天井部からの除塵エアーと前面ノズルからのジェッ
トエアーで入室者・物品の除塵が効率よく行われる部
屋)の出入り口に自動ドアとして、前記シートシャッタ
ー装置を採用することによってエアシャワー効果をさら
に高め、クリーンルームへの入室管理を確実に行うこと
ができるようにすることも可能となる。
【0052】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明に係るシー
トシャッター装置は、巻取ドラムを収容したシートケー
スの外側下端辺に沿って、真空集塵手段に接続された吸
塵ノズルを設けているので、シートの上昇時において、
その吸塵ノズルによって真空吸引を行うことで、シート
ケース内に向かって巻取られるシートの外表面に付着し
ている塵埃・昆虫などを吸引除去することができる。よ
って、外部の塵埃・昆虫などの異物が、巻取られるシー
トに随伴してシートケース内に侵入したり、シートの外
表面に付着したままで巻取ドラムに巻取られて内表面に
転移付着したりすることを防止することができ、塵埃・
昆虫などの異物が上部のシートケース内を経て内部に入
り込むことを確実に防止できる。
【0053】請求項2記載のシートシャッター装置のよ
うに、吸塵ノズルの上側と下側とに、シートの表面に略
全幅に渡り接触してその昇降方向に向かって湾曲する薄
肉帯板状の上側ベローと下側ベローとを設ければ、その
上側ベローと下側ベローを、それら上・下側ベローと吸
塵ノズルおよびシートとで画成される減圧区画内への空
気流入に対する一種の逆止弁として作用させ、同減圧区
画内の減圧度を極度に高めて、シートが吸塵ノズルの吸
引口に吸着されることを防止することができる。よって
シートの外表面の付着物に対する吸塵ノズルによる吸引
除去を安定して継続することができる。加えて、シート
と下側ベローとの間に上記減圧区画内に向かう高速気流
が形成されるので、これらの複合効果よってシートの外
表面の付着物を効果的に吸引除去することができる。
【0054】請求項3記載のシートシャッター装置のよ
うに、下側ベローの先端に断面形状が円形とされた耳部
を設けるようにすれば、シート表面の比較的大きな塵埃
・昆虫などの付着物を、その先端の耳部で掻き落として
除去することができる。
【0055】請求項4記載のシートシャッター装置のよ
うに、吸塵ノズルが、真空集塵手段に接続する接続ポー
トを軸方向の複数箇所に設ければ、その吸塵ノズルの軸
方向の長さを長くした場合でも、軸方向の吸引力を均等
なものとして、シートの外表面の付着物を全幅に渡り安
定に吸引除去することができる。
【0056】請求項5に記載のように、エアシャワー室
の出入り口のドアとして、請求項1〜4のいずれかに記
載のシートシャッター装置を用いれば、エアシャワー室
の出入り口がシートシャッター装置にて開閉されること
で、エアシャワー効果をさらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシートシャッター装置の一実施形
態の概要構成を一部を切欠いて示す斜視図である。
【図2】図1のA−A線における断面図である。
【図3】同装置の要部の構成および作動を示す部分断面
図である。
【図4】同装置の要部の構成および作動を示す部分断面
図である。
【図5】従来のシートシャッター装置の基本的な例の概
要構成を一部を切欠いて示す斜視図である。
【図6】図5のA−A線における断面図である。
【符号の説明】
1 フレーム 2 シートガイド 2a ガイド溝 3 シートケース 3a 開口部 4 巻取ドラム 5 シート 6 吸塵ノズル 6a 吸引口 6b 接続ポート 7 上側ベロー 8 下側ベロー 8a 耳部 9 真空集塵器 9a 連結管 10 シートシャッター装置 41 モータ S 減圧区画
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年10月11日(2001.10.
11)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】このように、吸塵ノズルによって真空吸引
を行うときには、上記減圧区画内の減圧度が極度に高ま
って、シートが吸塵ノズルの吸引口に吸着されることが
なく、シートの外表面の付着物に対する吸引除去を安定
して継続できる。加えて、シートと下側ベローとの間に
上記減圧区画内に向かう高速気流が形成されるので、こ
れらの複合効果によってシートの外表面の付着物を効果
的に吸引除去することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右両側に平行に直立する左右1対のシ
    ートガイドおよび上端部に設置するシートケースからな
    るゲート状のフレームと、前記シートケース内で回転可
    能に軸支された水平方向の巻取ドラムと、上端が前記巻
    取ドラムに固着されると共に両側端が前記シートガイド
    のガイド溝に案内されながら昇降するシートとを備える
    シートシャッター装置において、 前記シートケースの外側下端辺に沿って水平方向に配さ
    れると共に真空集塵手段に接続された吸塵ノズルを設
    け、 前記吸塵ノズルは両端部を閉塞した中空パイプ状に形成
    されると共に軸方向にスリット状の吸引口を有し、その
    吸引口を前記シートに近接させて保持されていることを
    特徴とするシートシャッター装置。
  2. 【請求項2】 前記吸塵ノズルの上側と下側とに、薄肉
    帯板状に形成されると共に一方の長手側縁部が前記吸塵
    ノズル側に固着され、先端側とする他方の長手側縁部が
    前記シートの表面に略全幅に渡り接触すると共に前記シ
    ートの昇降に伴ってその昇降方向に向かって湾曲するよ
    うに配された上側ベローと下側ベローとを設けている請
    求項1記載のシートシャッター装置。
  3. 【請求項3】 前記下側ベローには、先端に断面形状が
    円形とされた耳部を設けている請求項2記載のシートシ
    ャッター装置。
  4. 【請求項4】 前記吸塵ノズルには、前記真空集塵手段
    に接続する接続ポートを軸方向の複数箇所に設けている
    請求項1,2または3記載のシートシャッター装置。
  5. 【請求項5】 ジェットエアーにより入室者・物品の除
    塵を行うエアシャワー室の出入り口のドアとして、請求
    項1〜4のいずれかに記載のシートシャッター装置を用
    いていることを特徴とするエアシャワーシステム。
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