JP2003095951A - 慢性関節リウマチ治療剤 - Google Patents

慢性関節リウマチ治療剤

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JP2003095951A
JP2003095951A JP2001291554A JP2001291554A JP2003095951A JP 2003095951 A JP2003095951 A JP 2003095951A JP 2001291554 A JP2001291554 A JP 2001291554A JP 2001291554 A JP2001291554 A JP 2001291554A JP 2003095951 A JP2003095951 A JP 2003095951A
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JP2001291554A
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Tetsuya Kawamura
哲也 川村
Yutaka Ueda
豊 上田
Hajime Kawakami
肇 川上
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Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 慢性関節リウマチ治療剤、予防剤として有用
な薬剤を提供する。 【解決手段】 慢性関節リウマチ治療剤は、ピリミジン
誘導体またはその薬学的に許容される塩を有効成分とし
て含んでいる。該ピリミジン誘導体の一例としては、例
えば、2−アミノ−4−〔1−(3,4−メチレンジオ
キシベンゾイル)−4−ピペリジニル〕−6−(4−メ
トキシフェニルメチル)ピリミジン 【化12】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、慢性関節リウマチ
治療剤に関するものである。より詳しくは、本発明は、
ピリミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩を有
効成分とする慢性関節リウマチ治療剤、予防剤に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】慢性関節リウマチは、関節の慢性多発性
炎症性疾患で、自己免疫疾患のひとつである。従来、治
療薬として、酸性非ステロイド性抗炎症剤、或いはステ
ロイド剤等が用いられてきたが、副作用の面から使用が
限定されている。また、これらの治療方法は対症療法に
属するものであり、疾患の根底に存在する原因を改善す
る作用は無い。慢性関節リウマチの病因および病態の解
明が進むに従い、免疫系の異常が炎症の発症および慢性
化に深く関与していることが示唆されている。このよう
な点から、金製剤やD−ペニシラミンのような免疫系に
作用することで病態を改善する薬剤が原因療法として注
目されてきた。しかしながら、副作用並びに効果の持続
性が無いこと等から、必ずしも満足すべき状態にない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ピリミジン誘導体は、
TNF−α産生阻害剤(US 5,948,786)として知られて
いる。しかしながら、US 5,948,786には、ピリミジン誘
導体が具体的に慢性関節リウマチに有効であるとの記載
はない。
【0004】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的は、慢性関節リウマチの治療
剤、予防剤として有用な薬剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは上記の課
題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ピリミジン
誘導体が抗慢性関節リウマチ作用を有することを見い出
し、本発明を完成させるに至った。
【0006】即ち、本発明の慢性関節リウマチ治療剤
は、上記の課題を解決するために、式(1)
【0007】
【化4】
【0008】(式中、X1 はアミノ基または水酸基を表
し、X2 は、カルボニル基、カルボニルオキシ基、カル
ボニルアミノ基またはスルホニル基を表し、R1 は、ア
ルキル基、シクロアルキル基、非置換若しくは置換アリ
ール基、非置換若しくは置換ヘテロアリール基、または
− (CH2)m −A(式中、mは1〜10から選ばれる整
数を表し、Aは、ハロゲン原子、シクロアルキル基、水
酸基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、
アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、アルキルオキシカル
ボニルアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
基、飽和ヘテロ環、非置換若しくは置換アリール基、ま
たは非置換若しくは置換ヘテロアリール基を表す)を表
し、R2 は、水素原子、アルキル基または非置換若しく
は置換アリール基を表し、R3 は、アルキル基、非置換
若しくは置換アリール基、非置換若しくは置換ヘテロア
リール基、または− (CH2)m'−A' (式中、m' は1
〜4から選ばれる整数を表し、A' は、ハロゲン原子、
シクロアルキル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、ニト
ロ基、カルボキシ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、
アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、アルキルオキシカルボニルアミノ基、アルキルアミ
ノ基、ジアルキルアミノ基、飽和ヘテロ環、非置換若し
くは置換アリール基、または非置換若しくは置換ヘテロ
アリール基を表す)を表す)で表されるピリミジン誘導
体またはその薬学的に許容される塩を有効成分とするこ
とを特徴としている。
【0009】本発明の慢性関節リウマチ治療剤は、上記
の課題を解決するために、上記構成に加えて、X2 が、
カルボニル基であることを特徴としている。
【0010】本発明の慢性関節リウマチ治療剤は、上記
の課題を解決するために、式(2)
【0011】
【化5】
【0012】(式中、X1 はアミノ基または水酸基を表
し、R2 は、水素原子、アルキル基または非置換若しく
は置換アリール基を表し、R3 は、アルキル基、非置換
若しくは置換アリール基、非置換若しくは置換ヘテロア
リール基、または− (CH2)m'−A' (式中、m' は1
〜4から選ばれる整数を表し、A' は、ハロゲン原子、
シクロアルキル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、ニト
ロ基、カルボキシ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、
アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、アルキルオキシカルボニルアミノ基、アルキルアミ
ノ基、ジアルキルアミノ基、飽和ヘテロ環、非置換若し
くは置換アリール基、または非置換若しくは置換ヘテロ
アリール基を表す)を表す)で表されるピリミジン誘導
体またはその薬学的に許容される塩を有効成分とするこ
とを特徴としている。
【0013】本発明の慢性関節リウマチ治療剤は、上記
の課題を解決するために、式(3)
【0014】
【化6】
【0015】(式中、X1 はアミノ基または水酸基を表
し、R2 は、水素原子、アルキル基または非置換若しく
は置換アリール基を表し、R3 は、アルキル基、非置換
若しくは置換アリール基、非置換若しくは置換ヘテロア
リール基、または− (CH2)m'−A' (式中、m' は1
〜4から選ばれる整数を表し、A' は、ハロゲン原子、
シクロアルキル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、ニト
ロ基、カルボキシ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、
アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、アルキルオキシカルボニルアミノ基、アルキルアミ
ノ基、ジアルキルアミノ基、飽和ヘテロ環、非置換若し
くは置換アリール基、または非置換若しくは置換ヘテロ
アリール基を表す)を表す)で表されるピリミジン誘導
体またはその薬学的に許容される塩を有効成分とするこ
とを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】前記式(1),(2)および
(3)中に表される官能基は、以下の通りである。
【0017】アルキル基としては、例えば、炭素数1か
ら10の直鎖状または分枝状のアルキル基が挙げられ、
具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、
オクチル基、ノナニル基、デカニル基、1−メチルエチ
ル基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、
1,1−ジメチルエチル基、1−メチルブチル基、2−
メチルブチル基、3−メチルブチル基等が挙げられる。
【0018】シクロアルキル基としては、炭素数3から
7のシクロアルキル基が挙げられ、具体的には、例え
ば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げら
れる。
【0019】アルコキシ基としては、炭素数1から6の
アルコキシ基が挙げられ、具体的には、例えば、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、1−メチルエトキシ
基、ブトキシ基、1−メチルプロポキシ基、2−メチル
プロポキシ基、ペンチルオキシ基、1−メチルブトキシ
基、2−メチルブトキシ基、3−メチルブトキシ基、
1,1−ジメチルプロポキシ基、1,2−ジメチルプロ
ポキシ基、2,2−ジメチルプロポキシ基、ヘキシルオ
キシ基、1−メチルペンチルオキシ基、2−メチルペン
チルオキシ基、3−メチルペンチルオキシ基、4−メチ
ルペンチルオキシ基、1,1−ジメチルブトキシ基、
1,2−ジメチルブトキシ基、1,3−ジメチルブトキ
シ基、2,2−ジメチルブトキシ基、2,3−ジメチル
ブトキシ基、3,3−ジメチルブトキシ基、1−エチル
ー1−メチルプロポキシ基、1−エチル−2−メチルプ
ロポキシ基等が挙げられる。
【0020】アルキルチオ基としては、炭素数1から6
のアルキルチオ基が挙げられ、具体的には、例えば、メ
チルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、1−メチ
ルエチルチオ基、ブチルチオ基、1−メチルプロピルチ
オ基、2−メチルプロピルチオ基、ペンチルチオ基、1
−メチルブチルチオ基、2−メチルブチルチオ基、3−
メチルブチルチオ基、1,1−ジメチルプロピルチオ
基、1,2−ジメチルプロピルチオ基、2,2−ジメチ
ルプロピルチオ基、ヘキシルチオ基、1−メチルペンチ
ルチオ基、2−メチルペンチルチオ基、3−メチルペン
チルチオ基、4−メチルペンチルチオ基、1,1−ジメ
チルブチルチオ基、1,2−ジメチルブチルチオ基、
1,3−ジメチルブチルチオ基、2,2−ジメチルブチ
ルチオ基、2,3−ジメチルブチルチオ基、3,3−ジ
メチルブチルチオ基、1−エチルー1−メチルプロピル
チオ基、1−エチル−2−メチルプロピルチオ基等が挙
げられる。
【0021】アルコキシカルボニル基としては、炭素数
2から6のアルコキシカルボニル基が挙げられ、具体的
には、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボ
ニル基、プロポキシカルボニル基、1−メチルエトキシ
カルボニル基、ブトキシカルボニル基、1,1−ジメチ
ルエトキシカルボニル基等が挙げられる。
【0022】アルキルアミノ基としては、炭素数1から
4のアルキルアミノ基が挙げられ、具体的には、例え
ば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ
基、1−メチルエチルアミノ基、ブチルアミノ基、1,
1−ジメチルエチルアミノ基等が挙げられる。
【0023】ジアルキルアミノ基としては、炭素数2か
ら8のジアルキルアミノ基が挙げられ、具体的には、例
えば、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルア
ミノ基、N,N−ジプロピルアミノ基、N−メチル−N
−エチルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、N−メ
チル−N−(1,1−ジメチルエチル)アミノ基等が挙
げられる。
【0024】アリール基としては、炭素数が10以下の
アリール基が挙げられ、具体的には、例えば、フェニル
基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。
【0025】アリールオキシカルボニル基としては、炭
素数7から13のアリールオキシカルボニル基が挙げら
れ、具体的には、例えば、フェノキシカルボニル基等が
挙げられる。
【0026】アルキルオキシカルボニルアミノ基として
は、炭素数2から6のアルキルオキシカルボニルアミノ
基が挙げられ、具体的には、例えば、t−ブトキシカル
ボニルアミノ基等が挙げられる。
【0027】ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素
原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0028】ヘテロアリール基としては、炭素原子9個
以下と、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれ
る同一または異なるヘテロ原子1から3個とを含む単環
または2環のヘテロアリール基が挙げられ、具体的に
は、例えば、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピ
リジル基、2−ピリミジニル基、4−ピリミジニル基、
5−ピリミジニル基、2−チアゾリル基、4−チアゾリ
ル基、5−チアゾリル基、2−オキサゾリル基、4−オ
キサゾリル基、5−オキサゾリル基、3−イソオキサゾ
リル基、4−イソオキサゾリル基、5−イソオキサゾリ
ル基、3−イソチアゾリル基、4−イソチアゾリル基、
5−イソチアゾリル基、2−フリル基、3−フリル基、
2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、2−チエニ
ル基、3−チエニル基、2−ピロリル基、3−ピロリル
基、1−ピラゾリル基、3−ピラゾリル基、4−ピラゾ
リル基、2−ピラジニル基、3−ピリダジニル基、4−
ピリダジニル基、1H−1,2,4−トリアゾール−1
−イル基、1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル
基、1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル基、3
−オキサジアゾリル基、5−オキサジアゾリル基、2−
チアゾリル基、4−チアゾリル基、5−チアゾリル基、
4−ベンゾ〔b〕フラン基、5−ベンゾ〔b〕フラン
基、6−ベンゾ〔b〕フラン基、7−ベンゾ〔b〕フラ
ン基、4−ベンゾイミダゾール基、5−ベンゾイミダゾ
ール基、4−ベンゾチアゾール基、5−ベンゾチアゾー
ル基、6−ベンゾチアゾール基、7−ベンゾチアゾール
基、4−ベンゾオキサゾール基、5−ベンゾオキサゾー
ル基、6−ベンゾオキサゾール基、7−ベンゾオキサゾ
ール基等が挙げられる。
【0029】飽和ヘテロ環としては、炭素原子6個以下
と、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる同
一または異なるヘテロ原子1から3個とを含む単環の飽
和複素環が挙げられ、具体的には、5員環または6員環
の飽和複素環が挙げられる。5員環の飽和複素環として
は、例えば、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、3
−ピロリジニル、2−オキソラニル、3−オキソラニ
ル、2−チオラニル、3−チオラニル等が挙げられる。
6員環の飽和複素環としては、例えば、ピペリジノ、2
−ピペリジル、3−ピペリジル、4−ピペリジル、1−
ピペラジニル、2−ピペラジニル、2−テトラヒドロピ
ラニル、3−テトラヒドロピラニル、4−テトラヒドロ
ピラニル、モルホリノ、2−モルホリニル、3−モルホ
リニル等が挙げられる。単環の飽和複素環はアルキル基
で置換されていてもよい。
【0030】置換アリール基または置換ヘテロアリール
基とは、環の一つまたはそれ以上に置換基を有するもの
を表す。そして、アリール基またはヘテロアリール基が
二つまたはそれ以上の置換基を有する場合には、該置換
基は同一または異なっていてもよい。置換アリール基ま
たは置換ヘテロアリール基の置換基としては、例えば、
ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、
シアノ基、カルボキシ基、水酸基、アミノ基、トリフル
オロメチル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
基、アルカノイル基、アルカノイルアミノ基、スルファ
モイル基、アルキルアミノスルホニル基、ジアルキルア
ミノスルホニル基、アルコキシカルボニル基等が挙げら
れる。また、隣接する置換基が一緒になって、2,3−
メチレンジオキシ、3,4−メチレンジオキシ、2,3
−エチレンジオキシ、3,4−エチレンジオキシ等のア
ルキレンジオキシ基、或いは、2,3−ジヒドロベンゾ
〔d〕フラン等のように、芳香環と縮環したヘテロ環を
形成していてもよい。
【0031】アルカノイル基としては、炭素数1から6
の直鎖状または分枝状のアルカノイル基が挙げられ、具
体的には、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオ
ニル基、ブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピ
バロイル基、ヘキサノイル基等が挙げられる。
【0032】アルカノイルアミノ基は、炭素数1から6
の直鎖状または分枝状のアルカノイルアミノ基が挙げら
れ、具体的には、例えば、ホルミルアミノ基、アセチル
アミノ基、プロピオニルアミノ基、ブチリルアミノ基、
バレリルアミノ基、イソバレリルアミノ基、ピバロイル
アミノ基、ヘキサノイルアミノ基等が挙げられる。
【0033】アルキルアミノスルホニル基としては、炭
素数1から6の直鎖状または分枝状のアルキルアミノス
ルホニル基が挙げられ、具体的には、例えば、メチルア
ミノスルホニル基、エチルアミノスルホニル基、プロピ
ルアミノスルホニル基、1−メチルエチルアミノスルホ
ニル基、ブチルアミノスルホニル基、1,1−ジメチル
エチルアミノスルホニル基等が挙げられる。
【0034】ジアルキルアミノスルホニル基としては、
炭素数2から12の直鎖状または分枝状のジアルキルア
ミノスルホニル基が挙げられ、具体的には、例えば、
N,N−ジメチルアミノスルホニル基、N,N−ジエチ
ルアミノスルホニル基、N,N−ジプロピルアミノスル
ホニル基、N−メチル−N−エチルアミノスルホニル
基、N,N−ジブチルアミノスルホニル基、N−メチル
−N−(1,1−ジメチルエチル)アミノスルホニル基
等が挙げられる。
【0035】本発明にかかる医薬の有効成分であるピリ
ミジン誘導体は、薬学的に許容される塩にすることがで
きる。薬学的に許容される塩としては、酸付加塩および
塩基付加塩が挙げられる。酸付加塩としては、例えば、
塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩等の無機酸塩、クエン酸
塩、シュウ酸塩、りんご酸塩、酒石酸塩、フマール酸
塩、マレイン酸塩等の有機酸塩が挙げられる。塩基付加
塩としては、例えば、ナトリウム塩、カルシウム塩等の
無機塩基塩、メグルミン塩、トリスヒドロキシメチルア
ミノメタン塩等の有機塩基塩が挙げられる。また、本発
明においては、ピリミジン誘導体またはその薬学的に許
容される塩の水和物等の、溶媒和物も含まれる。
【0036】前記式(1)で表されるピリミジン誘導体
またはその薬学的に許容される塩は、以下の方法および
それに準じた方法で製造することができる。以下、製造
方法を示す。
【0037】(製造方法1) (工程A)
【0038】
【化7】
【0039】(式中、X1 、X2 、R1 、R2 およびR
3 は、式(1)の定義と同じである) 式(1)で表されるピリミジン誘導体(ピペリジルピリ
ミジン誘導体)は、式(4)で表される1,3−ジケト
ン化合物と、ウレアまたはグアニジンとを、塩基の存在
下または非存在下で反応させて得られる。該反応は、不
活性溶媒の存在下または非存在下、約室温から約200
℃の範囲の温度で行うことができる。上記反応における
塩基としては、例えば、カリウムt−ブトキシド、ナト
リウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等のアルカリ
金属アルコキシド、水素化ナトリウム等の水素化アルカ
リ金属、トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルア
ミノピリジン、N−メチルモルフォリン等の有機塩基、
炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等
の無機塩基等が挙げられる。不活性溶媒としては、具体
的には、例えば、メタノール、エタノール、t−ブタノ
ール等のアルコール、ピリジン、N,N−ジメチルフォ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルフォ
スフォアミド、アセトニトリル等の非プロトン溶媒、ジ
クロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン
等のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、ヘキサ
ン等の炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジ
エチルエーテル等のエーテル等が挙げられる。
【0040】出発化合物である式(4)で表される1,
3−ジケトン化合物は、式(5)で表されるケトン化合
物と、式(6)で表される酸クロライドまたはエステル
とを反応させて得られる。
【0041】
【化8】
【0042】(式中、X1 、X2 、R1 、R2 およびR
3 は、式(1)の定義と同じであり、X3 は、ハロゲン
原子またはアルコキシ基等を表す) X3 で表されるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素
原子、ヨウ素原子が挙げられる。X3 で表されるアルコ
キシ基としては、具体的には、例えば、前記例示のアル
コキシ基が挙げられる。
【0043】該反応は、塩基の存在下、不活性溶媒中、
約−78℃から溶媒の沸点付近の範囲の温度で行うこと
ができる。上記反応における塩基としては、例えば、カ
リウムt−ブトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリ
ウムエトキシド等のアルカリ金属アルコキシド、n−ブ
チルリチウム、リチウムN,N−ジイソプロピルアミド
等のリチウム化合物、水素化ナトリウム等の金属水素化
物等が挙げられる。不活性溶媒としては、具体的には、
例えば、メタノール、エタノール、t−ブタノール等の
アルコール、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等
のエーテル等が挙げられる。
【0044】式(6)で表される酸クロライドまたはエ
ステルは、イソニペコチン酸、ニペコチン酸、ピペコリ
ン酸、或いはこれらの誘導体から、有機化学の分野の当
業者に公知の方法で得られる。
【0045】(工程B)
【0046】
【化9】
【0047】(式中、X1 、X2 、R1 、R2 およびR
3 は、式(1)の定義と同じである) 式(1)で表されるピリミジン誘導体は、式(7)で表
されるピペリジン化合物に、対応する置換基を導入する
ことで得られる。以下、具体的に説明する。
【0048】式(1)中のX2 が−(CO)−である場
合には、式(7)で表される化合物と、対応する酸無水
物または酸クロライドとを反応させて得られる。反応は
不活性溶媒中、縮合剤の存在下、約0℃から溶媒の沸点
付近の範囲の温度で行うことができる。
【0049】また、式(1)中のX2 が−(CO)−で
ある場合には、式(7)で表される化合物と、対応する
酸とを反応させても得られる。反応は不活性溶媒中、縮
合剤の存在下、約0℃から溶媒の沸点付近の範囲の温度
で行うことができる。
【0050】式(1)中のX2 が−(CO)O−である
場合には、式(7)で表される化合物と、対応するクロ
ロホルメートとを反応させて得られる。反応は不活性溶
媒中、塩基の存在下、約0℃から溶媒の沸点付近の範囲
の温度で行うことができる。
【0051】式(1)中のX2 が−(CO)NH−であ
る場合には、式(7)で表される化合物と、対応するイ
ソシアネートとを反応させて得られる。反応は不活性溶
媒中、約0℃から溶媒の沸点付近の範囲の温度で行うこ
とができる。
【0052】式(1)中のX2 が− (SO2)−である場
合には、式(7)で表される化合物と、対応するスルホ
ン酸クロライドとを反応させて得られる。反応は不活性
溶媒中、塩基の存在下、約0℃から溶媒の沸点付近の範
囲の温度で行うことができる。
【0053】上記各反応における塩基としては、例え
ば、トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノ
ピリジン、N−メチルモルフォリン等の有機塩基、炭酸
カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の無
機塩基等が挙げられる。
【0054】上記各反応における不活性溶媒としては、
例えば、N,N−ジメチルフォルムアミド、ジメチルス
ルホキシド、ヘキサメチルフォスフォアミド、アセトニ
トリル等の非プロトン溶媒、ベンゼン、トルエン、ヘキ
サン等の炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、
1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエ
ーテル等が挙げられる。
【0055】縮合剤としては、例えば、N,N' −ジシ
クロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−
ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド等が挙げられ
る。
【0056】式(7)で表されるピペリジン化合物は、
式(8)で表される化合物を加水分解することで得られ
る。
【0057】
【化10】
【0058】(式中、X1 、R2 およびR3 は、式
(1)の定義と同じであり、R7 はアルキル基またはア
リール基を表す) 加水分解は、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの
水溶液と、エタノールやエチレングリコール、メトキシ
エタノール等のアルコールまたは1,4−ジオキサンや
テトラヒドロフラン等のエーテルとの混合溶媒中、約室
温から溶媒の沸点付近の範囲の温度で行うことができ
る。
【0059】式(1)で表されるピリミジン誘導体また
はその薬学的に許容される塩、および、該化合物を製造
するための各種中間体は、通常の方法、例えば、カラム
クロマトグラフィー、再結晶等で精製することができ
る。再結晶溶媒としては、例えば、メタノール、エタノ
ール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチ
ルエーテル等のエーテル系溶媒、酢酸エチル等のエステ
ル系溶媒、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセト
ン等のケトン系溶媒、ヘキサン等の炭化水素系溶媒等、
またはこれらの混合溶媒等が挙げられる。
【0060】また、上述の各種反応を行う際には、必要
に応じて、保護・脱保護の技術を用いることができる。
保護・脱保護の技術については、例えば、「T. W. Gree
ne and P. G. M. Wuts, "Protecting Groups in Organi
c Synthesis", 1991, JOHN WILEY & SONS, INC. 」に詳
しく記されている。
【0061】式(1)で表されるピリミジン誘導体また
はその薬学的に許容される塩においては、不斉が生じる
場合、または不斉炭素を有する置換基を有する場合があ
り、そのような化合物にあっては光学異性体が存在す
る。本発明にかかる化合物には、これら各異性体の混合
物や単離されたものを含む。そのような光学異性体を純
粋に得る方法としては、例えば光学分割法が挙げられ
る。
【0062】光学分割法としては、ピリミジン誘導体ま
たはその中間体を、不活性溶媒中、光学活性な酸と塩を
形成させる方法が挙げられる。該不活性溶媒としては、
具体的には、例えば、メタノール、エタノール、2−プ
ロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル等
のエーテル系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒、ト
ルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトニトリル等、
またはこれらの混合溶媒等が挙げられる。光学活性な酸
としては、具体的には、例えば、マンデル酸、N−ベン
ジルオキシアラニン、乳酸等のモノカルボン酸類、酒石
酸、o−ジイソプロピリデン酒石酸、リンゴ酸等のジカ
ルボン酸類、カンファースルフォン酸、ブロモカンファ
ースルフォン酸等のスルフォン酸類等が挙げられる。
【0063】また、ピリミジン誘導体またはその中間体
がカルボキシ基等の酸性置換基を有する場合には、光学
活性なアミンと塩を形成させる方法も採用することがで
きる。光学活性なアミンとしては、具体的には、例え
ば、α−フェネチルアミン、キニン、キニジン、シンコ
ニジン、シンコニン、ストリキニーネ等の有機アミン類
等が挙げられる。
【0064】塩を形成させる際の温度としては、室温か
ら不活性溶媒の沸点付近の範囲が好適である。光学純度
を向上させるためには、一旦、不活性溶媒の沸点付近ま
で温度を上げることが望ましい。また、析出した塩を濾
取する前に必要に応じて冷却し、収率を向上させること
ができる。光学活性な酸またはアミンの使用量は、基質
に対し約0.5〜約2.0当量の範囲内、より好ましく
は1当量前後の範囲内が適当である。必要に応じて結晶
を上記不活性溶媒中で再結晶し、光学活性な塩を高純度
で得ることもできる。必要に応じて、得られた塩を通常
の方法で酸または塩基で処理し、フリー体を得ることも
できる。
【0065】本発明にかかる慢性関節リウマチ治療剤
は、経口的または非経口的に投与することができる。経
口的に投与する場合には、通常用いられる投与形態で投
与することができる。非経口的に投与する場合には、局
所投与剤、注射剤、経皮剤、経鼻剤等の投与形態で投与
することができる。
【0066】上記の慢性関節リウマチ治療剤は、通常の
方法で、薬学的に許容される賦形剤、添加剤と共に各種
剤型に製剤される。薬学的に許容される賦形剤、添加剤
としては、例えば、担体、基剤、結合剤、香料、緩衝
剤、増粘剤、着色剤、安定化剤、乳化剤、分散剤、拡散
剤、懸濁化剤、防腐剤、細菌増殖防止剤、甘味剤、溶解
剤、希釈剤、ゲル化剤等が挙げられる。
【0067】薬学的に許容される担体としては、例え
ば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タ
ルク、砂糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、澱
粉、ゼラチン、トラガント、メチルセルロース、ナトリ
ウムカルボキシメチルセルロース、低融点ワックス、カ
カオバター等が挙げられる。本発明にかかる化合物は薬
学的に許容される賦形剤と共に混合し、或いは賦形剤と
混合することなしに、カプセルの中に入れることによ
り、製剤することができる。具体的には、例えば、化合
物を薬学的に許容される担体と共にカプセルの中に入れ
ることにより、製剤することができる。カシェ剤も同様
の方法で製造することができる。
【0068】注射用液剤(注射剤)としては、例えば、
溶液、懸濁液、乳剤等が挙げられ、より具体的には、例
えば、水溶液、水−プロピレングリコール溶液等が挙げ
られる。液剤は、水を含んでいてもよいポリエチレング
リコールおよび/またはプロピレングリコールの溶液の
状態で製造することもできる。経口的に投与するのに適
切な液剤は、本発明にかかる化合物を水に添加し、着色
剤、香料、安定化剤、甘味剤、溶解剤、増粘剤等を必要
に応じて加えることにより製造することができる。ま
た、経口的に投与するのに適切な液剤は、式(1)で表
されるピリミジン誘導体またはその薬学的に許容される
塩を分散剤と共に水に添加し、粘重にすることによって
も製造することができる。増粘剤としては、例えば、薬
学的に許容される天然または合成ガム、レジン、メチル
セルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、
または公知の懸濁化剤等が挙げられる。
【0069】局所投与剤としては、上記の液剤、およ
び、クリーム、エアロゾル、スプレー、粉剤、ローショ
ン、軟膏等が挙げられる。上記の局所投与剤は、式
(1)で表されるピリミジン誘導体またはその薬学的に
許容される塩と、通常に使用される薬学的に許容される
希釈剤および担体とを混合することにより製造すること
ができる。軟膏およびクリームは、例えば、水性または
油性の基剤に増粘剤および/またはゲル化剤を加えて製
剤化することにより得られる。該基剤としては、例え
ば、水、液体パラフィン、植物油(ピーナッツ油、ひま
し油等)等が挙げられる。増粘剤としては、例えばソフ
トパラフィン、ステアリン酸アルミニウム、セトステア
リルアルコール、プロピレングリコール、ポリエチレン
グリコール、ラノリン、水素添加ラノリン、蜜蝋等が挙
げられる。
【0070】ローションは、水性または油性の基剤に、
薬学的に許容される一種類またはそれ以上の安定化剤、
懸濁化剤、乳化剤、拡散剤、増粘剤、着色剤、香料等を
加えることができる。
【0071】散剤は、薬学的に許容される散剤の基剤と
共に製剤化することにより得られる。該基剤としては、
例えば、タルク、ラクトース、澱粉等が挙げられる。ド
ロップは、水性または非水性の基剤と、薬学的に許容さ
れる一種類またはそれ以上の拡散剤、懸濁化剤、溶解剤
等と共に製剤化することにより得られる。
【0072】上記の局所投与剤は、必要に応じて、ヒド
ロキシ安息香酸メチル、ヒドロキシ安息香酸プロピル、
クロロクレゾール、ベンズアルコニウムクロリド等の防
腐剤、細菌増殖防止剤を含んでいてもよい。
【0073】式(1)で表されるピリミジン誘導体また
はその薬学的に許容される塩を有効成分とする、液剤ス
プレー、散剤またはドロップにした製剤は、経鼻的に投
与することができる。
【0074】本発明にかかる慢性関節リウマチ治療剤の
投与量、投与回数は、症状、年齢、体重、投与形態等に
よって異なるが、経口的に投与する場合には、通常は成
人に対し1日当たり約1〜約500mgの範囲内、より
好ましくは約5〜約100mgの範囲内の投与量を、1
回または数回に分けて投与することができる。注射剤と
して投与する場合には、約0.1〜約300mgの範囲
内、より好ましくは約1〜約100mgの範囲内の投与
量を、1回または数回に分けて投与することができる。
【0075】
【実施例】抗慢性関節リウマチ作用の確認方法とそれに
用いた材料等は、以下の通り。
【0076】(動物)日本チャールスリバーより5週齢
の雌性DBA1/Jマウスを購入し、1週間の馴化後、以下の
実験に供した。
【0077】(関節炎の惹起)ウシタイプIIコラーゲン
(コラーゲン研修会)を0.01M酢酸に2μg/ml
の濃度になるように溶解した。そして、等量のコラーゲ
ン溶液とフロイント完全アジュバント(Difco) とを連結
シリンジ内で混合し、エマルジョン化した。マウス尾根
部に該エマルジョンを1匹当たり0.1ml皮内投与し
た(初回免疫)。3週間後、同様の方法でコラーゲン溶
液とフロイント不完全アジュバント(Difco) とのエマル
ジョンを1匹当たり0.1ml皮内投与した(追加免
疫)。
【0078】(被検化合物1)下記式で表される2−ア
ミノ−4−〔1−(3,4−メチレンジオキシベンゾイ
ル)−4−ピペリジニル〕−6−(4−メトキシフェニ
ルメチル)ピリミジンを被検化合物1とした。該被検化
合物1は、前記式(1),(2),(3)の何れの式も
満足するピリミジン誘導体である。
【0079】
【化11】
【0080】〔実施例1〕 (予防的投与)0.5%メチルセルロース溶液に懸濁し
た被検化合物1(ピリミジン誘導体)を、25,50,
75,100mg/kgの投与量になるように初回免疫
(予防試験ではこの日をday 0とする)の翌日から7週
間、1日1回の頻度で週に6回、それぞれ経口投与し
た。関節炎の重症度の採点(関節炎スコアー)は、追加
免疫日から試験終了日まで行った。
【0081】(関節炎スコアー)関節炎の重症度は、Bj
ork とKleinau の基準に基づいて肉眼により各肢をそれ
ぞれ採点することによってスコアー化した。1匹当たり
の最大スコアーは16である。
【0082】 0=変化なし 1=1関節の腫脹 2=2関節の腫脹/前後肢の軽度の発赤、浮腫 3=3関節以上の腫脹/前後肢の中度の発赤、浮腫 4=上記3と同様であるが前後肢発赤、浮腫が強度/関
節強直 結果をグラフにまとめて図1に示す。0.5%メチルセ
ルロース溶液投与群(MC)に比べて、被検化合物1投
与群は、有意に抗関節炎作用を示した。
【0083】(軟X線評価)軟X線写真は、軟X線発生
装置SOFRONを用いて試験最終日に撮影した。骨破壊の程
度は、以下の基準に基づいて各肢をそれぞれ評価するこ
とによってスコアー化した。1匹当たりの最大スコアー
は12である。
【0084】 0=変化なし 1=微小な骨糜爛 2=骨糜爛が明瞭に同定できる 3=明白かつ広範な骨糜爛が多関節に存在する 結果を表1に示す。0.5%メチルセルロース溶液投与
群(MC)と被検化合物1投与群との間には、有意差は
無かった。
【0085】
【表1】
【0086】(血清IL-6)試験最終日に採取した血清中
に含まれるIL-6は、市販のELISA キット(コラーゲン研
修会)によって測定した。結果を表2に示す。0.5%
メチルセルロース溶液投与群(MC)に比べて、被検化
合物1投与群は、有意にIL-6の濃度が低かった。
【0087】
【表2】
【0088】〔実施例2〕 (治療的投与)追加免疫数日後に、関節炎症状を呈して
いるマウスを抽出し、関節炎スコアーと体重とが群間で
等しくなるように群分けした(治療試験ではこの日をda
y 0とする)。0.5%メチルセルロース溶液に懸濁し
た被検化合物1を、50,75,100mg/kgの投
与量になるように群分け日から39日間、1日1回の頻
度で週に6回、それぞれ経口投与した。関節炎スコアー
は、群分け日から試験終了日まで採点した。
【0089】結果をグラフにまとめて図2に示す。0.
5%メチルセルロース溶液投与群(MC)に比べて、被
検化合物1投与群は、有意に抗関節炎作用を示した。
【0090】また、病理組織サンプル取得のため、同じ
プロトコールで被検化合物1を100mg/kgで投与
する処置群を設けた。
【0091】(軟X線評価)軟X線写真は、軟X線発生
装置SOFRONを用いて試験最終日に撮影した。骨破壊の程
度は、以下の基準に基づいて各肢をそれぞれ評価するこ
とによってスコアー化した。1匹当たりの最大スコアー
は12である。
【0092】 0=変化なし 1=微小な骨糜爛 2=骨糜爛が明瞭に同定できる 3=明白かつ広範な骨糜爛が多関節に存在する 結果を表3に示す。0.5%メチルセルロース溶液投与
群(MC)に比べて、被検化合物1(100mg/k
g)投与群は、有意に骨破壊が抑制された。
【0093】
【表3】
【0094】(血清IL-6)試験最終日に採取した血清中
に含まれるIL-6は、市販のELISA キット(コラーゲン研
修会)によって測定した。結果を表4に示す。0.5%
メチルセルロース溶液投与群(MC)に比べて、被検化
合物1投与群は、有意にIL-6の濃度が低かった。
【0095】
【表4】
【0096】〔実施例3〕 (重篤化した関節炎に対する治療的投与)関節炎が重篤
化したマウス、即ち、関節炎スコアーが5ないし6のマ
ウスを、関節炎スコアーと体重とが群間で等しくなるよ
うに群分けし、0.5%メチルセルロース溶液に懸濁し
た被検化合物1を、100mg/kgの投与量になるよ
うに群分け日から39日間、1日1回の頻度で連日、経
口投与した。関節炎スコアーは、群分け日から試験終了
日まで採点した。
【0097】結果をグラフにまとめて図3に示す。0.
5%メチルセルロース溶液投与群(MC)に比べて、被
検化合物1投与群は、有意に抗関節炎作用を示した。
【0098】(軟X線評価)軟X線写真は、軟X線発生
装置SOFRONを用いて試験最終日に撮影した。骨破壊の程
度は、以下の基準に基づいて各肢をそれぞれ評価するこ
とによってスコアー化した。1匹当たりの最大スコアー
は12である。
【0099】 0=変化なし 1=微小な骨糜爛 2=骨糜爛が明瞭に同定できる 3=明白かつ広範な骨糜爛が多関節に存在する 結果を表5に示す。0.5%メチルセルロース溶液投与
群(MC)に比べて、被検化合物1投与群は、有意に骨
破壊が抑制された。
【0100】
【表5】
【0101】以上の結果から、前記式(1),(2),
(3)で表されるピリミジン誘導体またはその薬学的に
許容される塩は、慢性関節リウマチに有効であることが
明らかとなった。
【0102】
【発明の効果】本発明の慢性関節リウマチ治療剤は、以
上のように、前記式(1),(2),(3)で表される
ピリミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩を有
効成分とする構成である。
【0103】式(1),(2),(3)で表されるピリ
ミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩は、抗慢
性関節リウマチ作用を有する。それゆえ、慢性関節リウ
マチ治療剤、予防剤として有用な薬剤を提供することが
できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の結果を示すものであり、関節炎スコ
アー(横軸・初回免疫からの日数、縦軸・症状スコア
ー)を示すグラフである。
【図2】実施例2の結果を示すものであり、関節炎スコ
アー(横軸・関節炎発症後の日数、縦軸・症状スコア
ー)を示すグラフである。
【図3】実施例3の結果を示すものであり、関節炎スコ
アー(横軸・関節炎重篤化後の日数、縦軸・症状スコア
ー)を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川上 肇 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友製薬株式会社内 Fターム(参考) 4C063 AA03 BB04 CC81 DD10 EE01 4C086 AA01 AA02 BA13 BC21 BC42 GA02 GA12 MA01 MA04 NA14 ZA96 ZB15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) 【化1】 (式中、X1 はアミノ基または水酸基を表し、 X2 は、カルボニル基、カルボニルオキシ基、カルボニ
    ルアミノ基またはスルホニル基を表し、 R1 は、アルキル基、シクロアルキル基、非置換若しく
    は置換アリール基、非置換若しくは置換ヘテロアリール
    基、または− (CH2)m −A(式中、mは1〜10から
    選ばれる整数を表し、Aは、ハロゲン原子、シクロアル
    キル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、カル
    ボキシ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシ
    カルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキル
    オキシカルボニルアミノ基、アルキルアミノ基、ジアル
    キルアミノ基、飽和ヘテロ環、非置換若しくは置換アリ
    ール基、または非置換若しくは置換ヘテロアリール基を
    表す)を表し、 R2 は、水素原子、アルキル基または非置換若しくは置
    換アリール基を表し、 R3 は、アルキル基、非置換若しくは置換アリール基、
    非置換若しくは置換ヘテロアリール基、または− (CH
    2)m'−A' (式中、m' は1〜4から選ばれる整数を表
    し、A' は、ハロゲン原子、シクロアルキル基、水酸
    基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、ア
    ルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル
    基、アリールオキシカルボニル基、アルキルオキシカル
    ボニルアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
    基、飽和ヘテロ環、非置換若しくは置換アリール基、ま
    たは非置換若しくは置換ヘテロアリール基を表す)を表
    す)で表されるピリミジン誘導体またはその薬学的に許
    容される塩を有効成分とすることを特徴とする慢性関節
    リウマチ治療剤。
  2. 【請求項2】X2 が、カルボニル基であることを特徴と
    する請求項1記載の慢性関節リウマチ治療剤。
  3. 【請求項3】式(2) 【化2】 (式中、X1 はアミノ基または水酸基を表し、 R2 は、水素原子、アルキル基または非置換若しくは置
    換アリール基を表し、 R3 は、アルキル基、非置換若しくは置換アリール基、
    非置換若しくは置換ヘテロアリール基、または− (CH
    2)m'−A' (式中、m' は1〜4から選ばれる整数を表
    し、A' は、ハロゲン原子、シクロアルキル基、水酸
    基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、ア
    ルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル
    基、アリールオキシカルボニル基、アルキルオキシカル
    ボニルアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
    基、飽和ヘテロ環、非置換若しくは置換アリール基、ま
    たは非置換若しくは置換ヘテロアリール基を表す)を表
    す)で表されるピリミジン誘導体またはその薬学的に許
    容される塩を有効成分とすることを特徴とする慢性関節
    リウマチ治療剤。
  4. 【請求項4】式(3) 【化3】 (式中、X1 はアミノ基または水酸基を表し、 R2 は、水素原子、アルキル基または非置換若しくは置
    換アリール基を表し、 R3 は、アルキル基、非置換若しくは置換アリール基、
    非置換若しくは置換ヘテロアリール基、または− (CH
    2)m'−A' (式中、m' は1〜4から選ばれる整数を表
    し、A' は、ハロゲン原子、シクロアルキル基、水酸
    基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、ア
    ルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル
    基、アリールオキシカルボニル基、アルキルオキシカル
    ボニルアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
    基、飽和ヘテロ環、非置換若しくは置換アリール基、ま
    たは非置換若しくは置換ヘテロアリール基を表す)を表
    す)で表されるピリミジン誘導体またはその薬学的に許
    容される塩を有効成分とすることを特徴とする慢性関節
    リウマチ治療剤。
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