JP2003094244A - 被加工面の微細加工方法およびその装置 - Google Patents

被加工面の微細加工方法およびその装置

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JP2003094244A
JP2003094244A JP2001285735A JP2001285735A JP2003094244A JP 2003094244 A JP2003094244 A JP 2003094244A JP 2001285735 A JP2001285735 A JP 2001285735A JP 2001285735 A JP2001285735 A JP 2001285735A JP 2003094244 A JP2003094244 A JP 2003094244A
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viscous fluid
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JP2001285735A
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Toshikazu Nanbu
俊和 南部
Tatsuomi Nakayama
達臣 中山
Yoshiteru Yasuda
芳輝 保田
Hirotaka Chiba
啓貴 千葉
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏心に起因した円周方向の溝深さの差異が小
さく、極めて小さい切り込み量で鏡面に近い表面粗さを
得ることができ、さらに、凹凸の微細形状を同時かつ均
一に被加工面に加工し得る加工方法およびその装置を提
供する。 【解決手段】 加工物21の加工面21aと被加工物2
2の被加工面22aとを輪郭線の外接曲線同士の接触と
なるように粘性流体を介して接触させ、加工物と被加工
物とを相対的に回転することにより、加工物および被加
工物に転がり/すべり運動を加えて被加工面を微細加工
する加工方法およびその装置であって、弾性流体潤滑
(EHL)理論により予測される、接触点における粘性
流体の流体膜の厚さが所定の膜厚さとなるように、粘性
流体の流体温度、加工物と被加工物との相対的な回転速
度、および、加工物と被加工物との間の押し付け力を設
定して、被加工面を微細加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾性流体潤滑(E
HL:Elastic Hydrodynamic L
ubrication)理論により予測される流体膜の
厚さにより切り込み量を制御するようにした被加工面の
微細加工方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】被加
工物の被加工面を微細加工する従来の微細表面加工に
は、例えば、浸炭鋼の仕上げ加工である研削加工および
研磨加工がある。
【0003】前者の研削加工は、定切り込み加工であ
り、切り込み量は、バイトを取り付けたステージの変位
制御によりなされている。切り込み量の精度はステージ
を変位させる精度に依存することから、数十μmの切り
込み量が通常必要であり、加工取代をできるだけ小さく
することは困難である。また、加工後の表面粗さは、一
般的に、中心線平均粗さRa0.2μmと比較的粗いも
のである。
【0004】後者の研磨加工は、定圧加工であり、その
一例としてラップ加工がある。このラップ加工は、被加
工面を鏡面に近い面粗度に加工することができるもの
の、被加工面を微細な凹凸形状に加工することができ
ず、さらに、切り込み量の制御が煩雑であるという問題
がある。
【0005】また、高硬度材料をCBN工具で仕上げ加
工する旋削技術であるハードターニングも知られてい
る。このハードターニングは、1回の作業で凹凸面を同
時に加工ができるので加工能率が高いものの、切り込み
量が多く、また凸部の粗さが比較的大きいという問題が
ある。さらに、ハードターニングや前述した研削加工の
場合には切り込み量をステージの変位で制御しているこ
とから、被加工物を支持したセンタと被加工物の軸心と
が偏心した状態で円周方向に溝加工を施した場合には、
溝の深さが円周方向にばらついてしまうという問題があ
る。
【0006】また、特開2000−107947号公報
に記載されているように、バニッシングも知られてい
る。このバニッシングは、被加工物の被加工面にローラ
を押し付けて転動させることにより表面層に塑性変形を
生じさせ、表面粗さおよび寸法精度の向上を図り、表面
層での加工硬化と圧縮残留応力の付与とを行う工法であ
る。しかしながら、バニッシングは、塑性加工を応用し
たものであるため、表面に微細な凹凸形状を形成すると
いうような表面粗さの制御が難しいという問題がある。
【0007】このため、偏心に起因した円周方向の溝深
さの差異が小さく、極めて少ない切り込み量で鏡面に近
い表面粗さを得ることができ、しかも、凹凸の微細形状
を同時かつ均一に被加工面に加工し得る加工方法および
その装置の提案が要請されているところである。
【0008】ところで、転がり軸受けや歯車などの機械
要素においては、二面の接触が輪郭線の外接曲線同士の
接触(以下、このような接触を「外接接触」とも言う)
となっている。また、自動車などに用いられるトロイダ
ル型無段変速機では、ディスクの転動面とパワーローラ
の外表面との接触が外接接触となっている。二面の接触
が外接接触の場合には接触圧力が極端に高くなるが、こ
のような状況下においても、接触点における二面間に潤
滑油の流体膜を介在させ、焼き付きや表面の摩耗を抑え
なければならない。このため、上述したトロイダル型無
段変速機などを設計するに当たっては、集中荷重を受け
る二表面間の転がり/すべり接触点の潤滑状態を、弾性
流体潤滑理論によって解析し、十分な膜厚を有する流体
膜が得られるようにしている。
【0009】流体膜は固体面間に介在して焼き付きを防
止するとともに摩耗を低減することを目的としており、
この流体膜の膜厚が薄くなると、表面の摩耗が進行する
ことになる。したがって、流体膜の膜厚を予測できれ
ば、表面の摩耗を意図的に進行させることができること
になる。本願発明者らは、この点に着目し、流体膜の膜
厚を予測すれば、表面の摩耗量つまり切り込み量を支配
することができ、表面の微細加工に適用できることを見
出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】本発明は、このような背景の下になされた
ものであり、弾性流体潤滑理論により予測される、接触
点における粘性流体の流体膜の厚さにより被加工面の切
り込み量を制御することによって、偏心に起因した円周
方向の溝深さの差異が小さく、極めて小さい切り込み量
で鏡面に近い表面粗さを得ることができ、さらに、凹凸
の微細形状を同時かつ均一に被加工面に加工し得る加工
方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記す
る手段により達成される。
【0012】(1)加工物の加工面と被加工物の被加工
面とを輪郭線の曲線同士の接触となるように粘性流体を
介して接触させ、前記加工物と前記被加工物とを相対的
に回転することにより、前記加工物および前記被加工物
に転がり/すべり運動を加えて前記被加工面を微細加工
する加工方法であって、弾性流体潤滑理論により予測さ
れる、接触点における前記粘性流体の流体膜の厚さが所
定の膜厚さとなるように、前記粘性流体の流体温度、前
記加工物と前記被加工物との相対的な回転速度、およ
び、前記加工物と前記被加工物との間の押し付け力を設
定して、前記被加工面を微細加工してなる被加工面の微
細加工方法。
【0013】弾性流体潤滑理論による流体膜の厚さは、
例えば、次式により予測される。
【0014】 Hamrock & Dowsonの式 H=3.42gv0.49gE0.17(1−e−0.68k) … (1) ここで、 U: 速度パラメータ( U=η0u/(E′Rx)
) W: 荷重パラメータ( W=w/(E′Rx2) ) G: 材料パラメータ( G=αE′ ) H: 膜厚パラメータ( H=(h/Rx)(W/U)
) gv:粘性パラメータ( gv=GW3/U2 ) gE:弾性パラメータ( gE=W8/3/U2 ) η0:粘性流体の大気圧下の粘度[mPa・s] α: 粘性流体の圧力粘度係数[GPa−1] w: トラクション部の押し付け力[N] u: トラクション部の転がり速度[m/s] Rx:トラクション部の転がり方向等価曲率半径[m] Ry:トラクション部の転がり方向に垂直な等価曲率半
径[m] E′:トラクション部の等価縦弾性係数[GPa] k: 楕円パラメータ( k=(Ry/Rx)2/π
) である。
【0015】(2)前記加工物の前記加工面は、鏡面ま
たは規則的な凹凸形状に形成されていることを特徴とす
る上記(1)に記載の被加工面の微細加工方法。
【0016】(3)加工物の加工面と被加工物の被加工
面とを輪郭線の曲線同士の接触となるように粘性流体を
介して接触させ、前記加工物と前記被加工物とを相対的
に回転することにより、前記加工物および前記被加工物
に転がり/すべり運動を加えて前記被加工面を微細加工
する加工装置であって、前記加工面と前記被加工面との
接触点に前記粘性流体を供給する流体供給部と、前記加
工物と前記被加工物とを相対的に回転させる回転駆動部
と、前記加工物と前記被加工物とを相対的に押し付ける
押し付け部と、前記粘性流体の流体温度を制御する温度
制御部と、前記回転駆動部による前記加工物と前記被加
工物との相対的な回転速度を制御する回転速度制御部
と、前記押し付け部による前記加工物と前記被加工物と
の間の押し付け力を制御する押し付け力制御部と、弾性
流体潤滑理論により予測される、接触点における前記粘
性流体の流体膜の厚さが所定の膜厚さとなるように、前
記粘性流体の流体温度、前記加工物と前記被加工物との
相対的な回転速度、および、前記加工物と前記被加工物
との間の押し付け力を設定する設定部と、前記設定部に
よる設定内容に基づいて前記温度制御部、前記回転速度
制御部および前記押し付け力制御部の作動を制御する制
御部と、を有してなる被加工面の微細加工装置。
【0017】(4)前記加工物の前記加工面は、鏡面ま
たは規則的な凹凸形状に形成されていることを特徴とす
る請求項3に記載の被加工面の微細加工装置。
【0018】
【発明の効果】上記のように構成した本発明は以下の効
果を奏する。
【0019】請求項1に記載の発明によれば、弾性流体
潤滑理論により予測される、接触点における粘性流体の
流体膜の厚さにより被加工面の切り込み量を制御してい
るため、偏心に起因した円周方向の溝深さの差異が小さ
く、極めて小さい切り込み量で鏡面に近い表面粗さを得
ることができ、さらに、凹凸の微細形状を同時かつ均一
に被加工面に加工することができる。
【0020】請求項2に記載の発明によれば、また、弾
性流体潤滑理論を応用した流体膜厚さにより切り込み量
を制御するため、鏡面加工および微細形状加工のいずれ
をも精度よく行うことができる。
【0021】請求項3に記載の発明によれば、弾性流体
潤滑理論により予測される、接触点における粘性流体の
流体膜の厚さにより被加工面の切り込み量を制御してい
るため、偏心に起因した円周方向の溝深さの差異が小さ
く、極めて小さい切り込み量で鏡面に近い表面粗さを得
ることができ、さらに、凹凸の微細形状を同時かつ均一
に被加工面に加工し得る被加工面の微細加工装置を提供
できる。しかも、極めて小さい切り込み量の制御を、切
削バイトや研削砥石の送り量を制御して加工する装置に
比較して安価な装置で実現できる。
【0022】請求項4に記載の発明によれば、また、弾
性流体潤滑理論を応用した流体膜厚さにより切り込み量
を制御するため、鏡面加工および微細形状加工のいずれ
をも精度よく行い得る被加工面の微細加工装置を提供で
きる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しつつ説明する。
【0024】図1(A)(B)は、本発明の実施形態に
係る被加工面の微細加工装置10の要部を示す正面図お
よび側面図、図2(A)は、微細加工装置10が有する
モニタ部90のブリッジ回路91を示す図、図2(B)
は、加工物21と被加工物22との間の接触抵抗と分離
電圧との関係を示す図である。
【0025】被加工面の微細加工装置10は、加工物2
1の加工面21aと被加工物22の被加工面22aとを
輪郭線の外接曲線同士の接触となるように油などの粘性
流体(以下、単に「流体」とも言う)を介して接触さ
せ、加工物21と被加工物22とを相対的に回転するこ
とにより、加工物21および被加工物22に転がり/す
べり運動を加えて被加工面22aを微細加工するもので
ある。
【0026】微細加工装置10は、被加工物22を回転
自在に支持する支持部30と、加工面21aと被加工面
22aとの接触点に粘性流体を供給する流体供給部40
と、加工物21と被加工物22とを相対的に回転させる
回転駆動部50と、加工物21と被加工物22とを相対
的に押し付ける押し付け部60と、を有している。
【0027】図示例の被加工物22は、小径部と大径部
とからなる段付き円筒形状を有している。小径部の外周
面が被加工面22aに相当する。
【0028】加工物21は、例えば砥石であり、回転軸
35を介して回転自在に保持され、外周面は、所定の曲
率半径の円弧面に形成されている。この外周面が加工面
21aに相当する。加工物21の軸心と被加工物22の
軸心とは平行をなし、加工面21aと被加工面22aと
は、輪郭線の外接曲線同士の接触(外接接触)となって
いる。
【0029】支持部30は、被加工物22の長手方向両
側に配置されるセンタ31、32を有し、被加工物22
は、その軸心上でセンタ31、32により支持されてい
る。さらに、被加工物22の周囲に、加工物21と2個
の支持ローラ33、34とが配置されている。支持ロー
ラ33、34のそれぞれは、回転軸36、37を介して
回転自在に保持され、外周面は、所定の曲率半径の円弧
面に形成されている。支持ローラ33、34の軸心と被
加工物22の軸心とは平行をなしている。加工物21お
よび支持ローラ33、34は、被加工物22の軸心を中
心に略等間隔に配置され(図1(B)参照)、被加工物
22の外周面に当接して被加工物22を支持している。
これら加工物21および支持ローラ33、34により支
持部30が構成されている。
【0030】前記流体供給部40は、加工物21と被加
工物22との接触部位に粘性流体を供給する第1ノズル
41と、支持ローラ33、34と被加工物22との接触
部位に粘性流体を供給する第2ノズル42と、を備え
る。粘性流体は、図示しない供給源から各ノズル41、
42に案内され、各ノズル41、42から各接触部位に
向けて供給される。粘性流体の供給量は、各ノズル4
1、42に至る配管途上に設けられた図示しない流量調
整弁などによって調整される。なお、加工物21と被加
工物22との接触部位および支持ローラ33、34と被
加工物22との接触部位にノズル41、42から粘性流
体を供給する形態に代えて、加工部分を粘性流体浴中に
設置して粘性流体を各接触部位に供給する形態にしても
よい。
【0031】流体供給部40には、接触部位に供給され
る粘性流体の流体温度を制御する温度制御部44が接続
されている。温度制御部44は、粘性流体の流体温度を
検出するセンサと、粘性流体を冷却する冷却装置と、粘
性流体を加熱する加熱装置とを備え、冷却装置および加
熱装置を適宜作動させて、粘性流体の流体温度を設定さ
れた温度に調整する。
【0032】前記回転駆動部50は、例えば、加工物2
1の回転軸35に接続されたモータ51を有する。モー
タ51を駆動して加工物21が回転すると、加工物21
に接触している被加工物22が従動回転し、加工物21
と被加工物22とが相対的に回転する。被加工物22の
回転に伴ない、被加工物22に接触している支持ローラ
33、34も従動回転する。モータ51は、例えばステ
ッピングモータなどから構成されている。
【0033】回転駆動部50には、加工物21と被加工
物22との相対的な回転速度を制御する回転速度制御部
52が接続されている。モータ51は、回転速度制御部
52からの信号に基づいて駆動し、加工物21を所定の
回転数で回転駆動する。
【0034】前記押し付け部60は、例えば、回転軸3
5に被加工物22の軸心に向かう方向の力を付勢する油
圧シリンダ61などから構成されている。油圧シリンダ
61に所定の圧力に昇圧された作動油を供給することに
より、加工物21と被加工物22とが相対的に押し付け
られる。
【0035】押し付け部60には、加工物21と被加工
物22との間の押し付け力を制御する押し付け力制御部
62が接続されている。押し付け力制御部62は、作動
油を所定の圧力に昇圧するコンプレッサやブースタなど
から構成されている。
【0036】微細加工装置10はさらに、弾性流体潤滑
理論により予測される、接触点における粘性流体の流体
膜の厚さが所定の膜厚さとなるように、粘性流体の流体
温度、加工物21と被加工物22との相対的な回転速
度、および、加工物21と被加工物22との間の押し付
け力を設定する設定部70と、当該設定部70による設
定内容に基づいて温度制御部44、回転速度制御部52
および押し付け力制御部62の作動を制御する制御部と
してのコントローラ80と、を有している。設定部70
は、作業者が入力操作するキーボード、テンキーなどか
ら構成されている。
【0037】弾性流体潤滑理論により算出される流体膜
(油膜)の厚さは、回転数、荷重、粘性流体の粘度、油
の圧力粘度係数および油温の関数である。弾性流体潤滑
理論を用いて油膜厚さhを予測する式としては、以下に
示す、Hamrock &Dowsonの式(B. J. Har
mrock & D. Dowson, Proc. 5th Leeds-Lyon Symp.(197
8) 22)がある H=3.42gv0.49gE0.17(1−e−0.68k) … (1) ここで、 U: 速度パラメータ( U=η0u/(E′Rx)
) W: 荷重パラメータ( W=w/(E′Rx2) ) G: 材料パラメータ( G=αE′ ) H: 膜厚パラメータ( H=(h/Rx)(W/U)
) gv:粘性パラメータ( gv=GW3/U2 ) gE:弾性パラメータ( gE=W8/3/U2 ) η0:粘性流体の大気圧下の粘度[mPa・s] α: 粘性流体の圧力粘度係数[GPa−1] w: トラクション部の押し付け力[N] u: トラクション部の転がり速度[m/s] Rx:トラクション部の転がり方向等価曲率半径[m] Ry:トラクション部の転がり方向に垂直な等価曲率半
径[m] E′:トラクション部の等価縦弾性係数[GPa] k: 楕円パラメータ( k=(Ry/Rx)2/π
) である。
【0038】微細加工装置10にはさらに、加工状態を
把握するモニタ部90が設けられている。モニタ部90
は、例えば、電気抵抗法にて金属接触状況をモニタリン
グして、加工状態を把握するように構成されている。つ
まり、モニタ部90は、図2(A)に示されるブリッジ
回路91を有し、直流電圧をかけ分離電圧を測定して、
加工物21と被加工物22との間の接触抵抗を測定して
いる。加工物21と被加工物22との間の接触抵抗と分
離電圧との関係が図2(B)に示される。本実施形態で
は、接触抵抗が1KΩ以下となるように加工条件(粘性
流体の流体温度、加工物21と被加工物22との相対的
な回転速度、および、加工物21と被加工物22との間
の押し付け力)を選定した。接触抵抗が1KΩより大き
くなると、加工面21aと被加工面22aとの間の流体
膜が比較的十分な厚さに形成されて、加工速度が遅くな
りすぎると考えられるからである。
【0039】次に、本実施形態の作用を説明する。
【0040】まず、式(1)に基づいて、弾性流体潤滑
理論により予測される、接触点における粘性流体の流体
膜の厚さが所定の膜厚さとなるように、粘性流体の流体
温度、加工物21と被加工物22との相対的な回転速
度、および、加工物21と被加工物22との間の押し付
け力を決定する。ここに、流体膜の厚さと切り込み量と
の関係は、トライアンドエラーにより予め求められてお
り、この結果に基づいて、所望の切り込み量を実現する
のに適切な流体膜の厚さを求める。
【0041】次に、作業者は、設定部70を操作して、
決定した粘性流体の流体温度、加工物21と被加工物2
2との相対的な回転速度、および、加工物21と被加工
物22との間の押し付け力を設定する。
【0042】コントローラ80は、設定部70による設
定内容に基づいて、温度制御部44、回転速度制御部5
2および押し付け力制御部62の作動制御を開始する。
【0043】温度制御部44は、冷却装置および加熱装
置を適宜作動させて、粘性流体の流体温度を設定された
温度に調整する。流体温度が設定温度に達すると、流体
供給部40は、加工物21と被加工物22との接触部位
に第1ノズル41から粘性流体を供給し、支持ローラ3
3、34と被加工物22との接触部位に第2ノズル42
から粘性流体を供給する。
【0044】回転速度制御部52は、回転駆動部50の
モータ51を駆動し、加工物21を所定の回転数で回転
駆動する。
【0045】押し付け力制御部62は、押し付け部60
の油圧シリンダに供給する作動油を所定の圧力に昇圧
し、押し付け部60による加工物21と被加工物22と
の間の押し付け力を制御し、加工物21と被加工物22
とを一定の荷重で押し付ける。
【0046】これにより、加工物21および被加工物2
2は、加工面21aと被加工面22aと間に所定の膜厚
さの流体膜を発生させながら外接接触し、転がり/すべ
り運動が加えられる。この転がり/すべり運動により、
被加工面22aが加工面21aによって微細加工され
る。
【0047】ここに、加工物21の加工面21aが鏡面
に形成されている場合には、被加工物22の被加工面2
2aは、鏡面に加工される。一方、加工面21aが規則
的な凹凸形状に形成されている場合には、被加工面22
aは、加工面21aの形状が転写され、規則的な凹凸形
状をなす微細形状に加工される。
【0048】本実施形態の微細加工装置10によれば、
弾性流体潤滑理論により予測される、接触点における粘
性流体の流体膜の厚さにより被加工面22aの切り込み
量を制御しているため、偏心に起因した円周方向の溝深
さの差異が小さく、ナノオーダの極めて小さい切り込み
量で鏡面に近い表面粗さを得ることができ、しかも、凹
凸の微細形状を同時かつ均一に被加工面22aに加工す
ることができる。
【0049】また、ナノオーダの切り込み制御を、切削
バイトや研削砥石の送り量を制御して加工する装置に比
較して安価な装置で実現できる。
【0050】また、弾性流体潤滑理論を応用した流体膜
厚さにより切り込み量を制御するため、鏡面加工および
微細形状加工のいずれをも精度よく行うことができる。
【0051】切り込み量は、荷重を増す程、回転数を遅
くする程、温度を大きくする程、粘性流体の粘度を小さ
くする程、大きくなる。
【0052】なお、弾性流体潤滑理論による流体膜の厚
さを予測するための(1)式は例示であり、弾性流体潤
滑理論に基づく限りにおいて、他の予測式を用いてもよ
いことは言うまでもない。
【0053】また、加工物21の加工面21aに、Ti
N、TiCN、CrNをコーティングすることにより一
層の加工精度の向上が見込まれる。さらに、被加工物2
2に、肌焼き鋼の浸炭焼入れ焼き戻し、肌焼き鋼の浸炭
窒化焼入れ焼き戻し、軸受鋼の焼入れ焼き戻し、軸受鋼
の浸炭焼入れ焼き戻し、軸受鋼の浸炭窒化焼入れ焼き戻
しのうちから選択される少なくともいずれか1つの処理
を施すことにより、一層の加工精度の向上が見込まれ
る。
【0054】さらに、加工面と被加工面とが外接接触す
る形態は、図示した実施形態の場合に限られない。例え
ば、加工物の外周面が軸方向に沿ってフラットな円筒形
状を有し、被加工物の外周面が軸方向に沿う中央部分に
おいて所定の曲率半径で膨らんだクラウニング形状を有
する場合にも、加工面と被加工面とは外接接触する。
【0055】さらに、被加工物として、トロイダル型無
段変速機におけるディスクに本実施形態の加工方法およ
び装置を適用した場合には、被加工面としての転動面を
ナノオーダの極めて小さい切り込み量で鏡面に近い表面
粗さに形成できる。
【0056】
【実施例】次に、一実施例について説明する。図3は、
実施例における被加工面の微細加工装置の要部を示す側
面図である。
【0057】加工物21は、SUJ2鋼からなり、直径
が60mm、厚さが10mmであり、外周面が軸方向に
沿ってフラットな円筒形状を有する。この加工物21
は、SUJ2鋼を焼き入れ焼き戻した後に、転がり滑り
面を、研削後に多結晶CBN切削工具を用いて切削加工
し、この後、テープラップにて凸部を削り落として製造
した。加工面21aとなる転がり滑り面の形状として、
溝幅が15μm、溝ピッチ間隔が29μm、溝深さが
2.5μmの凹凸形状を得た。
【0058】被加工物22も同様に、SUJ2鋼からな
り、直径が60mm、厚さが10mmであり、軸方向に
沿う中央部分において外周面が曲率半径R=30mmで
膨らんだクラウニング形状を有する。この被加工物22
は、SUJ2鋼を焼き入れ焼き戻してなる材を、研削し
た後にテープラップにより仕上げて製造した。被加工面
22aとなる転がり滑り面は、中心線平均粗さRaが
0.01μm、最大高さRyが0.1μmに仕上げた。
【0059】2つの支持ローラ33、34は、SUJ2
鋼からなり、直径が60mm、厚さが10mmであり、
外周面が軸方向に沿ってフラットな円筒形状を有する。
これら支持ローラ33、34は、SUJ2鋼を焼き入れ
焼き戻した後に、転がり滑り面を、研削した後にテープ
ラップにより仕上げて製造した。被加工物22に接触す
る転がり滑り面は、中心線平均粗さRaが0.01μ
m、最大高さRyが0.1μmに仕上げた。
【0060】上記の加工物21および被加工物22を、
図3に示すように、微細加工装置10に取り付け、45
0kgの押し付け荷重のもと、120℃に温度コントロ
ールした油を2リットル/minでノズルより転がり滑
り部に供給した。その後、平均転がり速度が30m/
s、一定すべり率が3%となるように回転数を制御し、
加工を5分間行った。本試験条件において、平滑面を仮
定して算出される最小油膜厚さは、0.25μmであ
る。なお、モニタ部90により、加工物21と被加工物
22との間の接触抵抗が1KΩ以下となるように試験条
件を選定した。
【0061】図4(A)(B)および(C)は、それぞ
れ、加工前における加工物21の加工面21aの形状、
加工前における被加工物22の被加工面22aの形状お
よび加工後における被加工物22の被加工面22aの形
状を示す図である。各図において、横軸は測定領域(単
位:mm)、縦軸は表面粗さ(単位:μm)を表してい
る。また、表面形状の測定には、表面粗さ形状測定装置
((株)東京精密社製サーフコム1400A)を用い
た。
【0062】図より明らかなように、加工面21aが規
則的な凹凸形状に形成された加工物21を用いて被加工
物22の被加工面22aを微細加工すると、加工面21
aの形状が被加工面22aに転写され、規則的な凹凸形
状をなす微細形状を凹部および凸部の両者を同時に、か
つ、均一に加工できた。被加工面22aの表面形状を測
定したところ、深さが0.1nm、溝ピッチ間隔が29
μmであった。
【0063】
【比較例】比較例として、実施例により得られた溝形
状、具体的には図4(C)に示される溝形状を形成する
ように、多結晶CBN切削工具を用いて切削加工を行っ
た。
【0064】図5(A)(B)および(C)は、それぞ
れ、実施例について加工前における加工物21の加工面
21aの形状を示した図4(A)をスケールを変えて示
す図、実施例について加工後における被加工物22の被
加工面22aの形状を示した図4(C)をスケールを変
えて示す図および比較例について加工後における被加工
物22の被加工面22aの形状を示す図である。なお、
図4(A)(C)をスケールを変えて図5(A)(B)
に示したのは、実施例と比較例との対比を容易にするた
めである。各図において、横軸は測定領域(単位:m
m)、縦軸は表面粗さ(単位:μm)を表している。ま
た、表面形状の測定には、実施例と同様に、表面粗さ形
状測定装置((株)東京精密社製サーフコム1400
A)を用いた。
【0065】図5(B)と図5(C)とを比較すれば明
らかなように、切り込み量を実施例と同程度に小さくし
た比較例における切削加工では、芯出しの際の偏心に起
因して、被加工物22の被加工面22aは規則的な凹凸
形状とならず、円周方向の溝深さの変化が不均一であっ
た。
【0066】円周方向の溝深さの変化を均一にするため
には、切り込み量を大きくし、加工取代を多くする必要
があるが、仮に、加工取代を大きくすることを許容した
としても、工具摩耗量が多く、安定した加工が困難とな
る。
【0067】上述した実施例においては、比較例との対
比により、偏心に起因した円周方向の溝深さの差異が小
さく、極めて小さい切り込み量で凹凸の微細形状を同時
かつ均一に被加工面に加工できることが明らかとなっ
た。
【0068】また、本願発明の加工方法およびそれに用
いる装置は、内接接触の場合にも同様に適用できるもの
である。内接接触の場合の加工例を、図6(A)(B)
に示す。このような場合でもこれまで説明してきたよう
な弾性流体潤滑理論やその理論に基づく手法を用いて、
円筒状の被加工物22の被加工面22aである内側面の
加工にも適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(A)(B)は、本発明の実施形態に係
る被加工面の微細加工装置の要部を示す正面図および側
面図である。
【図2】 図2(A)は、微細加工装置が有するモニタ
部のブリッジ回路を示す図、図2(B)は、加工物と被
加工物との間の接触抵抗と分離電圧との関係を示す図で
ある。
【図3】 実施例における被加工面の微細加工装置の要
部を示す側面図である。
【図4】 図4(A)(B)および(C)は、それぞ
れ、加工前における加工物の加工面の形状、加工前にお
ける被加工物の被加工面の形状および加工後における被
加工物の被加工面の形状を示す図である。
【図5】 図5(A)(B)および(C)は、それぞ
れ、実施例について加工前における加工物の加工面の形
状を示した図4(A)をスケールを変えて示す図、実施
例について加工後における被加工物の被加工面の形状を
示した図4(C)をスケールを変えて示す図および比較
例について加工後における被加工物の被加工面の形状を
示す図である。
【図6】 内接接触の場合の被加工面の微細加工装置の
要部を示す側面図および正面図である。
【符号の説明】
10…被加工面の微細加工装置。 21…加工物 21a…加工面 22…被加工物 22a…被加工面 40…流体供給部 44…温度制御部 50…回転駆動部 52…回転速度制御部 60…押し付け部 62…押し付け力制御部 70…設定部 80…コントローラ(制御部) 90…モニタ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 保田 芳輝 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 千葉 啓貴 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3C047 FF01 GG19 3C050 FC07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工物の加工面と被加工物の被加工面と
    を輪郭線の曲線同士の接触となるように粘性流体を介し
    て接触させ、前記加工物と前記被加工物とを相対的に回
    転することにより、前記加工物および前記被加工物に転
    がり/すべり運動を加えて前記被加工面を微細加工する
    加工方法であって、 弾性流体潤滑理論により予測される、接触点における前
    記粘性流体の流体膜の厚さが所定の膜厚さとなるよう
    に、前記粘性流体の流体温度、前記加工物と前記被加工
    物との相対的な回転速度、および、前記加工物と前記被
    加工物との間の押し付け力を設定して、前記被加工面を
    微細加工してなる被加工面の微細加工方法。
  2. 【請求項2】 前記加工物の前記加工面は、鏡面または
    規則的な凹凸形状に形成されていることを特徴とする請
    求項1に記載の被加工面の微細加工方法。
  3. 【請求項3】 加工物の加工面と被加工物の被加工面と
    を輪郭線の曲線同士の接触となるように粘性流体を介し
    て接触させ、前記加工物と前記被加工物とを相対的に回
    転することにより、前記加工物および前記被加工物に転
    がり/すべり運動を加えて前記被加工面を微細加工する
    加工装置であって、 前記加工面と前記被加工面との接触点に前記粘性流体を
    供給する流体供給部と、 前記加工物と前記被加工物とを相対的に回転させる回転
    駆動部と、 前記加工物と前記被加工物とを相対的に押し付ける押し
    付け部と、 前記粘性流体の流体温度を制御する温度制御部と、 前記回転駆動部による前記加工物と前記被加工物との相
    対的な回転速度を制御する回転速度制御部と、 前記押し付け部による前記加工物と前記被加工物との間
    の押し付け力を制御する押し付け力制御部と、 弾性流体潤滑理論により予測される、接触点における前
    記粘性流体の流体膜の厚さが所定の膜厚さとなるよう
    に、前記粘性流体の流体温度、前記加工物と前記被加工
    物との相対的な回転速度、および、前記加工物と前記被
    加工物との間の押し付け力を設定する設定部と、 前記設定部による設定内容に基づいて前記温度制御部、
    前記回転速度制御部および前記押し付け力制御部の作動
    を制御する制御部と、を有してなる被加工面の微細加工
    装置。
  4. 【請求項4】 前記加工物の前記加工面は、鏡面または
    規則的な凹凸形状に形成されていることを特徴とする請
    求項3に記載の被加工面の微細加工装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005342864A (ja) * 2004-06-07 2005-12-15 Nissan Motor Co Ltd 微細凹部加工装置及び微細凹部加工方法
CN112958841A (zh) * 2021-02-18 2021-06-15 西门子工厂自动化工程有限公司 用于加工辊轮的方法

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JP4587026B2 (ja) * 2004-06-07 2010-11-24 日産自動車株式会社 微細凹部加工装置及び微細凹部加工方法
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