JP2003092038A - 複合碍管 - Google Patents

複合碍管

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JP2003092038A
JP2003092038A JP2001283012A JP2001283012A JP2003092038A JP 2003092038 A JP2003092038 A JP 2003092038A JP 2001283012 A JP2001283012 A JP 2001283012A JP 2001283012 A JP2001283012 A JP 2001283012A JP 2003092038 A JP2003092038 A JP 2003092038A
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flange
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composite
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Yoshihiko Hirano
嘉彦 平野
Toshiaki Inohara
俊明 猪原
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 FRP筒とフランジの接合部及び周辺部に水
分浸透及びガス漏洩を防ぐ構造を持たせるとともに、F
RP筒表面の水分透過性を制御することにより、碍管外
部からの水分の侵入と碍管内部からのガス漏洩を防止
し、長期信頼性の良好な複合碍管を提供する。 【解決手段】 筒状体2と、前記筒状体の外周の少なく
とも一部を被覆する外皮部3と、前記筒状体の両端に形
成された挿入部5と、この挿入部5の部分に嵌合された
状態で接着されたフランジ4とから複合碍管を形成す
る。フランジ4には、挿入部5が挿入される嵌合部7
と、この嵌合部の底部に位置し、かつ前記筒状体の挿入
部の先端面6が接するリング状の受け部8を設ける。前
記筒状体2に形成された挿入部5は、その外周面が平滑
面である。筒状体2に形成された挿入部5の先端面周囲
のコーナー部分に面取部を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス遮断器やガス
開閉装置に適用される複合碍管に係り、特に碍管外部か
らの水分の浸入及び碍管内部からのガスの漏洩を防止
し、複合碍管の長期信頼性を向上させることに関する。
【0002】
【従来の技術】複合碍管とは従来から用いられている磁
器製碍管の磁器部分を、円筒状または円錐状の繊維強化
プラスチック(以下、FRPと記す)からなるコアと、
これに固着するシリコーンゴム等の高分子絶縁材料から
なる笠型外被とから構成したものである。この複合碍管
は、小形軽量であり、防爆性・耐震性に優れ、しかも外
被の撥水効果により汚損耐電圧性能が高く、磁器碍管に
比べて事故時の安全性も高い。そのため、磁器碍管に代
わり急速に普及している。
【0003】ここで従来技術における複合碍管の構造
を、図6を用いて示す。複合碍管1の本体部分は、FR
P筒2、外皮部3、上下のフランジ4からなる。FRP
筒2はガラス繊維とエポキシ樹脂等の熱硬化型樹脂から
成る繊維強化樹脂であり、外皮部3はゴム材料、フラン
ジ4は鉄やアルミ等の金属を使用したものが多い。フラ
ンジ4は、上部が高圧電線、下部がガス絶縁機器等に接
続され、複合碍管内部を貫通する導体により電気的に接
続される。また、複合碍管内部及びこの碍管を取り付け
る機器タンク内には、絶縁性能の優れたガス(例えば、
六弗化硫黄ガスSF6)が充填されている。
【0004】前述のような構造を持つ複合碍管は、通常
屋外で使用されることが多いため、太陽光や降雨等に晒
されるとともに、大気中に浮遊する塵埃の付着により汚
損される。そのため、外皮部には耐候性、耐汚損特性が
優れていることが要求され、これら特性に優れたエチレ
ンプロピレンゴム(EPDM)、エチレンビニルアセテ
ート(EVA)、シリコーンゴム等の高分子材料が用い
られている。そのうち、特に長期間に渡って撥水性を維
持することにより高い耐汚損性を発揮し続ける、シリコ
ーンゴムが広く使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シリコ
ーンゴム材料はガス透過性の高い材料であると共に、水
蒸気をも透過し易いという特徴を有している。それゆ
え、湿潤、高温多湿な環境に、シリコーンゴム製笠から
なる複合碍管を置いた場合、笠材を透過した水分がFR
P筒に浸透し、最終的にはFRP筒内の絶縁ガスまでに
達する可能性が考えられる。また、FRP筒とフランジ
との接合界面の接着不備等の理由により、剥離や欠陥等
の問題がある場合には、このFRP筒とフランジの接合
界面を通して水分が浸入し、FRP筒内の絶縁ガスの水
分含有率が上昇する可能性がある。
【0006】このような絶縁ガス中の水分量の上昇は、
絶縁ガスの耐電圧性能を低下させ、さらには複合碍管自
体の絶縁性能に影響を及ぼす怖れがある。また、FRP
筒とフランジの接合界面に問題がある場合には、このF
RP筒2とフランジ4の界面からFRP筒2内の絶縁ガ
スが漏洩する可能性もある。
【0007】本発明は、上記のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その目的は、
FRP筒とフランジの接合部及び周辺部に、水分の浸透
及びガスの漏洩を防ぐ構造を持たせるとともに、FRP
筒表面の水分透過性を制御することにより、碍管外部か
らの水分の侵入と碍管内部からのガス漏洩を防止し、長
期信頼性の良好な複合碍管を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、筒状体と、前記筒状体の外
周の少なくとも一部を被覆する外皮部と、前記筒状体の
両端に形成された挿入部と、この挿入部の部分に嵌合さ
れた状態で接着されたフランジとを有する複合碍管にお
いて、前記フランジには、前記筒状体端部の挿入部が挿
入される嵌合部と、この嵌合部の底部に位置し、かつ前
記筒状体の挿入部の先端面が接するリング状の受け部が
設けられ、前記筒状体に形成された挿入部は、その外周
面が平滑面であることを特徴とする。
【0009】以上のような、請求項1記載の発明では、
前記筒状体における前記嵌合部への挿入部として長い接
着シール面を確保することができる。加えて、フランジ
の受け部が、前記筒状体の先端面を受ける構造のため、
フランジを介して高い圧縮力を加えることにより、前記
筒状体の先端面と受け部に面圧をかけながら容易に接着
することができる。また、前記筒状体と前記フランジの
接触面が平滑面であるので、筒状体とフランジの密着性
を高めることができる。
【0010】請求項2記載の発明は、前記筒状体に形成
された挿入部の外径が前記フランジの嵌合部の内径と略
同一であり、前記筒状体に形成された挿入部は、その軸
方向に対する長さが、前記フランジの嵌合部における前
記筒状体の挿入口から前記受け部間の軸方向に対する長
さ以上であり、前記筒状体の内径が、前記リング状の受
け部の内径と略同一であることを特徴とする。
【0011】以上のような請求項2記載の発明では、前
記筒状体の挿入部の外径寸法を、フランジの嵌合部の内
径寸法と同一にすることにより、筒状体の挿入部とフラ
ンジの嵌合部との密着性を高めることができる。また、
筒状体の挿入部の長さが、前記嵌合部の前記筒状体の挿
入口から前記受け部までの軸方向に対する長さより長く
構成されていることにより、その挿入口が筒状体を受け
てしまうことによって、筒状体の端部面と受け部の間に
隙が生じたり、筒状体をフランジに挿入する際、前記筒
状体の先端面と受け部に面圧をかけることで挿入口が筒
状体にせん断応力を発生させ、筒状体に亀裂等が生じる
ことを防止することができる。
【0012】請求項3記載の発明は、前記嵌合部におけ
る前記筒状体との接触面に接着剤が塗布され、前記接着
剤が前記外皮部の成形時の温度よりも高い耐熱特性を有
することを特徴とする。以上のような請求項3記載の発
明では、接着剤によって、筒状体とフランジを確実に接
着することができ、相互の密着性を高めることができる
と共に、外被部の成形作業工程で生じる接合面の欠陥を
防ぐことで、筒状体とフランジからの水分の浸透やガス
の漏洩を防ぐことが出来る。
【0013】請求項4記載の発明は、前記筒状体に形成
された挿入部の先端面周囲のコーナー部分に、面取部が
形成されていることを特徴とする。以上のような請求項
4記載の発明では、嵌合部に筒状体を挿入する際、筒状
体の挿入部分と嵌合部との接触面から出る余分な接着剤
を、フランジの受け部と筒状体の先端面との接合界面に
形成された空間に集めることができる。これにより、筒
状体の先端面と受け部との接合界面に接着剤が滞留する
ことなく、この部分における接着性の低下を防ぐことが
できる。同時に、この空間において余分な接着剤が集ま
り硬化するため、空間が一種のシール部として作用し、
筒状体とフランジとの高い気密性を確保することができ
る。
【0014】請求項5記載の発明は、前記筒状体に形成
された挿入部の先端面と、前記フランジに形成された受
け部との接合界面の内側面を覆うように、樹脂層が設け
られていることを特徴とする。また、請求項6記載の発
明は、前記樹脂層が粘着性のある物質を塗布して硬化す
ることにより形成されていることを特徴とする。以上の
ような請求項5または請求項6記載の発明では、接合界
面に隙間がある等の欠陥がある場合であっても、筒状体
内部への水分侵入や外部へのガスの漏洩を防ぐことがで
きると共に、例えば、この物質として、樹脂含浸ガラス
テープや接着剤を利用することで、樹脂層を容易に作成
することが可能となる。
【0015】請求項7記載の発明は、前記樹脂層が、前
記筒状体側面に形成されていることを特徴とする。以上
のような請求項7記載の発明では、水分等が外皮部を浸
透してきた場合であっても、筒状体側面の樹脂層で遮断
されるため、筒状体本体には染み込み難くなり、長期に
わたり水分の浸入を防ぐことができる。
【0016】請求項8記載の発明は、前記フランジにお
ける筒状体の挿入口側の端部と前記外皮部の端部とが階
段状に段をなして接合され、前記フランジと前記外皮部
の外周上の接合界面が連続していることを特徴とする。
以上のような請求項8記載の発明では、前記挿入先端面
と外皮部の先端面との接合界面を直線で形成した時より
も界面を長くとることができ、結果としてかかる界面を
通しての水分やガスの漏洩、浸入を困難にすることがで
きる。
【0017】
〔1. 第1の実施の形態〕
〔1−1.第1の実施の形態の構成〕第1の実施の形態
の構成について、図1から図3を参照して説明する。図
1は本実施の形態に係るFRP筒、外皮、及びフランジ
の構成を示す縦断面図、図2は同じく分解状態の縦断面
図、図3はFRP筒の構成を示す横断面図である。
【0018】図1において、複合碍管10は、円筒状ま
たは円錐状のFRP筒2と、そのFRP筒2を覆うよう
に固着された外皮部3と、FRP筒の両端に接着・固定
されたフランジ4とからなる。このFRP筒2は、その
両端に設けられたフランジ4への挿入部5と、この挿入
部5の先端面6とを備えている。一方、フランジ4は、
FRP筒2の挿入部5が挿入される嵌合部7と、挿入部
5の先端面6が当接する受け部8と、フランジ4におけ
るFRP筒2の挿入口部分の周縁に形成され、かつ前記
外皮部3と接する面である挿入口端部9とを備えてい
る。更に、前記嵌合部7内周面と受け部8表面とには接
着剤Sが塗布されている。
【0019】前記挿入部5の外周面は研磨等によって平
滑にされ、その先端部にはフランジ4の受け部8との当
接面である先端面6があり、この先端面6の外径がFR
P筒の外径よりも小さくなるように、挿入部5のコーナ
ー部分は斜めに切り落とされもしくは丸められて、面取
されている。一方、フランジ4の嵌合部7は、そこに挿
入されるFRP筒2の挿入部5と接合する部分であり、
受け部8はこの嵌合部7の底部に形成され、前記先端面
6と接合する部分である。この嵌合部7内の側面と受け
部8の表面に塗布されている接着剤Sは、外皮部3の成
形時に生じる温度よりも高い耐熱特性を有している。
【0020】ここで、FRP筒2とフランジ4の各部に
おける寸法関係について説明する。図2に示すように、
挿入部5の筒軸方向に対する長さAは、嵌合部7の同方
向の長さBよりも長く設定されている。また、挿入部5
の外径Cと嵌合部7の内径D、及びFRP筒の内径Eと
受け部8の内径Fは、それぞれ同一に設定されている。
【0021】また、FRP筒2は、図3の水平断面図に
示すように、ガラス繊維11と、熱硬化性樹脂12とか
らなる芯部分と、その外周面を樹脂のみによって覆う外
周層13とによって構成されている。この外周層13の
樹脂の構成は、樹脂含浸ガラステープや含浸樹脂を塗布
して硬化させることにより形成されている。
【0022】〔1−2.第1の実施の形態の作用効果〕
以上のような構成からなる本実施の形態に係る複合碍管
10は、次のような製造工程により製造される。すなわ
ち、図4に示すように、FRP筒2の挿入部5を、矢印
I方向に向かって一定の圧力をかけながら、フランジ4
の嵌合部7に挿入する。この際、先端面6が受け部8に
接合し密着するまでしっかりと圧力をかけ続けなければ
ならない。また、挿入時において、嵌合部7及び受け部
8にあらかじめ塗布された接着剤Sの余剰分は、挿入部
5によって掃き出され、加工された挿入部5の先端部に
滞留していく。
【0023】挿入後の様子を図1に示す。挿入完了後は
FRP筒2とフランジ4が、挿入部5と嵌合部7及び先
端面6と受け部8を介して接合される。また、上述よう
に、掃き出され、滞留した余剰接着剤Sは、挿入後硬化
し、周囲に隙間なく密着する。
【0024】接合作業完了後、先端面6と受け部8との
接合界面の内側面に、樹脂層Jを塗布する。この樹脂層
Jは、前述した外周層13と同様、樹脂含浸ガラステー
プや含浸樹脂を塗布して硬化させることにより形成され
ている。塗布する範囲は、先端面6と受け部8との接合
界面を覆う程度であれば充分であり、必要以上に広く塗
布する必要はない。最後に、FRP筒2の周囲にそれを
覆うように外皮部3を成形する。
【0025】以上のように作用する本実施の形態に係る
複合碍管10は、次のような効果を奏する。 (1)FRP筒2の挿入部5に研磨等により平滑にされ
た面を設けることにより、先端面6まで至る長い接着シ
ール面を確保することができる。また、フランジ4の嵌
合部7に受け部8を設けることにより、圧縮強度が高い
FRP筒2の先端面6と受け部8に高い面圧をかけなが
ら接着することが可能であり、はく離等の欠陥がない、
良好な接着状態を形成でき、高い気密性を確保すること
ができる。さらに、複合碍管の全長は受け部8の厚さと
FRP筒2の全長で決定でき、碍管全長を精度よく製造
することが可能となる。
【0026】(2)挿入部5の筒軸方向の長さAを嵌合
部の同方向の長さB以上にすることにより、FRP筒2
を挿入口端部9が受けてしまうことによって、受け部8
と先端面6が充分に接合しない、もしくは、先端面6が
受け部8に届かないようなことを防止することができ
る。同時に、受け部7と先端面6に面圧を加えた際に、
挿入口端部9がFRP筒2にせん断応力を発生させ、F
RP筒外周上に亀裂等が生じるのを防ぐことができる。
また、挿入部5の外径Cと嵌合部7の内径Dとを同一に
設定することで、挿入部5及び嵌合部7の接合面の密着
性を高めることができる。さらに、FRP筒2の内径E
と受け部5の内径Fを同一にすることにより、受け部8
に対して先端面6のすべての面をシール接着面として使
用することが可能であり、先端面6と受け部8の接合界
面における気密性を高めることができる。
【0027】(3)嵌合部7の内周面と受け部8表面全
体に接着剤Sを十分塗布することにより、FRP筒2と
フランジ4の接合界面の密着性を高めることができる。
また、外皮部3は、短時間で硬化・加硫するため、その
成形は概ね室温より高い温度で加熱することによって行
われる。そのため、FRP筒2とフランジ4を接合した
後に外皮を成形する場合、外皮部3の成形温度よりも耐
熱性が低い接着剤を使用すると、FRP筒2とフランジ
4の接合強度が低下し、接合界面にはく離や亀裂等の欠
陥が生じる。そこで、この接着剤Sが、外皮部3の成形
温度よりも高い耐熱特性を有することにより、かかる接
合界面の欠陥を回避し、FRP筒2とフランジ4からの
水分の浸透やガスの漏洩を防ぐことができる。
【0028】(4)嵌合部7の内周面と受け部8の表面
に塗布した接着剤Sが、FRP筒2をフランジ4に挿入
する際にFRP筒2で削ぎ落とされることで、先端面6
と受け部8との接合界面に集中してしまうと、この余剰
接着剤の存在は接着性を低下させ、ひいては気密性の低
下に繋がる。そこで、FRP筒2の挿入端の角を斜めに
切り落とす、もしくは、丸めることにより、前記挿入端
と嵌合部7及び受け部8との間に隙間ができるため、削
ぎ落とされる余剰接着剤は、この隙間に集められ先端面
6と受け部8との接合界面に集中することはなくなる。
すなわち、この部分の密着性の低下を防止することがで
きると共に、集まった接着剤は、その場で硬化し、一種
のシール部として働くため、FRP筒2とフランジ4に
高い気密性を確保することができる。
【0029】(5)先端面6と受け部8の接合界面の内
側面を、樹脂層Jによって覆うことによって、この接合
界面の密着性に欠陥がある場合に、FRP筒2内部の絶
縁ガスがこの接合界面を通って漏洩したり、外部から接
合界面を伝わって水が浸入してくるのを防ぐことができ
る。また、この樹脂層Jは、樹脂含浸ガラステープや接
着材を利用することにより、容易に作成することが可能
である。
【0030】(6)FRP筒2は、ガラス繊維11と熱
硬化性樹脂12でできており、水分を浸透させやすい
が、FRP筒2の外周面に樹脂のみでなる外周層13を
形成し、この外周層13を残したままフランジ4を接合
して外皮部3を取付けることにより、FRP筒に対し、
外皮部3を浸透してきた水分を遮断することができ、内
部のガスまで水分が到達することを防ぐことができる。
【0031】〔2.第2の実施の形態〕次に、第2の実
施の形態に係る複合碍管について説明する。図5は、本
実施の形態に係る複合碍管20の構成を示す模式図であ
る。本実施の形態の構成は、図2から図4に示す第1の
実施の形態に係る複合碍管10の挿入口端部9近傍に、
図5に示すような段部14を設けたものである。すなわ
ち、本実施の形態に係る複合碍管20の構成は、段部1
4を除いて第1の実施の形態に係る複合碍管10と同様
である。
【0032】図5に示すように、複数段(ここでは4
段)からなる段部14は、フランジ4の被挿入端部9近
傍において、嵌合部7の内周面からフランジ4の外周面
に向かって低くなるように設けられている。同時に、こ
の段部14は、その段に合わせて外皮部3の端部で覆わ
れ、さらに、フランジ4の外周面と外皮部3の外周面と
が連続するように構成されている。ここで、段部14の
段のうち、最も嵌合部7の内側面に近い段aから、受け
部8間での長さB‘は、挿入部5の長さAよりも短くな
るように設定されている。
【0033】以上のような本実施の形態の構成によれ
ば、第1の実施の形態における効果に加え、以下のよう
な効果を得ることができる。すなわち、挿入口端部9近
傍に段部14を設けることで、外皮部3とフランジ4の
界面を直線で形成した時よりも界面を長くすることがで
き、これにより、この界面からの水分の浸透やガスの漏
洩を防止することが可能となる。また、フランジ4の外
周面と外皮部3外周面を連続するように構成すること
で、外皮部3とフランジ4の界面近傍の外周上に水等が
滞留する部分をなくすことができ、この滞留した水等に
よる界面の腐食及び浸水を防止することができるように
なる。
【0034】
【発明の効果】以上、説明したように本発明における複
合碍管によれば、碍管外部からの水分の浸入及び碍管内
部からのガス漏洩を防止し、長期信頼性の良好という優
れた効果を奏する複合碍管を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における複合碍管の
縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるFRP筒と
外皮部とフランジの構成を示す分解縦断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるFRP筒の
横断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるFRP筒を
フランジに挿入する様子を示す縦断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態における複合碍管の
縦断面図である。
【図6】従来技術における複合碍管の縦断面図である。
【符号の説明】
1、10、20・・・・複合碍管 2・・・・FRP筒 3・・・・外皮部 4・・・・フランジ 5・・・・挿入部 6・・・・先端面 7・・・・嵌合部 8・・・・受け部 9・・・・挿入口端部 11・・・・ガラス繊維 12・・・・熱硬化性樹脂 13・・・・樹脂のみでなる層 14・・・・段部 15・・・・熱硬化性樹脂 J・・・・樹脂層 S・・・・接着剤

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状体と、前記筒状体の外周の少なくと
    も一部を被覆する外皮部と、前記筒状体の両端に形成さ
    れた挿入部と、この挿入部の部分に嵌合された状態で接
    着されたフランジとを有する複合碍管において、 前記フランジには、前記筒状体端部の挿入部が挿入され
    る嵌合部と、この嵌合部の底部に位置し、かつ前記筒状
    体の挿入部の先端面が接するリング状の受け部が設けら
    れ、 前記筒状体に形成された挿入部は、その外周面が平滑面
    であることを特徴とする複合碍管。
  2. 【請求項2】 前記筒状体に形成された挿入部の外径が
    前記フランジの嵌合部の内径と略同一であり、 前記筒状体に形成された挿入部は、その軸方向に対する
    長さが、前記フランジの嵌合部における前記筒状体の挿
    入口から前記受け部間の軸方向に対する長さ以上であ
    り、 前記筒状体の内径が、前記リング状の受け部の内径と略
    同一であることを特徴とする請求項1記載の複合碍管。
  3. 【請求項3】 前記嵌合部における前記筒状体との接触
    面に接着剤が塗布され、前記接着剤が前記外皮部の成形
    時の温度よりも高い耐熱特性を有することを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の複合碍管。
  4. 【請求項4】 前記筒状体に形成された挿入部の先端面
    周囲のコーナー部分に、面取部が形成されていることを
    特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載の複
    合碍管。
  5. 【請求項5】 前記筒状体に形成された挿入部の先端面
    と、前記フランジに形成された受け部との接合界面の内
    側面を覆うように、樹脂層が設けられていることを特徴
    とする請求項請求項1、請求項2、請求項3または請求
    項4記載の複合碍管。
  6. 【請求項6】 前記樹脂層が、粘着性のある物質を塗布
    して硬化することにより形成されていることを特徴とす
    る請求項5記載の複合碍管。
  7. 【請求項7】 前記樹脂層が、前記筒状体側面に形成さ
    れていることを特徴とする請求項5または請求項6記載
    の複合碍管。
  8. 【請求項8】 前記フランジにおける筒状体の挿入口側
    の端部と前記外皮部の端部とが階段状に段をなして接合
    され、前記フランジと前記外皮部の外周上の接合界面が
    連続していることを特徴とする請求項1、請求項2、請
    求項3、請求項4または請求項5記載の複合碍管。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019193390A (ja) * 2018-04-23 2019-10-31 住友電気工業株式会社 複合碍管、及び終端接続部

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JP2019193390A (ja) * 2018-04-23 2019-10-31 住友電気工業株式会社 複合碍管、及び終端接続部

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