JP2003091761A - 硬貨と硬貨に混入付着したごみの分離除去装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】硬貨を洗浄する前に、使用された硬貨をふるい
にかけて硬貨に混入し或いは付着しているごみを分離し
て硬貨の汚れを除去し、自動的にごみと硬貨を分離しご
みが付着していない硬貨にする装置を提供し、この装置
を硬貨の洗浄装置と組み合わせて使用出来るため、使用
された硬貨の洗浄乾燥までを効率的にする。 【解決手段】スプリングを介して外装の鉄板１７に設け
た高さ調整が出来る底板４には、該振動の吸収用にスプ
リング２と鉄板の高さ調整螺子１を設け、僅かに傾斜し
た底板４には側壁５を有し、内側壁にふるい６，７ａ，
７ｂ，８を階段状に傾斜させ、ふるい８の傾斜前方には
硬貨の排出口１０と、ふるいから落下したごみ１６を底
板４で受けて底板の一方出口にごみの排出口１１とを備
え、底板にバイブレータ３を設け，振幅を利用して段差
１４で硬貨を反転させながら両面に付着したごみを除去
し、使用ずみ硬貨と硬貨に混入付着しているごみを分離
除去する装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明に係る硬貨と硬貨に混
入付着したごみの分離除去装置は、使い古いした硬貨に
混入したり硬貨に付着しているごみを除去し、硬貨とご
みを分離する装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】硬貨のクリーニング装置は、実用新案登
録第３０８０７５７号がある。この考案の装置を利用す
るには、その前に使い古した硬貨に混入したり硬貨に付
着しているごみを除去し、手作業で硬貨とごみを分離し
て、ごみを混入していない硬貨を洗浄する必要がある。
又粉砕した石を揺動でふるい分けて選別する装置とし
て、例えば、特開平０７−２１４００１号公開特許公報
に記載の発明の名称「採石のふるい分け機」、や回転す
るふるいでごみを選別する装置として、例えば、特開平
０９−０１０６９３号公開特許公報に記載の発明の名称
「ごみの選別回収装置」や特開平１０−０９４７５７号
公開特許公報に記載の発明の名称「回転ふるい装置」等
がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、古い硬貨を
洗浄する前に、使用された硬貨をふるいにかけて硬貨に
混入したり付着している、硬貨の汚れを除去し、混入し
たごみを分別し、硬貨とごみを自動的に分離する装置を
提供する。本発明は、硬貨とごみの分離を自動的に行う
ことが出来る装置を提供しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明に係る硬貨と硬貨
に混入付着したごみの分離除去装置は、底板にはバイブ
レータの振動の吸収用スプリングと高さ調整螺子を設
け、僅かに傾斜した底板を有し上方と一方の出口を解放
してなる側壁を設け、内側壁に階段状複階層構造に設け
た複数の穴を有するふるいと、最下段のふるいの出口に
は硬貨の排出口と、ふるいから落下したごみを底板で受
けて一方の出口にはごみの排出口とを備え、前記の底板
の底面にふるいを振幅させるバイブレータを設け、硬貨
とごみをふるい分けて容器内へ集める分離装置である。

【０００５】請求項１に記載の発明は、外装の鉄板の内
部に高さ調整が出来る底板を設け、底板には振動の吸収
用にスプリングと高さ調整螺子を設け、僅かに傾斜した
底板には側壁を有し、かつ上方を解放してなる内側壁に
階段状複階層構造に設けられている複数の穴を開けたふ
るいと、ふるいの出口には硬貨の輩出口と、ふるいから
落下したごみを底板で受けて出すごみ排出口とを備え、
前記の底板の底にバイブレータを設けその調整可能な振
幅を利用してふるいを振幅させて硬貨をふるいにかけ、
ふるいの境目で硬貨を反転させながら混入付着している
ごみを分離除去することを特徴とする硬貨と硬貨に混入
付着したごみの分離除去装置である。

【０００６】請求項２に記載の実施態様は、内側壁に設
けたふるいは、複階層構造を有し、各ふるい間には仕切
り板を設けて各階層を階段状に構成したことを特徴とす
る。

【０００７】請求項３に記載の実施態様は、内側壁に設
けたふるいは、ふるいの合わせ目で、その上層の先端部
をその下層の後端部より迫り出して上層と下層の各ふる
い間に仕切り板を設けて段差を構成したことを特徴とす
る。

【０００８】請求項４に記載の実施態様は、内側壁に設
けた複階層構造を有するふるいは、各階層間の仕切り板
によりその上層の先端部をその下層の後端部より迫り出
した段差を利用して硬貨が反転して下層のふるい上に落
下するよう構成したことを特徴とする。

【０００９】請求項５に記載の実施態様は、僅かに傾斜
する底板に設けた内側壁に設けた複階層構造を有するふ
るいは、水平線に対して１５度の傾斜した方向に側壁に
取り付けてあり、底板に取り付けたバイブレータの振幅
によって生じるふるいの振幅により硬貨が飛び撥ねて傾
斜前方へ進み、硬貨の反転により表裏両面を交互に各階
層のふるい上面に打ち付けながら進み、硬貨の表裏両面
に付着したごみを除去するよう構成したことを特徴とす
る。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の技術的思想は、実施例に
おいて特徴としている次に記載されることを特に配慮し
て具体化されている。

【００１１】底板の一方に高さを調節することにより傾
斜角度を調節出来るように、外装の鉄板と底板には振動
の吸収用にスプリングと底板の一方に高さを調節する調
整螺子を設け、バイブレータの振幅をふるいに伝えて、
僅かに傾斜した底板の内側壁に階段状に設けられている
ふるい上を硬貨が傾斜方向へ進み、階段状に組み合わせ
た複階層構造である。ふるい間には仕切り板を設けて段
差が出来るようにしたので、硬貨は、その境目で表裏交
互に反転しながら進むことが出来る。底板に設けたバイ
ブレータは振幅の調節が可能なものを利用しているの
で、ふるい上の硬貨の進み具合を振幅の調整で調節出来
る。

【００１２】内側壁に設けたふるいには、硬貨をふるい
の上に残してごみを下方へ分離する穴を設けている。穴
の直径は、硬貨の直径より２ミリメートル小さい程度が
適当である。従って日本円の硬貨は、最小の１円硬貨で
直径２０ミリメートルであるから、実施例では１８ミリ
メートルの穴をふるいに開けている。

【００１３】内側壁に設けたふるいの合わせ目で、その
上層の先端部をその下層の後端部より迫り出して上層の
端が下層の上に被さるように構成してあり、各階層のふ
るい間に仕切り板を設けて硬貨が反転可能な段差を構成
している。

【００１４】上層の先端部をその下層の後端部より迫り
出した段差を利用して硬貨が反転して下層のふるい上に
落下するよう構成し、バイブレータの振幅で硬貨を踊ら
せて表裏両面を交互にふるい上に打ち付けながら、硬貨
の両面に付着しているごみを効率的に除去することが出
来る。

【００１５】僅かに傾斜する底板に設けたバイブレータ
と内側壁に設けたふるいの振幅により硬貨が飛び撥ねて
表裏両面をふるい上に打ち付けながら、ふるい上の硬貨
と底板上のごみとに効率的に分離し、それぞれ傾斜前方
の出口へ進むことが出来る。

【００１６】

【実施例】添付図面は、本発明の実施例について図示し
ている。図１は、硬貨と硬貨に混入付着しているごみの
分離除去装置の斜視図、図２は、同上断面図、図３は、
上層と下層のふるい間の段差でふるいの上の硬貨が反転
する状態を示す断面図をそれぞれ示すものである。図面
に基づいて本発明の実施例について詳細に説明する。

【００１７】外装の鉄板１７の内部に高さ調整が出来る
底板４を設け、外装鉄板と底板４にはスプリング２を設
けた。その一方には底板の高さ調整螺子１を介して前記
のスプリング２を設けた。スプリング２は、底板４の底
に設けたバイブレータ３の振幅を遮断して、底板４と内
側壁５に設けたふるいにのみ振幅を伝える事が出来る。

【００１８】前記のバイブレータ３は、その振幅を利用
して階層構造のふるい６，７ａ，７ｂ，８の上の硬貨１
５を躍らせて、ふるいの上面にある硬貨の下面をふるい
に打ち付けてごみを除去する事が出来る。

【００１９】内側壁５に設けたふるいは、複数のふるい
を階段状に設けてあり、各ふるい間に設けられている仕
切り板で上層と下層とが階段状につながっている階層構
造になっている。階段の合わせ目では、その上層の先端
部をその下層の後端部より迫り出しており、上層と下層
の各ふるい間に段差１４を構成した。このふるいの境目
の段差１４で硬貨を反転させる。

【００２０】水平線に対して１５度の傾斜した方向に設
けた底板４に設けたバイブレータ３の振幅は、内側壁に
設けたふるいを振幅させて、その振幅により硬貨１５が
飛び撥ねて傾斜前方へ進み、ふるいに硬貨下面を打ち付
けながら硬貨の表裏両面に付着したごみを除去する事が
出来る。バイブレータ３は、振動する振幅の調整が可能
である。従って、バイブレータの振動の振幅の大小を調
整することによって、硬貨の動きを調整することも出来
る。

【００２１】底板は、中間部にバイブレータの振動を遮
断するように作用するスプリング２を介して、外装の鉄
板１７に設けてある。適度な底板の傾斜角度は、高さ調
整螺子１で底板の一方の高さを調節し、水平線に対して
約１５度傾斜させてあるものである。もとよりこれに限
るものではない。

【００２２】前述したように仕切り板９をふるいとふる
い間に設けた。それぞれの仕切り板９の上にふるい端が
被さる部分を出して設けられている。これは上下ふるい
の境目で硬貨が落ち始める端になるものであり、そこ
に、硬貨が到達して表面から裏面へ、又裏面から表面へ
反転しながら落ちる。このことにより硬貨の反転を行わ
せて、ふるい上の硬貨の周囲に付着しているごみを除去
しようとするものである。

【００２３】ふるいの最下段８の一方には硬貨の排出口
１０を設け、ふるいで十分にごみを分離し付着している
ごみを落とした硬貨は、排出口から落ちて、その下に置
かれた容器１２内に集積する。又底板４の一方出口には
ごみの排出口１１を設けて、ふるいで分離されて底板の
上に落ちたごみ１６が底板４の上面を通り、排出口から
落ちて、その下方に置かれた容器１３内へ集積する。

【００２４】硬貨１５はこの後、硬貨の容器１２から取
り出され、使用された硬貨を洗浄する装置にかけて、硬
貨に着いた汚れを洗い流して美しい硬貨になる。

【００２５】

【発明の効果】本発明は、請求項１乃至請求項５の各項
に記載の構成により次の効果を奏するものである。

【００２６】硬貨は、ふるいの最下段の一方の硬貨の排
出口下に置かれた容器に集積され、分離したごみは底板
の一方出口に接続して設けた排出口から落ちて、その下
方に置かれた容器内へ集積される。

【００２７】底板は、高さ調節螺子で水平線に対する傾
斜角度を調節出来る。底板に設けたバイブレータは振幅
の調整が可能であるから、内側壁に設けたふるいの振動
する振幅の調整が可能である。従って、大小、重さが異
なる硬貨の種類によって、ふるいの振幅を調整すること
も出来る。

【００２８】階層構造の各ふるいの間には上層の先端部
をその下層の後端部より迫り出した段差により仕切り板
の上にふるいの端が被さる部分を出して設けられてい
る。このために上下ふるいの境目の段差で、硬貨の表面
から裏面へ、又裏面から表面へ硬貨の反転を行わせて、
振幅するふるい上に跳びはねて表裏両面が交互にふるい
に打ち付けられて、硬貨の両面に付着したごみを除去し
分離することが出来る。

【００２９】硬貨を洗浄する前に、使用された硬貨をふ
るいにかけて硬貨に混在し或いは付着しているごみを分
離して硬貨の汚れを除去し、ごみと硬貨を分離しごみが
付着していない硬貨にする装置を提供し、この装置を硬
貨の洗浄装置と組み合わせて使用出来るため、使用され
た硬貨の洗浄乾燥までを効率的にすることが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】硬貨と硬貨に混入付着しているごみの分離除去
装置の斜視図

【図２】同上断面図

【図３】上層と下層間のふるい間の段差でふるい上の硬
貨が反転する状態を示す断面図

【符号の説明】

１．．．高さ調整螺子 ２．．．スプリング ３．．．バイブレータ ４．．．底板 ５．．．内側壁 ６，７ａ，７ｂ，８．．．ふるい ９．．．仕切り板 １０．．．硬貨の排出口 １１．．．ごみの排出口 １２．．．容器 １３．．．容器 １４．．．段差 １５．．．硬貨 １６．．．ごみ １７．．．外装の鉄板

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】外装の鉄板の内部に高さ調整が出来る底板
   を設け、底板には振動の吸収用のスプリング及び高さ調
   整螺子を設け、僅かに傾斜した底板には側壁を有し、か
   つ上方を解放してなる内側壁に階段状に設けられている
   複数の穴を開けたふるいと、ふるいの出口には硬貨の排
   出口と、ふるいから落下したごみを底板で受けその一方
   出口にごみの排出口とを備え、前記の底板の底面にバイ
   ブレータを設けその調整可能な振幅を利用して硬貨をふ
   るいにかけて反転させながら混入付着しているごみを分
   離除去することを特徴とする硬貨と硬貨に混入付着した
   ごみの分離除去装置。
2. 【請求項２】内側壁に設けたふるいは、階段状の複階層
   構造を有し、各ふるい間には仕切り板を設けて各階層を
   階段状に構成したことを特徴とする請求項１に記載の硬
   貨と硬貨に混入付着したごみの分離除去装置。
3. 【請求項３】内側壁に設けた複階層構造のふるいは、上
   下ふるいの合わせ目で、その上層の先端部をその下層の
   後端部より迫り出して上層と下層の各ふるい間に仕切り
   板を設けて段差を構成したことを特徴とする請求項１又
   は２に記載の硬貨と硬貨に混入付着したごみの分離除去
   装置。
4. 【請求項４】内側壁に設けた複階層構造のふるいは、各
   階層間の仕切り板によりその上層の先端部をその下層の
   後端部より迫り出した段差を利用して硬貨が反転して下
   層のふるい上に落下するよう構成したことを特徴とする
   請求項１又は３に記載の硬貨と硬貨に混入付着したごみ
   の分離除去装置。
5. 【請求項５】僅かに傾斜する底板に設けた内側壁に設け
   た複階層構造のふるいは、水平線に対して１５度の傾斜
   した方向に側壁に取り付けられており、底板に取り付け
   たバイブレータの振幅によって生じるふるいの振幅によ
   り硬貨が飛び撥ねて傾斜前方へ進み、ふるい間の段差で
   は硬貨の反転により表裏両面を交互に各階層のふるい上
   面に打ち付けながら進み、硬貨の表裏両面に付着したご
   みを除去するよう構成したことを特徴とする請求項１又
   は４に記載の硬貨と硬貨に混入付着したごみの分離除去
   装置。