JP2003091282A - 音楽に対する人間の応答動作を利用した音声信号処理装置 - Google Patents

音楽に対する人間の応答動作を利用した音声信号処理装置

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JP2003091282A
JP2003091282A JP2001285659A JP2001285659A JP2003091282A JP 2003091282 A JP2003091282 A JP 2003091282A JP 2001285659 A JP2001285659 A JP 2001285659A JP 2001285659 A JP2001285659 A JP 2001285659A JP 2003091282 A JP2003091282 A JP 2003091282A
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signal processing
audio signal
listener
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music
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Shuji Sonoda
修司 園田
Osamu Sato
治 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 利用者の動作をリアルタイムに音声信号(音
楽信号)に反映させる音声信号処理装置を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 利用者は、音楽再生手段12を操作し、
聴きたい音楽を再生させる。再生した音楽信号は、音声
信号処理手段14に供給され、外部のヘッドホン18に
出力する。利用者は音楽を聴いている際にその音楽に対
する応答動作として体を動かす。利用者は音楽に合わせ
て腰に付けた感圧パッド16を手で叩くことによって、
「のり」を入力する。音声信号処理手段14は、感圧パ
ッド16が得た「のり」の動き情報に基づき、音声信号
の音量を変化させたり、プリセットされた音を重ねる等
の信号処理を実行する。このように、音楽に対する利用
者の体の動き「のり」を入力し、この動きに基づき音声
信号処理を実行したので、より密接に音楽に関与するこ
とが可能な装置が提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音楽等の信号を処
理する音声信号処理装置に関する。特に音楽に対する人
間の応答動作を利用した音声信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】音楽は、最もポピュラーな娯楽の一つと
して世の中に定着している。単に音楽を聴くだけではな
く、楽器を演奏をして楽しむ人も多い。ところが、楽器
の演奏は一般に長時間の練習を必要とするので、普通の
人々は楽器を演奏して楽しむことが困難な場合もあっ
た。
【0003】この点に着目し、弾く順番に鍵盤上のライ
トが点灯するピアノや、自動伴奏機能付きのピアノが開
発されている。これらによれば、演奏者は、楽譜を読む
労力の補助や、伴奏労力の補助を受けることができ、高
度な演奏を簡易に楽しむことができると言われている。
【0004】また、演奏をゲームとして楽しむ装置が知
られている。たとえば、ドラムセット型の大型ゲーム機
であって、指示に合わせて演奏者がドラムセットが叩く
ゲーム機が知られている。また、ギター型の大型ゲーム
機であって、指示に合わせて演奏者が弦を弾くゲーム機
も知られている。これらのゲーム機によれば、指示に基
づき演奏を行うことによって、ゲームとして演奏を楽し
むことができる。
【0005】これまで述べたこれらの装置は、基本的に
は、演奏の補助を行う装置や、また、演奏にゲーム感覚
を取り入れる装置である。したがって、演奏の楽しさを
広げるという点でこれらは有意義なものであるが、基本
的には高い演奏能力が利用者に要求されており、この点
では何ら従来の楽器と変わらない。
【0006】一方、演奏以外でより簡単に音楽に参加す
る手法として、上記演奏ゲーム以外のより簡易な音楽ゲ
ーム装置(以下、簡易音楽ゲームと呼ぶ)が知られてい
る。たとえば、音楽に合わせてパッドを叩くゲームや、
画面の指示通りに、かつ、音楽に合わせてパッドを順に
踏んでいく簡易音楽ゲームが広く利用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの簡易
音楽ゲームは、音楽を利用しているものの、音楽そのも
のは基本的に変化していない。そのため、楽器の演奏ほ
ど深く音楽に関与できるわけではない。
【0008】以上述べたように、現在、楽器の演奏がで
きない人が深く音楽に関与でき、出力される最終的な音
楽に影響を与えることを可能とする方法は、ほとんど知
られていない。
【0009】その一方、単に音楽信号に影響を与えるだ
けの装置であれば従来から種々の装置が知られている。
【0010】音楽に関与し、音楽信号に影響を与える装
置としてよく知られているものの一つに、エフェクター
と呼ばれる装置群がある。このエフェクターは、音声信
号にエコーを付与するものや、音声信号そのものを歪ま
せるディストーション装置等が含まれる。また、電子技
術の発達によって電子的に音声信号に残響を与え、コン
サートホールの臨場感を作り出す装置も広く利用されて
いる。
【0011】また、イコライザーと呼ばれる周波数レス
ポンスを調節する装置も広く利用されている。このイコ
ライザーは、音質を調節することを主目的とした音声信
号の処理装置である。
【0012】しかしながらこれらエフェクターやイコラ
イザーは、音声信号をより好ましく変化させるための装
置であり、この装置の利用者が音楽に楽しく関与させる
ことを目的としているわけではない。
【0013】本発明はこのような音楽に関する事情に鑑
みなされたものであり、利用者の動作をリアルタイムに
音声信号(音楽信号)に反映させる音声信号処理装置を
提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、音声信号を処理する音声信号処理装置に
おいて、前記音声信号を再生した結果である音楽を聴く
聴取者の体の動きであって、前記音声信号に対する応答
の動きを入力する動き入力手段と、前記入力手段が入力
した動きに基づき、音声信号の処理を実行する音声信号
処理手段と、を含むことを特徴とする音声信号処理装置
である。
【0015】このような構成によって、聴取者の体の動
きによって音楽に対する信号処理が実行される。
【0016】また、本発明は、前記入力手段は、感圧パ
ッドであることを特徴とする音声信号処理装置である。
【0017】このような構成によって、聴取者の体が感
圧パッドに触れれば、この圧力を感圧パッドは検知す
る。これによって、体の動きを検出することができる。
【0018】また、本発明は、前記入力手段は、本音声
信号処理装置の筐体に備え付けられ、前記聴取者は、聴
取者の体の一部を前記筐体に備え付けられた入力手段に
接触させることによって、前記聴取者の体の動きを入力
することを特徴とする音声信号処理装置である。
【0019】このような構成によって、聴取者は筐体上
の入力手段に接触することによって、動きを入力するこ
とができる。
【0020】また、本発明は、前記入力手段は、前記聴
取者の体の所定の部位に備え付けられ、前記聴取者は、
聴取者の体の一部を前記入力手段に接触させることによ
って、前記聴取者の体の動きを入力することを特徴とす
る音声信号処理装置である。
【0021】このような構成によって、聴取者の体の一
部と一部が接触、衝突する動作を、検知することが可能
である。たとえば、手拍子をとる場合に左右の手がぶつ
かる動作等である。
【0022】また、本発明は、前記入力手段は、前記聴
取者が接触可能な物体に備え付けられ、前記聴取者は、
前記聴取者の体の一部を前記入力手段に接触させること
によって、前記聴取者の体の動きを入力することを特徴
とする音声信号処理装置である。
【0023】このような構成によって、所定の物体(机
等)に備えられた入力手段に聴取者が触れる動作を検知
することができる。
【0024】また、本発明は、前記入力手段は、前記聴
取者が動かすことが可能な物体に備え付けられ、前記聴
取者は、前記物体を他の物体に接触させることによっ
て、前記聴取者の体の動きを入力することを特徴とする
音声信号処理装置である。
【0025】このような構成によって、聴取者が物体を
他の物体にぶつける等の動作を検知することができる。
【0026】また、本発明は、前記入力手段は、加速度
センサであることを特徴とする音声信号処理装置であ
る。
【0027】このような構成によって、接触や衝突がな
くても、体の動きを加速度センサで検知することができ
る。
【0028】また、本発明は、前記加速度センサは、前
記聴取者の手に備え付けられており、前記聴取者は、前
記聴取者の手を動かすことによって、前記聴取者の体の
動きを入力することを特徴とする音声信号処理装置であ
る。
【0029】このような構成によって、聴取者の手の動
きを検知することができる。
【0030】また、本発明は、前記加速度センサは、前
記聴取者の足に備え付けられており、前記聴取者は、前
記聴取者の足を動かすことによって、前記聴取者の体の
動きを入力することを特徴とする音声信号処理装置であ
る。
【0031】このような構成によって、聴取者の足の動
きを検知することができる。
【0032】また、本発明は、前記加速度センサは、前
記聴取者の頭部に備え付けられており、前記聴取者は、
前記頭部を動かすことによって、前記聴取者の体の動き
を入力することを特徴とする音声信号処理装置である。
【0033】このような構成によって、聴取者の頭部の
動きを検知することができる。
【0034】また、本発明は、前記加速度センサは、前
記聴取者が動かすことが可能な物体に備え付けられ、前
記聴取者は、前記物体を動かすことによって、前記聴取
者の体の動きを入力することを特徴とする音声信号処理
装置である。
【0035】このような構成によって、帽子や指輪、筆
記具、身の回りのアクセサリー等に加速度センサを組み
込んで、聴取者の体の動きを検知することができる。
【0036】さらに、本発明は、前記入力手段は、前記
動きのタイミングを入力し、前記音声信号処理手段は、
前記タイミングに合わせて信号処理を開始することを特
徴とする音声信号処理装置である。
【0037】このような構成によって、聴取者の動きに
同期して信号処理を行わせることができる。
【0038】また、本発明は、前記入力手段は、前記動
きの強さを入力し、前記音声信号処理手段は、前記強さ
に基づいて信号処理の強度を調整することを特徴とする
音声信号処理装置である。
【0039】このような構成によって、聴取者の動きの
強さに基づき、信号処理の強度を調整することができ
る。
【0040】
【発明の実施の形態】実施の形態1 本実施の形態1の音声信号処理装置10の構成ブロック
図が図1に示されている。この図に示すように、音声信
号処理装置10は、音楽再生手段12と、音声信号処理
手段14と、感圧パッド16とを備えている。
【0041】音楽再生手段12は、CDプレイヤーや、
テープ再生装置等、音楽を再生できる手段であればどの
ようなものでもかまわない。近年広く利用されているい
わゆるシリコンオーディオを利用してもよい。シリコン
オーディオとは、CDプレイヤーやMDプレイヤーのよ
うに、機械的な駆動機構を持たない音楽再生装置であっ
て、音楽データはすべて半導体記憶装置に格納されてい
るものである。シリコンオーディオにおいては、この半
導体記憶装置から音楽データを読み出して、所定のデコ
ーダを用いて音楽データを再生する。このような装置
は、機械的な駆動部分がないため、いわゆる音飛びがな
い等携帯に有利な特性を有している。
【0042】音楽信号処理手段14は、音楽信号に対し
て所定の信号処理を実行する手段である。この信号処理
はアナログ的に実行してもよいし、また、ディジタル的
に実行してもよい。
【0043】音楽信号そのものがディジタル信号の場合
には、DSP(Digital Signal Processor)を用いて信
号処理を実行することが好ましい。高速なプロセッサを
利用できる場合には、汎用のプロセッサとプログラムを
用いて、信号処理を実行することも好ましい。
【0044】音楽再生手段12によって再生された音楽
信号がアナログ信号の場合には、アナログ的に信号処理
を実行するのが簡便であるが、A/Dコンバータを利用
して一旦ディジタル信号に変換してから、ディジタル的
に信号処理を実行してもよい。
【0045】感圧パッド16は、音声信号処理装置10
の装置の筐体に設けられており、利用者は、この感圧パ
ッド16を叩いたり押したりすることによって、音楽に
対する自分の体の動きを音声信号処理装置10に入力す
ることができる。感圧パッド16は、利用者が感圧パッ
ド16を叩く強さやタイミングを検出し、これらの動き
情報を利用者の動きとして音声信号処理手段14に供給
する。
【0046】なお、本実施の形態(1〜5)において、
「利用者」とは、特許請求の範囲における「聴取者」と
同様の意味である。
【0047】音声信号処理手段14は、この動き情報を
いわば音声信号処理の開始の「トリガー」として用い
る。上述したように、この動き情報には、「タイミン
グ」と「強さ」が含まれている。音声信号処理手段14
は、この「タイミング」に同期して音声信号処理を開始
し、この「強さ」に基づき音声信号処理の強度を調整す
るのである。
【0048】このような構成によって、利用者が音楽を
聴いている際の体の動きを入力し、この動きのタイミン
グと強さを含む動き情報に基づいて音声信号処理を実行
したので、楽器の演奏等よりもより簡単に音楽に関与す
ることができる装置が得られる。
【0049】なお、音声信号処理装置が処理した信号
は、ヘッドホン18から音楽として利用者に供される。
もちろん、スピーカやイヤホンで利用者に音楽を供給す
ることも好ましい。
【0050】利用の態様 図2には、本音声信号処理装置10を利用者が利用する
態様の説明図が示されている。この図に示すように、音
声信号処理装置10は、たとえば利用者の腰に取り付け
られる。そして、音声信号処理装置10の筐体の表面に
は感圧パッド16が配置されている。音声信号処理手段
14の出力信号は、ヘッドホン18を介して利用者に供
給されている。
【0051】利用者は、音楽再生手段12を操作し、聴
きたい音楽を再生させる。再生した音楽信号は、音声信
号処理手段14に供給される。音声信号処理手段14
は、感圧パッド16が何も検出していない状態では、音
楽信号に一切信号処理を行わず、そのまま外部のヘッド
ホン18に出力する。これによって、利用者は、感圧パ
ッド16に接触しないことによって、音楽再生手段12
が再生した音楽をそのまま楽しむことができる。
【0052】一方、利用者は音楽を聴いている際にその
音楽に対する応答動作として体を動かすことがよく知ら
れている。これは、一般に「のり」と呼ばれる体の動き
である。音楽を聴いている際に、体を揺らしたり、腕を
回したり、手拍子をとる等の動作が、上記「のり」の例
である。他に、体がスイングしたり、足踏み等種々の応
答動作が「のり」に含まれる。
【0053】図2に示した態様では、利用者は音楽に合
わせて腰に付けた感圧パッド16を手で叩くことによっ
て、「のり」を入力することができる。このように感圧
パッド16を筐体上に設ける態様においては、音楽再生
手段12は、衝撃に強いシリコンオーディオを採用した
方が一般に好ましい。機械的な駆動部分を有する装置で
は、利用者が感圧パッド16を叩く衝撃が、再生する音
楽に影響を与えるおそれが強いからである。もちろん、
感圧パッド16を音声信号処理装置10の筐体と離間し
て設ける場合には、シリコンオーディオ以外の種々の音
楽再生手段12を利用することができる。
【0054】本特許においては、この「のり」(動き情
報)を入力し、それに応じて音楽信号に所定の処理を加
えるので、自分の体の動きを再生する音楽に反映させる
ことができる。その結果、これまでにはない、より深く
音楽に関与することが可能な装置が実現され、より深く
音楽を楽しむことが可能となる。
【0055】信号処理の例 音声信号処理手段14は、種々の音声信号処理を採用す
ることができる。
【0056】(1)音量の変化、エンベロープの変化。
【0057】感圧パッド16が得た「のり」の動き情報
に基づき、音声信号の音量を変化させることは最も簡便
な音声信号処理である。たとえば、感圧パッド16を叩
いた瞬間に音量を大きくする等の信号処理が好ましい。
この場合、音量を大きくする程度は、感圧パッドを叩い
た強さに基づいて制御することになる。
【0058】また、叩いた際の音量のエンベロープを予
め設定することも望ましい。たとえば、叩いてから、音
量が数秒間変動するようなエンベロープを採用すること
ができる。
【0059】(2)プリセットされた音を重ねる。
【0060】感圧パッド16が得た「のり」(利用者の
動きの情報)に基づき、元の音声信号に含まれていな
い、予め準備された音を音声信号中に加えることも好ま
しい音声信号処理である。たとえば、感圧パッド16を
叩いた瞬間にドラムの音を加えたり、手拍子の音を加え
たりすることができる。予め準備された音、すなわちプ
リセット音はどのような音でもかまわない。風や波の音
を利用してもよいし、動物の鳴き声や虫の鳴き声を利用
することもおもしろい。これらの音は、音声信号処理手
段14内に予め格納しておくことになろう。また、予め
格納しておくのではなく、所定の発信回路を音声信号処
理手段14内に設けておき、この発信回路の発信音をプ
リセット音として利用してもよい。
【0061】また、プリセット音の音量は、利用者が感
圧パッドを叩く強度に基づき調整される。たとえば、強
く叩けば加えられるプリセット音の音量も大きくなり、
小さく叩けば、プリセット音の音量も小さくなる。
【0062】また、叩いた際のプリセット音の音量のエ
ンベロープを予め設定することも望ましい。たとえば、
叩いてから、プリセット音の音量が数秒間変動するよう
なエンベロープを採用することができる。
【0063】(3)サンプリング音を加える。
【0064】感圧パッド16が得た「のり」(動き情
報)に基づき、元の音声信号をサンプリングした音に所
定のエフェクトを加え、エフェクトを加えた後のサンプ
リング音を元の音声信号に加えることも好ましい音声信
号処理である。
【0065】エフェクトとしては、ディレイ(エコ
ー)、ピッチ調整、リバーブ、ディストーション、イコ
ライザーその他種々のエフェクトを採用することができ
る。また、高域カットや、低域カット、帯域抽出等の処
理をエフェクトとして採用してもよい。
【0066】また、加えられるサンプリング音の音量
は、利用者が感圧パッド16を叩く強度に基づき調整さ
れる。また、叩いた際のサンプリング音の音量のエンベ
ロープを予め設定することも望ましい。
【0067】(4)所定の楽器音を加える。
【0068】感圧パッド16が得た「のり」(動き情
報)に基づき、元の音声信号をサンプリングした音か
ら、所定の楽器音のみを取り出して、所定のエフェクト
をかけ、エフェクトをかけた後の(所定の楽器音)のサ
ンプリング音を元の音声信号に加えることも好ましい音
声信号処理である。
【0069】所定の楽器音のみを取り出すのには、「ピ
ッチ抽出」と呼ばれる技術を用いて行うことができる。
【0070】実際にどの楽器の音を加えるのかについて
は、以下のような動作(a、b)が好ましい。
【0071】a. 感圧パッド16を前回叩いたタイミ
ングと、今回叩いたタイミングとで、共通に演奏されて
いる楽器の音を取り出して、その楽器音を今回加えるこ
とが望ましい。演奏に共通に利用されているということ
は、それだけ音楽の中で重要な役割を果たす楽器である
と考えられるからである。
【0072】このような処理を行えば、演奏楽器が徐々
に減っていく場面では、加えられるサンプリング音に含
まれる楽器の数も減っていく。また、演奏楽器が徐々に
増えていく場面では、加えられるサンプリング音に含ま
れる楽器も徐々に増えていき、演奏の進行に合致したサ
ンプリング音を加えることができる。
【0073】なお、共通に演奏される楽器が一つもない
場合は、サンプリング音をすべて利用することになる。
【0074】また、加えられるサンプリング音の音量
は、利用者が感圧パッド16を叩く強度に基づき調整さ
れる。また、叩いた際のサンプリング音の音量のエンベ
ロープを予め設定することも望ましい。
【0075】b. また、利用者が感圧パッド16を叩
く強度に基づき楽器の種類が選択されてもよい。強く叩
く場合にはドラムの音が加えられ、弱い場合にはカスタ
ネットの音が加えられるように構成してもよい。
【0076】以上述べた(1)〜(4)に関しては、本
出願と同日に提出した特許出願「音声信号処理装置」に
記載されている種々の信号処理を採用することが可能で
ある。また、従来から知られている種々の信号処理を採
用することができる。
【0077】以上述べたように、本実施の形態1によれ
ば、音楽に対する利用者の体の動きを入力し、この動き
に基づき音声信号処理を実行したので、より密接に音楽
に関与することが可能な装置が提供できる。
【0078】実施の形態2 上で述べた感圧パッド16は、種々のセンサで構成する
ことができる。半導体圧力センサは比較的正確な圧力を
計測できるので、叩いた強さ(接触圧)を比較的正確に
計測することができるので本実施の形態に十分利用可能
なセンサである。また、いわゆる接触センサと呼ばれる
センサに利用されるもの(感圧フィルム、感圧導電性ゴ
ム)を利用して感圧パッド16を構成することもでき
る。
【0079】実施の形態3 上で述べた感圧パッド16は、音声信号処理装置10の
筐体ではなく、利用者の体のいずれかの部位に設けても
よい。膝に設けて、利用者が膝を叩く動作を検出しても
よい。また、手に設けて、手を叩く動作を検出してもよ
い。手に設ければ、2人以上が音楽に合わせてダンスを
する場合に手を握る動作等も検出できる。このように、
叩く動作だけでなく接触する動作等、音楽に対する応答
動作としての「のり」であればどのような動作でも検出
対象となりうる。
【0080】実施の形態4 上で述べた感圧パッド16は、音声信号処理装置10の
筐体ではなく、他の物体に設けてもよい。たとえば、机
の上において手で叩いてもよい。床において足で踏み、
この踏む動作、足踏み動作を「のり」として検出するこ
とも好ましい。
【0081】他の物体としては、利用者が自由に動かせ
る程度のものでもよい。たとえば、音楽を聴きながら筆
記具を机上で「とんとん」とさせる行為はしばしば見ら
れる動作である。この動作を検出することは、筆記具に
小型の圧力センサや加速度センサを組み込むことよって
可能である。検出した「とんとん」という「のり」は有
線で送信してもよいし、無線で音声信号処理装置10に
送信してもよい。なお、筆記具ではなく、ドラムのステ
ィック状のものに圧力センサや加速度センサを組み込ん
でもよい。
【0082】実施の形態5 これまでは、主に感圧パッド16を利用する例を示した
が、音楽に対する利用者の応答の動きである「のり」を
検出できれば、どのような手段を用いてもかまわない。
加速度センサや、衝撃センサ、歪みセンサ、接触センサ
の如き手段を利用することも好ましい。
【0083】たとえば、感圧パッド16の代わりに、手
に加速度センサを設け、手の動きを音楽に対する応答と
しての動作(「のり」)として検出することも好まし
い。手に加速度センサを取り付けるには、手首にベルト
で巻いてもよいし、指輪や腕輪(ブレスレット)の形状
で手や手首に取り付けてもよい。
【0084】また、同様に、足に加速度センサを設けた
り、頭部に加速度センサを設けることができる。これら
の構成によれば、足や頭部の動きを音楽に対する応答と
しての動作(「のり」)として検出することが可能であ
る。
【0085】足に取り付けるには、靴下に加速度センサ
を縫い込んでもよいし、靴に組み込んでもかまわない。
また、頭部に加速度センサを取り付けるには、帽子やは
ちまきに加速度センサを組み込んでおくことが好まし
い。
【0086】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、音
楽聴取者の体の動き(のり)に基づき、その音楽の音声
信号を処理するので、聴取者の体の動きを音楽に反映さ
せることができる。
【0087】また、本発明によれば、「のり」として、
叩く動作の他、手足や頭部を動かす動きを採用している
ので、聴取者の様々な「のり」の動きを音楽に反映させ
ることができ、より愉快に音楽を楽しむことが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の音声信号処理装置の構成ブロッ
ク図である。
【図2】本実施の形態の音声信号処理装置の利用形態の
一例を表す説明図である。
【符号の説明】
10 音声信号処理装置 12 音楽再生手段 14 音声信号処理手段 16 感圧パッド 18 ヘッドホン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D108 CA04 CA07 CA15 CA29 5D378 SE00 SE02 SF02 SF19 XX11 XX15 XX16 XX30

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音声信号を処理する音声信号処理装置に
    おいて、 前記音声信号を再生した結果である音楽を聴く聴取者の
    体の動きであって、前記音声信号に対する応答の動きを
    入力する動き入力手段と、 前記入力手段が入力した動きに基づき、音声信号の処理
    を実行する音声信号処理手段と、 を含むことを特徴とする音声信号処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の音声信号処理装置におい
    て、 前記入力手段は、感圧パッドであることを特徴とする音
    声信号処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の音声信号処理装置におい
    て、 前記入力手段は、本音声信号処理装置の筐体に備え付け
    られ、前記聴取者は、聴取者の体の一部を前記筐体に備
    え付けられた入力手段に接触させることによって、前記
    聴取者の体の動きを入力することを特徴とする音声信号
    処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の音声信号処理装置におい
    て、 前記入力手段は、前記聴取者の体の所定の部位に備え付
    けられ、前記聴取者は、聴取者の体の一部を前記入力手
    段に接触させることによって、前記聴取者の体の動きを
    入力することを特徴とする音声信号処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の音声信号処理装置におい
    て、 前記入力手段は、前記聴取者が接触可能な物体に備え付
    けられ、前記聴取者は、前記聴取者の体の一部を前記入
    力手段に接触させることによって、前記聴取者の体の動
    きを入力することを特徴とする音声信号処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の音声信号処理装置におい
    て、 前記入力手段は、前記聴取者が動かすことが可能な物体
    に備え付けられ、前記聴取者は、前記物体を他の物体に
    接触させることによって、前記聴取者の体の動きを入力
    することを特徴とする音声信号処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の音声信号処理装置におい
    て、 前記入力手段は、加速度センサであることを特徴とする
    音声信号処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の音声信号処理装置におい
    て、 前記加速度センサは、前記聴取者の手に備え付けられて
    おり、前記聴取者は、前記聴取者の手を動かすことによ
    って、前記聴取者の体の動きを入力することを特徴とす
    る音声信号処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の音声信号処理装置におい
    て、 前記加速度センサは、前記聴取者の足に備え付けられて
    おり、前記聴取者は、前記聴取者の足を動かすことによ
    って、前記聴取者の体の動きを入力することを特徴とす
    る音声信号処理装置。
  10. 【請求項10】 請求項7記載の音声信号処理装置にお
    いて、 前記加速度センサは、前記聴取者の頭部に備え付けられ
    ており、前記聴取者は、前記頭部を動かすことによっ
    て、前記聴取者の体の動きを入力することを特徴とする
    音声信号処理装置。
  11. 【請求項11】 請求項7記載の音声信号処理装置にお
    いて、 前記加速度センサは、前記聴取者が動かすことが可能な
    物体に備え付けられ、前記聴取者は、前記物体を動かす
    ことによって、前記聴取者の体の動きを入力することを
    特徴とする音声信号処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の音声信号処理装置にお
    いて、 前記入力手段は、前記動きのタイミングを入力し、 前記音声信号処理手段は、前記タイミングに合わせて信
    号処理を開始することを特徴とする音声信号処理装置。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の音声信号処理装置にお
    いて、 前記入力手段は、前記動きの強さを入力し、 前記音声信号処理手段は、前記強さに基づいて信号処理
    の強度を調整することを特徴とする音声信号処理装置。
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