JP2003091268A - 液晶駆動電源発生回路 - Google Patents

液晶駆動電源発生回路

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JP2003091268A
JP2003091268A JP2001284973A JP2001284973A JP2003091268A JP 2003091268 A JP2003091268 A JP 2003091268A JP 2001284973 A JP2001284973 A JP 2001284973A JP 2001284973 A JP2001284973 A JP 2001284973A JP 2003091268 A JP2003091268 A JP 2003091268A
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Masatsugu Murata
正嗣 村田
Kazuyoshi Nishi
和義 西
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶駆動電源発生回路の低消費電力化を図る
とともに、寄生のサイリスタ構造に過大な電圧がかから
ないようにし、ラッチアップの発生を防止する。 【解決手段】 基準電位V1とグランド電位を入力し基
準電位V1の複数倍の電位V3を発生する第1電源回路
51と、基準電位V1とグランド電位と第1電源回路5
1から発生される電位V3とを入力し、基準電位V1と
グランド電位の間の電位である電位V6を発生する第2
電源回路52と、基準電位V1とグランド電位と第1電
源回路51から発生される電位V3と第2電源回路52
から発生される電位V6とを入力し、基準電位V1より
も低い電位V5を発生する第3電源回路53と、基準電
位V1と第1電源回路51から発生される電位V3と第
2電源回路52から発生される電位V6とを入力し、基
準電位V1よりも高い電位V4を発生する第4電源回路
54とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置や、
液晶表示装置を含む電子機器に用いられる液晶駆動電源
発生回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶素子は駆動するために高い電位を必
要とし、また素子の焼け付きを防止するために、基準の
電位を中心とし、その反転した電位も必要となる。そこ
で、液晶素子駆動用の電源回路は例えば図13のような
構成をとり、第3電源回路、第4電源回路によって液晶
素子駆動用の電位を作り出している。
【0003】ここで、まず、図11に示す第1の従来例
の液晶駆動電源発生回路の構成及び動作原理について説
明する。
【0004】外部から基準電位V1が与えられ、第1電
源回路61と第3電源回路63へ入力される。第1電源
回路61は電位V3を発生させる。第3電源回路63
は、これらの電位V1と電位V3及びGND電位を入力
とし電位V4を発生させる。これが従来の電源回路の構
成である。
【0005】次に第3電源回路63が電位V4を発生さ
せる過程について図12を用いて説明する。図12は第
3電源回路63の回路図である。まずスイッチ31とス
イッチ32をON(オン)させ、その他のスイッチ3
3,34,35はすべてOFF(オフ)させる。する
と、電位V1とGNDの間にコンデンサC31が接続さ
れた構成になり、コンデンサC31にはV1分の電荷が
蓄えられることになる。コンデンサC31に十分な電荷
が蓄えられた後、スイッチ31とスイッチ32をOFF
させ、スイッチ34とスイッチ35をONさせる。する
とV3からコンデンサC31、C32を通ってGND
(グランド)へと繋がるラインが形成され、コンデンサ
C32には(V3+V1−V4)×C31/(C31+C
32)分の電荷が蓄えられる。コンデンサC32に十分
な電荷が蓄えられた後、スイッチ34、スイッチ35を
OFFさせ、再びスイッチスイッチ31、スイッチ32
をONさせコンデンサC31に電荷を蓄えさせる。そし
て、スイッチ31、スイッチ32をOFF、スイッチ3
4、スイッチ35をONさせコンデンサC32に電荷を
蓄えさせる。この一連の動作を繰り返すことによりコン
デンサC32にV3+V1分の電荷を蓄えさせ、電位V
4を発生させる。また、スイッチ31の替わりにスイッ
チ33をON、OFFさせれば電位V4にV3+V3の
電位を発生させることも出来る。
【0006】次に、図13に示す第2の従来例の液晶駆
動電源発生回路の構成及び動作原理について説明する。
第1電源回路61と第3電源回路63は図11と同様で
ある。第4電源回路64について説明する。
【0007】図13の場合、先に基準電位V1より高い
電位V4を第3電源回路63によって作り出しておいて
から、第4電源回路64で第3電源回路63の出力電位
V4を基準電位V1に対し反転させることで、基準電位
V1よりも低い電位V5を作り出している。
【0008】従来の液晶駆動電源発生回路は、上記の構
成で液晶駆動用の電源電圧を作り出している。なお、第
1,第2の従来例は、図11,図13で示されるもの
で、第2電源回路は存在しない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】先に述べた通り、従来
構成では第3電源回路63で生成できる電位がV3+V
1、V3+V3の2通りしかない。液晶駆動電位がこの
電位とほぼ同じ値であれば問題ないが、液晶駆動電位と
この電源回路で発生させた電位の差が大きい場合は、そ
の電位差分だけ余計な電圧が回路にかかり回路が無駄な
消費電流を流していることになる。
【0010】次に従来回路の電位発生順の問題点を説明
する前に、CMOS回路の問題点について説明する。C
MOS回路では、回路上意図しない箇所に寄生のトラン
ジスタやダイオードが形成され、場合によってはサイリ
スタ構造と呼ばれるnpnp型の構造をしたダイオード
が形成されることもある。このサイリスタ構造は一旦O
NするとずっとONしたままの状態を保つという性質を
持ち、このため電源−グランド間に過大な電流が流れラ
ッチアップと呼ばれるチップの破壊を招く危険性があ
る。
【0011】第2の従来例では、基準電位V1より高い
電位V4を作り出しておき、その電位V4を基準電圧V
1に対し反転させることで基準電位V1よりも低い電位
V5を作り出している。Nチャネルトランジスタのウェ
ル電位は最も低い電位に抑えなければならないので、電
位V5がウェル電位になる。第2の従来例の方法で電位
を作り出した場合、基板電位とウェル電位が分離されて
いない構成のチップでは、今までグランドレベルだった
ウェルのところへ突然グランドよりも高い電位がかかっ
てしまうということが起きる。このためサイリスタがO
Nしてしまいラッチアップが発生してしまうという問題
が起こる。そのため従来はこのような問題を避けるた
め、基板電位とウェル電位が分離されていたチップ上で
回路が構成されていた。
【0012】本発明の目的は、発生できる電位の種類を
増やし、液晶駆動に必要な電位と発生する電位との差を
小さくさせやすくすることで、余分な消費電流を減らし
回路の低消費電力化を図ることのできる液晶駆動電源発
生回路を提供することである。
【0013】さらに本発明の他の目的は、基板電位とウ
ェル電位が分離されていないチップ上で回路が構成され
た場合でもサイリスタに過大な電圧がかからないように
し、ラッチアップの発生を防止できる液晶駆動電源発生
回路を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
液晶駆動電源発生回路は、基準電位の入力信号が与えら
れ、その入力信号から液晶素子を駆動するための複数の
電位を発生させる液晶駆動電源発生回路であって、基準
電位とグランド電位を入力し基準電位の複数倍の第1の
電位を発生する第1の電源回路と、基準電位とグランド
電位と第1の電源回路から発生される第1の電位とを入
力し、第1の電位と基準電位の間の電位である第2の電
位、または基準電位とグランド電位の間の電位である第
3の電位を発生する第2の電源回路と、基準電位とグラ
ンド電位と第1の電源回路から発生される第1の電位と
第2の電源回路から発生される第2の電位または第3の
電位とを入力し、基準電位よりも高い第4の電位を発生
する第3の電源回路とを備えたことを特徴とする。
【0015】この請求項1記載の構成によれば、第2の
電源回路を設けて第3の電源回路に入力する電位の数を
増やし、第3の電源回路の発生できる電位の選択肢を増
やし、液晶駆動に必要な液晶駆動電位と発生する電位と
の差を低減させることで、無駄な消費電流を抑え、低消
費電力化を図ることができる。
【0016】また、請求項1記載の液晶駆動電源発生回
路において、第1の電源回路、第2の電源回路、第3の
電源回路のそれぞれは、発生電位を所与のクロックに基
づきチャージ・ポンプ動作によって供給させるチャージ
・ポンプ回路、またはオペアンプにより供給させる回路
を含む構成とすることができる。チャージ・ポンプ回路
で構成した場合、チャージ・ポンプ回路のコンデンサに
接続する電位をスイッチにより切り替える構成にでき、
スイッチは、Nチャネル型トランジスタ、Pチャネル型
トランジスタ、またはNチャネル型トランジスタとPチ
ャネル型トランジスタの両方で構成されたものを含んで
構成することができる。
【0017】本発明の請求項7記載の液晶駆動電源発生
回路は、基準電位の入力信号が与えられ、その入力信号
から液晶素子を駆動するための複数の電位を発生させる
液晶駆動電源発生回路であって、基準電位とグランド電
位を入力し基準電位の複数倍の第1の電位を発生する第
1の電源回路と、基準電位とグランド電位と第1の電源
回路から発生される第1の電位とを入力し、第1の電位
と基準電位の間の電位である第2の電位、または基準電
位とグランド電位の間の電位である第3の電位を発生す
る第2の電源回路と、基準電位とグランド電位と第1の
電源回路から発生される第1の電位と第2の電源回路か
ら発生される第2の電位または第3の電位とを入力し、
基準電位よりも低い第4の電位を発生する第3の電源回
路と、基準電位と第1の電源回路から発生される第1の
電位と第2の電源回路から発生される第2の電位または
第3の電位とを入力し、基準電位よりも高い第5の電位
を発生する第4の電源回路とを備えたことを特徴とす
る。
【0018】この請求項7記載の構成によれば、請求項
1と同様の効果が得られることに加え、第3の電源回路
で基準電位よりも低い第4の電位を発生させた後、第4
の電源回路で基準電位よりも高い第5の電位を発生する
ことになり、このように基板電位あるいはウェル電位と
なる、基準電位よりも低い第4の電位を先に発生するこ
とにより、基板電位とウェル電位が分離されていないチ
ップ上で回路が構成された場合でもサイリスタに過大な
電圧がかからないようにし、ラッチアップの発生を防止
することができる。
【0019】また、請求項7記載の液晶駆動電源発生回
路において、第1の電源回路、第2の電源回路、第3の
電源回路のそれぞれは、発生電位を所与のクロックに基
づきチャージ・ポンプ動作によって供給させるチャージ
・ポンプ回路、またはオペアンプにより供給させる回路
を含む構成とすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1は本発
明の第1の実施の形態の液晶駆動電源発生回路のブロッ
ク図である。
【0021】第1電源回路41は、GND電位と基準電
位V1を入力して、その電位V1の2倍以上の整数倍
(例えば2倍)の電位V3を発生する。基準電位V1は
外部から供給されるチップの電源電位であり、この電位
を複数倍することで液晶駆動に必要な電位V3を生成す
る。
【0022】この第1電源回路41は、図2に示すよう
にチャージ・ポンプ回路で構成できる。この場合、まず
スイッチ1,2をON(オン)にし、スイッチ3,4を
OFF(オフ)にして、コンデンサC1にV1分の電荷
を蓄えさせる。その後、スイッチ1,2をOFFにし、
スイッチ3,4をONにしてコンデンサC2にV1+V
1の電荷を蓄えさせる。このコンデンサC2の電位を電
位V3として出力させる。
【0023】また、第1電源回路41は、図3に示すよ
うに、オペアンプ30を用いても構成できる。この場
合、非反転増幅器として用いられ、電位V3は、 V3=(1+R2/R1)V1 となる。倍率を変えたい場合は、抵抗値R1,R2で調
整する。
【0024】第2電源回路42は、図4に示すように、
オペアンプ44,45を用いて構成できる。GND電位
と電位V3と電位V1を入力して、電位V1及び、電位
V3と電位V1の間の電位V2を発生する。
【0025】第3電源回路43は、図5に示すように、
チャージ・ポンプ回路で構成でき、GND電位と電位V
1と電位V2と電位V3を入力して、電位V4を発生す
る。
【0026】次に第3電源回路43が電位V4を発生さ
せる過程について図5を用いて説明する。まずスイッチ
11とスイッチ12をONさせ、その他のスイッチ1
3,14,15,16はすべてOFFさせる。すると、
電位V1とGNDの間にコンデンサC11が接続された
構成になり、コンデンサC11にはV1分の電荷が蓄え
られることになる。コンデンサC11に十分な電荷が蓄
えられた後、スイッチ11とスイッチ12をOFFさ
せ、スイッチ16とスイッチ15をONさせる。すると
V3からコンデンサC11、C12を通ってGND(グ
ランド)へと繋がるラインが形成され、コンデンサC1
2には(V3+V1−V4)×C11/(C11+C12)
分の電荷が蓄えられる。コンデンサC12に十分な電荷
が蓄えられた後、スイッチ16、スイッチ15をOFF
させ、再びスイッチスイッチ11、スイッチ12をON
させコンデンサC11に電荷を蓄えさせる。そして、ス
イッチ11、スイッチ12をOFF、スイッチ16、ス
イッチ15をONさせコンデンサC12に電荷を蓄えさ
せる。この一連の動作を繰り返すことによりコンデンサ
C12にV3+V1分の電荷を蓄えさせ、電位V4を発
生させる。すなわち、上記動作の場合、電位V4にV3
+V1の電位を発生できる。
【0027】また、上記動作において、スイッチ11の
替わりにスイッチ13をON、OFFさせれば、電位V
4にV3+V3の電位を発生できる。また、上記動作に
おいて、スイッチ16の替わりにスイッチ14をON、
OFFさせれば、電位V4にV2+V1の電位を発生で
きる。また、上記動作において、スイッチ16の替わり
にスイッチ14をON、OFFさせ、さらにスイッチ1
1の替わりにスイッチ13をON、OFFさせれば電位
V4にV2+V3の電位を発生できる。
【0028】以上のように本実施の形態によれば、第2
電源回路42を設けて第3電源回路43に入力する電位
の数を増やし、第3電源回路43により発生できる電位
V4を、従来のV3+V1、V3+V3の2種類から、
V3+V1、V3+V3、V2+V1、V2+V3の4
種類へ増やすことができる。すなわち生成できる電位を
細かく調整できるようになり、所望の液晶駆動電位と液
晶駆動電源発生回路によって生成された電位との電位差
を減らし、無駄な消費電流を抑え、低消費電力化を図る
ことができる。
【0029】なお、第1の実施の形態において、第2電
源回路42では、図4に示すように抵抗R1とR2の接
続点から電位V2を取り出すようにしたが、これに代え
て、抵抗R3とR4の接続点から同様にして電位を取り
出すようにしてもよく、この場合に取り出される電位は
電位V1とGNDの間の電位(この電位をV6とする
と、後述の図8の電位V6と同じ)となる。さらには、
第2電源回路42を、電位V1のほか、電位V2と電位
V6の両方を取り出し、V2とV6のいずれか一方を選
択して出力させる構成としてもよい。
【0030】また、第2電源回路42は、図6に示すチ
ャージ・ポンプ回路で構成することもできる。この場
合、入力電位として電位V3は使用しない。まず、スイ
ッチSW1,SW2をONさせ、その他のスイッチSW
3,SW4をOFFさせ、V1・GND間で直列につな
がったコンデンサC41とC42を充電する。このとき
コンデンサC41に蓄えられる電荷はV1×C42/
(C41+C42)となる。次に、スイッチSW1をO
FFさせ、スイッチSW4をONさせると、出力V2に
はV1×C42/(C41+C42)の電位が出力され
る。また、このとき、スイッチSW2をOFFさせ、ス
イッチSW4をONさせると、出力V2にはV1+V1
×C42/(C41+C42)の電位が出力される。コ
ンデンサC43は出力安定化容量である。
【0031】また、第3電源回路43は、図7に示すよ
うに、オペアンプ70を用いて構成することもできる。
この場合、入力電位として電位V2とV3は使用しな
い。第1電源回路41をオペアンプを用いて構成する場
合と同じように、非反転増幅器として用いる。増幅率を
変更できるようにスイッチSW11〜SW14で抵抗値
を選択できるようにしている。出力電位V4は、 V4=(1+Rn/R21)V1 (n=22,2
3,24,25) となる。
【0032】なお、チャージ・ポンプ回路で構成された
電源回路(41,42,43)については、チャージ・
ポンプ回路のコンデンサに接続されるスイッチ、例えば
図5のスイッチ11〜16を、Nチャネル型トランジス
タ、Pチャネル型トランジスタ、あるいはNチャネル型
トランジスタとPチャネル型トランジスタの両方で構成
されたスイッチとすることができる。これは、低い電位
を出力するスイッチはNチャネル型トランジスタで構成
し、高い電位を出力するスイッチはPチャネル型トラン
ジスタで構成し、中間の電位を出力するスイッチはNチ
ャネル型トランジスタとPチャネル型トランジスタを合
わせたスイッチ(CMOSアナログスイッチ)で構成す
る。図5の場合、GND電位を出力するスイッチ12は
Nチャネル型トランジスタで構成され、その他のスイッ
チ11,13〜16はPチャネル型トランジスタで構成
される。この例では、CMOSアナログスイッチは使用
されないが、スイッチが電源とグランドの中間電位を通
そうとした場合はCMOSアナログスイッチで構成する
必要がある。
【0033】第1〜第3電源回路41〜43がチャージ
・ポンプ回路で構成される場合、スイッチのON,OF
Fの切替え動作は、入力される所与のクロックによって
行われる。例えば、図2の場合、所与のクロックでスイ
ッチ1,2とスイッチ3,4とを交互に切り替えること
によって、コンデンサに電荷を蓄えたり(チャージ)、
その電荷を出力させたり(ポンプ)する。このように、
チャージ・ポンプ回路は、所与のクロックに基づいてチ
ャージ・ポンプ動作を行うことにより、発生電位を出力
するものである。
【0034】(第2の実施の形態)図8は本発明の第2
の実施の形態の液晶駆動電源発生回路のブロック図であ
る。
【0035】第1電源回路51は、GND電位と基準電
位V1を入力して、その電位V1の2倍以上の整数倍
(例えば2倍)の電位V3を発生する。
【0036】第2電源回路52は、GND電位と電位V
3と電位V1を入力して、電位V1及び、電位V1とG
NDの間の電位V6を発生する。この第2電源回路52
の構成は、前述した第1の実施の形態の第2電源回路4
2において、電位V1と電位V6を発生させる場合の構
成と同じである。
【0037】第3電源回路53は、図9のような構成を
とり、GND電位と電位V1と電位V3と電位V6を入
力して、基準電位V1よりも低い電位V5を発生する。
この電位V5はGND電位よりも低い。
【0038】第4電源回路54は、図9のような構成を
とり、電位V1及び電位V3及び電位V5を入力して、
電位V5を基準電位V1に対し反転させることで基準電
位V1より高い電位V4を発生する。
【0039】次に第3電源回路53および第4電源回路
54について図9を用いて説明する。コンデンサC21
の一方には、GND、V1、V3、V6の4つの電位が
接続されており、もう一方にはGNDの電位が接続され
ている。コンデンサC21に繋がっている4つの電位の
うち2つはコンデンサC21に電荷を蓄えさせるための
電位であり、残りの2つは出力のための電位である。こ
こではV3とV1の電位を蓄積用に、GNDとV6の電
位を出力用に使用した時の場合について説明する。
【0040】最初にV1の電位とV6の電位とGNDの
電位を用いて出力の電位を作り出す場合の動作について
説明する。まず、スイッチ24とスイッチ22のみON
させその他のスイッチはすべてOFFさせる。するとコ
ンデンサC21に電位V1とGNDが接続された形にな
り、コンデンサC21にはV1分の電荷が蓄えられる。
コンデンサに充分な電荷が蓄えられた後、スイッチ24
とスイッチ22をOFFにし、スイッチ23とスイッチ
26をONにする。するとV6からコンデンサC21、
C22を通ってGNDへと繋がるラインが形成される。
この時、コンデンサC21に蓄えられた電位の向きとV
6の電位の向きは逆方向になっているので、コンデンサ
C22にかかる電位はV1−V2となり、コンデンサC
22には(V6−V1−V5)×C21/(C21+C2
2)分の電荷が蓄えられていく。このコンデンサC22
に蓄えられた電位がV5の出力となる。次にスイッチ2
3とスイッチ26をOFFにし、スイッチ27とスイッ
チ29をONにさせる。この時コンデンサC23にはV
1−V5分の電位がかかる。その後スイッチ27とスイ
ッチ29をOFFにし、スイッチ28とスイッチ210
をONにすると、出力V4にはV1−V5+V1の電位
が出力される。以上の一連の動作を繰り返すことによ
り、出力V5にはV6−V1の電位が、出力V4には3
V1−V6の電位が出力される。
【0041】次にV1の電位とGNDの電位を用いて出
力の電位を作り出す場合の動作について説明する。ま
ず、スイッチ24とスイッチ22のみONさせその他の
スイッチはすべてOFFさせる。するとコンデンサC2
1に電位V1とGNDが接続された形になり、コンデン
サC21にはV1分の電荷が蓄えられる。コンデンサに
充分な電荷が蓄えられた後、スイッチ24とスイッチ2
2をOFFにし、スイッチ21とスイッチ26をONに
する。この時、コンデンサC22にかかる電位は−V1
となり、コンデンサC22には(−V1−V5)×C21
/(C21+C22)分の電荷が蓄えられていく。次にス
イッチ23とスイッチ26をOFFにし、スイッチ27
とスイッチ29をONにさせる。この時コンデンサC2
3にはV1−V5分の電位がかかる。その後スイッチ2
7とスイッチ29をOFFにし、スイッチ28とスイッ
チ210をONにすると、出力V4にはV1−V5+V
1の電位が出力される。以上の一連の動作を繰り返すこ
とにより、出力V5には−V1の電位が、出力V4には
3V1の電位が出力される。
【0042】次にV3の電位とV1の電位とV6の電位
とGNDの電位を用いて出力の電位を作り出す場合の動
作について説明する。まず、スイッチ25とスイッチ2
2のみONさせその他のスイッチはすべてOFFさせ
る。するとコンデンサC21に電位V3とGNDが接続
された形になり、コンデンサC21にはV3分の電荷が
蓄えられる。コンデンサに充分な電荷が蓄えられた後、
スイッチ25とスイッチ22をOFFにし、スイッチ2
3とスイッチ26をONにする。この時、コンデンサC
22にかかる電位はV6−V3となり、コンデンサC2
2には(V6−V3−V5)×C21/(C21+C22)
分の電荷が蓄えられていく。次にスイッチ23とスイッ
チ26をOFFにし、スイッチ27とスイッチ29をO
Nにさせる。この時コンデンサC23にはV1−V5分
の電位がかかる。その後スイッチ27とスイッチ29を
OFFにし、スイッチ28とスイッチ210をONにす
ると、出力V4にはV1−V5+V1の電位が出力され
る。以上の一連の動作を繰り返すことにより、出力V5
にはV6−V3の電位が、出力V4にはV3+2V1−
V6の電位が出力される。
【0043】次にV3の電位とV1の電位とGNDの電
位を用いて出力の電位を作り出す場合の動作について説
明する。まず、スイッチ25とスイッチ22のみONさ
せその他のスイッチはすべてOFFさせる。するとコン
デンサC21に電位V3とGNDが接続された形にな
り、コンデンサC21にはV3分の電荷が蓄えられる。
コンデンサに充分な電荷が蓄えられた後、スイッチ25
とスイッチ22をOFFにし、スイッチ21とスイッチ
26をONにする。この時、コンデンサC22にかかる
電位は−V3となり、コンデンサC22には(−V3−
V5)×C21/(C21+C22)分の電荷が蓄えられ
ていく。次にスイッチ23とスイッチ26をOFFに
し、スイッチ27とスイッチ29をONにさせる。この
時コンデンサC23にはV1−V5分の電位がかかる。
その後スイッチ27とスイッチ29をOFFにし、スイ
ッチ28とスイッチ210をONにすると、出力V4に
はV1−V5+V1の電位が出力される。以上の一連の
動作を繰り返すことにより、出力V5には−V3の電位
が、出力V4にはV3+2V1の電位が出力される。
【0044】また上記チャージ・ポンプ回路を使用せ
ず、スイッチ22、スイッチ26、スイッチ210、ス
イッチ211のみをONさせることによって、出力V4
にV3の電位を、出力V5にGNDの電位を出力させる
ことも可能である。
【0045】この第2の実施の形態によれば、第1の実
施の形態と同様の効果が得られることに加え、液晶素子
を駆動するのに必要な、基準電位V1より高い電位V4
と、GND電位より低い電位V5とを発生させるのに、
第3電源回路53で基準電位V1よりも低い電位V5を
発生させた後、第4電源回路54で電位V5を基準電位
V1に対し反転させることで基準電位V1よりも高い電
位V4を発生することになり、このように基板電位ある
いはウェル電位となる、基準電位V1よりも低い電位V
5を先に発生することにより、基板電位とウェル電位が
分離されていないチップ上で回路が構成された場合でも
サイリスタ構造に高い電圧がかかることを防ぎ、ラッチ
アップの発生を防止することができる。
【0046】なお、第2の実施の形態において、第2電
源回路52では、電位V1のほか、電位V6を取り出す
ようにしたが、この電位V6に代えて、第1の実施の形
態における第2電源回路42と同様に、図4に示す抵抗
R1とR2の接続点から電位V2を取り出すようにして
もよい。さらには、第2電源回路52を、電位V1のほ
か、電位V2と電位V6の両方を取り出し、V2とV6
のいずれか一方を選択して出力させる構成としてもよ
い。
【0047】なお、第1電源回路51は第1の実施の形
態における第1電源回路41と同様にして、また第2電
源回路52は第1の実施の形態における第2電源回路4
2と同様にして、それぞれ、チャージ・ポンプ回路ある
いはオペアンプを用いた回路で構成することができる。
【0048】また、第3電源回路53および第4電源回
路54を、オペアンプを用いて構成する場合は、図7と
同様にして構成することができる。
【0049】なお、チャージ・ポンプ回路で構成された
電源回路(51,52,53,54)については、チャ
ージ・ポンプ回路のコンデンサに接続されるスイッチ
を、第1の実施の形態で説明したように、Nチャネル型
トランジスタ、Pチャネル型トランジスタ、あるいはN
チャネル型トランジスタとPチャネル型トランジスタの
両方で構成されたスイッチとすることができ、それぞれ
所与のクロックでON,OFF切替え動作させることが
できる。
【0050】上記実施の形態における発生電位を用いた
液晶駆動波形の例を図10に示す。この発生電位はST
N型液晶等の駆動電源として用いられ、図10に示され
るように電位V4とV5は走査線に、電位V1とV3は
信号線に用いられる。走査線と信号線の電位差を印加す
ることで液晶素子をON,OFFさせる。走査線電位が
正極性と負極性をもっているのは液晶素子の焼き付きを
防ぐためで、信号線の電位が4つあるのは、走査線と信
号線間の電位差の種類を多くし、階調数を多くするため
である。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、第2の電
源回路を設けて第3の電源回路に入力する電位の数を増
やし、第3の電源回路の発生できる電位の選択肢を増や
し、液晶駆動に必要な液晶駆動電位と発生する電位との
差を低減させることで、無駄な消費電流を抑え、低消費
電力化を図ることができる。
【0052】さらに、第3の電源回路で基準電位よりも
低い第4の電位を発生させた後、第4の電源回路で基準
電位よりも高い第5の電位を発生する構成とすれば、基
板電位あるいはウェル電位となる、基準電位よりも低い
第4の電位を先に発生することにより、基板電位とウェ
ル電位が分離されていないチップ上で回路が構成された
場合でもサイリスタに過大な電圧がかからないように
し、ラッチアップの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における液晶駆動電
源発生回路のブロック図
【図2】本発明の第1の実施の形態における液晶駆動電
源発生回路の第1電源回路の回路図
【図3】本発明の第1の実施の形態における液晶駆動電
源発生回路の第1電源回路の回路図
【図4】本発明の第1の実施の形態における液晶駆動電
源発生回路の第2電源回路の回路図
【図5】本発明の第1の実施の形態における液晶駆動電
源発生回路の第3電源回路の回路図
【図6】本発明の第1の実施の形態における液晶駆動電
源発生回路の第2電源回路の回路図
【図7】本発明の第1の実施の形態における液晶駆動電
源発生回路の第3電源回路の回路図
【図8】本発明の第2の実施の形態における液晶駆動電
源発生回路のブロック図
【図9】本発明の第2の実施の形態における液晶駆動電
源発生回路の第3および第4電源回路の回路図
【図10】本発明の実施の形態における液晶駆動電源発
生回路の発生電位を用いた液晶駆動波形の一例を示す波
形図。
【図11】第1の従来例の液晶駆動電源発生回路のブロ
ック図
【図12】第1の従来例の液晶駆動電源発生回路の第3
電源回路の回路図
【図13】第2の従来例の液晶駆動電源発生回路のブロ
ック図
【符号の説明】
C11 昇圧用コンデンサ C12 電荷蓄積用コンデンサ C21 昇圧用コンデンサ C22 電荷蓄積用コンデンサ C23 昇圧用コンデンサ C31 昇圧用コンデンサ C32 電荷蓄積用コンデンサ 1〜4 接続電位切り替えスイッチ 11〜16 接続電位切り替えスイッチ 21〜29,210,211 接続電位切り替えスイッ
チ 31〜35 接続電位切り替えスイッチ 41 第1電源回路 42 第2電源回路 43 第3電源回路 51 第1電源回路 52 第2電源回路 53 第3電源回路 54 第4電源回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H093 NC03 NC25 NC59 ND39 5C006 BF25 BF34 BF37 BF42 BF46 EB05 FA47 5C080 AA10 DD19 DD25 DD26 EE29 JJ02 JJ03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準電位の入力信号が与えられ、その入
    力信号から液晶素子を駆動するための複数の電位を発生
    させる液晶駆動電源発生回路であって、 前記基準電位とグランド電位を入力し前記基準電位の複
    数倍の第1の電位を発生する第1の電源回路と、 前記基準電位と前記グランド電位と前記第1の電源回路
    から発生される前記第1の電位とを入力し、前記第1の
    電位と前記基準電位の間の電位である第2の電位、また
    は前記基準電位とグランド電位の間の電位である第3の
    電位を発生する第2の電源回路と、 前記基準電位と前記グランド電位と前記第1の電源回路
    から発生される前記第1の電位と前記第2の電源回路か
    ら発生される前記第2の電位または前記第3の電位とを
    入力し、前記基準電位よりも高い第4の電位を発生する
    第3の電源回路とを備えたことを特徴とする液晶駆動電
    源発生回路。
  2. 【請求項2】 前記第1の電源回路は、発生電位を所与
    のクロックに基づきチャージ・ポンプ動作によって供給
    させるチャージ・ポンプ回路、またはオペアンプにより
    供給させる回路を含むことを特徴とする請求項1記載の
    液晶駆動電源発生回路。
  3. 【請求項3】 前記第2の電源回路は、発生電位を所与
    のクロックに基づきチャージ・ポンプ動作によって供給
    させるチャージ・ポンプ回路、またはオペアンプにより
    供給させる回路を含むことを特徴とする請求項1記載の
    液晶駆動電源発生回路。
  4. 【請求項4】 前記第3の電源回路は、発生電位を所与
    のクロックに基づきチャージ・ポンプ動作によって供給
    させるチャージ・ポンプ回路、またはオペアンプにより
    供給させる回路を含むことを特徴とする請求項1記載の
    液晶駆動電源発生回路。
  5. 【請求項5】 前記チャージ・ポンプ回路のコンデンサ
    に接続する電位をスイッチにより切り替えることを特徴
    とする請求項2,請求項3または請求項4記載の液晶駆
    動電源発生回路。
  6. 【請求項6】 前記スイッチは、Nチャネル型トランジ
    スタ、Pチャネル型トランジスタ、またはNチャネル型
    トランジスタとPチャネル型トランジスタの両方で構成
    されたものを含むことを特徴とする請求項5記載の液晶
    駆動電源発生回路。
  7. 【請求項7】 基準電位の入力信号が与えられ、その入
    力信号から液晶素子を駆動するための複数の電位を発生
    させる液晶駆動電源発生回路であって、 前記基準電位とグランド電位を入力し前記基準電位の複
    数倍の第1の電位を発生する第1の電源回路と、 前記基準電位と前記グランド電位と前記第1の電源回路
    から発生される前記第1の電位とを入力し、前記第1の
    電位と前記基準電位の間の電位である第2の電位、また
    は前記基準電位とグランド電位の間の電位である第3の
    電位を発生する第2の電源回路と、 前記基準電位と前記グランド電位と前記第1の電源回路
    から発生される前記第1の電位と前記第2の電源回路か
    ら発生される前記第2の電位または前記第3の電位とを
    入力し、前記基準電位よりも低い第4の電位を発生する
    第3の電源回路と、 前記基準電位と前記第1の電源回路から発生される前記
    第1の電位と前記第2の電源回路から発生される前記第
    2の電位または前記第3の電位とを入力し、前記基準電
    位よりも高い第5の電位を発生する第4の電源回路とを
    備えたことを特徴とする液晶駆動電源発生回路。
  8. 【請求項8】 前記第1の電源回路は、発生電位を所与
    のクロックに基づきチャージ・ポンプ動作によって供給
    させるチャージ・ポンプ回路、またはオペアンプにより
    供給させる回路を含むことを特徴とする請求項7記載の
    液晶駆動電源発生回路。
  9. 【請求項9】 前記第2の電源回路は、発生電位を所与
    のクロックに基づきチャージ・ポンプ動作によって供給
    させるチャージ・ポンプ回路、またはオペアンプにより
    供給させる回路を含むことを特徴とする請求項7記載の
    液晶駆動電源発生回路。
  10. 【請求項10】 前記第3の電源回路は、発生電位を所
    与のクロックに基づきチャージ・ポンプ動作によって供
    給させるチャージ・ポンプ回路、またはオペアンプによ
    り供給させる回路を含むことを特徴とする請求項7記載
    の液晶駆動電源発生回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008277832A (ja) * 2007-05-02 2008-11-13 Samsung Electronics Co Ltd チャージポンプ回路及びその制御方法
US7528647B2 (en) 2004-10-21 2009-05-05 Oki Semiconductor Co., Ltd. Semiconductor integrated circuit which generates different voltages based on an external power supply voltage and a generating method of the different voltages
CN104465394A (zh) * 2008-09-01 2015-03-25 株式会社半导体能源研究所 半导体装置及半导体装置的制造方法

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