JP2003090770A - 音波式ガス温度計測装置と方法 - Google Patents

音波式ガス温度計測装置と方法

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JP2003090770A
JP2003090770A JP2001286498A JP2001286498A JP2003090770A JP 2003090770 A JP2003090770 A JP 2003090770A JP 2001286498 A JP2001286498 A JP 2001286498A JP 2001286498 A JP2001286498 A JP 2001286498A JP 2003090770 A JP2003090770 A JP 2003090770A
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gas temperature
receiver
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JP2001286498A
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Yasuyuki Arimitsu
保幸 有光
Nobuo Morimoto
信夫 森本
Hitoshi Okimura
仁志 沖村
Yoji Kitayama
洋史 北山
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マッチドフィルタの極大値の発生時刻に注目
して、反射により伝播した音波による誤検出を防止する
機能を備えた音波式ガス温度計測装置とガス温度計測方
法を提供すること。 【解決手段】 ダクト1内を流れる流体を挟んでダクト
壁面に音波送信器2と音波受信器3を配置し、送信信号
に鋭い自己相関性のある信号を用いてマッチドフィルタ
12の出力に現れる極大値を得る時刻は最短経路を伝播
した音波、及びダクト壁面又はダクト1内の構造物の反
射面により伝播した音波の伝播時間を表しており、火炉
の温度分布はダクト1内の中心付近が最も高温であり、
音波の伝播速度は温度が高いほど早くなることから、マ
ッチドフィルタ12の出力の最大値と同程度の大きさに
閾値を定め、閾値を最初に超える極大値を検出し、伝播
時間とすることにより、ダクト1の最短経路を伝播した
音波による極大値を検出して伝播時間の誤検出を防止す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体の計測装置と
方法に係り、特に、高温ガス中の音速を測定して温度を
求める音波式ガス温度計測装置と方法に関する。
【0002】
【従来の技術】まず、本発明で対象とする音波式ガス温
度計測装置の従来例を図6を用いて説明する。本実施形
態の高温ガスダクト(以下、「ダクト」と称する。)1
は、該ダクト1を覆う断熱材203と冷却水流路204
からなる。高温の被計測流体(高温ガス)が流れるダク
ト1の壁を貫通する開口を設ける。該開口に、音波の通
路となる導波路206を設け、該206を介して音波送
信器2が取り付けられている。さらに、前記開口と向か
い合う位置にも開口を設け、導波路208が固定され
る。受信器3は導波路208を介して取り付けられてい
る。
【0003】音波式ガス温度計測装置では、まず、図6
の音波送信器2から発信した音波210が導波路20
6、ダクト1内、導波路208を通して音波受信器3ま
で到達する伝播時間tを計測する。
【0004】伝播時間tの検出方法を図11を用いて説
明する。通常計測すべき音波501は雑音に埋もれてい
るため、例えば特願平6−291367号公報、特願平
7−336337号公報などに記載されている信号処理
法を用いて、受信した音波を信号処理し、信号処理後の
波形502からピーク値を検出し、起算時間からの伝播
時間504を求める。
【0005】このとき信号処理後の波形のピーク点50
3の大きさ(S)と、ピーク点503以外の雑音の大き
さ(N)との比をS/N比と呼び、S/N比が大きい
程、伝播時間の検出失敗の可能性が少なく、良好な計測
となるため、これを指標とすることができる。ここでピ
ーク点503以外の雑音の大きさ(N)は、例えば計測
した雑音の二乗平均とする。
【0006】次に、従来の周波数決定方法を図13を用
いて説明する。音波は気体中では周波数が高くなる程、
減衰が大きくなる特徴を持つ。したがって、音波送信器
と受信器間の距離が一定で、さらにそれぞれのスピーカ
出力が一定であるとすると、使用可能な周波数の上限を
設定する(ステップ101)。また、周波数を前記した
ように下げ過ぎると計測精度が得られないため下限を設
定する(ステップ102)。次に、雑音のスペクトル分
布を求める(ステップ601)。次に前記ステップ10
1、102により求めた使用可能な周波数の範囲内で、
ステップ601との対比により最も雑音が低い周波数を
発信音波として設定する(ステップ602)。
【0007】ところで、音波がガス中を伝播する速度、
すなわち音速C(m/s)はガス温度T(K)により変
化し、次式で表される。 C=α√T (1) ここで、αはガス流体の組成で決まる定数である。
【0008】ダクト1内と導波路206、208内部で
ガス温度Tが等しく、同じ音速であると仮定し、音波送
信器2から受信器3までの距離をL(m)とすると、
(1)を変形して T=(C/α)2=(1/α・L/t)2 (2) が得られる。
【0009】この式(2)に、計測により得られた伝播
時間tと実際の被計測ガス中の音波の伝播経路長Lを代
入することでガス温度Tが算出される。
【0010】また、本出願人は特開平9−178576
号などに図9に示すような音波式ガス温度計測装置をボ
イラ火炉等の高温ガス流体の温度計測に適用した例を開
示している。
【0011】図9において、音波式ガス温度計測装置
は、燃焼ガスなどのガス流体が流れるダクト1の壁面に
設けた音波送信器(スピーカ)2と、音波送信器2から
送信されガス流体1を伝播した音波信号を受信する音波
受信器(マイクロフォン)3と、音波受信器3で受信し
た音波信号の伝播時間に基づいてガス流体の温度を算出
する信号処理装置4とを有している。信号処理装置4は
送信信号生成部5と信号記憶部6とマッチドフィルタ算
出部7とA/D変換部8とパラメータ同定部9と白色化
フィルタ算出部10と白色化フィルタ11とマッチドフ
ィルタ12と伝播時間検出部13と温度算出部14とを
有している。
【0012】図9の装置において、送信信号生成器5で
生成された疑似ランダム信号(M系列PRK波)は音波
送信器2から測定対象となる燃焼ガス流体中に送信され
る。送信された音波は測定対象となる燃焼ガス流体中を
伝播し、音波受信器3により受信される。
【0013】また、音波送信器2より音波が送信される
と同時に、A/D変換部8は音波受信器3の受信波形を
デジタルデータに変換する。変換されたデジタルデータ
のうち音波送信器2からの音波が受信される可能性がな
い時間の波形から、パラメータ同定部9は雑音モデルを
表す自己回帰モデルのパラメータの同定を行う。白色化
フィルタ算出部10においては前記パラメータ同定部9
によって同定されたパラメータより白色化フィルタ11
の係数を算出する。白色化フィルタ11は前記白色化フ
ィルタ算出部10より与えられる係数から受信波形の白
色化を行う。
【0014】また、マッチドフィルタ算出部7は信号記
憶部6に記憶されている送信信号波形と白色化フィルタ
算出部10によって与えられる白色化フィルタ11の係
数からマッチドフィルタ12の設計を行う。ここで、送
信信号波形であるM系列PRK波は自己相関の観点で極
めてデルタ関数に近い特性を持つことから、白色化フィ
ルタ11を通過した受信信号にマッチドフィルタ12を
適用することにより、マッチドフィルタ12の出力波形
は目的音波信号(M系列PRK波)全長を音波受信器3
で受信完了した時点でデルタ関数状に立ち上がる。
【0015】伝播時間検出部13は図10に示すよう
に、マッチドフィルタ12の出力波形を入力波形とし
て、入力波形が最大値となる時刻を検出して音波到達時
刻として音波伝播時間を算出する。なお、計算処理量の
低減のため、検出範囲をあらかじめ定めた時刻範囲(音
波が到達する可能性がある最も早い時刻と最も遅い時刻
の間)に限定する場合がある。
【0016】温度算出部14では伝播時間検出部13で
検出した音波伝播時間と音波送信器2と音波受信器3の
幾何学的距離より求まる音波のガス流体中での平均速度
と、ガス温度と音速の関係式から音波伝播経路上の平均
ガス温度を算出する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】図6に示すように、音
波送信器2から受信器3へ直接届く経路210とダクト
1の壁面204で反射して届く経路の差が十分ある場合
には、ピーク点が一つだけ立つため従来法でも精度的に
問題ないが、図7に示すように、音波送信器2から受信
器3へ直接届く経路210とダクト1の上下の壁面20
4が接近している場合や、図8に示すように、ダクト1
の内部に構造物402を持ち、それが反射面となってい
る場合には、反射波301によるピーク点が複数立つこ
とになる。例えば、図12に示すようにピーク点503
以外にも反射波301による大きなピーク点701が立
つ場合がある。場合によっては、反射によるピーク点7
01の方が大きくなり、これを音波送信器2から受信器
3へ直接届く経路210からの伝播時間に基づくものと
誤認して計測エラーとなることがあった。
【0018】音波式ガス温度計測装置は、精度よく温度
計測を行うためには音波伝播時間を正確に検出すること
が必要である。そのため本出願人は既にさまざまな発明
をし、例えば特開平9−178576号公報記載の通
り、炉内送出波形に鋭い自己相関性のあるM系列符号に
着目し、正弦波のPRK(Phase Reverse Keying)変調
を用いたM系列PRK波を採用している。さらに、本出
願人の特開平8−145812号公報記載の発明で開示
した通り、目的音波信号の検出にマッチドフィルタ12
(図9)を用いることにより目的とする音波伝播時間の
識別性能を向上する。
【0019】マッチドフィルタ12の出力は送信信号と
受信信号の位相の一致した時刻で極大となるという特徴
から、従来マッチドフィルタ12の出力が最大となる時
刻を音波伝播時間としている。しかし、音波受信器3に
おいて目的とする経路(最短経路)210で伝播した音
波以外にガス流体が流れるダクト壁面内に設置された設
備の表面で反射した音波301も受信した場合、マッチ
ドフィルタ12の出力において、目的とする経路210
を伝播した音波によるピーク値、即ち極大値以外に、先
に説明したように図7、図8に示すダクト1の壁面又は
ダクト1の内部に配置された構造物402の表面での反
射により伝播した音波301によって複数個の極大値が
発生することがある。音波送信器2から音波受信器3へ
の最短経路210で伝播した音波によるマッチドフィル
タ12の出力値より、前記反射により伝播した音波30
1によるマッチドフィルタ12の出力値の方が大きい場
合には伝播時間を誤検出する問題が発生する。
【0020】また、前記従来の音波式ガス温度計測装置
は計測音波の他に、搬送波の周波数を雑音が少ない周波
数に調整し、雑音からの検出性を向上させることも可能
であるが、反射波の影響で伝播時間の検出に失敗する可
能性がある。
【0021】本発明の課題はマッチドフィルタの極大値
の発生時刻に注目して、反射により伝播した音波による
誤検出を防止する機能を備えた音波式ガス温度計測装置
とガス温度計測方法を提供することである。
【0022】また、本発明の課題は、従来法による雑音
の影響の除去に加え、反射波の影響の除去を可能とする
音波式ガス温度計測装置とガス温度計測方法を提供する
ことである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の課題は、
次の構成によって解決される。すなわち、ダクト内を流
れる流体を挟んでダクト壁面に配置される音波送信器と
音波受信器と、自己相関性を有する疑似ランダム信号を
生成し、疑似ランダム信号に応じて前記音波送信器より
音波を送信させる送信信号生成手段と、前記音波受信器
で受信した音波に応じた信号と前記疑似ランダム信号と
の相互相関をとり、前記受信器で受信した音波に応じた
信号と前記疑似ランダム信号との位相が一致したときに
極大値を出力するマッチドフィルタと、前記マッチドフ
ィルタの出力から前記音波送信器と前記音波受信器との
間の音波伝播時間を検出する伝播時間検出手段と、前記
伝播時間検出手段が検出した音波伝播時間から前記流体
のガス温度を算出するガス温度計測手段とを備えた音波
式ガス温度計測装置において、前記伝播時間検出手段は
前記音波送信器と前記音波受信器を結ぶ最短距離の伝播
経路により伝播した音波による前記マッチドフィルタの
出力の極大値と流体を囲むダクト壁面を含むダクト内の
構造物の反射面による反射を伴う経路により伝播した音
波による極大値が混在した前記マッチドフィルタの出力
の複数の極大値の中から前記音波送信器と前記音波受信
器を結ぶ最短距離の伝播経路により伝播した音波による
極大値を選択して、当該極大値が得られた時刻を基準に
して当該極大値から前記音波伝播時間を検出する音波式
ガス温度計測装置である。
【0024】前記伝播時間検出手段の具体例は、次の通
りである。 (1)前記マッチドフィルタ出力の最大出力値によって
定められる所定の閾値を超える最初の極大値を得た時刻
から前記音波送信器と前記音波受信器との間の音波伝播
時間を検出する手段 (2)マッチドフィルタ出力より測定される雑音強度に
よって定められる所定の閾値を超える最初の極大値を得
た時刻から前記音波送信器と前記音波受信器との間の音
波伝播時間を検出する手段 (3)予め複数個の音波伝播によるマッチドフィルタ出
力の極大値の発生個数が一定であることが分かっている
場合に、マッチドフィルタ出力の極大値より大きい方か
ら所定の個数の極大値を検出し、当該極大値の中で最も
早い時刻の極大値を得た時刻から前記音波送信器と前記
音波受信器との間の音波伝播時間を検出する手段又は (4)マッチドフィルタ出力より測定される雑音強度に
対する前記マッチドフィルタの出力中の複数の極大値の
強度の比(S/N)を求め、該(S/N)比が最大とな
る周波数を搬送周波数として、前記音波送信器と前記音
波受信器との間の音波伝播時間を検出する手段
【作用】本発明の音波送信器と音波受信器との間の音波
伝播時間の検出にあたり、送信信号に鋭い自己相関性の
ある信号を用いていることから、マッチドフィルタの出
力に現れる極大値を得る時刻は前記音波送信器と前記音
波受信器との間の音波最短経路を伝播した音波、及びダ
クト壁面又はダクト内の構造物の反射面により伝播した
音波の伝播時間を表している。また、ダクト内の温度分
布はダクトが火炉である場合にはその中心付近が最も高
温であり、音波の伝播速度は温度が高いほど早くなる。
【0025】したがって、上記のことからマッチドフィ
ルタの出力の極大値と同程度の大きさに所定の閾値を定
め、所定の閾値を最初に超える極大値を検出し、伝播時
間とすることにより、最短経路を伝播した音波による極
大値を検出し、伝播時間の誤検出を防止することができ
る。
【0026】また、マッチドフィルタ出力より測定され
る雑音強度から閾値の設定を行うこともできる。
【0027】このほかに、反射による極大値の個数があ
らかじめ観測されて既知の場合は、マッチドフィルタの
出力の極大値の中から大きい順に所定の個数を検出し、
その中で最も早い時刻の極大値から伝播時間を算出する
方法、又はマッチドフィルタ出力より測定される雑音強
度(N)に対する前記マッチドフィルタの出力中の複数
の極大値の強度(S)の比(S/N)を求め、該(S/
N)比が最大となる周波数を搬送周波数として、前記音
波送信器と前記音波受信器との間の音波伝播時間を検出
する方法を用いることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。図1に本発明による音波式ガス温度計測
装置の構成を示す。
【0029】図1において、音波式ガス温度計測装置
は、燃焼ガス流体が流れるダクト(火炉など)1を挟ん
で音波送信器(スピーカ)2と、音波送信器2から送信
され燃焼ガス流体1を伝播した音波信号を受信する音波
受信器(マイクロフォン)3と、音波受信器3で受信し
た音波信号の伝播時間に基づいて燃焼ガス流体の温度を
算出する信号処理装置4とを有している。
【0030】信号処理装置4は送信信号生成部5と信号
記憶部6とマッチドフィルタ算出部7とA/D変換部8
とパラメータ同定部9と白色化フィルタ算出部10と白
色化フィルタ11とマッチドフィルタ12と閾値設定部
15と伝播時間検出部13と温度算出部14とを有して
いる。
【0031】図1において、送信信号生成部5によって
疑似ランダム信号の一種であるM系列PRK波が生成さ
れる。このM系列PRK波は搬送波である正弦波を疑似
ランダム信号列であるM系列符号でPRK(Phase Reve
rse keying)変調したものであり、相関を求める信号波
形同士にわずかでも位相差があれば相関性は0に近く、
位相が合致したときのみ高い相関性を示し、鋭い自己相
関性を有している。このM系列PRK波は音波送信器2
によってダクト1に送信される。送信されたM系列PR
K波は燃焼ガス流体中を伝播経路上のガス温度で定まる
速度で伝播し、音波受信器3で受信される。
【0032】また、音波送信器2より音波が送信される
と同時にA/D変換部8は音波受信器3において受信し
た信号をデジタルデータに変換する。変換されたデジタ
ルデータのうち音波送信器2からの音波が受信される可
能性がない期間の波形から、パラメータ同定部9は雑音
モデル表す自己回帰モデルのパラメータの同定を行う。
白色化フィルタ算出部10においては前記パラメータ同
定部9によって同定されたパラメータより白色化フィル
タ11の係数を算出する。白色化フィルタ11は前記白
色化フィルタ算出部10より与えられる係数から受信波
形の白色化を行う。
【0033】また、マッチドフィルタ算出部7は信号記
憶部6に記憶されている送信信号波形と白色化フィルタ
算出部10によって与えられる白色化フィルタ11の係
数からマッチドフィルタ12の設計を行う。ここで、送
信信号波形であるM系列PRK波は鋭い自己相関性を持
つことから、白色化フィルタ11を通過した受信信号に
マッチドフィルタ12を適用することにより、マッチド
フィルタ12の出力波形は送信信号であるM系列PRK
波全長を音波受信器3で受信完了した時点で送信信号と
受信信号の位相が合致して極大値を得る。伝播時間検出
部13によりマッチドフィルタ12の出力が極大となる
時刻を検出し、伝播時間とする。
【0034】しかし、音波受信器3において最短経路を
伝播した音波以外にダクト壁面等で反射を伴って伝播し
た音波も受信した場合、図4に示すようにマッチドフィ
ルタ12の出力には複数個の極大値が発生することにな
る。この場合、最短経路を伝播した音波によるマッチド
フィルタ12の出力の極大値が必ず最大出力値となると
は限らない。なぜならば、炉内は中心付近が高温となる
ため音波の減衰が大きく、高温部を避けてダクト壁面等
で反射をして伝播した音波によるマッチドフィルタ12
の出力の極大値が最大出力値となることがある。そのた
め、図4に示すように従来のマッチドフィルタ12の最
大出力値を伝播時間とする方法では、伝播時間を誤検出
してしまう。
【0035】そこで、本発明において図1に示すように
閾値設定部15を設けることにより、反射波による誤検
出をなくす方法を提案する。
【0036】最短経路を伝播した音波と、ダクト壁面な
どでの反射による経路を伝播した音波では、伝播距離お
よび伝播経路上の音速から考えて、最短経路を伝播した
音波が最も早く伝播されると考えられる。したがって、
マッチドフィルタ12の音波伝播を表す極大値の中から
最も早いものを音波伝播時間として選べばよい。これら
の反射経路の有無は、別途事前に計測することによって
確認しておくことができる。図2に示すようにマッチド
フィルタ12には、音波伝播を表す極大値以外にも、多
くの極大値が存在するので、閾値設定部15によってマ
ッチドフィルタ12の最大出力値をもとに、例えば最大
出力値の70%を閾値とするというように事前に調整を
行っておくことにより、音波伝播を表す極大値のみの選
択を行うことが可能である。
【0037】また、このほかの閾値の設定法として、図
3に示すように音波送信器2からの音波が受信される可
能性がない期間のマッチドフィルタ12の出力値より雑
音強度測定部16によって雑音強度の測定を行い、閾値
設定部15において測定された雑音強度をもとに、例え
ば雑音強度の2倍を閾値とするというように閾値の設定
を行う。
【0038】閾値設定部15で設定された閾値により、
伝播時間検出部13において図2に示すように閾値を超
える最も早い極大値をとる時刻を音波伝播時間として検
出する。検出された音波伝播時間から温度算出部14に
より伝播経路上の燃焼ガスの平均温度を算出する。
【0039】本発明の他の実施の形態を図3にしたがっ
て説明する。本実施の形態は従来技術と比較して伝播時
間検出部13の検出方法のみ変更したものであるため、
伝播時間の検出方法のみ説明を行う。
【0040】音波送信器2から音波受信器3への音波の
伝播において最短経路による伝播以外に、ダクト壁面又
はダクト内への設置物からの反射による伝播もある。こ
のような場合に音波受信器3での受信波形は図4に示す
ように複数個の音波伝播による極大値が存在する。あら
かじめ試運転等によって極大値の発生個数が一定であ
り、かつ極大値の発生個数が分かっている場合、伝播時
間検出部13において検出する極大値を大きい方から何
個検出するか設定しておき、例えば図4に示す例におい
ては3個と設定しておき検出した極大値のうち最も早い
極大値を伝播時間とする。
【0041】本発明の他の実施の形態を説明する。な
お、本実施の形態では石炭ガス化炉の燃焼ガスの温度監
視のために温度計測が行われる場合を示す。このため、
温度計測は比較的長い時間間隔で間欠的に行われてい
る。
【0042】図5は本実施の形態の音波式ガス温度計測
装置を用いる燃焼ガスの温度計測方法における搬送周波
数を求めるためのフローチャートである。
【0043】まず周波数の上限を決定する(ステップ1
01)。次も同様に、周波数の下限を決定する(ステッ
プ102)。次に可能な周波数範囲内で最大のピークと
二番目のピークの強度(S)を求め、別途求めていた音
波受信器の受信波から得られる雑音強度(N)に対する
前記極大値の強度(S)の比(S/N)を計算する(ス
テップ103)。最後にS/Nが最大となる周波数を探
索し、それを搬送周波数に決定する(ステップ10
4)。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、音波の伝播速度から燃
焼ガス等の流体温度を算出する音波式ガス温度計測装置
又は方法において、最短経路による音波の伝播以外に、
火炉壁等での反射を伴って音波が伝播した場合にも、音
波の伝播時刻の順番に注目して最短経路による音波の伝
播時間を検出することにより、反射による伝播時間の誤
検出を防止することができ、計測音波検出精度が従来よ
り向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の音波式ガス温度計測装
置のマッチドフィルタの最大出力値より閾値を設定した
実施例の構成を示す図である。
【図2】 本発明の実施の形態の音波式ガス温度計測装
置の信号処理による伝播時間の検出を示した図である。
【図3】 本発明の実施の形態の音波式ガス温度計測装
置の雑音強度の測定値より閾値を設定した実施例の構成
を示す図である。
【図4】 その他の実施例の信号処理による伝播時間の
検出を示した図である。
【図5】 本発明の実施の形態の音響式計測装置を用い
る温度計測方法のフローチャートである。設置例を示す
図である。
【図6】 音響式計測装置の構造を示す図である。
【図7】 ダクト内に大きな反射波形成構造物がある場
合の音響式計測装置設置例を示す図である。
【図8】 ダクト内に大きな反射波形成構造物がある場
合の音響式計測装置
【図9】従来の音波式ガス温度計測装置の構成図であ
る。
【図10】従来の音波式ガス温度計測装置の信号処理に
よる伝播時間の検出を示した図である。
【図11】 従来法による音響式計測装置を用いる温度
計測方法の伝播時間検出方法を説明する図である。
【図12】 従来法による音響式計測装置を用いる温度
計測方法の伝播時間検出方法を説明する図である。
【図13】 従来法による音響式計測装置を用いる温度
計測用の搬送周波数を決定する方法を示す図である。
【符号の説明】
1 高温ガスダクト 2 音波送信器 3 音波受信器 4 信号処理装置 5 送信信号生成部 6 信号記憶部 7 マッチドフィルタ算出部 8 A/D変換部 9 パラメータ同定部 10 白色化フィル
タ算出部 11 白色化フィルタ 12 マッチドフィ
ルタ 13 伝播時間検出部 14 温度算出部 15 閾値設定部 16 雑音強度測定
部 210 経路 301 反射波 402 構造物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沖村 仁志 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 (72)発明者 北山 洋史 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉事業所内 Fターム(参考) 2F056 VS03 VS04 VS06 VS10

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダクト内を流れる流体を挟んでダクト壁
    面に配置される音波送信器と音波受信器と、自己相関性
    を有する疑似ランダム信号を生成し、疑似ランダム信号
    に応じて前記音波送信器より音波を送信させる送信信号
    生成手段と、前記音波受信器で受信した音波に応じた信
    号と前記疑似ランダム信号との相互相関をとり、前記受
    信器で受信した音波に応じた信号と前記疑似ランダム信
    号との位相が一致したときに極大値を出力するマッチド
    フィルタと、前記マッチドフィルタの出力値から前記音
    波送信器と前記音波受信器との間の音波伝播時間を検出
    する伝播時間検出手段と、前記伝播時間検出手段が検出
    した音波伝播時間から前記流体のガス温度を算出するガ
    ス温度計測手段とを備えた音波式ガス温度計測装置にお
    いて、 前記伝播時間検出手段は前記音波送信器と前記音波受信
    器を結ぶ最短距離の伝播経路により伝播した音波による
    前記マッチドフィルタの出力の極大値と流体を囲むダク
    ト壁面を含むダクト内の構造物の反射面による反射を伴
    う経路により伝播した音波による極大値が混在した前記
    マッチドフィルタの出力中の複数の極大値の中から前記
    音波送信器と前記音波受信器を結ぶ最短距離の伝播経路
    により伝播した音波による極大値を選択して、当該極大
    値が得られた時刻を基準にして当該極大値から前記音波
    伝播時間を検出する構成からなることを特徴とする音波
    式ガス温度計測装置。
  2. 【請求項2】 前記伝播時間検出手段として、前記マッ
    チドフィルタ出力の最大出力値によって定められる所定
    の閾値を超える最初の極大値を得た時刻から前記音波送
    信器と前記音波受信器との間の音波伝播時間を検出する
    手段を用いることを特徴とする請求項1に記載の音波式
    ガス温度計測装置。
  3. 【請求項3】 前記伝播時間検出手段として、マッチド
    フィルタ出力値より測定される雑音強度によって定めら
    れる所定の閾値を超える最初の極大値を得た時刻から前
    記音波送信器と前記音波受信器との間の音波伝播時間を
    検出する手段を用いることを特徴とする請求項1に記載
    の音波式ガス温度計測装置。
  4. 【請求項4】 前記伝播時間検出手段として、予め複数
    個の音波伝播によるマッチドフィルタ出力の極大値の発
    生個数が一定であることが分かっている場合に、マッチ
    ドフィルタ出力の極大値より大きい方から所定の個数の
    極大値を検出し、当該極大値の中で最も早い時刻の極大
    値を得た時刻から前記音波送信器と前記音波受信器との
    間の音波伝播時間を検出する手段を用いることを特徴と
    する請求項1に記載の音波式ガス温度計測装置。
  5. 【請求項5】 前記伝播時間検出手段として、マッチド
    フィルタ出力より測定される雑音強度(N)に対する前
    記マッチドフィルタの出力中の複数の極大値の強度
    (S)の比(S/N)を求め、該(S/N)比が最大と
    なる周波数を搬送周波数として、前記音波送信器と前記
    音波受信器との間の音波伝播時間を検出する手段を用い
    ることを特徴とする請求項1に記載の音波式ガス温度計
    測装置。
  6. 【請求項6】 ダクト内を流れる流体を挟んでダクト壁
    面に配置される音波送信器と音波受信器を用いて、自己
    相関性を有する疑似ランダム信号を生成し、疑似ランダ
    ム信号に応じて前記音波送信器より音波を送信させ、前
    記音波受信器で受信した音波に応じた信号と前記疑似ラ
    ンダム信号との相互相関をとり、前記受信器で受信した
    音波に応じた信号と前記疑似ランダム信号との位相が一
    致したときに極大値を出力するマッチドフィルタを用い
    て該マッチドフィルタ出力値から前記音波送信器と前記
    音波受信器との間の音波伝播時間を検出し、該音波伝播
    時間検出値から前記流体のガス温度を算出するガス温度
    計測方法において、 前記伝播時間の検出は前記音波送信器と前記音波受信器
    を結ぶ最短距離の伝播経路により伝播した音波による前
    記マッチドフィルタの出力の極大値と流体を囲むダクト
    壁面を含むダクト内の構造物の反射面による反射を伴う
    経路により伝播した音波による極大値が混在した中から
    前記音波送信器と前記音波受信器を結ぶ最短距離の伝播
    経路により伝播した音波による極大値を選択して、該極
    大値を得た時刻を基準にして音波伝播時間を検出する構
    成からなることを特徴とする音波式ガス温度計測方法。
  7. 【請求項7】 前記マッチドフィルタ出力の最大出力値
    によって定められる所定の閾値を超える最初の極大値を
    得た時刻から前記音波送信器と前記音波受信器との間の
    音波伝播時間を検出することを特徴とする請求項6に記
    載の音波式ガス温度計測装置。
  8. 【請求項8】 前記マッチドフィルタ出力値より測定さ
    れる雑音強度によって定められる所定の閾値を超える最
    初の極大値を得た時刻から前記音波送信器と前記音波受
    信器との間の音波伝播時間を検出することを特徴とする
    請求項6に記載の音波式ガス温度計測方法。
  9. 【請求項9】 予め複数個の音波伝播によるマッチドフ
    ィルタ出力の極大値の発生個数が一定であることが分か
    っている場合に、前記極大値の大きい方から所定の個数
    の極大値を検出し、当該検出した複数の極大値の中で最
    も早い時刻の極大値を得た時刻から前記音波送信器と前
    記音波受信器との間の音波伝播時間を検出することを特
    徴とする請求項6に記載の音波式ガス温度計測方法。
  10. 【請求項10】 前記マッチドフィルタ出力より測定さ
    れる雑音強度(N)に対する前記マッチドフィルタの出
    力中の複数の極大値の強度(S)の比(S/N)を求
    め、該(S/N)比が最大となる周波数を搬送周波数と
    して、前記音波送信器と前記音波受信器との間の音波伝
    播時間を検出することを特徴とする請求項6に記載の音
    波式ガス温度計測方法。
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