JP2003089944A - ワーププリント織物及びその製造方法 - Google Patents
ワーププリント織物及びその製造方法Info
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- JP2003089944A JP2003089944A JP2001281242A JP2001281242A JP2003089944A JP 2003089944 A JP2003089944 A JP 2003089944A JP 2001281242 A JP2001281242 A JP 2001281242A JP 2001281242 A JP2001281242 A JP 2001281242A JP 2003089944 A JP2003089944 A JP 2003089944A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 通常の転写紙の幅以上の幅を有するワーププ
リント織物の安価な製造方法を提供すること。 【解決手段】 ビームに巻かれた縦糸Vを、プリント面
を上にして転写紙を送る加熱されたローラ上の転写紙に
接触させて、転写紙の模様を縦糸Vに熱転写させた後
に、前記ビームと同じ幅のビーム4で巻き取り、ジャガ
ード織機1の入り口側にセットして、縦糸Vが引き出さ
れて上方のローラ5に掛けられる。ローラ5から幅約2
mの縦糸調節機構3までは縦糸Vは広げられて縦糸調節
機構3の針金の輪の中に通された後、横糸Hを打ち込む
おさの中を通されてローラ7に掛けられてビーム6に巻
き付けられる。縦糸調節機構3が上下に運動を開始しビ
ーム6が巻き取りを開始すると、ビーム4からプリント
された縦糸Vが次々と引き出され、ローラ5から縦糸調
節機構3へ幅約1.6mから約2.0mに広がりながら
斜めに引き出されて、縦糸Vが横糸Hに織り込まれてい
く。
リント織物の安価な製造方法を提供すること。 【解決手段】 ビームに巻かれた縦糸Vを、プリント面
を上にして転写紙を送る加熱されたローラ上の転写紙に
接触させて、転写紙の模様を縦糸Vに熱転写させた後
に、前記ビームと同じ幅のビーム4で巻き取り、ジャガ
ード織機1の入り口側にセットして、縦糸Vが引き出さ
れて上方のローラ5に掛けられる。ローラ5から幅約2
mの縦糸調節機構3までは縦糸Vは広げられて縦糸調節
機構3の針金の輪の中に通された後、横糸Hを打ち込む
おさの中を通されてローラ7に掛けられてビーム6に巻
き付けられる。縦糸調節機構3が上下に運動を開始しビ
ーム6が巻き取りを開始すると、ビーム4からプリント
された縦糸Vが次々と引き出され、ローラ5から縦糸調
節機構3へ幅約1.6mから約2.0mに広がりながら
斜めに引き出されて、縦糸Vが横糸Hに織り込まれてい
く。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジャガード織り、
ドビー織り等で織られる織物の縦糸のみにプリント模様
をプリントしたワーププリント(ほぐし織り)織物及び
そのワーププリント織物の製造方法に関するものであ
る。
ドビー織り等で織られる織物の縦糸のみにプリント模様
をプリントしたワーププリント(ほぐし織り)織物及び
そのワーププリント織物の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】織物の織り方の一例としてジャガードと
いう縦糸の位置を調節する装置を用いて、縦糸の位置を
自在に調節しながらこれに横糸を通して織物を織り上げ
るジャガード織りという織物の製造方法がある。ジャガ
ードは織機の上方に固定されており、その下面からは多
数の通じ糸が伸びていて、その下端はそれぞれ針金に結
び付けられており、針金の下端はスプリングを介して織
機の台座に固定されている。針金の設置幅は縦糸が巻き
付けられていて繰り出されるビーム(縦糸を巻き付ける
軸)と同じ幅だけある。各針金の中央付近には輪が設け
てあり、ビームから繰り出された多数本の縦糸はそれぞ
れこの輪に通される。そして、ジャガードの内部の駆動
装置が通じ糸を介して1本々々の針金を引き上げる力を
調節することによって、針金の下端のスプリングの付勢
力によって針金が上下し、それに伴って針金の輪に通さ
れた縦糸も上下する。ジャガードによって位置を調節さ
れた多数本の縦糸に対して横糸が打ち込まれて、ジャガ
ード織りによる織物が織り上げられる。
いう縦糸の位置を調節する装置を用いて、縦糸の位置を
自在に調節しながらこれに横糸を通して織物を織り上げ
るジャガード織りという織物の製造方法がある。ジャガ
ードは織機の上方に固定されており、その下面からは多
数の通じ糸が伸びていて、その下端はそれぞれ針金に結
び付けられており、針金の下端はスプリングを介して織
機の台座に固定されている。針金の設置幅は縦糸が巻き
付けられていて繰り出されるビーム(縦糸を巻き付ける
軸)と同じ幅だけある。各針金の中央付近には輪が設け
てあり、ビームから繰り出された多数本の縦糸はそれぞ
れこの輪に通される。そして、ジャガードの内部の駆動
装置が通じ糸を介して1本々々の針金を引き上げる力を
調節することによって、針金の下端のスプリングの付勢
力によって針金が上下し、それに伴って針金の輪に通さ
れた縦糸も上下する。ジャガードによって位置を調節さ
れた多数本の縦糸に対して横糸が打ち込まれて、ジャガ
ード織りによる織物が織り上げられる。
【0003】このようなジャガード織り等に先立って縦
糸を色つきの転写紙でプリントしておくことによって、
カラープリント模様付きの織物(以下、「ワーププリン
ト織物」と略する。)を製造することができる。転写紙
をプリント面を上にして加熱したローラに巻き付け、ビ
ームから引き出した縦糸をローラを回転させながら転写
紙の上に接触させて、同じ幅のビームに巻き取る。これ
によって、縦糸に転写紙の色模様が熱転写され、この縦
糸で上述したジャガード織り等の織り方を行うことによ
って、ワーププリント織物が織り上げられる。
糸を色つきの転写紙でプリントしておくことによって、
カラープリント模様付きの織物(以下、「ワーププリン
ト織物」と略する。)を製造することができる。転写紙
をプリント面を上にして加熱したローラに巻き付け、ビ
ームから引き出した縦糸をローラを回転させながら転写
紙の上に接触させて、同じ幅のビームに巻き取る。これ
によって、縦糸に転写紙の色模様が熱転写され、この縦
糸で上述したジャガード織り等の織り方を行うことによ
って、ワーププリント織物が織り上げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、縦糸を
巻き付けるビームの幅は通常は1.6mが最大であり、
また転写紙の幅も最大1.6mであるため、これ以上の
幅のワーププリント織物を製造することができない。縦
糸を巻き付けるビームは幅の大きい特製のものを使用し
たとしても、転写紙がこれ以上の大きさのものは非常に
高価なため、これ以上の幅のワーププリント織物の製造
した商品は高価なものになってしまう。
巻き付けるビームの幅は通常は1.6mが最大であり、
また転写紙の幅も最大1.6mであるため、これ以上の
幅のワーププリント織物を製造することができない。縦
糸を巻き付けるビームは幅の大きい特製のものを使用し
たとしても、転写紙がこれ以上の大きさのものは非常に
高価なため、これ以上の幅のワーププリント織物の製造
した商品は高価なものになってしまう。
【0005】そこで、本発明は、通常の転写紙の幅より
も広い幅を有する安価なワーププリント織物及びそのワ
ーププリント織物の安価な製造方法を提供することを課
題とするものである。
も広い幅を有する安価なワーププリント織物及びそのワ
ーププリント織物の安価な製造方法を提供することを課
題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
ワーププリント織物は、ビームに巻き付けた縦糸を、プ
リント面を上にして転写紙を送る加熱されたローラ上の
前記転写紙に接触させて前記転写紙の模様を前記縦糸に
熱転写させた後に、前記ビームと同じ幅のビームに巻き
取り、前記縦糸を巻き取ったビームを前記ビームの幅よ
りも大きな幅になるように前記縦糸を広げて縦糸調節機
構にセットし、前記大きな幅と同じ幅のビームで縦糸を
巻き取りながら横糸を打ち込んで織ることによって、前
記縦糸を巻き付けたビームよりも幅の広いカラープリン
ト模様が描かれた織物を織り上げてなるものである。
ワーププリント織物は、ビームに巻き付けた縦糸を、プ
リント面を上にして転写紙を送る加熱されたローラ上の
前記転写紙に接触させて前記転写紙の模様を前記縦糸に
熱転写させた後に、前記ビームと同じ幅のビームに巻き
取り、前記縦糸を巻き取ったビームを前記ビームの幅よ
りも大きな幅になるように前記縦糸を広げて縦糸調節機
構にセットし、前記大きな幅と同じ幅のビームで縦糸を
巻き取りながら横糸を打ち込んで織ることによって、前
記縦糸を巻き付けたビームよりも幅の広いカラープリン
ト模様が描かれた織物を織り上げてなるものである。
【0007】したがって、転写紙の模様が熱転写された
縦糸がビームに巻き取られ、その縦糸を巻き取ったビー
ムが織機にセットされて、縦糸調節機構に各縦糸がそれ
ぞれ通される。ここで、縦糸調節機構の幅は縦糸が巻き
付けられているビームの幅よりも広くなっており、各縦
糸は広げられて縦糸調節機構にセットされる。そして、
広くなっている縦糸調節機構の幅と同じ幅のビームで縦
糸(織物)を巻き取りながら横糸を打ち込んで織ること
によって、標準の転写紙の幅である1.6mよりも幅の
広いワーププリント織物が製造される。このようにし
て、通常の転写紙の幅よりも広い幅を有するプリント織
物を安価に得ることができる。
縦糸がビームに巻き取られ、その縦糸を巻き取ったビー
ムが織機にセットされて、縦糸調節機構に各縦糸がそれ
ぞれ通される。ここで、縦糸調節機構の幅は縦糸が巻き
付けられているビームの幅よりも広くなっており、各縦
糸は広げられて縦糸調節機構にセットされる。そして、
広くなっている縦糸調節機構の幅と同じ幅のビームで縦
糸(織物)を巻き取りながら横糸を打ち込んで織ること
によって、標準の転写紙の幅である1.6mよりも幅の
広いワーププリント織物が製造される。このようにし
て、通常の転写紙の幅よりも広い幅を有するプリント織
物を安価に得ることができる。
【0008】請求項2の発明にかかるワーププリント織
物の製造方法は、ビームに巻き付けた縦糸を、プリント
面を上にして転写紙を送る加熱されたローラ上の前記転
写紙に接触させて前記転写紙の模様を前記縦糸に熱転写
させた後に、前記ビームと同じ幅のビームに巻き取る工
程と、前記縦糸を巻き取ったビームを織機にセットして
前記ビームの幅よりも大きな幅になるように前記縦糸を
広げて縦糸調節機構にセットする工程と、前記大きな幅
と同じ幅のビームで縦糸を巻き取りながら横糸を打ち込
んで織ることによって前記縦糸を巻き付けたビームより
も幅の広いカラープリント模様が描かれたワーププリン
ト織物を織り上げる工程とを有するものである。
物の製造方法は、ビームに巻き付けた縦糸を、プリント
面を上にして転写紙を送る加熱されたローラ上の前記転
写紙に接触させて前記転写紙の模様を前記縦糸に熱転写
させた後に、前記ビームと同じ幅のビームに巻き取る工
程と、前記縦糸を巻き取ったビームを織機にセットして
前記ビームの幅よりも大きな幅になるように前記縦糸を
広げて縦糸調節機構にセットする工程と、前記大きな幅
と同じ幅のビームで縦糸を巻き取りながら横糸を打ち込
んで織ることによって前記縦糸を巻き付けたビームより
も幅の広いカラープリント模様が描かれたワーププリン
ト織物を織り上げる工程とを有するものである。
【0009】したがって、まず最初の工程において、転
写紙の模様が熱転写された縦糸がビームに巻き取られ、
2番目の工程において、縦糸を巻き取ったビームが織機
にセットされて、縦糸調節機構に各縦糸がそれぞれ通さ
れる。ここで、縦糸調節機構の幅は縦糸が巻き付けられ
ているビームの幅よりも広くなっており、各縦糸は広げ
られて縦糸調節機構にセットされる。そして、3番目の
工程において、広くなっている縦糸調節機構の幅と同じ
幅のビームで縦糸(織物)を巻き取りながら横糸を打ち
込んでジャガード織りすることによって、標準の転写紙
の幅である1.6mよりも幅の広いワーププリント織物
が製造される。
写紙の模様が熱転写された縦糸がビームに巻き取られ、
2番目の工程において、縦糸を巻き取ったビームが織機
にセットされて、縦糸調節機構に各縦糸がそれぞれ通さ
れる。ここで、縦糸調節機構の幅は縦糸が巻き付けられ
ているビームの幅よりも広くなっており、各縦糸は広げ
られて縦糸調節機構にセットされる。そして、3番目の
工程において、広くなっている縦糸調節機構の幅と同じ
幅のビームで縦糸(織物)を巻き取りながら横糸を打ち
込んでジャガード織りすることによって、標準の転写紙
の幅である1.6mよりも幅の広いワーププリント織物
が製造される。
【0010】このようにして、転写紙の幅よりも広い幅
を有するプリント織物の安価な製造方法が提供される。
を有するプリント織物の安価な製造方法が提供される。
【0011】請求項3の発明にかかるワーププリント織
物の製造方法は、インクジェットプリンタのプリント部
分よりも幅の狭いビームに縦糸を巻き付けて、前記縦糸
を前記プリント部分を通して前記ビームと同じ幅のロー
ラを通し、前記縦糸を通したローラから前記ビームの幅
よりも大きな幅になるように前記縦糸を広げて織機の縦
糸調節機構にセットする工程と、コンピュータ制御によ
り前記インクジェットプリンタで前記縦糸にカラープリ
ント模様を印刷する工程と、前記大きな幅と同じ幅のビ
ームで縦糸を巻き取りながら横糸を打ち込んで織ること
によって前記縦糸を巻き付けたビームよりも幅の広いカ
ラープリント模様が描かれたワーププリント織物を織り
上げる工程とを有するものである。
物の製造方法は、インクジェットプリンタのプリント部
分よりも幅の狭いビームに縦糸を巻き付けて、前記縦糸
を前記プリント部分を通して前記ビームと同じ幅のロー
ラを通し、前記縦糸を通したローラから前記ビームの幅
よりも大きな幅になるように前記縦糸を広げて織機の縦
糸調節機構にセットする工程と、コンピュータ制御によ
り前記インクジェットプリンタで前記縦糸にカラープリ
ント模様を印刷する工程と、前記大きな幅と同じ幅のビ
ームで縦糸を巻き取りながら横糸を打ち込んで織ること
によって前記縦糸を巻き付けたビームよりも幅の広いカ
ラープリント模様が描かれたワーププリント織物を織り
上げる工程とを有するものである。
【0012】このように、請求項3にかかる発明におい
ては、縦糸にカラープリント模様を描く方法として、請
求項2にかかる発明の転写紙による熱転写の代わりに、
大型のインクジェットプリンタによって印刷する方法を
採っている。ここで、請求項2にかかる発明のように、
まず縦糸を巻き付けたビームからインクジェットプリン
タのプリント部に縦糸を通してカラープリント模様を印
刷して同じ幅のビームに巻き取り、このビームを織機に
セットする方法を採ると、インクジェットプリンタによ
る印刷は転写紙による熱転写の5倍以上時間がかかるた
め、生産効率が著しく低下してしまう。
ては、縦糸にカラープリント模様を描く方法として、請
求項2にかかる発明の転写紙による熱転写の代わりに、
大型のインクジェットプリンタによって印刷する方法を
採っている。ここで、請求項2にかかる発明のように、
まず縦糸を巻き付けたビームからインクジェットプリン
タのプリント部に縦糸を通してカラープリント模様を印
刷して同じ幅のビームに巻き取り、このビームを織機に
セットする方法を採ると、インクジェットプリンタによ
る印刷は転写紙による熱転写の5倍以上時間がかかるた
め、生産効率が著しく低下してしまう。
【0013】しかし、織機の速度はインクジェットプリ
ンタによる印刷スピードと殆ど変わらない。そこで、織
機の入り口にインクジェットプリンタを配置して、縦糸
を巻き付けたビームから縦糸を引き出して予めインクジ
ェットプリンタのプリント部を通過させた後、織機の縦
糸調節機構にセットしておいて、インクジェットプリン
タによる印刷と織りとを同時並行して行うことにより、
生産効率が低下するのを防止することができる。そし
て、織機の入り口で縦糸を広げて通常のビームより幅の
広い縦糸調節機構にセットすることによって、通常の転
写紙より幅の広いワーププリント織物を製造することが
できる。ここで、縦糸にインクジェットプリンタのイン
クが染み込んで、転写紙による熱転写よりも明瞭で鮮や
かなプリント模様を描くことができるという利点があ
る。また、転写紙の模様に限られず、コンピュータ制御
により自由自在な模様を描くことができる。
ンタによる印刷スピードと殆ど変わらない。そこで、織
機の入り口にインクジェットプリンタを配置して、縦糸
を巻き付けたビームから縦糸を引き出して予めインクジ
ェットプリンタのプリント部を通過させた後、織機の縦
糸調節機構にセットしておいて、インクジェットプリン
タによる印刷と織りとを同時並行して行うことにより、
生産効率が低下するのを防止することができる。そし
て、織機の入り口で縦糸を広げて通常のビームより幅の
広い縦糸調節機構にセットすることによって、通常の転
写紙より幅の広いワーププリント織物を製造することが
できる。ここで、縦糸にインクジェットプリンタのイン
クが染み込んで、転写紙による熱転写よりも明瞭で鮮や
かなプリント模様を描くことができるという利点があ
る。また、転写紙の模様に限られず、コンピュータ制御
により自由自在な模様を描くことができる。
【0014】このようにして、転写紙の幅よりも広い幅
を有するプリント織物の安価な製造方法が提供される。
を有するプリント織物の安価な製造方法が提供される。
【0015】請求項4の発明にかかるワーププリント織
物の製造方法は、請求項2または請求項3の構成におい
て、前記ワーププリント織物の両端の耳になる部分のみ
は前記縦糸から離して最初から前記大きな幅の分だけの
間隔を取って織機に供給するものである。
物の製造方法は、請求項2または請求項3の構成におい
て、前記ワーププリント織物の両端の耳になる部分のみ
は前記縦糸から離して最初から前記大きな幅の分だけの
間隔を取って織機に供給するものである。
【0016】従来の幅の変化のない織り方においては、
縦糸の両端に耳になる部分も揃えて織機に供給していた
が、請求項2または請求項3のワーププリント織物の製
造方法においては、縦糸が広がるために両端の耳になる
部分も広がってしまい、その後平行にする際にも捩れた
りして横糸に綺麗に縫付けることができない。そこで、
耳になる部分のみは縦糸と別の供給手段を設けることに
よって、最初から大きな幅の分だけの間隔を取って織機
に供給することで、捩れ等を生ぜず綺麗に耳として縫付
けることができる。
縦糸の両端に耳になる部分も揃えて織機に供給していた
が、請求項2または請求項3のワーププリント織物の製
造方法においては、縦糸が広がるために両端の耳になる
部分も広がってしまい、その後平行にする際にも捩れた
りして横糸に綺麗に縫付けることができない。そこで、
耳になる部分のみは縦糸と別の供給手段を設けることに
よって、最初から大きな幅の分だけの間隔を取って織機
に供給することで、捩れ等を生ぜず綺麗に耳として縫付
けることができる。
【0017】このようにして、縦糸を広げても耳を綺麗
に縫付けることができるワーププリント織物の製造方法
となる。
に縫付けることができるワーププリント織物の製造方法
となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
て図面を参照しながら説明する。
【0019】実施の形態1
まず、本発明の実施の形態1について、図1乃び図2を
参照して説明する。図1は本発明の実施の形態1にかか
るワーププリント織物の製造方法に用いられるジャガー
ド織機の全体構成を示す平面図である。図2は本発明の
実施の形態1にかかるワーププリント織物の製造方法に
用いられるジャガード織機の全体構成を示す側面図であ
る。
参照して説明する。図1は本発明の実施の形態1にかか
るワーププリント織物の製造方法に用いられるジャガー
ド織機の全体構成を示す平面図である。図2は本発明の
実施の形態1にかかるワーププリント織物の製造方法に
用いられるジャガード織機の全体構成を示す側面図であ
る。
【0020】ワーププリント織物Tを製造するために
は、ジャガード織機1にかける前に、まず転写紙の図柄
を熱転写を用いて縦糸Vに転写しなければならない。具
体的には、ビームに巻かれた縦糸Vを、プリント面を上
にして転写紙を送る加熱されたローラ上の転写紙に接触
させて、転写紙の模様を縦糸に熱転写させた後に、前記
ビームと同じ幅のビームで巻き取る。図1に示されるよ
うに、このようにして模様が転写された約12,000
本の縦糸Vが巻き取られたビーム4が、ジャガード織機
1の入り口側にセットされる。そして、図2に示される
ように、縦糸Vが引き出されて上方のローラ5に掛けら
れる。この時点では、縦糸Vの幅はビーム4と同じく約
1.6mである。ここで、ジャガード織機1の中央上方
にはジャガード2が固定されている。このジャガード2
の下面からは多数本の通じ紐11が図示上下方向に広が
って下りており、その下端は多数本の針金12の上端と
結び付けられている。そして、多数本の針金12の下端
はスプリング13に接続されており、スプリング13の
下端はジャガード織機1の台座に固定されている。
は、ジャガード織機1にかける前に、まず転写紙の図柄
を熱転写を用いて縦糸Vに転写しなければならない。具
体的には、ビームに巻かれた縦糸Vを、プリント面を上
にして転写紙を送る加熱されたローラ上の転写紙に接触
させて、転写紙の模様を縦糸に熱転写させた後に、前記
ビームと同じ幅のビームで巻き取る。図1に示されるよ
うに、このようにして模様が転写された約12,000
本の縦糸Vが巻き取られたビーム4が、ジャガード織機
1の入り口側にセットされる。そして、図2に示される
ように、縦糸Vが引き出されて上方のローラ5に掛けら
れる。この時点では、縦糸Vの幅はビーム4と同じく約
1.6mである。ここで、ジャガード織機1の中央上方
にはジャガード2が固定されている。このジャガード2
の下面からは多数本の通じ紐11が図示上下方向に広が
って下りており、その下端は多数本の針金12の上端と
結び付けられている。そして、多数本の針金12の下端
はスプリング13に接続されており、スプリング13の
下端はジャガード織機1の台座に固定されている。
【0021】ローラ5から略水平に伸びた縦糸Vは、針
金12の途中に設けられた輪12aを通されて、ジャガ
ード2内に設けられた駆動機構によって通じ紐11を引
き上げる力が調節されることによって、スプリング13
の付勢力によって針金12が上下して、これに伴って縦
糸Vも上下する。このようにして、縦糸調節機構3が構
成されている。図1に示されるように、この縦糸調節機
構3の幅は約2mある。したがって、ローラ5から縦糸
調節機構3までは縦糸Vは広げられて針金12の輪12
aの中に通されることになる。そして、縦糸Vは横糸H
を打ち込むおさの中を通されてローラ7に掛けられてビ
ーム6に巻き付けられる。一方、横糸Hは、縦糸Vが縦
糸調節機構3によってそれぞれ上下に位置しているの
で、それらの上下の縦糸Vの間を通して縦糸Vに対して
直角方向にセットされる。
金12の途中に設けられた輪12aを通されて、ジャガ
ード2内に設けられた駆動機構によって通じ紐11を引
き上げる力が調節されることによって、スプリング13
の付勢力によって針金12が上下して、これに伴って縦
糸Vも上下する。このようにして、縦糸調節機構3が構
成されている。図1に示されるように、この縦糸調節機
構3の幅は約2mある。したがって、ローラ5から縦糸
調節機構3までは縦糸Vは広げられて針金12の輪12
aの中に通されることになる。そして、縦糸Vは横糸H
を打ち込むおさの中を通されてローラ7に掛けられてビ
ーム6に巻き付けられる。一方、横糸Hは、縦糸Vが縦
糸調節機構3によってそれぞれ上下に位置しているの
で、それらの上下の縦糸Vの間を通して縦糸Vに対して
直角方向にセットされる。
【0022】さらに、完成した織物Tの両端には、耳9
と呼ばれる部分が縫付けられているが、左右1対のこの
耳9になる部分9a,9bのみは、斜めに広がってセッ
トされた縦糸Vから離れて、平行にボビン8a,8bか
ら引き出される。このように、耳9になる部分9a,9
bのみを平行に引き出されるようにしたのは、縦糸Vと
一体に斜めに引き出されるようにすると捩れたりして綺
麗な縫付けが困難になるからである。なお、図2におい
てはボビン8a,8b、耳9になる部分9a,9b、及
び耳9は、図示省略している。
と呼ばれる部分が縫付けられているが、左右1対のこの
耳9になる部分9a,9bのみは、斜めに広がってセッ
トされた縦糸Vから離れて、平行にボビン8a,8bか
ら引き出される。このように、耳9になる部分9a,9
bのみを平行に引き出されるようにしたのは、縦糸Vと
一体に斜めに引き出されるようにすると捩れたりして綺
麗な縫付けが困難になるからである。なお、図2におい
てはボビン8a,8b、耳9になる部分9a,9b、及
び耳9は、図示省略している。
【0023】さて、以上のように準備されたジャガード
織機1の、ジャガード2の縦糸調節機構3が上下に運動
を開始するとともにビーム6が巻き取りを開始すると、
ビーム4からプリントされた縦糸Vが次々と引き出さ
れ、ローラ5から縦糸調節機構3へ向かって幅約1.6
mから約2.0mに広がりながら斜めに引き出されてい
く。そして、縦糸調節機構3においてそれぞれ上下位置
を調節されて、図示しないおさによって縦糸Vが横糸H
に織り込まれていく。同時に、ボビン8a,8bから引
き出された耳9になる部分9a,9bも横糸Hに織り込
まれていく。このようにして織り上げられたワーププリ
ント織物Tは、ローラ7を回ってビーム6に巻き取られ
る。(ビームとは、本来縦糸が巻き取られる軸を言う
が、このジャガード織り工程でも最初の段階では縦糸V
のみが巻き取られるので、この明細書では一貫してビー
ム6と呼ぶことにする。)
織機1の、ジャガード2の縦糸調節機構3が上下に運動
を開始するとともにビーム6が巻き取りを開始すると、
ビーム4からプリントされた縦糸Vが次々と引き出さ
れ、ローラ5から縦糸調節機構3へ向かって幅約1.6
mから約2.0mに広がりながら斜めに引き出されてい
く。そして、縦糸調節機構3においてそれぞれ上下位置
を調節されて、図示しないおさによって縦糸Vが横糸H
に織り込まれていく。同時に、ボビン8a,8bから引
き出された耳9になる部分9a,9bも横糸Hに織り込
まれていく。このようにして織り上げられたワーププリ
ント織物Tは、ローラ7を回ってビーム6に巻き取られ
る。(ビームとは、本来縦糸が巻き取られる軸を言う
が、このジャガード織り工程でも最初の段階では縦糸V
のみが巻き取られるので、この明細書では一貫してビー
ム6と呼ぶことにする。)
【0024】このようにして、幅約1.6mの転写紙か
ら縦糸Vにプリント模様を熱転写して、幅約2.0mの
ワーププリント織物Tを安価に製造することができる。
なお、このように縦糸Vの間隔が広がることによってプ
リント模様も多少幅方向に広がるが、製品として気にな
るほどの広がりではない。
ら縦糸Vにプリント模様を熱転写して、幅約2.0mの
ワーププリント織物Tを安価に製造することができる。
なお、このように縦糸Vの間隔が広がることによってプ
リント模様も多少幅方向に広がるが、製品として気にな
るほどの広がりではない。
【0025】実施の形態2
次に、本発明の実施の形態2について、図1乃び図2を
参考にしながら説明する。
参考にしながら説明する。
【0026】本実施の形態2が実施の形態1と異なるの
は、ビーム4がローラ5の略水平位置に配置されて、両
者の間に大型のインクジェットプリンタが配置されてい
る点である。ビーム4に巻き付けられている縦糸Vには
プリント模様は転写されておらず、縦糸Vはインクジェ
ットプリンタのプリント部を通過してローラ5に至って
いる。即ち、本実施の形態2においては、従来の転写紙
でプリント模様を縦糸Vに熱転写するのではなく、イン
クジェットプリンタに接続されたパソコンの制御によっ
て、インクジェットプリンタのプリント部を通過する縦
糸Vにプリント模様を印刷するものである。このため、
縦糸Vにインクジェットプリンタのインクが染み込ん
で、転写紙による熱転写よりも明瞭で鮮やかなプリント
模様を描くことができるという利点がある。また、転写
紙の模様に限られず、パソコンにより自由自在な模様を
描くことができる。
は、ビーム4がローラ5の略水平位置に配置されて、両
者の間に大型のインクジェットプリンタが配置されてい
る点である。ビーム4に巻き付けられている縦糸Vには
プリント模様は転写されておらず、縦糸Vはインクジェ
ットプリンタのプリント部を通過してローラ5に至って
いる。即ち、本実施の形態2においては、従来の転写紙
でプリント模様を縦糸Vに熱転写するのではなく、イン
クジェットプリンタに接続されたパソコンの制御によっ
て、インクジェットプリンタのプリント部を通過する縦
糸Vにプリント模様を印刷するものである。このため、
縦糸Vにインクジェットプリンタのインクが染み込ん
で、転写紙による熱転写よりも明瞭で鮮やかなプリント
模様を描くことができるという利点がある。また、転写
紙の模様に限られず、パソコンにより自由自在な模様を
描くことができる。
【0027】ローラ5以降の構成は、実施の形態1のジ
ャガード織機1と同様である。そして、インクジェット
プリンタによる縦糸Vの印刷とジャガード織機1による
ジャガード織りを同時に行う。この理由は、まず縦糸V
を巻き付けたビームからインクジェットプリンタのプリ
ント部に縦糸Vを通してカラープリント模様を印刷して
同じ幅のビームに巻き取り、このビームをジャガード織
機1にセットする方法を採ると、インクジェットプリン
タによる印刷は転写紙による熱転写の5倍以上時間がか
かるため、生産効率が著しく低下してしまう。しかし、
ジャガード織りの速度はインクジェットプリンタによる
印刷スピードと殆ど変わらない。
ャガード織機1と同様である。そして、インクジェット
プリンタによる縦糸Vの印刷とジャガード織機1による
ジャガード織りを同時に行う。この理由は、まず縦糸V
を巻き付けたビームからインクジェットプリンタのプリ
ント部に縦糸Vを通してカラープリント模様を印刷して
同じ幅のビームに巻き取り、このビームをジャガード織
機1にセットする方法を採ると、インクジェットプリン
タによる印刷は転写紙による熱転写の5倍以上時間がか
かるため、生産効率が著しく低下してしまう。しかし、
ジャガード織りの速度はインクジェットプリンタによる
印刷スピードと殆ど変わらない。
【0028】そこで、ジャガード織機1の入り口にイン
クジェットプリンタを配置して、縦糸Vを巻き付けたビ
ーム4から縦糸を引き出して予めインクジェットプリン
タのプリント部を通過させた後、ジャガード織機1の縦
糸調節機構3にセットしておいて、インクジェットプリ
ンタによる印刷とジャガード織りとを同時並行して行う
ことにより、生産効率が低下するのを防止することがで
きる。そして、ジャガード織機1の入り口で縦糸を広げ
て通常のビームより幅の広い縦糸調節機構3にセットす
ることによって、通常のビームより幅の広いワーププリ
ント織物Tを製造することができる。
クジェットプリンタを配置して、縦糸Vを巻き付けたビ
ーム4から縦糸を引き出して予めインクジェットプリン
タのプリント部を通過させた後、ジャガード織機1の縦
糸調節機構3にセットしておいて、インクジェットプリ
ンタによる印刷とジャガード織りとを同時並行して行う
ことにより、生産効率が低下するのを防止することがで
きる。そして、ジャガード織機1の入り口で縦糸を広げ
て通常のビームより幅の広い縦糸調節機構3にセットす
ることによって、通常のビームより幅の広いワーププリ
ント織物Tを製造することができる。
【0029】上記各実施の形態においては、織物の織り
方としてジャガード織りを用いた場合について説明した
が、織り方としてはジャガード織りに限られるものでは
なく、他にもドビー織り、平織り等を始めとしてあらゆ
る織り方に適用することができる。
方としてジャガード織りを用いた場合について説明した
が、織り方としてはジャガード織りに限られるものでは
なく、他にもドビー織り、平織り等を始めとしてあらゆ
る織り方に適用することができる。
【0030】また、上記実施の形態1においては、幅の
広いワーププリント織物Tとして幅約2.0mのワープ
プリント織物Tを製造する場合について説明したが、幅
はこれより広くても狭くても構わない。また、縦糸Vを
約12,000本使用する例について説明したが、これ
も織物の種類等に応じて何本でも構わない。
広いワーププリント織物Tとして幅約2.0mのワープ
プリント織物Tを製造する場合について説明したが、幅
はこれより広くても狭くても構わない。また、縦糸Vを
約12,000本使用する例について説明したが、これ
も織物の種類等に応じて何本でも構わない。
【0031】ワーププリント織物の製造方法のその他の
工程や、ワーププリント織機のその他の部分の構成、形
状、数量、材質、大きさ、接続関係等についても、上記
各実施の形態に限定されるものではない。
工程や、ワーププリント織機のその他の部分の構成、形
状、数量、材質、大きさ、接続関係等についても、上記
各実施の形態に限定されるものではない。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
かかるワーププリント織物は、ビームに巻き付けた縦糸
を、プリント面を上にして転写紙を送る加熱されたロー
ラ上の前記転写紙に接触させて前記転写紙の模様を前記
縦糸に熱転写させた後に、前記ビームと同じ幅のビーム
に巻き取り、前記縦糸を巻き取ったビームを前記ビーム
の幅よりも大きな幅になるように前記縦糸を広げて縦糸
調節機構にセットし、前記大きな幅と同じ幅のビームで
縦糸を巻き取りながら横糸を打ち込んで織ることによっ
て、前記縦糸を巻き付けたビームよりも幅の広いカラー
プリント模様が描かれた織物を織り上げてなるものであ
る。
かかるワーププリント織物は、ビームに巻き付けた縦糸
を、プリント面を上にして転写紙を送る加熱されたロー
ラ上の前記転写紙に接触させて前記転写紙の模様を前記
縦糸に熱転写させた後に、前記ビームと同じ幅のビーム
に巻き取り、前記縦糸を巻き取ったビームを前記ビーム
の幅よりも大きな幅になるように前記縦糸を広げて縦糸
調節機構にセットし、前記大きな幅と同じ幅のビームで
縦糸を巻き取りながら横糸を打ち込んで織ることによっ
て、前記縦糸を巻き付けたビームよりも幅の広いカラー
プリント模様が描かれた織物を織り上げてなるものであ
る。
【0033】したがって、転写紙の模様が熱転写された
縦糸がビームに巻き取られ、その縦糸を巻き取ったビー
ムが織機にセットされて、縦糸調節機構に各縦糸がそれ
ぞれ通される。ここで、縦糸調節機構の幅は縦糸が巻き
付けられているビームの幅よりも広くなっており、各縦
糸は広げられて縦糸調節機構にセットされる。そして、
広くなっている縦糸調節機構の幅と同じ幅のビームで縦
糸(織物)を巻き取りながら横糸を打ち込んで織ること
によって、標準の転写紙の幅である1.6mよりも幅の
広いワーププリント織物が製造される。このようにし
て、通常の転写紙の幅よりも広い幅を有するプリント織
物を安価に得ることができる。
縦糸がビームに巻き取られ、その縦糸を巻き取ったビー
ムが織機にセットされて、縦糸調節機構に各縦糸がそれ
ぞれ通される。ここで、縦糸調節機構の幅は縦糸が巻き
付けられているビームの幅よりも広くなっており、各縦
糸は広げられて縦糸調節機構にセットされる。そして、
広くなっている縦糸調節機構の幅と同じ幅のビームで縦
糸(織物)を巻き取りながら横糸を打ち込んで織ること
によって、標準の転写紙の幅である1.6mよりも幅の
広いワーププリント織物が製造される。このようにし
て、通常の転写紙の幅よりも広い幅を有するプリント織
物を安価に得ることができる。
【0034】請求項2の発明にかかるワーププリント織
物の製造方法は、ビームに巻き付けた縦糸を、プリント
面を上にして転写紙を送る加熱されたローラ上の前記転
写紙に接触させて前記転写紙の模様を前記縦糸に熱転写
させた後に、前記ビームと同じ幅のビームに巻き取る工
程と、前記縦糸を巻き取ったビームを織機にセットして
前記ビームの幅よりも大きな幅になるように前記縦糸を
広げて縦糸調節機構にセットする工程と、前記大きな幅
と同じ幅のビームで縦糸を巻き取りながら横糸を打ち込
んで織ることによって前記縦糸を巻き付けたビームより
も幅の広いカラープリント模様が描かれたワーププリン
ト織物を織り上げる工程とを有するものである。
物の製造方法は、ビームに巻き付けた縦糸を、プリント
面を上にして転写紙を送る加熱されたローラ上の前記転
写紙に接触させて前記転写紙の模様を前記縦糸に熱転写
させた後に、前記ビームと同じ幅のビームに巻き取る工
程と、前記縦糸を巻き取ったビームを織機にセットして
前記ビームの幅よりも大きな幅になるように前記縦糸を
広げて縦糸調節機構にセットする工程と、前記大きな幅
と同じ幅のビームで縦糸を巻き取りながら横糸を打ち込
んで織ることによって前記縦糸を巻き付けたビームより
も幅の広いカラープリント模様が描かれたワーププリン
ト織物を織り上げる工程とを有するものである。
【0035】したがって、まず最初の工程において、転
写紙の模様が熱転写された縦糸がビームに巻き取られ、
2番目の工程において、縦糸を巻き取ったビームが織機
にセットされて、縦糸調節機構に各縦糸がそれぞれ通さ
れる。ここで、縦糸調節機構の幅は縦糸が巻き付けられ
ているビームの幅よりも広くなっており、各縦糸は広げ
られて縦糸調節機構にセットされる。そして、3番目の
工程において、広くなっている縦糸調節機構の幅と同じ
幅のビームで縦糸(織物)を巻き取りながら横糸を打ち
込んでジャガード織りすることによって、標準の転写紙
の幅である1.6mよりも幅の広いワーププリント織物
が製造される。
写紙の模様が熱転写された縦糸がビームに巻き取られ、
2番目の工程において、縦糸を巻き取ったビームが織機
にセットされて、縦糸調節機構に各縦糸がそれぞれ通さ
れる。ここで、縦糸調節機構の幅は縦糸が巻き付けられ
ているビームの幅よりも広くなっており、各縦糸は広げ
られて縦糸調節機構にセットされる。そして、3番目の
工程において、広くなっている縦糸調節機構の幅と同じ
幅のビームで縦糸(織物)を巻き取りながら横糸を打ち
込んでジャガード織りすることによって、標準の転写紙
の幅である1.6mよりも幅の広いワーププリント織物
が製造される。
【0036】このようにして、転写紙の幅よりも広い幅
を有するプリント織物の安価な製造方法が提供される。
を有するプリント織物の安価な製造方法が提供される。
【0037】請求項3の発明にかかるワーププリント織
物の製造方法は、インクジェットプリンタのプリント部
分よりも幅の狭いビームに縦糸を巻き付けて、前記縦糸
を前記プリント部分を通して前記ビームと同じ幅のロー
ラを通し、前記縦糸を通したローラから前記ビームの幅
よりも大きな幅になるように前記縦糸を広げて織機の縦
糸調節機構にセットする工程と、コンピュータ制御によ
り前記インクジェットプリンタで前記縦糸にカラープリ
ント模様を印刷する工程と、前記大きな幅と同じ幅のビ
ームで縦糸を巻き取りながら横糸を打ち込んで織ること
によって前記縦糸を巻き付けたビームよりも幅の広いカ
ラープリント模様が描かれたワーププリント織物を織り
上げる工程とを有するものである。
物の製造方法は、インクジェットプリンタのプリント部
分よりも幅の狭いビームに縦糸を巻き付けて、前記縦糸
を前記プリント部分を通して前記ビームと同じ幅のロー
ラを通し、前記縦糸を通したローラから前記ビームの幅
よりも大きな幅になるように前記縦糸を広げて織機の縦
糸調節機構にセットする工程と、コンピュータ制御によ
り前記インクジェットプリンタで前記縦糸にカラープリ
ント模様を印刷する工程と、前記大きな幅と同じ幅のビ
ームで縦糸を巻き取りながら横糸を打ち込んで織ること
によって前記縦糸を巻き付けたビームよりも幅の広いカ
ラープリント模様が描かれたワーププリント織物を織り
上げる工程とを有するものである。
【0038】このように、請求項3にかかる発明におい
ては、縦糸にカラープリント模様を描く方法として、請
求項2にかかる発明の転写紙による熱転写の代わりに、
大型のインクジェットプリンタによって印刷する方法を
採っている。ここで、請求項2にかかる発明のように、
まず縦糸を巻き付けたビームからインクジェットプリン
タのプリント部に縦糸を通してカラープリント模様を印
刷して同じ幅のビームに巻き取り、このビームを織機に
セットする方法を採ると、インクジェットプリンタによ
る印刷は転写紙による熱転写の5倍以上時間がかかるた
め、生産効率が著しく低下してしまう。
ては、縦糸にカラープリント模様を描く方法として、請
求項2にかかる発明の転写紙による熱転写の代わりに、
大型のインクジェットプリンタによって印刷する方法を
採っている。ここで、請求項2にかかる発明のように、
まず縦糸を巻き付けたビームからインクジェットプリン
タのプリント部に縦糸を通してカラープリント模様を印
刷して同じ幅のビームに巻き取り、このビームを織機に
セットする方法を採ると、インクジェットプリンタによ
る印刷は転写紙による熱転写の5倍以上時間がかかるた
め、生産効率が著しく低下してしまう。
【0039】しかし、織機の速度はインクジェットプリ
ンタによる印刷スピードと殆ど変わらない。そこで、織
機の入り口にインクジェットプリンタを配置して、縦糸
を巻き付けたビームから縦糸を引き出して予めインクジ
ェットプリンタのプリント部を通過させた後、織機の縦
糸調節機構にセットしておいて、インクジェットプリン
タによる印刷と織りとを同時並行して行うことにより、
生産効率が低下するのを防止することができる。そし
て、織機の入り口で縦糸を広げて通常のビームより幅の
広い縦糸調節機構にセットすることによって、通常の転
写紙より幅の広いワーププリント織物を製造することが
できる。ここで、縦糸にインクジェットプリンタのイン
クが染み込んで、転写紙による熱転写よりも明瞭で鮮や
かなプリント模様を描くことができるという利点があ
る。また、転写紙の模様に限られず、コンピュータ制御
により自由自在な模様を描くことができる。
ンタによる印刷スピードと殆ど変わらない。そこで、織
機の入り口にインクジェットプリンタを配置して、縦糸
を巻き付けたビームから縦糸を引き出して予めインクジ
ェットプリンタのプリント部を通過させた後、織機の縦
糸調節機構にセットしておいて、インクジェットプリン
タによる印刷と織りとを同時並行して行うことにより、
生産効率が低下するのを防止することができる。そし
て、織機の入り口で縦糸を広げて通常のビームより幅の
広い縦糸調節機構にセットすることによって、通常の転
写紙より幅の広いワーププリント織物を製造することが
できる。ここで、縦糸にインクジェットプリンタのイン
クが染み込んで、転写紙による熱転写よりも明瞭で鮮や
かなプリント模様を描くことができるという利点があ
る。また、転写紙の模様に限られず、コンピュータ制御
により自由自在な模様を描くことができる。
【0040】このようにして、転写紙の幅よりも広い幅
を有するプリント織物の安価な製造方法が提供される。
を有するプリント織物の安価な製造方法が提供される。
【0041】請求項4の発明にかかるワーププリント織
物の製造方法は、請求項2または請求項3の構成におい
て、前記ワーププリント織物の両端の耳になる部分のみ
は前記縦糸から離して最初から前記大きな幅の分だけの
間隔を取って織機に供給するものである。
物の製造方法は、請求項2または請求項3の構成におい
て、前記ワーププリント織物の両端の耳になる部分のみ
は前記縦糸から離して最初から前記大きな幅の分だけの
間隔を取って織機に供給するものである。
【0042】従来の幅の変化のない織り方においては、
縦糸の両端に耳になる部分も揃えて織機に供給していた
が、請求項2または請求項3のワーププリント織物の製
造方法においては、縦糸が広がるために両端の耳になる
部分も広がってしまい、その後平行にする際にも捩れた
りして横糸に綺麗に縫付けることができない。そこで、
耳になる部分のみは縦糸と別の供給手段を設けることに
よって、最初から大きな幅の分だけの間隔を取って織機
に供給することで、請求項2または請求項3に記載の効
果に加えて、捩れ等を生ぜず綺麗に耳として縫付けるこ
とができる。
縦糸の両端に耳になる部分も揃えて織機に供給していた
が、請求項2または請求項3のワーププリント織物の製
造方法においては、縦糸が広がるために両端の耳になる
部分も広がってしまい、その後平行にする際にも捩れた
りして横糸に綺麗に縫付けることができない。そこで、
耳になる部分のみは縦糸と別の供給手段を設けることに
よって、最初から大きな幅の分だけの間隔を取って織機
に供給することで、請求項2または請求項3に記載の効
果に加えて、捩れ等を生ぜず綺麗に耳として縫付けるこ
とができる。
【0043】このようにして、縦糸を広げても耳を綺麗
に縫付けることができるワーププリント織物の製造方法
となる。
に縫付けることができるワーププリント織物の製造方法
となる。
【図1】 図1は本発明の実施の形態1にかかるワープ
プリント織物の製造方法に用いられる織機の全体構成を
示す平面図である。
プリント織物の製造方法に用いられる織機の全体構成を
示す平面図である。
【図2】 図2は本発明の実施の形態1にかかるワープ
プリント織物の製造方法に用いられる織機の全体構成を
示す側面図である。
プリント織物の製造方法に用いられる織機の全体構成を
示す側面図である。
1 織機
3 縦糸調節機構
4,6 ビーム
9 耳
9a,9b 耳になる部分
V 縦糸
H 横糸
T ワーププリント織物
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
D03J 1/02 D03J 1/02
D06P 5/00 111 D06P 5/00 111A
115 115H
119 119
// D06B 11/00 D06B 11/00 A
Fターム(参考) 3B154 AB12 AB20 BA09 BB76 DA13
DA24
4H057 AA01 AA02 DA01 DA34 EA11
FA26 FA31 FA42 GA06
4L043 AA01 AA07 BB01
4L048 AC07 BA00 BD07 CA00
4L050 AA11 CA02 CA04 CA29 CC25
CD06 CD09
Claims (4)
- 【請求項1】 ビームに巻き付けた縦糸を、プリント面
を上にして転写紙を送る加熱されたローラ上の前記転写
紙に接触させて前記転写紙の模様を前記縦糸に熱転写さ
せた後に、前記ビームと同じ幅のビームに巻き取り、 前記縦糸を巻き取ったビームを前記ビームの幅よりも大
きな幅になるように前記縦糸を広げて縦糸調節機構にセ
ットし、 前記大きな幅と同じ幅のビームで縦糸を巻き取りながら
横糸を打ち込んで織ることによって、前記縦糸を巻き付
けたビームよりも幅の広いカラープリント模様が描かれ
た織物を織り上げてなることを特徴とするワーププリン
ト織物。 - 【請求項2】 ビームに巻き付けた縦糸を、プリント面
を上にして転写紙を送る加熱されたローラ上の前記転写
紙に接触させて前記転写紙の模様を前記縦糸に熱転写さ
せた後に、前記ビームと同じ幅のビームに巻き取る工程
と、 前記縦糸を巻き取ったビームを織機にセットして前記ビ
ームの幅よりも大きな幅になるように前記縦糸を広げて
縦糸調節機構にセットする工程と、 前記大きな幅と同じ幅のビームで縦糸を巻き取りながら
横糸を打ち込んで織ることによって前記縦糸を巻き付け
たビームよりも幅の広いカラープリント模様が描かれた
ワーププリント織物を織り上げる工程とを有するワープ
プリント織物の製造方法。 - 【請求項3】 インクジェットプリンタのプリント部分
よりも幅の狭いビームに縦糸を巻き付けて、前記縦糸を
前記プリント部分を通して前記ビームと同じ幅のローラ
を通し、前記縦糸を通したローラから前記ビームの幅よ
りも大きな幅になるように前記縦糸を広げて織機の縦糸
調節機構にセットする工程と、 コンピュータ制御により前記インクジェットプリンタで
前記縦糸にカラープリント模様を印刷する工程と、 前記大きな幅と同じ幅のビームで縦糸を巻き取りながら
横糸を打ち込んで織ることによって前記縦糸を巻き付け
たビームよりも幅の広いカラープリント模様が描かれた
ワーププリント織物を織り上げる工程とを有するワープ
プリント織物の製造方法。 - 【請求項4】 前記ワーププリント織物の両端の耳にな
る部分のみは前記縦糸から離して最初から前記大きな幅
の分だけの間隔を取って織機に供給することを特徴とす
る請求項2または請求項3に記載のワーププリント織物
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001281242A JP2003089944A (ja) | 2001-09-17 | 2001-09-17 | ワーププリント織物及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001281242A JP2003089944A (ja) | 2001-09-17 | 2001-09-17 | ワーププリント織物及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003089944A true JP2003089944A (ja) | 2003-03-28 |
Family
ID=19105103
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001281242A Pending JP2003089944A (ja) | 2001-09-17 | 2001-09-17 | ワーププリント織物及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003089944A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100981911B1 (ko) | 2010-04-06 | 2010-09-13 | 이호숙 | 데님 제품 및 그 제조방법 |
CN110282495A (zh) * | 2019-07-17 | 2019-09-27 | 佛山市高明区金帏纺织有限公司 | 节省成本的纺织方法以及经线扩幅分纱机 |
JP2021113387A (ja) * | 2020-01-17 | 2021-08-05 | 白 復華Fu−Hua PAI | 色付き織ラベルの製造のためのシステム及び方法 |
CN113293486A (zh) * | 2021-04-23 | 2021-08-24 | 黄金斗 | 一种新型纺织机 |
-
2001
- 2001-09-17 JP JP2001281242A patent/JP2003089944A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100981911B1 (ko) | 2010-04-06 | 2010-09-13 | 이호숙 | 데님 제품 및 그 제조방법 |
WO2011126187A1 (ko) * | 2010-04-06 | 2011-10-13 | Lee Ho-Sook | 데님 원단 및 그의 제조방법 및 데님 원단을 포함하는 데님 제품 |
CN110282495A (zh) * | 2019-07-17 | 2019-09-27 | 佛山市高明区金帏纺织有限公司 | 节省成本的纺织方法以及经线扩幅分纱机 |
JP2021113387A (ja) * | 2020-01-17 | 2021-08-05 | 白 復華Fu−Hua PAI | 色付き織ラベルの製造のためのシステム及び方法 |
JP7013593B2 (ja) | 2020-01-17 | 2022-02-15 | 白 復華 | 色付き織ラベルの製造のためのシステム及び方法 |
CN113293486A (zh) * | 2021-04-23 | 2021-08-24 | 黄金斗 | 一种新型纺织机 |
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