JP2003089414A - 間欠送りコンベヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送物が搬送過程においてその底面を摩擦し
ながら移動することがなく、搬送途中で搬送物に何らか
の加工や処理を停止状態で施すことができる簡単な構造
で、好ましくは分解清掃も容易な間欠送りコンベヤを提
供する。 【解決手段】 架台１の長手方向の長さと略同じ長さを
有しその上端面である各搬送用載置面2aaa及び各昇降用
載置面3aaaが水平な同一平面を成す複数本の搬送レール
2aa及び昇降レール3aaが架台１の幅方向に交互に配設
し、搬送可動部2aが最も搬送方向に移動した際に昇降用
載置面3aaaを搬送用載置面2aaaより下方の待機位置から
搬送用載置面2aaaより上方に位置するように昇降可動部
3aにより搬送レール2aaを移動させ、搬送可動部2aが搬
送方向と最も反対方向に移動した際に昇降可動部3aを待
機位置に戻す構造にする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、所定時間毎に搬送
物を水平方向に搬送させる搬送部と所定時間毎に搬送物
を上下方向に昇降させる昇降部とから成る単純な一体構
造から成る間欠送りコンベヤに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のコンベヤとしては、ベルトコンベ
ヤのように搬送物を搬送するための部材が連続的に搬送
方向に移動せしめられる駆動源を有するコンベヤや、フ
リーローラコンベヤのように軽快に回転するフリーロー
ラが並列されていて搬送物の自重や押圧による慣性力で
搬送物をフリーローラ上で搬送させるフリーローラコン
ベヤ等が知られている。しかしながら、フリーローラコ
ンベヤは搬送物を短い距離だけ搬送させるための言わば
補助的な役割をなすものであり、しかも搬送物はその底
面がフリーローラ上を摩擦しながら移動していくことに
なるので搬送物の種類によっては変質する危険性がある
ため、搬送物を確実にしかも所望の位置まで搬送物を変
質させることなく搬送させるためには、ベルトコンベヤ
の如き駆動源を有するコンベヤが用いられている。

【０００３】このような駆動源を有するコンベヤによっ
て搬送物を搬送する際に、途中で搬送物に何らかの加工
や処理を施す必要がある場合には、通常コンベヤの駆動
速度をその加工や処理に合わせたゆっくりとした速度に
調整するか、コンベヤ上から搬送物を別の場所に取り出
して加工を施した後に再度コンベヤ上に載置する方法が
採用されている。しかしながら、前者の方法はゆっくり
とした速度ではあるが搬送物が連続的に移動している状
態で何らかの加工や処理を施すことになるので安定した
状態で加工や処理を施すことができず、後者の方法はコ
ンベヤ上から搬送物を別の場所に取り出す労力又は設備
が必要となるので、余分な労力又は設備の大型化及び設
備費用の増大を招くばかりでなく、コンベヤ上に搬送物
の乗せ換えるための余分な時間を要するため作業効率が
低下するという欠点があった。

【０００４】また、ベルトコンベヤは構成部品が少ない
ため運転の信頼度が高いなどの利点を有しているもの
の、容易に分解清掃ができないという問題がある。例え
ば、搬送物が食料品や医薬品等の衛生面で充分な考慮を
払う必要がある場合に、ベルトコンベヤはベルト裏面及
び駆動用やガイド用のローラに付着した付着物から微生
物等が増殖してベルト表面上に載置された搬送物が汚染
される現象が発生することがあり、このような現象の発
生を防止しようとしてもベルトやローラは取り外して清
掃することが困難であるためベルトコンベヤには衛生管
理の観点から問題があった。

【０００５】このようなベルトコンベヤの衛生上の問題
に対しては、ベルトの芯材となる帆布にプラスチックカ
バーを組み合わせ、ステンレス鋼製の運搬容器（トラ
フ）内にベルトを通すことによって、微生物等が増殖し
易い帆布と搬送物との間を断絶することで衛生管理が図
られることが多いが、このような対策も汚れがひどい場
合には搬送物が汚染される可能性が残り、また実際に付
着物の除去を行うわけではないので根本的な解決策とは
言えなかったのである。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の問題点を解消し、搬送物が搬送過程においてその底
面を摩擦しながら移動することがなく、搬送途中で搬送
物に何らかの加工や処理を施す必要がある場合に対応で
きるように搬送物の移動を間欠移動とし、しかも設備の
大型化及び設備費用の増大を招くことがなく、好ましく
は分解清掃も容易な間欠送りコンベヤを提供することを
課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題を
解決すべく鋭意検討を重ねた結果、架台の幅方向に所定
間隔を設けて配設されていてその上端面である各搬送用
載置面が水平な同一平面を成し一定のストロークで水平
方向に往復運動せしめられる複数本の搬送レールと、各
搬送レールと交互に配設されていてその上端面である各
昇降用載置面が水平な同一平面を成していると共に昇降
用載置面が搬送用載置面と略同じ長さを有し一定のスト
ロークで略上下方向に往復運動せしめられる複数本の昇
降レールとを、前記搬送レールが最も搬送方向に移動し
た際に昇降レールの昇降用載置面が前記搬送レールの搬
送用載置面より下方の待機位置から搬送用載置面より上
方に位置するように移動せしめると共に搬送可動部が最
も搬送方向と反対方向に移動した際に昇降可動部を前記
待機位置に戻させるように構成すれば、搬送物は搬送レ
ールが搬送方向に移動している間は搬送レール上で移動
せず、搬送レールが搬送方向と逆方向に移動している間
は昇降レールによって搬送レールの搬送用載置面より上
方に持ち上げられた状態となるので搬送物が搬送過程に
おいてその底面を摩擦しながら移動することがなく、搬
送途中で搬送物に何らかの加工や処理を施す必要がある
場合には搬送物が昇降レールによって搬送レールの搬送
用載置面より上方に持ち上げられた状態となって停止し
ているときにその加工や処理を行えると共に、前記の如
く搬送部と昇降部とが単純な一体構造を成す構成とする
することにより設備の大型化や設備費用の問題も解消で
き、更には搬送部及び昇降部等を構成する各部材の装着
部や連結部を工夫することにより着脱自在に取り付ける
ことが可能となるため分解清掃が容易でなって衛生管理
を行う上で有用であることを究明して本発明を完成した
のである。

【０００８】即ち本発明は、ガイド用係合部を有する架
台と、該架台の幅方向に所定間隔を設けて配設されてい
てその上端面である各搬送用載置面が水平な同一平面を
成す複数本の搬送レールを水平方向に案内するための前
記ガイド用係合部に係合されているガイド部から成る搬
送可動部、及び該架台に設置されていて該搬送可動部を
一定のストロークで水平方向に往復運動せしめる搬送用
駆動手段から成る搬送部と、各該搬送レールと交互に配
設されていてその上端面である各昇降用載置面が水平な
同一平面を成していると共に該昇降用載置面が該搬送用
載置面と略同じ長さを有している複数本の昇降レールか
ら成る昇降可動部、及び前記架台に設置されていて該昇
降可動部を一定のストロークで略上下方向に往復運動せ
しめ該搬送可動部が最も搬送方向に移動した際に該昇降
用載置面を該搬送用載置面より下方の待機位置から該搬
送用載置面より上方に位置するように該昇降可動部を移
動せしめると共に該搬送可動部が最も搬送方向と反対方
向に移動した際に該昇降可動部を前記待機位置に戻させ
る昇降用駆動手段から成る昇降部と、から構成されてい
ることを特徴とする間欠送りコンベヤである。

【０００９】そして、搬送レールがガイド部に着脱自在
に係合されていたり、昇降可動部が昇降用駆動手段に着
脱自在に係合されていると、搬送物が載置される部材を
取り外して容易に清掃できて好ましく、昇降部の構造と
して、架台の長手方向に所定間隔を設けて配設されてい
て一端が該架台に他端が昇降可動部にそれぞれ回動自在
に係合されている複数個の同一長さの揺動材のうち少な
くとも一個の該揺動材に昇降用駆動手段が回動自在に連
結されていて、該昇降用駆動手段の往復運動により各該
揺動材が架台との連結部を中心にして揺動運動する態様
があり、この態様において揺動材と昇降可動部とが着脱
自在に係合されていると、搬送物を載置する部材である
昇降可動部を取り外して容易に清掃できて好ましく、搬
送レール及び昇降レールが、それぞれのレール本体部
と、該各レール本体部に着脱自在に装着されていて少な
くとも搬送用載置面及び昇降用載置面を形成している搬
送可動部用カバー及び昇降可動部用カバーとから成る態
様であると、搬送物が載置される部材が搬送レール及び
昇降レールにそれぞれ着脱自在な搬送可動部用カバー及
び昇降可動部用カバーとなるので取り外して容易に清掃
できて好ましく、更に搬送用駆動手段及び昇降用駆動手
段の往復運動の周期が周期変更手段によって制御されて
いると、搬送途中で搬送物に何らかの加工や処理を施す
必要がある場合にその加工や処理に応じた時間だけ停止
させておくことができて好ましいことも究明したのであ
る。

【００１０】

【発明の実施の態様】以下、図面により本発明に係る間
欠送りコンベヤの実施例について詳細に説明する。図１
は本発明に係る間欠送りコンベヤの１実施例の正面説明
図、図２は図１におけるＡ部拡大説明図、図３は図２に
おけるＢ−Ｂ線断面説明図、図４は図２におけるＣ−Ｃ
線断面説明図、図５〜図７は図２の搬送レールが搬送方
向と最も反対側に位置しており昇降レールが待機位置に
ある状態からの搬送レールと昇降レールとの動作を示す
正面説明図であって、図５は図２の状態から搬送レール
のみが搬送方向に移動した状態の正面説明図、図６は図
５の状態から昇降レールのみが上方へと移動した状態の
正面説明図、図７は図６の状態で搬送レールのみが搬送
方向と反対側に移動した状態の正面説明図、図８は本発
明に係る間欠送りコンベヤの図２に示す部分の他の実施
例の正面拡大説明図、図９は本発明に係る間欠送りコン
ベヤの更に他の実施例を図４と同様の位置から見た断面
説明図、図１０は本発明に係る間欠送りコンベヤにおけ
る搬送レールの１実施例の正面説明図、図１１は図１０
の平面説明図、図１２は本発明に係る間欠送りコンベヤ
における昇降レールの１実施例の正面説明図、図１３は
図１２の平面説明図、図１４は図１０及び図１１に示し
た搬送レールと図１２及び図１３に示した昇降レールと
の配置時の位置関係を示す正面説明図、図１５は図１４
の平面説明図である。

【００１１】図面中、１は後述する搬送部２のガイド部
2abと係合するガイド用係合部1aを有する架台である。
この架台１は、図１の如く全体を水洗いできるように簡
単な構造であってステンレス鋼の如き素材によって構成
されていることが好ましく、また図９の如く架台１の幅
方向の両側端部に搬送物Ｐが架台１の幅方向に落下しな
いように架台１の略全長に亘ってサイドガードが設けら
れていることが好ましい。

【００１２】２は架台１の幅方向に所定間隔を設けて配
設されていてその上端面である各搬送用載置面2aaaが水
平な同一平面を成す複数本の搬送レール2aaを水平方向
に案内するための架台１のガイド用係合部1aに係合され
ているガイド部2abから成る搬送可動部2a、及び架台１
に設置されていて搬送可動部2aを一定のストロークで水
平方向に往復運動せしめる搬送用駆動手段2b（図示した
実施例ではエアシリンダー）から成る搬送部である。こ
の搬送部２は、容易に分解清掃ができるように、搬送レ
ール2aaはガイド部2abに着脱自在に係合されていること
が好ましく、例えば図１〜図７の如く搬送レール2aaの
下端がガイド部2abに嵌入されている構造を示すことが
できる。

【００１３】３は搬送部２の各搬送レール2aaと交互に
配設されていてその上端面である各昇降用載置面3aaaが
水平な同一平面を成していると共に昇降用載置面3aaaが
搬送部２の各搬送レール2aaの搬送用載置面2aaaと略同
じ長さを有している複数本の昇降レール3aaから成る昇
降可動部3a、及び架台１に設置されていて昇降可動部3a
を一定のストロークで略上下方向に往復運動せしめ搬送
部２の搬送可動部2aが最も搬送方向に移動した際に昇降
用載置面3aaaを搬送用載置面2aaaより下方の待機位置か
ら搬送部２の各搬送レール2aaの搬送用載置面2aaaより
上方に位置するように昇降可動部3aを移動せしめると共
に搬送部２の搬送可動部2aが搬送方向と最も反対方向に
移動した際に昇降可動部3aを前記待機位置に戻させる昇
降用駆動手段3b（図示した実施例ではエアシリンダー）
から成る昇降部である。

【００１４】この昇降部３の一態様として、昇降可動部
3aが昇降用駆動手段3bに直接取り付けられていて昇降用
駆動手段3bによって昇降可動部3aが上下方向に往復運動
する態様があり、この場合図８の如く昇降可動部3aが昇
降用駆動手段3bに着脱自在に係合されていると分解清掃
が容易で好ましい。また昇降部３の他の態様として、図
１〜図７の如く架台１の長手方向に所定間隔を設けて配
設されていて一端が架台１に、他端が昇降可動部3aにそ
れぞれ回動自在に係合されている複数個の同一長さの揺
動材3cのうち少なくとも一個の揺動材3cに昇降用駆動手
段3bが回動自在に連結されていて、昇降用駆動手段3bの
往復運動により各揺動材3cが架台１との連結部を中心に
して揺動運動することによって、結果的に昇降可動部2a
が略上下方向に往復運動する態様が存在し、この場合に
は、揺動材3cと昇降可動部3aとが着脱自在に係合されて
いると搬送物Ｐを載置する部材である昇降可動部3aを取
り外して容易に清掃できるので好ましい。

【００１５】更に、搬送レール2aa及び昇降レール3aa
が、図９の如くそれぞれのレール本体部2ac，3abと、各
レール本体部2ac，3abに着脱自在に装着されていて少な
くとも搬送用載置面2aaa及び昇降用載置面3aaaを形成し
ている搬送可動部用カバー2ad及び昇降可動部用カバー3
acとから成っていると、搬送物Ｐが載置される部材が搬
送レール2aa及び昇降レール3aaにそれぞれ着脱自在な搬
送可動部用カバー2ad及び昇降可動部用カバー3acとなる
ので、これらの搬送可動部用カバー2ad及び昇降可動部
用カバー3acを各レール本体部2ac，3abから取り外して
容易に清掃できるので衛生管理の観点から好ましい。

【００１６】また、搬送用駆動手段2b及び昇降用駆動手
段3bの往復運動の周期が周期変更手段2ba，3baによって
制御されていると、搬送物Ｐの搬送途中で搬送物Ｐに何
らかの加工や処理を施す必要がある場合にその加工や処
理に応じた時間だけ搬送物Ｐを停止させておくことがで
きるので好ましいのである。

【００１７】そして、搬送可動部2aと昇降可動部3aとは
それぞれ複数本の搬送レール2aa及び昇降レール3aaから
構成されているため、例えば図１０〜１３の如く、各搬
送レール2aa及び各昇降レール3aaは幅方向に連結材を介
して連結されていることが装置の構造を簡単にすること
ができて好ましく、その際図１４〜１５の如く搬送レー
ル2aaは長手方向両端近傍にのみ連結材を固着し、昇降
レール3aaは長手方向の長さを搬送レール2aaの前記連結
材間の距離より短くして昇降レール3aaの上方より昇降
レール3aa間に搬送レール2aaを挿入して設置できるよう
にすれば、搬送レール2aaと昇降レール3aaとをそれぞれ
干渉することなく取り外して清掃することが可能となる
のである。また、これらの搬送レール2aaと昇降レール3
aaの形状及び配置関係は逆であっても良い。

【００１８】このような構成部材から成る本発明に係る
間欠送りコンベヤＸの動作について次に説明する。本発
明に係る間欠送りコンベヤＸが、図１〜７の如き態様の
場合には、搬送レール2aaと昇降レール3aaとが図２に示
す状態から図５，図６，図７に示す状態を経て図２に戻
る運動を繰り返すことにより搬送物Ｐが間欠的に搬送さ
れるのである。即ち、先ず図２の如く搬送レール2aaが
搬送方向と最も反対側に位置しており、昇降レール3aa
はその上端面である昇降用載置面3aaaが搬送用載置面2a
aaより下方の待機位置に位置している状態で搬送レール
2aaの上端面である搬送用載置面2aaa上に搬送物Ｐを載
置する。

【００１９】この状態で搬送用駆動手段2bが駆動される
と、図５の如く、搬送可動部2aはそのガイド部2abが水
平方向に案内するための架台１のガイド用係合部1aに係
合されているので、搬送物Ｐを上端面である搬送用載置
面2aaa上に載置している搬送レール2aaは搬送方向に所
定のストロークだけ移動するので、搬送物Ｐもそのスト
ロークだけ搬送方向に搬送される。

【００２０】次いで、昇降用駆動手段3bが駆動される
と、一端が架台１に他端が昇降可動部3aにそれぞれ回動
自在に係合されている複数個の同一長さの揺動材3cのう
ち少なくとも一個の揺動材3cに昇降用駆動手段3bが回動
自在に連結されているので、昇降用駆動手段3bにより各
揺動材3cが架台１との連結部を中心にして回転するか
ら、図６の如く、昇降レール3aaが上方へと移動するこ
とにより搬送レール2aaの搬送用載置面2aaa上に載置さ
れていた搬送物Ｐは昇降レール3aaの上端面である昇降
用載置面3aaa上に載置され換えて搬送レール2aaの搬送
用載置面2aaaより上方へ移動せしめられる。

【００２１】この状態で搬送用駆動手段2bが再び駆動さ
れると、図７の如く搬送物Ｐは昇降レール3aaの昇降用
載置面3aaaに載置されたままの状態で停止しており、架
台１のガイド用係合部1aに係合している搬送レール2aa
が搬送方向と反対側に移動せしめられるのである。その
後、昇降用駆動手段3bが駆動されて各揺動材3cが架台１
との連結部を中心にして前記と逆方向に回転して昇降レ
ール3aaが下方の待機位置に移動せしめられると、昇降
レール3aaの昇降用載置面3aaaが搬送レール2aaの搬送用
載置面2aaaより低くなる際に搬送物Ｐは搬送レール2aa
の搬送用載置面2aaa上に載置され換えられ、図２の如き
配置状態となるので、この図２の状態から図４〜７の状
態を順次繰り返すことにより、搬送物Ｐは搬送レール2a
aの搬送用載置面2aaa上を所定のストロークで搬送方向
に間欠的に搬送されるのである。

【００２２】前記説明は、昇降可動部3aと昇降用駆動手
段3bとが揺動材3cを介して連結されている態様の場合に
ついて行ったが、図８の態様の如く昇降可動部3aと昇降
用駆動手段3bとが直接連結されている態様の場合は、昇
降用駆動手段3bが揺動運動することなく昇降用駆動手段
3bの往復運動に合わせて昇降可動部3aの昇降レール3aa
が上下方向に運動するが、搬送レール2aaと昇降レール3
aaとは図２の状態から図４〜７の状態を順次繰り返すこ
とになることに変わりはない。

【００２３】その際、搬送用駆動手段2b及び昇降用駆動
手段3bに往復運動の周期を制御する周期変更手段2ba，3
baがそれぞれ設けられていると、搬送物Ｐを搬送方向に
間欠送りする際の間欠時間や搬送物Ｐを上方に昇降させ
た状態を維持する時間を自由に調整可能となるので、搬
送物Ｐを搬送する途中で搬送物Ｐに何らかの加工や処理
を施す必要がある場合にその加工や処理を施す作業に必
要な時間だけ搬送物Ｐを同じ位置に停止させておくこと
ができるのである。

【００２４】また、その搬送物Ｐが食料品や医薬品等の
衛生面で充分な考慮を払う必要がある場合には、搬送物
Ｐが載置される部材を清掃する必要があるが、図１〜７
の如く搬送可動部2aの搬送レール2aaがガイド部2abに嵌
入されていたり、昇降可動部3aが揺動材3cに嵌入されて
いたり、図８の如く昇降可動部3aが昇降用駆動手段3bに
嵌入されていたりすると、搬送可動部2aの搬送レール2a
aや昇降可動部3aを搬送用駆動手段2b及び昇降用駆動手
段3bから簡単に取り外して清掃できるのである。

【００２５】このような清掃は、図９の如く、搬送レー
ル2aaと昇降レール3aaとがそれぞれのレール本体部2a
c，3abと各レール本体部2ac，3abに着脱自在に装着され
ている搬送可動部用カバー2ad及び昇降可動部用カバー3
acとから成る態様の場合には、レール本体部2ac，3abは
その大きさ及び重量から搬送用駆動手段2b及び昇降用駆
動手段3bに着脱するには或る程度の設備が必要となるの
に対し、搬送物Ｐが載置される搬送用載置面2aaa及び昇
降用載置面3aaaがレール本体部2ac，3abとは別部材であ
る軽量な搬送可動部用カバー2ad及び昇降可動部用カバ
ー3acによって構成されているので、着脱が容易で清掃
作業も容易なのである。

【００２６】そして、本発明に係る間欠送りコンベヤＸ
では搬送レール2aaや昇降レール3aa上の搬送物Ｐに加工
や処理を施す際に搬送物Ｐが幅方向から落下する可能性
があるため、図９の如くサイドガードが架台１に設定さ
れているとより好ましいのである。

【００２７】

【発明の効果】以上に詳述した如く本発明に係る間欠送
りコンベヤは、搬送物を搬送レールにより一定のストロ
ークで水平方向に搬送してはその位置で昇降レールによ
り一定のストロークで略上方向に持ち上げておいてその
昇降レールで持ち上げられている間に搬送レールを次の
一定のストロークで水平方向に搬送する準備をさせる構
造であり、搬送物は載置される搬送レールの搬送用載置
面及び昇降レールの昇降用載置面上を滑りながら移動す
ることがないので変質する虞がなく、搬送の途中で搬送
物に加工や処理などを施す必要がある場合に搬送物を移
動しない状態に保持させておくことができるので安定し
た状態で加工や処理を施すことができると共にその移動
しない状態に保持させておく時間を加工や処理に合わせ
た時間に予め設定しておくことができ、しかも単純な構
造であるから安価且つ容易に製作することができるので
ある。

【００２８】そして、搬送物が載置される搬送レールや
昇降レールを着脱自在としたり、搬送レール及び昇降レ
ールをレール本体と各レール本体に装着されていて少な
くとも搬送用載置面及び昇降レールの昇降用載置面を形
成している搬送部用可動カバー及び昇降部用可動カバー
とで構成してその搬送部用可動カバー及び昇降部用可動
カバーを各レール本体に着脱自在としたりすることによ
り、搬送物を載置して搬送するための部材全体を取り外
して清掃することができるため、衛生管理が問題となる
食品や医薬品等の搬送物の搬送に好適なのであり、更に
搬送用駆動手段及び昇降用駆動手段の往復運動の周期を
制御する周期変更手段を備えていると搬送の途中で搬送
物に加工や処理などを施す必要がある場合にその搬送物
が変更されても変更された搬送物に応じて搬送物を移動
しない状態に保持させておく時間を自由に設定すること
ができるのである。

【００２９】このような種々の効果を奏する本発明に係
る間欠送りコンベヤの工業的価値は非常に大きなもので
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る間欠送りコンベヤの１実施例の正
面説明図である。

【図２】図１におけるＡ部拡大説明図である。

【図３】図２におけるＢ−Ｂ線断面説明図である。

【図４】図２におけるＣ−Ｃ線断面説明図である。

【図５】図２の状態から搬送レールのみが搬送方向に移
動した状態の正面説明図である。

【図６】図５の状態から昇降レールのみが上方へと移動
した状態の正面説明図である。

【図７】図６の状態で搬送レールのみが搬送方向と反対
側に移動した状態の正面説明図である。

【図８】本発明に係る間欠送りコンベヤの図２に示す部
分の他の実施例の正面拡大説明図である。

【図９】本発明に係る間欠送りコンベヤの更に他の実施
例を図４と同様の位置から見た断面説明図である。

【図１０】本発明に係る間欠送りコンベヤにおける搬送
レールの１実施例の正面説明図である。

【図１１】図１０の平面説明図である。

【図１２】本発明に係る間欠送りコンベヤにおける昇降
レールの１実施例の正面説明図である。

【図１３】図１２の平面説明図である。

【図１４】図１０及び図１１に示した搬送レールと図１
２及び図１３に示した昇降レールとの配置時の位置関係
を示す正面説明図である。

【図１５】図１４の平面説明図である。

【符号の説明】

１ 架台 1a ガイド用係合部 ２ 搬送部 2a 搬送可動部 2aa 搬送レール 2aaa 搬送物載置面 2ab ガイド部 2ac レール本体部 2ad 搬送可動部用カバー 2b 搬送用駆動手段 2ba 周期変更手段 ３ 昇降部 3a 昇降可動部 3aa 昇降レール 3aaa 搬送物昇降面 3ab レール本体部 3ac 搬送可動部用カバー 3b 昇降用駆動手段 3ba 周期変更手段 3c 揺動材 Ｘ 間欠送りコンベヤ Ｐ 搬送物

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大島 隆司 栃木県宇都宮市清原工業団地８−１ マル ハ株式会社宇都宮工場内 (72)発明者 菅澤 裕 栃木県宇都宮市清原工業団地８−１ マル ハ株式会社宇都宮工場内 (72)発明者 荻野 裕司 栃木県宇都宮市清原工業団地８−１ マル ハ株式会社宇都宮工場内 Ｆターム(参考） 3F036 BA02 DD07

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ガイド用係合部(1a)を有する架台(１)
   と、 該架台(1)の幅方向に所定間隔を設けて配設されていて
   その上端面である各搬送用載置面(2aaa)が水平な同一平
   面を成す複数本の搬送レール(2aa)を水平方向に案内す
   るための前記ガイド用係合部(1a)に係合されているガイ
   ド部(2ab)から成る搬送可動部(2a)、及び該架台(１)に
   設置されていて該搬送可動部(2a)を一定のストロークで
   水平方向に往復運動せしめる搬送用駆動手段(2b)から成
   る搬送部(２)と、 各該搬送レール(2aa)と交互に配設されていてその上端
   面である各昇降用載置面(3aaa)が水平な同一平面を成し
   ていると共に該昇降用載置面(3aaa)が該搬送用載置面(2
   aaa)と略同じ長さを有している複数本の昇降レール(3a
   a)から成る昇降可動部(3a)、及び前記架台(１)に設置さ
   れていて該昇降可動部(3a)を一定のストロークで略上下
   方向に往復運動せしめ該搬送可動部(2a)が最も搬送方向
   に移動した際に該昇降用載置面(3aaa)を該搬送用載置面
   (2aaa)より下方の待機位置から該搬送用載置面(2aaa)よ
   り上方に位置するように該昇降可動部(3a)を移動せしめ
   ると共に該搬送可動部(2a)が最も搬送方向と反対方向に
   移動した際に該昇降可動部(3a)を前記待機位置に戻させ
   る昇降用駆動手段(3b)から成る昇降部(３)と、から構成
   されていることを特徴とする間欠送りコンベヤ(Ｘ)。
2. 【請求項２】 搬送レール(2aa)がガイド部(2ab)に着脱
   自在に係合されている請求項１に記載の間欠送りコンベ
   ヤ(Ｘ)。
3. 【請求項３】 昇降可動部(3a)が昇降用駆動手段(3b)に
   着脱自在に係合されている請求項１又は２に記載の間欠
   送りコンベヤ(Ｘ)。
4. 【請求項４】 架台(１)の長手方向に所定間隔を設けて
   配設されていて一端が該架台(１)に他端が昇降可動部(3
   a)にそれぞれ回動自在に係合されている複数個の同一長
   さの揺動材(3c)のうち少なくとも一個の該揺動材(3c)に
   昇降用駆動手段(3b)が回動自在に連結されていて、該昇
   降用駆動手段(3b)の往復運動により各該揺動材(3c)が架
   台(１)との連結部を中心にして揺動運動する請求項１又
   は２に記載の間欠送りコンベヤ(Ｘ)。
5. 【請求項５】 揺動材(3c)と昇降可動部(3a)とが着脱自
   在に係合されている請求項４に記載の間欠送りコンベヤ
   (Ｘ)。
6. 【請求項６】 搬送レール(2aa)及び昇降レール(3aa)
   が、それぞれのレール本体部(2ac，3ab)と、該各レール
   本体部(2ac，3ab)に着脱自在に装着されていて少なくと
   も搬送用載置面(2aaa)及び昇降用載置面(3aaa)を形成し
   ている搬送可動部用カバー(2ad)及び昇降可動部用カバ
   ー(3ac)とから成る請求項１から５までのいずれか１項
   に記載の間欠送りコンベヤ(Ｘ)。
7. 【請求項７】 搬送用駆動手段(2b)及び昇降用駆動手段
   (3b)の往復運動の周期が周期変更手段(2ba，3ba)によっ
   て制御されている請求項１から６までのいずれか１項に
   記載の間欠送りコンベヤ(Ｘ)。