JP2003089152A - 一軸配向ポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents

一軸配向ポリエステルフィルムの製造方法

Info

Publication number
JP2003089152A
JP2003089152A JP2001282392A JP2001282392A JP2003089152A JP 2003089152 A JP2003089152 A JP 2003089152A JP 2001282392 A JP2001282392 A JP 2001282392A JP 2001282392 A JP2001282392 A JP 2001282392A JP 2003089152 A JP2003089152 A JP 2003089152A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
stretching
polyester film
zone
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001282392A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitomo Ikehata
良知 池畠
Yasushi Sasaki
靖 佐々木
Harunobu Kuroiwa
晴信 黒岩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP2001282392A priority Critical patent/JP2003089152A/ja
Publication of JP2003089152A publication Critical patent/JP2003089152A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polarising Elements (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型液晶表示装置の構成部材などに貼り付け
て使用することが可能であり、検査時に剥離を必要とせ
ず、幅方向における光学特性が安定しており、検査性が
良好である表面保護フィルムおよび離型フィルムの基材
に適した一軸配向ポリエステルを安定に生産する製造方
法を提供する。 【解決手段】 一軸配向ポリエステルフィルムの製造方
法であって、ポリエステルフィルムをテンター内の延伸
ゾーンにおいて横方向に延伸する工程、および該横方向
に延伸されたポリエステルフィルムを熱固定ゾーンで熱
固定する工程を包含し;該延伸ゾーン温度が(Tg+7
0)〜(Tg+10)℃の範囲であり、該熱固定ゾーン
温度が(Tg+130)〜(Tg+30)℃の範囲であ
り(ここでTgは該ポリエステルのガラス転移温度であ
る)、該延伸ゾーン温度が熱固定ゾーン温度より低く、
かつその温度差が20〜60℃の範囲であり;そして、
該横延伸工程から製品巻取り機前までの間に存在する各
ロールの速度が、横延伸時のフィルムの流れ方向の速度
に対して99.0〜100.0%の範囲である;方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂板などの
表面保護に用いられる一軸配向ポリエステルフィルムの
製造方法に関する。特に、液晶表示装置の構成部材であ
る偏光板や位相差板の表面に粘着剤などを介して粘着す
ることにより偏光板または位相差板の表面を保護する表
面保護フィルムや離型フィルムの基材として好適に用い
られる一軸配向ポリエステルフィルムの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、典型的にはバックライ
ト側から、偏光板、液晶セル、偏光板を順次積層するこ
とにより作製される。更には、表示モードや視野角改善
などのために、位相差板などの各種補償板がこの間に挿
入される。この偏光板や位相差板の積層は、通常は粘着
剤層付きの偏光板または粘着剤層付きの位相差板を対象
物に貼り合わせることにより行われる。
【0003】上記の偏光板は、偏光膜をトリアセチルセ
ルロースフィルムでサンドイッチした構成であり、通
常、該偏光板の片面のトリアセチルセルロースフィルム
上には貼り合わせ用の粘着剤層が設けられ、その表面に
は通常、離型フィルムが設けられている。トリアセチル
セルロースは耐擦傷性や耐湿性が劣るため、その保護を
目的として、さらに取扱中および液晶表示装置の作製工
程中の損傷やほこりの付着を防ぐ目的で、偏光板の粘着
剤層非形成面側には表面保護フィルムが設けられてい
る。
【0004】上記位相差板などの各種補償板の片面にも
上記偏光板と同様に、貼り合わせ用の粘着剤層が設けら
れ、離型フィルムが付与される。さらに、取扱中および
液晶表示装置の作製工程中の損傷やほこりの付着を防ぐ
目的で、粘着剤層非形成面側には表面保護フィルムが設
けられる。実際に上記偏光板、位相差板などを液晶セル
に貼り合わせる際には、上記表面保護フィルムおよび離
型フィルムは剥離除去される。
【0005】上記表面保護フィルムとしては、従来、ポ
リエチレンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フ
ィルムなどの熱圧着タイプのフィルム、あるいは粘着剤
層付きのポリエステルフィルムのような感圧接着タイプ
のフィルムが使用されている。上記離型フィルムとして
は、従来では、ポリエステル、ポリプロピレンなどの二
軸延伸されたフィルムの少なくとも片面にシリコーンな
どの離型剤が塗布されたフィルムが使用されている。
【0006】作製された液晶表示装置の各種構成部材
は、表示能力、色相、コントラストなどの評価、あるい
は異物、キズの検品のために、適時に検査を行うのが通
例である。検査の方法としては、検光子を用いて検査対
象の保護フィルムを有する偏光板とクロスニコルを形成
することにより行われる検査が挙げられる。このような
検査では、偏光板上のキズおよび異物などは、その部分
を光が透過するため、輝点として検出される。従来より
表面保護フィルムおよび離型フィルムとしては薄くて丈
夫な二軸延伸フィルムが用いられている。しかし、この
ような二軸延伸フィルムはその延伸、熱処理工程で発生
するボーイング現象により主配向の方向がバラつくため
に、クロスニコルを用いた検査の際にコントラストや明
るさがバラついたり、あるいはフィルムの有するレター
デーションに起因する干渉による着色が観察され、異物
の確認が困難になるという傾向があった。このような問
題を改善するために、特開2000−94565号公報
には、保護フィルムとして一軸配向ポリエステルフィル
ムを用いる試みが開示されている。
【0007】近年、TFT方式やSTN方式における偏
光板、位相差板の更なる大型化、および生産性向上に伴
う更なる加工原反の広幅化により、表面保護フィルムお
よび離型フィルムの幅方向での光学特性の安定性が強く
要望されている。しかし、一軸配向フィルムを製造する
際に、未延伸シートをテンター方式の延伸機を用いて延
伸および熱処理を行う方法においては、主配向方向(幅
方向)における主軸の歪が大きく、光学的に満足のいく
一軸配向ポリエステルを得ること困難であった。それ
は、熱処理工程内において生じる熱収縮応力によるフィ
ルムの変形の異方性に起因する。すなわち、フィルムの
端部がクリップにより把持されているため、熱処理時に
生じる熱収縮応力によるフィルムの変形は、フィルムの
中央部で大きく、端部で小さくなり、結果として幅方向
の特性に分布ができることになる。熱処理工程前のフィ
ルム面上に横方向に沿って直線を描いておくと、熱処理
工程から出たフィルムの面上の直線は、下流に向かって
フィルムのセンター部分が遅れ弓形となる。この現象
は、ボーイング現象と称され、フィルムの等方性および
幅方向の均一性を乱す原因となっている。これは、ボー
イング現象によって、幅方向におけるポリエステル高分
子の主鎖軸の配向度および配向角度に分布が生じるため
である。一軸延伸ポリエステルフィルムは、長手方向に
延伸されていないため、その方向における収縮応力は長
手方向にも延伸される二軸延伸ポリエステルフィルムよ
りも小さい。しかし、テンターによる一軸方向のみの延
伸においても、その延伸方向と垂直方向には延伸応力が
生じ、これがボーイングを発生させる要因となる。
【0008】上記のようなボーイング現象のために一軸
配向ポリエステルフィルムにおいても主配向の方向がバ
ラつくため、このような一軸配向ポリエステルフィルム
を偏光板、位相差板などのための保護フィルムまたは離
型フィルムとして用いる場合においても、クロスニコル
を形成する検品において、コントラストや明るさがバラ
つき、安定した検品が行えない場合がある。
【0009】また、このように一方向に強く配向したフ
ィルムは、その配向方向に沿って非常に裂けやすくなっ
ている。さらに、加工工程である程度の熱がかかるた
め、あらかじめ耐熱性を向上させるための熱処理をフィ
ルムに施している。この熱処理により、フィルムの結晶
化が促進され、なお一層、配向方向に裂けやすい性質と
なる。そのため、フィルムの生産工程においては、工程
内の張力変動により破断が発生し、それによる歩留りの
低下が問題となっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の課
題を解決するものであり、その目的は、大型液晶表示装
置の構成部材などに貼り付けて使用することが可能であ
り、検査時に剥離を必要とせず、幅方向における光学特
性が安定しているために検査性が良好な、表面保護フィ
ルムおよび離型フィルムの基材として有用な一軸配向ポ
リエステルフィルムを安定的に生産する製造方法を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の一軸配向ポリエ
ステルフィルムの製造方法は、ポリエステルフィルムを
テンター内の延伸ゾーンにおいて横方向に延伸する工
程、および該横方向に延伸されたポリエステルフィルム
を熱固定ゾーンで熱固定する工程を包含し;該延伸ゾー
ン温度が(Tg+70)〜(Tg+10)℃の範囲であ
り、該熱固定ゾーン温度が(Tg+130)〜(Tg+
30)℃の範囲であり(ここでTgは該ポリエステルの
ガラス転移温度である)、該延伸ゾーン温度が熱固定ゾ
ーン温度より低く、かつその温度差が20〜60℃の範
囲であり;該横延伸工程から製品巻取り機前までの間に
存在する各ロールの速度が、横延伸時のフィルムの流れ
方向の速度に対して99.0〜100.0%の範囲であ
る。
【0012】好適な実施態様においては、上記横延伸工
程と熱固定工程とが異なるテンターを用いて行われ、該
延伸工程と熱固定工程との間にさらに、前記ポリエステ
ルフィルムをガラス転移点温度以下に冷却する冷却工程
が設けられ、該冷却工程の長さLは次式(1): (L/W)≧ 1.0 (1) (ここで、Lは冷却工程の長さであり、Wはフィルム幅
である)で表される。
【0013】好適な実施態様においては、上記延伸ゾー
ンにおけるテンターレールとポリエステルフィルムの中
心部の走行方向とのなす角度φは、次式(2) 10°<φ<25° (2) を満足する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法で作製される一
軸配向ポリエステルフィルムの原料となるポリエステル
は、芳香族ジカルボン酸またはそのエステルとジオール
とを重縮合させて得ることのできる結晶性ポリエステル
である。上記芳香族ジカルボン酸としては、代表的に
は、テレフタル酸、イソフタル酸、およびナフタレン−
2,6−ジカルボン酸が挙げられ、ジオールとしては、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、テトラメ
チレングリコール、ネオペンチルグリコールなどが挙げ
られる。
【0015】上記のポリエステルは、芳香族ジカルボン
酸とジオールとを直接重縮合させて得られる。その他、
芳香族ジカルボン酸ジアルキルエステルとジオールとを
エステル交換反応させた後に重縮合させる方法、あるい
は芳香族ジカルボン酸のジグリコールエステルを重縮合
させる方法などによっても得られ得る。
【0016】このようなポリエステルの具体例として
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,
6−ナフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレー
ト、ポリテトラメチレン−2,6−ナフタレートなどが
挙げられる。上記のポリエステルは、第3成分を含有し
た共重合体であってもよい。かかる共重合体ポリエステ
ルのジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、セバシン酸、ア
ジピン酸、テレフタル酸などが挙げられ、グリコール成
分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,4−
シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール
などが挙げられる。これらのジカルボン酸成分およびグ
リコール成分は、2種以上が併用されてもよい。
【0017】上記ポリエステルフィルムの原料として用
いることができるポリエステル材料の中でも、特にポリ
エチレンテレフタレートは、不純物が少なく透明性、機
械的性質、表面平滑性、耐溶剤性、耐スクラッチ性、非
透湿性、コストなどの総合性能から最も好適に用いられ
る。
【0018】本発明の方法で製造されるポリエステルフ
ィルム中には、本発明の効果が損なわれない範囲で各種
の添加剤が配合され得る。例えば酸化防止剤、耐熱安定
剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、有機また
は無機の微粒子、充填剤、帯電防止剤、核剤などが用い
られる。
【0019】上記の有機または無機の微粒子はポリエス
テルフィルムに易滑性を付与するために配合される。こ
の微粒子は、易滑性を付与するだけでなく、微粒子を含
有させたポリエステル材料を成膜して延伸した後に発生
する微粒子周辺の微小な配向ムラを利用して、クロスニ
コル状態下でのコントラストを調整する意味においても
重要な役割を果たす。
【0020】添加される無機粒子としては、シリカ、コ
ロイダルシリカ、アルミナ、アルミゾル、カオリン、タ
ルク、マイカ、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムなど
が代表的な材料として挙げられる。有機粒子としてはア
クリル系、スチレン系、オレフィン系、イミド系粒子な
どを用いることができる。添加される粒子の平均粒径が
0.01μm以上、10μm以下であることが好まし
く、より好ましくは0.05μm以上、8μm以下、最
も好ましくは0.1μm以上、3μm以下である。ポリ
エステルフィルム中の粒子の含有量は、0.01重量%
以上、5重量%以下であるのが好ましく、より好ましく
は0.05重量%以上、1重量%以下である。
【0021】本発明の一軸配向ポリエステルフィルムの
製造方法においては、未延伸のポリエステルフィルムを
テンター方式の延伸機によって延伸することによって一
軸配向ポリエステルフィルムが得られる。上記未延伸フ
ィルムの製造方法は特に限定されず、当業者に公知の任
意の方法を用いることができ、例えば押出法が用いられ
得る。押出法においてはポリエステル材料および必要に
応じて上記添加剤を押出機に仕込み、これを押出口金か
ら溶融押出し、冷却ロールで冷却固化して未延伸シート
を得る。この場合、シート平面性を向上させる目的で、
シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めるために静電
印加密着法または液体塗布密着法を用いるのが好まし
い。
【0022】本発明の方法によれば上記のような未延伸
シートをテンター方式の延伸機によりテンターレールの
幅を漸時広げることにより横方向に延伸し、一軸配向ポ
リエステルフィルムが得られる。テンターの一例の概略
図を図8に示す。この工程は、例えばテンターの予熱ゾ
ーン21、延伸ゾーン22、および熱固定ゾーン23を
経て行なわれ、最終的に幅Wのフィルムが調製される。
【0023】まず、前述の方法で得られた未延伸シート
の両端部をクリップで把持し予熱ゾーン21へ導く。予
熱ゾーンは所定の予熱温度に設定された1または2以上
のゾーンよりなる。予熱ゾーン21の温度は用いられる
ポリエステル材料のガラス転移温度以上かつ130℃以
下にするのが好ましい。
【0024】予熱後、引き続いて、ポリエステルフィル
ムは延伸ゾーン22にて延伸される。延伸ゾーン22
は、所定の延伸比となるように温度および延伸条件を設
定した1または2以上のゾーンよりなる。本発明の方法
によれば、延伸ゾーンの温度は(Tg+70)〜(Tg
+10)℃の範囲であり、好ましくは(Tg+65)〜
(Tg+25)℃の範囲である。ここでTgは用いられ
るポリエステル材料のガラス転移温度である。延伸温度
が(Tg+10)℃より低い場合は、厚みムラが大き
く、そのためクロスニコルを形成する検品において幅方
向でのコントラストおよび明るさのバラつきの原因とな
る。延伸温度が(Tg+70)℃より高い場合は、結晶
化が進み、得られる一軸延伸ポリエステルフィルムが延
伸方向に裂けやすくなり歩留りが低下する。
【0025】延伸ゾーン22におけるポリエステルフィ
ルムの延伸速度は1500〜4000%/分の範囲であ
り、延伸倍率は2.0〜6.0倍が好ましく、特に3.
0〜5.0倍が好ましい。延伸ゾーン22におけるテン
ターレールとフィルム中心部の走行方向のなす角度φ
(図8参照)は、10°<φ<25°であることが好ま
しく、より好ましくは12<φ<20°である。角度φ
が10°より小さい場合にはテンターの延伸ゾーン22
の長さを長くとる必要があり、そのためテンター内の雰
囲気温度や、フィルム温度を長時間にわたり安定して制
御することが困難である。それと同時に、省エネルギー
化の面においてもテンターの延伸ゾーン22が長いこと
は好ましくない。角度φが25°より大きい場合には、
延伸方向におけるフィルムの配向が極端に高くなるた
め、延伸方向に非常に裂け易いフィルムとなる。
【0026】延伸後、続いてポリエステルフィルムは熱
固定ゾーン23にて熱固定される。熱固定ゾーン23
は、所定の緩和率となるように熱固定温度および緩和条
件を設定した1または2以上のゾーンよりなる。熱固定
ゾーンの温度は、(Tg+130)〜(Tg+30)℃
の範囲であり、好ましくは(Tg+120)〜(Tg+
40)℃の範囲である。熱固定ゾーン23の温度が(T
g+30)℃より低い場合は、得られる一軸配向ポリエ
ステルフィルムの熱収縮率が高くなり、加工時のシワ、
カールの原因となる。熱固定ゾーン23の温度が(Tg
+130)℃より高い場合は、結晶化が進み、得られる
フィルムが延伸方向に裂けやすくなり歩留りが低下す
る。
【0027】熱固定ゾーン23における延伸方向の弛緩
量は横延伸条件により異なるが1〜10%程度である。
弛緩処理後のフィルムの105℃における熱収縮率が、
好ましくは3%以下、さらに好ましくは2%以下となる
ように、弛緩量及び熱固定温度を設定することが好まし
い。
【0028】熱固定ゾーン23の温度と上記延伸ゾーン
22の温度との差は20〜60℃であり、好ましくは2
5〜50℃である。延伸ゾーンの温度と熱固定ゾーンの
温度の差が20℃より小さくなるとほとんど熱固定の意
味をなさない。温度差が60℃より大きくなると、ボー
イングによる主配向方向の歪みが大きくなり、その結果
クロスニコルを形成する検品においてコントラストや明
るさがバラつき、安定した検品が行えない。
【0029】さらに、本発明の一軸延伸ポリエステルフ
ィルムの製造方法において、上記延伸工程と熱固定工程
とを別々のテンターで行い、該延伸工程と熱固定工程と
の間に冷却工程を設けて、ガラス転移温度以下にフィル
ムを一旦冷却してから熱固定を行うこともできる。この
方法は、ボーイング量をさらに低減することができるた
め好ましい。冷却工程の長さは下記(1)式を満足させ
る長さであることが好ましい:
【0030】(L/W)≧ 1.0 (1) ここでLは冷却工程の長さであり、これは工程の温度が
冷却工程の前工程(すなわち延伸工程)の温度より実質
的に低くなるところから、該冷却工程の温度より実質的
に高い次工程(すなわち熱固定工程)の温度に到達する
ところまでの工程の距離を意味する。Wはフィルム幅で
あり、これはテンター出口でのテンターのクリップ間距
離を意味する。上記式(1)において冷却工程の長さL
とフィルム幅Wとは同じ単位で表される。
【0031】上記の横方向への延伸(以下、横延伸ある
いはTDとも称する)工程および熱固定工程を経た一軸
延伸ポリエステルフィルムは、任意に、クリップ(横延
伸用クリップ)で把持されていたフィルム端部をカット
し処理する工程、コロナ処理を施す工程、ロール間で弛
緩処理を施す工程などを経て製品巻取り機にて巻き取ら
れる。本発明によれば、この横延伸工程から製品巻取り
機前までの間に存在する各ロール速度は、横延伸時のフ
ィルムの流れ方向の速度(TD速度)に対して99.0
〜100.0%の範囲であり、好ましくは99.3〜9
9.8%の範囲である。
【0032】上記ロール速度がTD速度に対して99.
0%未満である場合には、ロール間でタルミ、しわなど
が発生したり、ロール上で滑りが生じ、得られるポリエ
ステルフィルムに傷などが発生する。逆に上記ロール速
度が横延伸時のフィルムの流れ方向の速度に対して10
0.0%以上である場合には、ロール間での張力差によ
りフィルムが裂けて破断するため、安定したフィルムの
生産を行うことができず、歩留まりが低下する。
【0033】本発明の方法で得られる一軸配向ポリエス
テルフィルムは、後述のように、液晶表示装置の偏光
板、位相差板などの光学部材の表面に貼付される表面保
護フィルムまたは離型フィルムの基材フィルムとして使
用するのに適している。
【0034】本発明の方法で得られる一軸配向ポリエス
テルフィルムにおいては、マイクロ波透過型分子配向計
で測定した配向主軸の最大歪みが好ましくは7度以下、
より好ましくは5度以下、さらに好ましくは4度以下で
ある。配向主軸の歪みが7度より大きい場合には、該フ
ィルムを表面保護フィルムとして用いた偏光板などの検
査において検光子を用いて検査対象の保護偏光板とクロ
スニコルを形成した際に明暗の差が大きくなり、検品に
支障をきたすことがある。
【0035】さらに、本発明の方法で得られる一軸配向
ポリエステルフィルムにおいては、主配向方向の屈折率
Nyの最大値と最小値との差は好ましくは0.007以
下、さらに好ましくは0.005以下、よりに好ましく
は0.004以下の範囲である。主配向方向の屈折率N
yの最大値と最小値との差が0.007より大きい場
合、該フィルムを表面保護フィルムとして用いた偏光板
などの検品においてフィルム幅方向における明暗の差が
大きくなり検品に支障をきたすことがある。
【0036】本発明の方法で得られる一軸配向ポリエス
テルフィルムのヘイズは好ましくは7.0〜20.0%
の範囲、さらに好ましくは9.0〜18.0%の範囲、
より好ましくは10.0〜16.0%の範囲である。ヘ
イズが7.0%未満の場合、クロスニコルを用いた検査
時のコントラストが高くなり、全く真っ黒の状態にな
る。そのため、フィルム中の微小な異物、キズなどが光
点となって検出され、かえって検品効率を落としてしま
う結果となり得る。逆にヘイズ値が20.0%より大き
い場合は、透明性が悪いため、透過光による検品の精度
が悪くなる傾向にある。
【0037】本発明の方法で得られる一軸配向ポリエス
テルフィルムを105℃で30分保持したときの延伸方
向および垂直方向における熱収縮率は、好ましくは3.
0%以下、より好ましくは2.0%以下である。上記熱
収縮率の値が3.0%より大きい場合には、離型処理、
粘着処理加工時における加熱によりフィルムが大きく収
縮する。そのため平面性が悪化し、シワ、カールなどが
発生しやすくなる。
【0038】本発明の方法で得られる一軸配向ポリエス
テルフィルムには、当該フィルム上に形成される粘着剤
層、離型層、帯電防止層などの層との接着性、耐水性、
耐薬品性などを改良するために、当該分野で通常用いら
れる方法で表面処理が施されてもよい。このような表面
処理としては、例えば、コロナ放電処理(空気中、窒素
中、炭酸ガス中など)や易接着処理が挙げられる。易接
着処理の方法としては通常用いられる各種の方法を利用
することができ、例えば、フィルム製造工程中、あるい
は一軸または二軸延伸後のフィルムに当該分野で通常用
いられる各種易接着剤を塗布する方法などが好適であ
る。
【0039】本発明の方法で得られる一軸配向ポリエス
テルフィルムは、上述のように液晶表示装置の偏光板、
位相差板などの光学部材の表面に貼付される表面保護フ
ィルムあるいは離型フィルムの基材として使用され得
る。この表面保護フィルムは本発明の方法で得られる一
軸配向ポリエステルフィルムの片面に粘着剤層を形成し
てなるフィルムである。
【0040】上記粘着剤層は光学用部材に対して粘着性
を有する層であり、次の層(フィルム)が挙げられる:
ポリエステル系、ポリオレフィン系、ポリアミド系など
の感熱接着樹脂からなる層;アクリル系、ポリエステル
系、ウレタン系、ポリエーテル系、ゴム系などの感圧接
着樹脂からなる層;飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタ
ン系樹脂、ポリブタジエンポリオール、ポリオレフィン
ポリオール、官能基含有アクリル共重合体などの官能基
を有する樹脂に硬化剤を配合して製膜し、部分架橋また
は不完全架橋させて得られるフィルム;ポリ塩化ビニル
に可塑剤を例えば20重量%以上配合した軟質ポリ塩化
ビニルフィルム;飽和ポリエステル樹脂フィルム;アク
リル系共重合体フィルム;ブチルゴム、ウレタンゴム、
ブタジエン系ゴム(ポリブタジエンゴム、スチレン−ブ
タジエンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロッ
ク共重合体など)、スチレン−イソプレン−スチレンゴ
ムなどの合成ゴムを製膜して得られたフィルム;低分子
量ポリエチレン、アタクチックポリプロピレン、塩素化
ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂を製膜して
得られたフィルム;エチレン−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体などのエチレン系共重合体を製膜して得
られたフィルムなど。
【0041】上記離型フィルムは、上記一軸配向ポリエ
ステルフィルムの片面に離型層を形成してなるフィルム
である。当該離型層は、シリコーン樹脂およびフッ素樹
脂の中から選ばれた1種以上を主成分として含有するこ
とが好ましい。
【0042】上記シリコーン樹脂としては、一般に離型
剤に利用されているシリコーン樹脂を用いることがで
き、「シリコーン材料ハンドブック」(東レダウコーニ
ング編、1993.8)などに記載の当該分野で一般に
使用されるシリコーン樹脂の中から選んで使用すること
ができる。一般的には、熱硬化型または電離放射線硬化
型のシリコーン樹脂(樹脂および樹脂組成物を包含して
言う)が用いられる。熱硬化型シリコーン樹脂として
は、例えば縮合反応型および付加反応型のシリコーン樹
脂、電離放射線硬化型シリコーン樹脂としては、紫外線
もしくは電子線硬化型のシリコーン樹脂などを用いるこ
とができる。これらを、基材であるフィルム上に塗布
し、乾燥または硬化させることにより離型層が形成され
る。
【0043】上記縮合反応型のシリコーン樹脂として
は、例えば、末端にOH基を持つポリジメチルシロキサ
ンと末端が水素であるポリジメチルシロキサン(ハイド
ロジェンシラン)を有機錫触媒(例えば、有機錫アシレ
ート触媒)を用いて縮合反応させることにより、三次元
架橋構造を形成し得る組成物が挙げられる。
【0044】付加反応型のシリコーン樹脂としては、例
えば、末端にビニル基を導入したポリジメチルシロキサ
ンとハイドロジェンシランを白金触媒を用いて反応さる
ことにより、三次元架橋構造を形成し得る組成物が挙げ
られる。
【0045】紫外線硬化型あるいは電子線硬化型のシリ
コーン樹脂としては、例えば最も基本的なタイプとし
て、通常のシリコーンゴム架橋と同様にラジカル反応に
より架橋し硬化する樹脂、アクリル基の導入により光硬
化する樹脂、紫外線でオニウム塩を分解して強酸を発生
させ、これによりエポキシ環が開裂して架橋する樹脂組
成物、ビニルシロキサンへのチオールの付加反応で架橋
する樹脂組成物などが挙げられる。電子線は紫外線より
もエネルギーが強いため、紫外線硬化の場合のように開
始剤を用いなくてもラジカルによる架橋反応が起こる。
【0046】上記硬化型シリコーン樹脂は、その硬化後
の重合度が50〜20万程度、特に1000〜10万程
度であることが好ましく、これらの具体例としては、次
の樹脂が挙げられる:信越化学工業(株)製のKS−7
18、KS−774、KS−775、KS−778、K
S−779H、KS−830、KS−835、KS−8
37、KS−838、KS−839、KS−841、K
S−843、KS−847、KS−847H、X−62
−2418、X−62−2422、X−62−212
5、X−62−2492、X−62−2494、X−6
2−5048、X−62−470、X−62−236
6、X−62−630、X−92−140、X−92−
128、KS−723A・B、KS−705F、KS−
708A、KS−883、KS−709、KS−71
9;東芝シリコン(株)製のTPR−6701、TPR
−6702、TPR−6703、TPR−3704、T
PR−6705、TPR−6721、TPR−672
2、TPR−6700、XSR−7029、YSR−3
022、YR−3286;ダウコーニング(株)製のD
K−Q3−202、DK−Q3−203、DK−Q3−
204、DK−Q3−205、DK−Q3−210、D
K−Q3−240、DK−Q3−3003、DK−Q3
−3057、SFXF−2560;東レ・ダウコ一ニン
グ・シリコーン(株)製のSD−7226、SD−72
29、SD−7320、BY−24−900、BY−2
4−171、BY−24−312、BY−24−37
4、SRX−375、SYL−OFF23、SRX−2
44、SEX−290;アイ・シー・アイ・ジャパン
(株)製のSILCOLEASE425など。さらに、
特開昭47−34447号公報、特公昭52−4091
8号公報などに記載のシリコーン樹脂も用いることがで
きる。これらの硬化型シリコーン樹脂は、1種を単独で
用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0047】フッ素樹脂としては、一般に離型剤に利用
されているフッ素樹脂を用いることができる。このよう
なフッ素樹脂としては、例えばフッ素含有ビニル重合性
単量体からなる重合体(オリゴマーを含む)またはその
共重合体、フッ素含有ビニル重合性単量体とフッ素原子
を含有しないビニル重合性単量体との共重合体、また
は、これらの混合物であって、フッ素原子を5〜80モ
ル%有する樹脂が挙げられる。
【0048】上記フッ素含有ビニル重合性単量体からな
る重合体としては、次の重合体が挙げられる:ポリ[2
−(パーフルオロノネニルオキシ)エチルメタクリレー
ト]、ポリ[2−(パーフルオロノネニルオキシ)エチ
ルアクリレート]、ポリ[2−(パーフルオロノネニル
オキシベンゾイルオキシ)エチルメタクリレート]、ポ
リ[2−(パーフルオロノネニルオキシベンゾイルオキ
シ)エチルアクリレート]、ポリ[2,2,2−トリフ
ルオロエチルメタクリレート]、ポリ[2,2,2−ト
リフルオロエチルアクリレート]、ポリ[2,2,3,
3,3−ペンタフルオロプロピルメタクリレート]、ポ
リ[2,2,3,3,8−ペンタフルオロプロピルアク
リレート]、ポリ[1−メチル−2,2,3,3,4,
4−ヘキサフルオロブチルメタクリレート]、ポリ〔1
−メチル−2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロブ
チルアクリレート]、ポリ[パーフルオロヘプチルエチ
ルメタクリレート]、ポリ[パーフルオロヘプチルエチ
ルアクリレート]、ポリ[パーフルオロヘプチルビニル
エーテル]、ポリ[α,β,β−トリフルオロスチレ
ン]、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロ
ピレン、ポリテトラフルオロエチレンなど。
【0049】上記フッ素含有ビニル重合性単量体と共重
合し得る、フッ素原子を含有しないビニル重合性単量体
としては、炭化水素系ビニル重合性単量体、炭化水素系
非共役ジビニル重合性単量体、官能基含有ビニル重合性
単量体などが挙げられる。これらのうち炭化水素系ビニ
ル重合性単量体としては、次の化合物が挙げられるがこ
れらに限定されない:アクリル酸メチル、アクリル酸プ
ロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソアミル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、ア
クリル酸オクタデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル
酸N、N−ジエチルアミノエチル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタ
クリル酸イソアミル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸オクタデシ
ル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸N,N−ジエ
チルアミノエチル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビ
ニル、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチ
レン、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、ヘプ
タン酸アリル、酢酸アリル、カプリン酸アリル、カプロ
ン酸アリル、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケト
ン、1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジ
エン、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、イソプ
レンなど。炭化水素系非共役ジビニル重合性単量体とし
ては、次の化合物が挙げられるがこれらに限定されな
い:エチレングリコールジアクリレート、エチレングリ
コールジメタクリレート、プロピレングリコールジアク
リレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ジ
エチレグリコールジアクリレート、ジエチレングリコー
ルジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリ
レート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ジ
ビニルベンゼン、ビニルアクリレート、ジブロモネオペ
ンチルグリコールジメタクリレートなど。官能基含有ビ
ニル重合性単量体としては、次の化合物が挙げられる
が、これらに限定されない:アクリル酸、メタクリル
酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロー
ルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミ
ド、ダイアセトンアクリルアミド、メチロールダイアセ
トンアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシ
プロピルアクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプ
ロピルメタクリレートなど。
【0050】離型層には、上記シリコーン樹脂やフッ素
樹脂以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、当該分
野で通常使用される添加剤が含有されていてもよい。そ
れには例えば、消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、帯電防
止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、磁化剤、染料などが
ある。
【0051】上記離型層の厚みは、特に限定されない
が、0.05〜5μmの範囲が好ましい。塗膜の厚みが
この範囲より薄くなると、離型性能が低下し、満足すべ
き性能が得られない場合がある。逆に、塗膜の厚みがこ
の範囲より厚くなると、キュアリングに時間がかかり生
産性が低下する場合がある。
【0052】さらに表面保護フィルム、離型フィルムに
は、静電気の発生を抑制する目的で帯電防止層を設ける
ことが好ましい。上記帯電防止層は、基材フィルムに帯
電防止樹脂組成物を塗布することによって形成され得
る。この帯電防止樹脂組成物に含まれる帯電防止剤とし
ては、例えば次のような物質が挙げられる:第4級アン
モニウム塩、ピリジニウム塩、脂肪族アミン塩などのカ
チオン性基を有する各種のカチオン性帯電防止剤;スル
ホン酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基、
ホスホン酸塩基などのアニオン性基を有するアニオン系
帯電防止剤;アミノ酸系、アミノ硫酸エステル系などの
両性帯電防止剤;アミノアルコール系、グリセリン系、
ポリエチレングリコール系などのノニオン性の帯電防止
剤などの各種界面活性剤型帯電防止剤。上記のような帯
電防止剤を高分子量化した高分子型帯電防止剤も用いら
れる。第3級アミノ基や第4級アンモニウム基を有し、
電離放射線により重合可能なモノマーやオリゴマー(例
えば、N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アク
リレートモノマー)ならびにそれらの第4級化合物など
の重合性帯電防止剤も使用できる。
【0053】上記帯電防止樹脂組成物は帯電防止剤の他
に、帯電防止層の塗膜の強度、基材フィルムへの密着
性、耐水性、耐溶剤性、ブロッキング性などの向上のた
めにバインダーを含有することが好ましい。バインダー
としては、熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂の
ような高分子化合物が好ましい。熱可塑性樹脂として
は、熱可塑性ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリビ
ニル系樹脂などが、熱硬化性樹脂としては、熱硬化性ア
クリル樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹
脂などが挙げられる。さらに上記帯電防止樹脂組成物
は、次のような化合物から選択される少なくとも1種の
架橋剤を含有することが特に好ましい:メチロール化あ
るいはアルキロール化したメラミン系化合物、尿素系化
合物、グリオキザール系化合物、アクリルアミド系化合
物、エポキシ化合物、ポリイソシアネートなど。
【0054】上記帯電防止層は基材フィルム表面に形成
され、粘着剤層または離型層は、その反対面上に形成さ
れる。あるいは、当該帯電防止層上に粘着剤層または離
型層が形成される。好適には、帯電防止層と、粘着剤層
または離型層とは反対面に設けられる。帯電防止層の上
に、例えば離型層を積層すると、帯電防止剤により雛型
剤の塗布液がはじかれることがあるためである。粘着剤
層または離型層を帯電防止層と反対面に設ける場合に
は、該反対側の表面についても上記表面固有抵抗値を示
すような帯電防止剤を選択して帯電防止層を形成するこ
とが好ましい。
【0055】帯電防止層の表面固有抵抗値は、使用する
目的に応じ任意に設定することができる。例えば、帯電
防止層の表面固有抵抗値が1×1011Ω/□以下にす
ることが好ましい。表面固有抵抗値が1×1011Ω/
□であれば、通常、ほこりは付着しない。
【0056】粘着剤層、離型層、および帯電防止層を、
各々、基材フィルムである上記一軸配向ポリエステルフ
ィルム表面に形成する方法としては、特に限定されない
が、コーティング法が好ましく用いられる。コーティン
グ法としては、例えば、エアドクタコート法、ナイフコ
ート法、ロッドコート法、正回転ロールコート法、リバ
ースロールコート法、グラビアコート法、キスコート
法、ビードコート法、スリットオリフェスコート法、キ
ャストコート法が用いられる。異なる層同士を積層する
場合も同様である。
【0057】上記一軸配向ポリエステルフィルムの表面
に離型層を形成する場合には、例えば、上記方法によ
り、シリコーン樹脂あるいはフッ素樹脂を塗布した後、
これを乾燥し、硬化させることにより離型層が形成され
る。樹脂の硬化は、加熱、電離放射線照射などによりな
される。乾燥および硬化は、それぞれ個別にまたは同時
に行うことができる。同時に行う場合には、80℃以上
の温度で行うことが好ましい。乾燥および硬化の条件と
しては、80℃以上で10秒以上が好ましい。乾燥温度
が80℃未満または硬化時間が10秒未満では塗膜の硬
化が不完全であり、塗膜が脱落しやすくなる傾向にあ
る。
【0058】このように、基材フィルム上に粘着剤層あ
るいは離型層が形成され、表面保護フィルムあるいは離
型フィルムが得られる。粘着剤層を有していない一軸配
向ポリエステルフィルムも、被接着面に粘着剤層を形成
しておき、この表面に該フィルムを付与することにより
表面保護フィルムとすることが可能である。
【0059】本発明の方法によって得られる一軸配向ポ
リエステルフィルムを用いた表面保護フィルムの層構成
の例を示す模式図を図1〜図3に、離型フィルムの層構
成の例を示す模式図を図4〜図6にそれぞれ示す。
【0060】図1に示すように、表面保護フィルム10
1は、一軸配向ポリエステルフィルムでなる基材1の一
方の面に粘着剤層2を有する。他の態様においては、表
面保護フィルム102は、図2に示すように、基材1の
一方の面に粘着剤層2、そして他方の面に帯電防止層3
を有する。さらに他の態様においては、図3に示すよう
に、表面保護フィルム103は、基材1上に帯電防止層
3および粘着剤層2が順次積層された構成である。
【0061】図4に示すように、離型フィルム201
は、一軸配向ポリエステルフィルムでなる基材1の一方
の面に離型層4を有する。他の態様においては、図5に
示すように、離型フィルム202は、基材1の一方の面
に離型層4、そして他方の面に帯電防止層3を有する。
さらに他の態様においては、図6に示すように、離型フ
ィルム203は、基材1上に帯電防止層3および離型層
4が順次積層された構成である。
【0062】上記表面保護フィルムおよび離型フィルム
は、光学用部材、例えば液晶表示装置の偏光板または位
相差板の表面に貼付される。図7に本発明の表面保護フ
ィルムおよび離型フィルムが光学用部材である偏光板3
00に貼付された状態を模式図で示す。偏光板300は
偏光膜11の両面にトリアセチルセルロース(TAC)
フィルム12を積層し、さらにTACフィルム12のう
ちの一方の上に貼り合わせ用の粘着剤層13が積層され
た構成である。この偏光板300の粘着剤層非形成面側
には、表面保護フィルム101がその粘着剤層2をTA
Cフィルム12に接するように貼付されている。偏光板
300の粘着剤層形成面側には離型フィルム201がそ
の離型層14を偏光板の粘着剤層13に接するように貼
付されている。
【0063】本発明の方法においては、未延伸のポリエ
ステルフィルムの延伸時および熱固定時の温度が所定の
範囲に規定され、かつ該延伸工程から製品巻取り機前ま
での各ロール速度が所定の範囲に規定している。このよ
うな方法で得られた一軸配向ポリエステルフィルムは、
合成樹脂板などの基材表面の保護、あるいは粘着剤層表
面の離型フィルムとして好適に用いられる。特に、液晶
表示装置の構成部材である偏光板や位相差板の表面に適
用され、表面保護フィルムや離型フィルムとして好適に
用いられる。この表面保護フィルムや離型フィルムは検
査時に剥離を必要とせず、検査性が良好である。フィル
ムは耐引き裂き性に優れ、低コストであり、特に大型液
晶表示装置の構成部材などに貼り付けて好適に使用され
る。
【0064】
【実施例】次に実施例をあげて本説明をさらに説明す
る。但し、本発明は、その要旨を逸脱しない限り以下の
実施例に限定されない。以下の実施例および比較例にお
けるフィルムの物性の評価方法は以下の通りである。
【0065】<105℃おける熱収縮率>JIS C−
2318に規定された方法に従って、次のように評価を
行なう。まず、下記のように、長尺状のフィルムから延
伸方向(横方向)の熱収縮率を測定するためのサンプル
(サンプル1)およびそれと垂直方向(長手方向)の熱
収縮率を測定するためのサンプル(サンプル2)を切り
出す。これらのサンプルは長辺200mm、短辺10m
mの短冊状である。まず、図9に示すように、フィルム
の全幅(延伸方向の端から端まで)の中央部を基準と
し、長辺(図9においてaで示す)が延伸方向と平行、
短辺(図9においてbで示す)が垂直となるように、2
00mmの間隔(サンプル同士の短辺間の距離)で複数
個のサンプル1を切り出す。次に、長辺が延伸方向と垂
直、短辺が平行となるように、200mmの間隔(サン
プルの中央部から中央部までの距離)で複数個のサンプ
ル2を切り出す。切り出した各々のサンプルの長手方向
に沿って150mmの間隔となるような位置の2箇所に
印をつける。このサンプルフィルムの長手方向に5gの
張力をかけて、該印間の間隔(長さ)Aを測定する。続
いて、このサンプルを105℃の雰囲気中のオーブンに
無荷重で30分間放置し、サンプルをオーブンから取り
出し室温まで冷却する。次に、再び5gの張力を長手方
向にかけて該印間の間隔(長さ)Bを測定する。以下の
式より熱収縮率を算出し、サンプル1についての平均
値、およびサンプル2についての平均値を求める。各実
施例および比較例の結果を示す表1においては、延伸方
向(サンプル1)の熱収縮率を「熱収縮率TD」、それ
と垂直方向(サンプル2)の熱収縮率を「熱収縮率M
D」として示す。
【0066】105℃における熱収縮率(%)=[(熱
処理前の長さA−熱処理後の長さB)/熱処理前の長さ
A]×100(%)
【0067】<ヘイズ>JIS K 7136に準拠
し、サンプルフィルムを延伸方向に5等分して、その各
々の箇所で日本電色工業株式会社製濁度計(NDH−3
00A)を用いてサンプリングおよび測定を行ない、平
均値を求めた。
【0068】<配向主軸の歪み>ロール状のフィルムか
ら、長手方向に500mm、幅方向には全幅の長方形の
フィルムを切り出す。このフィルムの幅方向における中
央部を基準とし、幅方向に300mm間隔の位置で10
0mm四方の正方形のフィルムを複数個切り出す(図1
0参照)。この正方形のフィルムの辺は各々、長手方向
および幅方向に平行になるようにする。切り出したサン
プルフィルムについて各々の分子配向方向(配向主軸)
をマイクロ波透過型分子配向計で測定する。フィルムの
幅方向を0°とし、該分子配向角が、該幅方向を基準と
して45°より小さい時は0°からの差、45°より大
きい時は90°からの差を求める。絶対値が最も大きい
分子配向角を最大値とし、これを配向主軸の最大歪みと
する。マイクロ波透過型分子配向計は、神崎製紙(株)
製の分子配向計(MOA−2001A)を用いる。
【0069】<フィルム各方向の屈折率(Nx、Ny、
Nz)の測定>以下に示すように、長尺状のフィルムか
ら、長辺40mm、短辺20mmの短冊状のサンプルを
複数個切り出す。フィルム全幅(延伸(横)方向の端か
ら端まで)の中央部を基準とし、短辺が延伸方向(横方
向)に平行であり、サンプル間の距離(短冊状のサンプ
ルの中央部から中央部まで)が100mm間隔となるよ
うに、延伸方向に沿ってサンプルを複数個を切り出す
(図11参照)。このサンプルの、主配向方向の屈折率
Ny、フィルム面上で該主配向方向と垂直な方向の屈折
率Nx、フィルム厚み方向の屈折率Nzを測定する。測
定は(株)アタゴ製アッベ屈折計4Tを用いて、接眼レ
ンズに偏光板を取り付け、偏光板の向きおよびフィルム
の向きをそれぞれ調整することによって行なう。中間液
としてはジヨードメタンを用いる。上記複数個のサンプ
ルについて、各方向の屈折率の値を平均した値を平均屈
折率とする。さらに、Nyについては測定値の最大値と
最小値との差を求める。
【0070】<製膜性>フィルムを連続運転によって製
造したときに、1日(24時間)あたり発生した破断の
頻度により、下記のように3段階で評価する。 〇:破断0回/日 △:破断1〜2回/日 ×:破断3回以上/日
【0071】<加工特性>基材フィルムの表面にアクリ
ル系粘着剤を20μmとなるように塗布することによ
り、粘着加工処理を行なう。これとは別に基材フィルム
表面に紫外線硬化型シリコーン樹脂(エポキシ環の開
環、架橋により硬化する)を塗布し、80℃にて30秒
間加熱した後、UV照射を行なうことにより、離型処理
を行なう(離型層の厚み0.1μm)。粘着加工処理時
あるいは離型処理時の平面性の乱れおよびカールの発生
を次の基準に従って評価する。
【0072】<平面性の乱れ>粘着加工または離型加工
後1日以内の製品(幅1mの長尺状)から長手方向にサ
ンプルを2m切り出し、平面性検反台の上に離型面ある
いは粘着面が上側となるように置く。転がし棒を用い、
検反台に上記サンプルを密着させる。3分間放置後、平
面性の悪い部分が検反台表面から浮き上がるので、この
部分について下記のように評価する。
【0073】フィルムの幅方向の両端部におけるワカメ
状欠点については、浮き上がり高さが3mm以上となる
箇所が3箇所以下の場合を◎、3〜5箇所の場合を○、
6箇所以上の場合を×とする。フィルム全体において観
察される膨らみ状の永久変形した欠点(熱による縦シワ
など)については、上記ワカメ状欠点以外の部分で、浮
き上がり高さが3mm以上となる箇所が3箇所以下の場
合を◎、3〜5箇所の場合を○、6箇所以上の場合を×
とする。
【0074】平面性の乱れの総合評価は、ワカメ状欠点
および膨らみ状欠点が共に◎の場合を◎、一方の評価が
○でありもう一方の評価が○もしくは◎の場合を○、一
方もしくは両方の評価が×の場合を×とする。
【0075】<カールの発生>粘着加工または離型加工
後1日以内の製品の幅方向における中央部において、幅
方向および長手方向にそれぞれ幅10mm×長さ100
mmとなるようにサンプルを切り出す。このサンプルを
離型面または粘着面が上となるように平面台の上に置
き、サンプル端部の浮き上がり高さを測定する。浮き上
がり高さが1mm未満の場合を◎、1〜3mmとなる場
合を○、3mmより大きい場合を×とする。
【0076】<加工特性の総合評価>粘着加工時および
離型加工時における平面性の乱れおよびカールの発生に
ついての評価がすべて◎の場合を◎、1つでも×がある
場合を×、それ以外の場合を○とする。離型加工のみを
行なっている場合については、該加工時について上記評
価を行なう。
【0077】<検品性>基材フィルムに必要に応じて粘
着加工処理、離型加工処理、帯電防止処理などを施した
後、これを偏光板や位相差板の表面保護フィルムまたは
離型フィルムとして用い、クロスニコル法によって検品
する。検品の結果を、該フィルムに起因する過誤による
不良品の発生率によって、3段階で評価する。ここで過
誤による不良品の発生とは、着色による検品不可、明暗
差(コントラスト差)による検品不可を意味する。保護
フィルムまたは離型フィルム用の原反の加工は幅130
0mm以上で行い、その後15インチサイズに断裁して
から検品を実施する。検品は、原反の端部、中央部と偏
りがないように全幅を均等に分けて実施する。 ◎:1%未満 ○:1%〜2% ×:3%以上
【0078】(実施例1)平均粒径2.5μmのシリカ
粒子を0.15重量%添加した極限粘度0.65dl/
gのポリエチレンテレフタレートペレットを常法により
乾燥して押出機に供給した。このポリエチレンテレフタ
レート材料を290℃で溶融してフィルム形成ダイを通
してシート状に押出し、静電印加密着法を用いて、水冷
却した回転急冷ドラム上に密着させて急冷し、厚さ約1
60μmの未延伸フィルムを作製した。この未延伸フィ
ルムをテンター延伸機に導き、予熱ゾーンにて95℃で
約6秒間予熱した後、延伸ゾーンにて、120℃、延伸
倍率4.0倍、延伸速度3800%/分で幅方向に延伸
した。このときのテンターレールとフィルム中心部の走
行方向のなす角度φは15.0°であった。その後、フ
ィルムをL/W≧1.0となるように設定した冷却ゾー
ンを通して50℃まで冷却し、次に熱固定ゾーンにて、
フィルムを160℃で熱処理し、その後、幅方向に3.
0%の弛緩処理を行った。フィルム温度をTg以下に冷
却した後にクリップから外した。耳部をカットした後に
通常のようにフィルムを巻き取り、幅約4000mm、
厚み約40μmの一軸配向ポリエチレンテレフタレート
フィルムを得た。
【0079】上記横延伸(TD)工程から製品巻取り機
前までの間に存在する各ロール速度は横延伸時のフィル
ムの流れ方向の速度に対し99.7〜99.8%であっ
た。
【0080】得られたフィルムの、105℃、30分に
おけるフィルム長手方向(MD)の熱収縮率は1.3
%、フィルム幅方向(TD)の熱収縮率は1.0%、フ
ィルム全幅における配向主軸の最大歪みは3°、主配向
方向の屈折率Nyの最大値と最小値との差は0.00
4、フィルムへイズは13.3%であった。製膜性は◎
であった。
【0081】上記のようにして得られた厚み40μmの
一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に
接着剤層(接着剤としてアクリル系感圧性粘着剤を使用
し、20μmの層厚みとした)を設けて、表面保護フィ
ルムを得た。これとは別に、一軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートフィルムの片面に、上記「加工特性」の評価
の項に記載された条件により離型層を設け、離型用フィ
ルムを得た。フィルムに粘着剤層あるいは離型層を設け
た際の加工特性は◎であった。
【0082】上記表面保護フィルムを偏光板の一方の面
に貼付し、そして離型フィルムを偏光板の他方の面にア
クリル系粘着剤を用いて貼付した。用いた偏光板は、厚
み20μmのヨウ素染色されたポリビニルアルコール
(PVA)フィルムを偏光膜として用い、これを厚み8
0μmのTACフィルムで挟んでなる構成の直線偏光板
である。この直線偏光板の吸収軸に対し、一軸配向ポリ
エステルフィルムの主軸方向が垂直もしくは平行になる
ように上記表面保護フィルムおよび離型フィルムを貼り
付けた。得られた保護フィルムおよび離型フィルムを貼
着した偏光板をクロスニコル法によって検品したとこ
ろ、検品性は◎であった。以上のように、この一軸延伸
ポリエステルフィルムは偏光板の表面保護フィルムおよ
び離型フィルム用の基材として好適であった。
【0083】(実施例2)平均粒径2.5μmのシリカ
粒子を0.15重量%添加した極限粘度0.65dl/
gのポリエチレンテレフタレートペレットを常法により
乾燥して押出機に供給した。このポリエチレンテレフタ
レート材料を290℃で溶融してフィルム形成ダイを通
してシート状に押出し、静電印加密着法を用いて、水冷
却した回転急冷ドラム上に密着させ急冷し、厚さ約16
0μmの未延伸フィルムを作製した。この未延伸フィル
ムをテンター延伸機に導き、予熱ゾーンにて95℃で約
6秒間予熱した後、延伸ゾーンにて、120℃、延伸倍
率4.0倍、延伸速度3800%/分で幅方向に延伸し
た。このときのテンターレールとフィルム中心部の走行
方向のなす角度φは15.0°であった。同じテンター
の熱固定ゾーンにて、連続してフィルムを160℃で熱
処理し、その後、幅方向に3.0%弛緩処理を行った。
フィルム温度をTg以下まで冷却した後にクリップから
外した。耳部をカットした後に通常のようにフィルムを
巻き取り、幅約4000mm、厚み約40μmの一軸配
向ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。上記横
延伸(TD)工程から製品巻取り機前までの間に存在す
る各ロール速度は横延伸時のフィルムの流れ方向の速度
に対し99.7〜99.8%であった。
【0084】得られたフィルムの、105℃、30分に
おけるフィルム長手方向(MD)の熱収縮率は1.4
%、フィルム幅方向(TD)の熱収縮率は1.2%、フ
ィルム全幅における配向主軸の最大歪みは6°、主配向
方向の屈折率Nyの最大値と最小値との差は0.00
5、フィルムへイズは13.5%であった。製膜性は◎
であった。
【0085】この一軸延伸ポリエチレンテレフタレート
フィルムの片面に上記「加工特性」の評価の項に記載さ
れた条件により離型層を設け、離型用フィルムを得た。
実施例1に用いたのと同様の偏光板の両面に接着層を設
け、その一方の面に、上記一軸延伸ポリエチレンテレフ
タレートフィルムを表面保護フィルムとして貼着し、他
方の面に上記離型フィルムをアクリル系粘着剤を用いて
貼付した。これらのフィルムは、偏光板の吸収軸に対
し、一軸配向ポリエステルフィルムの主軸方向が垂直も
しくは平行になるように貼付された。このようにして、
保護フィルムおよび離型フィルムが貼着された偏光板を
得た。離型フィルム調製時の加工特性は◎であった。検
品性は、若干コントラストの差があるものの○であっ
た。以上のように、この一軸延伸ポリエステルフィルム
は偏光板の表面保護フィルムおよび離型用フィルム用の
基材として好適であった。
【0086】(実施例3)延伸速度を1790%/分と
し、このときのテンターレールとフィルム中心部の走行
方向のなす角度φを7.0°としたこと以外は実施例1
と同様の方法で、幅約4000mm、厚み約40μmの
一軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
上記横延伸(TD)工程から製品巻取り機前までの間に
存在する各ロール速度は、横延伸時のフィルムの流れ方
向の速度に対し99.7〜99.8%であった。
【0087】得られたフィルムの、105℃、30分に
おけるフィルム長手方向(MD)の熱収縮率は1.4
%、フィルム幅方向(TD)の熱収縮率は1.0%、フ
ィルム全幅における配向主軸の最大歪みは3°、主配向
方向の屈折率Nyの最大値と最小値との差は0.00
8、フィルムへイズは13.2%であった。製膜性は◎
であった。
【0088】実施例2と同様に偏光板の両面に接着層を
設け、上記の一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムを用いた保護フィルムおよび離型フィルムを貼着
し、保護フィルムおよび離型フィルムが貼着された偏光
板を得た。離型フィルム調製時の加工特性は◎であっ
た。検品性は、若干コントラストの差があるものの○で
あた。以上のように、この一軸延伸ポリエステルフィル
ムは偏光板の表面保護フィルムおよび離型用フィルム用
の基材として好適であった。
【0089】(比較例1)未延伸フィルムをテンター延
伸機にて、150℃、延伸倍率4.0倍で幅方向に延伸
し、引き続き205℃で熱処理したこと以外は、実施例
2と同様の方法で、幅約4000mm、厚み約40μm
の一軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムを得
た。
【0090】得られたフィルムの、105℃、30分に
おけるフィルム長手方向(MD)の熱収縮率は1.0
%、フィルム幅方向(TD)の熱収縮率は0.4%、フ
ィルム全幅における配向主軸の最大歪みは7°、主配向
方向の屈折率Nyの最大値と最小値との差は0.00
5、フィルムへイズは13.7%であった。製膜性は×
であった。
【0091】実施例2と同様に偏光板の両面に接着層を
設け、上記の一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムを用いた保護フィルムおよび離型フィルムを貼着
し、保護フィルムおよび離型フィルムが貼着された偏光
板を得た。離型フィルム調製時の加工特性は◎であっ
た。検品性は、若干コントラストの差があるものの○で
あった。
【0092】(比較例2)未延伸フィルムをテンター延
伸機にて、120℃、延伸倍率4.0倍で幅方向に延伸
し、引き続き185℃で熱処理したこと以外は、実施例
2と同様の方法で、幅約4000mm、厚み約40μm
の一軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムを得
た。
【0093】得られたフィルムの、105℃、30分に
おけるけるフィルム長手方向(MD)の熱収縮率は1.
4%、フィルム幅方向の熱収縮率は1.1%、フィルム
全幅における配向主軸の最大歪みは10°、主配向方向
の屈折率Nyの最大値と最小値との差は0.004、フ
ィルムへイズは13.5%であった。製膜性は○であっ
た。
【0094】実施例2と同様に偏光板の両面に接着層を
設け、上記の一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムを用いた保護フィルムおよび離型フィルムを貼着
し、保護フィルムおよび離型フィルムが貼着された偏光
板を得た。離型フィルム調製時の加工特性は◎であっ
た。検品性はコントラストの差が大きく×であった。以
上のように、この一軸延伸ポリエステルフィルムは、偏
光板の表面保護フィルムおよび離型フィルム用の基材と
しては好適ではなかった。
【0095】(比較例3)横延伸(TD)工程から製品
巻取り機前までの間に存在する各ロール速度を横延伸時
のフィルムの流れ方向の速度に対して100.1〜10
0.5%としたこと以外は実施例1と同様の方法で行な
い、幅約4000mm、厚み約40μmの一軸配向ポリ
エチレンテレフタレートフィルムを得た。
【0096】得られたフィルムの、105℃、30分に
おけるフィルム長手方向(MD)の熱収縮率は1.4
%、フィルム幅方向(TD)の熱収縮率は0.9%、フ
ィルム全幅における配向主軸の最大歪みは3°、主配向
方向の屈折率Nyの最大値と最小値との差は0.00
4、フィルムへイズは13.2%であった。製膜性は×
であった。
【0097】実施例2と同様に偏光板の両面に接着層を
設け、上記の一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムを用いた保護フィルムおよび離型フィルムを貼着
し、保護フィルムおよび離型フィルムが貼着された偏光
板を得た。離型フィルム調製時の加工特性は◎であっ
た。検品性は◎であった。以上のように、この一軸延伸
ポリエステルフィルムは、偏光板の表面保護フィルムお
よび離型フィルム用の基材としては好適であったが、製
膜性が不良であった。
【0098】
【表1】
【0099】表1から、本願発明の方法で製造された一
軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、製膜
性、加工特性、および検品性に優れることがわかる。
【0100】
【発明の効果】本発明の方法によれば、このように、合
成樹脂板などの表面保護あるいは粘着剤層表面の離型フ
ィルムの基材として好適に用いられ得る一軸配向ポリエ
ステルフィルムが工業的に有利かつ安定して製造され得
る。得られた一軸配向ポリエステルフィルムは、液晶表
示装置、パネル基材などの表面の保護用フィルムあるい
は離型用フィルムの基材として好適である。特に、液晶
表示装置の構成部材である偏光板や位相差板の表面に適
用されて好適に用いられる。この表面保護フィルムや離
型フィルムは検査時に剥離を必要とせず、幅方向におけ
る光学特性が安定しており、検査性が良好である。フィ
ルムは耐引き裂き性に優れ、低コストであり、特に大型
液晶表示装置の構成部材などに貼り付けて好適に使用さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法によって得られる一軸配向ポリエ
ステルフィルムを用いた表面保護フィルムの一例を示す
模式図である。
【図2】本発明の方法によって得られる一軸配向ポリエ
ステルフィルムを用いた表面保護フィルムの一例を示す
模式図である。
【図3】本発明の方法によって得られる一軸配向ポリエ
ステルフィルムを用いた表面保護フィルムの一例を示す
模式図である。
【図4】本発明の方法によって得られる一軸配向ポリエ
ステルフィルムを用いた離型フィルムの一例を示す模式
図である。
【図5】本発明の方法によって得られる一軸配向ポリエ
ステルフィルムを用いた離型フィルムの一例を示す模式
図である。
【図6】本発明の方法によって得られる一軸配向ポリエ
ステルフィルムを用いた離型フィルムの一例を示す模式
図である。
【図7】本発明の方法によって得られる一軸配向ポリエ
ステルフィルムを用いた表面保護フィルムおよび離型フ
ィルムを偏光板表面に貼付した状態を示す模式断面図で
ある。
【図8】本発明の一軸配向ポリエステルフィルムの製造
方法に用いられるテンターを示す概略図である。
【図9】実施例および比較例において、長尺状のフィル
ムからのサンプルフィルムの切り出しを示す概略図であ
る。
【図10】実施例および比較例において、長尺状のフィ
ルムからのサンプルフィルムの切り出しを示す概略図で
ある。
【図11】実施例および比較例において、長尺状のフィ
ルムからのサンプルフィルムの切り出しを示す概略図で
ある。
【符号の説明】
1 一軸配向ポリエステルフィルム 2 粘着剤層 3 帯電防止層 4 離型層 11 偏光膜 12 トリアセチルセルロース(TAC)フィルム 13 粘着剤層 21 予熱ゾーン 22 延伸ゾーン 23 熱固定ゾーン 101、102、103 表面保護フィルム 201、202、203 離型フィルム 300 偏光板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 靖 福井県敦賀市東洋町10番24号 東洋紡績株 式会社フィルム開発研究所敦賀フィルムセ ンター内 (72)発明者 黒岩 晴信 大阪府大阪市北区堂島浜二丁目2番8号 東洋紡績株式会社内 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA06 BB19 BB23 BB54 BC03 BC09 BC22 4F210 AA24 AG01 AR06 AR08 QC03 QD25 QG01 QG18 QL04 QW07 QW15

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一軸配向ポリエステルフィルムの製造方
    法であって、 ポリエステルフィルムをテンター内の延伸ゾーンにおい
    て横方向に延伸する工程;および該横方向に延伸された
    ポリエステルフィルムを熱固定ゾーンで熱固定する工程
    を包含し、 該延伸ゾーン温度が(Tg+70)〜(Tg+10)℃
    の範囲であり、該熱固定ゾーン温度が(Tg+130)
    〜(Tg+30)℃の範囲であり(ここでTgは該ポリ
    エステルのガラス転移温度である)、該延伸ゾーン温度
    が熱固定ゾーン温度より低く、かつその温度差が20〜
    60℃の範囲であり、 該横延伸工程から製品巻取り機前までの間に存在する各
    ロールの速度が、横延伸時のフィルムの流れ方向の速度
    に対して99.0〜100.0%の範囲である、一軸配
    向ポリエステルフィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記横延伸工程と熱固定工程とが異なる
    テンターを用いて行われ、該延伸工程と熱固定工程との
    間にさらに、前記ポリエステルフィルムをガラス転移点
    温度以下に冷却する冷却工程が設けられ、該冷却工程の
    長さLが次式(1): (L/W)≧ 1.0 (1) (ここで、Lは冷却工程の長さであり、Wはフィルム幅
    である)で表される、請求項1に記載の一軸配向ポリエ
    ステルフィルムの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記延伸ゾーンにおけるテンターレール
    とポリエステルフィルムの中心部の走行方向とのなす角
    度φが、次式(2) 10°<φ<25° (2) を満足する、請求項1または2に記載の一軸配向ポリエ
    ステルフィルムの製造方法。
JP2001282392A 2001-09-17 2001-09-17 一軸配向ポリエステルフィルムの製造方法 Pending JP2003089152A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001282392A JP2003089152A (ja) 2001-09-17 2001-09-17 一軸配向ポリエステルフィルムの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001282392A JP2003089152A (ja) 2001-09-17 2001-09-17 一軸配向ポリエステルフィルムの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003089152A true JP2003089152A (ja) 2003-03-25

Family

ID=19106049

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001282392A Pending JP2003089152A (ja) 2001-09-17 2001-09-17 一軸配向ポリエステルフィルムの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003089152A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006072298A (ja) * 2004-08-02 2006-03-16 Nitto Denko Corp 液晶配向フィルムの製造方法、液晶配向フィルム、光学フィルムおよび画像表示装置
JP2010277028A (ja) * 2009-06-01 2010-12-09 Teijin Dupont Films Japan Ltd 偏光子支持基材用一軸配向芳香族ポリエステルフィルム
JP2011008169A (ja) * 2009-06-29 2011-01-13 Teijin Dupont Films Japan Ltd 偏光子支持基材用フィルム
JP2011008170A (ja) * 2009-06-29 2011-01-13 Teijin Dupont Films Japan Ltd 偏光子支持基材用フィルム
JP2011231263A (ja) * 2010-04-30 2011-11-17 Mitsubishi Plastics Inc 二軸配向ポリエステルフィルムおよびこれを用いた離型フィルム
JP2012048181A (ja) * 2010-08-26 2012-03-08 Sanritsutsu:Kk 偏光板およびそれを用いた液晶表示装置
WO2015182494A1 (ja) * 2014-05-26 2015-12-03 富士フイルム株式会社 ポリエステルフィルム、ポリエステルフィルムの製造方法、偏光板、画像表示装置、ハードコートフィルムおよびタッチパネル
JPWO2015046121A1 (ja) * 2013-09-26 2017-03-09 富士フイルム株式会社 ポリエステルフィルムおよびポリエステルフィルムの製造方法、偏光板ならびに画像表示装置
JPWO2015046120A1 (ja) * 2013-09-26 2017-03-09 富士フイルム株式会社 ポリエステルフィルムおよびポリエステルフィルムの製造方法、偏光板ならびに画像表示装置
JP7476794B2 (ja) 2018-10-02 2024-05-01 東洋紡株式会社 液晶表示装置、偏光板および偏光子保護フィルム

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006072298A (ja) * 2004-08-02 2006-03-16 Nitto Denko Corp 液晶配向フィルムの製造方法、液晶配向フィルム、光学フィルムおよび画像表示装置
US7604847B2 (en) 2004-08-02 2009-10-20 Nitto Denko Corporation Method for manufacturing liquid crystal alignment film, liquid crystal alignment film, optical film and image viewing display
JP2010277028A (ja) * 2009-06-01 2010-12-09 Teijin Dupont Films Japan Ltd 偏光子支持基材用一軸配向芳香族ポリエステルフィルム
JP2011008169A (ja) * 2009-06-29 2011-01-13 Teijin Dupont Films Japan Ltd 偏光子支持基材用フィルム
JP2011008170A (ja) * 2009-06-29 2011-01-13 Teijin Dupont Films Japan Ltd 偏光子支持基材用フィルム
JP2011231263A (ja) * 2010-04-30 2011-11-17 Mitsubishi Plastics Inc 二軸配向ポリエステルフィルムおよびこれを用いた離型フィルム
JP2012048181A (ja) * 2010-08-26 2012-03-08 Sanritsutsu:Kk 偏光板およびそれを用いた液晶表示装置
JPWO2015046121A1 (ja) * 2013-09-26 2017-03-09 富士フイルム株式会社 ポリエステルフィルムおよびポリエステルフィルムの製造方法、偏光板ならびに画像表示装置
JPWO2015046120A1 (ja) * 2013-09-26 2017-03-09 富士フイルム株式会社 ポリエステルフィルムおよびポリエステルフィルムの製造方法、偏光板ならびに画像表示装置
WO2015182494A1 (ja) * 2014-05-26 2015-12-03 富士フイルム株式会社 ポリエステルフィルム、ポリエステルフィルムの製造方法、偏光板、画像表示装置、ハードコートフィルムおよびタッチパネル
JP2015225129A (ja) * 2014-05-26 2015-12-14 富士フイルム株式会社 ポリエステルフィルムおよびその製造方法、偏光板、画像表示装置、ハードコートフィルムならびにタッチパネル
CN106461842A (zh) * 2014-05-26 2017-02-22 富士胶片株式会社 聚酯膜、聚酯膜的制造方法、偏振板、图像显示装置、硬涂膜及触控板
CN106461842B (zh) * 2014-05-26 2019-07-12 富士胶片株式会社 聚酯膜、聚酯膜的制造方法、偏振板、图像显示装置、硬涂膜及触控板
JP7476794B2 (ja) 2018-10-02 2024-05-01 東洋紡株式会社 液晶表示装置、偏光板および偏光子保護フィルム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3840937B2 (ja) 一軸配向ポリエステルフィルム、並びにこれを用いた表面保護フィルムおよび離型フィルム
JP3518677B2 (ja) 表面保護フィルム
JP5012354B2 (ja) 偏光板保護用または位相差板保護用離型用ポリエステルフィルム、離型フィルム、及びその製造方法
JP5130494B2 (ja) 光学用部材
JP4765138B2 (ja) 偏光板もしくは位相差板保護用二軸延伸高分子フィルム及びこれを用いた偏光板もしくは位相差板表面保護フィルム
JP3570546B2 (ja) 高分子フィルム及びこれを用いた表面保護フィルム
JP2003089178A (ja) 一軸配向ポリエステルフィルムおよびこれを用いた離型フィルム
KR102516908B1 (ko) 위상차 필름의 제조 방법 및 적층 편광판의 제조 방법
JP2005002220A (ja) 一軸配向ポリエステルフィルム、並びにこれを用いた表面保護フィルム及び離型フィルム
JP4844561B2 (ja) 二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法
JP2007185898A (ja) 二軸延伸ポリエステルフィルムおよびその製造方法
JP2003089152A (ja) 一軸配向ポリエステルフィルムの製造方法
JP2012215775A (ja) 光学補償フィルム及びその製造方法
JP5445610B2 (ja) 偏光板保護用または位相差板保護用離型用ポリエステルフィルム、離型フィルム、及びその製造方法
CN110562779B (zh) 偏光膜卷的制造方法
TW201829198A (zh) 光學積層體
JP5129875B2 (ja) 光学用ポリエステルフィルム
CN110959126B (zh) 偏振片
JP2004177718A (ja) 離型フィルム
JP5445609B2 (ja) 偏光板保護用または位相差板保護用離型用ポリエステルフィルム、離型フィルム、及びその製造方法
JP3570545B2 (ja) 高分子フィルム及びこれを用いた表面保護フィルム
JP5525764B2 (ja) 離型フィルム、該離型フィルムを用いた偏光板用保護フィルム、および該偏光板用保護フィルムを用いた偏光板
KR19990007280A (ko) 액정 표시판 표면 보호 필름
JP6440992B2 (ja) 一軸配向積層ポリエステルフィルム、それからなる積層体および偏光板
CN110998380B (zh) 层叠体