JP2003089091A - 触覚センサを持つロボット用制御装置 - Google Patents
触覚センサを持つロボット用制御装置Info
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Abstract
てありそれにより接触を生じた位置が分かるようなロボ
ットにおいて、接触が生じた場所が分かれば適切な制御
を行うことでその接触を回避するとともに、接触と直接
関係のない作業動作を安全に継続することができるロボ
ットを提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明による触覚センサを持つロボット
用制御装置は、ロボットの表面に複数の触覚センサを持
つロボットがそのとき実行中の作業に必要な動作と接触
情報を利用した接触を回避する動作とを、ロボットのア
クチュエータ指令値との局所的な線形関係を利用した方
程式に基づいて自動的にロボットの持つ複数のアクチュ
エータに振り分けることにより作業を実行しつつ接触を
回避する動作を行わせるようにしたことを特徴とする。
Description
特に、ロボットが人や物と接する可能性のある作業を行
う場合に、触覚センサによる接触情報を利用して適切な
動作を行わせるための制御装置に関するものである。
と隔離された環境で作業を行う場合には、作業動作、作
業環境は作業のために計画的に整えられており作業に直
接関係のないロボット本体と人または他の物体との接触
を考える必要はほとんどなかった。最近では、防災支援
ロボット、介護ロボットなど、未整備環境下や人と接す
る環境で作業をするロボットの開発が活発に行われてい
る。このようなロボットにおいては、作業中にロボット
本体と人や他の物体とが接触する可能性が高くなってく
る。作業中に予想をしていなかった接触が起こりそれを
検出した場合ロボット本体、人または他の物体を破壊し
ないために、停止する、接触と反対方向に動くなどの制
御を行う必要がある。
と人や他の物体との接触を検出した場合、もっとも簡単
な方法は停止させることであるが、その場合は作業の実
行も一時的にせよ中断されることになる。しかし、ロボ
ットのどこで接触が生じたかが分からない場合は、下手
に避けようとして動くよりも停止している方が安全とも
いえる。接触が生じた場所が分かれば適切な制御を行う
ことでその接触を回避するような動作を行わせることが
できる。また接触と直接関係のない作業動作を安全に継
続することもできる。
接触に対する適切な回避動作を生成する必要がある。こ
れは簡単には、接触が生じた面の方向と反対に動くこと
によって実現できる。しかし、モータなどロボットのア
クチュエータを直接制御してこのような動作を行わせる
と、実行中の作業動作に大きな影響を与えることにな
る。また、同時に複数の接触が生じた場合、個々にロボ
ットのアクチュエータを直接制御したのでは有効に重ね
合わせることができない。これを避けるためには接触を
回避する動作は必要最小限で、他の動作との重ね合わせ
が可能なようにしておく必要がある。
そのとき直接作業に関係のない自由度は他の目的のため
に利用することができる。従来にもそのような余分な自
由度をあらかじめ求めておいて接触回避を行わせた例も
ある。しかし、そのような余分な自由度というのは時々
刻々の作業情况に応じて変化するものであるから、容易
に変更可能となっていなくてはならない。
してありそれにより接触を生じた位置が分かるようなロ
ボットにおいて、接触が生じた場所が分かれば適切な制
御を行うことでその接触を回避するとともに、接触と直
接関係のない作業動作を安全に継続することができるロ
ボットを提供することを目的とする。
め、本発明は以下のような基本的技術思想に基づいた。 1.本発明では、まず接触情報から接触回避動作を直接
に定めるのではなく接触部分から遠ざかるような運動成
分を持つということを接触回避動作の制約条件として生
成し利用する。 2.作業動作と接触回避動作とを作業情况に応じて重み
づけにより選択する機能を持たせる。 3.重みづけされた作業動作と接触回避動作とを、ロボ
ットのアクチュエータ指令値との局所的な線形関係を利
用して同時に解くことにより適切にアクチュエータ指令
値に振り分けて、作業を実行しつつ接触を回避する動作
を可能とする。 4.上記の振り分けのための解法として特異値分解など
を利用して擬似逆行列を用いることにより作業や接触の
状態により過剰拘束であったり、冗長であったりしても
適切な制御が行われることになるようにする。具体的に
は作業動作に冗長自由度が存在する場合はそれを利用で
きる部分に関しては、それを有効に利用する動作が生成
され、作業動作に冗長自由度が存在しなかったり、回避
動作による拘束が過剰な場合は、その自由度に関して加
重平均の形での制御を行う。 1.上記振り分けに必要な局所的な線形関係を生成する
機能を分離して実現することにより、単純計算による生
成だけでなく、オンライン自動推定機能をもたせるよう
にする。
の触覚センサを持つロボット用制御装置は、ロボットの
表面に複数の触覚センサを持つロボットがそのとき実行
中の作業に必要な動作と接触情報を利用した接触を回避
する動作とを、ロボットのアクチュエータ指令値との局
所的な線形関係を利用した方程式に基づいて自動的にロ
ボットの持つ複数のアクチュエータに振り分けることに
より作業を実行しつつ接触を回避する動作を行わせるよ
うにしたことを特徴とする。また、本発明の触覚センサ
を持つロボット用制御装置は、作業に必要な動作と接触
を回避する動作とを融合させた動作指令を kz=n・(vL +ωL ×p)=Javoidu
および
を特徴とする。また、本発明の触覚センサを持つロボッ
ト用制御装置は、作業に必要な動作と接触を回避する動
作とが、互いに干渉し合わないロボットの持つアクチュ
エータの結合動作として分離できる場合は、各々の動作
を分離して実行することを特徴とする。また、本発明の
触覚センサを持つロボット用制御装置は、作業に必要な
動作と接触を回避する動作とが、互いに干渉し合わない
ロボットの持つアクチュエータの結合動作として分離で
きない部分が生じる場合はその部分に関しては重みつき
平均として動作するようにしたことを特徴とする。ま
た、本発明の触覚センサを持つロボット用制御装置は、
接触回避動作や作業動作のロボットのアクチュエータへ
の配分を作業の要求に応じてフレキシブルに変更できる
ようにしたことを特徴とする。また、本発明の触覚セン
サを持つロボット用制御装置は、ロボットが伸長する軸
回りの接触情報に重みを大きくすることにより、接触が
生じていなくても軸からずれる方向の動きを少なくし、
そっとまっすぐにアームを伸ばして狭隘路を通過すると
きに適した動作を実現するようにしたことを特徴とす
る。
図面に基づき説明する。図1は、本発明の制御装置の実
施の形態に係るブロック図を、図2は、本発明の制御装
置の実施の形態に係るロボットのリンク上の各接触点で
の接触回避運動の状態を示した図である。接触情報とし
ては、複数の触覚センサ2、2・・・からの複数の点で
の接触(接触力)が入ってくる。接触制御器3では、接触
情報と作業指令部4の接触制御指令に基づいて接触回避
のための動作生成を行う。本制御装置による、接触回避
動作生成で特徴的な点は、モータなどのロボット1のア
クチュエータの指令値を直接生成しないという点にあ
る。回避動作はロボット1のアクチュエータにより間接
的に動作させられるものならばなんでも良い。本制御装
置では、触覚センサ2の各点で個別的に局所的な回避動
作を決めることにしている。具体的には、図2のよう
に、アームのリンク上の場所p(pはベクトル量。以下、
同じ。)で接触により接触力f(fはベクトル量。以下、
同じ。)が発生したとする。多くの触覚センサ2の出力
zは主に接触力の法線方向成分n・f(nは法線ベクトル。
以下、同じ。)に支配される。すなわち、 z=n・f (1 ) である。
を検出する場合は、接触の有無によって0/1の値をとる
と考えれば良い。このとき接触点での局所的な接触回避
運動を接触点における速度v(vはベクトル量。以下、同
じ。)で表現することにする。このとき従来の方法とし
てはvを法線方向の速度に限定しようとする方法があ
る。ここでkは比例ゲインである。しかし、この方法は
複数点接触の統合を考えるとうまく行かない。単純なベ
クトル加算ではリンクの回転運動への反映が行われない
し、また接触から離脱する方向以外運動成分に対してよ
けいな影響を与えることになる。そこで、ここでは、 n・v=k(n・f) (2) とし、vの法線方向成分だけを定めることにする。接触
力の方向まで検出できる場合には f・v=k(f・f) (3 ) とすれば良い。式(2)のように接触回避運動を選択す
るとそれだけではvを一意に定めることができない。し
かし本制御装置の手法を用いると、複数点での接触や作
業動作との関係から自動的に適切な回避動作が生成され
ることになる。このような回避動作を生成する基となる
式やゲインが接触制御指令でり、接触制御装置では得ら
れた接触情報zをこの式に当てはめ、接触回避動作とし
てkz=n・vを出力することになる。
作業を実行するための情報である。本制御装置では、ロ
ボット1の作業は、ロボット1の関節角度と視覚情報で
記述される。手首部の力センサなど、その他のセンサ情
報を作業情報として用いることも可能である。ロボット
アーム本体による押し付け作業の場合には、触覚センサ
2による接触情報を作業情報として用いることも考えら
れる。作業制御器5では、ロボット1からの作業情報と
作業指令部4からの作業制御指令に基づいて作業実行の
ための動作生成を行う。本制御装置による、作業動作生
成でも特徴的な点は、モータなどのロボット1のアクチ
ュエータの指令値を直接生成しないという点にある。作
業動作はロボット1のアクチュエータにより間接的に動
作させられるものならばなんでも良い。具体的には、手
先の直交座標系での位置・姿勢や、視覚システム10か
ら視覚情報として得られる特徴点の画像中での位置など
である。作業制御指令はその時点での望ましい動作状態
(望ましい手先の直交座標系での位置・姿勢や、視覚情
報として得られる特徴点の画像中での位置)として与え
られる。生成される作業動作は、その望ましい動作状態
と実際の動作状態とを比較し、その差をなくすようなそ
れらの動作状態の目標変化量である。
処理を行う。すなわち、そのとき行っている作業におい
てどの動作の実現を重視するかといった撰択を作業指令
部4からの動作撰択指令に基づいて値の重みづけを行
う。動作変換器7では、接触回避動作と作業動作とを統
合して、モータなどのロボット1のアクチュエータの指
令値への変換を行う。本制御装置で重要なことは、接触
回避動作、作業動作、アクチュエータへの指令値は、静
的な状態ではなくその変化量または変化速度(単位時間
当たりの変化量)を用いるという点にある。このように
すると接触回避動作、作業動作からアクチュエータ指令
値への変換は、その時点においては静的な線形関係とな
る。
タ指令値を多関節型ロボットアームのモータの回転速度
u(uはベクトル量。以下、同じ。)とすると、接触回避
動作との関係は以下のように求められる。接触点での運
動のセンサ法線方向成分を図2の多関節マニピュレータ
のリンク座標系の並進・回転速度vL、ωLで表すと、 n・v=n・(vL +ωL ×p) ( 4) となる。ここでpはリンク原点から接触点までのベクト
ルである。簡単のため式の各ベクトルはすべて同じ座標
系(絶対座標、ベース座標など)で表現されている。この
式は関節角速度uに関する線形方程式になる。センサ出
力値zとの関係で表せば、 kz=n・(vL +ωL ×p)=Javoidu (5) となる。ここでJavoidは接触点の接線方向の運動
と関節角との線形関係を表すヤコビ行列である。
位置・姿勢の並進、回転速度vE(vEはベクトル量。以
下、同じ。)、ωEの場合は、いわゆるヤコビ行列J
taskを使って以下のように表すことができる。
ビア用いて同様に表現できる。
(6)などを連立させて同時に動作指令uについて解く
ことにより作業動作と接触回避運動とを融合させた動作
指令が生成される。これを解くときに特異値分解などを
利用して擬似逆行列を用いることにより作業や接触の状
態により過剰拘束であったり、冗長であったりしても適
切な制御が行われることになる。作業動作に冗長自由度
が存在する場合はそれを利用できる部分に関しては、そ
れを有効に利用する動作が生成される。作業動作に冗長
自由度が存在しなかったり、回避動作による拘束が過剰
な場合は、その自由度に関して加重平均の形での制御が
行われることになる。加重平均の重みづけは先の動作撰
択器6によって行われる。
いるJavoid 、Jtaskを生成する。 本制御
装置では、触覚センサ2の位置、マップやカメラの据付
位置・姿勢などが予め分かっていれば関節角から計算す
ることができる。また、この関係は、線形関係であるた
めロボット1の状態が制御装置の計算時間と比べて急激
な変化をしない場合には、静的線形システムの推定手法
を用いて、接触情報、作業情報、接触回避動作、作業動
作、動作指令値などを計測することにより実時間で推定
することが可能である。このような推定機能を付加する
ことにより、事前のキャリブレーションを不要とした
り、ロボット1のアクチュエータが故障した場合にも適
切な制御が行えるようにしたりすることができる。
の伸長する軸周りの接触情報に重みを大きくして制御す
ると、接触が生じていなくてもロボット1は軸からずれ
る方向の動きを少なくするように動く。これはロボット
1がそっとまっすぐにアームを伸ばすような動作とな
り、とりわけ蛇管形のロボットが狭隘路を通過するとき
に適した動作となる。
触覚センサを持つロボットが接触情報を利用して作業を
実行しつつ接触を回避する動作を可能となる。これによ
り、ロボットが人や物と接する可能性のある作業を安全
に行うことができるようになる。
ック図である。
のリンク上の各接触点での接触回避運動を示した図であ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 ロボットの表面に複数の触覚センサを持
つロボットがそのとき実行中の作業に必要な動作と接触
情報を利用した接触を回避する動作とを、ロボットのア
クチュエータ指令値との局所的な線形関係を利用した方
程式に基づいて自動的にロボットの持つ複数のアクチュ
エータに振り分けることにより作業を実行しつつ接触を
回避する動作を行わせるようにしたことを特徴とする触
覚センサを持つロボット用制御装置。 - 【請求項2】 作業に必要な動作と接触を回避する動作
とを融合させた動作指令を kz=n・(vL +ωL ×p)=Javoidu
および 【数1】 を連立させて同時に解くことにより得るようにしたこと
を特徴とする請求項1記載の触覚センサを持つロボット
用制御装置。 - 【請求項3】 作業に必要な動作と接触を回避する動作
とが、互いに干渉し合わないロボットの持つアクチュエ
ータの結合動作として分離できる場合は、各々の動作を
分離して実行することを特徴とする請求項1または請求
項2記載の触覚センサを持つロボット用制御装置。 - 【請求項4】 作業に必要な動作と接触を回避する動作
とが、互いに干渉し合わないロボットの持つアクチュエ
ータの結合動作として分離できない部分が生じる場合は
その部分に関しては重みつき平均として動作するように
したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の触
覚センサを持つロボット用制御装置。 - 【請求項5】 接触回避動作や作業動作のロボットのア
クチュエータへの配分を作業の要求に応じてフレキシブ
ルに変更できるようにしたことを特徴とする請求項1ま
たは請求項2記載の触覚センサを持つロボット用制御装
置。 - 【請求項6】 ロボットが伸長する軸回りの接触情報に
重みを大きくすることにより、接触が生じていなくても
軸からずれる方向の動きを少なくし、そっとまっすぐに
アームを伸ばして狭隘路を通過するときに適した動作を
実現するようにしたことを特徴とする請求項1または請
求項2記載の触覚センサを持つロボット用制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001279635A JP3951007B2 (ja) | 2001-09-14 | 2001-09-14 | 触覚センサを持つロボット用制御装置 |
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Publications (2)
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JP3951007B2 JP3951007B2 (ja) | 2007-08-01 |
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ID=19103787
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---|---|---|---|
JP2001279635A Expired - Lifetime JP3951007B2 (ja) | 2001-09-14 | 2001-09-14 | 触覚センサを持つロボット用制御装置 |
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- 2001-09-14 JP JP2001279635A patent/JP3951007B2/ja not_active Expired - Lifetime
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