JP2003086776A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

Info

Publication number
JP2003086776A
JP2003086776A JP2001272899A JP2001272899A JP2003086776A JP 2003086776 A JP2003086776 A JP 2003086776A JP 2001272899 A JP2001272899 A JP 2001272899A JP 2001272899 A JP2001272899 A JP 2001272899A JP 2003086776 A JP2003086776 A JP 2003086776A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
capacitor
ferroelectric
forming
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001272899A
Other languages
English (en)
Inventor
Soichiro Ozawa
聡一郎 小澤
Jeffrey Scott Cross
ジェフリー スコット クロス
Yoshimasa Horii
義正 堀井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2001272899A priority Critical patent/JP2003086776A/ja
Publication of JP2003086776A publication Critical patent/JP2003086776A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】強誘電体キャパシタを有する半導体装置に関
し、強誘電体キャパシタの特性の劣化を抑制すること。 【解決手段】半導体基板10上に形成された絶縁膜22
と、絶縁膜22上に形成されたキャパシタQの第1電極
23と、第1電極23の上にMOCVD法で形成され且
つ還元作用を持つ粒子の濃度が1×1019個/cm3 未満
である強誘電体膜24と、強誘電体膜24の上に形成さ
れた前記キャパシタQの第2電極25とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置に関
し、より詳しくは、強誘電体キャパシタを有する半導体
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電源を切っても情報を保持でき、しかも
省電力で書き込みや読み出しのできるメモリとして、強
誘電体不揮発性メモリ(FeRAM)が注目されてい
る。FeRAMは転送トランジスタと強誘電体キャパシ
タからなるメモリセルを有している。強誘電体キャパシ
タは、下部電極と上部電極により強誘電体膜を挟んだ構
造を有している。
【0003】強誘電体キャパシタを構成する強誘電体膜
は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、LaドープPZT
(PLZT)等のPZT系材料や、SrBi2Ta2O9(SB
T、Y1)、SrBi2(Ta、Nb)2O9(SBTN、YZ)等の
Bi層状構造化合物材料等があり、それらの材料は、ゾル
ゲル法、スパッタ法、MOCVD法等によって成膜され
る。
【0004】通常、強誘電体膜は、下部電極上にアモル
ファス相の強誘電体膜を形成した後に、熱処理によって
強誘電体膜をペロブスカイト構造へと結晶化させる。つ
いで上部電極を強誘電体膜上に形成してキャパシタ構造
を得る。
【0005】上部電極の材料としてプラチナ(Pt)を用
いるのが一般的である。プラチナを用いた上部電極はリ
ーク電流が小さく、キャパシタの分極特性のヒステリシ
スカーブを大きくできるなどの利点があるが、疲労特性
が悪いこと、半導体デバイスを作る過程での劣化が大き
いこと、信頼性が悪いことが知られている。そのような
Pt上部電極については例えば1998年秋(59回)応物29a-
K-4 に記載がある。
【0006】Pt上部電極の問題点を解決するために、Ir
O2やSrRuO3(SRO)などの酸化導電材を用いた上部電
極の開発が行われている。IrO2から上部電極を形成する
ことについては、例えばISIF 2000, 12th Internationa
l Symposium on IntergratedFerroelectrics Nop.017C
に記載がある。また、SROよりなる上部電極を用いる
ことについては、例えば1999年春(60回)応物2p-A-6に
記載がある。
【0007】それらIrO2、SROのような導電性酸化物
材料よりなる電極を用いることにより、疲労特性、劣化
を抑制して信頼性を改善することができる。
【0008】一方、還元雰囲気、特に水素原子が強誘電
体の特性を劣化させることはよく知られている。そのた
め、強誘電体と水素を接触させないようにして半導体装
置を形成する方法が採られてきた。例えばK. Kushida-
A., J. Appl. Phys,. 85, 1069, 1999 には、上部電極
上に形成されたPbO 膜によって上部電極を透過する水素
の強誘電体膜への拡散を防ぐことが報告されている。
【0009】また、特許第3157734号公報では、
強誘電体と層間膜の間に水を通さないTiO 等の膜を形成
して強誘電体への水素の拡散を防いでいる。
【0010】さらに、特開平8-37282 号公報では、層間
膜中の水素原子濃度を10×1021個/cm3 以下にする
ことで、水素原子に起因する強誘電体膜の劣化を抑制で
きることが示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、強誘電体キャ
パシタの還元を防止するために従来採用されている種々
の構造は、半導体装置製造の工程を増やすものであった
り、或いは過剰に水素工程を避けることによってキャパ
シタ以外の素子特性の改善が図れなくなることがある。
【0012】本発明の目的は、強誘電体キャパシタ特性
の劣化を抑制できる半導体装置及びその製造方法を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、半導体
基板上に形成された絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成され
たキャパシタの第1電極と、前記第1電極上にCVDに
より形成され且つ還元作用を持つ粒子の濃度が1×10
19個/cm3 未満である前記キャパシタ用の強誘電体膜
と、前記強誘電体膜の上に形成された前記キャパシタの
第2電極とを有することを特徴とする半導体装置によっ
て解決される。
【0014】また、上記した課題は、半導体基板上に絶
縁膜を介してキャパシタの第1電極を形成する工程と、
前記キャパシタの強誘電体膜を前記第1電極上にCVD
法により形成する工程と、前記キャパシタの第2電極を
前記強誘電体膜上に形成する工程と、前記キャパシタの
上方に膜を形成する工程とを有する半導体装置の製造方
法において、前記強誘電体膜を形成した後の工程で、前
記強誘電体膜中の還元作用を持つ粒子の濃度を1×10
19個/cm3 未満にすることを特徴とする半導体装置の製
造方法によって解決される。
【0015】また、上記した課題は、半導体基板にトラ
ンジスタを形成する工程と、前記半導体基板上に絶縁膜
を介してキャパシタの第1電極を形成する工程と、前記
キャパシタの強誘電体膜を前記第1電極上に形成する工
程と、前記キャパシタの第2電極を前記強誘電体膜上に
形成する工程と、前記キャパシタの上方に膜を形成する
工程とを有する半導体装置の製造方法において、前記キ
ャパシタを形成した後の工程で、前記強誘電体膜中の還
元作用を持つ粒子の濃度が1×1019個/cm3未満とな
る条件で、前記トランジスタの特性を改善するために水
素含有雰囲気中で前記半導体基板を加熱する工程を有す
ることを特徴とする半導体装置の製造方法によって解決
される。
【0016】本発明によれば、強誘電体膜中の還元作用
を持つ粒子の濃度、例えば水素原子と重水素原子の濃度
の総和を1×1019個/cm3 未満としたので、水素、重
水素等に起因する強誘電体の劣化を防いで強誘電体キャ
パシタの特性を抑制できことが実験により明らかになっ
た。
【0017】また、水素原子と重水素原子の総和を1×
1017個/cm3 未満とすることにより、さらにキャパシ
タ特性の劣化を防止することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0019】図1〜図16は本発明の一実施形態の半導
体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。なお、
本実施形態の半導体装置としてFeRAMを例に挙げて
説明する。
【0020】まず、図1に示す断面構造を得るまでの工
程を説明する。
【0021】図1に示すように、p型シリコン(半導
体)基板10表面に、LOCOS(Local Oxidation of
Silicon)法により素子分離絶縁膜11を選択的に形成
する。素子分離絶縁膜11としてSTI (Shallow Trench
Isolation)を採用してもよい。
【0022】続いて、シリコン基板10のメモリセル領
域1、周辺回路領域2における所定の活性領域(トラン
ジスタ形成領域)にp型不純物及びn型不純物を選択的
に導入して、pウェル12a及びnウェル12bを形成
する。なお、図1には示していないが、周辺回路領域2
ではCMOSを形成するためにpウェル(不図示)も形
成される。
【0023】その後、シリコン基板10の活性領域表面
を熱酸化して、ゲート絶縁膜10aとしてシリコン酸化
膜を形成する。
【0024】次に、シリコン基板10の上側全面にアモ
ルファスシリコン膜及びタングステンシリサイド膜を順
次形成し、これらのアモルファスシリコン膜及びタング
ステンシリサイド膜をフォトリソグラフィ法により所定
の形状にパターニングして、ゲート電極13a〜13c
及び配線14を形成する。なお、ゲート電極13a〜1
3cを構成するアモルファスシリコン膜の代わりにポリ
シリコン膜を形成してもよい。
【0025】メモリセル領域1では、1つのpウェル1
2a上には2つのゲート電極13a,13bが並列に配
置され、それらのゲート電極13a、13bはワード線
WLの一部を構成する。
【0026】次に、メモリセル領域1において、ゲート
電極13a,13bの両側のpウェル12a内にn型不
純物をイオン注入して、nチャネルMOSトランジスタ
のソース・ドレインとなるn型不純物拡散領域15aを
形成する。これと同時に、周辺回路領域2のpウェル
(不図示)にもn型不純物拡散領域を形成してもよい。
続いて、周辺回路領域2において、ゲート電極13cの
両側のnウェル12bにp型不純物をイオン注入して、
pチャネルMOSトランジスタのソース・ドレインとな
るp型不純物拡散領域15bを形成する。n型不純物と
p型不純物の打ち分けは、レジストパターンを使用して
行われる。
【0027】その後に、シリコン基板10の全面に絶縁
膜を形成した後、その絶縁膜をエッチバックしてゲート
電極13a〜13c及び配線14の両側部分に側壁絶縁
膜16として残す。その絶縁膜として、例えばCVD
(化学気相成長)法により酸化シリコン(SiO2)を形成
する。
【0028】さらに、ゲート電極13a,13bと側壁
絶縁膜16をマスクに使用して、メモリセル領域1のn
型不純物拡散領域15a内に再びn型不純物をイオン注
入することにより、n型不純物拡散領域15aをLDD
構造にする。これと同時に周辺回路領域2におけるn型
不純物拡散領域15aもLDD構造にする。また、周辺
回路領域2におけるp型不純物拡散領域15b内に再び
p型不純物をイオン注入することにより、p型不純物拡
散領域をLDD構造にする。
【0029】以上の工程により、pウェル12aにはゲ
ート電極13a,13bとLDD構造のn型不純物拡散
層15aを有する2つのMOSトランジスタT1 、T2
が形成される。また、nウェル12bにはゲート電極1
3cとLDD構造のp型不純物拡散層15bを有するM
OSトランジスタT3 が形成される。
【0030】次に、MOSトランジスタを覆うカバー膜
として約200nmの厚さの酸窒化シリコン(SiON)膜
をプラズマCVD法によりシリコン基板10の全面に形
成する。その後、TEOSガスを用いるプラズマCVD
法により、第1の層間絶縁膜17として膜厚1.0μm
程度の酸化シリコン(SiO2)をカバー膜3の上に成長さ
せる。
【0031】続いて、第1の層間絶縁膜17の緻密化処
理として、例えば常圧の窒素雰囲気中で第1の層間絶縁
膜17を700℃の温度で30分間熱処理する。その後
に、第1の層間絶縁膜17の上面を化学的機械研磨(C
MP)法により平坦化する。
【0032】次に、図2に示す構造を形成するまでの工
程を説明する。
【0033】まず、フォトリソグラフィ法によりカバー
膜3と第1層間絶縁膜17をパターニングして、不純物
拡散領域15a,15bに到達する深さのコンタクトホ
ール17a〜17dと、配線14に到達する深さのビア
ホール17eをそれぞれ第1の層間絶縁膜17に形成す
る。その後、第1の層間絶縁膜17上面とホール17a
〜17e内面に膜厚20nmのTi(チタン)薄膜と膜厚
50nmのTiN (チタンナイトライド)薄膜をスパッタ
法により順に形成する。さらに、CVD法によりタング
ステン(W)をTiN 薄膜上に成長する。これにより、コ
ンタクトホール17a〜17d、ビアホール17e内に
タングステン膜が埋め込まれた状態となる。
【0034】その後、第1の層間絶縁膜17上面が露出
するまでタングステン膜、TiN薄膜及びTi薄膜をC
MP法により研磨する。これによりホール17a〜17
e内に残されたチタン膜、窒化チタン膜及びタングステ
ン膜は、それぞれ導電性プラグ18a〜18eとして使
用される。
【0035】メモリセル領域1の1つのpウェル12a
において2つのゲート電極13a,13bに挟まれるn
型不純物拡散領域15a上の第1の導電性プラグ18a
は後述するビット線に接続され、さらに、残り2つの第
2の導電性プラグ18bは後述するキャパシタに接続さ
れる。
【0036】次に、図3に示すように、シランとアンモ
ニアを用いるプラズマCVD法により、第1の層間絶縁
膜17上と導電性プラグ18a〜18eの上にSiON(絶
縁膜)膜21を120nmの厚さに形成する。このSiON
膜21は、導電性プラグ18a〜18eの酸化を防止す
るために形成される。さらに、反応ガスとしてTEOS
と酸素を用いるプラズマCVD法により厚さ150nm
のSiO2膜22をSiON膜21上に形成する。なお、SiO2
22は、第1の層間絶縁膜17への水の侵入を防止する
ために形成される。
【0037】その後、SiON膜21、SiO2膜22の緻密化
のために、それらの膜を例えば常圧の窒素雰囲気中で温
度650℃で30分間熱処理する。
【0038】次に、図4に示すように、DCスパッタ法
により、膜厚10〜30nmのチタンと膜厚100〜3
00nmのプラチナをSiO2膜22上に純に形成して二層
構造の第1導電膜を形成する。なお、第1の導電膜23
aとして、イリジウム、ルテニウム、酸化ルテニウム、
酸化イリジウム、酸化ルテニウムストロンチウム(SrRuO
3)等の膜を形成してもよい。
【0039】続いて、RFスパッタ法により、第1の導
電膜23aの上に強誘電体膜24aとして、ランタン・
カルシウム・ストロンチウムドープトチタン酸ジルコン
酸鉛(PLCSZT)膜をスパッタ法により100〜3
00nm、例えば200nmの厚さに形成する。
【0040】スパッタ条件は、ターゲットとして焼結し
たPLCSZTを用い、Arガスを用い、1.0Pa、RF
パワー1kWである。この処理中にはPLCSZT膜を水
素又は重水素中に曝す工程は無く、PLCSZT膜中へ
の水素と重水素の混入は考えられない。また、後述する
ようにアニール後のPLCSZT膜中の水素と重水素の
濃度は1×1019個/cm3 以下であることから、PLC
SZT膜のas-depo 膜中の水素又は重水素の濃度も1×
1019個/cm3 以下であることが容易に推定できる。な
お、PLCSZT膜の代わりにPZT系材料膜を形成す
る場合も同様である。
【0041】続いて、強誘電体膜24aの結晶化処理と
して、酸素雰囲気中で温度600〜850℃、30〜1
20秒間の条件でRTA(Rapid Thermal Annealing) を
行う。例えば、温度750℃で60秒間アニールする。
【0042】強誘電体材料膜の形成方法としては、上記
したスパッタ法の他にスピンオン法、ゾル−ゲル法、M
OD(Metal Organi Deposition) 法、MOCVD(有機
金属CVD)法があり、MOCVD法については後述す
る。
【0043】強誘電体膜24aの材料としてはPLCS
ZTの他に、PZT、PLZTのような他のPZT系材
料や、SrBi2Ta2O9、SrBi2(Ta、Nb)2O9等のBi層状構造化
合物材料、その他の金属酸化物強誘電体であってもよ
い。
【0044】そのような強誘電体膜24aを形成した後
に、その上に第2の導電膜25aとして酸化イリジウム
(IrO2)膜をスパッタ法により100〜300nmの厚さ
に形成する。なお、第2の導電膜25aとして、Pt膜も
しくはSRO膜をスパッタ法により形成してもよい。
【0045】次に、第2の導電膜25aの上にレジスト
を塗布し、さらにレジストを露光、現像して上部電極形
状にパターニングする。その後に、レジストパターンを
マスクに使用して第2の導電膜25aをドライエッチン
グして、第2の導電膜25aをキャパシタの上部電極2
5にする。この後に、レジストを酸素プラズマによりア
ッシングして除去する。
【0046】次に、上部電極25のパターン形成により
ダメージを受けた強誘電体膜24aを酸素雰囲気中で6
50℃、60分の条件でアニールし、これにより強誘電
体膜の膜質を改善する。これによる強誘電体膜24a中
の還元作用を持つ粒子、例えば水素、重水素等の粒子の
濃度は1×1017個/cm3 未満である。
【0047】この後に、Al2O3 よりなる保護膜を上部電
極25、強誘電体膜24aの上に形成してもよいが、ス
パッタ法により強誘電体膜24aを形成する場合には省
略する。
【0048】続いて、強誘電体24a及び第1の導電膜
23aをフォトリソグラフィ法により順次パターニング
する。なお、第1の導電膜23aをパターニングした後
に、酸素含有雰囲気内で温度650℃で60分間加熱し
て強誘電体膜24aの膜質を改善する。
【0049】これにより、強誘電体膜24aはキャパシ
タ用の誘電体膜24となり、第1の導電膜23aはキャ
パシタ用の下部電極23となる。そして、上部電極2
5、誘電体膜24及び下部電極23によりキャパシタQ
が構成される。
【0050】以上のような工程を経てキャパシタQを形
成した後に、図6に示すように、全面にSiO2膜及びSO
G膜からなる2層構造の第2の層間絶縁膜26を形成
し、この第2の層間絶縁膜26によりキャパシタQを覆
う。そのSiO2膜は、TEOSガスを用いるプラズマCV
D法により、成長温度が390℃、パワーが400Wの
条件でシリコン基板10の上側全面に100〜300n
mの厚さで形成される。また、SOG膜は、TEOS膜
上にSOG溶液を80〜200nmの厚さに塗布した後
に、これを加熱することにより形成される。
【0051】そして、フォトリソグラフィ法により第2
の層間絶縁膜26をパターニングして、キャパシタQの
上部電極25の上にコンタクトホール26aを形成す
る。その後、誘電体膜24に対して回復アニールを実施
する。具体的には、酸素雰囲気中で500〜650℃の
温度で30〜120分間加熱する。
【0052】次に、第2の層間絶縁膜26、SiON膜2
1、SiO2膜22をフォトリソグラフィ法によりパターニ
ングして、メモリセル領域1の第2の導電性プラグ18
bの上にコンタクトホール26bを形成して第2の導電
性プラグ18bを露出させる。そして、第2の層間絶縁
膜26上とコンタクトホール26a,26b内に、膜厚
100nmのTiN 膜をスパッタ法により形成する。続い
て、そのTiN 膜をフォトリソグラフィ法でパターニング
することにより、メモリセル領域1においてコンタクト
ホール26a,26bを通してpウェル12a上の第2
の導電性プラグ18bとキャパシタ上部電極25とを電
気的接続するための局所配線(ローカル配線)27を形
成する。
【0053】次に、図7に示すような構造を形成するま
での工程を説明する。
【0054】まず、局所配線27と第2の層間絶縁膜2
6の上に、プラズマCVD法によりTEOS膜を200
〜400nmの厚さに形成する。このTEOS膜は第3
の層間絶縁膜31として使用される。
【0055】続いて、メモリセル領域1における第3の
層間絶縁膜31からその下方のSiON膜21までをフォト
リソグラフィ法によりパターニングすることにより、p
ウェル12aの中央位置の第1の導電性プラグ18aの
上にコンタクトホール31aを形成するとともに、周辺
回路領域2の各導電性プラグ18c〜18e上にもコン
タクトホール31c〜31eを形成する。
【0056】さらに、第3の層間絶縁膜31の上とコン
タクトホール31c〜31eの中にTi膜,TiN 膜、Al
(アルミニウム)膜及びTiN 膜の4層を順次積層し、こ
れらの金属膜をパターニングすることにより、メモリセ
ル領域1でビット線32aを形成するとともに、周辺回
路領域2では配線32c〜32eを形成する。これらの
ビット線32a、配線32c〜32eは、一層目のアル
ミニウム配線となる。
【0057】なお、メモリセル領域1のビット線32a
は第1の導電性プラグ18aに接続され、また、周辺回
路領域2の配線32c〜32eは各導電性プラグ18c
〜18eに接続される。
【0058】ビット線32a、配線32c〜32eを構
成する各金属膜の膜厚として例えば最下層のTi膜を20
nmの厚さ、下側のTiN 膜を50nmの厚さ、Al膜を5
00nmの厚さ、上側のTiN 膜を100nmの厚さとす
る。
【0059】次に、図8に示すような構造を形成するま
での工程を説明する。
【0060】まず、TEOSガスと酸素(O2)ガスを使用
するプラズマCVD法により、2.0μmの厚さのSiO2
からなる第4の層間絶縁膜33を第3の層間絶縁膜3
1、ビット線32a及び配線32c〜32eの上に形成
する。
【0061】さらに、第4の層間絶縁膜33の上面をC
MP法により研磨して平坦化する。その研磨量は、最上
面から約1.0μmの厚さ相当程度とする。
【0062】さらに、フォトリソグラフィ法により第4
の層間絶縁膜33をパターニングして、一層目のアルミ
ニウム配線、例えば周辺回路領域2の配線32dに到達
するビアホール33aを形成する。
【0063】続いて、ビアホール33aの内面と第4の
層間絶縁膜33の上面に、膜厚20nmのTi膜と膜厚
50nmのTiN膜をスパッタリングにより順次形成
し、それらの膜をグルーレイヤ35aとする。その後、
グルーレイヤ35a上にタングステン膜35bを形成す
る。これにより、ビアホール33a内には、グルーレイ
ヤ35aとタングステン膜35bが充填される。
【0064】その後、第4の層間絶縁膜33上面上のタ
ングステン膜35b及びグルーレイヤ35aをCMP法
又はエッチバックにより除去して、ビアホール33a内
にのみ残存させる。
【0065】次に、図9に示すような構造を形成するま
での工程を説明する。
【0066】まず、第4の層間絶縁膜33の上に第1の
TiN 膜を50nm、Al膜を500nm、第2のTiN 膜を
50nmの厚さに順次形成する。続いて、第1及び第2
のTiN 膜とAl膜をフォトリソグラフィ法によりパターニ
ングすることにより二層目のアルミニウム配線36を形
成する。
【0067】続いて、TEOSを用いるプラズマCVD
法により、二層目のアルミニウム配線36と第4の層間
絶縁膜33の上に、第1のカバー絶縁膜37としてSiO2
膜を200nmの厚さに形成する。さらに、第1のカバ
ー絶縁膜37の上に、プラズマCVD法によりSiN より
なる第2のカバー絶縁膜38を500nmの厚さに形成
する。これらの第1及び第2のカバー膜37,38によ
り二層目の配線36が被覆される。
【0068】その後に、MOSトランジスタT1,T2,T
3 の特性を向上するために、水素窒素混合ガスの雰囲気
中で全体を400〜450℃で加熱する。その雰囲気中
の水素含有量や加熱温度は、キャパシタQを構成する強
誘電体膜24a中で還元作用を持つ粒子、例えば水素、
重水素等の粒子の濃度が最終的に1×1019個/cm3
満になるような条件に設定する。即ち、強誘電体膜24
aの形成の初期状態から1×1019個/cm3 未満までの
強誘電体膜24aへの還元粒子の侵入は許容される。例
えば、キャパシタ誘電体膜24である強誘電体膜24a
において、初期状態から1×1019個/cm3 未満の還元
粒子(重水素、水素等)の増加によるキャパシタ特性は
問題がない。
【0069】以上のような実施形態では、キャパシタQ
を形成した後の状態において、強誘電体膜24a中で還
元作用を持つ粒子の濃度を1×1017個/cm3 未満と
し、キャパシタQを形成した後からMOSトランジスタ
1,T2,T3 の特性改善のための加熱処理を終えた状態
で、強誘電体膜24a中の還元作用粒子濃度が1×10
19個/cm3 未満、好ましくは1×1017個/cm3 未満に
なるように各工程の条件を調整する。これにより、強誘
電体キャパシタの劣化が妨げられる。
【0070】また、MOSトランジスタ特性の改善のた
めに水素含有雰囲気中でアニールを終えるまでの工程に
おいて、キャパシタQの強誘電体膜24a中の還元作用
原子の濃度が、1×1019個/cm3 以上になるような場
合には、例えば図10に示すように、上部電極25のパ
ターンを形成した後に、上部電極25と強誘電体膜24
aの上にAl2O3 等の金属酸化膜によりなる還元防止用の
保護膜37を形成し、その後に、強誘電体膜24aと第
1の導電膜23aをパターニングする。この保護膜37
は、強誘電体膜24aの還元を抑制するために形成され
る。
【0071】これにより、水素含有雰囲気中での加熱処
理を終えた状態で、その濃度が1×1019個/cm3 未満
になるように調整することが可能である。その他に、層
間絶縁膜17,26,33の形成条件やアニール条件を
選ぶことにより酸化物強誘電体膜の中の水素濃度を1×
1019個/cm3 未満、好ましくは1×1017個/cm3
満にして、キャパシタ特性Qの劣化を防止する。
【0072】次に、スパッタ法により形成された強誘電
体膜24aを有するキャパシタQの特性がキャパシタQ
形成後の還元雰囲気でどような影響されるかを説明す
る。
【0073】まず、図11に示すように、半導体基板4
0上に絶縁膜41を介してチタン層42aとプラチナ層
42bの二層構造からなる下部電極42を形成した後
に、下部電極上に膜厚200nmのPLCSZT強誘電
体膜膜43をスパッタ法により形成した。そして、PL
CSZT強誘電体膜43を常圧の酸素雰囲気中で600
〜750℃でRTA処理して膜質を改善した。さらにP
LCSZT強誘電体膜43上に膜厚200nmのIr2O膜
をスパッタ法により形成し、これをレジストとエッチン
グを用いてパターニングし、これによりIr2O上部電極4
4を複数形成し、ついで酸素雰囲気中で650℃で加熱
した。
【0074】1つのIr2O上部電極44とその下のPLC
SZT強誘電体膜43及び下部電極42によって1つの
キャパシタQ0 が構成される。
【0075】そのようなキャパシタQ0 を有する試料と
して、その上部電極44の平面形状を50×50μm2
の大きさとした第1の試料と、その平面形状を200×
200μm2 の大きさとした第2の試料とを作成した。
【0076】そして、そのような強誘電体キャパシタQ
0 を有する第1及び第2の試料を4.5Torrの還元ガス
含有雰囲気中で温度200℃で加熱した。還元ガス含有
雰囲気は、3%の重水素(D2 )を含む重水素・窒素雰
囲気である。ここで重水素は、濃度検出の容易さから水
素の代わりに用いられている。また、加熱時間は、0
分、10分、15分、20分と複数設定した。なお、0
分の加熱というのは、加熱をしないことを示す。
【0077】第1及び第2の試料について、二次イオン
型質量分析法(SIMS)によって重水素濃度を調べた
ところ、キャパシタQ0 の部分では上部電極44の上面
からの深さ方向に図12に示すような重水素濃度分布が
存在した。また、キャパシタQ0 の周囲の上部電極44
が形成されていない部分ではPLCSZT強誘電体膜4
3上面から深さ方向に図13に示すような重水素濃度分
布が存在した。なお、図12、図13及び以下の図にお
いて「Ir2OTEL」は上部電極44が形成された箇所を
示し、「no Ir2O TEL」はエッチングにより上部電極
44が除去された箇所を示している。
【0078】SIMSにより試料中の水素濃度を測定す
る適当な手段が無く、実験方法と趣旨を考慮すれば、重
水素の濃度を水素濃度と置き換えて考えても、また、還
元作用を持つ粒子の濃度と置き換えても、還元能力の程
度を知ることができ、問題はない。
【0079】図12及び図13に基づき、熱時間の違い
により第1及び第2試料のPLCSZT強誘電体膜中の
重水素原子濃度にどのような影響を及ぼすかを棒グラフ
に表して比較したところ、図14に示すようになった。
【0080】図14中で、「TEL」は、PLCSZT
強誘電体膜43のうち上部電極44に覆われた部分のD
濃度を示し、また、「NoTEL」は、PLCSZT強
誘電体膜43のうち上部電極44がエッチングされた部
分のD濃度を示している。
【0081】図14によれば、上部電極44に覆われて
いるPLCSZT強誘電体膜43、即ちキャパシタQ0
を構成しているPLCSZT強誘電体膜43の中のD濃
度は10分程度の重水素・窒素雰囲気での加熱によって
殆ど増加していなかった。しかし、上部電極44に覆わ
れていない部分のPLCSZT強誘電体膜43中のD濃
度は10分程度の加熱によって8×1018/cm3 程度ま
で上昇した。
【0082】さらに、未加熱状態(0分)の第2の試料
のキャパシタQ0 と、10分、15分、20分加熱後の
第2の試料のキャパシタQ0 のそれぞれに±3Vのパル
ス電圧を印加して電圧・分極特性を調べたところ、図1
5に示すような結果が得られた。
【0083】図15に示した分極電荷量(Qsw)は、図
14の「TEL」のグラフを参照して明らかなように、
重水素濃度(D)が増加するに従って小さくなってく
る。本発明者らの実験によれば、重水素濃度が1×10
19/cm3 以上になると、FeRAMセルとして書き込
み、読み出しにエラーが生じ易い状態になった。ここ
で、重水素(D)濃度は水素(H)濃度に対応してい
て、還元原子濃度が1×1019/cm3 未満となることが
好ましい。
【0084】次に、1cm×1cmの大きさの第1の試
料について、未加熱状態のものと、重水素含有雰囲気で
20分間加熱されたものについて、それぞれ昇温脱離分
析法(TDS)によって測定したところ、図16と図1
7に示すような結果が得られた。TDSの測定は、第1
の試料を真空雰囲気中に置くとともに、第1の試料を昇
温速度1℃/秒で常温から750℃まで昇温して行っ
た。
【0085】図16,図17から明らかなように、重水
素含有雰囲気中で20分間加熱した第1の試料は、未加
熱状態の第1の試料に比べて、酸化ジュウテリウム水素
水(HDO、D2 O)の量と重水素(D2 )とジュウテ
リウム水素(HD)の量が多かった。なお、Hは水素、
Dは重水素、Oは酸素である。
【0086】TDSの分析によっても20分間の重水素
含有雰囲気での加熱によって、PLCSZT強誘電体膜
43内での水素、重水素の拡散が多くなることが分か
る。
【0087】なお、分析方法はSIMS、TDSだけで
なく、オージェ電子分光分析法(AES)、水素散乱前
方分析法(HFS)によっても測定できる。
【0088】ところで、還元性雰囲気による強誘電体特
性の劣化については、そのメカニズムは明確になってい
ない。しかし、今回の実験により、図18に示すような
メカニズムが考えられる。
【0089】即ち、重水素含有雰囲気中で200℃で第
1又は第2の試料を加熱すると、上部電極44を構成す
るIrO2は真空雰囲気中でIrとO2に分解され、また、IrO2
は化学還元作用によってIrとD2Oを生成する。また、上
部電極44を構成するIrが触媒として機能してD2 を2
+ に変える。さらに、下部電極42を構成するPt層4
2bが触媒として機能してD2 を2D+ に変える。そし
て、D+ が電極44,42と強誘電体膜43との境界に
拡散し、最終的に強誘電体膜43内に入る。
【0090】図19(a) は、キャパシタQ0 形成直後の
ペロブスカイト構造のモデルを示し、PLCSZT強誘
電体膜43を構成するチタン(Ti)原子やジルコニウム
(Zr)原子はその周囲の酸素(O)原子との間をパルス
電圧Eの変化とともに変移して分極を生じさせる。これ
に対して、D+ がPLCSZT強誘電体膜43中に入り
込むと、図19(b) に示すように、D+ はTi原子やZr原
子の変移を妨げてその変移量を小さくして分極量Qswを
低減する。
【0091】ところで、上記した実施形態では、図4に
示した強誘電体膜24aをスパッタ法により形成した
が、MOCVD法によって形成してもよい。
【0092】MOCVD法によるPLCSZT膜の形成
では、水素を含んだガスを原料ガスとして用いるのが一
般的である。そのため、成膜雰囲気中に水素がない結果
としてas-depo 膜中に水素が存在しないスパッタPLC
SZTと異なり、MOCVD法で成膜したPLCSZT
膜では、as-depo 膜中に水素が存在する。この膜中の水
素濃度が1×1019個/cm3 以下であるとよく、ま
た、アニール等で脱水素された後の濃度が1×1019
/cm3 以下であるとよく、また、最終的な強誘電体キ
ャパシタ中のPLCSZT中の水素濃度が1×1019
/cm3 以下であるとよい。PLCSZT膜の代わりに
PZT系材料膜を形成する場合も同様である。
【0093】MOCVD法によりPZT膜を形成する条
件は、例えば、基板温度を600℃に設定し、さらに、
原料ガスとしてPb(DPM)4を流量0.4ml/min、Zr(DPM)4
を流量0.2ml/min、Ti(DPM)4を流量0.2ml/min 、溶
媒としてTHM を流量0.4ml/minで成長雰囲気中に流
し、その雰囲気の圧力を500Paとする。
【0094】この場合でも、上記したと同様に、MOS
トランジスタを覆う絶縁膜上に強誘電体膜キャパシタQ
を形成し、さらに層間絶縁膜、配線、カバー膜を形成
し、最終的に、キャパシタQを構成する強誘電体膜24
a内の還元元素濃度が1×10 19個/cm3 未満になる
ように設定する。 (1)半導体基板上に形成された絶縁膜と、前記絶縁膜
上に形成されたキャパシタの第1電極と、前記第1電極
上にCVDにより形成され且つ還元作用を持つ粒子の濃
度が1×1019個/cm3 未満である前記キャパシタ用の
強誘電体膜と、前記強誘電体膜の上に形成された前記キ
ャパシタの第2電極とを有することを特徴とする半導体
装置。 (2)前記粒子は、少なくとも水素原子と重水素原子の
いずれかであることを特徴とする付記1に記載の半導体
装置。 (3)前記強誘電体は、PZT系材料又はBi層状構造化
合物材料であることを特徴とする付記1又は付記2に記
載の半導体装置。 (4)半導体基板上に絶縁膜を介してキャパシタの第1
電極を形成する工程と、前記キャパシタの強誘電体膜を
前記第1電極上にCVD法により形成する工程と、前記
キャパシタの第2電極を前記強誘電体膜上に形成する工
程と、前記キャパシタの上方に膜を形成する工程とを有
する半導体装置の製造方法において、前記強誘電体膜を
形成した後の工程で、前記強誘電体膜中の還元作用を持
つ粒子の濃度を1×1019個/cm3 未満にすることを特
徴とする半導体装置の製造方法。 (5)半導体基板にトランジスタを形成する工程と、前
記半導体基板上に絶縁膜を介してキャパシタの第1電極
を形成する工程と、前記キャパシタの強誘電体膜を前記
第1電極上に形成する工程と、前記キャパシタの第2電
極を前記強誘電体膜上に形成する工程と、前記キャパシ
タの上方に膜を形成する工程とを有する半導体装置の製
造方法において、前記キャパシタを形成した後の工程
で、前記強誘電体膜中の還元作用を持つ粒子の濃度が1
×1019個/cm3 未満となる条件で、前記トランジスタ
の特性を改善するために水素含有雰囲気中で前記半導体
基板を加熱する工程を有することを特徴とする半導体装
置の製造方法。 (6)前記粒子は、少なくとも水素原子と重水素原子の
いずれかであることを特徴とする付記5に記載の半導体
装置の製造方法。 (7)前記強誘電体膜は、スパッタ又はMOCVDによ
り形成されることを特徴とする付記5又は付記6に記載
の半導体装置の製造方法。
【0095】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、強誘
電体膜の水素原子と重水素原子の濃度の総和を1×10
19個/cm3 未満としたので、水素又は重水素に起因する
強誘電体の劣化を防いで強誘電体キャパシタの特性を抑
制できことが実験により明らかになった。また、水素原
子と重水素原子の総和を1×1017個/cm3 未満とする
ことにより、その効果をさらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係る半導体装置の
形成工程を示す断面図(その1)である。
【図2】図2は、本発明の実施形態に係る半導体装置の
形成工程を示す断面図(その2)である。
【図3】図3は、本発明の実施形態に係る半導体装置の
形成工程を示す断面図(その3)である。
【図4】図4は、本発明の実施形態に係る半導体装置の
形成工程を示す断面図(その4)である。
【図5】図5は、本発明の実施形態に係る半導体装置の
形成工程を示す断面図(その5)である。
【図6】図6は、本発明の実施形態に係る半導体装置の
形成工程を示す断面図(その6)である。
【図7】図7は、本発明の実施形態に係る半導体装置の
形成工程を示す断面図(その7)である。
【図8】図8は、本発明の実施形態に係る半導体装置の
形成工程を示す断面図(その8)である。
【図9】図9は、本発明の実施形態に係る半導体装置の
形成工程を示す断面図(その9)である。
【図10】図10は、本発明の実施形態に係る半導体装
置の他の形成工程を示す断面図である。
【図11】図11は、本発明の実施形態に係る半導体装
置を構成する強誘電体キャパシタの試料を示す断面図で
ある。
【図12】図12は、本発明の実施形態に係る半導体装
置のキャパシタを重水素処理した後のSIMS分析によ
る重水素濃度分布である。
【図13】図13は、本発明の実施形態に係る半導体装
置のキャパシタ周辺領域を重水素処理した後のSIMS
分析による重水素濃度分布である。
【図14】図14は、本発明の実施形態に係る半導体装
置のキャパシタ及びその周辺領域の強誘電体膜の重水素
処理時間と重水素濃度の関係を示す図である。
【図15】図15は、時間を変えて重水素処理された強
誘電体キャパシタの電圧ー分極特性を示す図である。
【図16】図16は、強誘電体キャパシタ初期の酸素、
水素、重水素についてのTSD分析による濃度分布を示
す図である。
【図17】図17は、強誘電体キャパシタのD2 加熱後
の酸素、水素、重水素についてのTSD分析による濃度
分布を示す図である。
【図18】図18は、IrO2とPZTを有するキャパシタ
のD2 による劣化のメカニズムである。
【図19】図19(a),(b) は、本発明に係る半導体装置
のキャパシタの初期とD2 加熱後の強誘電体膜構成原子
状態を示している。
【符号の説明】
10…半導体基板、11…素子分離絶縁膜、12a,1
2b…ウェル領域、13a,13b,13c…ゲート電
極、15a,15b…不純物拡散層、16…サイドウォ
ール、17,26,31,33、18a〜18e…プラ
グ、21…SiON膜、22…SiO2膜、23a,25a…導
電膜、24a…強誘電体膜、23…下部電極、24…誘
電体膜、25…上部電極、27…局所配線、32a…局
所配線、32b〜32g…配線、35…プラグ、36…
アルミニウム配線、37,38…カバー膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀井 義正 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 5F083 FR02 GA21 JA15 JA17 JA36 JA38 JA39 JA40 JA43 MA06 MA17 MA19 MA20 NA01 NA08 PR33 PR34 PR39 PR40 PR41

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上に形成された絶縁膜と、 前記絶縁膜上に形成されたキャパシタの第1電極と、 前記第1電極上にCVDにより形成され且つ還元作用を
    持つ粒子の濃度が1×1019個/cm3 未満である前記キ
    ャパシタ用の強誘電体膜と、 前記強誘電体膜の上に形成された前記キャパシタの第2
    電極とを有することを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】前記粒子は、少なくとも水素原子と重水素
    原子のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載
    の半導体装置。
  3. 【請求項3】前記強誘電体は、PZT系材料又はBi層状
    構造化合物材料であることを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】半導体基板上に絶縁膜を介してキャパシタ
    の第1電極を形成する工程と、前記キャパシタの強誘電
    体膜を前記第1電極上にCVD法により形成する工程
    と、前記キャパシタの第2電極を前記強誘電体膜上に形
    成する工程と、前記キャパシタの上方に膜を形成する工
    程とを有する半導体装置の製造方法において、 前記強誘電体膜を形成した後の工程で、前記強誘電体膜
    中への還元作用を持つ粒子の濃度を1×1019個/cm3
    未満にすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】半導体基板にトランジスタを形成する工程
    と、前記半導体基板上に絶縁膜を介してキャパシタの第
    1電極を形成する工程と、前記キャパシタの強誘電体膜
    を前記第1電極上に形成する工程と、前記キャパシタの
    第2電極を前記強誘電体膜上に形成する工程と、前記キ
    ャパシタの上方に膜を形成する工程とを有する半導体装
    置の製造方法において、 前記キャパシタを形成した後の工程で、前記強誘電体膜
    中の還元作用を持つ粒子の濃度が1×1019個/cm3
    満となる条件で、前記トランジスタの特性を改善するた
    めに水素含有雰囲気中で前記半導体基板を加熱する工程
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
JP2001272899A 2001-09-10 2001-09-10 半導体装置及びその製造方法 Withdrawn JP2003086776A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001272899A JP2003086776A (ja) 2001-09-10 2001-09-10 半導体装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001272899A JP2003086776A (ja) 2001-09-10 2001-09-10 半導体装置及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003086776A true JP2003086776A (ja) 2003-03-20

Family

ID=19098193

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001272899A Withdrawn JP2003086776A (ja) 2001-09-10 2001-09-10 半導体装置及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003086776A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005217044A (ja) * 2004-01-28 2005-08-11 Fujitsu Ltd 半導体装置及びその製造方法
US6982455B2 (en) 2003-05-30 2006-01-03 Oki Electric Industry Co., Ltd. Semiconductor device and method of manufacturing the same
US7094611B1 (en) 2004-09-28 2006-08-22 Oki Electric Industry Co., Ltd. Method of producing ferroelectric capacitor
JP2007266135A (ja) * 2006-03-27 2007-10-11 Fujitsu Ltd 半導体装置の製造方法と半導体装置
WO2007116436A1 (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Fujitsu Limited 半導体装置及びその製造方法
US7303927B2 (en) 2003-05-06 2007-12-04 Sony Corporation Three-dimensional ferroelectric capacitor and method for manufacturing thereof as well as semiconductor memory device

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7303927B2 (en) 2003-05-06 2007-12-04 Sony Corporation Three-dimensional ferroelectric capacitor and method for manufacturing thereof as well as semiconductor memory device
US6982455B2 (en) 2003-05-30 2006-01-03 Oki Electric Industry Co., Ltd. Semiconductor device and method of manufacturing the same
JP2005217044A (ja) * 2004-01-28 2005-08-11 Fujitsu Ltd 半導体装置及びその製造方法
US7094611B1 (en) 2004-09-28 2006-08-22 Oki Electric Industry Co., Ltd. Method of producing ferroelectric capacitor
JP2007266135A (ja) * 2006-03-27 2007-10-11 Fujitsu Ltd 半導体装置の製造方法と半導体装置
WO2007116436A1 (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Fujitsu Limited 半導体装置及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6713808B2 (en) Semiconductor capacitor with diffusion prevention layer
JP4998461B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
US8956881B2 (en) Method of manufacturing a FeRAM device
JP2005183842A (ja) 半導体装置の製造方法
JP4050004B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
US7459361B2 (en) Semiconductor device with ferroelectric capacitor and fabrication method thereof
JP2003282832A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP5347381B2 (ja) 半導体装置の製造方法
KR100785837B1 (ko) 반도체 장치 및 그 제조 방법
JP5168273B2 (ja) 半導体装置とその製造方法
JP5655585B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US7728370B2 (en) Semiconductor device and manufacturing method of the same
JP2003086776A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP3833580B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP5561300B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2004039699A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP5076543B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP5412754B2 (ja) 半導体装置及び半導体装置の製造方法
JP2003197874A (ja) 半導体装置の製造方法
US20050274999A1 (en) Semiconductor device and method of manufacturing the same
JP2003258205A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP5007723B2 (ja) キャパシタを含む半導体装置及びその製造方法
JP7027916B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2004235287A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP5998844B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20081202