JP2003085965A - リフトオフ法、リフトオフ装置、このリフトオフ法を用いて作成したtmr素子、および、このtmr素子を利用した磁気メモリ - Google Patents

リフトオフ法、リフトオフ装置、このリフトオフ法を用いて作成したtmr素子、および、このtmr素子を利用した磁気メモリ

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JP2003085965A
JP2003085965A JP2001273518A JP2001273518A JP2003085965A JP 2003085965 A JP2003085965 A JP 2003085965A JP 2001273518 A JP2001273518 A JP 2001273518A JP 2001273518 A JP2001273518 A JP 2001273518A JP 2003085965 A JP2003085965 A JP 2003085965A
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liquid
resist
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JP2001273518A
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Akio Koganei
昭雄 小金井
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Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い信頼性でサブミクロンサイズの微細加工
が可能なリフトオフ法、このリフトオフ法を歩留まりよ
く行うためのリフトオフ装置、および、このリフトオフ
法を用いて作成したTMR素子、このTMR素子を利用した磁
気メモリを提供する。 【解決手段】 本発明のリフトオフ法では、基板上にレ
ジストマスクを形成し、その上から薄膜を成膜した後、
液体を薄膜表面に付着させ、薄膜表面に付着させた液
体、薄膜およびレジストマスクに対して温度変化を与え
た後、レジストマスクをレジストマスク上の薄膜ととも
に剥離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置や磁気
ヘッド等の製造工程で使用される微細加工技術であるリ
フトオフ法、リフトオフ装置、このリフトオフ法を用い
て作成したTMR素子、および、このTMR素子を利用した磁
気メモリに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置や磁気ヘッド等の製造工程に
おいて、リフトオフと呼ばれる手法が用いられる。リフ
トオフ法について図1を用いて説明する。
【0003】図1(a)は、基板101にレジストマスク202,
203,204を配置した断面形状を示す。レジストマスクの
断面は、リバーサルレジストを使用しており、上辺が長
い台形である。次に、図1(b)に示すように、この上か
ら薄膜402,403,404,405,406,407,408を成膜する。レジ
ストマスク202,203,204がある場所は、基板101上ではな
く、レジスト202,203,204上に薄膜402,403,404が形成さ
れる。そして、レジストマスク202,203,204を超音波洗
浄などの手法で剥離すると、同時にレジスト202,203,20
4上の薄膜402,403,404も剥離され、図1(c)に示すよう
に、レジストマスク202,203,204があった場所はそれぞ
れ開口902,903,904となり、パターニングが終了する。
【0004】リフトオフ法は、レジストの剥離とパター
ン形成とが同時にできて簡便であるため、広く応用され
ている。
【0005】例えば、エッチング加工を含むリフトオフ
工程について図2を用いて説明する。図2は、その一例
として、絶縁膜下に導電膜を配し、開口部だけ導電膜が
露出している構造体を形成する場合を示す。
【0006】まず、図2(a)に示すように、基板101上に
第1の薄膜301を成膜する。この場合、第1の薄膜301は
導電膜である。次に、図2(b)に示すように、第1の薄
膜301上にリバーサルレジストでレジストマスク202,20
3,204を形成する。そして、図2(c)に示すように、イオ
ン等の活性種800を基板表面に照射して第1の薄膜301に
パターン形成をする。次に、図2(d)に示すように、レ
ジスト202,203,204を剥離する前に、この上から第2の
薄膜702,703,704,705,706,707,708を成膜する。第2の
薄膜702,703,704,705,706,707,708は絶縁膜である。レ
ジストマスク202,203,204がある場所は、第1の薄膜301
上ではなく、レジスト202,203,204上に第2の薄膜702,7
03,704が形成される。そして、レジストマスク202,203,
204を超音波洗浄などの手法で剥離すると、同時にレジ
スト202,203,204上の第2の薄膜702,703,704も剥離さ
れ、図2(e)に示すような、第1の薄膜301(導電膜)が
第2の薄膜,705,706,707,708(絶縁膜)の下に存在し、
開口902,903,904の部分だけ露出している構造体を作成
することができる。
【0007】また、図2と同様な方法により、TMR(ト
ンネル磁気抵抗)素子が作成されている。TMR素子は、
2つの強磁性層の間に絶縁層をはさみ込んだ形態を基本
構造とし、両強磁性層の磁化の方向が平行か反平行かに
よって絶縁層を通過するトンネル電流の流れやすさ、つ
まり抵抗が変化する機能素子である。TMR素子は、ハー
ドディスクの読み出しヘッドや磁気メモリ(MRAM)等へ
の応用開発が進展している。
【0008】しかしながら、リフトオフ法によりサブミ
クロン領域の素子を加工することは、レジストマスクを
剥離しにくくなるので、困難である。その理由は、加工
形状を微細化していくと、剥離対象となる薄膜の量がレ
ジスト量と比べて相対的に増えるため、薄膜だけでも3
次元のレジスト形状を維持しようとするためと考えられ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高い
信頼性でサブミクロンサイズの微細加工が可能なリフト
オフ法、このリフトオフ法を歩留まりよく行うためのリ
フトオフ装置、および、このリフトオフ法を用いて作成
したTMR素子、このTMR素子を利用した磁気メモリを提供
することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、以下の本
発明により達成できる。 (1)基板上にレジストマスクを形成し、その上から薄
膜を成膜した後、レジストマスクをレジストマスク上の
薄膜とともに剥離することで薄膜のパターニングを行う
リフトオフ法であって、(i) 薄膜を成膜した後、液体を
薄膜表面に付着させる第1工程と、(ii) 薄膜表面に付
着させた液体、薄膜およびレジストマスクに対して温度
変化を与える第2工程と、(iii) レジストマスクをレジ
ストマスク上の薄膜とともに剥離する第3工程とを有す
ることを特徴とするリフトオフ法。 (2)基板上に第1の薄膜を成膜した後、その上にレジ
ストマスクを形成し、レジストマスクの形状を第1の薄
膜に転写する工程と、第1の薄膜とレジストマスクの上
から第2の薄膜を成膜した後、レジストマスクをレジス
トマスク上の第2の薄膜とともに剥離する工程とを連続
的に行うことで第1の薄膜と第2の薄膜のパターニング
を行うリフトオフ法であって、(i) 第2の薄膜を形成し
た後、液体を第2の薄膜表面に付着させる第1工程と、
(ii) 第2の薄膜表面に付着させた液体、第2の薄膜お
よびレジストマスクに対して温度変化を与える第2工程
と、(iii) レジストマスクをレジストマスク上の第2の
薄膜とともに剥離する第3工程とを有することを特徴と
するリフトオフ法。 (3)第2工程において薄膜表面に付着させた液体、薄
膜およびレジストマスクに対して与える温度変化が、加
熱または冷却した後に20〜100℃にするものである
前記(1)または(2)のリフトオフ法。 (4)第2工程において加熱または冷却した後に20〜
100℃にするときに、第3工程を同時に行う前記
(3)のリフトオフ法。 (5)第1工程において薄膜表面に付着させた液体が、
水または水溶液である前記(1)または(2)のリフト
オフ法。 (6)第1工程において薄膜表面に付着させた液体が、
純水である前記(5)のリフトオフ法。 (7)第3工程において、超音波洗浄によりレジストマ
スクをレジストマスク上の薄膜とともに剥離する前記
(1)または(2)のリフトオフ法。 (8)第3工程において超音波洗浄に用いる液体が、ア
セトンまたはDMFである前記(7)のリフトオフ法。 (9)前記(1)のリフトオフ法の第1工程を行う液体
塗布室と、第2工程を行う加熱室または冷却室と、第3
工程を行うレジストマスク剥離室とを備えたリフトオフ
装置。 (10)前記(2)のリフトオフ法の第1工程を行う液
体塗布室と、第2工程を行う加熱室または冷却室と、第
3工程を行うレジストマスク剥離室とを備えたリフトオ
フ装置。 (11)2つの強磁性層の間に絶縁層を有するTMR素子
であって、前記(2)のリフトオフ法を用いて作成した
ものであるTMR素子。 (12)前記(11)のTMR素子を利用した磁気メモ
リ。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明では、レジストマスクを形
成した基板または薄膜上にリフトオフ対象の薄膜を成膜
した後、液体を薄膜表面に付着させ、この液体、薄膜お
よびレジストマスクに対して温度変化を与えた後に、レ
ジストマスクをレジストマスク上の薄膜とともに剥離す
る。与える温度変化は加熱でも冷却でもよく、また、加
熱や冷却を適宜繰り返してもよい。そして、通常、その
後にレジストを剥離するのに好ましい温度、具体的には
20〜100℃にする。レジストを剥離するのに好ましい温
度にする際、同時にレジストマスクをレジストマスク上
の薄膜とともに剥離してもよい。
【0012】サブミクロンサイズの微細加工を可能にす
る上で問題なのは、どのようにしてレジストマスクを剥
離するための駆動力を生むかである。本発明では、固体
と比べて液体の体膨張率が概ね一桁以上大きい点に着目
し、レジストマスクと薄膜とに液体を付着させた後、温
度変化を加え、体積変化を生じさせて剥離の駆動力を生
んでいる。つまり、各材料の温度変化に伴う体積の変化
を利用してレジストマスクと薄膜とに対して応力を発生
させ、変形、クラック等を生じさせることでレジストマ
スクを剥離しやすくし、リフトオフ性を向上させてい
る。このメカニズムについては、後で詳しく説明する。
【0013】固体および液体の体膨張率の違いは各種デ
ータベースで知ることができる。理科年表平成4年版
(国立天文台編)によると、例えば、水の20℃における
体膨張率βは0.00021であり、コバルトの100℃における
体膨張率βは0.0000356である。温度が異なるため直接
的な比較とはならないが、水では50℃の温度差で1%程度
の体積変化が生じるのに対し、コバルトではその5分の1
以下の体積変化しか生じないということになる。
【0014】また、本発明では、体膨張率の違いだけで
はなく、相変化(固体⇔液体⇔気体)に伴う体積変化も
利用できる。特に、水は固体(氷)の方が液体と比べて
密度が小さいという特異性があるため、高い効果を発揮
する。水の体積は4℃の時に最小になるが、大気圧下で
氷を生成すると10%程度体積が膨張する。したがっ
て、薄膜が付着したレジストパターンに水または水溶液
を付着させ、氷結させると、レジストパターンによる凹
凸内で体積膨張するため、薄膜とレジストに適度な応力
が発生し、剥離性が向上する。
【0015】以下、本発明を詳細に説明する。
【0016】本発明のリフトオフ法では、基板上にレジ
ストマスクを形成し、その上から薄膜を成膜した後、
(i) 薄膜を成膜した後、液体を薄膜表面に付着させる第
1工程と、(ii) 薄膜表面に付着させた液体、薄膜およ
びレジストマスクに対して温度変化を与える第2工程
と、(iii) レジストマスクをレジストマスク上の薄膜と
ともに剥離する第3工程とを行う。
【0017】また、基板上に第1の薄膜を成膜した後、
その上にレジストマスクを形成してレジストマスクの形
状を第1の薄膜に転写し、第1の薄膜とレジストマスク
の上から第2の薄膜を成膜した後に上記の第1工程から
第3工程を行って、第1の薄膜と第2の薄膜のパターニ
ングをしてもよい。
【0018】なお、薄膜の成膜方法、レジストマスクの
形成方法、第1の薄膜のパターニング方法(レジストマ
スクの形状の転写方法)は特に限定されず、公知の方法
を用いることができる。また、用いる基板、薄膜、レジ
ストについても特に限定されず、公知の材料を用いるこ
とができる。
【0019】次に、図を用いて本発明のリフトオフ法を
説明する。図3は本発明のリフトオフ法のメカニズムを
説明する模式図である。
【0020】図3(a)は、本発明の第1工程を示す。基
板101上には形状パターンを持つレジストマスク201が形
成されており、それが薄膜401によって覆われている。
そして、本発明の第1工程では、水や水溶液等の液体50
1を薄膜401表面に付着させる。
【0021】図3(b)は、本発明の第2工程を示す。本
発明の第2工程では、第1工程で付着した液体501に対
して、体積が変化するように温度変化を与える。例え
ば、水または水溶液を冷却し、低温下で氷結させる。す
ると、固体の薄膜401と比べて体積膨張が大きい液体501
は、上方にはyで示すように膨張することができるが、
側方にはxで示すようにレジストマスク201および薄膜4
01があるために膨張することが困難である。したがっ
て、図3(b)に示すように、液体501の膨張に伴い、レジ
ストマスク201に対して応力が加えられる。図3(b)で
は、レジストマスク201と薄膜401とが変形した様子を模
式的に表している。そして、通常、この後、液体501、
薄膜401およびレジストマスク201を、レジストを剥離す
るのに好ましい温度、具体的には20〜100℃にす
る。
【0022】また、レジストを剥離するのに好ましい温
度にしつつ、同時に、次工程のレジストマスク201の剥
離を行ってもよい。
【0023】次に、本発明の第3工程として、超音波洗
浄などの公知の方法によりレジストマスク201をレジス
トマスク上の薄膜401とともに剥離することでリフトオ
フプロセスが完了する。第2工程において加えた応力に
よりレジストマスク201が変形しているので、この第3
工程の際にはレジストマスク201と薄膜401とが一度に剥
離しやすくなっている。そのため、信頼性の高いサブミ
クロンサイズの微細加工が可能である。
【0024】第1工程において、液体を薄膜表面に付着
させる方法は特に限定されず、例えば、図4に示すよう
に、スポイト602で液滴501をレジストマスクおよび薄膜
が形成された基板101上に滴下する方法を用いればよ
い。
【0025】付着させる液体の量は、レジストパターン
による凹凸内を満たし、さらにレジストマスク上の薄膜
も覆う量であることが好ましいが、レジストパターンに
よる凹凸内に存在し、薄膜、レジストマスクに十分な応
力を発生させることができれば特に制限されない。
【0026】第1工程および第2工程で使用する液体
は、薄膜を溶解しない材料であれば特に制限されず、様
々な液体を用いることができる。例えば、イソプロピル
アルコール等のアルコール類、アセトン、エーテル、ベ
ンゼン、各種油類、水等を用いることができる。中で
も、凍結による体積膨張を利用できるので、水または水
を主成分とする水溶液を用いることが好ましい。しか
し、要は液体と薄膜、レジストマスクに対して温度変化
を与えた際の体膨張率や相変化を利用することが目的な
ので、これに限定されるものではない。また、温度変化
により体積が逆に収縮する場合においても適応可能であ
る。この場合は、レジスト側壁に対し引張応力が働くこ
とで、剥離が促進されることになる。
【0027】また、基板表面への残渣を考慮すると、残
留しにくく、パーティクルおよび不純物が少ない液体が
好ましい。純水は上記条件を満たす特に好ましい液体の
一つであるが、特性を改善するため界面活性剤などの調
合を行った混合物でもよい。
【0028】第2工程において、液体、薄膜およびレジ
ストマスクに加える温度変化は、液体が体積変化を生じ
れば加熱、冷却いずれの温度変化でもよい。体膨張率を
利用する場合、通常、加熱することになるが、水のよう
に相変化を利用する場合は冷却する。
【0029】加熱の場合には、レジスト材料の耐熱性が
低く、加熱温度範囲が狭くなることがある。加熱する場
合、通常、レジスト材料の構造が変化することなく、良
好な剥離性が得られるので、加熱温度は130℃以下で
あることが好ましい。また、十分な液体の体積膨張、薄
膜およびレジストマスクに発生する応力が得られるの
で、通常、100℃以上加熱することが好ましい。
【0030】一方、冷却の場合には、化学反応を促進す
る心配は少ないが、液体が凝固して固体になってしま
い、固体と液体の体膨張率の違いを利用できない恐れが
ある。その中で、凝固による体積膨張を利用できる水ま
たは水溶液は、化学反応を促進する心配も少なく、十分
な体積膨張を生じて薄膜、レジストマスクに応力を加え
ることができる。冷却する場合、固体と液体の体膨張率
の違いを利用できなくても、液体⇔固体間の相変化を利
用できるために適宜条件を設定すればよい。つまり、凝
固点以下に冷却すればよい。また、このとき、冷却温度
の下限は特に規定されないが、コストの点からは-198℃
以上であることが好ましい。
【0031】また、加熱や冷却を適宜繰り返した後に、
それからレジストを剥離するのに好ましい温度にしても
よい。
【0032】第2工程において、液体に温度変化を与え
る方法は多様にあり、特に限定されない。例えば、水ま
たは水溶液を氷結させるには、液体窒素を溜めた容器に
基板を投入する方法を用いることができる。また、温度
変化を生じさせるスピードに関しては、リフトオフを行
う対象となる薄膜やレジストマスク、液体などの組み合
わせによって決定されるため、適宜調整すればよい。
【0033】また、高温あるいは低温に保つ時間は特に
限定されず、十分にレジストマスクと薄膜とに変形等が
生じれば一瞬でよく、適宜決めればよい。
【0034】第2工程において、液体やレジストマス
ク、薄膜の温度を常温に戻す方法は特に限定されず、例
えば、水または水溶液を氷結させた場合、そのまま放置
してもよいし、エアブローを用いてもよい。
【0035】第3工程において、レジストマスクをレジ
ストマスク上の薄膜とともに剥離する方法は、超音波洗
浄が広く用いられるが、これに限定されるものではな
い。
【0036】超音波洗浄に使用する液体は、剥離対象に
応じて適宜調整すればよく、レジストを溶解するアセト
ンやDMF(ジメチルホルムアミド)などが用いられる。
【0037】レジストを剥離する際の温度は使用する液
体等に応じて適宜決めればよいが、通常、20〜100
℃程度が好ましい。
【0038】また、超音波洗浄の時間、周波数は特に制
限されず、適宜決めればよい。
【0039】さらに、本発明のリフトオフ法は装置化す
ることができる。既存の基板搬送技術や超音波洗浄技術
などを組み合わせることで、安定的に高スループットで
処理を自動的に行うことが可能になる。
【0040】図5に、本発明のリフトオフ法を実施する
装置の一例のフロー図を示す。この装置は、薄膜表面に
水または水溶液を付着して冷却し、氷結させた後、常温
に戻し、レジストマスクをレジストマスク上の薄膜とと
もに剥離するものである。
【0041】LL/ULから取り出した基板は、液体塗布室
に送り込まれる。液体塗布室では、レジストマスクと薄
膜の付いた基板上に液体(水または水溶液)を滴下させ
て必要個所に塗布する。ウエハ全面に均一に塗布するた
め、ここでは真空吸着した基板を高速回転させ、スピン
コートを行っている。液体塗布が終了した基板はロボッ
ト搬送により冷却室に送り込まれる。そして、冷却室で
は、液体窒素を満たした容器に基板を一定時間浸すこと
で急速冷却を行う。冷却後の基板は再び搬送されてエア
シャワー室に送り込まれる。エアシャワーにより液体を
吹き飛ばし、常温に戻した後、基板は超音波洗浄室に搬
送されて、レジストマスクをレジストマスク上の薄膜と
ともに剥離するリフトオフの第3工程が行われる。超音
波洗浄が終了した基板は再びLL/ULに送られて、カセッ
トに収納される。
【0042】図5に示した装置では、本発明における第
1工程から第2工程、すなわち液体塗布室、冷却室、エ
アブロー室の各工程は、何回かプロセスを繰り返すこと
ができるような構成としている。これにより、本発明の
リフトオフプロセスを大面積に渡り均質に行い、歩留ま
りを向上することができる。
【0043】図5に示した装置ではLL/ULに基板が戻っ
てくる構成であるが、基板の入り口と出口とを別に分け
た構成とすることも可能である。また、必要な搬送機構
や各室の構成、稼動ソフトウエアについては、適宜選
定、調整することが可能である。
【0044】このような本発明のリフトオフ装置を使用
することで、本発明のリフトオフ工程を安定に高タクト
で実施することができる。
【0045】本発明のリフトオフ法は、高い信頼性でサ
ブミクロンサイズの微細加工が可能なので、磁気メモリ
に用いられる、2つの強磁性層の間に絶縁層を有するTM
R素子の作成などに好適に用いられる。なお、TMR素子の
強磁性層、絶縁層としては、公知のものいずれでも使用
できる。
【0046】
【実施例】<実施例1>図1に示す加工プロセスを含ま
ないリフトオフ法において、Siウエハ上に形成した0.5
μmから10μmまでのパターン形状が何個剥がれるかを測
定し、剥離能力の評価を行った。
【0047】(テスト媒体の作成)基板には、熱酸化膜
1μm付の(1,0,0)N型Siウエハを用いた。ウエハサイズは
4インチである。
【0048】基板上に作成するレジストマスクは、東京
応化(株)社製LOR-P003レジストを基板上にスピンコー
タで1μm厚さに塗布し、密着露光でμmオーダの形状と
した後、FIBを使ってサブμmサイズまで微細化したもの
を使用した。プリベーク温度、露光後ベーク温度(PE
B)はいずれも90℃、30秒とした。また、FIBはFEI社製F
IB200を用いた。Gaイオンビームの加速電圧は30kVで、
ビーム電流はサブμmオーダーでは11pA、μmオーダーで
は70pAとした。そして、SCM(Selective Carbon Mill)
ガンを用い、図6に示すようなbox in box形状にFIBで
加工し、L=0.5, 0.8, 1.6, 5, 10μmで各サイズ5個ず
つ作成した。加工深さはEPD(End Point Detection)信号
で制御した。
【0049】次いで、FIB加工後のレジスト付きウエハ
に対し、マグネトロンスパッタで絶縁層としてAl2O3を5
0nm厚さに成膜した。
【0050】ここまでの工程を経た基板をテスト媒体と
し、リフトオフを行ってレジストマスクの剥離性を調べ
た。
【0051】(リフトオフ)薄膜表面に付着させる液体
として純水を用いた。レジストマスクおよび絶縁層Al2O
3が形成されたウエハ上に純水3ccを滴下し、その状態で
液体窒素を3cm程度の深さに溜めたSUS製の深溝バットに
1分間浸けた。純水は瞬時に凍結を開始し、白濁すると
同時に多数の亀裂が入り、発生応力が高いことを示し
た。また、始めの30秒前後はウエハの温度が液体窒素温
度以上にあるために裏面で窒素が発生してウエハが液面
に浮き、ウエハの温度が液体窒素と同化すると液中に沈
んだ。
【0052】そして、1分後にバットから取り出して、
25℃室温中にして氷を水に戻した後、エアブローをし
た。ウエハ表面を乾燥した後、20℃でアセトン中で超
音波洗浄を行い、レジストマスクをレジストマスク上の
Al2O3とともに剥離した。超音波洗浄の時間は30分、周
波数は28kHzとした。
【0053】本発明の方法で剥離した0.5μmから10μm
までのパターン形状の個数を表1に示す。
【0054】<実施例2>実施例1と同様にして作成し
たテスト媒体に対し、液体窒素中に1分間浸けた後、氷
を水に戻さずに氷結したままアセトン中で超音波洗浄を
行った以外は実施例1と同様にしてリフトオフ工程を行
った。その結果を表1に示す。
【0055】<比較例1>実施例1と同様にして作成し
たテスト媒体を、実施例1と同じ条件でアセトン中で超
音波洗浄した。つまり、本発明における第1、第2工程
がないだけで、それ以外の処理条件は全て同じとした。
その結果を表1に示す。
【0056】<比較例2>実施例1と同様にして作成し
たテスト媒体を、純水を薄膜表面に付着させずに、実施
例1と同様に液体窒素中に1分間浸けた後、アセトン中
で超音波洗浄した。つまり、本発明における第1工程が
ないだけで、それ以外の処理条件は全て同じとした。そ
の結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】実施例1、2は、比較例1、2と比べて、
特にサブμmサイズにおいて剥離した個数が圧倒的に多
く、本発明の効果が確認された。また、実施例1と実施
例2との間には優位差がないことがわかった。
【0059】さらには、液体を薄膜表面に付着しなかっ
た比較例2は剥離の成功率が実施例1と比べて高くなか
ったことから、液体を薄膜やレジストマスクとともに温
度変化を加えることで応力を発生させるという予想と合
致していることが確認できた。
【0060】<実施例3>図2に示すエッチング加工プ
ロセスを含むリフトオフ法において、Siウエハ上に形成
した0.5μmから10μmまでのパターン形状が何個剥がれ
るかを測定し、剥離能力の評価を行った。
【0061】(テスト媒体の作成)基板には、厚さ1μm
の熱酸化膜があらかじめ堆積されている、4インチの(1,
0,0)N型Siウエハを用いた。
【0062】基板上に作成するレジストマスクは、東京
応化(株)社製LOR-P003レジストを基板上にスピンコー
タで1μm厚さに塗布し、密着露光でμmオーダの形状と
した後、FIBを使ってサブμmサイズまで微細化したもの
を使用した。プリベーク温度、露光後ベーク温度(PE
B)はいずれも90℃、30秒とした。また、FIBはFEI社製F
IB200を用いた。Gaイオンビームの加速電圧は30kVで、
ビーム電流はサブμmオーダーでは11pA、μmオーダーで
は70pAとした。そして、SCM(Selective Carbon Mill)
ガンを用い、図6に示すようなbox in box形状にFIBで
加工し、L=0.5, 0.8, 1.6, 5, 10μmで各サイズ5個ず
つ作成した。加工深さはEPD(End Point Detection)信号
で制御した。
【0063】次いで、FIB加工後のレジスト付きウエハ
をRIEでエッチングした。エッチング条件は、Ar70scc
m、Rf 200W、圧力0.8Paとした。そして、50nm相当のエ
ッチング加工を行った後、マグネトロンスパッタで絶縁
層としてAl2O3を50nm厚さに成膜した。
【0064】ここまでの工程を経た基板をテスト媒体と
し、リフトオフを行ってレジストマスクの剥離性を調べ
た。
【0065】(リフトオフ)薄膜表面に付着させる液体
として純水を用いた。レジストマスクおよび絶縁層Al2O
3が形成されたウエハ上に純水3ccを滴下し、その状態で
液体窒素を3cm程度の深さに溜めたSUS製の深溝バットに
1分間浸けた。純水は瞬時に凍結を開始し、白濁すると
同時に多数の亀裂が入り、発生応力が高いことを示し
た。また、始めの30秒前後はウエハの温度が液体窒素温
度以上にあるために裏面で窒素が発生してウエハが液面
に浮き、ウエハの温度が液体窒素と同化すると液中に沈
んだ。
【0066】そして、1分後にバットから取り出して、
25℃室温中にして氷を水に戻した後、エアブローをし
た。ウエハ表面を乾燥した後、20℃でアセトン中で超
音波洗浄を行い、レジストマスクをレジストマスク上の
Al2O3とともに剥離した。超音波洗浄の時間は30分、周
波数は28kHzとした。
【0067】本発明の方法で剥離した0.5μmから10μm
までのパターン形状の個数を表2に示す。
【0068】<実施例4>実施例3と同様にして作成し
たテスト媒体に対し、超音波洗浄に用いる液体をアセト
ンではなくDMFとした以外は実施例3と同様にしてリフ
トオフ工程を行った。その結果を表2に示す。
【0069】<実施例5>実施例3と同様にして作成し
たテスト媒体に対し、液体窒素中に1分間浸けた後、氷
を水に戻さずに氷結したままアセトン中で超音波洗浄を
行った以外は実施例3と同様にしてリフトオフ工程を行
った。その結果を表2に示す。
【0070】<比較例3>実施例3と同様にして作成し
たテスト媒体を、実施例3と同じ条件でアセトン中で超
音波洗浄した。つまり、本発明における第1、第2工程
がないだけで、それ以外の処理条件は全て同じとした。
その結果を表2に示す。
【0071】<比較例4>実施例3と同様にして作成し
たテスト媒体を、実施例4と同じ条件でDMF中で超音波
洗浄した。つまり、本発明における第1、第2工程がな
いだけで、それ以外の処理条件は全て同じとした。その
結果を表2に示す。
【0072】
【表2】
【0073】実施例3、5は、比較例3と比べて、特に
サブμmサイズにおいて剥離した個数が圧倒的に多く、
本発明の効果が確認された。また、実施例3と実施例5
との間には優位差がないことがわかった。
【0074】実施例4は、比較例4と比べて、特にサブ
μmサイズにおいて剥離した個数が圧倒的に多く、本発
明の効果が確認された。また、実施例4は実施例3と比
べて若干成績がよいことから、DMFの方がアセトンと比
べて剥離性がよいことがわかった。
【0075】<実施例6>本発明のリフトオフ法を用い
てTMR素子を作成した。
【0076】まず、実施例1と同じ基板上に、表3に示
す構成の膜をマグネトロンスパッタで成膜した。トンネ
ル絶縁層(Al2O3)はAlを成膜後、Rfでプラズマ酸化し
た。
【0077】
【表3】
【0078】成膜済みの基板に対し、実施例1と同様に
してレジストを塗布し、密着露光でμmオーダーのパタ
ーニングを施し、FIBでサブμmオーダーのパターニング
を施した。次いで、このレジストマスク付きのウエハを
RIEに投入し、実施例3と同様にしてエッチング加工を
行った。エッチング加工を行った後、ウエハを再びマグ
ネトロンスパッタ装置に投入し、絶縁層としてAl2O3
50nm厚さに成膜した。そして、実施例1と同様にして
リフトオフ工程を行った。
【0079】次に、リフトオフ後の基板に対し、実施例
1と同様にして上部電極を形成するためのレジストマス
クを形成し、マグネトロンスパッタでAlを50nm厚さに
成膜した。そして、実施例1と同様にしてリフトオフを
行って、TMR素子を作成した。
【0080】このようにして作成した素子は、磁気抵抗
効果測定装置でMRを測定したところ、接合面積0.8平方
μmの素子においてMR40%を得た。
【0081】<比較例5>本発明のリフトオフ工程を行
わず、比較例1と同様にアセトン中で超音波洗浄を行っ
てレジストマスクを剥離した以外は実施例6と同様にし
てTMR素子を作成した。
【0082】このようにして作成した素子は、リフトオ
フが不可能でレジストマスクが残留したため、抵抗が大
きく、磁気抵抗効果を検出できなかった。
【0083】<実施例7>実施例6と同じTMR素子をMOS
と書き込み配線とが既に作りこまれているSiウエハ上に
作成し、磁気メモリとした。
【0084】図7に、磁気メモリの製造プロセスを示
す。
【0085】図7(a)は、MOSと書き込み線とが作り
込まれたSiウエハの断面図である。図7(a)におい
て、1010はSi基板、1011はドレイン領域、1012はゲート
酸化膜、1013はソース領域、1014はLOCOS酸化膜、
1015はパッシベーション膜、1016は書き込み線、1017は
プラグ、1018はVdd供給線である。書き込み線は1つ
のプラグの両側に2つあることを1016a, 1016bの形で示
す。また、セルを作成するエリアを2つ分図面上は表示
している。図7(a)の構造を作り込むのに0.4umルールの
半導体プロセスを使用した。
【0086】図7(b)は、TMR素子を構成する薄膜を
積層した状態を示す。図7(b)において、TMR膜1020
は、主に第1強磁性層1021、トンネル絶縁層1022、第2
強磁性層1023で構成される。層構成の詳細は表2の通り
である。成膜にはマグネトロンスパッタを用い、トンネ
ル絶縁層(Al2O3)はAlを成膜後、Rfでプラズマ酸化し
たものを用いた。
【0087】図7(c)は、本発明のリフトオフ法により
セルエリアを規定する加工を行った後の断面図である。
プラグ1017上にのみTMR膜1020が残っており、それ以
外の領域は絶縁膜1030によって覆われている。
【0088】図7(d)は、ビット線1040が形成されて磁
気メモリが完成した様子を示している。
【0089】図8は、作成した磁気メモリの回路図(部
分抜粋)である。T1,T2,T3はトランジスタ、R0は電圧調
整のための固定抵抗、R1はTMRメモリセル、Vddは電
源、S.Aはセンスアンプ、N1はノードを示す。
【0090】実際にはR1がビット線に8ケつながってお
り、個々のセルの選択はトランジスタT1によって行う。
【0091】TMRメモリセルR1は、トンネル膜を挟む
2つの強磁性層の磁化方向が反平行の場合に高抵抗、平
行の場合に低抵抗になる。
【0092】信号の記録はトランジスタT3をアクティブ
にしてワード線に電流を流し、発生する磁界によってT
MRメモリセルR1のメモリ層の磁化方向を“0”、
“1”に対応する方向に変化させることで行う。
【0093】信号の再生はトランジスタT1,T2をアクテ
ィブにしてビット線に電流を流し、TMRメモリセルR1
の抵抗が高いか低いかによってノードN1の電位が変わる
のをセンスアンプS.Aを使って基準信号(ref)と比較す
ることで行う。
【0094】このようにして作成した磁気メモリの動作
を以下の条件で確認した。0.4umルールで作成したメモ
リセルの面積は0.8μm角で、素子抵抗は30kΩである。
MR40%の素子に対しビット線電流10uAを流すと、300mV
のバイアス下で約80mVの信号が得られた。本発明のリ
フトオフ法を行って作成した磁気メモリは、顕著な絶縁
耐圧の低下やリーク電流の増加は認められず、良好な素
子特性を得ることができた。
【0095】
【発明の効果】本発明によれば、高い信頼性でサブミク
ロンサイズの微細加工が可能なリフトオフ法、このリフ
トオフ法を歩留まりよく行うためのリフトオフ装置を提
供することができる。また、工程が簡略化することで大
幅なコストダウンが可能になった。また、本発明のリフ
トオフ法を用いて作成したTMR素子、このTMR素子を利用
した磁気メモリは良好な素子特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】リフトオフ工程を説明する図である。
【図2】エッチング加工を含むリフトオフ工程を説明す
る図である。
【図3】本発明のメカニズムを説明する図である。
【図4】本発明の第1工程の一例を示す図である。
【図5】本発明のリフトオフ装置の一例のフロー図であ
る。
【図6】実施例および比較例で剥離能力を評価するため
に使用した加工形状を示す平面図である。
【図7】本発明のリフトオフ工程を用いて磁気メモリを
作成する工程図である。
【図8】磁気メモリの回路図である。
【符号の説明】
101 基板 201,202,203,204 レジストマスク 301 第1の薄膜 401,402,403,404,405,406,407,408 薄膜 501 液体 602 スポイト 702,703,704,705,706,707,708 第2の薄膜 800 イオン等の活性種 902,903,904 開口 1010 Si基板 1011 ドレイン領域 1012 ゲート酸化膜 1013 ソース領域 1014 LOCOS酸化膜 1015 パッシベーション膜 1016 書き込み線 1017 プラグ 1018 Vdd供給線 1020 TMR膜 1021 第1強磁性層 1022 トンネル絶縁層 1023 第2強磁性層 1030 絶縁膜 1040 ビット線 T1,T2,T3 トランジスタ R0 電圧調整のための固定抵抗 R1 TMRメモリセル Vdd 電源 S.A センスアンプ N1 ノード
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/027 H01L 43/08 Z 21/306 43/12 // H01L 27/105 21/30 570 43/08 572B 43/12 21/306 N 27/10 447

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にレジストマスクを形成し、その
    上から薄膜を成膜した後、レジストマスクをレジストマ
    スク上の薄膜とともに剥離することで薄膜のパターニン
    グを行うリフトオフ法であって、(i) 薄膜を成膜した
    後、液体を薄膜表面に付着させる第1工程と、(ii) 薄
    膜表面に付着させた液体、薄膜およびレジストマスクに
    対して温度変化を与える第2工程と、(iii) レジストマ
    スクをレジストマスク上の薄膜とともに剥離する第3工
    程とを有することを特徴とするリフトオフ法。
  2. 【請求項2】 基板上に第1の薄膜を成膜した後、その
    上にレジストマスクを形成し、レジストマスクの形状を
    第1の薄膜に転写する工程と、第1の薄膜とレジストマ
    スクの上から第2の薄膜を成膜した後、レジストマスク
    をレジストマスク上の第2の薄膜とともに剥離する工程
    とを連続的に行うことで第1の薄膜と第2の薄膜のパタ
    ーニングを行うリフトオフ法であって、(i) 第2の薄膜
    を形成した後、液体を第2の薄膜表面に付着させる第1
    工程と、(ii) 第2の薄膜表面に付着させた液体、第2
    の薄膜およびレジストマスクに対して温度変化を与える
    第2工程と、(iii) レジストマスクをレジストマスク上
    の第2の薄膜とともに剥離する第3工程とを有すること
    を特徴とするリフトオフ法。
  3. 【請求項3】 第2工程において薄膜表面に付着させた
    液体、薄膜およびレジストマスクに対して与える温度変
    化が、加熱または冷却した後に20〜100℃にするも
    のであることを特徴とする請求項1または2に記載のリ
    フトオフ法。
  4. 【請求項4】 第2工程において加熱または冷却した後
    に20〜100℃にするときに、第3工程を同時に行う
    ことを特徴とする請求項3に記載のリフトオフ法。
  5. 【請求項5】 第1工程において薄膜表面に付着させた
    液体が、水または水溶液であることを特徴とする請求項
    1または2に記載のリフトオフ法。
  6. 【請求項6】 第1工程において薄膜表面に付着させた
    液体が、純水であることを特徴とする請求項5に記載の
    リフトオフ法。
  7. 【請求項7】 第3工程において、超音波洗浄によりレ
    ジストマスクをレジストマスク上の薄膜とともに剥離す
    ることを特徴とする請求項1または2に記載のリフトオ
    フ法。
  8. 【請求項8】 第3工程において超音波洗浄に用いる液
    体が、アセトンまたはDMFであることを特徴とする請求
    項7に記載のリフトオフ法。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載のリフトオフ法の第1工
    程を行う液体塗布室と、第2工程を行う加熱室または冷
    却室と、第3工程を行うレジストマスク剥離室とを備え
    たリフトオフ装置。
  10. 【請求項10】 請求項2に記載のリフトオフ法の第1
    工程を行う液体塗布室と、第2工程を行う加熱室または
    冷却室と、第3工程を行うレジストマスク剥離室とを備
    えたリフトオフ装置。
  11. 【請求項11】 2つの強磁性層の間に絶縁層を有する
    TMR素子であって、請求項2に記載のリフトオフ法を用
    いて作成したものであることを特徴とするTMR素子。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載のTMR素子を利用し
    たことを特徴とする磁気メモリ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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