JP2003084251A - 光導波路素子 - Google Patents

光導波路素子

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JP2003084251A
JP2003084251A JP2001279397A JP2001279397A JP2003084251A JP 2003084251 A JP2003084251 A JP 2003084251A JP 2001279397 A JP2001279397 A JP 2001279397A JP 2001279397 A JP2001279397 A JP 2001279397A JP 2003084251 A JP2003084251 A JP 2003084251A
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JP
Japan
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thin film
film heater
heater
waveguide
tantalum nitride
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Pending
Application number
JP2001279397A
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English (en)
Inventor
Seiichi Kashimura
誠一 樫村
Nobuaki Kitano
延明 北野
Kotaro Tanaka
康太郎 田中
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長時間通電加熱しても窒化タンタル薄膜ヒー
タの表面が酸化して抵抗値が劣化しない光導波路素子を
提供する。 【解決手段】 窒化タンタル薄膜ヒータ14を有する石
英系ガラス光導波路素子において、上記窒化タンタル薄
膜ヒータ14の下面および上面にSi34 からなる酸
化防止膜20を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信分野で用い
られる石英系ガラス光導波路素子に係り、特に位相シフ
タとしての窒化タンタル薄膜ヒータを備えた光導波路素
子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、石英系ガラス光導波路により構成
される光干渉計を用いて、光減衰器、光分岐器、光スイ
ッチ等の機能部品が開発されている。
【0003】通常ガラス導波路型光干渉計に用いられる
位相シフタには、熱光学効果を利用するための薄膜ヒー
タが用いられている。図6に従来の光減衰器の上面図、
図7に図6の VII-VII線断面図を示す。
【0004】図6に示すように、光減衰器は、石英ガラ
ス基板5上に、入力導波路1aおよび出力導波路1b
と、これら入力導波路1aおよび出力導波路1bの端部
にそれぞれ接続する2つののY分岐導波路2a,2b
と、これらY分岐導波路2a,2bの一方の分岐した端
部同士と他方の分岐した端部同士を接続する長さの等し
い2本のアーム導波路3a,3bとからなる光導波路が
形成されており、図7に示すように、一方のアーム導波
路3a上に窒化タンタル(Ta2 N)薄膜ヒータ4が形
成され、さらにこの薄膜ヒータ4はSiO2保護膜6で
覆われている。
【0005】SiO2 保護膜6は、大気中の水分など抵
抗を劣化させる要因の浸入を防ぐ役割を果たしている。
【0006】この光減衰器の薄膜ヒータ4に電力を供給
しないときは、入力導波路1aから入射した信号光は、
Y分岐導波路2aで2本のアーム導波路3a,3bに等
分配される。等分配された光は、Y分岐導波路2bで結
合し、出力導波路1bを通して入力信号光パワーがその
まま出射する。
【0007】これに対して、薄膜ヒータ4に電力を供給
して加熱すると、加熱されたアーム導波路3aのコアの
屈折率が変化し、光の位相が変わる。位相が変化すると
Y分岐導波路2bで結合する光の強度が変化する。すな
わち、この光強度は、薄膜ヒータ4に供給する電力を変
えることによってコントロールすることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た窒化タンタル薄膜ヒータ4においては、ヒータ表面と
SiO2 保護膜6との界面付近で、TaがSiよりも酸
化しやすいことに起因して、長時間の通電加熱時にTa
2 Nが酸化され、Ta25 に変化する現象が起こり、
薄膜ヒータ4の抵抗値が劣化(増加)するという問題が
あった。さらにこの抵抗値変化は光減衰量を変化させる
要因となった。
【0009】そこで、本発明の目的は、長時間通電加熱
しても窒化タンタル薄膜ヒータの表面が酸化して抵抗値
が劣化しない光導波路素子を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1の発明は、窒化タンタル薄膜ヒータを有する
石英系ガラス光導波路素子において、上記窒化タンタル
薄膜ヒータの下面および上面にSi34 からなる酸化
防止膜を形成したものである。
【0011】請求項2の発明は、窒化タンタル薄膜ヒー
タを有する石英系ガラス光導波路素子において、上記窒
化タンタル薄膜ヒータの全面をSi34 からなる酸化
防止膜で被覆したものである。
【0012】上記請求項1の構成によれば、長時間通電
加熱しても、薄膜ヒータの表面に形成されたSi34
酸化防止膜によりTa2 Nの酸化が防止される。この薄
膜ヒータは抵抗変化が少ないので光減衰量が変化せず、
熱光学効果が安定した光干渉計を実現できる。
【0013】上記請求項2の構成によれば、薄膜ヒータ
の横方向からの酸化も抑止される。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好適一実施の形態
を添付図面に基づいて詳述する。
【0015】図2は本発明にかかる光導波路素子である
光減衰器の上面図、図1は図2のI−I線断面図を示し
ている。
【0016】図2に示すように、この光減衰器は、石英
ガラス基板15上に、コアとそのコアを覆うクラッドと
からなる光導波路が形成され、さらにそのコアの近傍
に、コアを加熱して波長シフトさせるための窒化タンタ
ル(Ta2 N)材料膜で形成された薄膜ヒータが形成さ
れている。
【0017】光導波路は、入力導波路11aおよび出力
導波路11bと、これら入力導波路11aおよび出力導
波路11bの端部にそれぞれ接続する2つのY分岐導波
路12a,12bと、これらY分岐導波路12a,12
bの一方の分岐した端部同士及び他方の分岐した端部同
士を接続する長さの等しい2本のアーム導波路13a,
13bとで構成されており、上述した薄膜ヒータは、一
方のアーム導波路13a上にコアとほぼ平行に形成され
ている。
【0018】そして、図1に示すように、この薄膜ヒー
タ14は、上面と下面がSi34で形成された酸化防止
膜20a,20dで被覆されており、さらにその上か
ら、大気中の水分など抵抗を劣化させる要因の浸入を防
ぐためのSiO2 保護膜16で覆われている。
【0019】この光減衰器を製造するに際しては、ま
ず、光導波路が形成された石英ガラス基板15の表面
に、プラズマCVD法により下側酸化防止膜20dとし
てSi34 薄膜を0.1μm堆積させ、続いて反応性
スパッタリング法によりTa2 Nヒータ膜14を0.2
μm堆積させる。その後、再度プラズマCVD法により
上側酸化防止膜20uとしてSi34 薄膜を0.1μ
m形成する。
【0020】ヒータ形状パターンは、フォトリソグラフ
ィ技術を用いてパターニングしたレジストをマスク材と
して、SF6 ガスを用いた反応性イオンエッチングによ
り形成する。
【0021】最後にプラズマCVD法を用いてSiO2
保護膜16を約2μm形成して、光減衰器が製造され
る。
【0022】次に、作用を説明する。
【0023】この光減衰器の薄膜ヒータ14に電力を供
給しないときは、入力導波路11aから入射した信号光
は、入力側のY分岐導波路12aで2つのアーム導波路
13a,13bに等分配される。これら等分配された光
は、出力側のY分岐導波路12bで結合し、出力導波路
11bを通して入力信号光パワーがそのまま出射する。
【0024】これに対して、薄膜ヒータ14に電力を供
給して加熱すると、加熱されたアーム導波路13aのコ
アの屈折率が変化し、光の位相が変わる。位相が変化す
ると出力側のY分岐導波路12bで結合する光の強度が
変化する。これを利用し、薄膜ヒータ14に供給する電
力を変えることによって、光強度をコントロールする。
【0025】また、長時間通電加熱した際には、薄膜ヒ
ータ14の表面に形成されたSi34 酸化防止膜によ
りTa2 Nの酸化が防止されるため、薄膜ヒータ14の
抵抗変化が少なく、光減衰量が変化しない。これによ
り、熱光学効果が安定した光干渉計を実現できる。
【0026】以上説明したように、本発明により抵抗変
動や断線等を防ぐことが可能となるので、薄膜ヒータ1
4の長寿命化を図ることができる。
【0027】次に、本発明の他の実施の形態について述
べる。
【0028】図4に他の光減衰器の断面図を示す。
【0029】図4に示すように、この光減衰器は、図
1、図2に示した光減衰器と同様に、石英ガラス基板2
5上に、コアとそのコアを覆うクラッドとからなる光導
波路が形成され、さらに一方のコアの近傍に、コアを加
熱して波長シフトさせるための窒化タンタル(Ta2
N)材料膜で形成された薄膜ヒータ24が形成されてい
る。
【0030】この光減衰器にあっては、薄膜ヒータ24
の全面がSi34 で形成された酸化防止膜30で被覆
されており、さらにその上から、大気中の水分など抵抗
を劣化させる要因の浸入を防ぐためのSiO2 保護膜2
6で覆われている。
【0031】この光減衰器を製造するに際しては、先
ず、光導波路が形成された石英ガラス基板25の表面
に、プラズマCVD法によりSi34 薄膜を0.1μ
堆積させ、続いて反応性スパッタリング法によりTa2
Nヒータ膜24を0.2μm堆積させる。その後、フォ
トリソグラフィ技術を用いてレジスト材でヒータパター
ンを形成し、このレジストパターンをマスクとしてSF
6 ガスを用いた反応性イオンエッチングにより薄膜ヒー
タ24を形成する。
【0032】そして、再度プラズマCVD法により薄膜
ヒータ24の側面と上面にSi3 4 薄膜を0.1μm
形成し、ヒータ全面を酸化防止膜30で被覆する。
【0033】このSi34 薄膜は、フォトリソグラフ
ィ技術と反応性イオンエッチングにより、ヒータ付近以
外の部分を除く。
【0034】最後に、図1、図2に示した実施の形態と
同様、プラズマCVD法を用いてSiO2 保護膜26を
約2μm形成して、光減衰器が製造される。
【0035】このようにして製造された光減衰器は、長
時間通電加熱した際に、Si34酸化防止膜30によ
り、薄膜ヒータ24の下面と上面だけでなく側面も酸化
が防止されるため、さらに薄膜ヒータ24の抵抗変化が
少なくなり、光減衰量の変化もより小さくできる。
【0036】次に、酸化防止膜による抵抗率変化の低減
効果について説明する。
【0037】実験に際しては、Si34 薄膜が無い薄
膜ヒータ、下面および上面にSi34 膜が有る薄膜ヒ
ータ、全面にSi34 膜が有る薄膜ヒータのそれぞれ
に1Wの電力を供給し、500時間の通電を行って薄膜
ヒータの抵抗率変化を測定した。
【0038】その結果を図3、図5に示す。
【0039】図3、図5中、横軸は通電時間(時間)、
縦軸は抵抗変化率(%)を示している。また、図3の
(1)はSi34 薄膜が無い薄膜ヒータの抵抗率変化
を示しており、(2)は薄膜ヒータの下面および上面に
Si34 膜が有る薄膜ヒータの抵抗率変化を示してい
る。
【0040】図3に示すように、酸化防止膜が無い場合
の500時間後の抵抗変化率は約10%であったのに対
して、下面および上面に酸化防止膜が形成された場合の
抵抗変化率は5%程度であった。
【0041】この結果から、薄膜ヒータの下面および上
面にSi34薄膜を形成することにより、抵抗の変化率
を約半分に低減できることが分かる。
【0042】さらに、図5に、(1)下面および上面に
Si34 膜が有る薄膜ヒータの抵抗率変化と、(2)
全面にSi34 膜が有る薄膜ヒータの抵抗率変化を示
す。
【0043】図5に示すように、下面と上面に酸化防止
膜が形成された場合の500時間後の抵抗変化率は、上
述したように5%程度であったのに対して、全面に酸化
防止膜が形成された場合の抵抗変化率は3.5%程度で
あった。
【0044】この結果から、薄膜ヒータの下面および上
面だけでなく、全面にSi34薄膜を形成することによ
り、さらに抵抗変化率を小さくできることが分かる。
【0045】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、Ta2
薄膜ヒータの酸化を防止することができるため、抵抗変
動や断線等を防ぐことが可能となる。すなわち、薄膜ヒ
ータの長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す光減衰器の断面図
である。
【図2】図1の光減衰器の上面図である。
【図3】図1の光減衰器の通電時間に対する抵抗変化率
の変化を示す図である。
【図4】本発明の他の実施の形態を示す光減衰器の断面
図である。
【図5】図4の光減衰器の通電時間に対する抵抗変化率
の変化を示す図である。
【図6】従来の光減衰器の上面図である。
【図7】図6の VII-VII線断面図である。
【符号の説明】
13a,13b アーム導波路(光導波路) 14 薄膜ヒータ 15 石英ガラス基板 16 保護膜 20 酸化防止膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 康太郎 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社オプトロシステム研究所内 Fターム(参考) 2H047 KA04 KA11 LA12 NA01 QA07 RA08 TA00 2H079 AA06 AA12 BA01 BA03 DA17 DA23 EA05 EA34 EB27

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化タンタル薄膜ヒータを有する石英系
    ガラス光導波路素子において、上記窒化タンタル薄膜ヒ
    ータの下面および上面にSi34 からなる酸化防止膜
    を形成したことを特徴とする光導波路素子。
  2. 【請求項2】 窒化タンタル薄膜ヒータを有する石英系
    ガラス光導波路素子において、上記窒化タンタル薄膜ヒ
    ータの全面をSi34 からなる酸化防止膜で被覆した
    ことを特徴とする光導波路素子。
JP2001279397A 2001-09-14 2001-09-14 光導波路素子 Pending JP2003084251A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016054168A (ja) * 2014-09-02 2016-04-14 住友電気工業株式会社 半導体素子及び半導体素子の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016054168A (ja) * 2014-09-02 2016-04-14 住友電気工業株式会社 半導体素子及び半導体素子の製造方法

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