JP3077719B2 - 熱光学位相シフタ - Google Patents

熱光学位相シフタ

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JP3077719B2 JP04192078A JP19207892A JP3077719B2 JP 3077719 B2 JP3077719 B2 JP 3077719B2 JP 04192078 A JP04192078 A JP 04192078A JP 19207892 A JP19207892 A JP 19207892A JP 3077719 B2 JP3077719 B2 JP 3077719B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光導波回路部品に関する
ものであり、さらに詳細には、基板上に配置された単一
モードガラス光導波路の光路長を調節するための熱光学
位相シフタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、平面基板上に製作される単一モー
ド光導波路、特に、シリコン基板上に作製可能な石英系
ガラス単一モード光導波路は、そのコア部の断面寸法を
通常使用されている単一モード光ファイバに合わせて5
〜10μm程度に設定することができるため、光ファイ
バとの整合性に優れた実用的な導波路型光部品の実現手
段として期待されている(例えば、河内正夫:「石英系
光導波路と集積光部品への応用」光学、vol.18
(1989),pp.681−686参照)。
【0003】とりわけ、石英系ガラス単一モード光導波
路により構成される導波路型光干渉計は、単一モード光
ファイバ通信用や光センサ用の重要な光部品、例えば、
導波路型光合分波器、光スイッチ等として期待されてい
る。
【0004】導波路型光干渉計の分野においては、伝搬
光の位相を調節する機構を光導波路に具備させることが
必要である。
【0005】図1に、熱光学位相シフタとそれを用いた
(2×2)導波路型熱光学スイッチの概略構成図を示
す。図1の(a)は平面図であり、図1の(b)は図1
の(a)のA−A′線における拡大断面図である。ここ
で、1はシリコン基板、2,3は石英系ガラスからなる
コア部、4はコア部2,3を覆っているクラッド層、
5,6は2本の光導波路が近接してなる3dB方向性結
合器、7はコア部2の上のクラッド層4の表面に形成さ
れた薄膜ヒータ、8a,8bは薄膜ヒータ7へ給電する
ための電気配線パッド部である。
【0006】以上のような構成において、薄膜ヒータ7
を駆動しない状態では入力ポート2aから入射した光は
光クロスポートとして出力ポート3bから出力される。
この状態で薄膜ヒータ7に通電し、クラッド層4を介し
てコア部2を加熱すると、石英系ガラスのいわゆる熱光
学効果(Thermo−optic effect)に
より、コア部2の屈折率が増加し、薄膜ヒータ7の下部
の実効的な屈折率が変化し、伝搬光の位相を変化させる
ことができる(M.Haruna,“Thermoop
tic Waveguide Devices”,JA
RECT,vol.17,オーム社,pp.69〜8
1)。石英系ガラスの屈折率温度係数dn/dT(n:
屈折率、T:温度)は10-5(1/℃)程度であるか
ら、5mmの長さにわたって光導波路の温度を15℃上
昇させると、光路長を0.75μmだけ変化させること
ができ、これは、例えば、波長1.5μmの伝搬光に対
しては、半波長すなわちπラジアンの位相シフトを与え
ることに相当する。この時、熱光学位相シフタのない導
波路を伝搬してきた光と熱光学位相シフタを伝搬してき
た光とで位相差がπになり、入力ポート3aから入射し
た光は結果としてスルーポートとして出力ポート2bか
ら出力される。
【0007】上述した熱光学効果を利用した位相制御
は、顕著な電気光学効果を有さない石英系ガラス光導波
路の位相制御手段として有効である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
熱光学位相シフタには実用上次のような問題点があっ
た。
【0009】従来、薄膜ヒータ7としては抵抗温度係数
の小さなCrが使われてきた。しかし、対称マッハツェ
ンダ干渉計の一方のアーム導波路に熱光学位相シフタを
配置した熱光学スイッチにおけるスイッチ電力の環境温
度依存性を測定したところ、環境温度が上昇すると図2
に示すように、スイッチ電力が小さくなることがわかっ
た。この時、薄膜ヒータの温度係数は−2×10-3(l
/℃)であった。ここで、上述の熱光学スイッチがスイ
ッチングするのは、マッハツェンダ干渉計の2本のアー
ム導波路でλ/2(λ:光の波長)の光路長差が生じた
時であり、すなわち、熱光学位相シフタにスイッチ電力
を供給した時に光路長がλ/2だけ変化する。従って、
図2は、同じλ/2という光路長の変化を生ずるスイッ
チ電力が環境温度の上昇によって小さくて済むことを意
味する。
【0010】この原因を別の実験で調べたところ、図3
に示されるようにシリコン基板上の石英系ガラス導波路
の単位光路長の温度係数(1/(nL))・d(nL)
/dTが環境温度と共に2×10-3(1/℃)の割合で
増加することがわかった。ここで、導波路の光路長とは
光にとって感じられる長さで、屈折率n×導波路の長さ
Lを意味する。
【0011】上述のように、スイッチ電力が環境温度に
よって変化するために、ある環境温度における薄膜ヒー
タへの印加電力を最適なスイッチ電力に調節しても、環
境温度が変化すると薄膜ヒータへの印加電力がスイッチ
電力からずれるという問題があった。例えば、20℃に
おいて最適なスイッチ電力を与えるよう電源電圧を設定
しても環境温度が0℃以下または40℃以上になると、
図4に示されるようにクロストークが−25dBを越え
てしまう。ここで、薄膜ヒータにはCr薄膜を用いた。
Crからなる薄膜ヒータの抵抗の温度係数は2×10-4
(1/℃)であった。
【0012】熱光学スイッチとして正常に機能する条件
を、クロストークが−25dB以下であることと考える
と、その温度範囲は最適なスイッチ電圧を与えた温度T
0 を中心にT0 ±20℃となる。つまり、従来の石英系
ガラス導波路型熱光学スイッチは、スイッチ電力の環境
温度依存性のためにある限られた環境温度範囲内でしか
機能しないという問題点があった。
【0013】この問題を解決する一手法として、電源と
薄膜ヒータの間に外付けの温度補償器を入れて薄膜ヒー
タへの供給電力が常に最適な電力になるように調節する
方法が「B−1035 光映像分配システムの多チャン
ネル化へ向けた宅内選択装置の一検討」1992年電子
情報通信学会春期大会予稿集4−187に報告されてい
る。しかしながら、この方法は個々のスイッチに対して
複雑な電源回路を必要とするため、複数のスイッチが集
積化された場合に不適切であるという問題点があった。
【0014】そこで、本発明の目的は、環境温度に依存
しない石英系ガラス導波路型熱光学スイッチを可能にす
る熱光学位相シフタを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の熱光学位相シフタは、基板と、該基
板上にコア部をクラッド層により覆って設けられたガラ
ス光導波路と、該ガラス光導波路近傍に配置された薄膜
ヒータとからなる熱光学位相シフタであって、前記薄膜
ヒータの抵抗温度係数が1×10-3から3×10-3(l
/℃)の範囲内にあることを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明によれば、熱光学位相シフタを定電圧源
で駆動することにより、環境温度に依存せず広い温度範
囲で機能する石英系ガラス導波路型熱光学スイッチが実
現することができる。
【0017】つまり、環境温度が上昇すると、石英系ガ
ラス導波路の光路長の温度係数(1/(nL))・d
(nL)/dTが増加する。これによってスイッチ電力
は小さく済むようになる。本発明の熱光学位相シフタ
は、(1/(nL))・d(nL)/dTの温度依存性
と同じ割合で薄膜ヒータの抵抗が増加する。この薄膜ヒ
ータを定電圧源で駆動しておけば、抵抗の増加と共に流
れる電流が減少して、常に最適なスイッチ電力を与える
ことができる。
【0018】光スイッチのような汎用部品は、使用環境
温度に依存せずに機能することが極めて重要であり、本
発明によって石英系ガラス導波路型熱光学スイッチは汎
用部品として広く使用されることが可能となる。本発明
の熱光学位相シフタはシリコン基板上の石英系ガラスの
光路長温度係数(1/(nL))・d(nL)/dTが
室温付近で約2×10-3(l/℃)の割合で増加する。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0020】図1に示した構成の光導波路の構造の諸元
は種々に定めることができるが、ここでは以下の通りに
定めた。すなわち、シリコン基板1の厚さを1mm、ク
ラッド層3の厚さを50μm、コア部2の断面寸法を8
μm×8μm、コアとクラッド層と間の比屈折率差を
0.3%とした。
【0021】このような石英系光導波路構造は、SiC
4 ,TiCl4 などの原料ガスの火炎加水分解反応を
利用したガラス膜の堆積法と反応性イオンエッチング法
との公知の組み合わせにより作製される。薄膜ヒータは
以下に挙げる各種の金属を真空蒸着法で付着させた。そ
のパターン化については、フォトリソグラフィ法によっ
てパターン化したレジストの上から金属の真空蒸着を行
い、その後にレジストを有機溶剤中に浸漬することによ
り剥離するリフトオフ法を用いた。
【0022】図3に示すようにシリコン基板上の石英系
ガラス導波路の光路長温度係数(1/(nL))・d
(nL)/dTは2×10-3(1/℃)の割合で環境温
度と共に増加する。正確には光路長温度係数が以下の温
度の関数として与えられる。
【0023】
【数1】 (1/(nL))・d(nL)/dT = 1.0×10-5+ 2×10-8×T (1/℃) この結果は図2に示したようにスイッチングに必要な電
力が環境温度と共に小さくなる。これは、環境温度が高
くなることによって1℃あたりの単位光路長の伸び、
(1/(nL))・d(nL)/dTが大きくなり、そ
の結果としてπラジアン位相をシフトさせるためのスイ
ッチ電力が小さくて済むようになったと解釈することが
できる。
【0024】一般に、このような熱光学スイッチは定電
圧源で駆動する。従って、薄膜抵抗の温度係数が約2×
10-3(1/℃)であれば、一定の駆動電圧で環境温度
によらず常に最適なスイッチ電力を与えることができ
る。
【0025】電源電圧を20℃で最適化した後、環境温
度を変化させてクロストークがどのように変化するかを
いくつかの薄膜ヒータ温度係数に関しての計算結果を図
5に示す。ここで、薄膜ヒータの抵抗温度係数を0〜4
×10-3(l/℃)変化させて計算を行った。図6は薄
膜抵抗の温度係数に対して熱光学スイッチが機能する使
用可能温度範囲幅を示したものである。ただし、使用可
能温度範囲幅はスイッチストロークが−25dB以下と
なる温度範囲幅である。以上の結果よりわかるように、
定電圧源を用いて熱光学スイッチを駆動する場合は、薄
膜ヒータの抵抗が2×10-3(1/℃)程度の抵抗温度
係数であれば熱光学スイッチの使用可能温度範囲が大幅
に広くなる。
【0026】実施例1 熱光学位相シフタの薄膜ヒータとして導波路上部のオー
バークラッド層の表面にNi薄膜を2000Åの厚さに
真空スパッタリング法で作製した。薄膜ヒータのパター
ンの幅を50μm、長さを5mmとした。この時の電気
抵抗は530Ωであった。また、20℃における抵抗温
度係数を測定したところ、2.6×10-3(1/℃)で
あった。この熱光学位相シフタを用いた導波路型熱光学
スイッチのクロストークと環境温度との関係を図7に示
す。ここで、定電圧源の電圧を20℃で最適なスイッチ
ングが行われるように設定した。図7からわかるように
定電圧電源で駆動した場合、スイッチングを行った時の
クロストークが−25dB以下を確保できる温度範囲幅
が従来のCrを用いた時の40℃に比べて約60℃も広
い100℃である。
【0027】実施例2 熱光学位相シフタの薄膜ヒータとして導波路上部のオー
バークラッド層の表面にPt薄膜を2000Åに真空蒸
着法を用いて作製した。薄膜ヒータのパターンの幅を5
0μm、長さを5mmとした。この時の電気抵抗は40
0Ωであった。また、20℃における抵抗温度係数を測
定したところ、1.5×10-3(1/℃)であった。こ
の時の熱光学スイッチのクロストークと環境温度との関
係を図8に示す。ここで、定電圧源の電圧は20℃で最
適なスイッチが行われるように設定した。図8からわか
るように定電圧電源で駆動した場合、スイッチングを行
った時のクロストークが−25dB以下を確保できる温
度範囲が140℃以上である。
【0028】実施例3 熱光学位相シフタの薄膜ヒータとして導波路上部のオー
バークラッド層表面にRh薄膜を2000Åに真空蒸着
法で形成した。薄膜ヒータのパターンの幅を50μm、
長さを5mmとした。この時の電気抵抗は450Ωであ
った。また20℃における抵抗温度係数を測定したとこ
ろ、1.8×10-3(l/℃)であった。この時の熱光
学スイッチのクロストークと環境温度との関係を図9に
示す。ここで、定電圧源の電圧は20℃で最適なスイッ
チが行われるように設定した。図9からわかるように定
電圧電源で駆動した場合、スイッチングを行った時のク
ロストークが−25dB以下を確保できる温度範囲幅は
従来のCrを用いた時に比べて十分に広い。
【0029】実施例4 熱光学位相シフタの薄膜ヒータとして導波路上部のオー
バークラッド層の表面にAu/Cr薄膜をそれぞれCr
を300Å、Auを1000Åの厚さに真空蒸着法で作
製した。これはオーバークラッドガラスと密着性の良い
Crの上にAuを連続蒸着したものである。薄膜ヒータ
のパターンの幅を50μm、長さを5mmとした。この
時の電気抵抗は70Ωであった。また、20℃における
抵抗温度係数を測定したところ、1.6×10-3(l/
℃)であった。この時の熱光学スイッチのクロストーク
と環境温度との関係を図10に示す。ここで、定電圧源
の電圧は20℃で最適なスイッチが行われるように設定
した。図10からわかるように定電圧電源で駆動した場
合、スイッチングを行った時のクロストークが−25d
B以下を確保できる温度範囲幅は従来のCrを用いた時
に比べて十分に広い。
【0030】実施例5 熱光学位相シフタの薄膜ヒータとして導波路上部のオー
バークラッド層の表面に2000Åの膜厚のNi−Cu
薄膜を電子ビーム蒸着法で作製した。ターゲットとして
はNiとCuの重量比で10:0,9:1,8:2,
7:3の4種類を用意した。それぞれのターゲットを用
いて形成した薄膜ヒータの抵抗温度係数とターゲット重
量比との関係を図11に示す。ここで、定電圧源の電圧
は20℃で最適なスイッチングが行われるように設定し
た。この結果、Ni:Cuの重量比が9:1のターゲッ
トを用いて作製した薄膜ヒータの温度係数が最も2×1
-3(l/℃)に近いことが分かった。Ni:Cu=
8:2以上の時、抵抗温度係数は1×10-3〜3×10
-3(1/℃)となる。次に、このターゲットを用いて実
際の石英導波路型熱光学スイッチを作製した。熱光学位
相シフタの薄膜ヒータのパターンの幅を50μm、長さ
を5mmとした。この時の電気抵抗は490Ωであっ
た。この時の熱光学スイッチのクロストークと環境温度
との関係を図12に示す。ここで、定電圧源の電圧は2
0℃で最適なスイッチが行われるように設定した。図1
2からわかるように定電圧電源で駆動した場合、スイッ
チングを行った時のクロストークが−25dB以下を確
保できる温度範囲幅は従来のCrを用いた時に比べて十
分に広い。
【0031】実施例6 熱光学位相シフタの薄膜ヒータとして導波路上部のオー
バークラッド層の表面にCr薄膜を真空蒸着法で作製し
た。その後、1100℃のN2 雰囲気中で1時間熱処理
することによりCrNからなる薄膜ヒータを形成した。
図13にCrN膜厚と抵抗温度係数の関係を示す。ここ
で、定電圧源の電圧は20℃で最適なスイッチが行われ
るように設定した。この結果、CrNの膜厚が420Å
程度の時に抵抗温度係数が2×10-3(l/℃)になる
ことが分かる。また、CrNの膜厚が約400Å以上の
時、抵抗温度係数は1.9×10-3(l/℃)以上であ
る。次に、420Åの膜厚で実際の熱光学スイッチを作
製した。薄膜ヒータのパターンの幅を50μm、長さを
5mmとした。この時の電気抵抗は3100Ωであっ
た。また、20℃における抵抗温度係数を測定したとこ
ろ、2.1×10-3(l/℃)であった。この時の熱光
学スイッチのクロストークと環境温度との関係を図14
に示す。ここで、定電圧源の電圧は20℃で最適なスイ
ッチングが行われるように設定した。図14からわかる
ように定電圧電源で駆動した場合、スイッチングを行っ
た時のクロストークが−25dB以下を確保できる温度
範囲幅は従来のCrを用いた時に比べて十分に広い。
【0032】本発明はシリコン基板上に作製し石英系光
導波路の光路長温度係数(1/(nL))・d(nL)
/dTが約2×10-3(1/℃)であることが初めて明
らかになったことに基づいたものであり、定電圧源を用
いて熱光学位相シフタを駆動する場合は以上述べたとお
り薄膜ヒータの抵抗温度係数(1/R)・(dR/d
T)を約2×10-3(1/℃)に設定することによって
熱光学スイッチの使用可能温度範囲を広げることができ
る。一方、定電流源を用いて熱光学位相シフタを駆動す
る場合は、定電圧源を使用した場合と逆に、熱光学位相
シフタの薄膜ヒータの抵抗温度係数を−2×10-3(1
/℃)程度に設定することによって熱光学スイッチの使
用可能温度範囲を広げることができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
抵抗温度係数が約2×10-3(1/℃)程度である薄膜
ヒータを使用することによって導波路型熱光学スイッチ
の使用可能温度範囲を大幅に広げることができた。熱光
学スイッチという極めて汎用性の大きな部品にとって使
用可能な温度範囲が広いということは非常に大きな利点
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱光学位相シフタとそれを用いた導波路型熱光
学スイッチの概略構成図を示すもので、(a)は平面構
成図、(b)は(a)のA−A′線における拡大断面図
である。
【図2】シリコン基板上に作製した石英系導波路型熱光
学スイッチにおけるスイッチ電力の環境温度依存性を示
す特性図である。
【図3】シリコン基板上に形成した石英系導波路の単位
光路長あたりの温度係数の環境温度依存性を示す特性図
である。
【図4】熱光学位相シフタ用の薄膜ヒータにCr薄膜を
使用した場合の熱光学スイッチのクロストークの環境温
度依存性を示す特性図である。
【図5】熱光学位相シフタ用の薄膜ヒータの電源として
定電圧源を使用した時の熱光学スイッチのクロストーク
の環境温度依存性の計算値を示す図である。
【図6】薄膜ヒータの抵抗温度係数に対する熱光学スイ
ッチの温度範囲幅の計算値を示す図である。
【図7】熱光学位相シフタとして実施例1に示すNi薄
膜ヒータ抵抗を用いた時の導波路型熱光学スイッチのク
ロストークの環境温度依存性を示す特性図である。
【図8】熱光学位相シフタとして実施例2に示すPt薄
膜ヒータ抵抗を用いた時の導波路型熱光学スイッチのク
ロストークの環境温度依存性を示す特性図である。
【図9】熱光学位相シフタとして実施例3に示すRh薄
膜ヒータ抵抗を用いた時の導波路型熱光学スイッチのク
ロストークの環境温度依存性を示す特性図である。
【図10】熱光学位相シフタとして実施例4に示すAu
とCrの二層構造の薄膜ヒータ抵抗を用いた時の導波路
型熱光学スイッチのクロストークの環境温度依存性を示
す特性図である。
【図11】実施例5において電子ビーム蒸着用ターゲッ
ト中のNiとCuの重量比を変化させた時作製した薄膜
ヒータの抵抗温度係数の変化を示す特性図である。
【図12】熱光学位相シフタとして実施例5に示すNi
−Cuからなる薄膜ヒータの抵抗を用いた時の導波路型
熱光学スイッチのクロストークの環境温度依存性を示す
特性図である。
【図13】実施例6においてCrNからなる薄膜ヒータ
の膜厚を変化させた時の抵抗温度係数の変化を示す特性
図である。
【図14】熱光学位相シフタとして実施例6に示すCr
N薄膜ヒータ抵抗を用いた時の導波路型熱光学スイッチ
のクロストークの環境温度依存性を示す特性図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2,3 コア部 4 クラッド層 5,6 方向性結合器 7 薄膜ヒータ 8a,8b 電気配線パッド部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−158413(JP,A) 特開 昭63−104031(JP,A) 1989年電子情報通信学会秋季全国大会 講演論文集,分冊4 通信・エレクトロ ニクス,p.4−206,杉田彰夫 et. al.,「c−266 断熱構造型TO位 相器と石英系導波型光スイッチへの応 用」 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/01 G02F 1/313 JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、 該基板上にコア部をクラッド層により覆って設けられた
    ガラス光導波路と、 該ガラス光導波路近傍に配置された薄膜ヒータとからな
    る熱光学位相シフタであって、 前記薄膜ヒータの抵抗温度係数が1×10-3から3×1
    -3(l/℃)の範囲内にあることを特徴とする熱光学
    位相シフタ。
  2. 【請求項2】 前記薄膜ヒータがNi,Pt,Rhおよ
    びAuからなる群から選ばれた少なくとも1つを含む材
    料からなることを特徴とする請求項1に記載の熱光学位
    相シフタ。
  3. 【請求項3】 前記薄膜ヒータがNiとCuを含む合金
    からなり、Niの含有量が80重量%以上であることを
    特徴とする請求項1に記載の熱光学位相シフタ。
  4. 【請求項4】 前記薄膜ヒータがCrNからなり、その
    膜厚が400Å以上であることを特徴とする請求項1に
    記載の熱光学位相シフタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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1989年電子情報通信学会秋季全国大会講演論文集,分冊4 通信・エレクトロニクス,p.4−206,杉田彰夫 et.al.,「c−266 断熱構造型TO位相器と石英系導波型光スイッチへの応用」

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JPH0634924A (ja) 1994-02-10

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