JP2003083823A - 回転角検出装置、トルク検出装置及び舵取装置 - Google Patents

回転角検出装置、トルク検出装置及び舵取装置

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JP2003083823A
JP2003083823A JP2001280374A JP2001280374A JP2003083823A JP 2003083823 A JP2003083823 A JP 2003083823A JP 2001280374 A JP2001280374 A JP 2001280374A JP 2001280374 A JP2001280374 A JP 2001280374A JP 2003083823 A JP2003083823 A JP 2003083823A
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Yoshitomo Tokumoto
欣智 徳本
Masato Shiba
真人 柴
Naoki Maeda
直樹 前田
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Koyo Seiko Co Ltd
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  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気センサの出力特性の相違及びターゲット
と磁気センサとの間のエアギャップの変動に影響される
ことなく正確な回転角度及び回転トルクの検出ができる
回転角検出装置、トルク検出装置及び舵取装置を提供す
る。 【解決手段】 一つのターゲットが通過する間の各磁気
センサの出力の最大値及び最小値を求め、求めた差に基
づいてゲインを補正する。また、前記最大値と最小値と
の平均値を求め、求めた平均値に基づいてオフセットを
補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転軸の回転角度
を検出する回転角検出装置、回転軸に加わる回転トルク
を検出するトルク検出装置、およびこれらを備える自動
車用の舵取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】舵取りのために操舵輪(ステアリングホ
イール)に加えられる操舵トルクの検出結果に基づいて
操舵補助用のモータを駆動し、該モータの回転力を舵取
機構に伝えて操舵を補助する構成とした電動パワーステ
アリング装置は、操舵補助力の発生源として油圧アクチ
ュエータを用いる油圧パワーステアリング装置と比較し
て、車速の高低,操舵の頻度等、走行状態に応じた補助
力特性の制御が容易に行えるという利点を有することか
ら、近年、その適用範囲が拡大する傾向にある。
【0003】以上の如き電動パワーステアリング装置に
おいては、前記操舵トルクの検出のためのトルク検出装
置が必要であり、操舵輪側の入力軸と舵取機構側の出力
軸とを細径のトーションバー(連結軸)を介して連結
し、操舵トルクの作用によるトーションバーの捩れを伴
って前記両軸に生じる相対角変位を検出し、この検出結
果に基づいて操舵トルクを算出する構成としたトルク検
出装置が用いられている。
【0004】また一方、電動パワーステアリング装置に
おいては、操舵補助用のモータの駆動制御に利用するた
めに、舵角中点からの前記入力軸の回転角度、即ち、舵
角を検出することも必要であり、このような舵角検出の
ための回転角検出装置が用いられている。
【0005】以上の如きトルク検出装置及び回転角検出
装置は、一般的には、別個の装置として構成されてお
り、調整作業を含む夫々の装置の組立てに多大の手間及
び時間を要するという問題があった。また、これらの検
出装置は、ポテンシオメータ等の接触摺動する部分を含
んで構成されているものが多く、摺接部の摩耗による出
力の経年変化が発生し、耐久性に劣るという問題があっ
た。更に、前記トルク検出装置としては、操舵トルクの
作用により前記トーションバーの捩れを伴って生じる入
力軸と出力軸との相対角変位を、両軸の連結部に構成さ
れた磁気回路のインピーダンス変化を媒介として検出す
る構成とした装置も実用化されているが、この装置は、
構成が複雑であり、製造コストが高いという問題があっ
た。
【0006】このような問題を解消すべく本願出願人
は、特願平11−100665号等において、トルク及
び回転角を非接触にて一括して検出し得る簡素な構成の
トルク及び回転角検出装置を提案している。この装置
は、対象となる回転軸の外周に、軸長方向に対して略等
角度傾斜する磁性体製のターゲットを周方向に複数並設
し、これらのターゲットの並設位置の外側に、各ターゲ
ットの通過に応じて変化する出力を発する磁気センサを
対向配置してなる回転角検出装置を、入力軸と出力軸と
の連結部に夫々構成したものである。
【0007】この構成によれば、回転軸が一回転する
間、前記磁気センサが、ターゲットの並設数に対応する
周期にて略直線的に変化する電圧出力を発するから、入
力軸及び出力軸の回転角度は、夫々に対応する磁気セン
サの出力に基づいて各別に算出することができ、また、
操舵輪の操作により入力軸に加えられる回転トルク(操
舵トルク)は、入力軸及び出力軸に対応する磁気センサ
の出力差として与えられる両軸の回転角度の差に基づい
て算出することができる。
【0008】なお、回転軸の外周に前述の如く並設され
たターゲットは、軸長方向に対して略等角度傾斜する部
分螺旋の形態をなしており、周方向の並設数に対応する
不連続部が存在することから、対向配置された磁気セン
サの出力に、前記不連続部に対応する非線形な変化領域
が出現し、この非線形変化領域にて得られた出力を回転
角の算出に使用し得なくなるという問題がある。そこで
従来から、ターゲットの並設位置の外側に、周方向に2
つの磁気センサを並設し、一方の出力が非線形変化領域
にあるときには他方の磁気センサの出力を用い、全周に
亘って回転角の算出が行えるようにしてある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように特願平11
−100665号等に提案された回転角検出装置、及び
この回転角検出装置を2組備えて構成されたトルク検出
装置は、対象となる回転軸の回転角及び回転トルクを、
非接触にて一括して検出し得る簡素な構成の装置であ
り、前述した如く、電動パワーステアリング装置におい
て操舵補助用のモータの駆動制御に好便に使用すること
ができる。
【0010】ところが、磁気センサの出力特性は一定で
はなく、また、周辺温度の影響を受け易いことから、こ
のような特性の相違により、磁気センサの出力に基づく
回転角の算出結果に誤差が発生することが避けられず、
前述の如く、ターゲットの周方向に2つの磁気センサを
備える構成においては、これらの間での出力特性の相違
が回転角の検出精度の低下を招くという問題がある。
【0011】そこで従来においては、磁気センサの出力
特性を、温度による特性変化を含めて個々に調べ、夫々
の出力に乗じるゲインを各別に定めておき、実際の使用
中には、得られた磁気センサの出力に対応するゲインを
乗じて、特性の相違に起因する前述した誤差の発生を防
止するようにしている。
【0012】しかしながら、以上の如き回転角検出装置
を2組用いて構成されるトルク検出装置においては、合
計4つの磁気センサが用いられており、これらの夫々に
対して温度補償を含めてなされる前記ゲインの設定に多
大の手間を要するという問題があり、更には、正確なゲ
イン設定を行った場合においても、夫々の磁気センサに
発生する経時的な特性変化を補償することができず、長
期に亘って高精度でのトルク及び回転角の検出を行わせ
ることは難しい。
【0013】また一方、前記ターゲットを備える回転軸
と、固定的に設けられる前記磁気センサとの間の同心性
が良好でない場合、更には、組立て状態における同心性
が良好であっても、回転軸が振れ回り状態となった場合
には、前記ターゲットと前記磁気センサとの間のエアギ
ャップが回転中に変動し、磁気センサの出力に影響を及
ぼすことから、この出力に基づいて算出される回転角及
びトルクの検出精度が低下するという問題がある。
【0014】前記エアギャップの変動による磁気センサ
の出力変動は、正規の出力に対するオフセット電圧の付
加という形態にて生じることから、前述したゲインの設
定により解消することはできず、従来においては、組立
て時における同心性を良好に保ち、また、回転軸の支持
剛性を高めて振れ回りの発生を防止する対策を施すよう
にしており、周辺部分の構造の複雑化を招くという不具
合があった。
【0015】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、回転軸に設けられた磁性体製のターゲットに感
応する磁気センサの出力に基づいて、前記回転軸の回転
角度及び回転トルクの一方又は両方を検出する構成にお
いて、個々の磁気センサの出力特性の相違に起因する検
出誤差の発生を、温度による特性変化及び経時的な特性
変化の補償を含めて防止し、更には、ターゲットと磁気
センサとの間のエアギャップの変動に起因する検出誤差
の発生を防止して、長期に亘って高精度での検出が可能
な回転角検出装置及びトルク検出装置を提供し、更に
は、これらを用いた自動車用の舵取装置を提供すること
を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る回転角検
出装置は、ターゲットの位置を検出し、該位置に応じた
検出信号を出力する検出手段と、回転に応じて前記検出
信号が変化するように前記ターゲットが設けられた回転
体と、ゲインを乗じた検出信号に基づいて前記回転体の
回転角度を算出する角度算出手段とを備える回転角検出
装置において、前記ゲインを乗じた検出信号の最大値及
び最小値を検出する手段と、検出した最大値及び最小値
の差を求める手段と、求めた差が予め設定された基準差
になるように前記ゲインを補正するゲイン補正手段とを
備えることを特徴とする。
【0017】この回転角検出装置では、ゲインを乗じた
検出信号の最大値と最小値とを検出する手段及び最大値
と最小値との差を求める手段で求めた差に基づいて、ゲ
イン補正手段でゲインを補正することができる。検出信
号の最大値及び最小値の差に基づいて回転角度の検出中
にゲインを補正するため、個々の検出手段の出力特性の
相違に起因する検出誤差の発生を、温度による特性変化
及び経時的な特性変化の補償を含めて防止し、更には、
ターゲットと検出手段との間のエアギャップの変動に起
因する検出誤差の発生を防止して、長期に亘って高精度
での検出が可能な回転角検出装置を実現することが出来
る。
【0018】第2発明に係る回転角検出装置は、第1発
明において、前記求めた差の前記基準差に対する比を求
める手段と、前記求めた比を、予め設定された基準ゲイ
ンに乗じて補正ゲインを求める手段とを備え、前記ゲイ
ン補正手段は、前記ゲインを前記補正ゲインに補正すべ
くなしてあることを特徴とする。
【0019】この回転角検出装置では、前記比を求める
手段により、検出信号の最大値及び最小値の差と予め定
めた基準差との比を求め、前記補正ゲインを求める手段
により、求めた比を予め設定された基準ゲインに乗じて
補正ゲインを求めることができる。検出信号に前記補正
ゲインを乗じることにより、基準となる出力特性に検出
信号を一致させ、この結果に基づいて正確な回転角度を
算出することができる。
【0020】第3発明に係る回転角検出装置は、ターゲ
ットの位置を検出し、該位置に応じた検出信号を出力す
る検出手段と、回転に応じて前記検出信号が変化するよ
うに前記ターゲットが設けられた回転体と、ゲインを乗
じた検出信号に基づいて前記回転体の回転角度を算出す
る角度算出手段とを備える回転角検出装置において、前
記検出信号の最大値及び最小値を検出する手段と、検出
した最大値及び最小値の平均値を求める手段と、求めた
平均値が、予め設定された基準平均値になるように前記
検出信号を補正するオフセット補正手段とを備えること
を特徴とする。
【0021】この回転角検出装置では、前記検出信号の
最大値と最小値とを検出する手段及び最大値と最小値と
の平均値を求める手段により求めた平均値に基づいて、
オフセット補正手段で検出信号のオフセットを補正する
ことができる。検出信号の最大値及び最小値の平均値に
基づいて回転角度の検出中にオフセットを補正するた
め、個々の検出手段の出力特性の相違に起因する検出誤
差の発生を、温度による特性変化及び経時的な特性変化
の補償を含めて防止し、更には、ターゲットと検出手段
との間のエアギャップの変動に起因する検出誤差の発生
を防止して、長期に亘って高精度での検出が可能な回転
角検出装置を実現することが出来る。
【0022】第4発明に係る回転角検出装置は、第3発
明において、前記求めた平均値と前記基準平均値との差
を求める手段を備え、前記オフセット補正手段は、求め
た差がゼロになるように、前記検出信号値に前記差を加
算すべくなしてあることを特徴とする。
【0023】この回転角検出装置は、前記差を求める手
段により、検出信号の最大値及び最小値の平均値と予め
設定された基準平均値との差を求め、求めた差を検出信
号に加算することにより、オフセットを無効化し、エア
ギャップ変動の影響を排除した正確な回転角度を算出す
ることができる。
【0024】第5発明に係る回転角検出装置は、第1〜
第4発明の何れかにおいて、前記ターゲットは、回転に
応じて前記検出手段との距離が変化するように前記回転
体に設けられていることを特徴とする。
【0025】この回転角検出装置は、回転体の回転に応
じて検出手段とターゲットの距離が変化し、距離の変化
に応じて検出信号が変化するため、検出信号の変化に基
づいて、角度算出手段で回転体の回転角度を求めること
ができる。
【0026】第6発明に係る回転角検出装置は、第1〜
第4発明の何れかにおいて、前記ターゲットは、前記回
転体の周方向に略等間隔で突設された凸起からなること
を特徴とする。
【0027】この回転角検出装置は、回転体の回転に応
じて検出手段に近接する突起との距離に応じて検出信号
が変化するため、検出信号の変化に基づいて、角度算出
手段で回転体の回転角度を求めることができる。
【0028】第7発明に係る回転角検出装置は、第1〜
第4発明の何れかにおいて、前記ターゲットは、前記回
転体の周方向に略等間隔で非凹部が生ずるように凹設さ
れた凹みの間の前記非凹部からなることを特徴とする。
【0029】この回転角検出装置は、回転体の回転に応
じて検出手段に凹部と非凹部とが交互に近接し、凹部又
は非凹部との距離に応じて検出信号が変化するため、検
出信号の変化に基づいて、角度算出手段で回転体の回転
角度を求めることができる。凹部は、貫通していない孔
及び貫通孔を含む。
【0030】第8発明に係る回転角検出装置は、第1〜
第4発明の何れかにおいて、前記ターゲットは、前記回
転体の周方向に略等間隔で磁極が反転するように着磁し
てあることを特徴とする。
【0031】この回転角検出装置は、回転体の回転に応
じて検出手段に近接する磁極の正負(NS)が交互に変
化し、磁極との距離に応じた検出信号が出力されるた
め、検出信号の変化に基づいて、角度算出手段で回転体
の回転角度を求めることができる。
【0032】第9発明に係る回転角検出装置は、第1〜
第4発明の何れかにおいて、前記ターゲットは、前記回
転体の周面に沿って一方向に傾斜して設けてある第1傾
斜部と、前記回転体の周面に沿って他方向に傾斜して設
けてある第2傾斜部とを有することを特徴とする。
【0033】この回転角検出装置は、回転体の回転に応
じて検出手段に近接するターゲットの位置が、回転軸に
沿った方向に変化し、位置変化に応じた検出信号が出力
されるため、検出信号の変化に基づいて、角度算出手段
で回転体の回転角度を求めることができる。
【0034】第10発明に係る回転角検出装置は、第1
〜第9発明の何れかにおいて、前記検出手段は、前記回
転体の回転方向に並設され、位相差を有する検出信号を
夫々出力する第1検出手段及び第2検出手段を含むこと
を特徴とする。
【0035】この回転角検出装置では、位相差を有する
検出信号を出力する第1及び第2検出手段により、検出
信号の回転角度に対する変化量が少ない領域部分を互い
に補うことができる。
【0036】第11発明に係る回転角検出装置は、第1
0発明において、前記第1及び第2検出手段の検出信号
波形が交差したときの検出信号値より大きい第1閾値
を、前記第1及び第2検出手段の検出信号が夫々上回る
か否かを判定する第1判定手段と、前記交差したときの
検出信号値より小さい第2閾値を、前記第1及び第2検
出手段の検出信号が夫々下回るか否かを判定する第2判
定手段と、前記第1及び第2検出手段の各検出信号波形
が交差するか否かを判定する第3判定手段とを備え、前
記第1、第2及び第3判定手段の各判定結果に基づき、
前記検出信号の最大値及び最小値を検出すべくなしてあ
ることを特徴とする。
【0037】この回転角検出装置では、第1判定手段
が、第1及び第2検出手段の検出信号が前記第1閾値を
夫々上回るか否かを判定し、第2判定手段が、第1及び
第2検出手段の検出信号が前記第2閾値を夫々下回るか
否かを判定し、第3判定手段が、第1及び第2検出手段
の検出信号波形が交差するか否かを判定し、第1、第2
及び第3判定手段の各判定結果に基づき、最大値及び最
小値を検出することができる。
【0038】第12発明に係るトルク検出装置は、同軸
的に連結された第1回転軸及び第2回転軸の夫々に設け
られた第1〜第11発明の何れかの回転角検出装置と、
該回転角検出装置により検出された回転角度の差に基づ
いて前記第1軸に加わるトルクを算出するトルク算出手
段とを備えることを特徴とする。
【0039】このトルク検出装置では、トルク算出手段
は、第1回転軸及び第2回転軸に設けられた第1〜第1
1発明の何れかの回転角検出装置により夫々検出された
回転角度の差に基づいて、トルク算出手段で第1回転軸
に加わるトルクを算出する。ゲイン補正手段及び/又は
オフセット補正手段でゲイン及び/又はオフセットを補
正することにより、個々の検出手段の出力特性の相違に
起因する検出誤差の発生を、温度による特性変化及び経
時的な特性変化の補償を含めて防止し、ターゲットと検
出手段との間のエアギャップの変動に起因する検出誤差
の発生を防止して、長期に亘って高精度での検出が可能
なトルク検出装置を実現することが出来る。
【0040】第13発明に係るトルク検出装置は、同軸
的に連結された第1回転軸及び第2回転軸の夫々に設け
られた第10または第11発明の回転角検出装置と、該
回転角検出装置により検出された回転角度の差に基づい
て前記第1軸に加わるトルクを算出するトルク算出手段
とを備え、前記回転角検出装置の両第1検出手段及び両
第2検出手段は、前記最大値を夫々検出したときに前記
最大値を有効とし、前記最小値を夫々検出したときに前
記最小値を有効とすべくなしてあることを特徴とする。
【0041】このトルク検出装置では、第1及び第2回
転軸に設けられた回転角検出装置の両第1検出手段及び
第2検出手段は、最大値をそれぞれ検出したときにその
最大値を有効とし、最小値をそれぞれ検出したときにそ
の最小値を有効とする。これにより、2か所に設けられ
た回転角検出装置において、トルクが加わったときのね
じれの為に発生する最大値及び最小値の検出タイミング
のずれに起因する補正エラーを防止することが可能なト
ルク検出装置を実現することが出来る。
【0042】第14発明に係るトルク検出装置は、第1
3発明において、前記第1及び第2検出手段の温度を検
出する温度検出手段と、前記第1及び第2検出手段の検
出信号の最大値又は最小値が検出されたときに、前記温
度検出手段が検出した温度を記憶する記憶手段と、前記
角度算出手段が回転角度を算出するときに、前記温度検
出手段が検出した温度と前記記憶手段が記憶する温度の
差を求め、求めた差と所定値とを比較する手段とを備
え、前記差の方が大きいときは、前記角度算出手段の算
出を禁止すべくなしてあることを特徴とする。
【0043】このトルク検出装置では、温度検出手段が
第1及び第2検出手段の温度を検出し、第1及び第2検
出手段の検出信号の最大値又は最小値が検出されたとき
に、検出された温度を記憶手段が記憶する。また、角度
算出手段が回転角度を算出するときに、前記比較する手
段が、温度検出手段が検出した温度及び記憶手段が記憶
する温度の差を求め、求めた差と所定値とを比較する。
差の方が大きいときは、角度算出手段の算出を禁止する
ことにより、個々の検出手段の温度特性の相違に起因す
る検出誤差の発生を防止することが可能なトルク検出装
置を実現することが出来る。
【0044】第15発明に係る舵取装置は、操舵輪に繋
がる第1回転軸と、該第1回転軸と同軸的に接続され、
舵取機構に繋がる第2回転軸と、前記第1回転軸に加わ
る操舵トルクを検出する請求項12〜14の何れかに記
載のトルク検出装置と、前記操舵トルクに基づき前記第
2回転軸の回転を補助する電動モータとを備えることを
特徴とする。
【0045】この舵取装置では、第12〜第14発明の
何れかのトルク検出装置を備えているので、個々の検出
手段の出力特性の相違に起因する検出誤差の発生を、温
度による特性変化及び経時的な特性変化の補償を含めて
防止し、更には、ターゲットと検出手段との間のエアギ
ャップの変動に起因する検出誤差の発生を防止して、長
期に亘って高精度のトルク検出が可能なトルク検出装置
を用いた自動車用の舵取装置を実現することが出来る。
【0046】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をその実施の形態
を示す図面に基づいて詳述する。実施の形態1.図1
は、自動車の舵取装置に適用された本発明に係る回転角
検出装置及びトルク検出装置の実施の形態1の構成を示
す模式図である。図示の如く、上端を操舵輪30(ステ
アリングホイール)に連結された入力軸31(第1軸)
と、下端を舵取機構の一部をなすピニオン33に連結さ
れた出力軸32(第2軸)とを、細径のトーションバー
34(連結軸)を介して同軸的に連結し、前記操舵輪3
0と舵取機構とを連絡する操舵軸3が構成されており、
本発明に係る回転角検出装置及びトルク検出装置は、前
記入力軸31及び出力軸32の連結部近傍に以下の如く
構成されている。
【0047】入力軸31には、出力軸32との連結側端
部近傍に、円板形をなすターゲット板(回転体)2が同
軸上に外嵌固定されている。ターゲット板2は、図示の
如く、ターゲット板2が回転するに従ってターゲット板
2の外周20と入力軸31との距離が変化する歯車形状
に形成されている。
【0048】同様のターゲット板2は、出力軸32の入
力軸31との連結側端部近傍にも外嵌固定されており、
該ターゲット板2は、ターゲット板2が回転するに従っ
て外周20と出力軸32との距離が変化する歯車形状に
形成されている。出力軸32のターゲット板2と入力軸
31側のターゲット板2とは、歯の位置が周方向に整合
されている。以下、ターゲット板2の歯が形成された外
周20部分をターゲットと呼ぶ。
【0049】以上の如きターゲット板2,2の外側に
は、夫々のターゲット20,20…を周方向に異なる位
置にて向かい合うように2個のセンサボックス1a,1
bが配設されている。これらのセンサボックス1a,1
bは、前記入力軸31及び出力軸32を支承するハウジ
ング等の動かない部位に固定支持されており、センサボ
ックス1aの内部には、入力軸31側のターゲット2
0,20…に対向する磁気センサ(検出手段)1Aと、
出力軸32側のターゲット20,20…に対向する磁気
センサ(検出手段)2Aとが、周方向位置を正しく合わ
せて収納されており、同じくセンサボックス1bの内部
には、入力軸31側のターゲット20,20…に対向す
る磁気センサ(検出手段)1Bと、出力軸32側のター
ゲット20,20…に対向する磁気センサ(検出手段)
2Bとが、周方向位置を正しく合わせて収納されてい
る。
【0050】磁気センサ1A,2A,1B,2Bは、磁
気抵抗効果素子(MR素子)、ホール素子等、磁界の作
用により電気的特性が変化する特性を有する素子を用
い、周辺磁界の変化に応じて出力電圧(検出信号)を変
えるように構成されたセンサであり、これらの磁気セン
サ1A,2A,1B,2Bの出力は、センサボックス1
a,1bの外部に引き出され、マイクロプロセッサを用
いてなる演算処理部4に与えられている。磁気センサ1
A,2A,1B,2Bを用いているので、ターゲット2
0は磁性体のものを用いる。
【0051】磁気センサ1A,2A,1B,2Bが対向
するターゲット20,20…は、前述した如く、入力軸
31及び出力軸32の回転に従って、磁気センサ1A,
2A,1B,2Bとの距離が変化する歯車形状のターゲ
ット板2の外周である。従って、入力軸31及び出力軸
32が軸回りに回転した場合、ターゲット20と磁気セ
ンサ1A,2A,1B,2Bとの距離が周期的に変化
し、各磁気センサ1A,2A,1B,2Bは、対応する
ターゲット20,20…が夫々との対向位置を通過する
間、前記入力軸31及び出力軸32の回転角度の変化に
応じて正弦波または三角波状の電圧信号(検出信号)を
出力する。
【0052】このとき磁気センサ1A,1Bの出力電圧
は、これらに対応するターゲット20,20…が設けら
れた入力軸31の回転角度に対応するものとなり、磁気
センサ2A,2Bの出力電圧は、これらが対向するター
ゲット20,20…が設けられた出力軸32の回転角度
に対応するものとなる。従って、磁気センサ1A,1B
の出力電圧から入力軸31の回転角度を、磁気センサ2
A,2Bの出力電圧から出力軸32の回転角度を各別に
算出することができる。
【0053】また、磁気センサ1Aの出力電圧と磁気セ
ンサ2Aの出力電圧との差、又は磁気センサ1Bの出力
電圧と磁気センサ2Bの出力電圧との差は、入力軸31
と出力軸32との回転角度の差(相対角変位)に対応す
るものとなる。この相対角変位は、入力軸31に加わる
回転トルクの作用下において入力軸31と出力軸32と
を連結するトーションバー34に生じる捩れ角度に対応
する。従って、前述した出力電圧の差に基づいて入力軸
31に加わる回転トルクを算出することができる。
【0054】なお、図示の実施の形態においては、捩れ
特性が明らかなトーションバー34を介して連結された
入力軸31と出力軸32とにターゲット20,20…を
設けた構成について述べたが、自身の捩れ特性が明らか
な回転軸を対象とする場合には、該回転軸の軸長方向に
離隔した位置にターゲット20,20…を夫々直接的に
設け、これらを磁気センサにより検出する構成としても
よいことは言うまでもない。
【0055】以上の如き回転角度の算出及び回転トルク
の算出は、磁気センサ1A,2A,1B,2Bの出力電
圧が与えられる前記演算処理部4において行われる。こ
の算出手順については、本願出願人による前記特願平1
1−100665号等に詳述されており、ここでの説明
は省略するが、高精度の算出結果を得るためには、入力
軸31側の磁気センサ1A,1B及び出力軸32側の磁
気センサ2A,2Bの出力特性が一定であり、各磁気セ
ンサが対応するターゲット20,20…の通過に感応し
て発する出力電圧が同一であることが必要である。
【0056】図2は、入力軸31側の磁気センサ1A,
1Bの出力電圧の変化態様の一例を示す説明図である。
図の横軸は、検出対象となる入力軸31の回転角度θを
示し、図中の実線は、一方の磁気センサ1Aの出力電圧
を、同じく破線は、他方の磁気センサ1Bの出力電圧を
示している。前述の如く、その外周にターゲット20,
20…が並設されたターゲット板2を用いた場合、磁気
センサ1A,1Bの出力電圧は、前記入力軸31が1歯
分だけ回転する間を一周期とした正弦波状または三角波
状の波形となる。
【0057】入力軸31に対して2つの磁気センサ1
A,1Bを設けてあるのは、頂点(最大値または最小
値)付近の領域において得られる不確かな出力電圧を用
いた回転角度の算出がなされないようにするためであ
る。これらの磁気センサ1A,1Bは、ターゲット板2
の周方向の夫々の取り付け位置を調整し、図示の如く、
夫々が位相をずらせた出力電圧を発するようにしてあ
る。これにより磁気センサ1A,1Bは、一方の出力電
圧が頂点付近の領域にあるとき、他方の出力電圧が頂点
付近以外の領域にあることとなり、両磁気センサ1A,
1Bを、例えば、夫々の出力電圧が予め設定されたしき
い値電圧を上回る(又は下回る)ことを条件として切換
え、図示の如く、磁気センサ1A,1Bの出力電圧の使
用範囲を設定することにより、頂点付近以外の領域の出
力電圧を用いた回転角度の算出を、全周に亘って行わせ
ることができる。
【0058】ところが、磁気センサ1A,1Bの出力電
圧の変化態様は、これらの出力特性に応じて異なる。図
2には、磁気センサ1A,1Bの出力特性が大きく異な
る場合が示されており、出力特性の相異は、図示の如
く、出力電圧のゲインの相異として現出する。例えば、
夫々の使用範囲の起点からの回転角度が共にθ0 である
とき、磁気センサ1Aの使用時には、V1Aなる出力電
圧が得られるのに対し、磁気センサ1Bの使用時には、
V1Bなる出力電圧が得られることとなり、このような
出力電圧に基づいて算出される回転角度は、磁気センサ
1A,1Bの何れを使用するかによって異なることとな
る。
【0059】また、磁気センサ1A,1Bの出力特性
は、温度の影響によって変化し、また、経時的にも変化
するから、同一の磁気センサ(1A又は1B)の出力電
圧に基づいて算出される回転角度は、周辺温度の影響に
よる誤差及び経時的な誤差を含んでいる。このような出
力特性の相異による回転角度の算出誤差は、出力軸32
側の磁気センサ2A,2Bにおいても全く同様に生じ、
前述の如く、磁気センサ1Aと磁気センサ1Bとの出力
電圧差、又は磁気センサ1Bと磁気センサ2Bとの出力
電圧差を用いて算出される回転トルクにも誤差が発生す
る。
【0060】図3は、一つの磁気センサ(例えば磁気セ
ンサ1A)の出力電圧の変化態様の他の一例を示す説明
図である。前述の如く磁気センサ1Aの出力電圧は、1
歯分のターゲット20に対応する回転角度を一周期とし
た正弦波状または三角波状の波形である。
【0061】ここで磁気センサ1Aは、前述の如く動か
ない部位に固定支持してある一方、磁気センサ1Aが検
出対象とするターゲット20,20…は、回転自在に支
持された入力軸31の外周に並設されていることから、
磁気センサ1Aの固定部と入力軸31との間の同心性が
良好に保たれていない場合、又は同心性が良好であって
も、入力軸31が振れ回り状態にある場合、前記磁気セ
ンサ1Aと各ターゲット20,20…との間のエアギャ
ップが回転中に変動することとなる。
【0062】このようなエアギャップの変動が生じた場
合、磁気センサ1Aの出力電圧は、エアギャップが小さ
いときターゲット20との接近により大きくなり、逆
に、エアギャップが大きいときターゲット20からの離
反により小さくなるように変動する。図中の一点鎖線
は、エアギャップの変動成分を示しており、このような
変動成分が存在する場合の磁気センサ1Aの実際の出力
電圧は、図中に実線により示す本来の周期的な変化に前
記変動成分が重畳されて、図中に破線にて示すような変
化態様を示す。この結果、夫々の使用範囲の起点からの
回転角度が共にθ0であるときに得られる出力電圧は、
図中にV1A′及びV1A″として示す如く、各ターゲ
ット20に対応する周期毎に異なることとなり、このよ
うな出力電圧に基づいて算出される回転角度及び回転ト
ルクの精度が低下する。
【0063】従って、前記演算処理部4において、磁気
センサ1A,2A,1B,2Bの出力電圧をそのまま用
いて回転角度及び回転トルクを算出した場合、この算出
結果には、各磁気センサ1A,2A,1B,2Bの出力
特性のゲインの相異に起因する誤差と、ターゲット2
0,20…との間のエアギャップの変動(オフセット)
に起因する誤差とが含まれることとなる。本発明におい
ては、以上の如き誤差の発生を回避するため、演算処理
部4において、次の如きゲイン補正動作及びオフセット
補正動作を行わせる構成としてある。図4は、ゲイン及
びオフセット補正動作の内容を示すフローチャートであ
る。
【0064】ゲイン及びオフセット補正動作は、回転角
度及び回転トルクの算出の間の割込み処理として、磁気
センサ1A,2A,1B,2Bの夫々について行われる
が、以下の説明においては、入力軸31を検出対象とす
る磁気センサ1A,1Bに対する補正手順について述べ
る。
【0065】演算処理部4は、回転角度及び回転トルク
の算出のために逐次取り込まれる磁気センサ1A,1B
の出力電圧を監視し、対象となる入力軸31がターゲッ
ト20の1歯分(1ターゲット分)だけ回転したか否か
を判定し(ステップ1)、1ターゲット分の回転が生じ
たと判定された場合には、その間の磁気センサ1Aの出
力電圧V1Aの最大値V1Amax 及び最小値V1A
min 、並びに磁気センサ1Bの出力電圧V1Bの最大値
V1Bmax 及び最小値V1Bmin を夫々抽出し(ステッ
プ2)、前記最大値と前記最小値との差V1APP (=
V1Amax −V1Am in )及びV1BPP (=V1Bmax
−V1Bmin )を算出する(ステップ3)。
【0066】次いで、演算処理部4は、求められた差V
1APP 及びV1BPP を夫々次式に適用し、磁気センサ
1A,1Bの夫々に対する補正ゲインKn+1 ,kn+1
算出する(ステップ4)。
【0067】 Kn+1 =K0 ×V1APP /V1APP0 …(1) kn+1 =k0 ×V1BPP /V1BPP0 …(2)
【0068】これらの式中、V1APP0 及びV1BPP0
は、基準となる出力特性を有する磁気センサを用いた場
合に前記ターゲット20の一歯分の回転の間に得られる
最大出力電圧と最小出力電圧との差(基準差)であり、
また、K0 ,k0 は、前記基準差の夫々に対して設定さ
れた基準ゲインである。
【0069】図5は、以上の如く算出される補正ゲイン
の説明図であり、磁気センサ1Aの出力電圧の変化態様
が示されている。図中の実線は、磁気センサ1Aの実際
の出力電圧であり、前述の如く、一歯分のターゲット2
0に対応する回転角度を一周期とした正弦波状または三
角波状の波形である。
【0070】一方、図5中の破線は、磁気センサ1Aに
対して設定された基準特性を示しており、この特性は、
同様の一周期間に前記基準差V1APP0 の間にて周期変
化するように設定されている。また、前記基準ゲインK
0 は、基準特性の基準差に対応するゲインである。従っ
て、適宜の回転角度下において実線により示す出力特性
上にて得られる実際の出力電圧V1Aに、前記(1)式
にて求められる補正ゲインKn+1 を乗じた値は、同一回
転角度下での前記基準特性上の出力電圧VAとなる。同
様に、磁気センサ1Bの出力電圧V1Bに前記(2)式
にて求められる補正ゲインkn+1 を乗じた値は、該磁気
センサ1Bに対して設定された基準特性上の出力電圧V
Bとなる。
【0071】演算処理部4における回転角度の演算にお
いて、磁気センサ1A,1Bの実際の出力電圧V1A,
V1Bをそのまま用いるのではなく、前記(1)式及び
(2)式にて求められる補正ゲインKn+1 ,kn+1 を前
記出力電圧V1A,V1Bに乗じた結果を用いることに
より、常に前記基準特性に基づいて回転角度が算出され
ることとなり、磁気センサ1A,1Bの出力特性の相
異、及び夫々の出力特性の変化の影響を受けることな
く、検出対象となる入力軸31の回転角度を精度良く算
出することができるようになる。なお、出力軸32を対
象軸として用いられた磁気センサ2A,2Bの出力電圧
V2A,V2Bに対しても全く同様のゲイン補正がなさ
れ、これにより、前述の如く行われる回転トルクの算出
精度を高めることができる。
【0072】前記補正ゲインKn+1 ,kn+1 の添字(n
+1)は、現状(n回目)の次の回(n+1回目)のタ
ーゲット(歯)20の通過の間に得られる出力電圧V1
A,V1Bに対して適用されることを示しており、演算
処理部4においては、各ターゲット(歯)20が通過す
る毎に、次のターゲット(歯)20の通過の間に用いる
補正ゲインが算出される。
【0073】なお、補正ゲインKn+1 ,kn+1 は、前記
(1),(2)式に示すように、最大値と最小値との差
V1APP ,V1BPP を用いるのではなく、これらの代
わりに、最大値V1Amax ,V1Bmax 、又は最小値V
1Amin ,V1Bmin をそのまま用いて算出することも
可能である。但しこの場合、前記最大値及び最小値に
は、入力軸31の回転中に前記磁気センサ1A,1Bの
夫々とターゲット20,20…との間にて変動するエア
ギャップの影響による誤差成分が含まれることから、前
記差V1APP ,V1BPP を用いて補正ゲインKn+1
n+1 を算出するのが望ましい。
【0074】以上の如く補正ゲインKn+1 ,kn+1 を算
出した後、演算処理部4は、次いで磁気センサ1Aの出
力電圧の平均値V1Amid (=(V1Amax +V1A
min )/2)と磁気センサ1Bの出力の平均値V1B
mid (=(V1Bmax +V1Bmi n )/2)とを夫々算
出し(ステップ5)、次いで、これらを夫々次式に適用
し、磁気センサ1A,1Bの夫々に対するオフセット量
n+1 ,cn+1 を算出する(ステップ6)。
【0075】 Cn+1 =V1Amid −V1Amid0 …(3) cn+1 =V1Bmid −V1Bmid0 …(4)
【0076】これらの式中、V1Amid0 ,V1Bmid0
は、ターゲット20に対する芯ずれ、入力軸31の振れ
回り等、エアギャップの変動要因を排除した望ましい使
用状態下において、前記ターゲット20の一歯分の回転
の間に得られる磁気センサ1A,1Bの最大出力と最小
出力との平均値である。
【0077】図6は、以上の如く算出されるオフセット
量の説明図であり、磁気センサ1Aの出力電圧の変化態
様が示されている。磁気センサ1Aの出力電圧は、一歯
分のターゲット20に対応する回転角度を一周期とし、
最大値V1Amax と最小値V1Amin との間にて正弦波
状または三角波状の波形となるが、この出力電圧中に
は、前述の如く、磁気センサ1Aと各ターゲット20,
20…との間のエアギャップの変動に起因する誤差成分
が含まれていることがある。
【0078】図中の実線は、このような誤差成分を含む
実際の出力電圧の変化態様を示しており、この出力電圧
は、図中に一点鎖線により示す如く、エアギャップの変
動に応じて緩やかな周期にて変動する中点を有してい
る。前記V1Amid (=(V1Amax +V1Amin )/
2)は、一歯分のターゲット20に対応する回転角度間
での前記中点の電圧値であり、前記(3)式により算出
されるCn+1 は、図中に細線にて示す本来の中点位置、
即ち、エアギャップ変動の影響を排除した望ましい中点
位置からのオフセット量を示している。従って、磁気セ
ンサ1Aの実際の出力電圧V1Aに前記オフセット量C
n+1 を加算することにより、前記出力電圧V1Aに含ま
れるエアギャップの変動成分を排除することができる。
同様に、磁気センサ1Bの出力電圧V1Bに前記(4)
式にて求められるオフセット量cn+ 1 を加算することに
より、前記出力電圧V1B中のエアギャップの変動成分
を排除することができる。
【0079】演算処理部4における回転角度の演算にお
いて、磁気センサ1A,1Bの実際の出力電圧V1A,
V1Bをそのまま用いるのではなく、前記(3)式及び
(4)式にて求められるオフセット量Cn+1 ,cn+1
加算した結果を用いることにより、エアギャップの変動
伴う出力変化の影響を排除して、検出対象となる入力軸
31の回転角度を精度良く算出することができるように
なる。なお、出力軸32を対象軸として用いられた磁気
センサ2A,2Bの出力電圧V2A,V2Bに対しても
全く同様のオフセット補正がなされ、これにより、前述
の如く行われる回転トルクの算出精度を高めることがで
きる。
【0080】オフセット量Cn+1 ,cn+1 の添字(n+
1)は、補正ゲインKn+1 ,kn+1におけると同様に、
現状(n回目)の次の回(n+1回目)のターゲット
(歯)20の通過の間に得られる出力電圧V1A,V1
Bに対して適用されることを示しており、演算処理部4
においては、各ターゲット20が通過する毎に、次のタ
ーゲット(歯)20の通過の間に用いるオフセット量が
算出される。
【0081】また、オフセット量Cn+1 ,cn+1 は、前
記(3),(4)式に示すように、最大値及び最小値の
平均値V1Amid ,V1Bmid を用いるのではなく、こ
れらの代わりに、最大値V1Amax ,V1Bmax 又は最
小値V1Amin ,V1Bminをそのまま用いて算出する
ことも可能である。但しこの場合、前記最大値及び最小
値には、前述した如く、磁気センサ1A,1Bの出力特
性の変化に起因する誤差成分が含まれることから、前記
平均値V1Amid ,V1Bmid を用いてオフセット量C
n+1 ,cn+1 を算出するのが望ましい。
【0082】演算処理部4は、前記ステップ1からステ
ップ6までの動作を、入力軸31の周上に並設されたタ
ーゲット(歯)20,20…の全数が通過するまで、即
ち、入力軸31が一回転するまで繰り返し(ステップ
7)、一回転したと判定された場合、磁気センサ1A,
1Bの夫々について、この回転の間に抽出された出力電
圧の最大値及び最小値の累積値(ΣV1Amax 、ΣV1
min 、ΣV1Bmax 及びΣV1Bmin )を夫々求め
(ステップ8)、次いで、前記一回転の間の平均ゲイン
m 及びkm を次式によって算出し(ステップ9)、電
源の遮断等、所定の動作終了条件が満たされるまで(ス
テップ10)以上の動作を繰り返す。
【0083】 Km =K0 ×(ΣV1Amax −ΣV1Amin )/(Z×V1APP0 ) …(5) km =k0 ×(ΣV1Bmax −ΣV1Bmin )/(Z×V1BPP0 ) …(6) 但し、式中のZは、入力軸31の周上でのターゲット2
0,20…の並設数(歯数)である。
【0084】以上の如く算出される平均ゲインKm 及び
m は、現状の検出環境下での平均的なゲインを示すも
のであり、この値は、その後の補正ゲインの算出におい
て基準ゲインとして用いられる。
【0085】実施の形態2.図7は、自動車の舵取装置
に適用された本発明に係る回転角検出装置及びトルク検
出装置の実施の形態2の構成を示す模式図である。この
回転角検出装置及びトルク検出装置は、ターゲット板
(回転体)2,2の外側の固定位置に、ターゲット2
0,20…に対向するように、センサボックス1が配設
されている。
【0086】センサボックス1は、入力軸(第1軸)3
1及び出力軸(第2軸)32を支承するハウジングH
(一部のみ図示)に固定支持され、その内部には、入力
軸31側のターゲット20,20…に対向する2つの磁
気センサ1A,1B(検出手段)と、出力軸32側のタ
ーゲット20,20…に対向する2つの磁気センサ2
A,2B(検出手段)とが収納されており、磁気センサ
1A,1Bとこれらに対向するターゲット20,20…
とにより入力軸31の回転角度を検出するセンサユニッ
トが、また磁気センサ2A,2Bとこれらに対向するタ
ーゲット20,20…とにより出力軸32の回転角度を
検出するセンサユニットが夫々構成されている。
【0087】磁気センサ1A,1Bは、夫々の出力電圧
(検出信号)の位相がずれるように、入力軸31側のタ
ーゲット20に対向しており、磁気センサ2A,2B
は、夫々の出力電圧の位相がずれるように、出力軸32
側のターゲット20に対向している。磁気センサ1A及
び磁気センサ2Aは、周方向位置を正しく合わせて、セ
ンサボックス1に収納されており、磁気センサ1B及び
磁気センサ2Bは、周方向位置を正しく合わせて、セン
サボックス1に収納されている。その他の構成は、実施
の形態1において説明した図1の回転角検出装置及びト
ルク検出装置の構成と同様であり、同一箇所には同一符
号を付して説明を省略する。
【0088】以下に、このような構成の回転角検出装置
及びトルク検出装置の動作を説明する。この回転角検出
装置及びトルク検出装置は、実施の形態1において説明
したのと同様に、磁気センサ1A,1B,2A,2Bの
各出力電圧を補正しており、その補正に使用する各出力
電圧の最大値及び最小値を常時検出している。図8は、
磁気センサ1A,1B,2A,2Bの各出力電圧の最大
値VAmax ,VBmax 及び最小値VAmin ,VBmin
夫々検出する場合の条件を示す各検出モード0〜6をま
とめた一覧表である。尚、入力軸31側の磁気センサ1
A,1Bの各出力電圧V1A,V1Bの場合と出力軸3
2側の磁気センサ2A,2Bの各出力電圧V2A,V2
Bの場合とは、最大値及び最小値を検出する条件が同様
であるので、各出力電圧VA,VBで示してある。
【0089】この検出モードでは、図9に示す出力電圧
VA,VBの波形図において、出力電圧VA,VBの各
波形が交差(クロス)したときの電圧値より高く、出力
電圧VA,VBが取り得る最大値より低い所定の電圧値
を上限閾値とし、出力電圧VA,VBの各波形が交差
(クロス)したときの電圧値より低く、出力電圧VA,
VBが取り得る最小値より高い所定の電圧値を下限閾値
としている。
【0090】モード0は、出力電圧VA,VBの何れも
が上限閾値又は下限閾値を超えていない初期モードであ
る。モード1は、出力電圧VAが上限閾値を上回ったと
きであり、その後、出力電圧VA,VBの各波形が交わ
ると、図9に示す出力電圧VA,VBの波形図から、そ
の間に出力電圧VAが取った最大値が求める最大値であ
り、最大値VAmaxが確定して、検出モードは後述する
モード2に変更される。出力電圧VAが上限閾値を上回
った後、出力電圧VBが下限閾値を下回ると、検出中断
となって、検出モードは後述するモード6に変更され
る。
【0091】モード2は、出力電圧VBが図9の増加
(右上がり)領域にあり、出力電圧VA,VBの各波形
が交わったときであり、その後、出力電圧VBが上限閾
値を上回ると、その間に出力電圧VAが取った最小値が
求める最小値であり、最小値VAmin が確定して、検出
モードは後述するモード4に変更される。
【0092】モード3は、出力電圧VAが下限閾値を下
回ったときであり、その後、出力電圧VA,VBの各波
形が交わると、図9に示す出力電圧VA,VBの波形図
から、その間に出力電圧VAが取った最小値が求める最
小値であり、最小値VAminが確定して、検出モードは
モード2に変更される。出力電圧VAが下限閾値を下回
った後、出力電圧VBが上限閾値を上回ると、検出中断
となって、検出モードは後述するモード4に変更され
る。
【0093】モード4は、出力電圧VBが上限閾値を上
回ったときであり、その後、出力電圧VA,VBの各波
形が交わると、図9に示す出力電圧VA,VBの波形図
から、その間に出力電圧VBが取った最大値が求める最
大値であり、最大値VBmaxが確定して、検出モードは
後述するモード5に変更される。出力電圧VBが上限閾
値を上回った後、出力電圧VAが下限閾値を下回ると、
検出中断となって、検出モードはモード3に変更され
る。
【0094】モード5は、出力電圧VAが図9の増加
(右上がり)領域にあり、出力電圧VA,VBの各波形
が交わったときであり、その後、出力電圧VAが下限閾
値を下回ると、図9に示す出力電圧VA,VBの波形図
から、その間に出力電圧VBが取った最大値が求める最
大値であり、最大値VBmax が確定して、検出モードは
モード3に変更される。
【0095】モード6は、出力電圧VBが下限閾値を下
回ったときであり、その後、出力電圧VA,VBの各波
形が交わると、図9に示す出力電圧VA,VBの波形図
から、その間に出力電圧VBが取った最小値が求める最
小値であり、最小値VBminが確定して、検出モードは
モード5に変更される。出力電圧VBが下限閾値を下回
った後、出力電圧VAが上限閾値を上回ると、検出中断
となって、検出モードはモード1に変更される。
【0096】以下に、この回転角検出装置及びトルク検
出装置の、上述したような検出モードを使用して磁気セ
ンサ1A,1B,2A,2Bの各出力電圧を補正する動
作を、それを示す図10〜19のフローチャートを参照
しながら説明する。尚、上述したように、磁気センサ1
A,1Bの各出力電圧V1A,V1B及び磁気センサ2
A,2Bの各出力電圧V2A,V2Bは、各出力電圧V
A,VBで示してあり、トルク検出装置の場合は、入力
軸31側及び出力軸32側で、同様の動作が実行され
る。
【0097】この回転角検出装置及びトルク検出装置の
演算処理部4は、先ず、出力電圧VA,VBの最大値及
び最小値を検出し更新する(S12)。演算処理部4
は、次に、2つのセンサの出力電圧VA,VBの検出を
完了したか否かを判定し(S14)、完了していなけれ
ばリターンする。演算処理部4は、2つのセンサの出力
電圧VA,VBの検出を完了していれば(S14)、検
出し更新した最大値及び最小値(S12)を使用して、
実施の形態1で説明したゲイン補正係数を算出する(S
16)。
【0098】演算処理部4は、ゲイン補正係数を算出し
た(S16)後、検出し更新した最大値及び最小値(S
12)を使用して、実施の形態1で説明したオフセット
補正係数を算出し(S18)、次いで、算出したゲイン
補正係数及びオフセット補正係数を使用して、検出を完
了した出力電圧VA,VB(S14)を補正する(S2
0)。回転角検出装置は、補正した出力電圧VA,VB
(S20)に基づき、入力軸31又は出力軸32の回転
角度を検出し、トルク検出装置は、検出された入力軸3
1及び出力軸32の回転角度に基づき、入力軸31に加
えられたトルクを検出し出力する。
【0099】演算処理部4は、出力電圧VA,VBの最
大値及び最小値を検出し更新するに際して(S12)、
その検出状態がモード1であるか否かを判定し(図11
S22)、モード1であれば、出力電圧VAの最大値V
max を検出するモードに入り、そのモードの処理を実
行して(S36)リターンする。演算処理部4は、その
検出状態がモード1でなければ(S22)、その検出状
態がモード2であるか否かを判定し(S24)、その検
出状態がモード2であれば、出力電圧VAの最小値VA
min を検出するモードに入り、そのモードの処理を実行
して(S38)リターンする。
【0100】演算処理部4は、その検出状態がモード2
でなければ(S24)、その検出状態がモード3である
か否かを判定し(S26)、その検出状態がモード3で
あれば、出力電圧VAの最小値VAmin を検出するモー
ドに入り、そのモードの処理を実行して(S40)リタ
ーンする。演算処理部4は、その検出状態がモード3で
なければ(S26)、その検出状態がモード4であるか
否かを判定し(S28)、その検出状態がモード4であ
れば、出力電圧VBの最大値VBmax を検出するモード
に入り、そのモードの処理を実行して(S42)リター
ンする。
【0101】演算処理部4は、その検出状態がモード4
でなければ(S28)、その検出状態がモード5である
か否かを判定し(S30)、その検出状態がモード5で
あれば、出力電圧VBの最大値VBmax を検出するモー
ドに入り、そのモードの処理を実行して(S44)リタ
ーンする。演算処理部4は、その検出状態がモード5で
なければ(S30)、その検出状態がモード6であるか
否かを判定し(S32)、その検出状態がモード6であ
れば、出力電圧VBの最小値VBmin を検出するモード
に入り、そのモードの処理を実行して(S46)リター
ンする。演算処理部4は、その検出状態がモード6でな
ければ(S32)、その検出状態は初期モード0であ
り、初期モードの処理を実行して(S34)リターンす
る。
【0102】(モード0)演算処理部4は、初期モード
0に入ると(図11S34)、前回サンプリングした出
力電圧VA,VBの内、何れが図9の太線に示す増加領
域にあったかを判定し(図13S341)、出力電圧V
Aが増加領域にあったならば、出力電圧VAが上限閾値
を上回ったか否かを判定する(S342)。演算処理部
4は、出力電圧VAが上限閾値を上回っていなければ
(S342)、出力電圧VAが下限閾値を下回ったか否
かを判定し(S343)、出力電圧VAが下限閾値を下
回っていなければ、出力電圧VA,VBの各波形が交わ
ったか否かを判定する(S344)。
【0103】演算処理部4は、出力電圧VA,VBの各
波形が交わっていなければ(S344)、そのままリタ
ーンし、出力電圧VA,VBの各波形が交わっていれば
(S344)、出力電圧VA,VBの最大値及び最小値
を検出する状態をモード5として(S353)リターン
する。
【0104】演算処理部4は、出力電圧VAが上限閾値
を上回っていれば(S342)、出力電圧VA,VBの
最大値及び最小値を検出する状態をモード1として(S
351)リターンする。演算処理部4は、出力電圧VA
が下限閾値を下回っていれば(S343)、出力電圧V
A,VBの最大値及び最小値を検出する状態をモード3
として(S352)リターンする。
【0105】演算処理部4は、前回サンプリングした出
力電圧VA,VBの内、出力電圧VAが増加領域になか
ったならば(S341)、出力電圧VBが上限閾値を上
回ったか否かを判定する(S345)。演算処理部4
は、出力電圧VBが上限閾値を上回っていなければ(S
345)、出力電圧VBが下限閾値を下回ったか否かを
判定し(S346)、出力電圧VBが下限閾値を下回っ
ていなければ、出力電圧VA,VBの各波形が交わった
か否かを判定する(S347)。
【0106】演算処理部4は、出力電圧VA,VBの各
波形が交わっていなければ(S347)、そのままリタ
ーンし、出力電圧VA,VBの各波形が交わっていれば
(S347)、出力電圧VA,VBの最大値及び最小値
を検出する状態をモード2として(S350)リターン
する。
【0107】演算処理部4は、出力電圧VBが上限閾値
を上回っていれば(S345)、出力電圧VA,VBの
最大値及び最小値を検出する状態をモード4として(S
348)リターンする。演算処理部4は、出力電圧VB
が下限閾値を下回っていれば(S346)、出力電圧V
A,VBの最大値及び最小値を検出する状態をモード6
として(S349)リターンする。
【0108】(モード1)演算処理部4は、出力電圧V
Aの最大値VAmax を検出するモード1に入ると(図1
1S36)、出力電圧VBが下限閾値を下回ったか否か
を判定し(図14S361)、出力電圧VBが下限閾値
を下回っていなければ、出力電圧VA,VBの各波形が
交わっているか否かを判定する(S362)。演算処理
部4は、出力電圧VA,VBの各波形が交わっていなけ
れば(S362)、この最大値VAmax を検出するモー
ドになってからの出力電圧VAの仮最大値VAmax-pre
を、出力電圧VAが超えているか否かを判定する(S3
63)。
【0109】演算処理部4は、仮最大値VAmax-pre
出力電圧VAが超えていれば(S363)、その出力電
圧VAを新たな仮最大値VAmax-pre として(S36
4)リターンする。仮最大値VAmax-pre を出力電圧V
Aが超えていなければ(S363)、そのままリターン
する。演算処理部4は、出力電圧VA,VBの各波形が
交わっていれば(S362)、この最大値VAmax を検
出するモードになってからの出力電圧VAの仮最大値V
max-pre を、出力電圧VAの最大値VAmax として確
定する(S366)。次いで、出力電圧VA,VBの最
大値及び最小値を検出する状態をモード2として(S3
67)、最大値VAmax を検出するモード1を解除(ク
リア)すると共に、仮最大値VAmax-pre を出力電圧の
中点電圧Vmid にして(S368)リターンする。
【0110】演算処理部4は、出力電圧VBが下限閾値
を下回っていれば(S361)、出力電圧VA,VBの
最大値及び最小値を検出する状態をモード6として(S
365)、最大値VAmax を検出するモード1を解除
(クリア)すると共に、仮最大値VAmax-pre を出力電
圧の中点電圧Vmid にして(S368)リターンする。
【0111】(モード2)演算処理部4は、出力電圧V
Aの最小値VAmin を検出するモード2に入ると(図1
1S38)、出力電圧VBが上限閾値を上回ったか否か
を判定する(図15S382)。演算処理部4は、出力
電圧VBが上限閾値を上回っていなければ(S38
2)、この最小値VAmin を検出するモードになってか
らの出力電圧VAの仮最小値VAmin-pre を、出力電圧
VAが下回っているか否かを判定する(S385)。
【0112】演算処理部4は、仮最小値VAmin-pre
出力電圧VAが下回っていれば(S385)、その出力
電圧VAを新たな仮最小値VAmin-pre として(S38
6)リターンする。仮最小値VAmin-pre を出力電圧V
Aが下回っていなければ(S385)、そのままリター
ンする。
【0113】演算処理部4は、出力電圧VBが上限閾値
を上回っていれば(S382)、この最小値VAmin
検出するモードになってからの出力電圧VAの仮最小値
VA min-pre を、出力電圧VAの最小値VAmin として
確定する(S389)。次いで、出力電圧VA,VBの
最大値及び最小値を検出する状態をモード4として(S
390)、最小値VAmin を検出するモードを解除(ク
リア)し、仮最小値VAmin-pre を出力電圧の中点電圧
mid にして(S391)、リターンする。
【0114】(モード3)演算処理部4は、出力電圧V
Aの最小値VAmin を検出するモード3に入ると(図1
1S40)、出力電圧VBが上限閾値を上回ったか否か
を判定し(図16S401)、出力電圧VBが上限閾値
を上回っていなければ、出力電圧VA,VBの各波形が
交わっているか否かを判定する(S402)。演算処理
部4は、出力電圧VA,VBの各波形が交わっていなけ
れば(S402)、この最小値VAmin を検出するモー
ドになってからの出力電圧VAの仮最小値VAmin-pre
を、出力電圧VAが下回っているか否かを判定する(S
403)。
【0115】演算処理部4は、仮最小値VAmin-pre
出力電圧VAが下回っていれば(S403)、その出力
電圧VAを新たな仮最小値VAmin-pre として(S40
4)リターンする。仮最小値VAmin-pre を出力電圧V
Aが下回っていなければ(S403)、そのままリター
ンする。演算処理部4は、出力電圧VA,VBの各波形
が交わっていれば(S402)、この最小値VAmin
検出するモードになってからの出力電圧VAの仮最小値
VAmin-pre を、出力電圧VAの最小値VAmin として
確定する(S406)。次いで、出力電圧VA,VBの
最大値及び最小値を検出する状態をモード2として(S
407)、最小値VAmin を検出するモード3を解除
(クリア)すると共に、仮最小値VAmin-pre を出力電
圧の中点電圧Vmid にして(S408)リターンする。
【0116】演算処理部4は、出力電圧VBが上限閾値
を上回っていれば(S401)、出力電圧VA,VBの
最大値及び最小値を検出する状態をモード4として(S
405)、最小値VAmin を検出するモード3を解除
(クリア)すると共に、仮最小値VAmin-pre を出力電
圧の中点電圧Vmid にして(S408)リターンする。
【0117】(モード4)演算処理部4は、出力電圧V
Bの最大値VBmax を検出するモード4に入ると(図1
1S42)、出力電圧VAが下限閾値を下回ったか否か
を判定し(図17S421)、出力電圧VAが下限閾値
を下回っていなければ、出力電圧VA,VBの各波形が
交わっているか否かを判定する(S422)。演算処理
部4は、出力電圧VA,VBの各波形が交わっていなけ
れば(S422)、この最大値VBmax を検出するモー
ドになってからの出力電圧VBの仮最大値VBmax-pre
を、出力電圧VBが超えているか否かを判定する(S4
23)。
【0118】演算処理部4は、仮最大値VBmax-pre
出力電圧VBが超えていれば(S423)、その出力電
圧VBを新たな仮最大値VBmax-pre として(S42
4)リターンする。仮最大値VBmax-pre を出力電圧V
Bが超えていなければ(S423)、そのままリターン
する。演算処理部4は、出力電圧VA,VBの各波形が
交わっていれば(S422)、この最大値VBmax を検
出するモードになってからの出力電圧VBの仮最大値V
max-pre を、出力電圧VBの最大値VBmax として確
定する(S426)。次いで、出力電圧VA,VBの最
大値及び最小値を検出する状態をモード5として(S4
27)、最大値VBmax を検出するモード4を解除(ク
リア)すると共に、仮最大値VBmax-pre を出力電圧の
中点電圧Vmid にして(S428)リターンする。
【0119】演算処理部4は、出力電圧VAが下限閾値
を下回っていれば(S421)、出力電圧VA,VBの
最大値及び最小値を検出する状態をモード3として(S
425)、最大値VBmax を検出するモード4を解除
(クリア)すると共に、仮最大値VBmax-pre を出力電
圧の中点電圧Vmid にして(S428)リターンする。
【0120】(モード5)演算処理部4は、出力電圧V
Bの最大値VBmax を検出するモード5に入ると(図1
1S44)、出力電圧VAが下限閾値を下回ったか否か
を判定する(図18S441)。演算処理部4は、出力
電圧VAが下限閾値を下回っていなければ(S44
1)、この最大値VBmax を検出するモードになってか
らの出力電圧VBの仮最大値VBmax-pre を、出力電圧
VBが超えているか否かを判定する(S443)。
【0121】演算処理部4は、仮最大値VBmax-pre
出力電圧VBが超えていれば(S443)、その出力電
圧VBを新たな仮最大値VBmax-pre とする(S44
4)。演算処理部4は、仮最大値VBmax-pre を出力電
圧VBが超えていなければ(S443)、リターンす
る。
【0122】演算処理部4は、出力電圧VAが下限閾値
を下回っていれば(S441)、この最大値VBmax
び最小値VBmin を検出するモードになってからの出力
電圧VBの仮最大値VBmax-pre を、出力電圧VBの最
大値VBmax として確定する(S447)。次いで、出
力電圧VA,VBの最大値及び最小値を検出する状態を
モード3として(S448)、最大値VBmax を検出す
るモードを解除(クリア)し、仮最大値VBmax-pre
出力電圧の中点電圧Vmid にして(S452)リターン
する。
【0123】(モード6)演算処理部4は、出力電圧V
Bの最小値VBmin を検出するモード6に入ると(図1
1S46)、出力電圧VAが上限閾値を上回ったか否か
を判定し(図19S461)、出力電圧VAが上限閾値
を上回っていなければ、出力電圧VA,VBの各波形が
交わっているか否かを判定する(S462)。演算処理
部4は、出力電圧VA,VBの各波形が交わっていなけ
れば(S462)、この最小値VBmin を検出するモー
ドになってからの出力電圧VBの仮最小値VBmin-pre
を、出力電圧VBが下回っているか否かを判定する(S
463)。
【0124】演算処理部4は、仮最小値VBmin-pre
出力電圧VBが下回っていれば(S463)、その出力
電圧VBを新たな仮最小値VBmin-pre として(S46
4)リターンする。仮最小値VBmin-pre を出力電圧V
Bが下回っていなければ(S463)、そのままリター
ンする。演算処理部4は、出力電圧VA,VBの各波形
が交わっていれば(S462)、この最小値VBmin
検出するモードになってからの出力電圧VBの仮最小値
VBmin-pre を、出力電圧VBの最小値VBmin として
確定する(S466)。次いで、出力電圧VA,VBの
最大値及び最小値を検出する状態をモード5として(S
467)、最小値VBmin を検出するモード6を解除
(クリア)すると共に、仮最小値VBmin-pre を出力電
圧の中点電圧Vmid にして(S468)リターンする。
【0125】演算処理部4は、出力電圧VAが上限閾値
を上回っていれば(S461)、出力電圧VA,VBの
最大値及び最小値を検出する状態をモード1として(S
465)、最小値VBmin を検出するモード6を解除
(クリア)すると共に、仮最小値VBmin-pre を出力電
圧の中点電圧Vmid にして(S468)リターンする。
【0126】(出力電圧補正)演算処理部4は、ゲイン
補正係数を算出する際(図10S16)は、上述したモ
ード1〜6の何れかにより検出した出力電圧VAの最大
値VAmax 及び最小値VAmin と、基準となる出力特性
を有する磁気センサを用いた場合にターゲット20の一
歯分の回転の間に得られる最大出力電圧及び最小出力電
圧の差(基準差)VPP0 とを使用して、磁気センサ1
A,2Aのゲイン補正係数KA=VPP0 /(VAmax
VAmin )を演算し(図12S161)、上述したモー
ド1〜6の何れかにより検出した出力電圧VBの最大値
VBmax 及び最小値VBmin と基準差VPP0 とを使用し
て、磁気センサ1B,2Bのゲイン補正係数KB=V
PP0 /(VBmax −VBmin )を演算する(S16
2)。
【0127】演算処理部4は、オフセット補正係数を算
出する際(図10S18)は、上述したモード1〜6の
何れかにより検出した出力電圧VAの最大値VAmax
び最小値VAmin を使用して、磁気センサ1A,2Aの
オフセット補正係数VAmid=(VAmax +VAmin
/2を演算し(図12S181)、上述したモード1〜
6の何れかにより検出した出力電圧VBの最大値VB
max 及び最小値VBminを使用して、磁気センサ1B,
2Bのオフセット補正係数VBmid =(VBmax+VB
min )/2を演算する(S182)。
【0128】演算処理部4は、検出を完了した磁気セン
サ1A,2A,1B,2Bの出力電圧VA,VB(図1
0S14)を補正する際(図10S20)は、算出した
ゲイン補正係数KA(図12S161)と、算出したオ
フセット補正係数VAmid (図12S181)とを使用
して、出力電圧VA´=(VA−VAmid )*KA+V
mid を演算して補正し(図12S201)、算出したゲ
イン補正係数KB(図12S162)と、算出したオフ
セット補正係数VBmid (図12S182)とを使用し
て、出力電圧VB´=(VB−VBmid )*KB+V
mid を演算して補正する(図12S202)。
【0129】実施の形態3.図20は、自動車の舵取装
置に適用された本発明に係る回転角検出装置及びトルク
検出装置の実施の形態3の構成を示す模式図である。こ
の回転角検出装置及びトルク検出装置は、ターゲット板
(回転体)2,2の外側の固定位置に、ターゲット2
0,20…に対向するように、センサボックス1cが配
設されている。
【0130】センサボックス1cは、入力軸(第1軸)
31及び出力軸(第2軸)32を支承するハウジングH
(一部のみ図示)に固定支持され、その内部には、入力
軸31側のターゲット20,20…に対向する2つの磁
気センサ1A,1B(検出手段)と、出力軸32側のタ
ーゲット20,20…に対向する2つの磁気センサ2
A,2B(検出手段)とが収納されており、磁気センサ
1A,1Bとこれらに対向するターゲット20,20…
とにより入力軸31の回転角度を検出するセンサユニッ
トが、また磁気センサ2A,2Bとこれらに対向するタ
ーゲット20,20…とにより出力軸32の回転角度を
検出するセンサユニットが夫々構成されている。
【0131】磁気センサ1A,2A,1B,2Bの出力
は、センサボックス1cの外部に引き出され、マイクロ
プロセッサを用いてなる演算処理部4aに与えられてい
る。また、センサボックス1c内には、磁気センサ1
A,1B,2A,2Bの温度を検出する温度検出器5
(温度検出手段)が設けられ、温度検出器5が検出した
温度は演算処理部4aに与えられる。
【0132】磁気センサ1A,1Bは、夫々の出力電圧
(検出信号)の位相がずれるように、入力軸31側のタ
ーゲット20に対向しており、磁気センサ2A,2B
は、夫々の出力電圧の位相がずれるように、出力軸32
側のターゲット20に対向している。磁気センサ1A及
び磁気センサ2Aは、周方向位置を正しく合わせて、セ
ンサボックス1cに収納されており、磁気センサ1B及
び磁気センサ2Bは、周方向位置を正しく合わせて、セ
ンサボックス1cに収納されている。その他の構成は、
実施の形態1において説明した図1の回転角検出装置及
びトルク検出装置の構成と同様であり、同一箇所には同
一符号を付して説明を省略する。
【0133】以下に、このような構成の回転角検出装置
及びトルク検出装置の動作を、それを示す図21〜24
のフローチャートを参照しながら説明する。この回転角
検出装置及びトルク検出装置の演算処理部4aは、先
ず、磁気センサ1A,1B,2A,2Bの各出力電圧V
1A,V1B,V2A,V2Bの夫々の最大値及び最小
値を検出し更新する(S50)。演算処理部4aは、次
に、磁気センサ1A,1B,2A,2Bの各出力電圧V
1A,V1B,V2A,V2Bの検出を完了したか否か
を判定し(S52)、完了していれば、温度検出器5が
検出した温度を読込む(S54)。
【0134】演算処理部4aは、読込んだ温度(S5
4)と、出力電圧V1A,V1B,V2A,V2Bの夫
々の最大値及び最小値を検出し更新したときに(S5
0)、温度検出器5が検出し、読込んだ温度(後述)と
の差を演算し、その差の絶対値が所定値を超えているか
否かを判定する(S56)。演算処理部4aは、その差
の絶対値が所定値を超えていなければ(S56)、検出
し更新した最大値及び最小値(S50)を使用して、実
施の形態1で説明したゲイン補正係数を算出する(S1
6)。
【0135】演算処理部4aは、ゲイン補正係数を算出
した(S16)後、検出し更新した最大値及び最小値
(S50)を使用して、実施の形態1で説明したオフセ
ット補正係数を算出し(S18)、次いで、算出したゲ
イン補正係数及びオフセット補正係数を使用して、検出
を完了した出力電圧V1A,V1B,V2A,V2B
(S52)を補正する(S20)。回転角検出装置は、
補正した出力電圧V1A,V1B,V2A,V2B(S
20)に基づき、入力軸31又は出力軸32の回転角度
を検出し、トルク検出装置は、検出された入力軸31及
び出力軸32の回転角度に基づき、入力軸31に加えら
れたトルクを検出し出力する。
【0136】演算処理部4aは、磁気センサ1A,1
B,2A,2Bの各出力電圧V1A,V1B,V2A,
V2Bの検出を完了していないとき(S52)、又はそ
の差の絶対値が所定値を超えているとき(S56)、出
力電圧V1A,V1B,V2A,V2Bを補正する為の
それ迄の動作を無効として(S58)リターンする。
【0137】ここで、演算処理部4aは、磁気センサ1
A,1B,2A,2Bの各出力電圧V1A,V1B,V
2A,V2Bの最大値及び最小値を検出し更新するに際
して(S50)、実施の形態2において説明したよう
に、磁気センサ1A,1B,2A,2Bの各出力電圧V
1A,V1B,V2A,V2Bの最大値及び最小値を検
出し更新する(図10S12)と共に、各出力電圧毎
に、最大値又は最小値を検出したときに検出状態フラグ
を書き換える。演算処理部4aは、入力軸31側の磁気
センサ1A,1Bの検出状態を示すフラグIN、及び出
力軸32側の磁気センサ2A,2Bの検出状態を示すフ
ラグOUTの2つを備え、それぞれ初期状態(クリア状
態)では0とする。
【0138】フラグIN,OUTは、各出力電圧毎に、
最大値又は最小値を検出する都度、それぞれ、 最大値V1Amax ;IN=1,最小値V1Amin ;IN
=2, 最大値V1Bmax ;IN=3,最小値V1Bmin ;IN
=4, 最大値V2Amax ;OUT=1,最小値V2Amin ;O
UT=2, 最大値V2Bmax ;OUT=3,最小値V2Bmin ;O
UT=4 となり、入力軸31側(IN)及び出力軸32側(OU
T)のフラグの値が一致した時点で、その最大値又は最
小値を更新し、出力電圧の補正演算に使用する。
【0139】トルクによるトーションバー34の捩れに
より、入力軸31側及び出力軸32側で最大値又は最小
値の検出タイミングがずれた場合は、先に検出され、値
が書き換えられたフラグが待機状態となる。演算処理部
4aは、操舵輪30の回転方向が変わり、待機状態のフ
ラグに対して、他方のフラグに異なる値が書き換えられ
た場合は、両フラグを一旦クリアし、最新の検出状態に
より同時的に、両フラグに同じ値が書き換えられた場合
を有効とし、出力電圧の最大値又は最小値を更新する。
【0140】演算処理部4aは、磁気センサ1A,1
B,2A,2Bの各出力電圧V1A,V1B,V2A,
V2Bの最大値及び最小値を検出し更新する際(S5
0)は、入力軸31側の磁気センサ1A,1Bの検出状
態を示すフラグIN、及び出力軸32側の磁気センサ2
A,2Bの検出状態を示すフラグOUTの各値を判定し
(図22S66)、フラグIN≠0及び/又はフラグO
UT≠0であれば、新規に最大値又は最小値が検出され
ており、新規に書き換えられたフラグを待機状態とし、
他方のフラグをクリア(=0)とする、検出状態フラグ
のクリア条件判定を行う(S68)。フラグIN≠0及
び/又はフラグOUT≠0でなければ(S66)、つま
り、フラグIN=0及びフラグOUT=0であれば、検
出状態は変わっていないのでリターンする。
【0141】演算処理部4aは、次に、フラグIN,O
UTが同じ値であるか否かを判定し(S70)、同じ値
であれば、フラグINが1であるか否か、つまり、同じ
値が1であるか否かを判定する(S72)。演算処理部
4aは、同じ値が1でなければ(S72)、フラグIN
が2であるか否か、つまり、同じ値が2であるか否かを
判定する(S74)。演算処理部4aは、同じ値が2で
なければ(S74)、フラグINが3であるか否か、つ
まり、同じ値が3であるか否かを判定する(S76)。
【0142】演算処理部4aは、フラグINが3でなけ
れば(S76)、つまり、同じ値が4であれば、最小値
V1Bmin ,V2Bmin が同時的に検出されたと判定
し、最小値V1Bmin ,V2Bmin を更新し(S7
8)、そのとき、温度検出器5が検出した温度を記憶す
る(図23S80)。演算処理部4aは、次に、フラグ
IN,OUTをクリアした(S82)後、前回検出状態
フラグINを今回検出状態フラグINとし、前回検出状
態フラグOUTを今回検出状態フラグOUTとして(S
84)リターンする。
【0143】演算処理部4aは、フラグINが1であれ
ば(S72)、つまり、同じ値が1であれば、最大値V
1Amax ,V2Amax が同時的に検出されたと判定し、
最大値V1Amax ,V2Amax を更新し(S86)、そ
のとき、温度検出器5が検出した温度を記憶する(図2
3S80)。演算処理部4aは、フラグINが2であれ
ば(S74)、つまり、同じ値が2であれば、最小値V
1Amin ,V2Amin が同時的に検出されたと判定し、
最小値V1Amin ,V2Amin を更新し(S88)、そ
のとき、温度検出器5が検出した温度を記憶する(図2
3S80)。
【0144】演算処理部4aは、フラグINが3であれ
ば(S76)、つまり、同じ値が3であれば、最大値V
1Bmax ,V2Bmax が同時的に検出されたと判定し、
最大値V1Bmax ,V2Bmax を更新し(S90)、そ
のとき、温度検出器5が検出した温度を記憶する(図2
3S80)。
【0145】演算処理部4aは、フラグIN,OUTが
同じ値であるか否かを判定し(S70)、同じ値でなけ
れば、前回検出状態フラグINを今回検出状態フラグI
Nとし、前回検出状態フラグOUTを今回検出状態フラ
グOUTとして(図23S84)リターンする。
【0146】演算処理部4aは、新規に書き換えられた
フラグを待機状態とし、他方のフラグをクリア(=0)
とする、検出状態フラグのクリア条件判定を行う(図2
2S68)際は、先ず、前回検出状態フラグINが今回
検出状態フラグINと同じであるか否かを判定し(図2
4S681)、同じであれば、前回検出状態フラグOU
Tが0でないか否かを判定する(S682)。演算処理
部4aは、前回検出状態フラグOUTが0でなければ
(S682)、前回検出状態フラグOUTが今回検出状
態フラグOUTと同じでないか否かを判定し(S68
3)、同じでなければ、検出状態フラグINをクリア
(=0)して(S684)リターンする。
【0147】演算処理部4aは、前回検出状態フラグI
Nが今回検出状態フラグINと同じでないとき(S68
1)、前回検出状態フラグOUTが0であるとき(S6
82)、又は前回検出状態フラグOUTが今回検出状態
フラグOUTと同じであるとき(S683)、前回検出
状態フラグOUTが今回検出状態フラグOUTと同じで
あるか否かを判定する(S685)。
【0148】演算処理部4aは、前回検出状態フラグO
UTが今回検出状態フラグOUTと同じであれば(S6
85)、前回検出状態フラグINが0でないか否かを判
定する(S686)。演算処理部4aは、前回検出状態
フラグINが0でなければ(S686)、前回検出状態
フラグINが今回検出状態フラグINと同じでないか否
かを判定し(S687)、同じでなければ、検出状態フ
ラグOUTをクリア(=0)して(S688)リターン
する。
【0149】演算処理部4aは、前回検出状態フラグO
UTが今回検出状態フラグOUTと同じでなければ(S
685)、そのままリターンする。演算処理部4aは、
前回検出状態フラグINが0であれば(S686)、そ
のままリターンする。演算処理部4aは、前回検出状態
フラグINが今回検出状態フラグINと同じであれば
(S687)、そのままリターンする。尚、ゲイン補正
係数を算出する動作(S16)、オフセット補正係数を
算出する動作(S18)、及び検出を完了した出力電圧
V1A,V1B,V2A,V2Bを補正する動作(S2
0)については、実施の形態2において説明した各動作
と同様であるので、同様動作には同一ステップ番号を付
して、説明を省略する。
【0150】尚、以上の各実施の形態においては、自動
車の舵取装置において、操舵輪30と舵取機構とを連絡
する操舵軸3に適用した構成について述べたが、本発明
に係る回転角検出装置及びトルク検出装置は、軸回りに
回転する回転軸の回転角度及び回転トルクを検出する用
途全般に広く使用可能であることは言うまでもない。
【0151】ターゲットは、ターゲット板(回転体)が
回転するに従って磁気センサ(検出手段)の出力信号
(検出信号)が変化すれば特に限定はされず、例えばタ
ーゲット板2の周方向に略等間隔で凸起を凸設し、ター
ゲット板2の回転に応じて磁気センサと近接する凸起と
の距離が変化するように構成することができる。ターゲ
ット板2の外周に凸起を設けることにより、上述した歯
車型のターゲット板と同様に、回転角度及びトルクを検
出することができる。
【0152】また、図25に示すように、ターゲット板
2aの外周20aの周方向に略等間隔で磁極が反転する
ように着磁することも可能である。ターゲット板2aの
回転に応じて、磁気センサ1A,1B,2A,2Bに近
接する磁極の正負(NS)が交互に変わるため、近接す
る磁極と磁気センサ1A,1B,2A,2Bとの距離
(検出される磁界の強さ)が変化し、正弦波状または三
角波状の出力電圧が出力され、上述した実施の形態と同
様に回転角度及びトルクを検出することができる。
【0153】また、図26に示すように、回転に応じて
ターゲット20bが入力軸31に沿った方向に移動する
ように、ターゲット板2bを着磁することもできる。図
26では、一方向に傾斜して設けてある第1傾斜部20
b1と、前記回転体の周面に沿って他方向に傾斜して設
けてある第2傾斜部20b2とが着磁されている。磁気
センサ1A,1B,2A,2Bに近接するターゲット2
0bが、入力軸31または出力軸32に沿った方向に往
復移動するため、近接するターゲット20bと磁気セン
サ1A,1B,2A,2Bとの距離が変化し、正弦波状
または三角波状の出力電圧が出力され、上述した実施の
形態と同様に回転角度及びトルクを検出することができ
る。
【0154】また、図27に示すように、ターゲット板
2cの周方向に略等間隔で非凹部20cが生ずるように
凹み20coを凹設することもできる。本実施の形態で
は、凹み20coは貫通孔である。磁気センサ1A,1
B,2A,2Bに非凹部20cと凹み20coとが交互
に近接するため、近接する非凹部20c又は凹み20c
oと磁気センサ1A,1B,2A,2Bとの距離が変化
し、正弦波状または三角波状の出力電圧が出力され、上
述した実施の形態と同様に回転角度及びトルクを検出す
ることができる。
【0155】また、図28に示すように、回転に応じて
ターゲット20dが入力軸31に沿った方向に移動する
ように、ターゲット板2dに突起状のターゲット20d
を設けることもできる。ターゲット20dは、一方向に
傾斜して設けてある第1傾斜部20d1と、前記回転体
の周面に沿って他方向に傾斜して設けてある第2傾斜部
20d2とを有し、第1及び第2傾斜部20d1,20
d2の外周部は着磁されている。磁気センサ1A,1
B,2A,2Bに近接するターゲット20dが、入力軸
31または出力軸32に沿った方向に往復移動するた
め、近接するターゲット20dと磁気センサ1A,1
B,2A,2Bとの距離が変化し、正弦波状または三角
波状の出力電圧が出力され、上述した実施の形態と同様
に回転角度及びトルクを検出することができる。
【0156】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明の第1発明に係
る回転角検出装置においては、ゲインを乗じた検出信号
の最大値と最小値とを検出する手段及び最大値と最小値
との差を求める手段で求めた差に基づいて、ゲイン補正
手段でゲインを補正することができる。検出信号の最大
値及び最小値の差に基づいて回転角度の検出中にゲイン
を補正するため、個々の検出手段の出力特性の相違に起
因する検出誤差の発生を、温度による特性変化及び経時
的な特性変化の補償を含めて防止し、更には、ターゲッ
トと検出手段との間のエアギャップの変動に起因する検
出誤差の発生を防止して、長期に亘って高精度での検出
が可能な回転角検出装置を実現することが出来る。
【0157】第2発明に係る回転角検出装置において
は、検出信号の最大値及び最小値の差と予め定めた基準
差との比を求める手段で求めた比を、前記補正ゲインを
求める手段により、予め設定された基準ゲインに乗じて
補正ゲインを求めることができる。検出信号に前記補正
ゲインを乗じることにより、基準となる出力特性に検出
信号を一致させ、この結果に基づいて正確な回転角度を
算出することができる。
【0158】第3発明に係る回転角検出装置において
は、前記検出信号の最大値と最小値とを検出する手段及
び最大値と最小値との平均値を求める手段により求めた
平均値に基づいて、オフセット補正手段で検出信号のオ
フセットを補正することができる。検出信号の最大値及
び最小値の平均値に基づいて回転角度の検出中にオフセ
ットを補正するため、個々の検出手段の出力特性の相違
に起因する検出誤差の発生を、温度による特性変化及び
経時的な特性変化の補償を含めて防止し、更には、ター
ゲットと検出手段との間のエアギャップの変動に起因す
る検出誤差の発生を防止して、長期に亘って高精度での
検出が可能な回転角検出装置を実現することが出来る。
【0159】第4発明に係る回転角検出装置において
は、検出信号の最大値及び最小値の平均値と予め設定さ
れた基準平均値との差を求める手段で求めた差を、検出
信号値に加算することにより、オフセットを無効化し、
エアギャップ変動の影響を排除した正確な回転角度を算
出することができる。
【0160】第5発明に係る回転角検出装置において
は、回転体の回転に応じて検出手段とターゲットの距離
が変化し、距離の変化に応じて検出信号が変化するた
め、検出信号の変化に基づいて、角度算出手段で回転体
の回転角度を求めることができる。
【0161】第6発明に係る回転角検出装置において
は、回転体の回転に応じて検出手段に近接する突起との
距離に応じて検出信号が変化するため、検出信号の変化
に基づいて、角度算出手段で回転体の回転角度を求める
ことができる。
【0162】第7発明に係る回転角検出装置において
は、回転体の回転に応じて検出手段に凹部と非凹部とが
交互に近接し、凹部又は非凹部との距離に応じて検出信
号が変化するため、検出信号の変化に基づいて、角度算
出手段で回転体の回転角度を求めることができる。
【0163】第8発明に係る回転角検出装置において
は、回転体の回転に応じて検出手段に近接する磁極の正
負(NS)が交互に変化し、磁極との距離に応じた検出
信号が出力されるため、検出信号の変化に基づいて、角
度算出手段で回転体の回転角度を求めることができる。
【0164】第9発明に係る回転角検出装置において
は、回転体の回転に応じて検出手段に近接するターゲッ
トの位置が、回転軸に沿った方向に変化し、位置変化に
応じた検出信号が出力されるため、検出信号の変化に基
づいて、角度算出手段で回転体の回転角度を求めること
ができる。
【0165】第10発明に係る回転角検出装置において
は、位相差を有する検出信号を出力する第1及び第2検
出手段により、検出信号の回転角度に対する変化量が少
ない領域部分を互いに補うことができる。
【0166】第11発明に係る回転角検出装置において
は、第1判定手段が、第1及び第2検出手段の検出信号
が前記第1閾値を夫々上回るか否かを判定し、第2判定
手段が、第1及び第2検出手段の検出信号が前記第2閾
値を夫々下回るか否かを判定し、第3判定手段が、第1
及び第2検出手段の検出信号波形が交差するか否かを判
定し、第1、第2及び第3判定手段の各判定結果に基づ
き、最大値及び最小値を検出することができる。。
【0167】第12発明に係るトルク検出装置において
は、トルク算出手段は、第1回転軸及び第2回転軸に設
けられた第1〜第11発明の何れかの回転角検出装置に
より夫々検出された回転角度の差に基づいて、トルク算
出手段で第1回転軸に加わるトルクを算出する。ゲイン
補正手段及び/又はオフセット補正手段でゲイン及び/
又はオフセットを補正することにより、個々の検出手段
の出力特性の相違に起因する検出誤差の発生を、温度に
よる特性変化及び経時的な特性変化の補償を含めて防止
し、ターゲットと検出手段との間のエアギャップの変動
に起因する検出誤差の発生を防止して、長期に亘って高
精度での検出が可能なトルク検出装置を実現することが
出来る。
【0168】第13発明に係るトルク検出装置において
は、第1及び第2回転軸に設けられた回転角検出装置の
両第1検出手段及び第2検出手段は、最大値をそれぞれ
検出したときに、その最大値を有効とし、最小値をそれ
ぞれ検出したときに、その最小値を有効とする。これに
より、2か所に設けられた回転角検出装置において、ト
ルクが加わったときのねじれの為に発生する最大値及び
最小値の検出タイミングのずれに起因する補正エラーを
防止することが可能なトルク検出装置を実現することが
出来る。
【0169】第14発明に係るトルク検出装置において
は、温度検出手段が第1及び第2検出手段の温度を検出
し、第1及び第2検出手段の検出信号の最大値又は最小
値が検出されたときに、検出された温度を記憶手段が記
憶する。また、角度算出手段が回転角度を算出するとき
に、前記比較する手段が、温度検出手段が検出した温度
及び記憶手段が記憶する温度の差を求め、求めた差と所
定値とを比較する。差の方が大きいときは、角度算出手
段の算出を禁止することにより、個々の検出手段の温度
特性の相違に起因する検出誤差の発生を防止することが
可能なトルク検出装置を実現することが出来る。
【0170】第15発明に係る舵取装置においては、第
12〜第14発明の何れかのトルク検出装置を備えてい
るので、個々の検出手段の出力特性の相違に起因する検
出誤差の発生を、温度による特性変化及び経時的な特性
変化の補償を含めて防止し、更には、ターゲットと検出
手段との間のエアギャップの変動に起因する検出誤差の
発生を防止して、長期に亘って高精度のトルク検出が可
能なトルク検出装置を用いた自動車用の舵取装置を実現
することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車の舵取装置に適用された本発明に係る回
転角検出装置及びトルク検出装置の構成を示す模式図で
ある。
【図2】磁気センサの出力電圧の変化態様の一例を示す
説明図である。
【図3】磁気センサの出力電圧の変化態様の他の一例を
示す説明図である。
【図4】ゲイン及びオフセット補正動作の内容を示すフ
ローチャートである。
【図5】補正ゲインの説明図である。
【図6】オフセット量の説明図である。
【図7】自動車の舵取装置に適用された本発明に係る回
転角検出装置及びトルク検出装置の実施の形態の構成を
示す模式図である。
【図8】検出モード0〜6をまとめて示す一覧図表であ
る。
【図9】磁気センサの出力電圧の各波形を示す波形図で
ある。
【図10】本発明に係る回転角検出装置及びトルク検出
装置の動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明に係る回転角検出装置及びトルク検出
装置の磁気センサ出力電圧の最大値及び最小値を検出し
更新する動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明に係る回転角検出装置及びトルク検出
装置の動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明に係る回転角検出装置及びトルク検出
装置の初期モード0の動作を示すフローチャートであ
る。
【図14】本発明に係る回転角検出装置及びトルク検出
装置の検出モード1の動作を示すフローチャートであ
る。
【図15】本発明に係る回転角検出装置及びトルク検出
装置の検出モード2の動作を示すフローチャートであ
る。
【図16】本発明に係る回転角検出装置及びトルク検出
装置の検出モード3の動作を示すフローチャートであ
る。
【図17】本発明に係る回転角検出装置及びトルク検出
装置の検出モード4の動作を示すフローチャートであ
る。
【図18】本発明に係る回転角検出装置及びトルク検出
装置の検出モード5の動作を示すフローチャートであ
る。
【図19】本発明に係る回転角検出装置及びトルク検出
装置の検出モード6の動作を示すフローチャートであ
る。
【図20】自動車の舵取装置に適用された本発明に係る
回転角検出装置及びトルク検出装置の実施の形態の構成
を示す模式図である。
【図21】本発明に係る回転角検出装置及びトルク検出
装置の動作を示すフローチャートである。
【図22】本発明に係る回転角検出装置及びトルク検出
装置の磁気センサ出力電圧の最大値及び最小値を検出し
更新する動作を示すフローチャートである。
【図23】本発明に係る回転角検出装置及びトルク検出
装置の磁気センサ出力電圧の最大値及び最小値を検出し
更新する動作を示すフローチャートである。
【図24】本発明に係る回転角検出装置及びトルク検出
装置の検出状態フラグのクリア条件判定動作を示すフロ
ーチャートである。
【図25】本発明に係る回転角検出装置及びトルク検出
装置の回転体及びターゲットの他の例を示す図である。
【図26】本発明に係る回転角検出装置及びトルク検出
装置の回転体及びターゲットの更に他の例を示す図であ
る。
【図27】本発明に係る回転角検出装置及びトルク検出
装置の回転体及びターゲットの更に他の例を示す図であ
る。
【図28】本発明に係る回転角検出装置及びトルク検出
装置の回転体及びターゲットの更に他の例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1A,2A,1B、2B 磁気センサ(検出手段) 2 ターゲット板(回転体) 4 演算処理部 5 温度検出器 20 ターゲット(外周) 30 操舵輪 31 入力軸(第1軸) 32 出力軸(第2軸) 34 トーションバー(連結軸)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 直樹 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 Fターム(参考) 2F063 AA35 AA36 BA08 CB01 CB20 DA05 DD03 DD05 EA03 GA52 GA67 GA69 KA02 2F077 AA20 JJ01 JJ09 JJ23 TT58 3D033 CA28 DB05

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ターゲットの位置を検出し、該位置に応
    じた検出信号を出力する検出手段と、回転に応じて前記
    検出信号が変化するように前記ターゲットが設けられた
    回転体と、ゲインを乗じた検出信号に基づいて前記回転
    体の回転角度を算出する角度算出手段とを備える回転角
    検出装置において、 前記ゲインを乗じた検出信号の最大値及び最小値を検出
    する手段と、 検出した最大値及び最小値の差を求める手段と、 求めた差が予め設定された基準差になるように前記ゲイ
    ンを補正するゲイン補正手段とを備えることを特徴とす
    る回転角検出装置。
  2. 【請求項2】 前記求めた差の前記基準差に対する比を
    求める手段と、 前記求めた比を、予め設定された基準ゲインに乗じて補
    正ゲインを求める手段とを備え、前記ゲイン補正手段
    は、前記ゲインを前記補正ゲインに補正すべくなしてあ
    ることを特徴とする請求項1記載の回転角検出装置。
  3. 【請求項3】 ターゲットの位置を検出し、該位置に応
    じた検出信号を出力する検出手段と、回転に応じて前記
    検出信号が変化するように前記ターゲットが設けられた
    回転体と、ゲインを乗じた検出信号に基づいて前記回転
    体の回転角度を算出する角度算出手段とを備える回転角
    検出装置において、 前記検出信号の最大値及び最小値を検出する手段と、 検出した最大値及び最小値の平均値を求める手段と、 求めた平均値が、予め設定された基準平均値になるよう
    に前記検出信号を補正するオフセット補正手段とを備え
    ることを特徴とする回転角検出装置。
  4. 【請求項4】 前記求めた平均値と前記基準平均値との
    差を求める手段を備え、 前記オフセット補正手段は、求めた差がゼロになるよう
    に、前記検出信号値に前記差を加算すべくなしてあるこ
    とを特徴とする請求項3記載の回転角検出装置。
  5. 【請求項5】 前記ターゲットは、回転に応じて前記検
    出手段との距離が変化するように前記回転体に設けられ
    ていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の
    回転角検出装置。
  6. 【請求項6】 前記ターゲットは、前記回転体の周方向
    に略等間隔で突設された凸起からなることを特徴とする
    請求項1〜4の何れかに記載の回転角検出装置。
  7. 【請求項7】 前記ターゲットは、前記回転体の周方向
    に略等間隔で非凹部が生ずるように凹設された凹みの間
    の前記非凹部からなることを特徴とする請求項1〜4の
    何れかに記載の回転角検出装置。
  8. 【請求項8】 前記ターゲットは、前記回転体の周方向
    に略等間隔で磁極が反転するように着磁してあることを
    特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の回転角検出装
    置。
  9. 【請求項9】 前記ターゲットは、前記回転体の周面に
    沿って一方向に傾斜して設けてある第1傾斜部と、前記
    回転体の周面に沿って他方向に傾斜して設けてある第2
    傾斜部とを有することを特徴とする請求項1〜4の何れ
    かに記載の回転角検出装置。
  10. 【請求項10】 前記検出手段は、前記回転体の回転方
    向に並設され、位相差を有する検出信号を夫々出力する
    第1検出手段及び第2検出手段を含むことを特徴とする
    請求項1〜9の何れかに記載の回転角検出装置。
  11. 【請求項11】 前記第1及び第2検出手段の検出信号
    波形が交差したときの検出信号値より大きい第1閾値
    を、前記第1及び第2検出手段の検出信号が夫々上回る
    か否かを判定する第1判定手段と、 前記交差したときの検出信号値より小さい第2閾値を、
    前記第1及び第2検出手段の検出信号が夫々下回るか否
    かを判定する第2判定手段と、 前記第1及び第2検出手段の各検出信号波形が交差する
    か否かを判定する第3判定手段とを備え、前記第1、第
    2及び第3判定手段の各判定結果に基づき、前記検出信
    号の最大値及び最小値を検出すべくなしてあることを特
    徴とする請求項10記載の回転角検出装置。
  12. 【請求項12】 同軸的に連結された第1回転軸及び第
    2回転軸の夫々に設けられた請求項1〜11の何れかに
    記載の回転角検出装置と、 該回転角検出装置により検出された回転角度の差に基づ
    いて前記第1軸に加わるトルクを算出するトルク算出手
    段とを備えることを特徴とするトルク検出装置。
  13. 【請求項13】 同軸的に連結された第1回転軸及び第
    2回転軸の夫々に設けられた請求項10または11記載
    の回転角検出装置と、 該回転角検出装置により検出された回転角度の差に基づ
    いて前記第1軸に加わるトルクを算出するトルク算出手
    段とを備え、前記回転角検出装置の両第1検出手段及び
    両第2検出手段は、前記最大値を夫々検出したときに前
    記最大値を有効とし、前記最小値を夫々検出したときに
    前記最小値を有効とすべくなしてあることを特徴とする
    トルク検出装置。
  14. 【請求項14】 前記第1及び第2検出手段の温度を検
    出する温度検出手段と、 前記第1及び第2検出手段の検出信号の最大値又は最小
    値が検出されたときに、前記温度検出手段が検出した温
    度を記憶する記憶手段と、 前記角度算出手段が回転角度を算出するときに、前記温
    度検出手段が検出した温度と前記記憶手段が記憶する温
    度の差を求め、求めた差と所定値とを比較する手段とを
    備え、前記差の方が大きいときは、前記角度算出手段の
    算出を禁止すべくなしてあることを特徴とする請求項1
    3記載のトルク検出装置。
  15. 【請求項15】 操舵輪に繋がる第1回転軸と、 該第1回転軸と同軸的に接続され、舵取機構に繋がる第
    2回転軸と、 前記第1回転軸に加わる操舵トルクを検出する請求項1
    2〜14の何れかに記載のトルク検出装置と、 前記操舵トルクに基づき前記第2回転軸の回転を補助す
    る電動モータとを備えることを特徴とする舵取装置。
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