JP2003083801A - 故障検知装置及び故障検知方法 - Google Patents

故障検知装置及び故障検知方法

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JP2003083801A
JP2003083801A JP2001278129A JP2001278129A JP2003083801A JP 2003083801 A JP2003083801 A JP 2003083801A JP 2001278129 A JP2001278129 A JP 2001278129A JP 2001278129 A JP2001278129 A JP 2001278129A JP 2003083801 A JP2003083801 A JP 2003083801A
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sound
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JP2001278129A
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Yumiko Kurosawa
由美子 黒澤
Koji Udagawa
浩二 宇田川
Takeshi Nokimura
武志 除村
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械騒音に重畳した衝撃音の状態を検出し
監視することにより、機械の故障を検知する。 【解決手段】 小型マイクロホン1で機械騒音を収音
し、アナログの音響信号を採取する。この音響信号から
アナログ/デジタル変換器2により、所定時間間隔でデ
ータをサンプリングし、デジタル化された音響信号とす
る。時刻検出部4では、この音響信号をフィルタで処理
し、さらにデータのスムージングを行って衝撃音の発生
時刻を検出する。比較データ演算部5では、発生時刻が
特定された衝撃音を含む時系列データをパワースペクト
ルに変換し、衝撃音以外の騒音の影響を排除して一旦演
算値記憶部6に保持する。その後、耐用期間中の所定期
間経過時等に、上記と同様の処理を行ってパワースペク
トルを演算する。比較判断部7は、これを演算値記憶部
に保持されている値と比較し、値の変動により故障を検
出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械から放射され
る騒音、特に複写機やプリンタなどのオフィス機器内部
で発生する騒音に含まれている衝撃音を検出するととも
に、この衝撃音の異常を検知する故障検知装置及び故障
検知方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種の機械、とりわけ複写機ある
いはプリンタ等のオフィス機器においては高い生産性が
要求されるため故障による遅滞が許容されず、故障を予
知するあるいは故障を速やかに検知して解決することが
求められている。機械から発生する音で故障を検知する
方法として、従来より時間軸上で突出したピークを有す
る衝撃音か、あるいは周波数軸上で突出したピークを有
する狭帯域音を監視対象とし、それらを検出して解析を
行う方法が知られている。衝撃音等の発生時点が正確に
わかるとタイミングチャートと照らし合わせて機械の詳
細な情報を得ることができたり、また衝撃音の変化を把
握して、故障の検知や機械の経年変化の解析に有効とな
るからである。
【0003】図6に、一般的な電子写真式の複写機が稼
働中に発生する騒音の時間音圧波形の一例を示す。図6
において矢印で示した部分が衝撃音であり、短時間に高
い音圧レベルの変動を示す音が発生している。このよう
な衝撃音は初期的には、部品どうしの衝突や、紙が位置
合わせ部品にあたるとき、紙がたわんでシュートにあた
るときなど紙の走行中に紙と部品とが衝突して生じるも
の、さらにソレノイドのON/OFF時等に多く発生する。こ
のような音は発生時間が特定されているために検出も比
較的容易であり、これらを対象としたその後の音圧の経
年推移等の監視が可能である。
【0004】一方、モータ等の一部の回転系部品が正常
時に発生する定常音においても、周波数軸上で突出した
複数のピークが観察される。このような定常音について
も高速フーリエ変換による周波数スペクトル解析等によ
り、特定ピークの周波数やその大きさを調べることか
ら、これらを対象とした回転系部品の経年推移の監視等
が可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、複写機やプリ
ンタなどから発生する衝撃音は、設置環境の背景雑音と
機械本体の定常騒音とが重なり合った中に埋没してしま
うと時間軸上も周波数軸上も明らかに突出したピークを
捕捉することができず、故障予知或いは故障検知が困難
な場合が生じる。また衝撃音の大きさは変わっていない
のに背景雑音のみが小さくなっただけで、衝撃音の音圧
が突出したように見え、故障と誤検出する場合も生じ
る。
【0006】さらにまた、衝撃音の中には機械の経時変
化により、例えば衝撃吸収剤のはがれが起きて、部品同
士の衝突音が大きくなる場合のように、変動するものが
ある。この場合、以前は検知されなかった音が急に大き
くなり、時間軸上の音圧波形にピークが現れて故障と判
断されるわけであるが、従来方法によれば、このような
検知情報からはこの衝撃音が初期状態において騒音の音
圧レベル以下のものであったのが、何らかの理由で大き
くなったという情報しか得られず、衝撃音自体の経年変
化を正確に抽出し把握できるものではなかった。
【0007】雑音が大きく、時間軸上で音圧レベルが突
出していない衝撃音を雑音の中から抽出する試みとして
は、特開平10-30938号公報に有意信号の自己回帰係数か
ら求めた伝達関数のフィルタを設定する方法がある。し
かし、この方法においても機械騒音、とりわけ音源の種
類が多種多様な複写機やプリンタなどを対象とした場合
には十分に対応できるものではなかった。
【0008】本発明は、上記事情等に鑑みてなされたも
のであり、機械騒音に重畳した衝撃音の状態を検出し監
視することにより、衝撃音に表出する故障を正確に検知
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1に係る故障検知装置は、機械の駆動に
より発生する音響をアナログの電気信号に変換する収音
部と、収音部から出力されるアナログの音響信号から所
定時間間隔でデータをサンプリングしてデジタル化する
アナログ/デジタル変換器と、デジタル化された音響信
号を記憶するデータ記憶部と、デジタル化された音響信
号の各時刻のデータから、該データが所定の条件に合致
する時刻を検出する時刻検出部と、時刻検出部で検出さ
れた時刻を含む所定の時間のデータと、当該時刻前の該
時刻を含まない所定の時間のデータとを比較し、数値化
する比較データ演算部と、比較データ演算部で演算され
た数値を記憶する演算値記憶部と、機械の耐用期間内に
おける所定時間の使用後、又は耐用期間中の所定の時期
に、新たに比較データ演算部で演算されたデータと、演
算値記憶部に記憶されたデータとを比較する比較判断部
と、比較判断部での比較の結果を表示させる表示部とを
有して構成される。
【0010】このような構成の故障検知装置にあって
は、収音部にて収音された音響信号はデジタル化された
後、一旦データ記憶部に記憶され、時刻検出部において
所定の条件に合致する衝撃音発生時刻が検出される。時
刻検出の方法としては、デジタル音響信号をデジタルフ
ィルタに通し、その出力波形の突出した時刻を演算によ
り抽出する方法が採用可能である。
【0011】収音部で収音される音響信号は、機械本体
の定常騒音及び衝撃音等の他に、機械設置環境の背景雑
音が含まれているので、必ずしも一定ではなく、昼と
夜、機械近傍に作業者がいるかいないか等によっても変
化する。一方、定常的に発生している機械騒音も、例え
ば駆動系のメンテナンス時に構成部品の取付け取外しを
行うと、伝達特性が変化する等により突然に変化するこ
とがある。
【0012】従って、衝撃音の発生時のみの信号状態を
監視しているだけであると、同時に発生しているこれら
の騒音の変化も取り込み、それを衝撃音の変化と誤って
判断する場合も生じる。そこで、比較データ演算部で
は、検出された時刻以前の当該時刻を含まない所定の時
間のデータと、その時刻以降の当該時刻を含む所定の時
間のデータとを比較し、純粋に衝撃音のみの特性を検出
する。これを数値化し、演算値記憶部に記憶させる。
【0013】機械の耐用期間内における所定時間の使用
後において、同様に衝撃音発生時刻を検出し、新たに比
較データ演算部で演算されたデータと、演算値記憶部に
記憶されたデータとを比較することによって衝撃音の経
年変化を判断する。このような音響信号による故障検知
装置によれば、衝撃音の発生を短時間でかつ正確に検出
することができ、さらに衝撃音の変化を常に監視できる
ので、機械の経年変化による故障の発生を早期にかつ正
確に判断できる。
【0014】請求項2に係る故障検出装置は、比較デー
タ演算部におけるデータの比較を、デジタル化された時
系列データをスペクトルに変換したデータによって行う
ように構成したものである。
【0015】このように構成する故障検知装置において
は、衝撃音がスペクトルに変換されており、衝撃音の特
性が数値化して記録される。したがって、経年時のデー
タを比較するとき、衝撃音の変化を明確に認識すること
が可能となる。
【0016】請求項3に係る故障検知方法は、機械の駆
動により発生する音響をアナログの電気信号に変換する
工程と、アナログ電気信号に変換された音響信号から所
定時間間隔でデータをサンプリングして、音響信号をデ
ジタル化する工程と、デジタル化された音響信号の各時
刻のデータから、該データが所定の条件に合致する時刻
を検出する工程と、検出された該時刻を含む所定の時間
のデータと、該時刻前の該時刻を含まない所定の時間の
データとを比較し、数値化する工程と、比較演算された
数値を記憶装置に記憶する工程と、機械の耐用期間内に
おける所定時間の使用後、又は耐用期間中の所定の時期
に、新たにアナログの音響信号を得る工程、音響信号を
デジタル化する工程、所定の条件に合致する時刻を検出
する工程、該時刻の前後のデータを比較して数値化する
工程を行い、数値化されたデータと、記憶装置に記憶さ
れているデータとを比較する工程と、比較した結果を表
示する工程とからなっている。
【0017】この方法によれば、衝撃音の発生を短時間
で、かつ正確に検出することが可能なだけでなく、さら
に正確な衝撃音の経年変化を検出して機械の故障を早期
に、かつ正確に判断することが可能となる。
【0018】請求項4に係る故障検知方法は、衝撃音発
生時刻の検出の工程を、デジタル化された音響信号の高
周波成分をフィルタによって強調し、各時刻について当
該時刻の前後又は当該時刻の前もしくは後のいずれか一
方における所定時間内のデータの加算値を演算するか、
又は所定時間内のデータの時間平均値を演算し、演算さ
れた各時刻におけるデータから、該データが所定の条件
に合致する時刻を選択する工程としたものである。
【0019】この故障検知方法では、事前に機械騒音全
体のスペクトル及び衝撃音のスペクトルをおおよそ把握
しておき、デジタルフィルタの特性を適切に選択するこ
とによって、衝撃音を有効に強調して衝撃音の発生時を
明確化することができる。また、各時刻毎に前後のデジ
タルデータの加算値又は平均値を演算することにより、
衝撃音の発生時をさらに明確化し、衝撃音の発生時を容
易に特定することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本願発明の
実施の態様について説明する。図1に本願発明に係る故
障検知装置の構成例を示す。この故障検知装置は、騒音
を検知してアナログの電気信号に変換する収音部1と、
上記電気信号を所定時間間隔でサンプリングし、デジタ
ル信号とするA/D変換器2と、デジタル化された音響
信号を記憶するデータ記憶部3と、デジタル化された音
響信号の各時刻のデータから、所定の条件に合致する時
刻を検出する時刻検出部4と、時刻検出部4で検出され
た時刻を含む所定の時間のデータと、この時刻の前でこ
の時刻を含まない所定の時間のデータとを比較し、数値
化する比較データ演算部5と、比較データ演算部5で演
算された数値を記憶する演算値記憶部6と、機械の耐用
期間内における所定時間の使用後、又は耐用期間中の所
定の時期に、新たに前記比較データ演算部で演算された
データと、演算値記憶部6に記憶された数値とを比較す
る比較判断部7と、比較判断部7での比較の結果を表示
させる表示部8とを備えるものである。
【0021】収音部1は、複写機又はプリンタから発生
する機械騒音を収音してアナログの電気信号に変換する
ものである。具体的には、小型マイクロホン等を使用す
ることができる。
【0022】アナログ/デジタル変換器(A/D変換器)2
は、収音部1で収音された音圧変化のアナログ信号が直
接に入力され、1秒間に48,000回のサンプリング信号に
より音圧波形を各時刻毎の数値に変換する。すなわち、
デジタル信号の波形データに変換するものである。この
A/D変換器2としては、例えばDAT(Digital Audio
Tape)等を用いることができる。
【0023】データ記憶部3は、A/D変換器2で変換
されたデジタル音響信号を一時的に記憶保持することが
できるものである。このデータ記憶部3は、パーソナル
コンピュータのハードディスク装置等を用いることがで
き、その他、データを記憶するための汎用的な記憶装置
を用いることもできる。
【0024】時刻検出部4は、図3に示すような特性を
有する帯域通過のデジタルフィルタを備えており、デジ
タルフィルタの出力波形から極大値を抽出する。このデ
ジタルフィルタは対象とする機械騒音の種類により、所
望のゲインと周波数帯域が得られるように、複数のデジ
タルフィルタを組み合わせて構成することもできる。具
体的には全体騒音のスペクトルを事前に解析して、その
特性を調べた上で目的に合致するようにフィルタ特性を
設定する。
【0025】本発明に係る故障検知装置を、複写機ある
いはプリンタの故障検知に使用する場合には、図3に示
すような10KHz以上、15KHz以下の高周波成分を強調す
るデジタルフィルタを使用することが最適である。これ
は複写機あるいはプリンタ騒音の主たる周波数成分帯域
は概ね5KHz以下であり、さらに、これら騒音には、光
学系や駆動系によって引き起こされる高次の狭帯域ピー
クが10KHz以下に複数含まれているからである。なお、
デジタル出力波形に重み付けを行ってスムージングする
ことにより極大値を演算しやすくすることができる。
【0026】比較データ演算部5は、データ記憶部3に
記憶されているデータの中から、衝撃音の発生時刻を含
む連続した所定時間の音響信号データと、当該発生時刻
を含まないそれ以前の隣接した所定時間の音響信号デー
タとを抽出比較し、数値化するものである。このよう
に、隣接する所定時間の音響信号データを比較するの
は、衝撃音以外の騒音の影響を極力排除し、衝撃音によ
る信号データを正確に把握するためである。上記数値化
は、二つの所定時間内の音響信号データをそれぞれフー
リエ変換してスペクトルとし、これらの比を演算するも
のである。
【0027】上記演算値記憶部6は、上記比較データ演
算部5で得られたスペクトルの比を記憶し、保存するも
のであり、データ記憶部3として機能する記憶装置を併
用することができる。
【0028】比較判断部7は、比較データ演算部5で演
算され、演算値記憶部6に記憶されているデータと、経
年後、比較データ演算部5で新たに演算されたデータと
を比較し、変化が生じているか否かを判断するものであ
る。双方のデータ間で変化が生じていれば衝撃音の発生
部分で状態の変化が発生しており、故障となっている可
能性があることが分かる。なお、この比較判断部7の
他、上記時刻検出部4、比較データ演算部5は、いずれ
もパーソナルコンピュータのCPUを、ソフトウェアに
より上記構成として機能させることができる。
【0029】表示部8は、上記比較判断部7における判
断の結果を表示するものであり、例えば、ディスプレ
イ、プリンタ等を用いることができる。また、この表示
部8は、時系列のデジタル音響信号やフーリエ変換によ
って得られたスペクトルを表示することもできる。
【0030】以下に、上記故障検出装置の動作、すなわ
ち、本願発明に係る故障検知方法におけるデジタル信号
の具体的な処理例を、図2に基づいて説明する。複写機
から放射される騒音を収音マイクで収音し(ST1)、
得られた信号を音響信号として、1秒間に48,000回のサ
ンプリング信号によりデジタル化する(ST2)。ピッ
クアップされたデジタル音響信号をパーソナルコンピュ
ータの記憶装置(データ記憶部3)に保存する(ST
3)。この記憶装置に保存されたデジタル音響信号を5
秒間切り出して表示した結果の一例を図5(a)に示す。
【0031】この記憶装置に保存されたデジタル音響信
号を、高周波を強調するデジタルフィルタに通し、その
結果得られるデジタル出力信号も同様にパーソナルコン
ピュータの記憶装置に一時記憶保持させる。図5(a)に
示すデジタル音響信号を、図3に示す特性を有する帯域
通過フィルタに通過させて得られるデジタル音響信号の
一例を図5(b)に示す。低周波成分が除去され、高周波
成分が強調されているのが分かる。
【0032】時刻の検出工程では、上記デジタルフィル
タから出力された信号の絶対値に、図4に示す三角形状
の重み関数を掛けて加算し、時間平均値を求める(いわ
ゆる、スムージングを行う)(ST5)。この重み関数
は、その時刻の前0.002秒からその時刻後0.002秒までの
データに、その時刻で最大であり、両サイドに直線的に
減少していく関数である。上記時間平均値の演算は、デ
ジタル音響信号における各データの時刻毎に行い、その
結果を時系列で表示すると、図5(c)に示すものとな
る。上記のように重み付けをすることにより、極大値を
示す時刻のデータが強調され、衝撃音発生時点がより明
確化される。なお、重み関数は三角形状に限られるもの
ではなく、指数分布関数や正規分布関数などを利用する
ことができる。
【0033】このようにしてピックアップされたデジタ
ル音響信号のデータ値のうち、閾値を通常の時間平均値
より高く設定し、通常時の時間平均値と比較して明らか
に突出しているデータ値を示す時刻を衝撃音発生時刻と
して検出する(ST6)。図5(c)で示すグラフは、閾
値を通常の時間平均値の2倍とした例であり、通常の時
間平均値3000に対し、平均値6000を閾値として衝撃音発
生時刻を検出している。なお、閾値は、フィルタ、重み
関数、衝撃音の質等によって、実験的に決定することが
できる。
【0034】データの比較演算の工程では、メモリに保
持されたデジタル音響信号、すなわちフィルタ処理され
ていない信号から、検出した時刻のデータを含まない、
それ以前のサンプリングデータ(A)と、それ以降の、検
出した時刻のデータを含んだサンプリングデータ(B)と
を各々128点づつ抽出する(図5(a)参照)。これらのデ
ータに、それぞれハニング窓をかけ、不連続点の影響を
低減した後フーリエ変換することによりパワースペクト
ルを得る(ST7)。
【0035】データ(A)、(B)に対応する各パワースペ
クトルの片側サブバンドにおいて、(B)のパワースペク
トル/(A)のパワースペクトルの値を64個のデータ配列
として記憶装置に記憶保持する(ST8)。この値は衝
撃音を含まない場合は1となるが、上記のように衝撃音
を含むデータをそれ以前のデータと比較すると有意値を
示すことになる。さらに64個のデータ配列は、経年変化
を検知するために定めた期間後に新たに演算し、記憶保
持されている値と対比する(ST9)。そして、全体と
して値が増加したとか、特定周波数領域の値が増加した
と検知された場合には、衝撃音の発生部分で状態の経年
変化が生じていると判断できることになる。その結果を
グラフ等で表示することができ、これに基づいて故障の
発生を検知することができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、このような音響信
号による故障検知装置又は故障検知方法によれば、衝撃
音の発生を短時間で、かつ正確に検出することが可能に
なるだけでなく、正確な衝撃音の変化を検出することに
より、機械の稼動部の異常や経年変化による故障等を早
期に、かつ正確に判断することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る故障検知装置の構成を示す概念
図である。
【図2】図1に示す故障検知装置の動作を示すフロー図
である。
【図3】図1に示す故障検知装置が有するフィルタの周
波数特性を示す図である。
【図4】所定時間内のデータの時間平均値を演算する際
に重畳させる重み関数を示す図である。
【図5】(a)は、複写機内で収音された騒音の一例を示
す5秒間のデジタル音響信号波形である。(b)は、高周
波強調フィルタを通過した後のデジタル音響信号波形で
ある。(c)は、各時刻のデータ値を時間平均値とする処
理を行った後のデジタル音響信号波形である。
【図6】複写機が稼働中に発する騒音の時間音圧波形の
一例を示す図である。
【符号の説明】
1 収音部 2 デジタル/アナログ変換器 3 データ記憶部 4 時刻検出部 5 比較データ演算部 6 演算値記憶部 7 比較判断部 8 表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 除村 武志 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2G064 AA12 AB15 AB22 BD02 CC06 CC35 CC42 CC43 CC46 CC52 DD09 DD12 2H027 DA50 DE07 GA43 GB02 HA01 HA12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機械の駆動により発生する音響をアナロ
    グの電気信号に変換する収音部と、 前記収音部から出力されるアナログの音響信号から所定
    時間間隔でデータをサンプリングしてデジタル化するア
    ナログ/デジタル変換器と、 デジタル化された音響信号を記憶するデータ記憶部と、 デジタル化された前記音響信号の各時刻のデータから、
    該データが所定の条件に合致する時刻を検出する時刻検
    出部と、 前記時刻検出部で検出された時刻を含む所定の時間のデ
    ータと、前記時刻前の該時刻を含まない所定の時間のデ
    ータとを比較し、数値化する比較データ演算部と、 前記比較データ演算部で演算された数値を記憶する演算
    値記憶部と、 前記機械の耐用期間内における所定時間の使用後、又は
    耐用期間中の所定の時期に、新たに前記比較データ演算
    部で演算されたデータと、前記演算値記憶部に記憶され
    た数値とを比較する比較判断部と、 前記比較判断部での比較の結果を表示させる表示部とを
    有することを特徴とする故障検知装置。
  2. 【請求項2】 前記比較データ演算部は、データの比較
    を、デジタル化された時系列のデータをスペクトルに変
    換したデータによって行うものであることを特徴とする
    請求項1に記載の故障検知装置。
  3. 【請求項3】 機械の駆動により発生する音響をアナロ
    グの電気信号に変換する工程と、 前記アナログ電気信号に変換された音響信号から所定時
    間間隔でデータをサンプリングして、音響信号をデジタ
    ル化する工程と、 デジタル化された前記音響信号の各時刻のデータから、
    該データが所定の条件に合致する時刻を検出する工程
    と、 検出された前記時刻を含む所定の時間のデータと、前記
    時刻前の該時刻を含まない所定の時間のデータとを比較
    し、数値化する工程と、 前記データを比較し、演算された数値を記憶装置に記憶
    する工程と、 前記機械の耐用期間内における所定時間の使用後、又は
    耐用期間中の所定の時期に、新たに前記したアナログの
    音響信号を得る工程、音響信号をデジタル化する工程、
    所定の条件に合致する時刻を検出する工程、該時刻の前
    後のデータを比較して数値化する工程を行い、数値化さ
    れたデータと、前記記憶装置に記憶されているデータと
    を比較する工程と、 比較した結果を表示する工程とを含むことを特徴とする
    故障検知方法。
  4. 【請求項4】 前記時刻の検出は、 前記音響信号の高周波成分を、フィルタによって強調
    し、 各時刻について、当該時刻の前後又は当該時刻の前もし
    くは後のいずれか一方における所定時間内のデータの加
    算値を演算するか、又は所定時間内のデータの時間平均
    値を演算し、 演算された各時刻におけるデータから、該データが所定
    の条件に合致する時刻を検出するものであることを特徴
    とする請求項3に記載の故障検知方法。
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Cited By (6)

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