JPH10260075A - 信号検出装置および信号検出方法 - Google Patents

信号検出装置および信号検出方法

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JPH10260075A
JPH10260075A JP9064004A JP6400497A JPH10260075A JP H10260075 A JPH10260075 A JP H10260075A JP 9064004 A JP9064004 A JP 9064004A JP 6400497 A JP6400497 A JP 6400497A JP H10260075 A JPH10260075 A JP H10260075A
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JP
Japan
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signal
noise
sound
threshold value
level
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JP9064004A
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Inventor
Tsutomu Hiraiwa
力 平岩
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多くの音色の音によって構成されている騒音
から、広帯域な衝撃音であるカチャ音のみの検出を可能
とすることを目的とする。 【解決手段】 騒音は音響センサ1によって検出され、
A/D変換器2にてデジタル信号に変換され、データ記
憶器3に記録される。記録された騒音信号は周波数通過
帯域フィルタ4a,4b,4cに並列に入力され、複数
の周波数帯域に分けて出力される。周波数通過帯域フィ
ルタ4a,4b,4cの各出力信号はそれぞれ対応する
高レベル信号選択部6a,6b,6cで、しきい値設定
部5があらかじめ設定したしきい値と比較され、ここ
で、信号レベルがしきい値を越える信号だけが選択され
る。選択された信号は乗算器7にて乗算される。乗算器
7の出力には、信号成分が分割された各周波数帯域に共
通に存在するような信号、すなわち、広帯域のカチャ音
の信号のみが得られることになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は信号検出装置および
信号検出方法に関し、特に複写機などのオフィス機器か
ら発生した騒音に含まれるパルス性の広帯域音を検出す
る信号検出装置および信号検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境へのやさしさの観点から、騒
音問題への関心が高まってきており、オフィス機器に対
しても騒音低減からの要望が高まってきている。従来、
騒音のうるささを評価する方法として、等価騒音レベル
(JIS Z8731)が一般的に用いられている。し
かしながら、等価騒音レベルは、複写機やプリンタなど
のオフィス機器から発生する騒音の心理的なうるささと
の相関があまり良くないことが知られている。
【0003】これは、人が騒音のうるささを評価する場
合には、全体の大きさで判断するのではなく、騒音に含
まれている音の種類毎にうるささを判断しているためで
ある。音の種類とは、たとえば低周波の重苦しい音、高
周波の甲高い音、衝撃的に発生する音などである。そこ
で、従来は、自動車の室内騒音や空調機騒音のような音
色の単調なものに対しては、いくつかの音質評価方法が
提案されている。
【0004】しかし、複写機やプリンタなどのオフィス
機器から発生する騒音は、機構の複雑さから多くの音色
の騒音によって構成されており、全体の大きさというひ
とつの物理量では評価が困難である。そこで、いろいろ
な騒音が重なり合っている音の中から、それらを分解し
て、個々の音の心理的なうるささと合った評価尺度を求
めることが必要である。
【0005】そこで、代表的な複写機やプリンタの騒音
を分析し、これらの騒音を構成している個々の構成音を
聴覚的に認識できる音色で分類し、擬音による表現で抽
出した。ここで抽出された音は、ファンなどの排気によ
る空力音で構成される低周波ランダムノイズである「ゴ
ー音」、用紙のこすれによる高周波ランダムノイズの
「シャー音」、原稿読み取りのスキャナの移動による瞬
間的に発生する純音の「ウィン音」、スキャナモータな
どの高速回転や電磁波による純音の「キーン音」、駆動
系のうなりによる近接した複数の純音からなる「ウォン
ウォン音」、用紙の搬送系による衝撃音である「カチャ
音」の六つである。これらの構成音を図を用いて以下に
説明する。
【0006】図6は異なる機種の複写機やプリンタの動
作中の代表的な騒音波形を示した図であって、(A)お
よび(B)は時間軸における音圧レベルの変化を示し、
(C)は周波数軸における音圧レベルの分布を示してい
る。
【0007】擬音により表現したゴー音は、図6(C)
において斜線で示した約100Hz〜5kHzの周波数
領域に分布している音であり、聴覚的には低周波の重苦
しい音として感じる音である。シャー音は、図6(C)
において網かけで示した約5kHz以上の周波数領域に
分布している音で、ゴー音と比較して音圧レベルは小さ
いものの認識しやすく、耳障りに感じる音である。ウィ
ン音は、図6(A)において網かけで示した周期的に発
生する部分の音であり、発生している時間は短いが、瞬
間的な音圧レベルは大きい。キーン音は、図6(C)に
おいて星印で示した連続的に発生する純音であり、周囲
の周波数成分の音圧レベルに対して大きく突出している
ときに認識しやすい音である。ウォンウォン音は、図6
(B)において斜線で示した部分の音であり、音圧レベ
ルの振幅変調波であって、低周波のうなりとして認識で
きる音である。そして、カチャ音は、図6(A)および
(B)において丸で囲んだ部分で瞬間的な音圧レベルの
ピークを持つ衝撃音であり、瞬間的な音圧レベルの変化
が大きいことから認識しやすい音である。
【0008】本発明は、この構成音の中の特にカチャ音
の検出に関するものである。従来より、複写機の動作音
を測定し、ごく短時間での音圧変動の最大値をもって、
衝撃音として捉えることが知られているが、複写機のよ
うな様々な音が発生する機器では、音圧変動から衝撃音
のみを抽出することが難しく、従来では信号検出装置に
衝撃音を精度よく検出するために、雑音を除去するため
のフィルタを用いて、不要な雑音を除去し、信号の検出
能力を高めるようにしていた。このような音を評価する
ためのものとして、たとえば特開平4−69526号公
報に記載の信号検出装置がある。
【0009】この特開平4−69526号公報によれ
ば、音響センサの出力に周波数通過帯域の異なる複数の
フィルタを用い、このフィルタ出力を乗算することで、
目的の信号を検出している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、複写機騒音で
は広帯域に発生する音だけではなく、特定の周波数に大
きなエネルギを持つ純音成分も多数含まれる。従って、
フィルタの帯域に含まれる純音成分までもが乗算されて
しまい、本来ノイズとして扱われるべき純音成分を含む
部分が、信号として検出されてしまう。または、純音成
分が著しく大きい場合には、乗算器の出力のS/Nを必
要以上に増加させてしまうために、検出されるべき信号
がノイズとして扱われてしまうという問題点があった。
【0011】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、多くの音色の音によって構成されている騒音
から、カチャ音以外の成分を除去し、カチャ音のみの検
出を可能とする信号検出装置および信号検出方法を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明では上記問題を解
決するために、騒音に含まれる瞬間的な音圧レベルのピ
ークを持った広帯域の衝撃音の信号を検出する信号検出
装置において、検出対象とする騒音の信号を取得する検
出対象音取得手段と、前記検出対象音取得手段の出力に
対して複数個並列に配設され、それぞれ異なる周波数通
過帯域の周波数特性を有する複数のフィルタ手段と、そ
れぞれ前記フィルタ手段の出力信号を受けて、所定レベ
ルのしきい値を越える前記出力信号を選択して出力する
複数の信号選択手段と、前記信号選択手段の各出力信号
を受けて乗算する乗算手段とを備えていることを特徴と
する信号検出装置が提供される。
【0013】このような信号検出装置によれば、検出対
象音取得手段にて集音された騒音信号は複数のフィルタ
手段により並列に処理されて異なる周波数帯域を持った
複数の信号に分割され、分割された複数の信号からそれ
ぞれ信号選択手段にて所定のレベルを越える信号のみが
選択され、選択された信号は乗算手段にて乗算される。
これにより、乗算手段の出力には、分割されたすべての
周波数帯域に含まれる瞬間的な音圧レベルのピークを持
った広帯域の衝撃音の信号のみが得られることになり、
周波数分割された周波数帯域のいずれか一つでも信号成
分を含まないような信号は、乗算結果は0であるので、
このような信号は検出されないことになる。
【0014】また、本発明によれば、騒音に含まれる瞬
間的な音圧レベルのピークを持った広帯域の衝撃音の信
号を検出する信号検出方法において、検出対象とする騒
音の信号を取得し、取得した騒音の信号からそれぞれ異
なる周波数帯域における周波数信号を複数抽出し、抽出
されたそれぞれの周波数帯域信号に対して所定レベルの
しきい値を越える信号を選択し、前記周波数帯域信号ご
とに選択された信号の値を乗算することからなる信号検
出方法が提供される。
【0015】この信号検出方法では、取得した騒音信号
から、まず、異なる周波数帯域の信号を複数抽出し、次
に、各周波数帯域の信号から所定レベル以下の信号を除
去して所定レベルを越えた信号だけにする。そして、所
定レベルを越えた信号の値を乗算することにより、成分
が各周波数帯域にわたって広く分布する信号だけが得ら
れる。また、分割された周波数帯域のいずれか一つでも
成分を含まないような信号については、乗算結果として
は0が得られるので、そのような信号は検出されない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明の信号検出装置の構
成例を示す図である。この図において、信号検出装置
は、音響センサ1、A/D変換器2、データ記憶器3、
周波数通過帯域フィルタ4a,4b,4c、しきい値設
定部5、高レベル信号選択部6a,6b,6c、および
乗算器7から構成されている。
【0017】ここで、音響センサ1は、複写機の動作音
を集音するためのもので、たとえばマイクロホンなどが
使用される。この音響センサ1の出力はA/D変換器2
に接続され、集音された信号をデジタル信号に変換す
る。これは、音の信号をデジタル信号にすることで、一
度測定したデータは一定に保たれるためにデータの信頼
性が増し、デジタル信号をもとに演算を行うことで検出
精度が向上するからである。このA/D変換器2の出力
はデータ記憶器3に接続される。データ記憶器3の例と
しては、DAT(Digital Audio Tape)、HDD(Hard
Disk Drive )、パーソナルコンピュータなどに接続さ
れた磁気記録装置などがある。
【0018】次に、データ記憶器3の出力は並列に配置
された三つの周波数通過帯域フィルタ4a,4b,4c
に接続される。これらの周波数通過帯域フィルタ4a,
4b,4cはそれぞれ異なる周波数通過帯域を有してい
る。また、周波数通過帯域フィルタ4a,4b,4cと
しては、帯域フィルタ機能を有する周波数分析器などの
信号分析器を用いたり、あるいは、コンピュータなどの
計算機能を有するハードウェア上で、帯域フィルタ機能
を有するソフトウェアを用いてもよい。しきい値設定部
5は高レベル信号選択部6a,6b,6cに信号選択の
基準となるしきい値を出力するもので、ここでは、高レ
ベル信号選択部6a,6b,6cのそれぞれに異なるし
きい値を与えて一層精度の良い検出を可能にしている。
これは、代表的な複写機やプリンタの騒音について周波
数通過帯域フィルタ4a,4b,4cの各出力信号を分
析したところ、機種毎に信号出力レベルが異なることが
分かっているためである。高レベル信号選択部6a,6
b,6cは周波数通過帯域フィルタ4a,4b,4cに
よって出力された信号としきい値設定部5によって出力
された各しきい値とを入力し、周波数通過帯域フィルタ
4a,4b,4cから入力された信号がしきい値設定部
5にてあらかじめ設定された信号レベルのしきい値を上
回る場合にはその入力信号を選択して出力し、しきい値
を下回るの場合にはその入力信号を選択せずに切り捨て
るという信号処理を行う。また、高レベル信号選択部6
a,6b,6cの信号処理としては、入力信号のレベル
がしきい値を下回る場合に、その入力信号に対して乗算
器7での演算の対象にしないような印を付加するような
処理をしてもよい。
【0019】次に、この信号検出装置の動作について説
明する。まず、複写機の騒音信号は音響センサ1によっ
て電気信号に変換され、その検出出力は、A/D変換器
2によってデジタル信号に変換され、データ記憶器3に
収容される。次に、デジタル信号として記録された騒音
信号は、周波数通過帯域の異なる複数の周波数通過帯域
フィルタ4a,4b,4cに入力される。これらの三つ
の周波数通過帯域フィルタ4a,4b,4cの周波数特
性の一例を図2に示す。
【0020】図2は周波数通過帯域フィルタの周波数特
性を説明するための図である。この図2において、周波
数通過帯域フィルタ4aの周波数特性を41aで示し、
周波数通過帯域フィルタ4bの周波数特性を41bで示
し、周波数通過帯域フィルタ4cの周波数特性を41c
で示している。この図2から明らかなように、周波数通
過帯域フィルタ4aは1.5kHzを中心とした周波数
通過帯域を有し、周波数通過帯域フィルタ4bは3kH
zを中心とした周波数通過帯域を有し、周波数通過帯域
フィルタ4cは11kHzを中心とした周波数通過帯域
を有している。これらの周波数通過帯域フィルタ4a,
4b,4cを通過した騒音信号の例を図3に示す。な
お、本実施の形態では、周波数通過帯域フィルタ4a,
4b,4cへ入力される信号はデジタル信号であるが、
分かりやすくするために、アナログ信号の形で示してい
る。
【0021】図3は周波数通過帯域フィルタの通過後の
検出信号の例を示す図であって、(A)、(B)および
(C)はそれぞれ異なる周波数通過帯域フィルタ通過後
の検出信号を示している。この図3において、(A)は
周波数通過帯域フィルタ4aを通過した後の検出信号を
示し、(B)は、周波数通過帯域フィルタ4bを通過し
た後の検出信号を示し、(C)は周波数通過帯域4cを
通過した後の検出信号を示している。
【0022】周波数通過帯域フィルタ4a,4b,4c
を通過した各検出信号はそれぞれ対応する高レベル信号
選択部6a,6b,6cに入力される。高レベル信号選
択部6a,6b,6cは、また、しきい値設定部5にて
あらかじめ信号レベルが設定されたしきい値を入力して
いる。これらのしきい値は検出対象の複写機やプリンタ
の機種に合わせて各周波数帯域ごとに最適の値が決めら
れている。したがって、高レベル信号選択部6a,6
b,6cはそれぞれ対応する周波数通過帯域フィルタ4
a,4b,4cからの検出信号と対応するしきい値との
比較を行い、信号レベルがしきい値を上回る検出信号に
ついては、その信号を選択し、出力する。また、信号レ
ベルがしきい値を下回るような検出信号は切り捨ての処
理が行われる。これらの高レベル信号選択部6a,6
b,6cから出力した選択信号の例を図4に示す。
【0023】図4は高レベル信号選択部で選択された信
号の例を示す図であって、(A)、(B)および(C)
はそれぞれ異なる高レベル信号選択部から出力した選択
信号を示している。この図4において、(A)は高レベ
ル信号選択部6aにより選択された信号を示し、(B)
は、高レベル信号選択部6bにより選択された信号を示
し、そして(C)は高レベル信号選択部6cにより選択
された信号を示している。
【0024】このように、高レベル信号選択部6a,6
b,6cによって選択された信号は、しきい値以下の信
号が除去されて高レベルの信号だけになっている。次
に、高レベル信号選択部6a,6b,6cで選択された
信号は乗算器7に入力される。ここで、高レベル信号選
択部6aにより選択された信号をP1 、高レベル信号選
択部6bにより選択された信号をP2、高レベル信号選
択部6cにより選択された信号をP3とする。したがっ
て、乗算器7の出力には、その乗算結果、
【0025】
【数1】<P1・P2・P3> ・・・(1) が得られることになる。
【0026】いま、音響センサ1で集音された騒音に関
して、その周波数が狭い周波数帯域に偏っているような
連続音である場合には、周波数通過帯域フィルタ4a,
4b,4cを通ったときの信号出力、あるいは高レベル
信号選択部6a,6b,6cにてしきい値で切り捨て処
理された信号出力の少なくとも一つは0となるので、乗
算器7による信号P1、P2、P3の乗算結果は、
【0027】
【数2】<P1・P2・P3>=0 ・・・(2) となる。
【0028】これに対し、音響センサ1で集音される音
声がパルス性の広帯域音の場合、その騒音の信号はどの
周波数通過帯域フィルタ4a,4b,4cをも通過し、
また、どの高レベル信号選択部6a,6b,6cでも選
択されることになるので、乗算器7による乗算結果は、
【0029】
【数3】<P1・P2・P3>≠0 ・・・(3) である。
【0030】ここで雑音中に含まれる複写機などの衝撃
音の信号、すなわち、検出対象としているカチャ音はパ
ルス性の広帯域音であることから、上記のように、信号
P1とP2とP3とを乗算することにより、乗算器7か
らは図5に示すような信号出力が得られ、カチャ音が検
出されることになる。
【0031】図5は乗算器による乗算結果の例を示す図
である。カチャ音のようなパルス性の広帯域音は三つの
周波数通過帯域フィルタ4a,4b,4cの周波数帯域
にわたって十分な信号レベルを有していることから、そ
れらの信号の乗算結果は、図5に示したように、カチャ
音の発生時点において、信号レベルの非常に大きなピー
ク形状となって現れる。したがって、乗算器7の出力に
は、複写機などの衝撃音のみが得られることになる。ま
た、この乗算器7の出力信号は時間軸の情報としても検
出することができるので、たとえば複写機のコピー開始
ボタンを押した後に、どの時点でカチャ音が発生するの
かを検出することができる。
【0032】以上、本発明の好適な実施の形態において
は、しきい値設定部5において設定されるしきい値は、
異なる周波数通過帯域ごとに独立した異なる値を設定す
るようにしていたが、測定対象の機種によっては、同一
のしきい値を使用することができる。
【0033】また、しきい値設定部5では、特定の機種
に対しては、しきい値を経験則などにより決定していた
が、別の決定方法として、周波数通過帯域フィルタの各
出力信号のある一定時間における平均値をしきい値にす
ることもできる。これは、代表的な複写機やプリンタの
騒音についてフィルタの各出力信号を分析したところ、
時間変動の発生および、時間変動の様子が機種毎に異な
ることが分かっていることによる。このように、フィル
タ出力の平均値をしきい値とすることにより、一層精度
のよい検出が可能になる。
【0034】さらに、別の実施の形態として、乗算器7
の出力に乗算出力信号の大きさを固定値で表す装置、た
とえば0および1の固定値に2値化する装置を接続する
ことができる。これは、乗算器によってカチャ音が検出
されても、乗算器の出力は周波数通過帯域フィルタの出
力信号の大きさに依存してしまい、S/Nの良好な検出
が行えないためである。このように、乗算器の出力を
0,1などの状態の変化を表せる信号にすることで、一
層精度のよい検出が可能になる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、検出対
象とする音の信号を取得する検出対象音取得手段と、こ
の検出対象音取得手段の出力に対して複数個並列に配設
されそれぞれ異なる周波数通過帯域の信号を出力するフ
ィルタ手段と、これらフィルタ手段の各出力信号に対し
て、所定レベルのしきい値を越える出力信号をそれぞれ
選択する信号選択手段と、これら信号選択手段の各出力
信号を乗算して所定の信号を出力する乗算手段とからな
るように構成した。これにより、同時に複数の構成音を
含む雑音が発生するような機器が対象でもカチャ音検出
のS/Nを向上させることができ、たとえば、複写機の
衝撃音の検知や測定に好適な信号検出装置を提供するこ
とが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の信号検出装置の構成例を示す図であ
る。
【図2】周波数通過帯域フィルタの周波数特性を説明す
るための図である。
【図3】周波数通過帯域フィルタの通過後の検出信号の
例を示す図であって、(A)、(B)および(C)はそ
れぞれ異なる周波数通過帯域フィルタ通過後の検出信号
を示している。
【図4】高レベル信号選択部で選択された信号の例を示
す図であって、(A)、(B)および(C)はそれぞれ
異なる高レベル信号選択部から出力した選択信号を示し
ている。
【図5】乗算器による乗算結果の例を示す図である。
【図6】異なる機種の複写機やプリンタの動作中の代表
的な騒音波形を示した図であって、(A)および(B)
は時間軸における音圧レベルの変化を示し、(C)は周
波数軸における音圧レベルの分布を示している。
【符号の説明】
1 音響センサ 2 A/D変換器 3 データ記憶器 4a,4b,4c 周波数通過帯域フィルタ 5 しきい値設定部 6a,6b,6c 高レベル信号選択部 7 乗算器

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 騒音に含まれる瞬間的な音圧レベルのピ
    ークを持った広帯域の衝撃音の信号を検出する信号検出
    装置において、 検出対象とする騒音の信号を取得する検出対象音取得手
    段と、 前記検出対象音取得手段の出力に対して複数個並列に配
    設され、それぞれ異なる周波数通過帯域の周波数特性を
    有する複数のフィルタ手段と、 それぞれ前記フィルタ手段の出力信号を受けて、所定レ
    ベルのしきい値を越える前記出力信号を選択して出力す
    る複数の信号選択手段と、 前記信号選択手段の各出力信号を受けて乗算する乗算手
    段と、 を備えていることを特徴とする信号検出装置。
  2. 【請求項2】 前記しきい値をあらかじめ設定して前記
    信号選択手段に与えるしきい値設定手段をさらに備えて
    いることを特徴とする請求項1記載の信号検出装置。
  3. 【請求項3】 前記しきい値設定手段は、すべての前記
    信号選択手段に対して同一レベルのしきい値を設定する
    ことを特徴とする請求項2記載の信号検出装置。
  4. 【請求項4】 前記しきい値設定手段は、前記信号選択
    手段のそれぞれに対して異なるレベルのしきい値を設定
    することを特徴とする請求項2記載の信号検出装置。
  5. 【請求項5】 前記しきい値設定手段は、前記信号選択
    手段のそれぞれに対して対応する前記フィルタ手段の出
    力信号のレベルをある一定時間にわたって平均化した平
    均値をしきい値として設定することを特徴とする請求項
    4記載の信号検出装置。
  6. 【請求項6】 前記乗算器の出力に前記乗算器の出力信
    号の大きさを所定の大きさの固定値に変換する手段をさ
    らに備えていることを特徴とする請求項1記載の信号検
    出装置。
  7. 【請求項7】 前記検出対象音取得手段は、集音した騒
    音の信号をデジタル信号に変換するデジタル信号変換手
    段を有することを特徴とする請求項1記載の信号検出装
    置。
  8. 【請求項8】 騒音に含まれる瞬間的な音圧レベルのピ
    ークを持った広帯域の衝撃音の信号を検出する信号検出
    方法において、 検出対象とする騒音の信号を取得し、 取得した騒音の信号からそれぞれ異なる周波数帯域にお
    ける周波数信号を複数抽出し、 抽出されたそれぞれの周波数帯域信号に対して所定レベ
    ルのしきい値を越える信号を選択し、 前記周波数帯域信号ごとに選択された信号の値を乗算す
    る、 ことからなる信号検出方法。
  9. 【請求項9】 前記信号を選択するステップは、前記し
    きい値をすべての周波数帯域信号に対して同一レベルに
    設定したことを特徴とする請求項8記載の信号検出方
    法。
  10. 【請求項10】 前記信号を選択するステップは、前記
    しきい値を周波数帯域信号ごとに異なるレベルに設定し
    たことを特徴とする請求項8記載の信号検出方法。
  11. 【請求項11】 前記しきい値は、周波数帯域信号ごと
    に前記周波数帯域信号のレベルをある一定時間にわたっ
    て平均化した平均値に設定されたことを特徴とする請求
    項10記載の信号検出方法。
  12. 【請求項12】 前記乗算ステップにて得られた信号の
    大きさを固定値で表すステップをさらに有することを特
    徴とする請求項8記載の信号検出方法。
  13. 【請求項13】 前記騒音の信号を取得するステップ
    は、集音した騒音の信号をデジタル信号に変換するステ
    ップを有することを特徴とする請求項8記載の信号検出
    方法。
JP9064004A 1997-03-18 1997-03-18 信号検出装置および信号検出方法 Pending JPH10260075A (ja)

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