JP2003083326A - 精密位置決め装置 - Google Patents

精密位置決め装置

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JP2003083326A
JP2003083326A JP2002193780A JP2002193780A JP2003083326A JP 2003083326 A JP2003083326 A JP 2003083326A JP 2002193780 A JP2002193780 A JP 2002193780A JP 2002193780 A JP2002193780 A JP 2002193780A JP 2003083326 A JP2003083326 A JP 2003083326A
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positioning device
rod
rail
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JP2002193780A
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Kazumasa Onishi
一正 大西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 位置決めの分解能が高い精密位置決め装置を
提供すること。 【解決手段】 基台、基台上に各々支柱を介して互いに
平行に固定された複数本のレール、該レールの上部形状
とはめ合いとなる形状の凹状溝もしくは連続突起を下面
に備えた物品テーブル、そして一方の端部が該物品テー
ブルに接続し、他方の端部が基台に関して固定されてい
る物品テーブル直動駆動装置を含み、該レールが、その
下面もしくは側面に超音波振動子を備える棒状振動体と
されていることを特徴とする精密位置決め装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精密位置決め装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】位置決め装置は、電子顕微鏡における観
察対象の試料の位置決め、精密工作機械における工具の
位置決めなどに用いられている。図9は、従来の位置決
め装置の一例の構成を示す側面図である。図9の位置決
め装置は、ステッピングモータ95、ステッピングモー
タ95に接続されたボールスクリュ92、そして物品テ
ーブル91から構成されている。ボールスクリュ92
は、ねじ軸94とナット93から構成されている。物品
テーブル91は、ボールスクリュ92のナット93に固
定されている。物品テーブル91は、リニア軸受けなど
の軸受けを介して基台(図示は略する)と連結されてい
る。
【0003】ステッピングモータ95の回転軸の回転運
動は、ボールスクリュ92により、ナット93の直線運
動に変換される。ステッピングモータ95を駆動するこ
とにより、ナット93に固定された物品テーブル91
は、ボールスクリュ92のねじ軸94の長さ方向に沿っ
て移動(前進もしくは後退)する。ステッピングモータ
95とボールスクリュ92は、物品テーブル91を移動
させる直動駆動装置として機能する。
【0004】従来の位置決め装置において、物品テーブ
ル91が目標の位置に到達すると、ステッピングモータ
95の駆動が停止される。ところが、ステッピングモー
タ95の回転軸は所定の角度ずつ段階的に回転するた
め、モータの駆動を停止しても、この角度の中間の位置
において回転軸を停止させることはできない。この角度
の中間の位置においてステッピングモータ95の駆動を
停止させた場合には、モータ95の回転軸は、モータが
備える固定子と回転子とが磁気的に安定となる位置関係
となるように僅かに回転した後に停止する。
【0005】従って、ステッピングモータ95の駆動を
停止さた際に、固定子と回転子とが、たまたま磁気的に
安定な位置関係にあるとき以外は、物品テーブル91
は、目標の位置から僅かに移動した後に停止する。すな
わち、従来の位置決め装置において、物品テーブルの位
置決めの分解能は、ステッピングモータの回転軸の回転
角度の分解能によって定まる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、位置
決めの分解能が高い精密位置決め装置を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、超音波振動
が可能な振動体の上に配置された物体に力を加えて移動
させる場合に、両者の接触面に働く摩擦力は、振動体を
超音波振動させることにより非常に小さな値となること
に注目した。そして、本発明者は、超音波振動可能な振
動体の上に、直動駆動装置が備えられた物品テーブル
(前記の物体に対応する)を配置して、直動駆動装置に
より移動されるテーブルの制動に、振動体とテーブルと
の接触面に働く軽微な摩擦力、そして振動体の振動停止
に伴う瞬間的な摩擦力の増大を利用することにより、物
品テーブルを高い分解能で位置決めすることに成功し
た。
【0008】本発明は、基台、基台上に各々支柱を介し
て互いに平行に固定された複数本のレール、このレール
の上部形状とはめ合いとなる形状の凹状溝もしくは連続
突起を下面に備えた物品テーブル、そして一方の端部が
前記物品テーブルに接続し、他方の端部が基台に関して
固定されている物品テーブル直動駆動装置を含み、前記
レールが、その下面もしくは側面に超音波振動子を備え
る棒状振動体とされていることを特徴とする精密位置決
め装置にある。
【0009】本発明はまた、基台、基台上に各々固定具
を介して互いに平行に固定された両端部に突起を有する
棒状体、この棒状体の両端部の突起とはめ合いとなる形
状の凹状溝を下面に備えた物品テーブル、そして一方の
端部が前記物品テーブルに接続し、他方の端部が基台に
関して固定されている物品テーブル直動駆動装置を含
み、前記棒状体が、その上下面もしくは両側面に一対の
超音波振動子を備える棒状振動体とされていることを特
徴とする精密位置決め装置にもある。
【0010】本発明はまた、基台、基台上に固定された
くし型電極を有する振動板、この振動板上に摺動可能に
配置された物品テーブル、そして一方の端部が前記物品
テーブルに接続し、他方の端部が基台に関して固定され
ている物品テーブル直動駆動装置を含む精密位置決め装
置にもある。
【0011】本発明はまた、基台、基台に各々支柱を介
して互いに平行に固定された、凹状溝もしくは連続突起
を側面に備えた複数本のレール、このレールの凹状溝と
もしくは連続突起とはめ合いとなる形状の板状体を下面
に備えた物品テーブル、そして一方の端部が前記物品テ
ーブルに接続し、他方の端部が基台に関して固定されて
いる物品テーブル直動駆動装置を含み、前記板状体が、
超音波振動子を備える振動板とされていることを特徴と
する精密位置決め装置にもある。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の精密位置決め装置を添付
の図面を用いて説明する。図1は、本発明の精密位置決
め装置の一例の構成を示す斜視図であり、図2は、図1
の精密位置決め装置の分解斜視図である。図1と図2に
示す精密位置決め装置は、基台11、基台11上に各々
支柱12を介して互いに平行に固定された二本のレール
13、このレールの上部形状とはめ合いとなる形状の凹
状溝14を下面に備えた物品テーブル15、そして一方
の端部が物品テーブル15に接続し、他方の端部が基台
11に関して固定されている物品テーブル直動駆動装置
16などから構成されており、そして前記のレール13
が、その下面に超音波振動子18を備える棒状振動体と
されていることを特徴とする。
【0013】図1と図2に示す精密位置決め装置におい
て、物品テーブル15を移動させる直動駆動装置16と
しては、ヨーク16aとボイスコイル16bを備えるボ
イスコイルモータが用いられている。ボイスコイル16
bは、円筒状のボビンに巻き付けられた円筒状のコイル
である。ボイスコイル16bの一部は、ヨーク16aの
内部に収容されている。交流電源(図示は略する)によ
り、ボイスコイル16bに電気的エネルギーを供給する
と、ボイスコイル16bにはフレミングの左手の法則に
基づく電磁力が働く。この電磁力により、ボイスコイル
16bは、その長さ方向に沿って移動(前進もしくは後
退)する。
【0014】ボイスコイルモータの一方(ボイスコイル
16bの側)の端部は物品テーブル15に接続され、そ
して他方(ヨーク16aの側)の端部は、フレーム17
により基台11に関して固定されている。
【0015】レール13は、その底面に超音波振動子1
8が付設されることにより、棒状の振動体とされてい
る。超音波振動子18としては、例えば、ジルコン酸チ
タン酸鉛系の市販の圧電振動子が用いられる。超音波振
動子18が備える電極(図示は略する)に電気的エネル
ギーを供給することにより、超音波振動子18は超音波
振動する。超音振動子18の超音波振動はレール13に
伝わり、レール13は超音波振動する。図2に記入した
破線19は、超音波振動するレール13の変位の一例を
示している。レール13は、支柱12との接続部を振動
の節として超音波振動する。
【0016】直動駆動装置16により物品テーブル15
に力を加えた場合に、レール13と凹状溝14との接触
面に働く摩擦力は、レール13を超音波振動させること
によって、レールを振動させる前の摩擦力と較べて非常
に小さな値となる。そして、レール13の超音波振動を
停止させると、レール13と凹状溝14との接触面に働
く摩擦力は、瞬間的に、レール13を振動させる前の摩
擦力の値に復帰する。
【0017】次に、図1と図2に示す精密位置決め装置
の動作について説明する。先ず、ボイスコイルモータを
駆動(ボイスコイル16bに電気的エネルギーを供給)
することにより、物品テーブル15を目標の位置に向か
って移動(前進)させる。物品テーブル15を移動させ
る際には、レール13を超音波振動させる。レール13
を超音波振動させることにより、レール13と凹状溝1
4との接触面に働く摩擦力は、レールを振動させる前の
摩擦力と比較して非常に小さな値となる。従って、物品
テーブル15を、ボイスコイルモータにより自由に移動
(前進もしくは後退)させることができる。
【0018】物品テーブル15が目標の位置に到達する
と同時に、ボイスコイルモータの駆動と、レール13の
超音波振動とを停止する。ボイスコイルモータは、ボイ
スコイルモータの駆動を停止させた後にも、ボイスコイ
ル16bの慣性によって物品テーブル15を目標の位置
から僅かに移動させようとする。ところが、物品テーブ
ル15は、レール13の超音波振動の停止と同時に、レ
ール13と凹状溝14との接触面に働く摩擦力によって
瞬時に目標の位置にて停止する。従って、物品テーブル
15が、ボイスコイルモータ16bの慣性によって目標
の位置から移動することはない。このため、物品テーブ
ル15を高い分解能で位置決めすることができる。
【0019】直動駆動装置としては、ボイスコイルモー
タに限らず、ステッピングモータなどの公知の電磁モー
タを用いることもできる。電磁モータを用いる場合、物
品テーブルの側から、ボールスクリュ、そして電磁モー
タの順に接続して直動駆動装置を構成することが好まし
い。物品テーブルとボールスクリュのナットとの間に
は、弾性体を配置することが好ましい。
【0020】電磁モータの回転軸は、電磁モータの駆動
を停止した後にも、モータの固定子と回転子とが磁気的
に安定する位置関係となるまで僅かに回転する。従っ
て、物品テーブルが目標の位置に到達して電磁モータの
駆動を停止させた後にも、テーブルが目標の位置から僅
かに移動する場合がある。このような物品テーブルの移
動が生ずる前に、レールと物品テーブルの凹状溝との接
触面に働く摩擦力により物品テーブルを瞬時に目標の位
置にて停止させることにより、物品テーブルを高い分解
能で位置決めすることができる。弾性体は、物品テーブ
ルが前記の摩擦力により目標の位置にて停止した後に、
電磁モータの回転軸の僅かな回転によって生ずるボール
スクリュのナットの変位を吸収する働きをする。弾性体
の例としては、コイルバネや、ゴムなどの弾性材料から
なる成形体が挙げられる。
【0021】物品テーブル15を目標の位置に速やかに
位置決めするために、直動駆動装置16を、サーボ制御
することが好ましい。また、物品テーブル15が目標の
位置に近付いたときに、レール13の振動を弱めるか、
もしくは間欠的として、レール13と凹状溝14との接
触面に働く摩擦力を大きな値とすることにより、目標の
位置の近傍における物品テーブル15の移動速度が遅く
なるように制御することもできる。目標の位置の近傍に
おける物品テーブル15の移動速度を遅くすることによ
り、物品テーブルをさらに高い分解能で位置決めするこ
とができる。
【0022】レール13と物品テーブル15は、ステン
レススチールなどの金属材料から形成されている。本発
明の精密位置決め装置においては、物品テーブル15の
制動に、レール13と凹状溝14との接触面に働く摩擦
力を利用している。従って、レール13の超音波振動を
停止させた場合に、レール13と凹状溝14との接触面
に大きな摩擦力が働くように、接触面のうちのいずれか
一方もしくは両方の面に、摩擦力を大きくするための摩
擦材を付設することもできる。摩擦材を形成する材料の
例としては樹脂材料や繊維強化樹脂材料が挙げられる。
【0023】樹脂材料の例としては、ポリアミド、ポリ
イミド、フッ化樹脂などが挙げられる。繊維強化樹脂材
料は、母材樹脂中に高弾性繊維が整列配置された構成を
有する。母材樹脂の例としては、エポキシ樹脂、ポリア
ミド樹脂、ポリイミド樹脂、PEEK(ポリエーテルエ
ーテルケトン)、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、および
ポリアミドイミド樹脂などが挙げられる。高弾性繊維の
例としては、炭素繊維、炭化ケイ素繊維、ポリアミド繊
維、ポリアミド繊維、およびアラミド繊維などが挙げら
れる。
【0024】図3は、本発明に従う精密位置決め装置の
別の一例の構成を示す分解斜視図である。図3の精密位
置決め装置は、基台11、基台11上に各々固定具31
を介して互いに平行に固定された両端部に突起32を有
する棒状体33a及び33b、この棒状体の両端部の突
起32とはめ合いとなる形状の凹状溝34を下面に備え
た物品テーブル15、そして一方の端部が物品テーブル
15に接続し、他方の端部が基台11に関して固定され
ている物品テーブル直動駆動装置16などから構成され
ており、前記の棒状体が、その上下面に一対の超音波振
動子38を備える棒状振動体とされていることを特徴と
する。
【0025】図3の精密位置決め装置の構成は、物品テ
ーブルの下面の側に配置される振動体の構成が異なるこ
と以外は、図1の精密位置決め装置と同様である。図3
の精密位置決め装置において、棒状体33a及び33b
の間には、補助棒状体35が付設されている。各々の棒
状体は、その端部と固定具31との間の上下面に、それ
ぞれ超音波振動子38が付設されることにより棒状の振
動体とされている。
【0026】直動駆動装置16により物品テーブル15
に力を加えた場合に、棒状体の突起32とテーブルの備
える凹状溝34との接触面に働く摩擦力は、棒状体33
a及び33bを超音波振動させることによって、非常に
小さな値となる。従って、物品テーブル15を、ボイス
コイルモータにより自由に移動させることができる。そ
して物品テーブル15が目標の位置の到達すると同時に
棒状体33a及び33bの超音波振動を停止させる。物
品テーブル15は、棒状体の超音波振動の停止と同時
に、棒状体の突起32と凹状溝34との接触面に働く摩
擦力によって瞬時に目標の位置にて停止する。
【0027】棒状体33a及び33bの各々の突起32
の表面(凹状溝34と接触する表面)には、繊維強化樹
脂材料から形成された摩擦材が付設されている。繊維強
化樹脂材料の母材樹脂としてはポリアミド樹脂が、そし
て高弾性繊維としては炭素繊維が用いられている。
【0028】図4は、図3の精密位置決め装置の棒状体
の振動方向の一例について説明する図である。各々の棒
状体の上下面に備えられた超音波振動子38のそれぞれ
は、いずれも棒状体の長さ方向に沿って伸縮するように
振動させる。そして各々の棒状体の上下面に備えられた
超音波振動子を互いに逆相で振動させることにより、図
4に記入した矢印で示すように各々の棒状体を振動させ
ることができる。なお、棒状体の振動方向は、図4に示
す例に限定はされず、例えば、各々の棒状体の上下面に
備えられた超音波振動子を、互いに同相で振動させても
よい。また、各々の棒状体の上下面及び両側面にそれぞ
れ超音波振動子を付設して、これらの超音波振動子によ
り棒状体を振動させることもできる。
【0029】図4に示す、固定具31、棒状体32a及
び32b、および補助棒状体35は、三脚音叉型の振動
子の一対が組み合わされた構成の振動体として機能す
る。固定具31が音叉の基部に、そして各々の棒状体3
2a、32b及び35が音叉の腕部に対応する。このよ
うな構成により、各々の棒状体の振動が安定する。従っ
て、突起32とテーブルの備える凹状溝との接触面に安
定した摩擦力が働くために、物品テーブルを滑らかに移
動させることができる。
【0030】図5は、本発明に従う精密位置決め装置の
さらに別の一例の構成を示す斜視図である。図5の精密
位置決め装置は、基台11、基台11上に固定されたく
し型電極51及び52を有する振動板53、この振動板
53上に摺動可能に配置された物品テーブル15、一方
の端部が物品テーブル15に接続し、他方の端部が基台
11に関して固定されている物品テーブル直動駆動装置
16などから構成されている。
【0031】図5に示す精密位置決め装置の構成は、物
品テーブル11の制動に、テーブル11の下面と、振動
板53との接触面に働く摩擦力を利用すること以外は、
図1の精密位置決め装置と同様である。振動板53は、
リチウムナイオベイトから形成されている。くし形電極
51及び52を備える振動板53は、弾性表面波デバイ
スとして知られており、超音波便覧(丸善株式会社、1
999年、601頁)などに詳しい記載がある。
【0032】交流電源により、くし形電極51の電極5
1aと電極51bとの間に電気的エネルギーを供給する
ことにより、くし形電極51及び52間の振動板53の
表面を超音波振動が伝搬する。直動駆動装置16により
物品テーブル15に力を加えた場合に、振動板53とテ
ーブル15との接触面に働く摩擦力は、前記の超音波振
動を伝搬させることによって、非常に小さな値となる。
従って、物品テーブル15を、ボイスコイルモータによ
り自由に移動させることができる。そして物品テーブル
15が目標の位置の到達すると同時に振動板53の超音
波振動を停止させる。物品テーブル15は、振動板53
の超音波振動の停止と同時に、振動板53と物品テーブ
ル15との接触面に働く摩擦力によって瞬時に目標の位
置にて停止する。図5の精密位置決め装置は、装置の小
型化が可能である利点を有する。
【0033】図6は、本発明に従う精密位置決め装置の
さらに別の一例の構成を示す斜視図である。図6の精密
位置決め装置は、基台11、基台11に各々支柱61を
介して互いに平行に固定された、凹状溝62を側面に備
えた二本のレール63、このレール63の凹状溝62と
はめ合いとなる形状の板状体64を下面に備えた物品テ
ーブル15、そして一方の端部が物品テーブル15に接
続し、他方の端部が基台11に関して固定されている物
品テーブル直動駆動装置16などから構成されており、
前記の板状体64が、超音波振動子を備える振動板とさ
れていることを特徴とする。
【0034】図6の精密位置決め装置の構成は、物品テ
ーブルの制動に、テーブルの下面に備えられた板状体6
4と、この板状体64にはめ合わされたレール63との
接触面に働く摩擦力を利用すること以外は、図1の精密
位置決め装置と同様である。
【0035】図7は、図6の精密位置決め装置を直動駆
動装置16とは逆の側から見た図である。図7に示すよ
うに、物品テーブル15の下面に付設された板状体64
には、レール63がはめ合わされている。各々のレール
63と支柱61との間にはコイルバネ65が配置されて
いる。直動駆動装置16により物品テーブル15に力を
加えた場合に、板状体64とレール63との接触面に働
く摩擦力は、板状体64を超音波振動させることによっ
て、非常に小さな値となる。従って、物品テーブル15
を、ボイスコイルモータにより自由に移動させることが
できる。そして物品テーブル15が目標の位置の到達す
ると同時に板状体64の超音波振動を停止させる。物品
テーブル15は、板状体64の超音波振動の停止と同時
に、板状体64とレール63との接触面に働く摩擦力に
よって瞬時に目標の位置にて停止する。
【0036】図8は、図6の精密位置決め装置の板状体
64の構成とその振動方向の一例について説明する図で
ある。板状体64は、固定具71と固定具71を介して
互いに平行に配置された一対の棒状体73a及び73b
から構成されている。各々の棒状体の両端部には、レー
ル63の凹状溝とはめ合いとなる形状の突起82が形成
されている。固定具71と棒状体73a及び73bは、
二脚音叉型振動子の一対が組み合わされた構成の振動体
として機能する。各々の棒状体には、その端部と固定具
71との間の両側面に、それぞれ超音波振動子88が付
設されている。各々の棒状体の両側面に付設された超音
波振動子のそれぞれは、いずれも棒状体の長さ方向に沿
って伸縮するように振動させる。そして、各々の棒状体
の両側面に付設された超音波振動子を互いに逆相で振動
させることにより、図8記入した矢印で示すように各々
の棒状体を振動させることができる。図4の場合と同様
に、各々の棒状体の振動方向は、特に図8に示す例に限
定される訳ではない。
【0037】
【発明の効果】本発明の精密位置決め装置によって、物
品テーブルの上に置かれた物品を、高い分解能で位置決
めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う精密位置決め装置の一例の構成を
示す斜視図である。
【図2】図1の精密位置決め装置の分解斜視図である。
【図3】本発明に従う精密位置決め装置の別の一例の構
成を示す分解斜視図である。
【図4】図3の精密位置決め装置の棒状体の振動方向に
ついて説明する図である。
【図5】本発明に従う精密位置決め装置のさらに別の一
例の構成を示す斜視図である。
【図6】本発明に従う精密位置決め装置のさらに別の一
例の構成を示す斜視図である。
【図7】図6の精密位置決め装置を直動駆動装置とは逆
の側から見た図である。
【図8】図6の精密位置決め装置の板状体の構成とその
振動方向の一例について説明する図である。
【図9】従来の精密位置決め装置の一例の構成を示す側
面図である。
【符号の説明】
11 基台 12 支柱 13 レール 14 凹状溝 15 物品テーブル 16 直動駆動装置 16a ヨーク 16b ボイスコイル 17 フレーム 18 超音波振動子 19 振動状態にあるレールの変位の一例を示す破線 31 固定具 32 突起 33a、33b 棒状体 34 凹状溝 35 補助棒状体 38 超音波振動子 51、52 くし型電極 51a、52a 電極 51b、52b 電極 53 振動板 54 凹状溝 61 支柱 62 凹状溝 63 レール 64 板状体 65 弾性体 71 固定具 73a、73b 棒状体 74 ボルト 82 突起 88 超音波振動子 91 物品テーブル 92 ボールスクリュ 93 ナット 94 ねじ軸 95 ステッピングモータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台、基台上に各々支柱を介して互いに
    平行に固定された複数本のレール、該レールの上部形状
    とはめ合いとなる形状の凹状溝もしくは連続突起を下面
    に備えた物品テーブル、そして一方の端部が該物品テー
    ブルに接続し、他方の端部が基台に関して固定されてい
    る物品テーブル直動駆動装置を含み、該レールが、その
    下面もしくは側面に超音波振動子を備える棒状振動体と
    されていることを特徴とする精密位置決め装置。
  2. 【請求項2】 基台、基台上に各々固定具を介して互い
    に平行に固定された両端部に突起を有する棒状体、該棒
    状体の両端部の突起とはめ合いとなる形状の凹状溝を下
    面に備えた物品テーブル、そして一方の端部が該物品テ
    ーブルに接続し、他方の端部が基台に関して固定されて
    いる物品テーブル直動駆動装置を含み、該棒状体が、そ
    の上下面もしくは両側面に一対の超音波振動子を備える
    棒状振動体とされていることを特徴とする精密位置決め
    装置。
  3. 【請求項3】 基台、基台上に固定されたくし型電極を
    有する振動板、該振動板上に摺動可能に配置された物品
    テーブル、そして一方の端部が該物品テーブルに接続
    し、他方の端部が基台に関して固定されている物品テー
    ブル直動駆動装置を含む精密位置決め装置。
  4. 【請求項4】 基台、該基台に各々支柱を介して互いに
    平行に固定された、凹状溝もしくは連続突起を側面に備
    えた複数本のレール、該レールの凹状溝ともしくは連続
    突起とはめ合いとなる形状の板状体を下面に備えた物品
    テーブル、そして一方の端部が該物品テーブルに接続
    し、他方の端部が基台に関して固定されている物品テー
    ブル直動駆動装置を含み、該板状体が、超音波振動子を
    備える振動板とされていることを特徴とする精密位置決
    め装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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