JP2003083087A - ガスタービンプラント、及びその動作方法 - Google Patents

ガスタービンプラント、及びその動作方法

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JP2003083087A JP2001280752A JP2001280752A JP2003083087A JP 2003083087 A JP2003083087 A JP 2003083087A JP 2001280752 A JP2001280752 A JP 2001280752A JP 2001280752 A JP2001280752 A JP 2001280752A JP 2003083087 A JP2003083087 A JP 2003083087A
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synchronous machine
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Kenichi Aiba
謙一 相場
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雅之 森本
Takao Sakurai
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同期機とガスタービンとが結合されたガスタ
ービンプラントであって、ガスタービンによる発電が終
了した後、迅速に、同期機が電動機として始動可能なガ
スタービンプラントを提供する。 【解決手段】 本発明によるガスタービンプラントは、
ガスタービン軸を含むガスタービン(1)と、電機子と
ガスタービン軸に連結されて回転する回転子とを含む同
期機(2)と、同期機(2)の電機子に電力を供給する
電源装置(3)と、同期機(2)の電機子に誘起される
誘起電機子電圧(v、v、v)を測定する電圧検
出装置(6−1〜6−3)と、電源装置(3)を制御す
る制御装置(5)とを備えている。制御装置(5)は、
ガスタービン(1)から同期機(2)への動力の供給の
停止後、前記ガスタービン軸と前記回転子とが慣性によ
り回転している状態にある間に、誘起電機子電圧
(v、v、v)に基づいて、前記回転子の回転子
位置を算出し、前記回転子位置に基づいて電源装置
(3)を制御することによって同期機(2)を電動機と
して始動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービンプラ
ントに関する。本発明は、特に、ガスタービンと同期機
とが結合されたガスタービンプラントに関する。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンと、電動機と発電機とに兼
用される同期機とが結合されたガスタービンプラントが
広く使用されている。ガスタービンの起動の際、同期機
は電動機として動作してガスタービンを駆動し、ガスタ
ービンを着火回転数まで加速する。その後、ガスタービ
ンが点火されて駆動力の出力を開始し、ガスタービンの
起動が完了する。その後、ガスタービンによって同期機
が駆動され、同期機が発電機として使用される。
【0003】このようなガスタービンプラントでは、ガ
スタービンによる発電が終了した後、同期機は再び電動
機として始動され、ガスタービンの各部を冷却するクー
リング運転が行われる。
【0004】同期機とガスタービンとが結合されたガス
タービンプラントでは、ガスタービンによる発電が終了
した後、同期機が電動機として迅速に再始動され、ガス
タービンの冷却時間が短縮されることが望まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、同期
機とガスタービンとが結合されたガスタービンプラント
であって、ガスタービンによる発電が終了した後、迅速
に、同期機が電動機として始動可能なガスタービンプラ
ントを提供することにある。
【0006】本発明の他の目的は、同期機とガスタービ
ンとが結合されたガスタービンプラントであって、ガス
タービンによる発電が終了した後のガスタービンの冷却
時間を短縮することができるガスタービンプラントを提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】以下に、[発明の実施の
形態]で使用される番号・符号を用いて、課題を解決す
るための手段が説明される。これらの番号・符号は、
[特許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]の記載と
の対応関係を明らかにするために付加されている。但
し、付加された番号・符号は、[特許請求の範囲]に記載
されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならな
い。
【0008】本発明によるガスタービンプラントは、ガ
スタービン軸を含むガスタービン(1)と、電機子とガ
スタービン軸に連結されて回転する回転子とを含む同期
機(2)と、同期機(2)の電機子に電力を供給する電
源装置(3)と、同期機(2)の電機子に誘起される誘
起電機子電圧(v、v、v)を測定する電圧検出
装置(6−1〜6−3)と、電源装置(3)を制御する
制御装置(5)とを備えている。制御装置(5)は、ガ
スタービン(1)から同期機(2)への動力の供給の停
止後、前記ガスタービン軸と前記回転子とが慣性により
回転している状態にある間に、誘起電機子電圧(v
、v)に基づいて、前記回転子の回転子位置を算
出し、前記回転子位置に基づいて電源装置(3)を制御
することによって同期機(2)を電動機として始動す
る。当該ガスタービンプラントでは、誘起電機子電圧
(v、v、v)に基づいて、同期機(2)の回転
子の回転子位置を算出することにより、ガスタービン
(1)から同期機(2)への動力の供給の停止後、同期
機(2)の回転子の停止を待つことなく同期機(2)の
再始動が可能である。
【0009】制御装置(5)は、誘起電機子電圧
(v、v、v)が0(V)を通過する時刻に基づ
いて前記回転子位置を定めることが好ましい。
【0010】誘起電機子電圧(v、v、v)がu
相成分v、v相成分v、及びw相成分vを有する
3相電圧である場合、制御装置(5)は、u相成分
、v相成分v、w相成分vのうちの複数に基づ
いて同期機(2)の回転子位置を定めることが好まし
い。同期機(2)の回転子位置がu相成分v、v相成
分v 、w相成分vのうちの複数に基づいて定められ
ることにより、u相成分v、v相成分v、w相成分
に現れる非対称性の影響が抑制され、より正確に同
期機(2)の回転子位置が同定される。
【0011】誘起電機子電圧(v、v、v)が3
相電圧である場合、制御装置(5)は、3相電圧を座標
変換して変換電圧(vα、vβ)を算出し、変換電圧
(vα、vβ)が0(V)を通過する時刻に基づいて前
記回転子位置を定めることが好ましい。u相成分v
v相成分v、w相成分vのうちの少なくとも2つに
依存する変換電圧(vα、vβ)に基づいて同期機
(2)の回転子位置が定められることにより、u相成分
、v相成分v、w相成分vに現れる非対称性の
影響が抑制され、より正確に同期機(2)の回転子位置
が同定される。
【0012】誘起電機子電圧(v、v、v)が3
相電圧である場合、制御装置(5)は、前記3相電圧の
u相成分v、v相成分v、w相成分v及び0
(V)の間の大小関係に基づいて、同期機(2)の回転
子位置を算出することが好ましい。このようにして同期
機(2)の回転子位置が算出されることにより、簡便に
同期機(2)の回転子位置が算出可能である。
【0013】この場合、制御装置(5)は、前記大小関
係に基づいて、前記回転子位置をθ ,θ+30°,
θ+60°,…,θ+330°(0<θ<30
°)のうちのいずれかであると定めることが好ましい。
【0014】また、制御装置(5)は、前記3相電圧の
u相成分v、v相成分、w相成分及び0(V)の間の
大小関係に基づいて、ある時刻における前記回転子位置
の近似値θ’を、θ,θ+30°,θ+60°,
…,θ+330°(0<θ <30°)のうちのいず
れかに定め、
【数3】 により、vγ及びvδを定め、且つ、前記vγと前記v
δとに基づいて、前記近似値θ’を補正して、前記回転
子位置を算出することが好ましい。
【0015】また、制御装置(5)は、誘起電機子電圧
(v、v、v)に基づいて、前記回転子の回転速
度と、前記回転子位置の1次算出値を算出し、前記回転
速度に基づいて前記1次算出値を補正して前記回転子位
置を算出することが好ましい。ここでいう回転速度と
は、単位時間あたりの回転数、角周波数(角振動数)、
周波数のように、回転子の回転の速さを示すパラメータ
を意味している。回転速度に基づいて前記1次算出値を
補正して前記回転子位置が算出されることにより、電圧
検出装置(6−1〜6−3)等で発生する遅延の影響が
考慮された、より正確な回転子位置が算出可能である。
【0016】この場合、制御装置(5)は、前記回転速
度が速いほど、広義に単調に増加するように、0以上の
値である補正値を定め、前記1次算出値から前記補正値
を減じて前記回転子位置を算出することが好ましい。
【0017】誘起電機子電圧(v、v、v)が、
u相成分v、v相成分v、及びw相成分vを有す
る3相電圧である場合、制御装置(5)は、ある時刻に
おける前記回転子位置をθ、前記回転子の回転角周波
数をω1tとしたとき、下記式:
【数4】 に基づいて、誘起電圧係数Λδを算出し、誘起電圧係数
Λδに基づいて、電源装置(3)を制御することが好ま
しい。これにより、ガスタービン(1)から同期機
(2)に動力が供給されることにより、同期機(2)の
温度は上昇する。その温度の上昇は、同期機(2)の誘
起電圧係数Λδに影響を及ぼす。上記の式により誘起電
圧係数Λδを算出し、その誘起電圧係数Λδに基づい
て、電源装置(3)を制御することにより、同期機
(2)の誘起電圧係数Λδの変化を考慮した最適な制御
が実現される。
【0018】本発明による他のガスタービンプラント
は、ガスタービン軸を含むガスタービン(1)と、ガス
タービン軸と同体に回転する回転子と電機子とを含む同
期機(2)と、前記電機子に電力を供給する電源装置
(3)と、前記電機子に誘起される誘起電機子電圧(v
、v、v)を測定する電圧検出装置(6−1〜6
−3)と、電源装置(3)を制御する制御装置(5)と
を備えている。制御装置(5)は、ガスタービン(1)
から同期機(2)への動力の供給の停止後、前記回転子
の回転子位置の目標値を、角周波数ω1uを有するよう
に定め、前記目標値と誘起電機子電圧(v、v、v
)に基づいて、誘起電機子電圧(v、v 、v
の直軸成分vδが0になるように電源装置(3)を制御
して、同期機(2)を電動機として始動する。
【0019】本発明によるガスタービンプラントの動作
方法は、ガスタービン(1)から同期機(2)への動力
の供給の停止の後、同期機(2)の回転子が回転する状
態にある間に、同期機(2)の電機子に誘起される誘起
電機子電圧(v、v、v)を測定するステップ
と、誘起電機子電圧(v、v、v)に基づいて、
前記回転子の回転子位置を算出するステップと、前記回
転子位置に基づいて同期機(2)を電動機として始動す
るステップとを備えている。
【0020】本発明による他のガスタービンプラントの
動作方法は、同期機(2)の回転子の回転子位置の目標
値を、角周波数ω1uを有するように定めるステップ
と、ガスタービン(1)から同期機への動力の供給が停
止された後、同期機(2)の回転子が回転する状態にあ
る間に、同期機(2)の電機子に誘起される誘起電機子
電圧(v、v、v)を測定するステップと、前記
目標値と誘起電機子電圧(v、v、v)に基づい
て、誘起電機子電圧(v、v、v)の直軸成分v
δが0になるように同期機(2)に電力を供給して同期
機(2)を電動機として始動するステップとを備えてい
る。
【0021】本発明によるガスタービンプラント制御用
プログラムは、ガスタービン(1)から同期機への動力
の供給の停止の後、同期機(2)の回転子が回転する状
態にある間に、同期機(2)の電機子に誘起される誘起
電機子電圧(v、v、v)を測定するステップ
と、誘起電機子電圧(v、v、v)に基づいて、
前記回転子の回転子位置を算出するステップと、前記回
転子位置に基づいて同期機(2)を電動機として始動す
るステップとを実行する。
【0022】本発明による他のガスタービンプラント制
御用プログラムは、同期機の回転子の回転子位置の目標
値を、角周波数ω1uを有するように定めるステップ
と、ガスタービン(1)から同期機への動力の供給が停
止された後、同期機(2)の回転子が回転する状態にあ
る間に、同期機(2)の電機子に誘起される誘起電機子
電圧(v、v、v)を測定するステップと、前記
目標値と誘起電機子電圧(v、v、v)に基づい
て、誘起電機子電圧(v、v、v)の直軸成分v
δが0になるように同期機(2)に電力を供給して同期
機(2)を電動機として始動するステップとを実行す
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明によるガスタービンプラントの実施の一形態を説
明する。
【0024】(実施の第1形態)本発明によるガスター
ビンプラントの実施の第1形態では、図1に示されてい
るように、ガスタービン1が回転界磁形の同期機2とと
もに設けられている。ガスタービン1のガスタービン軸
は、同期機2の回転子に連結され、ガスタービン1のガ
スタービン軸は、同期機2の回転子と同体に回転する。
【0025】同期機2は、発電機と電動機とに兼用され
る。ガスタービン1を起動する場合、同期機2は電動機
として使用され、ガスタービン1のガスタービン軸をガ
スタービン1が着火可能な回転数まで加速する。ガスタ
ービン1が着火され、起動が完了した後は、同期機2は
ガスタービン1により駆動される発電機として使用され
る。更に、ガスタービン1による同期機2の駆動が停止
されて発電が終了した後は、同期機2は電動機として使
用され、ガスタービン1の各部が冷却するために、ガス
タービン1のガスタービン軸を駆動する。ガスタービン
1のガスタービン軸が駆動されると、ガスタービン1の
コンプレッサが作動し、ガスタービン1の各部が冷却さ
れる。
【0026】同期機2は、インバータ装置3に接続され
る。インバータ装置3は、同期機2が電動機として使用
されるとき、同期機2の電機子に3相の電機子電圧を供
給する。インバータ装置3から同期機2への電機子電圧
の供給は、u相電源線4−1、v相電源線4−2、w相
電源線4−3を介して行われる。電機子電圧のu相電圧
、v相電圧v、及びw相電圧vは、それぞれu
相電源線4−1、v相電源線4−2及びw相電源線4−
3を介して同期機2に供給される。
【0027】インバータ装置3は、制御装置5によって
制御される。制御装置5は、u相電源線4−1、v相電
源線4−2、及びw相電源線4−3にそれぞれ設けられ
たu相電圧センサ6−1、v相電圧センサ6−2、及び
w相電圧センサ6−3に接続される。u相電圧センサ6
−1、v相電圧センサ6−2、及びw相電圧センサ6−
3は、それぞれu相電源線4−1、v相電源線4−2及
びw相電源線4−3の電圧を測定して、同期機2の電機
子のu相電圧v、v相電圧v、及びw相電圧v
測定する。制御装置5は、測定されたu相電圧v、v
相電圧v、w相電圧vを受け取る。このとき、u相
電圧v、v相電圧v、w相電圧vのうちの2つの
みが計測され、他の1つは、下記式: v+v+v=0 …式(1) を用いて算出されることが可能である。また、u相電源
線4−1、v相電源線4−2及びw相電源線4−3の間
の線間電圧のうちの2つが計測され、計測された線間電
圧と、前述の式(1)とに基づいて、u相電圧v、v
相電圧v、w相電圧vが算出されることが可能であ
る。
【0028】制御装置5は、u相電圧v、v相電圧v
、及びw相電圧vに基づいて、u相電圧v、v相
電圧v、及びw相電圧vそれぞれの指令値v
指令値v 、指令値v を定め、インバータ装置3
に出力する。インバータ装置3は、u相電圧v、v相
電圧v、及びw相電圧vがそれぞれ指令値v
指令値v 、指令値v に一致するように、u相電
圧v、v相電圧v、及びw相電圧vを出力する。
【0029】制御装置5の動作は、制御装置5に記憶さ
れたプログラムに沿って行われる。制御装置5は、その
プログラムを実行して指令値v 、指令値v 、指
令値v を定め、インバータ装置3を制御する。
【0030】既述のように、実施の第1形態のガスター
ビンプラントでは、ガスタービン1による同期機2の駆
動が停止されて発電が終了した後、ガスタービン1のガ
スタービン軸が同期機2により駆動され、ガスタービン
1の各部が冷却されるクリーニング動作が行われる。実
施の第1形態では、ガスタービン1による同期機2の駆
動が停止された後、以下のようにして同期機2が電動機
として始動される。
【0031】発電が終了した直後、ガスタービン1のガ
スタービン軸は、その慣性により空転する。このとき同
期機2の回転子も、ガスタービン1のガスタービン軸と
同一の回転速度で空転する。同期機2の回転子が空転す
ると、同期機2の電機子には電圧が誘起され、u相電源
線4−1、v相電源線4−2及びw相電源線4−3に
は、それぞれu相電圧v、v相電圧v及びw相電圧
が現れる。
【0032】制御装置5は、u相、v相、w相のうちの
任意の相の電機子電圧が0(V)を通過する時刻と、そ
の電機子電圧が0(V)を通過する方向とに基づいて、
ある時刻における同期機2の回転子の位置θを同定す
る。例えば、図2に示されているように、制御装置5
は、時刻tにu相電圧vが0(V)を通過して、正
電圧から負電圧になった場合、時刻tにおける回転子
の位置θが90°(=π/2)であると判断する。同様
に、時刻tにv相電圧vが0(V)を通過して、負
電圧から正電圧になった場合、制御装置5は、時刻t
における回転子の位置θが30°(=π/6)であると
判断する。
【0033】u相電圧v、v相電圧v及びw相電圧
が0(V)を通過する時刻と、それらが0(V)を
通過する方向とに基づいて、少なくとも2つの時刻にお
ける回転子の位置が同定され、回転子の位置θ及び角周
波数ωが算出される。例えば、時刻tにu相電圧v
が0(V)を通過して、正電圧から負電圧になり、その
後初めて時刻tにおいて、u相電圧vが0(V)を
通過して正電圧から負電圧になった場合、制御装置5
は、時刻tにおける回転子の位置θ(t)が90°
(=π/2)であり、回転子の回転周期Tが、t−t
であると判断する。制御装置5は、回転子の角周波数
ωをω=2π/Tにより検出する。
【0034】一般には、時刻tにおける回転子の位置
θ(rad.)及び時刻tにおける回転子の位置θ
(rad.)を用いて、時刻tにおける回転子の位置
θ(t)及び回転子の角周波数ωは、 θ(t)=ω(t−t)+θ (rad.), …式(2) ω=(θ−θ)/(t−t), …式(3) で算出される。このようにして算出された回転子の位置
θ(t)及び角周波数ωは、空転する回転子の角周波数
が一定とみなされる時間範囲において、ほぼ正確であ
る。
【0035】u相電圧v、v相電圧v及びw相電圧
が0(V)を通過する時刻と、それらが0(V)を
通過する方向とに基づいて、3つ以上の時刻における回
転子の位置が測定され、時刻tにおける回転子の位置θ
(t)及び角周波数ωが同定されることも可能である。
これにより、より正確に回転子の位置θ(t)及び角周
波数ωを同定することが可能である。
【0036】例えば、u相電圧v、v相電圧v及び
w相電圧vが0(V)を通過する時刻と、それらが0
(V)を通過する方向とに基づいて、時刻tn−2、t
n− 、及びtにおける回転子の位置が、それぞれ、
θn−2、θn−1、θであると測定されたとする。
この場合、時刻tにおける回転子の位置θが下記の
式(4)により補正され、より正確と考えられる時刻t
における回転子の位置θ が算出され得る(図3参
照)。
【数5】 但し、A+B=1、0≦A≦0.5≦B≦1 …式(4) である。この場合、時刻tにおける回転子の位置θ
(t)は、 θ(t)=ω(t−t)+θ …式(2’) と同定され、これにより、より正確に回転子の位置θ
(t)が同定される。
【0037】また例えば、u相電圧v、v相電圧v
及びw相電圧vが0(V)を通過する時刻と、それら
が0(V)を通過する方向とに基づいて、時刻
n−3、t n−2、tn−1、及びtにおける回転
子の位置が、それぞれ、θn−3、θ n−2
θn−1、θであると測定されたとする。この場合、
回転子の角周波数ωが、下記の式によって求められ、よ
り正確な角周波数ωが算出され得る。
【数6】 但し、 C+D=1、0≦C≦0.5≦D≦1 ω=(θ−θn−1)/(t−tn−1) ωn−1=(θn−1−θn−2)/(tn−1−tn−2) ωn−2=(θn−2−θn−3)/(tn−2−tn−3) Δt=t−tn−1 Δtn−1=tn−1−tn−2 Δtn−2=tn−2−tn−3 …式(5)
【0038】この場合、より正確と考えられる時刻t
における回転子の位置θ が、下記式により算出され
得る。 θ =A{ω(t−tn−1)+θn−1}+Bθ 但し、A+B=1,0≦A≦0.5≦B≦1 …式(6) このとき、時刻tにおける回転子の位置θ(t)は、式
(6)により算出された時刻tにおける回転子の位置
θ を用いて、 θ(t)=ω(t−t)+θ …式(2”) と同定され、これにより、より正確に回転子の位置θ
(t)が同定される。
【0039】更に例えば、u相電圧v、v相電圧v
及びw相電圧vが0(V)を通過する時刻と、それら
が0(V)を通過する方向とに基づいて、時刻t、t
、…、tn−1、及びtにおける回転子の位置が、
それぞれ、θ、θ、…、θn−1、θであると測
定されたとする。この場合、時刻tと回転子の位置θ
(t)とが、1次関数: θ(t)=ω・t+θ …式(7) として表現され、回転子の角周波数ωとθとが最小二
乗法により定められることが可能である。これにより、
より正確に回転子の位置θ(t)が同定される。
【0040】上述の同期機2の回転子の位置θと角周波
数ωとの同定は、u相電圧v、v相電圧v及びw相
電圧vのうちの少なくとも2つ以上に基づいて行われ
ることが好ましい。これにより、測定されたu相電圧v
、v相電圧v及びw相電圧vに存在し得る非対称
性の影響が抑えられ、より正確に回転子の位置θと角周
波数ωとの同定を行うことができる。
【0041】同定された同期機2の回転子の位置θは、
回転子の角周波数ωに基づいて補正されることが好まし
い。u相電圧センサ6−1、v相電圧センサ6−2、及
びw相電圧センサ6−3がu相電圧v、v相電圧
、及びw相電圧vを測定するときに、ある程度の
遅延が発生することは避け難い。この遅延により、u相
電圧v、v相電圧v、及びw相電圧vに基づいて
同定された同期機2の回転子の位置θは、真値よりも小
さくなる。同定された同期機2の回転子の位置θと真値
との差は、回転子の角周波数ωが大きくなるほど大き
い。そこで、同定された同期機2の回転子の位置θから
補正値Δθ(>0)が加えられることが好ましい。この
場合、制御装置5は、補正値Δθを、回転子の角周波数
ωに対して広義に単調に増加するように定める。
【0042】補正値Δθの決定は、制御装置5の内部に
保存される補正テーブル(図示されない)に基づいて行
われることが可能である。この場合、補正テーブルに
は、回転子の角周波数ωと、それに対応する補正値Δθ
とが記述される。このとき、補正値Δθは、回転子の角
周波数ωに対して広義に単調に増加するように定められ
る。
【0043】また、補正値Δθは、 Δθ=f(ω) …式(8) f:回転子の角周波数ωに対して広義に単調に増加する
関数により決定されることが可能である。
【0044】制御装置5は、同期機2の回転子の位置θ
と角周波数ωとに基づいて、同期機2が適切に回転する
ようにu相電圧v、v相電圧v及びw相電圧v
角周波数と位相を定め、u相電圧v、v相電圧v
及びw相電圧vそれぞれの指令値v 、指令値v
、指令値v を決定する。
【0045】指令値v 、指令値v 、指令値v
の決定の際には、同期機2の誘起電圧係数Λδが使用
され得る。この場合、誘起電圧係数Λδは、測定された
u相電圧v、v相電圧v及びw相電圧vと、上述
のようにして同定された同期機2の回転子の位置θ、及
び角周波数ωを用いて、下記のように定められることが
好ましい。
【数7】 …式(9) ここでvγは、同期機2の電機子電圧の横軸成分であ
る。ガスタービン1により同期機2が駆動されることに
より、同期機2の温度は同期機2が静止状態にある場合
よりも上昇し、同期機2の温度は運転状況に応じて変化
する。誘起電圧係数Λδは、同期機2の温度に応じて変
化し得る。そこで、式(9)により、誘起電圧係数Λδ
が算出され、その誘起電圧係数Λδに基づいて指令値v
、指令値v 、指令値v が決定されることに
より、同期機2を電動機として作動する際、最適な制御
を行うことが可能になる。
【0046】インバータ装置3は、u相電圧v、v相
電圧v、及びw相電圧vがそれぞれ指令値v
指令値v 、指令値v に一致するように、u相電
圧v 、v相電圧v、及びw相電圧vを出力する。
以上の過程により、同期機2が始動される。
【0047】実施の第1形態のガスタービンプラントで
は、ガスタービン1による同期機2の駆動が停止されて
発電が終了した後、同期機2の回転子が空転することに
より電機子に誘起される電圧に基づいて、同期機2の回
転子の位置及び角周波数が同定される。同定された同期
機2の回転子の位置及び角周波数に基づいて、ガスター
ビン軸と回転子とが空転している間に同期機2が始動さ
れる。これにより、ガスタービン1による同期機2の駆
動が停止されて発電が終了した後、速やかにガスタービ
ン1の冷却運転が行われる。
【0048】(実施の第2形態)実施の第2形態のガス
タービンプラントでは、実施の第1形態と異なる方法に
より、同期機2の回転子の位置θと角周波数ωとが同定
される。実施の第2形態のガスタービンプラントの他の
構成及び動作は、実施の第1形態と同一である。
【0049】実施の第2形態では、同期機2の回転子の
位置θと角周波数ωとの同定は、u相電圧v、v相電
圧v、及びw相電圧vを座標変換して得られる電圧
α及び/又は電圧vβに基づいて行われる。電圧
α、及び電圧vβは、下記式:
【数8】 …式(10) により算出される。但し、ηは、任意の角度である。
【0050】実施の第2形態では、制御装置5は、電圧
α又は電圧vβが0(V)を通過する時刻と、それら
が0(V)を通過する方向とに基づいて、少なくとも2
つの時刻における回転子の位置を測定し、更に、時刻t
における同期機2の回転子の位置θ(t)及び角周波数
ωを同定する。
【0051】電圧vαと電圧vβとは、u相電圧v
v相電圧v、及びw相電圧vのうちの少なくとも2
つの関数である。このように定められた電圧vαと電圧
βとに基づいて、同期機2の回転子の位置θ及び角周
波数ωが算出されることにより、測定されたu相電圧v
、v相電圧v及びw相電圧vに存在し得る非対称
性の影響が抑えられ、より正確に同期機2の回転子の位
置θと角周波数ωとの同定を行うことができる。
【0052】このとき、実施の第1形態と同様に、補正
値Δθが、回転子の角周波数ωに対して広義に単調に増
加するように定められ、同定された同期機2の回転子の
位置θから補正値Δθ(>0)が加えられることが好ま
しい。
【0053】更に、実施の第1形態と同様に、式(9)
により、誘起電圧係数Λδが算出され、その誘起電圧係
数Λδに基づいて指令値v 、指令値v 、指令値
が決定されることが好ましい。
【0054】実施の第2形態のガスタービンプラントで
は、実施の第1形態と同様に、ガスタービン1のガスタ
ービン軸と同期機2の回転子とが空転している間に、同
期機2の回転子の位置と角周波数が同定される。その同
期機2の回転子の位置と角周波数とに基づいて、回転子
が空転している間に同期機2が始動される。これによ
り、ガスタービン1による同期機2の駆動が停止されて
発電が終了した後、速やかにガスタービン1の冷却運転
が行われる。
【0055】更に、実施の第2形態のガスタービンプラ
ントは、より正確に同期機2の回転子の位置θと角周波
数ωとの同定を行うことができる。
【0056】(実施の第3形態)実施の第3形態のガス
タービンプラントでは、実施の第1形態及び第2形態と
異なる方法により、同期機2の回転子の位置θと角周波
数ωとが同定される。実施の第3形態のガスタービンプ
ラントの他の構成及び動作は、実施の第1形態と同一で
ある。
【0057】実施の第3形態では、u相電圧v、v相
電圧v、w相電圧v、及び0(V)の間の大小関係
に基づいて、同期機2の回転子の位置θが同定される。
更に、u相電圧v、v相電圧v、w相電圧vのい
ずれかが0(V)を通過する周期に基づいて、同期機2
の回転子の角周波数ωが同定される。又は、それぞれ時
刻t及び時刻tにおける回転子位置θ及びθ
ら同期機2の回転子の角周波数ωが同定される。
【0058】図2を参照して、ある時刻tにおける同
期機2の回転子の位置θの同定は、時刻tにおける
u相電圧v、v相電圧v、w相電圧v、及び0
(V)の間の大小関係に基づいて、下記のように定めら
れる。時刻tにおいて、 v>0>v>vのとき、θ=15°(0°〜3
0°); v>v>0>vのとき、θ=45°(30°〜
60°); v>v>0>vのとき、θ=75°(60°〜
90°); v>0>v>vのとき、θ=105°(90°
〜120°); v>0>v>vのとき、θ=135°(120
°〜150°); v>v>0>vのとき、θ=165°(150
°〜180°); v>v>0>vのとき、θ=195°(180
°〜210°); v>0>v>vのとき、θ=225°(210
°〜240°); v>0>v>vのとき、θ=255°(240
°〜270°); v>v>0>vのとき、θ=285°(270
°〜300°); v>v>0>vのとき、θ=315°(300
°〜330°); v>0>v>vのとき、θ=345°(330
°〜360°). 上記において、括弧内に示された範囲は、時刻tにお
ける同期機2の回転子の位置θの真値の範囲である。
例えば、v>0>v>vのとき、同期機2の回転
子の位置θの真値は0°〜30°の範囲にあり、同期
機2の回転子の位置θは15°と同定される。このよ
うにして同期機2の回転子の位置θが同定されても、
時刻tにおける同期機2の回転子の位置θの誤差
は、高々15°である。
【0059】時刻tにおける同期機2の回転子の位置
θと、回転子の角周波数ωを用いて、時刻tにおける
同期機2の回転子の位置θ(t)は、 θ(t)=ω(t−t)+θ, と同定される。同定された同期機2の回転子の位置θ
(t)と回転子の角周波数ωとに基づいて、制御装置5
は、指令値v 、指令値v 、指令値v を決定
し、同期機2を電動機として始動する。
【0060】上記のようにして同期機2の回転子の位置
θの同定が行われることにより、制御装置5がu相電圧
、v相電圧v、w相電圧vを監視する負担が軽
減され、制御装置5の構成を簡便にすることができる。
【0061】なお、実施の第3形態において、時刻t
における同期機2の回転子の位置θ の同定は、0<θ
<30°であるθを用いて、 v>0>v>vのとき、θ=θ; v>v>0>vのとき、θ=θ+30°; v>v>0>vのとき、θ=θ+60°; v>0>v>vのとき、θ=θ+90°; v>0>v>vのとき、θ=θ+120°; v>v>0>vのとき、θ=θ+150°; v>v>0>vのとき、θ=θ+180°; v>0>v>vのとき、θ=θ+210°; v>0>v>vのとき、θ=θ+240°; v>v>0>vのとき、θ=θ+270°; v>v>0>vのとき、θ=θ+300°; v>0>v>vのとき、θ=θ+330°. として行われることが可能である。この場合でも、位置
θの同定の誤差は、θ と(30°−θ)とのうち
の大きい方に抑えられる。但し、位置θの同定の誤差
を最小にする観点から、上述されているように、θ
15°であることが好ましい。
【0062】(実施の第4形態)実施の第4形態のガス
タービンプラントでは、実施の第3形態で行われる同期
機2の回転子の位置θの同定の方法が修正され、より正
確に同期機2の回転子の位置θが同定される。
【0063】実施の第4形態では、u相電圧v、v相
電圧v、w相電圧v、及び0(V)の間の大小関係
に基づいて、時刻tにおける同期機2の回転子の位置
の第1近似値θ’が同定される。
【0064】実施の第3形態の同期機2の回転子の位置
θの同定と同様に、ある時刻tにおける同期機2の
回転子の第1近似値θ’の同定は、時刻tにおける
u相電圧v、v相電圧v、w相電圧v、及び0
(V)の間の大小関係に基づいて、下記のように定めら
れる。時刻tにおいて、 v>0>v>vのとき、θ’=15°(0°〜
30°); v>v>0>vのとき、θ’=45°(30°
〜60°); v>v>0>vのとき、θ’=75°(60°
〜90°); v>0>v>vのとき、θ’=105°(90
°〜120°); v>0>v>vのとき、θ’=135°(12
0°〜150°); v>v>0>vのとき、θ’=165°(15
0°〜180°); v>v>0>vのとき、θ’=195°(18
0°〜210°); v>0>v>vのとき、θ’=225°(21
0°〜240°); v>0>v>vのとき、θ’=255°(24
0°〜270°); v>v>0>vのとき、θ’=285°(27
0°〜300°); v>v>0>vのとき、θ’=315°(30
0°〜330°); v>0>v>vのとき、θ’=345°(33
0°〜360°).
【0065】更に、測定されたu相電圧v、v相電圧
、及びw相電圧vと、上述の第1近似値θ’と
に基づいて、時刻tにおける同期機2の電機子電圧の
横軸成分の近似値vγ’及び直軸成分の近似値vδ’が
下記式:
【数9】 …式(11) により算出される。更に、同期機2の回転子の第1近似
値θ’が、下記式により補正され、時刻tにおける
同期機2の回転子の位置θが同定される。 θ=θ’−tan−1(vδ’/vγ’) ≒θ’−(180/π)・(vδ’/vγ’) (°). …式 (12) ここで、同期機2の電機子電圧は、主として横軸成分で
構成されるため、vδ’/vγ’≪1である。更に、v
δ’/vγ’の項に乗算されている180/πは、θ
が度で表現されることにともない付された係数であり、
θがラジアンで表現される場合には、必要とされな
い。
【0066】一方、同期機2の回転子の角周波数ωは、
実施の第3形態と同様に、u相電圧v、v相電圧
、w相電圧vのいずれかが0(V)を通過する周
期に基づいて同定される。又は、それぞれ時刻t及び
時刻tにおける回転子位置θ及びθから同期機2
の回転子の角周波数ωが同定される。
【0067】時刻tにおける同期機2の回転子の位置
θと、回転子の角周波数ωを用いて、時刻tにおける
同期機2の回転子の位置θ(t)は、 θ(t)=ω(t−t)+θ …式(13) と同定される。同定された同期機2の回転子の位置θ
(t)と回転子の角周波数ωとに基づいて、制御装置5
は、指令値v 、指令値v 、指令値v を決定
し、同期機2を電動機として始動する。
【0068】実施の第4形態では、時刻tにおける同
期機2の回転子の位置θが式(12)に基づいて補正
され、実施の第3形態よりも、正確に同期機2の回転子
の位置θが同定される。
【0069】なお、実施の第4形態において、時刻t
における同期機2の回転子の位置の第1近似値θ’の
同定は、0<θ<30°であるθを用いて、 v>0>v>vのとき、θ’=θ; v>v>0>vのとき、θ’=θ+30°; v>v>0>vのとき、θ’=θ+60°; v>0>v>vのとき、θ’=θ+90°; v>0>v>vのとき、θ’=θ+120
°; v>v>0>vのとき、θ’=θ+150
°; v>v>0>vのとき、θ’=θ+180
°; v>0>v>vのとき、θ’=θ+210
°; v>0>v>vのとき、θ’=θ+240
°; v>v>0>vのとき、θ’=θ+270
°; v>v>0>vのとき、θ’=θ+300
°; v>0>v>vのとき、θ’=θ+330
°. として行われることが可能である。この場合でも、第1
近似値θ’の同定の誤差は、θと(30°−θ
とのうちの大きい方に抑えられる。但し、第1近似値θ
’の同定の誤差を最小にする観点から、上述されてい
るように、θ=15°であることが好ましい。
【0070】
【発明の効果】本発明により、同期機とガスタービンと
が結合されたガスタービンプラントであって、ガスター
ビンによる発電が終了した後、迅速に、同期機が電動機
として始動可能なガスタービンプラントが提供される。
【0071】また、本発明により、同期機とガスタービ
ンとが結合されたガスタービンプラントであって、ガス
タービンによる発電が終了した後のガスタービンの冷却
時間を短縮することができるガスタービンプラントが提
供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による実施の形態のガスタービ
ンプラントを示す。
【図2】図2は、u相電圧v、v相電圧v、及びw
相電圧vと、同期機2の回転子位置との関係を示す。
【図3】図3は、時刻tにおける回転子位置θ
算出法を示す。
【符号の説明】
1:ガスタービン 2:同期機 3:インバータ装置 4−1:u相電源線 4−2:v相電源線 4−3:w相電源線 5:制御装置 6−1:u相電圧センサ 6−2:v相電圧センサ 6−3:w相電圧センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02P 9/08 H02P 6/02 371T (72)発明者 森本 雅之 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋研究所内 (72)発明者 桜井 貴夫 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋研究所内 Fターム(参考) 5H560 AA10 BB04 DA13 EB01 SS06 5H590 AA21 CA08 CC01 CD03 CE01 EA01 EA07 EA10 FA05 FA08 FB02 FC12 HA02

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスタービン軸を含むガスタービンと、 電機子と、前記ガスタービン軸に連結されて回転する回
    転子とを含む同期機と、 前記電機子に電力を供給する電源装置と、 前記電機子に誘起される誘起電機子電圧を測定する電圧
    検出装置と、 前記電源装置を制御する制御装置とを備え、 前記制御装置は、前記ガスタービンから前記同期機への
    動力の供給の停止後、前記ガスタービン軸と前記回転子
    とが慣性により回転している状態にある間に、前記誘起
    電機子電圧に基づいて、前記回転子の回転子位置を算出
    し、前記回転子位置に基づいて前記電源装置を制御する
    ことによって前記同期機を電動機として始動するガスタ
    ービンプラント。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のガスタービンプラント
    において、 前記制御装置は、前記誘起電機子電圧が0(V)を通過
    する時刻に基づいて前記回転子位置を定めるガスタービ
    ンプラント。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のガスタービンプラント
    において、 前記誘起電機子電圧は、u相成分v、v相成分v
    及びw相成分vを有する3相電圧であり、 前記制御装置は、前記u相成分v、前記v相成分
    、前記w相成分vのうちの複数に基づいて前記回
    転子位置を定めるガスタービンプラント。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のガスタービンプラント
    において、 前記誘起電機子電圧は、3相電圧であり、 前記制御装置は、前記3相電圧を座標変換して変換電圧
    を算出し、前記変換電圧が0(V)を通過する時刻に基
    づいて前記回転子位置を定めるガスタービンプラント。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のガスタービンプラント
    において、 前記誘起電機子電圧は、3相電圧であり、 前記制御装置は、前記3相電圧のu相成分v、v相成
    分v、w相成分v及び0(V)の間の大小関係に基
    づいて、前記回転子位置を算出するガスタービンプラン
    ト。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のガスタービンプラント
    において、 前記制御装置は、前記大小関係に基づいて、前記回転子
    位置をθ,θ+30°,θ+60°,…,θ
    330°(0<θ<30°)のうちのいずれかである
    と定めるガスタービンプラント。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載のガスタービンプラント
    において、 前記制御装置は、前記3相電圧のu相成分v、v相成
    分、w相成分及び0(V)の間の大小関係に基づいて、
    ある時刻における前記回転子位置の近似値θ’を、
    θ,θ+30°,θ+60°,…,θ+330
    °(0<θ<30°)のうちのいずれかに定め、 【数1】 により、vγ及びvδを定め、且つ、前記vγと前記v
    δとに基づいて、前記近似値θ’を補正して、前記回転
    子位置を算出するガスタービンプラント。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載のガスタービンプラント
    において、 前記制御装置は、前記誘起電機子電圧に基づいて、前記
    回転子の回転速度と、前記回転子位置の1次算出値を算
    出し、前記回転速度に基づいて前記1次算出値を補正し
    て前記回転子位置を算出するガスタービンプラント。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のガスタービンプラント
    において、 前記制御装置は、前記回転速度が速いほど広義に単調に
    増加するように、0以上の値である補正値を定め、前記
    1次算出値に前記補正値を加えて前記回転子位置を算出
    するガスタービンプラント。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載のガスタービンプラン
    トにおいて、 前記誘起電機子電圧は、u相成分v、v相成分v
    及びw相成分vを有する3相電圧であり、 前記制御装置は、ある時刻における前記回転子位置をθ
    、前記回転子の回転角周波数をω1tとしたとき、下
    記式: 【数2】 に基づいて、誘起電圧係数Λδを算出し、 前記誘起電圧係数Λδに基づいて、前記電源装置を制御
    するガスタービンプラント。
  11. 【請求項11】 ガスタービン軸を含むガスタービン
    と、 ガスタービン軸と同体に回転する回転子と、電機子とを
    含む同期機と、 前記電機子に電力を供給する電源装置と、 前記電機子に誘起される誘起電機子電圧を測定する電圧
    検出装置と、 前記電源装置を制御する制御装置とを備え、 前記制御装置は、前記ガスタービンから前記同期機への
    動力の供給の停止後、前記回転子の回転子位置の目標値
    を、角周波数ω1uを有するように定め、前記目標値と
    前記誘起電機子電圧に基づいて、前記誘起電機子電圧の
    直軸成分vδが0になるように前記電源装置を制御し
    て、前記同期機を電動機として始動するガスタービンプ
    ラント。
  12. 【請求項12】 ガスタービンから同期機への動力の供
    給の停止の後、前記同期機の回転子が回転する状態にあ
    る間に、前記同期機の電機子に誘起される誘起電機子電
    圧を測定するステップと、 前記誘起電機子電圧に基づいて、前記回転子の回転子位
    置を算出するステップと、 前記回転子位置に基づいて前記同期機を電動機として始
    動するステップとを備えたガスタービンプラントの動作
    方法。
  13. 【請求項13】 同期機の回転子の回転子位置の目標値
    を、角周波数ω1uを有するように定めるステップと、 ガスタービンから同期機への動力の供給が停止された
    後、前記同期機の回転子が回転する状態にある間に、前
    記同期機の電機子に誘起される前記誘起電機子電圧を測
    定するステップと、 前記目標値と前記誘起電機子電圧に基づいて、前記誘起
    電機子電圧の直軸成分vδが0になるように前記同期機
    に電力を供給して前記同期機を電動機として始動するス
    テップとを備えたガスタービンプラントの動作方法。
  14. 【請求項14】 ガスタービンから同期機への動力の供
    給の停止の後、前記同期機の回転子が回転する状態にあ
    る間に、前記同期機の電機子に誘起される誘起電機子電
    圧を測定するステップと、 前記誘起電機子電圧に基づいて、前記回転子の回転子位
    置を算出するステップと、 前記回転子位置に基づいて前記同期機を電動機として始
    動するステップとを実行するガスタービンプラント制御
    用プログラム。
  15. 【請求項15】 同期機の回転子の回転子位置の目標値
    を、角周波数ω1uを有するように定めるステップと、 ガスタービンから同期機への動力の供給が停止された
    後、前記同期機の回転子が回転する状態にある間に、前
    記同期機の電機子に誘起される前記誘起電機子電圧を測
    定するステップと、 前記目標値と前記誘起電機子電圧に基づいて、前記誘起
    電機子電圧の直軸成分vδが0になるように前記同期機
    に電力を供給して前記同期機を電動機として始動するス
    テップとを実行するガスタービンプラント制御用プログ
    ラム。
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