JP2003080344A - 金型用冷却装置 - Google Patents

金型用冷却装置

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JP2003080344A JP2001275426A JP2001275426A JP2003080344A JP 2003080344 A JP2003080344 A JP 2003080344A JP 2001275426 A JP2001275426 A JP 2001275426A JP 2001275426 A JP2001275426 A JP 2001275426A JP 2003080344 A JP2003080344 A JP 2003080344A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内パイプ及び外パイプが接続される金型の有
底冷却穴における底面周辺形状、或いはその底面と内パ
イプとの位置関係に改良を加えることにより、底面付近
に生じる冷却液の流通阻害を回避して、適正な冷却作用
を行い得る金型用冷却装置を提供する。 【解決手段】 金型4に設けられた有底冷却穴6におけ
る底面7の中央領域に、内パイプ2の先端開口部が接近
して対向する平坦面部分7aを形成し、その外周領域に、
前記平坦面部分7aから有底冷却穴6の内周面6aに連続し
て連なる湾曲面部分7bを形成する。また、有底冷却穴6
の底面7と内パイプ2の先端との離間寸法Sを、内パイ
プ2の内径dの5倍以下、より好ましくは、3倍以下ま
たは2倍以下に設定する。具体的には、この離間寸法S
を、2.0〜5.0mm、より好ましくは、2.5〜
3.0mmに設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイカスト鋳造等に使
用される金型用冷却装置に関し、特に金型の有底冷却穴
に内パイプと外パイプとを同芯状に接続して冷却液の往
路と復路とを形成するように構成した金型用冷却装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ダイカスト鋳造等に使用される
金型には、キャビティ周辺を冷却するための冷却装置が
付設されるのが通例であり、この冷却装置は、金型(中
子ピン)の有底冷却穴内に、内パイプと外パイプとを同
芯状に挿通して、冷却水の往路と復路とを形成する冷却
構造を有している。
【0003】詳述すると、この冷却装置は、図4に示す
ように、金型4の中子ピン5に形成されて先端に球面状
の底面7を有する有底冷却穴6内に、同芯状に配置され
た内パイプ2と外パイプ3とのそれぞれの先端開口部を
位置させると共に、外パイプ3の先端開口部よりも内パ
イプ2の先端開口部を前記底面7に接近させて対向配置
させたものである。そして、内パイプ2の内部通路8が
冷却水の往路をなし、内パイプ2と外パイプ3との相互
間のパイプ間通路10が冷却水の復路をなすように冷却水
経路が構成される。
【0004】従って、内パイプ2の内部通路8から有底
冷却穴6に流入した冷却水は、底面7に衝突して流れ方
向が変換された後、内パイプ2の外周側に存する冷却穴
内通路9を経て両パイプ2,3相互間のパイプ間通路10
に至り、パイプ間通路10を通過して流出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の金型
4(中子ピン5)に形成される有底冷却穴6は、同図に
示すように、底面7における軸芯Xを基準とする中央領
域が球面7xをなし、その外周領域が先細り状の円錐面7y
をなしているのが通例である。
【0006】しかしながら、このように底面7の中央領
域が球面7xであると、内パイプ2からの冷却水が球面7x
に衝突してその流れに方向変換が生じた場合には、方向
変換後の冷却水中に、球面7xの中心点付近(軸芯X付
近)に収束しようとする流れ成分が生成され、この流れ
成分が内パイプ2からの冷却水の流れと逆行しつつ衝突
することになる。このため、有底冷却穴6の底面7付近
において冷却水の流通阻害が生じ、これに起因して冷却
水の滞留が発生する。この結果、冷却水の円滑な流出が
阻害されるばかりでなく、冷却作用が不足して金型4
(中子ピン5)が高温になるため、ダイカスト鋳造品
(例えばアルミ鋳造品)の一部が金型4に融着するとい
う不具合が生じる。
【0007】しかも、底面7の外周領域が先細り状の円
錐面7yであると、この円錐面7yに衝突して方向変換した
冷却水中にも、軸芯X付近に収束しようとする流れ成分
が生成され、この流れ成分が内パイプ2からの冷却水の
流れと逆行して衝突することになるため、上述の冷却水
の流通阻害、及びこれに起因する金型4へのダイカスト
鋳造品の融着が一層顕著となる。
【0008】一方、従来においては、有底冷却穴6の底
面7と内パイプ2の先端との離間寸法Sが、内パイプ2
の内径dの約10倍又はそれ以上に設定されているのが
通例であり、具体的には、この離間寸法Sは、10mm
以上に設定されているのが通例であった。
【0009】しかしながら、このような設定によれば、
前記離間寸法Sが必要以上に長くなるため、内パイプ2
から吐出された冷却水が底面7に衝突するまでの間に流
速が低下し、底面7の手前で他の冷却水の流れに乗って
パイプ間通路10から流出する虞れがある。従って、これ
によっても、底面7付近で冷却水の流通阻害が生じて、
冷却水が滞留することになるため、上述の場合と同様に
して、冷却水の円滑な流出が阻害され、更には、金型4
へのダイカスト鋳造品の融着が発生する要因となる。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、内パイプ及び外パイプが接続される金型の有底
冷却穴における底面周辺形状、或いはその底面と内パイ
プとの位置関係に改良を加えることにより、底面付近に
生じる冷却液の流通阻害を回避して、ダイカスト鋳造品
の金型への融着を防止すべく適正な冷却作用を行い得る
金型用冷却装置を提供することを技術的課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を達成す
るためになされた本発明は、金型に設けられて先端に底
面を有する有底冷却穴に、同芯状に配置された内パイプ
及び外パイプを、外パイプの先端開口部よりも内パイプ
の先端開口部が前記底面に接近するように接続し、前記
内パイプの内部通路を冷却液の往路とし、前記両パイプ
の相互間のパイプ間通路を冷却液の復路とした金型用冷
却装置において、前記有底冷却穴の底面の中央領域に、
平坦面部分を形成すると共に、その外周領域に、前記平
坦面部分から有底冷却穴の内周面に連続して連なる湾曲
面部分を形成したことに特徴づけられる。
【0012】このような構成によれば、有底冷却穴の底
面の中央領域に平坦面部分を形成したから、内パイプか
ら吐出された冷却液が平坦面部分に衝突して流れ方向変
換が生じた場合には、従来のように軸芯部分に収束しよ
うとする流れ成分が生成されることなく、外周側に向っ
て拡散しようとする多量の流れ成分が生成される。これ
に起因して、多量の冷却液が底面を外周側に向って流
れ、この後、その冷却液は、外周領域の湾曲面部分でス
ムーズに方向変換し、更に有底冷却穴の内周面に沿って
軸芯と平行に底面から離反する方向に流れた後、パイプ
間通路を通過して流出する。
【0013】そして、有底冷却穴内においては、以上の
ような冷却液の流れが主流となるため、底面付近には、
冷却液の流通阻害及びこれに起因する滞留が生じ難くな
る。これにより、冷却液の流通が円滑化されて、十分な
冷却作用が営まれるため、ダイカスト鋳造品が金型に融
着する等の不具合が効果的に回避される。
【0014】この場合、前記平坦面部分の径(直径)
は、前記内パイプの内径よりも大きく設定されているこ
とが好ましく、より好ましくは、前記平坦面部分の径
が、前記内パイプの内径の1.5〜3.0倍程度に設定
される。このように構成すれば、内パイプから吐出され
た冷却液が底面を外周側に向って流れる距離を十分に確
保できるため、適度な流速を維持した状態で冷却液が湾
曲面部分に至ることになり、好適な冷却液の流通性を得
ることが可能となる。なお、前記平坦面部分の径が内パ
イプの内径の1.5倍未満であると、冷却液が底面を外
周側に向って流れる距離を適切に確保できなくなる虞れ
があり、逆に3.0倍を超えると、冷却液が平坦面部分
から湾曲面部分に到達するまでの間に失速して方向変換
する流れ成分が多くなり、湾曲面部分の付近で滞留の発
生を招く虞れがある。
【0015】更に、前記湾曲面部分は、含軸芯断面にお
いて略円弧形状を呈していることが好ましい。ここで、
「含軸芯断面」とは、軸芯を含む断面を言い、より詳し
くは、軸芯に沿って切断した断面を言う。このように構
成すれば、底面を外周側に向って流れた冷却液が湾曲面
部分で底面から離反する方向に方向変換する際に、流通
阻害ないしは流通抵抗増大を可及的抑制できることにな
り、最適な状態で冷却液の方向変換がなされることにな
る。
【0016】また、上記技術的課題を達成するためにな
された本発明は、金型に設けられて先端に底面を有する
有底冷却穴に、同芯状に配置された内パイプ及び外パイ
プを、外パイプの先端開口部よりも内パイプの先端開口
部が前記底面に接近するように接続し、前記内パイプの
内部通路を冷却液の往路とし、前記両パイプの相互間の
パイプ間通路を冷却液の復路とした金型用冷却装置にお
いて、前記有底冷却穴の底面と前記内パイプの先端との
離間寸法を、前記内パイプの内径の5倍以下に設定した
ことに特徴づけられる。なお、この離間寸法は、内パイ
プの内径の3倍以下、または2倍以下であることがより
好ましい。
【0017】このような構成によれば、有底冷却穴の底
面と内パイプの先端との離間寸法が内パイプの内径との
関連において従来よりも短くなることから、内パイプか
ら吐出された冷却液は、流速の不足を招くことなく有底
冷却穴の底面に到達する。これにより、底面には、常に
後続の新しい冷却液が衝突することになり、底面付近で
の冷却液の滞留が可及的抑制されて、十分な冷却作用が
営まれることになるため、冷却不足に起因するダイカス
ト鋳造品の金型への融着等が効果的に回避される。ここ
で、前記離間寸法が内パイプの内径の5倍を超えると、
従来と同様に底面付近に冷却液の滞留を招く虞れがあ
る。そして、この離間寸法を、内パイプの内径の3倍以
下、或いは2倍以下とすることにより、前記滞留の発生
確率をより一層低減することができる。
【0018】なお、前記離間寸法は、何れの場合であっ
ても、内パイプの内径の1倍以上であることが好まし
い。これは、1倍未満であると、内パイプの先端開口部
と底面との間の隙間が小さくなり過ぎることに起因し
て、内パイプから吐出された直後の冷却液の流路面積が
小さくなって流通抵抗の増大を招く虞れがあることによ
る。
【0019】更に、前記離間寸法は、2.0〜5.0m
mに設定することが好ましく、より好ましくは、2.5
〜3.0mmに設定される。すなわち、この離間寸法が
2mm未満(或いは2.5mm未満)であると、内パイ
プから吐出された直後の冷却液の流路面積が小さくなっ
て流通抵抗の増大を招く虞れがある一方、5.0mm超
(或いは3.0mm超)であると、内パイプから吐出さ
れた冷却液が底面に到達するまでの間に流速が低下し
て、底面付近に後続の新しい冷却液が供給され難くなる
虞れがある。
【0020】また、前記有底冷却穴の内周面と前記内パ
イプの外周面との間に形成される冷却穴内通路の流路面
積は、前記内パイプの流路面積の1.5〜2倍に設定す
ることが好ましい。このように構成すれば、冷却穴内通
路の流路面積が内パイプの流路面積よりも大きいことか
ら、内パイプから吐出されて底面で方向変換された冷却
液の流出抵抗(排水抵抗)が過度に大きくならず、しか
も冷却穴内通路の流路面積が内パイプの流路面積の1.
5〜2倍程度であることから、冷却穴内通路を通過する
冷却液の流速が過度に低下することもない。そして、冷
却穴内通路の流路面積が内パイプの流路面積の1.5倍
未満であると、冷却液の流出抵抗が大きくなり、冷却液
の全般に亘る流通性が阻害され、2倍を超えると、流出
する冷却液の流速が低下して、この場合にも冷却液の全
般に亘る流通性が阻害される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る金
型用冷却装置の概略構成を示す断面図、図2は、その要
部を示す拡大断面図である。なお、図1及び図2におい
て、既述の図3に示す従来例と共通の構成要件について
は同一符号を付する。また、図1及び図2において、先
端側とは、図面における右側を指し、基端側とは、図面
における左側を指す。
【0022】図1に示すように、金型用冷却装置1は、
内パイプ2の外周に外パイプ3を同芯状に配置し、内パ
イプ2及び外パイプ3のそれぞれの先端開口部を金型4
の中子ピン5の有底冷却穴6に連通させた構成とされ
る。そして、内パイプ2の先端は、有底冷却穴6の先端
に存する底面7に接近した位置に開口し、外パイプ3の
先端は、有底冷却穴6の基端側の端部位置に開口してい
る。したがって、内パイプ2の内部通路8は、内パイプ
2と有底冷却穴6との相互間に存する冷却穴内通路9を
介して、内パイプ2と外パイプ3との相互間に存するパ
イプ間通路10に連通している。そして、内パイプ2の内
部通路8が往路になり、パイプ間通路10が復路になるよ
うに構成されている。
【0023】この場合、内パイプ2は,外パイプ3の先
端面および基端面に対して先端側および基端側にそれぞ
れ突出している。外パイプ3の先端部外周には、一また
は複数(図例では二個)のOリング11でなるシール部材
が装着され、これにより有底冷却穴6の冷却穴内通路9
が中子ピン5の外部に対してシールされている。
【0024】図2に示すように、前記有底冷却穴6の底
面7には、軸芯Xを基準とする所定径Daの中央領域に平
坦面部分7aが形成され、その外周領域に、前記平坦面部
分7aから有底冷却穴6の内周面6aに連続して連なる湾曲
面部分7bが形成されている。この湾曲面部分7bは、同図
に示す断面すなわち含軸芯断面において、略円弧状を呈
しており、したがってその湾曲面の立体的形状は球面の
一部をなしている。また、有底冷却穴6の内周面6aは、
先端部から基端部に亘って略同径の円筒面を呈してい
る。
【0025】前記底面7の平坦面部分7aの径Daは、内パ
イプ2の内径dよりも大きく設定され、この実施形態で
は、平坦面部分7aの径Daが内パイプ2の内径dの約2倍
程度とされているが、必要ならば、この両者を略同径と
してもよい。また、この実施形態では、内パイプ2の先
端が、湾曲面部分7bの形成領域よりも僅かに基端側に位
置しているが、必要ならば、内パイプ2の先端を湾曲面
部分7bの形成領域の途中に位置させてもよく、或いは内
パイプ2の先端と湾曲面部分7bの基端側端部とを略同位
置に配置させてもよい。
【0026】更に、内パイプ2の先端と、これに対向す
る底面7(この実施形態では平坦面部分7a)との離間寸
法Sは、内パイプ2の内径dの5倍以下、例えば約2倍
程度に設定されている。具体的には、この離間寸法S
は、2.0〜5.0mmに設定され、好ましくは、2.
5〜3.0mmに設定される。また、冷却穴内通路9の
流路面積{π(D2−d12)/4}は、内パイプ2の流
路面積{πd2/4}の1.5〜2倍に設定されてい
る。なお、中子ピン5の外周壁の肉厚tは、1.0〜
2.0mmに設定され、その底壁の肉厚t1は、1.0
〜4.0mmに設定されている。また、中子ピン5の底
壁の外端面5aは、平坦面とされている。
【0027】前記内パイプ2及び外パイプ3の基端側に
おける冷却液流通経路の構成は、特に限定されるわけで
はないが、例えば以下に示すような構成とされている。
すなわち、図3に示すように、外パイプ3および内パイ
プ2の基端部は、ホース接続用の接続ヘッド12に装着さ
れ、この接続ヘッド12が金型4の基端側に設けられた押
さえ板13に当接して、両パイプ2,3の有底冷却穴6か
らの抜けが防止されている。外パイプ3の基端部外周に
は雄ネジ部14が形成され、接続ヘッド12に形成されたパ
イプ用雌ネジ部15に外パイプ3の雄ネジ部14が螺合され
ている。接続ヘッド12における外パイプ3との螺合部の
基端側には、パイプ用雌ネジ部15に連接する液室16が形
成され、この液室16を内パイプ2が貫通している。
【0028】接続ヘッド12には、液室16に通じるストレ
ートジョイント17が装着され、このストレートジョイン
ト17に形成された雄ネジ部18が、接続ヘッド12に形成さ
れた第一配管用雌ネジ部(排水口)19に螺合されてい
る。この場合、第一配管用雌ネジ部19は、軸芯Xと直交
する方向に沿って形成されている。なお、ストレートジ
ョイント17の一端部にはホース20が着脱自在に装着され
ている。
【0029】内パイプ2の基端部外周には、基端面に内
部通路6が開口するように鍔部21が固着一体化され、接
続ヘッド12に形成された係合凹部22に、基端側から係脱
可能に鍔部21が係合している。接続ヘッド12の液室16と
係合凹部22との間の肉部には、内パイプ2がシール部材
等によりシールされた状態で抜き挿し可能に嵌合する嵌
合孔23が形成されている。接続ヘッド12には、内部通路
6の基端部に通じるL字形のエルボージョイント24が装
着され、このエルボージョイント24に形成された雄ネジ
部25が、接続ヘッド12に形成された第二配管用雌ネジ部
(給水口)26に螺合されている。
【0030】この場合、パイプ用雌ネジ部15と、液室16
と、嵌合孔23と、係合凹部22と、第二配管用雌ネジ部26
とは、軸芯X上に順次連接されると共に、内パイプ2
は、第二配管用雌ネジ部26から、嵌合孔23、液室16、お
よび外パイプ3の内周を貫通して挿入されている。そし
て、内パイプ2の鍔部21が係合凹部22に係合された状態
で、第二配管用雌ネジ部26にエルボージョイント24の雄
ネジ部25を螺合させることにより、その雄ネジ部25先端
と係合凹部22の端壁面との間に鍔部21が挟持されて、鍔
部21および内パイプ2が接続ヘッド12に固定された状態
となっている。
【0031】なお、第二配管用雌ネジ部26は、軸芯X方
向に沿って形成されている。また、エルボージョイント
24の一端部にはホース27が着脱自在に装着されており、
このエルボージョイント24へのホース27の接続方向と上
述のストレートジョイント17へのホース20の接続方向と
は平行になるように設定されている。
【0032】以上の構成を備えた金型用冷却装置1によ
れば、エルボージョイント24から内パイプ2の内部通路
(往路)8に送給された冷却液は、内パイプ2の先端開
口部から吐出されて有底冷却穴6の底面7付近に至った
後、内パイプ2の外周側に存する冷却穴内通路9及び両
パイプ2,3間のパイプ間通路(復路)10を通過して液
室16に至り、ストレートジョイント17を通じて流出す
る。このようにして、冷却液が連続して循環することに
より、キャビティC内の溶湯(ダイカスト鋳造品)との
間で熱交換が行われる。
【0033】ところで、この冷却液の循環途中におい
て、内パイプ2の先端開口部から有底冷却穴6の底面7
に向って冷却液が吐出された場合には、底面7の中央領
域に平坦面部分7aが形成されていることから、平坦面部
分7aに衝突して流れ方向が変化した冷却液は、従来のよ
うに軸芯X付近に収束することなく、多量の流れ成分が
外周側に向って拡散しようとする。そして、底面7を外
周側に向って流れた冷却液は、外周領域の湾曲面部分7b
でスムーズに方向変換して、冷却穴内通路9を軸芯Xと
平行に底面7から離反する方向に流れた後、パイプ間通
路10を通過して流出する。有底冷却穴6内においては、
このような冷却液の流れが主流となるため、底面7付近
には、冷却液の流通阻害及びこれに起因する滞留が生じ
難くなり、十分な冷却作用が営まれて、キャビティC内
のダイカスト鋳造品が金型4(中子ピン5)に融着する
等の不具合が回避される。
【0034】更に、有底冷却穴6の底面7と内パイプ2
の先端との離間寸法Sが従来よりも短く設定されている
ことから、内パイプ2の先端開口部から吐出された冷却
液は、流速の不足を招くことなく有底冷却穴6の底面7
に衝突し、常に後続の新しい冷却液が底面7付近に存在
することになる。したがって、これによっても底面7付
近での冷却液の滞留が可及的抑制され、十分な冷却作用
が営まれるため、ダイカスト鋳造品の金型4への融着等
が回避される。
【0035】しかも、冷却穴内通路9の流路面積は、内
パイプ2の流路面積の1.5〜2倍に設定されているこ
とから、冷却穴内通路9を通過する冷却液の流出抵抗の
増大を抑止した上で、冷却液の十分な流速を確保するこ
とができ、金型用冷却装置1内の全般に亘る冷却液の流
通性が極めて良好になる。
【0036】なお、この実施形態では、以下に示すよう
な作用効果を得ることもできる。すなわち、図3に示す
ように、冷却液が接続ヘッド12の内部を通過する間にお
いては、容積室として単一の液室16を通過するのみであ
り、しかも液室16は、内パイプ2の貫通配列に対応した
充分な流路面積および流路長さを有しているため、冷却
液の流れが阻害されることはない。したがって、接続ヘ
ッド12の小型・軽量化や配設スペースの狭小化を図りつ
つ、冷却液のスムーズな流通性を確保することができ
る。
【0037】また、接続ヘッド12のパイプ用雌ネジ部15
に螺合された外パイプ3、及び係合凹部22に係合される
鍔部21が固着一体化された内パイプ2は、螺合解除や係
合解除により接続ヘッド12から取外せるのみならず、第
一配管用雌ネジ部19に螺合されたストレートジョイント
17、および第二配管用雌ネジ部26に螺合されたエルボー
ジョイント24についても、螺合解除により接続ヘッド12
から取外すことができる。なお、内パイプ2の取外し
は、エルボージョイント24を取外した後に、第二配管用
雌ネジ部26を通じて鍔部21および内パイプ2を基端側に
向かって引き抜くことにより行われる。したがって、細
分化された各構成部品ごとに水垢等の除去作業を行うこ
とができ、作業の容易化および確実化が図られる。ま
た、各構成部品のうちの一部品が破損した場合には、そ
の部品のみを取り換えるだけで済み、他の部品について
は取り換えを行わずに継続して使用することができ、経
済的に有利となる。
【0038】更に、第二配管用雌ネジ部26に螺合される
配管部材として、L字形のエルボージョイント24が使用
されているため、ホース27の接続方向を必要に応じて変
更でき、これに伴って配管スペースの制約やレイアウト
の制約を受け難くなり、外部配管の接続を容易に行うこ
とが可能となる。
【0039】なお、上記実施形態では、金型の構成要素
であるピン部としての中子ピン5を、金型本体とは別体
として構成したが、この中子ピン5は、金型本体に一体
形成されるピン部であってもよい。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明に係る金型用冷却装
置によれば、金型に設けられた有底冷却穴における底面
の中央領域に平坦面部分を形成し、その外周領域に前記
平坦面部分から有底冷却穴の内周面に連続して連なる湾
曲面部分を形成したから、内パイプから吐出された冷却
液が平坦面部分に衝突して流れ方向が変化した場合に
は、従来のように軸芯部分に収束しようとする流れ成分
が生成されずに、外周側に向って拡散しようとする多量
の流れ成分が生成される。これに伴って、底面を外周側
に向って流れた冷却液は、外周領域の湾曲面部分でスム
ーズに方向変換して、有底冷却穴の内周面に沿って軸芯
と平行に底面から離反する方向に流れた後、内パイプと
外パイプとの間のパイプ間通路を通過して流出する。そ
して、有底冷却穴内においては、このような冷却液の流
れが主流となるため、底面付近には、冷却液の流通阻害
及びこれに起因する滞留が生じ難くなる。この結果、冷
却液の流通が円滑化されて、十分な冷却作用が営まれる
ため、ダイカスト鋳造品の一部が金型に融着する等の不
具合が効果的に回避される。
【0041】この場合、前記平坦面部分の径を、前記内
パイプの内径よりも大きく設定すれば、より好ましく
は、前記平坦面部分の径を、前記内パイプの内径の1.
5〜3.0倍程度に設定すれば、内パイプから吐出され
た冷却液が底面を外周側に向って流れる距離を十分に確
保できるため、適度な流速を維持した状態で冷却液が湾
曲面部分に至ることになり、好適な冷却液の流通性を得
ることが可能となる。
【0042】更に、前記湾曲面部分の形状を、含軸芯断
面において略円弧形状とすれば、底面を外周側に向って
流れた冷却液が湾曲面部分で底面から離反する方向に方
向変換する際に、流通阻害ないしは流通抵抗増大を可及
的抑制できることになり、最適な状態で冷却液の方向変
換がなされる。
【0043】また、本発明に係る金型用冷却装置によれ
ば、有底冷却穴の底面と内パイプの先端との離間寸法
を、内パイプの内径の5倍以下、より好ましくは、3倍
以下または2倍以下に設定したから、前記離間寸法が従
来に比して好適に短くなり、内パイプから吐出された冷
却液は、流速の不足を招くことなく有底冷却穴の底面に
到達する。これにより、底面には、常に後続の新しい冷
却液が衝突することになり、底面付近での冷却液の滞留
が可及的抑制されて、十分な冷却作用が営まれることに
なるため、冷却不足に起因するダイカスト鋳造品の金型
への融着等が効果的に回避される。このような効果は、
前記離間寸法を、2.0〜5.0mm、より好ましく
は、2.5〜3.0mmに設定することによっても、同
様にして得られる。
【0044】そして、有底冷却穴の内周面と内パイプの
外周面との間に形成される冷却穴内通路の流路面積を、
内パイプの流路面積の1.5〜2倍に設定すれば、冷却
穴内通路を通過する冷却液の流出抵抗の増大を抑止しつ
つ、冷却液の十分な流速を確保することができ、金型用
冷却装置内の全般に亘る冷却液の流通性を効率良く円滑
化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る金型用冷却装置の概略
構成を示す断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る金型用冷却装置の要部
を示す拡大断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る金型用冷却装置の一部
を示す拡大断面図である。
【図4】従来例を示す金型用冷却装置の断面図である。
【符号の説明】
1 金型用冷却装置 2 内パイプ 3 外パイプ 4 金型 5 中子ピン(金型) 6 有底冷却穴 7 底面 7a 平坦面部分 7b 湾曲面部分 8 内部通路(往路) 9 冷却穴内通路 10 パイプ間通路(復路) S 離間寸法 X 軸芯

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型に設けられて先端に底面を有する有
    底冷却穴に、同芯状に配置された内パイプ及び外パイプ
    を、外パイプの先端開口部よりも内パイプの先端開口部
    が前記底面に接近するように接続し、前記内パイプの内
    部通路を冷却液の往路とし、前記両パイプの相互間のパ
    イプ間通路を冷却液の復路とした金型用冷却装置におい
    て、 前記有底冷却穴の底面の中央領域に、平坦面部分を形成
    すると共に、その外周領域に、前記平坦面部分から有底
    冷却穴の内周面に連続して連なる湾曲面部分を形成した
    ことを特徴とする金型用冷却装置。
  2. 【請求項2】 前記平坦面部分の径は、前記内パイプの
    内径よりも大きく設定されていることを特徴とする請求
    項1に記載の金型用冷却装置。
  3. 【請求項3】 前記湾曲面部分は、含軸芯断面において
    略円弧形状を呈していることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の金型用冷却装置。
  4. 【請求項4】 金型に設けられて先端に底面を有する有
    底冷却穴に、同芯状に配置された内パイプ及び外パイプ
    を、外パイプの先端開口部よりも内パイプの先端開口部
    が前記底面に接近するように接続し、前記内パイプの内
    部通路を冷却液の往路とし、前記両パイプの相互間のパ
    イプ間通路を冷却液の復路とした金型用冷却装置におい
    て、 前記有底冷却穴の底面と前記内パイプの先端との離間寸
    法を、前記内パイプの内径の5倍以下に設定したことを
    特徴とする金型冷却装置。
  5. 【請求項5】 前記有底冷却穴の底面と前記内パイプの
    先端との離間寸法を、2.0〜5.0mmに設定したこ
    とを特徴とする請求項4に記載の金型用冷却装置。
  6. 【請求項6】 前記有底冷却穴の内周面と前記内パイプ
    の外周面との間に形成される冷却穴内通路の流路面積
    を、前記内パイプの流路面積の1.5〜2倍に設定した
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の金型用冷却
    装置。
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JP2014030845A (ja) * 2012-08-06 2014-02-20 Suguro Tekko:Kk 鋳抜きピンの製造方法
CN108044865A (zh) * 2017-10-26 2018-05-18 厦门建霖健康家居股份有限公司 一种柔性成型设备
CN109454215A (zh) * 2019-01-07 2019-03-12 盐城泰欧昌机械有限公司 一种均匀冷却的压铸机熔杯

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