JP2003080254A - 電解水製造装置 - Google Patents

電解水製造装置

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JP2003080254A
JP2003080254A JP2001271855A JP2001271855A JP2003080254A JP 2003080254 A JP2003080254 A JP 2003080254A JP 2001271855 A JP2001271855 A JP 2001271855A JP 2001271855 A JP2001271855 A JP 2001271855A JP 2003080254 A JP2003080254 A JP 2003080254A
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water
wavelength
liquid
beam splitter
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JP2001271855A
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Osamu Akiyama
修 秋山
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長時間使用によって光源の出力特性が変化し
ても測定結果に影響しない吸光度測定法による濃度モニ
タができる電解水製造装置を提供する。 【解決手段】 電解槽11の取水口からサンプリングさ
れた電解水は、第1液槽61を経由して、第2液槽67
で混合攪拌され、測定部30aのフローセル31に送液
される。そして、光源32からの光は、光学フィルタ3
4aを透過して292nm波長に選択されて、ビームス
プリッタ33で一部反射され、その光は対照光束とし
て、他方、ビームスプリッタ33の透過光は、フローセ
ル31のサンプルを透過し、その光は試料光束として、
各フォトセル36、37aからの信号がデータ処理部3
8aに取込まれ、両信号の差から補正されて吸光度が検
出され、出力部39に有効塩素濃度が表示される。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、医療や食品産業、
農業などの分野で用いられる電解水製造装置に係わり、
特に、その生成された強酸性水に含まれる有効塩素(次
亜塩素酸+溶存塩素ガス+次亜塩素酸イオン)の濃度を
モニタする電解水製造装置に関する。 【0002】 【従来の技術】電解水製造装置は、含塩素水を電気分解
することによって、陽極側に強酸性水を、陰極側に強ア
ルカリ水をそれぞれ生成するものである。水が塩素を含
んでいるとき、陽極側で発生する強酸性水には、殺菌能
力を有する有効塩素(次亜塩素酸+溶存塩素ガス+次亜
塩素酸イオン)が含まれる。特に、水に塩化ナトリウム
や塩化カリウム等を加えて電気分解を行なった時に、陽
極側で発生する強酸性水は、有効塩素を数10ppm含
み、低pH(2.5〜3.0)、高ORP(酸化還元電
位を表すORPが+1100mV程度)を示し、強力な
殺菌効果を持つことが知られている。そこで生成された
強酸性水は、医療の分野では、病院での手指消毒、院内
感染を起こすMRSAの殺菌などに効果あるものとして
用いられ、食品産業では厨房機器の消毒、殺菌、水産加
工業での魚の殺菌、O−157の殺菌などに用いられて
いる。また、農業の分野では、塩化カリウムを添加した
水を電気分解して得た強酸性水をハウス栽培(メロン、
野菜、梨、花など)の病原菌の消毒、稲もみの殺菌など
に用い、これにより農薬の使用量を少なくし環境に優し
い農業を目指す動きがある。 【0003】図2に従来の電解水製造装置を示す。電解
水製造装置は、電解水生成部10と測定部30とその測
定部30に測定用の混合液を送るための混合部60とか
ら構成される。電解水生成部10は電解槽11を備えて
おり、この電解槽11には、バルブ16を通じて塩化ナ
トリウムを約20ミリモル添加された水道水が導入され
る。隔膜15を挟んで配置される陽極12と陰極13と
の間に直流電圧源14が接続される。陽極12側に生じ
た強酸性水は、強酸性水取出口17から取り出され、陰
極13側に生じた強アルカリ水は、強アルカリ水取出口
18から取り出され、これらは殺菌、洗浄などの本来の
用途に用いられる。さらに、これらの取出口17、18
には、測定用の分岐が設けられ、それぞれバルブ21、
22を通じて測定のために強酸性水の一部と強アルカリ
水の一部が取り出される。 【0004】このようにサンプリングされる強酸性水と
強アルカリ水は、混合部60の第1液槽61の液槽6
2、63の各々に導かれた後、第2液槽67に導かれて
混合される。第1、第2の2つの液槽61、67はとも
に大気開放型の液槽であり、酸性水に対する耐性から、
たとえば塩化ビニール系の材料で構成される。第1液槽
61はそれぞれ独立した液槽62、63を有する2槽式
であり、各液槽62、63は大きな面積の大気開放(上
面)を有する。液槽62、63の各々には導入口と排出
口とが備えられ、導入口から導入された強酸性水と強ア
ルカリ水はこれらの各液槽62、63に一旦貯えられ
る。電解槽11において生成される強酸性水は塩素ガス
と酸素ガスとを含み、強アルカリ水は水素ガスを含んで
おり、ともに多量の気体を含んだ気液混合体となってい
る。これらの液中の気泡は、その大きさが最大直径10
mmにも達するものから1mm以下のものまでさまざま
である。このような強酸性水と強アルカリ水は、電解槽
11から水道水などの原水に近い圧力で導き出されてく
るが、上面に広面積大気開放を持つ液槽62、63に、
各々導入され一旦貯水されて大気圧に戻されるため、直
径が2mm〜10mm程度の大きな気泡はただちに崩壊
し、気泡中に閉じ込められていた気体は周囲の大気中に
放散される。そこで、吸引チューブ64、65を液槽6
2、63の各々に差し込んでそれらの上澄み液を吸引す
れば、大きな気泡の除去された強酸性水および強アルカ
リ水を取り出すことができる。この吸引チューブ64、
65は塩化ビニール系チューブやフッ素樹脂チューブな
どからなり、独立したしごきポンプ73、74を用いる
ことによって、それぞれ所定の流量で強酸性水と強アル
カリ水とを吸引し、第2液槽67に導くことができる。 【0005】この第2液槽67は第1液槽61と同様に
上面が開放された大気開放型の液槽となっている。そし
て、この第2液槽67にはフィルタ69を備えた塩化ビ
ニール系あるいはフッ素樹脂などの吸引チューブ68の
先端が差し込まれている。この吸引チューブ68内の液
体は、しごきポンプ75によって所定の流量で吸引され
る。こうして吸引された混合液は、所定の流量で光学的
な測定部30のフローセル31に送られる。この第2液
槽67には、攪拌用のモータ72により回転する攪拌子
71が設けられ、これによって、導入された強酸性水と
強アルカリ水とが強制的に攪拌・混合され、強酸性水と
強アルカリ水とが十分に混合される。この攪拌子71
は、モータ72の回転軸の先端に平板状のプロペラを取
付けたものなどが用いられ、吸引チューブ64、65の
先端と、吸引チューブ68の先端との中間に配置され
る。第1液槽61から吸引される強酸性水および強アル
カリ水にはそれぞれ口径1mm以下の細かい気泡が多数
混在しているが、吸引チューブ64、65の通過中に結
合を繰り返して口径1〜2mm前後の気泡に成長する。
混合液にはこれらの気泡が含まれているが、第2液槽6
7に導入されることによって、気泡は大気中に放散させ
られる。吸引チューブ68によって、このように混合液
が吸引されるので、比較的小さな気泡の除去された状態
の混合液を測定部30に送ることができる。ここでは吸
引チューブ68の先端に細かいメッシュのフィルタ69
が取付けられているため、気泡や析出塩類等を吸引チュ
ーブ68内に吸引することがない。すなわち、第2液槽
67の混合液中に残っていた直径1〜2mmほどの気泡
は、フィルタ69を突き抜けることができずに大気中に
放散させられてしまう。このフィルタ69としては、た
とえばフッ素樹脂やナイロンなどの樹脂や、木綿布など
の布類、あるいは、ろ紙などの紙類などが用いられる。 【0006】測定部30は、混合液が送られる石英ガラ
スなどからなるフローセル31と、これを挟むように配
置された光源32と、フォトセル36と、フォトセル3
7とを備える。光源32は、制御部40に設けられた電
源から電力が供給され、たとえばキセノンフラッシュラ
ンプや重水素ランプなどが用いられる。この光は、試料
の流れるフローセル31を透過し、石英板などのビーム
スプリッタ33で2分割されてフォトセル36、37に
導かれる。フォトセル36、37には、光学フィルタ3
4、35が取付けられ、一方の光学フィルタ34は、主
透過波長292nmの干渉フィルタからなり、他方の光
学フィルタ35は400nm以上の長波長域の光を通す
バンドパスフィルタ(あるいはシャープカットフィル
タ)などが用いられる。フォトセル36、37はたとえ
ばSiフォトセル等からなり、検出信号(電気信号)が
それぞれデータ処理部38の測光電気回路(図示しな
い)に送られ吸光度への変換が行われ、さらに2つの吸
光度の差を求める演算および有効塩素の濃度への変換の
ための演算処理が行なわれる。すなわち、波長292n
mの光に対する吸光度と、400nm以上の長波長の光
に対する吸光度との差が求められる。いわゆる、2波長
測定法によるもので、この吸光度差は、混合比に対応す
る補正ファクターを乗算することによって、有効塩素の
濃度に変換された後、出力部39の表示装置などでその
濃度が表示される。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】従来の電解水製造装置
は以上のように構成されており、光源32からの光が、
試料の流れるフローセル31を透過し、石英板などのビ
ームスプリッタ33で2分割されてフォトセル36、3
7に導かれる。フォトセル36、37には、光学フィル
タ34、35が取付けられ、一方の光学フィルタ34
は、主透過波長292nmの干渉フィルタが使用され、
ClO−イオンの特性吸収波長である292nmの光が
フォトセル36に入射する。他方の光学フィルタ35は
400nm以上の長波長域の光を通すバンドパスフィル
タ(あるいはシャープカットフィルタ)などが用いら
れ、400nm以上の光がフォトセル37に入射する。
このように2種の波長の光が試料を透過した場合、モル
吸収係数εが波長によって異なるため、同一濃度であっ
ても吸光度Eが異なり、2波長の吸光度をE、E
すると、E−E(あるいはE−k×E)も試料
濃度cに比例する。この2波長ビーム方式が採用されて
いるが、重水素ランプの292nm波長と400nm以
上の波長における出力特性(エネルギーの変化率)が、
時間的な経過と温度の変化によって、減少しその減少率
に差が生じ、同一でないことが測定結果に悪い影響を与
えているという問題があった。 【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、長時間、装置を使用し、光源などの温
度上昇があっても、測定結果に影響しない吸光度測定法
を用い、安定して正確な濃度モニタができる電解水製造
装置を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の電解水製造装置は、含塩素水を電気分解す
るための正・負の電極を備えた電解槽と、正・負の電極
側からそれぞれ導かれた電解水が各々分離された各槽に
導入される密閉構造の液槽と、該液槽中の電解水の一部
をサンプリングし、その有効塩素濃度を光吸収により測
定する手段とを備えた電解水製造装置において、前記測
定する手段の光源と光源からの光を分割するビームスプ
リッタとの間に光学フィルタを配置し、その光学フィル
タを透過した光をビームスプリッタで一部を反射させそ
の光をフォトセルに導入したA信号と、ビームスプリッ
タを透過した光を試料液で満たされたフローセルに透過
させフォトセルに導入したB信号とをデータ処理部に取
込み、B信号をA信号で補正して吸収強度を検出する1
波長ダブルビーム方式を採用したものである。 【0010】本発明の電解水製造装置は上記のように構
成されており、光源からの光が、光学フィルタを透過し
て292nm波長の光となり、ビームスプリッタで一部
を反射させ、その光を対照光束としてフォトセルに導入
し、そこで得られたA信号と、他方、ビームスプリッタ
を透過した光を試料液で満たされたフローセルに透過さ
せ、その光を試料光束としてフォトセルに導入し、そこ
で得られたB信号とをデータ処理部に取込む。そして、
試料を透過したB信号と直接光からのA信号との差を補
正して吸収強度を検出する1波長ダブルビーム方式が採
用されている。そのため、光源である重水素ランプの2
92nm波長の出力特性が時間的な経過や温度上昇によ
って減少しても、1波長でダブルビームによって測定し
ているので測定結果に影響することがなく、安定して正
確な濃度モニタを行なうことができる。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明の電解水製造装置の一実施
例を図1を参照しながら説明する。図1は本発明の電解
水製造装置のブロック模式図を示す図である。本電解水
製造装置は、軟水と塩水を混合して供給する原水供給部
(図示せず)と、原水を強酸性水と強アルカリ水に電気
分解する電解水生成部10と、両電解水をサンプリング
して貯水する個別の液槽62、63を有する第1液槽6
1と、個別の液槽62、63からサンプリング液を送液
するしごきポンプ73、74からなる第1、第2送液手
段と、送液された電解水をモータ72によって攪拌子7
1を回転して攪拌し両液を混合する第2液槽67と、フ
ィルタ69を介して吸引チューブ68としごきポンプ7
5によって混合液を送液する第3送液手段と、制御部4
0aによって一定時間ごとに光を投光する重水素ランプ
等の光源32と、その光源32からの光を292nmの
波長に選択する光学フルタ34aと、その光学フィルタ
34aを透過した光の一部を反射し残りを透過させるビ
ームスプリッタ33と、ビームスプリッタ33で反射し
た光を受けるフォトセル37aと、ビームスプリッタ3
3で透過した光がフローセル31中のサンプルに当てら
れ透過した光を受けるフォトセル36と、両フォトセル
37a、36からの両信号を受けて1波長ダブルビーム
法で吸光度を測定し有効塩素濃度を演算するデータ処理
部38aと、測定された濃度データをデータ処理部38
aから受けて表示する出力部39とから構成される。本
電解水製造装置は、有効塩素(次亜塩素酸+溶存塩素ガ
ス+次亜塩素酸イオン)濃度を測定する測定部30aに
おいて、光源32からの光が、光学フィルタ34a(2
92nm波長)を透過して、ビームスプリッタ33で一
部が反射され、その光がフォトセル37aに導入し得ら
れたA信号と、ビームスプリッタ33を透過した光がサ
ンプル液の流れるフローセル31を透過してフォトセル
36に導入し得られたB信号とがデータ処理部38aに
取込まれ、B信号をA信号で補正して吸収強度を検出す
る、1波長ダブルビーム方式が採用されている。 【0012】本電解水製造装置に供給される原水が、電
解槽11、第1液槽61、第2液槽67、測定部30a
の各部を通過して、有効塩素(次亜塩素酸+溶存塩素ガ
ス+次亜塩素酸イオン)の濃度が測定されるプロセス
を、各部の機能と動作を併記して以下に説明する。原水
供給部(図示せず)は、軟水器からの軟水と塩水タンク
から送液ポンプで送液された塩水とをミキサで混合し、
塩化ナトリウムを約20ミリモル添加された原水を電解
槽11に供給するものである。電解水生成部10は、原
水供給部からバルブ16を介して原水が供給され、電解
槽11に隔膜15と陽極12、陰極13を設け、直流電
圧源14から直流電圧が開閉器14a、14bを介して
印加され、含塩素水を電気分解し、陽極12側に強酸性
水と、陰極13側に強アルカリ水を生成するものであ
る。強酸性水取出口17は、外部に設けられた酸性水タ
ンク(図示せず)に酸性水を供給するための取水口であ
り、強アルカリ水取出口18は、同じく外部に設けられ
たアルカリ水タンク(図示せず)にアルカリ水を供給す
るための取水口である。 【0013】混合部60の第1液槽61は、それぞれ独
立した液槽62、63を有する2槽式であり、各液槽6
2、63は上面が大きな面積の大気開放型である。液槽
62、63の各々には導入口と排出口とが備えられ、導
入口から導入された強酸性水と強アルカリ水はこれらの
各液槽62、63に一旦貯えられる。電解槽11におい
て生成される強酸性水は塩素ガスと酸素ガスとを含み、
強アルカリ水は水素ガスを含んでおり、ともに多量の気
体を含んだ気液混合体となっている。これらの液中の気
泡は、その大きさが最大直径10mmにも達するものか
ら1mm以下のものまでさまざまである。このような強
酸性水と強アルカリ水は、電解槽11から水道水などの
原水に近い圧力で導き出されてくるが、上面に広面積大
気開放を持つ液槽62、63に、各々導入され一旦貯水
されて大気圧に戻されるため、直径が2mm〜10mm
程度の大きな気泡はただちに崩壊し、気泡中に閉じ込め
られていた気体は周囲の大気中に放散される。第1、第
2の送液手段は、混合部60の吸引チューブ64、65
と、独立したしごきポンプ73、74とから構成され
る。吸引チューブ64、65は塩化ビニール系チューブ
やフッ素樹脂チューブなどからなり、独立したしごきポ
ンプ73、74を用いることによって、それぞれ所定の
流量で強酸性水と強アルカリ水とを吸引し、第2液槽6
7に導くことができる。 【0014】第2液槽67は、第1及び第2送液手段
と、第3液送手段との間に配置され、しごきポンプ7
3、74によって送液された電解水を、攪拌し両液を混
合する液槽である。この第2液槽67は、第1液槽61
と同様に上面が開放された大気開放型の液槽で、第1液
槽61から吸引される強酸性水および強アルカリ水には
それぞれ口径1mm以下の細かい気泡が多数混在してい
るが、吸引チューブ64、65の通過中に結合を繰り返
して口径1〜2mm前後の気泡に成長する。混合液には
これらの気泡が含まれているが、第2液槽67に導入さ
れることによって、気泡は大気中に放散させられる。そ
して、第2液槽67には攪拌用のモータ72により回転
する攪拌子71が設けられ、これによって、導入された
強酸性水と強アルカリ水とが強制的に攪拌・混合され
る。この攪拌子71は、モータ72の回転軸の先端に平
板状のプロペラを取付けたものなどが用いられ、吸引チ
ューブ64、65の先端と、吸引チューブ68の先端と
の中間に配置される。そして、第2液槽67にはフィル
タ69を備えた塩化ビニール系あるいはフッ素樹脂など
の吸引チューブ68の先端が差し込まれている。フィル
タ69は、吸引チューブ68の先端に取付けられた細か
いメッシュ状のもので、例えば、フッ素樹脂やナイロン
などの樹脂や、木綿布などの布類、あるいは、ろ紙など
の紙類などが用いられる。そのため、気泡や析出塩類等
を吸引チューブ68a内に吸引することがない。すなわ
ち、第2液槽67の混合液中に残っていた直径1〜2m
mほどの気泡は、フィルタ69を突き抜けることができ
ずに大気中に放散させられてしまう。第3の送液手段
は、フィルタ69を備えた塩化ビニール系あるいはフッ
素樹脂などの吸引チューブ68の先端が、第2液槽67
に差し込まれ、混合液を吸引チューブ68でしごきポン
プ75によって所定の流量で吸引し、その吸引した混合
液を、所定の流量で光学的な測定部30aのフローセル
31に送るものである。 【0015】測定部30aでは、1波長ダブルビーム測
定法が用いられ、制御部40aによって一定時間ごと
に、キセノンフラッシュランプや重水素ランプ等の光源
32から光が放射され、光学フルタ34aで292nm
(ClOイオンの特性吸収波長)の波長に選択され、石
英板等で作られたビームスプリッタ33でその光の一部
が反射され、残りの光が透過し、ビームスプリッタ33
で反射した光が、Siなどのフォトセル37aに入射
し、他方、ビームスプリッタ33で透過した光が、石英
ガラス等からなるフローセル31中のサンプルを透過し
その光が、Siなどのフォトセル36に入射する。両フ
ォトセル37a、36からの両信号がデータ処理部38
aに入力され、データ処理部38aは1波長ダブルビー
ム法で吸光度が測定され、有効塩素濃度が演算され、そ
の測定された濃度データがデータ処理部38aから出力
部39に送られ表示される。 【0016】1波長ダブルビーム方式では、図1に示す
ように、フローセル31の前にビームスプリッタ33が
配置されるのに対し、2波長測定方式では、図2に示す
ように、フローセル31の後にビームスプリッタ33が
配置される。1波長ダブルビーム方式では、光源32か
ら放射された光が、光学フィルタ34aによって、29
2nm(ClOイオンの特性吸収波長)の単色光とさ
れ、その1波長でビームスプリッタ33により一部が反
射され、サンプルを透過しない光が対照光束となり、他
方、ビームスプリッタ33を透過し、サンプルを透過し
た光が試料光束となり、2つの光束に分割され、フォト
セル37a及びフォトセル36から検出信号がデータ処
理部38aに出力される。そして、データ処理部38a
はその2信号の差から有効塩素濃度を演算するものであ
る。したがって、重水素ランプの292nm波長におけ
る出力特性(エネルギーの変化率)が、時間的な経過と
温度の変化によって減少しても、その差はキャンセルさ
れ、影響が少ない。これに対して従来の装置に採用され
ている2波長測定では、重水素ランプの292nm波長
と400nm以上の波長における出力特性(エネルギー
の変化率)が、時間的な経過と温度の変化によって、減
少しその減少率に差が生じ、同一でないために長時間使
用していると測定結果が当初と異なることになる。 【0017】次に、2波長測定方式と1波長ダブルビー
ム方式のブランクレベルの変動量について実証した例を
説明する。テストによると重水素ランプを約一ヶ月間、
連続点灯した場合、2波長方式ではブランクレベルが+
5.8ppm増加したのに対し、1波長ダブルビーム方
式では+2.3ppmであった。また、重水素ランプを
間欠点灯した場合、2波長方式ではブランクレベルが−
23.7〜+12.1ppmの変動があるのに対し、1
波長ダブルビーム方式では+0.5〜+2.2ppmの
変動であった。そして、2波長測定方式では1週間程度
の短期間でもドリフトが大きいことが判明した。これに
対し、1波長ダブルビーム方式はドリフトが小さく、電
解水製造装置の濃度モニタとして実用上問題なく使用す
ることができる。 【0018】上記の実施例では、光源32とビームスプ
リッタ33の間に光学フィルタ34aを配置したが、フ
ォトセル36、37aの各々に光学フィルタを配置し
て、光源32からの光をビームスプリッタ33で一部を
反射させ、その光を光学フィルタを介してフォトセル3
7aに導入したA信号と、ビームスプリッタ33を透過
した光を試料液のフローセル31に透過させ、光学フィ
ルタを介してフォトセル36に導入したB信号とをデー
タ処理部に取込み、B信号をA信号で補正して吸収強度
を検出する1波長ダブルビーム方式を採用しても良い。 【0019】 【発明の効果】本発明の電解水製造装置は上記のように
構成されており、光源からの光を、干渉フィルタなどの
光学素子を介して292nm波長の光にし、ビームスプ
リッタで一部反射させた光を対照光束とし、他方、ビー
ムスプリッタの透過光をサンプルに透過させた光を試料
光束として、各フォトセルからの信号をデータ処理部に
取込み、両信号の差から補正して吸収強度を検出してい
るので、重水素ランプの292nm波長の出力特性が、
時間的な経過や温度上昇によって減少しても、1波長で
対照光束と試料光束のダブルビームによって測定補正さ
れるので測定結果に影響することがなく、安定して正確
な濃度モニタを行なうことができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の電解水製造装置の一実施例を示す図
である。 【図2】 従来の電解水製造装置を示す図である。 【符号の説明】 10…電解水生成部 11…電解槽 12…陽極 13…陰極 14…直流電圧源 15…隔膜 16、21、22…バルブ 17…強酸性水取出口 18…強アルカリ取出口 30、30a…測定部 31…フローセル 32…光源 33…ビームスプリッタ 34、34a、35…光学フィルタ 36、37、37a…フォトセル 38、38a…データ処理部 39…出力部 40、40a…制御部 60…混合部 61…第1液槽 62、63…液槽 64、65、68…吸引チューブ 67…第2液槽 69…フィルタ 71…攪拌子 72…モータ 73、74、75…しごきポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G059 AA01 BB04 CC02 DD05 DD12 DD13 EE01 EE12 FF09 HH03 HH06 JJ02 JJ22 KK02 MM01 NN05 4D061 DA04 DB07 EA02 EB01 EB04 EB12 EB19 EB37 ED13 GA05

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】含塩素水を電気分解するための正・負の電
    極を備えた電解槽と、正・負の電極側からそれぞれ導か
    れた電解水が各々分離された各槽に導入される密閉構造
    の液槽と、該液槽中の電解水の一部をサンプリングし、
    その有効塩素濃度を光吸収により測定する手段とを備え
    た電解水製造装置において、前記測定する手段の光源と
    光源からの光を分割するビームスプリッタとの間に光学
    フィルタを配置し、その光学フィルタを透過した光をビ
    ームスプリッタで一部を反射させその光をフォトセルに
    導入したA信号と、ビームスプリッタを透過した光を試
    料液で満たされたフローセルに透過させフォトセルに導
    入したB信号とをデータ処理部に取込み、B信号をA信
    号で補正して吸収強度を検出する1波長ダブルビーム方
    式を採用したことを特徴とする電解水製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE112014005625B4 (de) 2013-12-12 2023-02-09 Evoqua Water Technologies Ltd. Spektralphotometrische Sensoren und Verfahren zur Verwendung Dieser

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