JP2003079835A - 遊技機用スピーカシステム - Google Patents
遊技機用スピーカシステムInfo
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Abstract
障を与えることなく、当該遊技機が備えるスピーカ装置
の高音質化を図ることができる遊技機用スピーカシステ
ムを提供する。 【解決手段】遊技機において他の遊技機構成部材との関
係によるスペース的制約が少ない外枠11内の中枠設置
部位よりも下方位置に、エンクロージャE1,E2がス
ピーカ収容部として設けられ、エンクロージャE1,E
2内に中高音用スピーカ23,25が配設されている。
またエンクロージャE2内にはバスレフポートたる音放
出口に連なるバスレフダクト27が形成されてバスレフ
型スピーカが構成されている。従って、各スピーカ2
3,25には、低域再生帯域が広い大型のスピーカを採
用でき、また機裏側におけるメンテナンスの支障になる
こともない。
Description
システムに関するものである。
は、遊技機の機内部に、各種遊技状態に応じて様々な効
果音(入賞音等)を発するための遊技機用スピーカ装置
が装備されている。即ち、遊技機において機体の外郭を
なす外枠内には、遊技機の搭載枠とも称される中枠(内
枠ともいう)が設置され、この中枠の前面側下部に前記
スピーカ装置は配設されている。ところで、このスピー
カ装置が配設される中枠の前面側下部には、機表側の上
球皿及び下球皿へ機裏側の球払出装置から遊技球を夫々
排出するための各球排出口が形成される他に、発射レー
ル等も配設される。そのため、前記スピーカ装置の配設
スペースは限られたものとされ、その結果、前記スピー
カ装置には、従来から、小型のスピーカユニットが使用
されていた。
る興趣を高める一環として、スピーカ装置から発せられ
る音の高音質化が希求されている。しかし、前述したよ
うな小型のスピーカユニットでは、いくらスピーカユニ
ットの性能が年々向上しているとはいえ、その特性上、
低音の迫力が十分ではなく、その音質は、決して遊技者
を満足させるものではなかった。
特開平8−19638号公報に示すようなスピーカシス
テムが提案されている。即ち、この公報に記載のスピー
カシステムでは、遊技機の機内部にではなく、スペース
的に比較的余裕がある遊技機の機外後方にスピーカユニ
ットを収容したスピーカボックスを配設する構成として
いる。そして、遊技機における中枠を前後方向へ貫通す
るように形成されたダクトを介して前記スピーカユニッ
トからの効果音等を機表側に形成された音放出口から放
出するようにしている。従って、この公報に記載のスピ
ーカシステムによれば、スピーカユニットを機内部に装
備しないため、スピーカユニットの大型化を実現でき、
再生帯域を広げることで高音質化を図ることも可能とさ
れていた。
報に記載のスピーカシステムでは、スピーカユニットを
収容するスピーカボックスが遊技機の機外後方に遊技機
とは別体の構成で配設されているため、次のような問題
があった。即ち、遊技機において機外後方に面する機裏
側には、各種の制御基板及び球払出装置等の遊技機構成
部材が配設されている。そして、これらの遊技機構成部
材については、定期・不定期を問わず、頻繁に部材交換
等のメンテナンス作業を行うことがある。そのため、前
述したように、遊技機の機外後方に遊技機とは別体構成
のスピーカボックスが配設されていると、遊技機におけ
る機裏側のメンテナンス作業がしずらいという問題があ
った。
れたものであり、その目的は、遊技機における機裏側の
メンテナンス作業に支障を与えることなく、当該遊技機
が備えるスピーカ装置の高音質化を図ることができる遊
技機用スピーカシステムを提供することにある。
に、本願請求項1に係る発明は、遊技機において機体の
外郭をなす外枠内の下方位置にエンクロージャ構造をな
すスピーカ収容部を複数形成し、当該各スピーカ収容部
の前面側を覆う遮蔽板の裏側に少なくとも中高音用スピ
ーカユニットを当該ユニットの前面部が機表側を指向す
るようにして各スピーカ収容部毎に取り付けたことを要
旨とした。
1に記載の遊技機用スピーカシステムにおいて、前記各
スピーカ収容部は、前記外枠内の中枠設置部位よりも下
方に設定されていることを要旨とした。
1又は請求項2に記載の遊技機用スピーカシステムにお
いて、前記各スピーカ収容部のうち少なくとも一つのス
ピーカ収容部は、当該スピーカ収容部に前記中高音用ス
ピーカユニットのみを内包した状態で密閉型のエンクロ
ージャ構造をなしていることを要旨とした。
1〜請求項3のうち何れか一項に記載の遊技機用スピー
カシステムにおいて、前記中高音用スピーカユニット
は、中音専用スピーカユニットと高音専用スピーカユニ
ットとを含んで構成される一方、前記各スピーカ収容部
は、前記中音専用スピーカユニットのみを内包する中音
専用スピーカ収容部と前記高音専用スピーカユニットの
みを内包する高音専用スピーカ収容部とを含んで構成さ
れていることを要旨とした。
1〜請求項4のうち何れか一項に記載の遊技機用スピー
カシステムにおいて、前記遮蔽板には少なくとも前記中
高音用スピーカユニットの前面部と対応する位置に音放
出口が形成されていることを要旨とした。
3〜請求項5のうち何れか一項に記載の遊技機用スピー
カシステムにおいて、前記各スピーカ収容部のうち前記
中高音用スピーカユニットのみを内包した状態で密閉型
のエンクロージャ構造をなしているスピーカ収容部以外
のスピーカ収容部は、前記遮蔽板にバスレフポートが開
口形成されると共に当該ポートに連通するバスレフダク
トが前記スピーカ収容部内に設けられたバスレフタイプ
のエンクロージャ構造をなしていることを要旨とした。
6に記載の遊技機用スピーカシステムにおいて、前記バ
スレフダクトは、前記スピーカ収容部内において延長屈
折した迷路状のダクト構造をなしていることを要旨とし
た。
7に記載の遊技機用スピーカシステムにおいて、前記バ
スレフダクトは、当該ダクトの幅員がバスレフポートに
近づくほど増加するホーン状のダクト構造をなしている
ことを要旨とした。
1〜請求項8のうち何れか一項に記載の遊技機用スピー
カシステムにおいて、少なくとも前記中高音用スピーカ
ユニットの前面部は、当該スピーカユニットから発せら
れる音声の通過を許容する素材構成であって且つ当該ス
ピーカユニットの前面部を被覆可能な保護カバーにより
覆われていることを要旨とした。
パチンコ遊技機(以下、「遊技機」という)における遊
技機用スピーカシステムに具体化した第1実施形態を図
1〜図4に従って説明する。
遊技機10は機体の外郭をなす正面視縦矩形枠状の外枠
11を備えている(なお、図1には外枠11の下枠部1
1aのみが図示されている。)。そして、この外枠11
の開口前面側には複数種の遊技機構成部材を搭載セット
した縦長方形状の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付
けられている。即ち、中枠12の前面側には、図1に示
すように、機内部に配置された遊技盤13を透視保護す
るためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15とが共
に横開き状態で開閉可能に組付け整合されている。ま
た、中枠12の前面側において、前記上球皿15の組み
付け整合領域よりも下方には、打球発射装置16と下球
皿17が装着されている。
法が前記外枠11の横方向の幅寸法と略同一とされ、縦
方向の長さ寸法が前記外枠11の縦方向の長さ寸法より
も短く形成されている。従って、中枠12は、図1に示
すように、その上端縁及び左右両側縁を外枠11の上端
縁及び左右両側縁にそれぞれ略一致させた状態で、外枠
11の開口前面側に組み付け整合されている。そして、
この遊技機10では、外枠11内における中枠12の組
み付け整合領域(即ち、中枠設置部位)よりも下方領域
の開口前面側が遮蔽板18にて覆われた構成とされ、こ
の遮蔽板18の裏面側に対応する機内部にスピーカ収容
部が形成されている。
等と同材質の合成樹脂からなる板材であり、図1に示す
ように、正面から見て当該遮蔽板18の左右方向長さを
ほぼ三等分する二箇所には多数の小孔からなる第1音放
出口19と第2音放出口20が形成されている。また、
前記両音放出口19,20のうち左側に位置する第1音
放出口19の右側近傍には、多数の小孔からなる第3音
放出口21がバスレフポートとして機能するように形成
されている。そして、図2に略示するように、前記遮蔽
板18の裏面側には、複数(本実施形態では2つ)のエ
ンクロージャE1,E2が、スピーカ収容部を構成する
ために遊技機10の前後方向の幅内(つまり、機内部)
に位置するように区画壁22により形成されている。
2で左側の第1エンクロージャE1内にはコーン形スピ
ーカの第1スピーカユニット23が配設されて第1スピ
ーカ装置S1を構築している。なお、以下の説明におい
ては「スピーカユニット」のことを「スピーカ」ともい
う。前記第1スピーカ23は中音及び高音を好適に再生
可能な中高音用スピーカユニットであり、その前面部
(振動板のある側)には当該スピーカ23から発せられ
る音声の通過を許容する合成繊維素材からなる保護カバ
ー24が被覆されている。そして、この保護カバー24
が被覆されてなる第1スピーカ23は当該スピーカ23
の前面部が前記第1音放出口19に位置合わせされた状
態で遮蔽板18の裏面側に装着されている。そのため、
前記第1スピーカ23の前面部は第1音放出口19を介
して遊技機10外部の大気と直接接触していることにな
る。
8の裏面側に装着された状態において、第1エンクロー
ジャE1は、第1音放出口19以外には音出口のない密
閉型エンクロージャ構造のスピーカ収容部とされる。な
お、第1エンクロージャE1の容量は適正容量となるよ
うに所定の計算式に従って設計されている。また、この
ような密閉型エンクロージャ構造をなすスピーカ収容部
にスピーカユニットを内包した形態のスピーカ装置のこ
とを、一般に、密閉型スピーカと呼んでいる。そして、
本実施形態では、前記第1スピーカ装置S1を密閉型ス
ピーカとして構成している。
2内にはコーン形スピーカの第2スピーカユニット25
が配設されて第2スピーカ装置S2を構築している。前
記第2スピーカ25も中音及び高音を好適に再生可能な
中高音用スピーカユニットであり、その前面部には当該
スピーカ25から発せられる音声の通過を許容する合成
繊維素材からなる保護カバー26が被覆されている。そ
して、この保護カバー26が被覆されてなる第2スピー
カ25は当該スピーカ25の前面部が前記第2音放出口
20に位置合わせされた状態で遮蔽板18の裏面側に装
着されている。そのため、前記第2スピーカ25の前面
部は第2音放出口20を介して遊技機10外部の大気と
直接接触していることになる。
ロージャE2は第1エンクロージャE1よりも容量が大
きく構成されている。そして、この第2エンクロージャ
E2内には前記第2スピーカ25の背面近傍位置から前
記第3音放出口21に連なるバスレフダクト(共鳴管と
もいう)27が区画壁22により延長屈折した迷路状の
ダクト構造をなすように形成されている。そのため、前
記第2スピーカ25の背面部はバスレフダクト27及び
第3音放出口21を介して遊技機10外部の大気と直接
接触していることになる。
8の裏面側に装着された状態において、第2エンクロー
ジャE2は、バスレフポートたる第3音放出口21に連
通するバスレフダクト27が内部に形成されたバスレフ
型エンクロージャ構造をなすスピーカ収容部とされる。
なお、第2エンクロージャE2の容量については低音再
生のための適正容量となるように設計されている。但
し、第1エンクロージャE1の場合に比して容量設計の
自由度は高い。また、このようなバスレフ型エンクロー
ジャ構造のスピーカ収容部にスピーカユニットを内包し
た形態のスピーカ装置のことを、一般に、バスレフ形ス
ピーカ(位相反転形スピーカ)と呼んでいる。そして、
本実施形態では、前記第2スピーカ装置S2をバスレフ
形スピーカ(位相反転形スピーカ)として構成してい
る。
係る遊技機10の作用を説明する。さて、この遊技機1
0を遊技場等に設置する際には、まず外枠11が設置枠
台(図示略)上に立設された後、その外枠11に対して
中枠12が組み付け整合される。そして、その中枠設置
部位よりも下方位置には遮蔽板18と区画壁22とによ
り形成されるエンクロージャE1,E2をスピーカ収容
部として第1,第2スピーカ装置S1,S2が遊技機1
0の機内部に位置するようにセットされる。
いて入賞等の所定遊技状態が発生すると、図示しない音
声制御基板から出力される音声制御信号に基づいて前記
各スピーカ装置S1,S2から様々な効果音が再生出力
される。そして、その効果音等の再生出力に際して、密
閉型スピーカとして構成された第1スピーカ装置S1及
びバスレフ型スピーカとして構成された第2スピーカ装
置S2からは、音質の良い再生音の出力が可能とされ
る。
と、スピーカは、振動板が前に動くと正面(前面)の空
気密度が高くなると同時に背面(後面)の空気密度が低
くなり、反対に、振動板が後に動くと背面の空気密度が
高くなると同時に正面の空気密度が低くなる。また、ス
ピーカの正面(前面)から出る音と背面(後面)から出
る音とは双方の音の位相において180度のずれがあ
り、正面からの音の位相を正相とした場合、背面からの
音の位相は逆相になる。そのため、スピーカの前後の空
気を隔離する構造体(バッフル板)がないと、特に高音
に比して指向性の鈍い低音は、その音波がスピーカの周
囲を往復するだけで前方へ進まない。その結果、そのよ
うなスピーカでは、正面から出た正相の低音と背面から
出た逆相の低音とが打ち消し合うことになり、高音ばか
りが強調されて低音がはっきり聞こえないという状況を
招いてしまう。
に、通常、スピーカ装置が構築される場合には、スピー
カの前後の空気を隔離する構造体(バッフル板)が当該
スピーカのエンクロージャとして設けられる。ここに
「エンクロージャ」とはスピーカユニットが装着される
構造体のことをいうが、必ずしも完全な箱体形状の構造
体のみを意味しない。即ち、スピーカの正面から出た正
相の低音と背面から出た逆相の低音との打ち消し合いを
防ぐことが可能な構造体であれば、平板状のバッフル板
や、そのようなバッフル板の角を後へ曲げた形の背面開
放型キャビネット形態のものも、本明細書中における
「エンクロージャ」の技術的概念には含まれるものであ
る。そして、かかるスピーカの特性を考慮して構成され
た前記第1,第2スピーカ装置S1,S2は、スピーカ
収容部がエンクロージャ構造をなしているため、次のよ
うな機能を発揮する。
装置S1の場合は、スピーカ23の前後での密度の相違
する空気の干渉が密閉型エンクロージャ構造をなす第1
エンクロージャE1により完全に遮断される。従って、
スピーカ23の正面から出た正相の音と背面から出た逆
相の音とが互いに打ち消し合うことはない。また、図2
に示されるように、第1エンクロージャE1は、正面か
ら見て横幅が広く且つ奥行きが浅い形態をしている。そ
のため、この第1スピーカ装置S1では、第1エンクロ
ージャE1内でスピーカ23に背面からの空気圧がかか
るため、音質の良い中高音が再生出力されると共に、低
音に関しても量感は少ないものの、締まりのある歯切れ
よい低音の再生が可能とされる。
レフ形スピーカは、音波が空洞(つまり、エンクロージ
ャの容積)と筒(即ち、バスレフダクト)で共鳴する現
象を利用し、スピーカの背面からの音を空洞と筒で共鳴
させることにより低音域の量感を補うようにしたスピー
カである。そのため、スピーカ収容部が密閉型エンクロ
ージャ構造の密閉型スピーカよりも低音の量感が得やす
く、低音増強用には好適なスピーカとされている。そこ
で次に、このようなバスレフ形スピーカとして構成され
た前記第2スピーカ装置S2における低音再生原理に関
して、以下詳細に説明する。
から出る音と背面(後面)から出る音とは双方の音の位
相において180度のずれがあり、正面からの音の位相
を正相とした場合、背面からの音の位相は逆相になる。
従って、バスレフ形スピーカにおけるバスレフダクトの
全長をLとした場合、そのスピーカから発せられる音の
うち波長がLとなる周波数の音は、正面から出る音と背
面から出る音とが互いに打ち消し合うため、低音増強を
図ることができない。しかし、波長が2Lとなる周波数
の音の場合は、正面から出る音と背面から出る音とが同
相となるため、双方の音が互いに打ち消し合わず、低音
の増強を図ることができる。
第2エンクロージャE2内に形成されるバスレフダクト
27を図2に示すような延長屈折した迷路状のダクト構
造をなすように構成し、まず、バスレフダクト27の全
長Lを長く確保できるようにしている。ちなみに、本実
施形態の遊技機(パチンコ機)10の場合、機台寸法も
関係するが、図2に示すような迷路形状とすることで、
そのバスレフダクト27の全長Lを約0.7m程度とし
ている。また、一般に、波長が2L以下の音の場合に
は、2Lの0.7倍位の周波数までが低域再生帯域(低
音の再生限界周波数)になると言われている。
0.7mとなるように迷路状に延長屈折させて形成され
た第2スピーカ装置S1のバスレフダクト27の場合に
は、バスレフダクト27の断面積とスピーカ25の振動
板面積が同一として計算すると、2Lの波長は1.4m
(=2×0.7m)となる。つまり、波長が1.4mの
音の場合に低音の増強を図ることができることになる。
そして、この場合での低音の周波数は243Hz(=音
速340m/sec÷1.4m)であるため、その低域
再生帯域は170Hz(=243Hz×0.7倍)とな
る。従って、このようにバスレフダクト27を延長屈折
した迷路状のダクト構造とすれば、たとえ機台寸法が小
さくても、当該バスレフダクト27の全長Lを長く確保
できることから、第2スピーカ装置S2においては低音
増強の図れる低域再生帯域をより一層低く設定できるこ
とになる。
装置S1,S2からなるスピーカシステムからの音響出
力を測定して得られた再生音圧周波数特性fを表した図
である。この図3において、グラフの横軸は出力される
再生音の周波数(Hz)を、また、グラフの縦軸は出力
される再生音の音圧レベル(db)を、それぞれ示して
いる。一方、図4は、従来技術のように中枠12の前面
側下部に取り付けられている通常の遊技機用スピーカシ
ステム(比較例)における再生音圧周波数特性f1を表
した図である。両図に示された再生音圧周波数特性f,
f1の各グラフを対比してみると、図4のスピーカシス
テムの場合には、低域再生帯域が350Hz程度までし
かのびていないのに対し、図3の本実施形態のスピーカ
システムの場合には170Hzあたりまで低域再生帯域
がのびていることが理解できる。
態の遊技機10及び各スピーカ装置S1,S2によれ
ば、以下のような効果を得ることができる。 (1)各スピーカ装置S1,S2においてスピーカ収容
部を構成するエンクロージャE1,E2は、外枠11内
における中枠12の組み付け整合領域(中枠設置部位)
よりも下方位置に配設されている。即ち、中枠12や他
の遊技機構成部材が多く配設された中枠設置部位よりも
外枠11内の下方位置においてスペース的な制約をそれ
ほど受けることなく配設されている。従って、スピーカ
装置S1,S2におけるスピーカユニット23,25に
は低域再生帯域が広い比較的大型のスピーカを採用する
ことができ、各スピーカ装置S1,S2からは高音質の
効果音等を再生出力することができる。
1,S2は、遊技機10の前後方向の幅内(つまり、機
内部)に位置するように配設されるため、低音部の増強
を図りつつも、従来とは異なり、遊技機10の機裏側に
おいて頻繁に行われる基板交換等のメンテナンス作業に
支障を与えることもない。
は、スピーカ23,25の正面から出る音と背面から出
る音とが打ち消し合うことを防止する構造体(バッフル
板)として遮蔽板18及び区画壁22からなるエンクロ
ージャE1,E2を採用しているため、各スピーカユニ
ット23,25からは中高音域のみならず低音域の再生
をも確実に図ることができる。
各々のスピーカ23,25の前面部が第1,第2音放出
口19,20を介して、また第2スピーカの後面部がバ
スレフダクト27及び第3音放出口21を介して、それ
ぞれ遊技機10外部の大気と直接接触している構成とさ
れている。従って、各スピーカ23,25からは再生音
を篭もらせることなく、更に高音質にして再生出力でき
る。
動板やエッヂのある前面部には、各スピーカ23,25
から発せられる音声の通過を許容する合成繊維素材から
なる保護カバー24,26が被覆されているため、各ス
ピーカ23,25の前面部を音質の低下を招くことなく
好適に保護することができる。
25がそれぞれ専用のエンクロージャE1,E2内に個
別独立して配設されているため、他のエンクロージャ内
に配設されている他のスピーカユニットから再生出力さ
れる音との抵触が回避されると共に、各エンクロージャ
内に配設されるスピーカユニット23,25の再生音を
篭もらせることがなく、透明感のある音として高品質で
再生することができる。
れた第1スピーカ装置S1では、そのエンクロージャE
1を密閉構造とし、且つエンクロージャE1は正面から
見て横幅が広く且つ奥行きが浅い形態とした。そのた
め、当該エンクロージャE1内では、スピーカ23に背
面から空気圧がかかることになり、音質の良い中高音を
再生出力できると共に、低音に関しても量感は少ないも
のの締まりのある歯切れ良い低音を再生出力することが
できる。
成された第2スピーカ装置S2では、そのエンクロージ
ャE2の内部に第3音放出口21に連なるバスレフダク
ト27が形成されている。そのため、当該バスレフダク
ト27内及びエンクロージャE2内でスピーカ25の背
面から出た音を共鳴させて低音域の量感を補うことがで
き、迫力ある低音の再生が可能でありながら、スピーカ
装置S2自体を非常にコンパクトにできる。
延長屈折した迷路状のダクト構造をなしているため、機
台寸法に制約のある遊技機10であっても、バスレフダ
クト27の全長を長く確保できる。従って、バスレフ型
スピーカにあって低音増強の図れる低域再生帯域をより
一層低域までのばすことができ、より迫力のある所謂重
低音を響かせることができる。
形態を図5及び図6に従って説明する。なお、この第2
実施形態は第2スピーカ装置S2におけるエンクロージ
ャE2の具体的構成においてのみ第1実施形態と相違す
るものであり、その他の構成は第1実施形態の場合と同
じである。従って、以下の説明においては、第1実施形
態との相違部分を中心に説明することとし、その他の部
分については第1実施形態と同一の符号を付すことによ
り重複した説明は省略する。
枠11内の中枠設置部位よりも下方位置に、図5に示す
ように、密閉型スピーカとして構成された第1スピーカ
装置S1と、バスレフ型スピーカとして構成された第2
スピーカ装置S2とを備えている。各スピーカ装置S
1,S2は、遮蔽板18の裏側に区画壁22により形成
された各エンクロージャE1,E2をスピーカ収容部と
し、各々のエンクロージャE1,E2内に中高音用スピ
ーカユニットである第1,第2スピーカ23,25を配
設している。なお、図5には図示されていないが、遮蔽
板18における各スピーカ23,25の前面部と対応す
る位置には第1音放出口19と第2音放出口20が形成
されている。
2内において、遮蔽板18の裏面側には、当該遮蔽板1
8の左右方向長さをほぼ二等分する箇所から筒状をなす
バスレフダクト27が突設されている。そして、図示は
しないが、前記遮蔽板18におけるバスレフダクト27
と対応する位置にはバスレフポートとして機能する第3
音放出口21が形成されている。また、第2エンクロー
ジャE2の容量は低音再生のための適正容量となるよう
に設計されている。そして、このように構成された第2
スピーカ装置S2からの音響出力を測定してみると、図
6に示すような再生音圧周波数特性fのグラフとなり、
低域再生帯域は170Hz程度まで及んでいる。従っ
て、本実施形態においては前記第1実施形態における
(1)〜(8)の各効果と同様の効果を奏する。
形態を図7及び図8に従って説明する。なお、この第3
実施形態についても前述した第1実施形態と相違する部
分を中心に説明することとし、その他の部分については
第1実施形態と同一の符号を付すことにより重複した説
明は省略する。
枠11内の中枠設置部位よりも下方位置に、図7に示す
ように、バスレフ型スピーカとして構成されたスピーカ
装置Sを備えている。このスピーカ装置Sは、遮蔽板1
8の裏側に区画壁22により形成されたエンクロージャ
Eをスピーカ収容部として、そのエンクロージャE内に
第1スピーカユニット23と第2スピーカユニット25
とを配設している。第1スピーカユニット23は前記第
1,第2実施形態における第1スピーカユニット23と
同じコーン形の中高音用スピーカユニットである。
長のコーン形スピーカユニットであり、第1スピーカユ
ニット23よりも再生帯域が低い中低音用のスピーカユ
ニットが使用されている。このような横長のスピーカユ
ニットが配設可能とされるのも、外枠11内の下方位置
にスピーカ収容部(エンクロージャE)を設けたことに
よる。また、エンクロージャE内においては、前記第2
スピーカユニット25が中央に配置される一方、前記第
1スピーカユニット23が正面から見て右側寄りに配置
されている。そして、図示はしないが、遮蔽板18にお
ける第1スピーカユニット23の前面部と対応する位置
には第1音放出口19が形成されると共に、第2スピー
カユニット25の前面部と対応する位置には第2音放出
口20が形成されている。
ャE内において、遮蔽板18の裏面側には、当該遮蔽板
18の左右両端の近傍箇所から、区画壁22の内面に沿
って屈曲した筒状をなすバスレフダクト27が左右それ
ぞれ設けられている。そして、図示はしないが、前記遮
蔽板18における各バスレフダクト27と対応する位置
にはバスレフポートとして機能する第3音放出口21が
各々形成されている。また、エンクロージャEの容量は
低音再生のための適正容量となるように設計されてい
る。そして、このように構成されたスピーカ装置Sから
の音響出力を測定してみると、図8に示すような再生音
圧周波数特性fのグラフとなり、低域再生帯域は170
Hz程度まで及んでいる。
施形態における(1)〜(6)の各効果と同様の効果を
奏する他、第2スピーカユニット25を中低音用のスピ
ーカユニットとしたことにより、スピーカ装置Sを低音
から中高音まで全音域に亘って高音質な再生出力ができ
るマルチウェイタイプのスピーカシステムとして構築で
きる。
に変更して具体化してもよい。 ・ 前記各実施形態では、各スピーカユニット23,2
5の前面部を保護カバー24,26により覆っていた
が、このようなカバー24,26は必ずしもなくてよ
い。
成される第1,第2音放出口19,20を多数の小孔に
て構成したが、第1,第2スピーカユニット23,25
の前面部を直接大気に接触できるならば、各音放出口1
9,20の形成態様は小孔に限らない。また、バスレフ
ポートとして機能する第3音放出口21の形成態様につ
いても同様である。
が各エンクロージャE,E1,E2により構成されてい
たが、スピーカ収容部は必ずしもエンクロージャ構造を
していなくてもよい。
枠11内に中枠12を組み付け整合し、その中枠設置部
位よりも下方にスピーカ収容部を配設していたが、中枠
12を有しない遊技機10の場合には、遊技機10にお
ける外枠11内の下方位置にスピーカ収容部を配設する
ようにしてもよい。
ージャE2内に形成されるバスレフダクト27を延長屈
折した迷路状のダクト構造をなすように形成したが、そ
のダクト構造を図9に示すように形成し、所謂バックロ
ードホーン型のバスレフダクト27に構成してもよい。
即ち、当該バスレフダクト27の幅員がバスレフポート
たる第3音放出口21(図9では図示略)に近づくほど
増加するホーン状のダクト構造にしてもよい。このよう
にバスレフダクト27を構成すれば、低音域の能率を良
くし、所謂歯切れの良い音を再生出力することができ
る。
クロージャE1,E2内に各々同じ中高音用スピーカユ
ニット23,25を配設したが、両エンクロージャE
1,E2に音域の異なる別々のスピーカを配設するよう
にしてもよい。例えば、図10及び図11に示すよう
に、密閉型エンクロージャ構造の第1エンクロージャE
1内に高音用スピーカユニットの第1スピーカ23を配
設すると共に、バスレフ型エンクロージャ構造の第2エ
ンクロージャE2に中音用スピーカユニットの第2スピ
ーカ25を配設するようにしてもよい。その場合には、
第1エンクロージャE1が高音専用のエンクロージャと
され、第2エンクロージャE2が中音専用のエンクロー
ジャとされる。このようにすると、高音及び中音のそれ
ぞれの再生音を高品質に保つことができる。
カ収容部を2つのエンクロージャE1,E2により構成
していたが、エンクロージャの数を第3実施形態(図
7)のように1つとし、その1つのエンクロージャによ
り複数のスピーカ(第1,第2スピーカ23,25)が
収容されるスピーカ収容部を構成してもよい。または、
3つ以上の複数のエンクロージャにてスピーカ収容部を
構成し、各エンクロージャ内にそれぞれスピーカユニッ
トを配設するようにしてもよい。また、1つのエンクロ
ージャ内に配設されるスピーカユニットの数は1つに限
定されない。
ロージャE1,E2内に中高音用のスピーカユニット2
3,25を配設していたが、それらに加えて低音用のス
ピーカユニットを配設するようにしてもよい。
1スピーカ23と中低音用の第2スピーカ25との組み
合わせでマルチウェイタイプのスピーカシステムを構成
したが、図12に示すように、低音用のスピーカ31と
中音用のスピーカ32及び高音用のスピーカ33をエン
クロージャE内に配設することでマルチウェイタイプの
スピーカシステムを構成してもよい。なお、図12にお
いて各スピーカ31〜33の前面部は保護カバー34〜
36で覆われているが、必ずしも各カバー34〜36は
なくてもよい。
1スピーカ23と中低音用の第2スピーカ25との組み
合わせで、また、図12の別例では、低音用のスピーカ
31と中音用のスピーカ32及び高音用のスピーカ33
の組み合わせで、マルチウェイタイプのスピーカシステ
ムをそれぞれ構成している。そして、各スピーカ23,
25,31,32,33をそれぞれエンクロージャE,
E1,E2内に収容していた。しかし、マルチウェイタ
イプのスピーカシステムを構成することで全音域に亘る
高音質の再生出力をするためならば、特に、各スピーカ
23,25,31,32,33をエンクロージャE,E
1,E2内に収容する必要はない。
ット23,25,31,32,33がコーン形スピーカ
ユニットにより構成されていたが、コーン形スピーカユ
ニットに限定されず、例えば平面形スピーカユニット等
も適用可能である。
遊技機における機裏側のメンテナンス作業に支障を与え
ることなく、当該遊技機が備えるスピーカ装置の高音質
化を図ることができる。
の正面図。
実施形態のスピーカシステムの概略平面図。
表したグラフ。
性を表したグラフ。
図。
表したグラフ。
図。
表したグラフ。
平面図。
の概略平面図。
略平面図。
略平面図。
板、19…第1音放出口、20…第2音放出口、21…
第3音放出口、22…区画壁、23…第1スピーカユニ
ット、24…保護カバー、25…第2スピーカユニッ
ト、26…保護カバー、27…バスレフダクト、E,E
1,E2…エンクロージャ、S,S1,S2…スピーカ
装置。
Claims (9)
- 【請求項1】 遊技機において機体の外郭をなす外枠内
の下方位置にエンクロージャ構造をなすスピーカ収容部
を複数形成し、当該各スピーカ収容部の前面側を覆う遮
蔽板の裏側に少なくとも中高音用スピーカユニットを当
該ユニットの前面部が機表側を指向するようにして各ス
ピーカ収容部毎に取り付けた遊技機用スピーカシステ
ム。 - 【請求項2】 前記各スピーカ収容部は、前記外枠内の
中枠設置部位よりも下方に設定されている請求項1に記
載の遊技機用スピーカシステム。 - 【請求項3】 前記各スピーカ収容部のうち少なくとも
一つのスピーカ収容部は、当該スピーカ収容部に前記中
高音用スピーカユニットのみを内包した状態で密閉型の
エンクロージャ構造をなしている請求項1又は請求項2
に記載の遊技機用スピーカシステム。 - 【請求項4】 前記中高音用スピーカユニットは、中音
専用スピーカユニットと高音専用スピーカユニットとを
含んで構成される一方、前記各スピーカ収容部は、前記
中音専用スピーカユニットのみを内包する中音専用スピ
ーカ収容部と前記高音専用スピーカユニットのみを内包
する高音専用スピーカ収容部とを含んで構成されている
請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の遊技機用
スピーカシステム。 - 【請求項5】 前記遮蔽板には少なくとも前記中高音用
スピーカユニットの前面部と対応する位置に音放出口が
形成されている請求項1〜請求項4のうち何れか一項に
記載の遊技機用スピーカシステム。 - 【請求項6】 前記各スピーカ収容部のうち前記中高音
用スピーカユニットのみを内包した状態で密閉型のエン
クロージャ構造をなしているスピーカ収容部以外のスピ
ーカ収容部は、前記遮蔽板にバスレフポートが開口形成
されると共に当該ポートに連通するバスレフダクトが前
記スピーカ収容部内に設けられたバスレフタイプのエン
クロージャ構造をなしている請求項3〜請求項5のうち
何れか一項に記載の遊技機用スピーカシステム。 - 【請求項7】 前記バスレフダクトは、前記スピーカ収
容部内において延長屈折した迷路状のダクト構造をなし
ている請求項6に記載の遊技機用スピーカシステム。 - 【請求項8】 前記バスレフダクトは、当該ダクトの幅
員がバスレフポートに近づくほど増加するホーン状のダ
クト構造をなしている請求項7に記載の遊技機用スピー
カシステム。 - 【請求項9】 少なくとも前記中高音用スピーカユニッ
トの前面部は、当該スピーカユニットから発せられる音
声の通過を許容する素材構成であって且つ当該スピーカ
ユニットの前面部を被覆可能な保護カバーにより覆われ
ている請求項1〜請求項8のうち何れか一項に記載の遊
技機用スピーカシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001277837A JP4128761B2 (ja) | 2001-09-13 | 2001-09-13 | 遊技機用スピーカシステム |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2003079835A true JP2003079835A (ja) | 2003-03-18 |
JP4128761B2 JP4128761B2 (ja) | 2008-07-30 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP (1) | JP4128761B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014178576A1 (ko) * | 2013-04-30 | 2014-11-06 | Lee Koang Heui | 스피커 장치 |
JP2018033739A (ja) * | 2016-08-31 | 2018-03-08 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
JP2021151606A (ja) * | 2017-03-31 | 2021-09-30 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
-
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- 2001-09-13 JP JP2001277837A patent/JP4128761B2/ja not_active Expired - Fee Related
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