JP2003079725A - 針無注射器 - Google Patents

針無注射器

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JP2003079725A
JP2003079725A JP2001275870A JP2001275870A JP2003079725A JP 2003079725 A JP2003079725 A JP 2003079725A JP 2001275870 A JP2001275870 A JP 2001275870A JP 2001275870 A JP2001275870 A JP 2001275870A JP 2003079725 A JP2003079725 A JP 2003079725A
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latch ball
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scale
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Haruhide Udagawa
晴英 宇田川
Kazumi Morishita
和三 森下
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】噴射薬液量目盛りの校正機能を備えた針無注射
器を提供する。 【解決手段】ピストンロッド7を後グリップ12の一定
位置に結合するラッチ機構を、前後に移動可能に螺合さ
れた固定部材14aと可動部材14bからなるラッチボ
ール受け14と、このラッチボール受け14の可動部材
14bと噛み合わせて回転させる位置調節部材15で構
成し、固定部材14aを後グリップ12に挿入固定した
後、可動部材14bを螺合する。後グリップ12を回転
前進させてラッチ状態にし、前記可動部材14bの位置
を位置調節部材15で移動させ、噴射量表示窓2aの目
盛数字を0に合わせることにより目盛り校正を行う。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ノズルの噴射孔か
ら吸入した一定量の薬液をジェット噴射させて皮下注射
を行う針無注射器に関する。 【0002】 【従来の技術】針無注射器は、その先端部のノズルの噴
射孔から一定量の薬液を吸入した後、噴射孔から薬液を
ジェット噴射することにより、薬液を患者の皮下に注入
する注射器である。すなわち、針無注射器による注射は
皮下注射時に注射針を使用しないため、痛みを伴わな
い、注射痕が残らない、針刺し事故が皆無等の利点があ
り、例えば糖尿病患者自身が日常的にインシュリンを自
己注射する場合にも用いられている。 【0003】従来の針無注射器の構造を図5に示す。図
5(a)は針無注射器の上面図、図5(b)は側面断面
図である。すなわち、この針無注射器は先端に噴射孔1
aを有するノズル1が組み込まれ、後方に吸入された薬
液の噴射量を表示する噴射量表示窓2aを開口した前グ
リップ2と、前端にピストン3を係着し、その後方にフ
ランジリング4を一体的に固着すると共に、該フランジ
リング4とフランジ5との間に配設された圧縮ばね6を
貫通して前後に移動可能なピストンロッド7と、ラッチ
ボール8を収容したラッチボール受け9、前記ピストン
ロッド7の円周上に形成された溝部7b及びラッチ解除
ボタン10からなるラッチ機構と、前記ラッチボール受
け9を固着すると共に、ラッチ解除ボタン10を後方か
ら挿入してなる後グリップ12から構成されている。 【0004】前記前グリップ2と後グリップ12は、そ
の双方に形成されたねじ部13により螺合され、後グリ
ップ12は、その回転方向により前進または後退する。
また、後グリップ12の円筒部12aには、その円周方
向に回転ピッチに合わせて、前記噴射量表示窓2aに噴
射量を表示するための目盛数字が印刷されており、後グ
リップ12の回転移動に対応して前記噴射量表示窓2a
の目盛数字が変わるようになっている。 【0005】この針無注射器の後グリップ12を回して
前グリップ2に押し込んでいくと、ラッチボール受け9
と連動して、ラッチボール8は前進しピストンロッド7
の溝部7b上までくると溝部7bに落ち込むと同時に、
このラッチボール8の反対側はラッチ解除ボタン10の
先端内周面で押さえられ、ピストンロッド7は後グリッ
プ12に連結(ラッチ)された状態となる。この時、フ
ランジリング4は基準位置にあって噴射量表示窓2aの
目盛数字は予め0になるように組み立てられており、こ
の状態で例えば薬液バイアル(図示しない)の吸入口に
針無注射器の噴射孔1aを当てがい、後グリップ12を
反対方向に回転すると必要な薬液量が吸入でき、次いで
噴射量を設定しノズル1の中心位置を注射部位に当てが
いラッチ解除ボタン10を押し込みラッチを解除するこ
とにより薬液注入が行われる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】従来の針無注射器は上
記のように構成されているが、温度や湿度などの使用環
境が大きく変化したり、耐久性能に影響を与えるような
長期間の使用を行ったりすると、前記ラッチ状態におけ
る噴射量目盛数字が0からずれてしまうという現象が生
じることがある。すなわち、逆に後グリップ12を回し
て目盛数字を0に合わせると、フランジリング4が図5
の基準位置からずれを生じることになる。この状態から
薬液を吸入して所定の噴射量に目盛数字を合わせ注射し
た場合、実際に注射される噴射量は目盛数字と異なると
いう問題がある。本発明は、このような事情に鑑みてな
されたものであって、噴射量目盛りのずれを外部から校
正することができる機構を備えた針無注射器を提供する
ことを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の針無注射器は、円周上に溝部が形成された
ピストンロッドと、該溝部にはまり込むラッチボール
と、該ラッチボールを収容して軸方向に移動可能なラッ
チボール受け部と、前記ラッチボールの前記溝部への出
入りを制御するラッチ解除ボタンとを備え、ピストンロ
ッドを軸方向に移動させて先端部のノズルの噴射孔から
吸入した一定量の薬液を、前記噴射孔から噴射させて皮
下注射を行う針無注射器において、前記ラッチボール受
け部の位置を軸方向に移動させる機構を設け、この機構
により噴射量目盛りの校正を外部から行えるようにした
ことを特徴とする。本発明の針無注射器は上記のように
構成されており、注射器本体の変形による噴射量の変化
を校正することができ、正確な薬液量を吸入、噴射して
注射することができる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明の針無
注射器を詳細に説明する。図1は本発明による針無注射
器の構成を示す側面断面図、図2はその後グリップ12
後部の拡大断面図、図3は本実施例に用いる位置調節部
材15の側面図(a)と裏面図(b)を示したものであ
る。 【0009】本針無注射器の構成は図1に示すように、
固定部材14aと可動部材14bからなるラッチボール
受け14と、前記可動部材14bを外部から回転させて
前後方向に移動させるために用いられている位置調節部
材15を除いては、図5に示した従来の針無注射器とほ
ぼ同一に構成されており、それらの構成部材に対しては
図において同一の記号を付している。すなわち、本実施
例による針無注射器は、内挿されたピストン3の移動に
より薬液を噴射させる噴射孔1aを備えたノズル1を先
端側に装着し、後方に噴射量表示窓2aを開口した前グ
リップ2と、前記ピストン3を駆動するためのピストン
ロッド7と、このピストンロッド7をラッチするための
ラッチボール8とラッチボール受け14からなるラッチ
機構と、ラッチを解除するための機械的入力として用い
られるラッチ解除ボタン11と、前記ラッチボール受け
14と位置調節部材15からなる目盛り校正機構と、前
記前グリップ2にねじ部13を介して螺合されるととも
に前記ラッチ機構、目盛り校正機構、ラッチ解除ボタン
11などを内設した後グリップ12とから構成されてい
る。 【0010】前記ピストンロッド7の前方及び後方の円
周上には、ピストン3を係着するための溝部7aと後述
のラッチボール8をはめ込むための溝部7bが形成さ
れ、フランジリング4が一体的に固着されている。この
フランジリング4と回転ベアリング19に連接して設け
られたフランジ5間には圧縮ばね6が介設され、ピスト
ンロッド7がそれを貫通して配設されている。 【0011】図2に前記ラッチ機構及び目盛り校正機構
を内設した後グリップ12の後部拡大断面図を示す。前
記固定部材14aは、図2に示すように後グリップ12
の円筒部内面に固定され、前記可動部材14bはこの固
定部材14aと螺合して軸方向に移動可能に取り付けら
れている。この可動部材14bには、ラッチボール8が
軸中心方向での移動を可能にする複数個の孔14cとそ
の後端側に図のような回転継ぎ手14dが形成されてい
る。 【0012】また、前記ラッチ解除ボタン11は、前記
溝部7bにはまり込んだラッチボール8を押さえ込むラ
ッチボール押さえ11aと、図3に示すような回転継ぎ
手15aとドライバ溝15bが形成された位置調節部材
15と、後方への移動距離を制限するためのストッパ1
1bと、前記ラッチボール押さえ11aと位置調節部材
15を結合するためのカバー18から構成されている。
そして、前記固定部材14aと前記可動部材14b間に
は圧縮ばね16が介在してラッチボール押え11aに対
して後方への力を加えている。また、前記可動部材14
bは圧縮ばね17により後方への力が加えられ、固定部
材14aと可動部材14b間のねじ部のバックラッシュ
を無くすようにしている。 【0013】前記前グリップ2の前記噴射量表示窓2a
の内側部分に内挿されている後グリップ12の円筒部外
面上には、ねじ部13の回転ピッチに合わせて前記噴射
量表示窓2aに噴射量を示すための目盛数字が表示され
ていて、後グリップ12の回転移動に対応して噴射量表
示窓2aの目盛数字が順次変わるようになっている。 【0014】次に、この針無注射器を用いて注射を行う
場合の動作過程を図1、図2、図4を参照しながら説明
する。先ず、図1の針無注射器は、ピストンロッド7が
発射され、ピストン3がノズル1の先端に到達している
状態、すなわち注射を行った後の状態を示している。こ
の状態から前グリップ2を把持して固定し、後グリップ
12を回して前進させると、ラッチボール受け14と共
にラッチボール8も連動して前進する。そして、ラッチ
ボール8が溝部7bの位置に到達するとその一部が溝部
7bの中にもはまり込む。すると、ラッチ解除ボタン1
1は圧縮ばね16の伸長力によって図2に示すようにス
トッパ11bによる制限位置まで後退し、同時にラッチ
ボール8はラッチボール押え11aの先端内周面で押さ
えられ、ピストンロッド7は後グリップ12にラッチさ
れた状態となり、噴射量表示窓2aの目盛数字は0とな
る。 【0015】上記の状態において、噴射量表示窓2aの
目盛数字が0に一致しない場合、すなわち目盛数字0と
ピストンロッド7がラッチされる位置がずれている場
合、目盛り校正を行い、このずれを修正する。それには
先ず、ラッチ解除ボタン11のカバー18を外して、位
置調節部材15のドライバ溝15bにドライバ(または
硬貨でもよい)を差し込み前グリップ2を把持しながら
位置調節部材15を回すと、針無注射器はラッチ状態の
ままで後グリップ12が移動するので噴射量表示窓2a
の目盛数字を0に合わせる。 【0016】そして、ノズル1を薬液バイアル(図示し
ない)の吸入口にノズル1の噴射孔1aを当てて、後グ
リップ12を回転して後退させると図4(a)に示すよ
うにノズル1の内壁とピストン3間の空間部1bに薬液
が吸入される。そして、必要な薬液量が噴射量表示窓2
aに表示されるところまで後グリップ12を前進させ
る。 【0017】次に、針無注射器を注射部位に当てて、ラ
ッチ解除ボタン11を押すとその先端内周面は図4
(b)に示すようにラッチボール8の前に移動し、ラッ
チボール8はピストンロッド7の溝部7bから浮き上が
り、ピストンロッド7はフリーとなり圧縮ばね6の圧縮
力によって貯えられた運動エネルギーを与えられ噴射量
に相当する移動量を高速で前進する。 【0018】上記実施例に示すように、本発明は、ラッ
チボール8を収容するラッチボール受け14を固定部材
14aと可動部材14bに分け、これらを螺合させると
共に可動部材14bと噛み合う位置調節部材15を設け
て外部よりラッチボール8の収容位置を変えるように
し、目盛り校正を可能にしたことを特徴とするものであ
り、これらの形状や材質等は本実施例に限定されるもの
ではない。 【0019】 【発明の効果】本発明の針無注射器は上記のように構成
されており、注射器構成部材の伸びや縮みの変形より発
生するピストンロッドと薬液量目盛りとの相対的なずれ
を、ラッチボールを収容しているラッチボール受けの位
置を外部から変えるだけで校正が可能となり、容易にず
れを修正するとこができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施例による針無注射器の側面断面図
である。 【図2】後グリップの後部拡大断面図である。 【図3】実施例に係わる位置調節部材の側面図(a)と
その裏面図(b)である。 【図4】薬液吸入時(a)及び薬液発射時(b)におけ
る針無注射器の側面断面図である。 【図5】従来の針無注射器の上面図(a)と側面断面図
である。 【符号の説明】 1…ノズル 1a…噴射孔 1b…空間部 2…前グリップ 2a…噴射量表示窓 3…ピストン 4…フランジリング 5…フランジ 6、16、17…圧縮ばね 7…ピストンロッド 7a、7b……溝部 8…ラッチボール 9、14…ラッチボール受け 10、11…ラッチ解除ボタン 11a…ラッチボール押え 11b…ストッパ 12…後グリップ 13…ねじ部 14a…固定部材 14b…可動部材 14c…孔 14d、15a…回転継ぎ手 15…位置調節部材 15b…ドライバ溝 18…カバー 19…回転ベアリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C066 AA10 BB01 CC01 DD13 FF02 HH01 KK14 QQ31 QQ48 QQ72 QQ73 QQ78

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】円周上に溝部が形成されたピストンロッド
    と、該溝部にはまり込むラッチボールと、該ラッチボー
    ルを収容して軸方向に移動可能なラッチボール受け部
    と、前記ラッチボールの前記溝部への出入りを制御する
    ラッチ解除ボタンとを備え、ピストンロッドを軸方向に
    移動させて先端部のノズルの噴射孔から吸入した一定量
    の薬液を、前記噴射孔から噴射させて皮下注射を行う針
    無注射器において、前記ラッチボール受け部の位置を軸
    方向に移動させる機構を設け、この機構により噴射量目
    盛りの校正を外部から行えるようにしたことを特徴とす
    る針無注射器。
JP2001275870A 2001-09-12 2001-09-12 針無注射器 Pending JP2003079725A (ja)

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Cited By (2)

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