JP2003079615A - 散乱x線除去用グリッド及び該グリッドを用いたx線撮影システム - Google Patents
散乱x線除去用グリッド及び該グリッドを用いたx線撮影システムInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 画像上のノイズの一因となる動的磁界の影響
を低減する散乱X線除去用グリッドを得る。 【解決手段】 散乱X線除去用平行グリッド31は、F
e、Co、Ni等の強磁性体から成る磁気シールド材3
2を両面に被膜した鉛等から成るグリッド箔33と、A
lや有機物等から成る中間物質34とを交互に配置して
いる。磁気シールド材32はグリッド箔33に積層によ
り被膜することにより、平行グリッド31に磁気シール
ド機能を与えている。
を低減する散乱X線除去用グリッドを得る。 【解決手段】 散乱X線除去用平行グリッド31は、F
e、Co、Ni等の強磁性体から成る磁気シールド材3
2を両面に被膜した鉛等から成るグリッド箔33と、A
lや有機物等から成る中間物質34とを交互に配置して
いる。磁気シールド材32はグリッド箔33に積層によ
り被膜することにより、平行グリッド31に磁気シール
ド機能を与えている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療診断等に用い
るX線撮影装置における画像上のノイズの一因となる動
的磁界の影響を低減するための散乱X線除去用グリッ
ド、及び画像上のノイズの一因となる動的磁界の影響を
低減しながら、本来の画像からの乖離や処理時間による
画像表示の遅延を最小限とする散乱X線除去用グリッド
を用いたX線撮影システムに関するものである。
るX線撮影装置における画像上のノイズの一因となる動
的磁界の影響を低減するための散乱X線除去用グリッ
ド、及び画像上のノイズの一因となる動的磁界の影響を
低減しながら、本来の画像からの乖離や処理時間による
画像表示の遅延を最小限とする散乱X線除去用グリッド
を用いたX線撮影システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、非晶質シリコン(a−Si)に代
表される光電変換半導体材料の開発により、大面積の基
板上に多数の光電変換素子を二次元状に形成した二次元
センサの開発が進み、実用化されている。このような二
次元センサの中には、主に医療用の診断装置としてX線
像を画像化するX線用二次元センサがある。
表される光電変換半導体材料の開発により、大面積の基
板上に多数の光電変換素子を二次元状に形成した二次元
センサの開発が進み、実用化されている。このような二
次元センサの中には、主に医療用の診断装置としてX線
像を画像化するX線用二次元センサがある。
【0003】このX線用二次元センサには、X線の変換
方式の違いにより主に間接変換方式と直接変換方式の2
つの方式に分けられる。間接変換方式とは、X線を蛍光
体によって可視光に変換し、この可視光を光電変換素子
を介して電荷に変換し、蓄積された電荷をトランジスタ
を介して読み出すものである。
方式の違いにより主に間接変換方式と直接変換方式の2
つの方式に分けられる。間接変換方式とは、X線を蛍光
体によって可視光に変換し、この可視光を光電変換素子
を介して電荷に変換し、蓄積された電荷をトランジスタ
を介して読み出すものである。
【0004】図5は間接変換方式の二次元センサを用い
たX線画像検出器の断面図を示し、比較的軽量なMg合
金等から成る支持板1上には、ガラス材料から成る基材
2、光量変換素子とトランジスタや配線等を含む画素を
二次元状に配置したセンサ部3、X線を可視光に変換す
る蛍光体4を順次に積層している。支持板1と基材2、
センサ部3と蛍光体4はそれぞれ接着材により接着固定
している。また、センサ部3から得た信号を処理するた
めの電気回路基板5を裏面に設け、フレキシブル配線6
を介してセンサ部3と電気的に接続している。更に、電
気回路基板5の裏面にはセンサ部3の駆動やセンサ部3
からの信号を転送・処理するためのIC7を設けてい
る。
たX線画像検出器の断面図を示し、比較的軽量なMg合
金等から成る支持板1上には、ガラス材料から成る基材
2、光量変換素子とトランジスタや配線等を含む画素を
二次元状に配置したセンサ部3、X線を可視光に変換す
る蛍光体4を順次に積層している。支持板1と基材2、
センサ部3と蛍光体4はそれぞれ接着材により接着固定
している。また、センサ部3から得た信号を処理するた
めの電気回路基板5を裏面に設け、フレキシブル配線6
を介してセンサ部3と電気的に接続している。更に、電
気回路基板5の裏面にはセンサ部3の駆動やセンサ部3
からの信号を転送・処理するためのIC7を設けてい
る。
【0005】図6はセンサ部3の4つの画素を上方から
見た概略図であり、各画素11a〜11dは光電変換素
子12とトランジスタ13を紙面上下左右方向に伸びた
信号線やゲート線等の配線14により囲むように配置し
ている。
見た概略図であり、各画素11a〜11dは光電変換素
子12とトランジスタ13を紙面上下左右方向に伸びた
信号線やゲート線等の配線14により囲むように配置し
ている。
【0006】X線発生装置から照射され、図5の上方か
ら入射するX線は蛍光体4に照射されて可視光変換さ
れ、可視光の一部はセンサ部3内の光電変換素子12に
到達する。この光電変換素子12には、到達した光量に
応じた電荷が蓄積され、この電荷はトランジスタ13、
フレキシブル配線6、IC7を介して電圧として読み出
される。読み出された電圧は電気回路基板5上のIC7
によって適切な処理が施された後に、後述する情報処理
装置に送られる。
ら入射するX線は蛍光体4に照射されて可視光変換さ
れ、可視光の一部はセンサ部3内の光電変換素子12に
到達する。この光電変換素子12には、到達した光量に
応じた電荷が蓄積され、この電荷はトランジスタ13、
フレキシブル配線6、IC7を介して電圧として読み出
される。読み出された電圧は電気回路基板5上のIC7
によって適切な処理が施された後に、後述する情報処理
装置に送られる。
【0007】図7はX線撮影システムの概略図を示して
おり、X線管21の出射方向には、被写体Sを介して散
乱X線除去用平行グリッド22、X線用二次元センサを
用いたX線画像検出器23を順次に配置している。この
X線画像検出器23には、様々な処理や制御を行う情報
処理装置24が接続しており、情報処理装置24には撮
影した画像を表示するためのモニタ25を接続してい
る。
おり、X線管21の出射方向には、被写体Sを介して散
乱X線除去用平行グリッド22、X線用二次元センサを
用いたX線画像検出器23を順次に配置している。この
X線画像検出器23には、様々な処理や制御を行う情報
処理装置24が接続しており、情報処理装置24には撮
影した画像を表示するためのモニタ25を接続してい
る。
【0008】このX線撮影システムにおいては、X線管
21からX線が出射され、被写体Sを透過したX線をX
線画像検出器23で検出する。検出された画像情報は情
報処理装置24に送信され、適切な処理が行われた後
に、モニタ25に画像として表示される。従来のスクリ
ーン/フィルム系のX線撮影システムに対し、撮影から
画像を確認できるまでの時間が短いことが、X線用二次
元センサによるX線画像検出器23を用いたX線撮影シ
ステムの長所の1つである。
21からX線が出射され、被写体Sを透過したX線をX
線画像検出器23で検出する。検出された画像情報は情
報処理装置24に送信され、適切な処理が行われた後
に、モニタ25に画像として表示される。従来のスクリ
ーン/フィルム系のX線撮影システムに対し、撮影から
画像を確認できるまでの時間が短いことが、X線用二次
元センサによるX線画像検出器23を用いたX線撮影シ
ステムの長所の1つである。
【0009】しかしながら、X線が被写体Sを透過する
際には、散乱X線が発生する。この散乱X線は画像に悪
影響を与えるため、除去することが望ましく、従来から
被写体SとX線画像検出器23の間に散乱X線除去用平
行グリッド22を配置している。散乱X線除去用平行グ
リッド22には直線グリッドとクロスグリッドの2つの
基本型があり、それぞれ平行グリッドと集束グリッドに
分けられる。
際には、散乱X線が発生する。この散乱X線は画像に悪
影響を与えるため、除去することが望ましく、従来から
被写体SとX線画像検出器23の間に散乱X線除去用平
行グリッド22を配置している。散乱X線除去用平行グ
リッド22には直線グリッドとクロスグリッドの2つの
基本型があり、それぞれ平行グリッドと集束グリッドに
分けられる。
【0010】図8は従来の平行グリッドの断面図を示し
ており、X線を吸収するためのグリッド箔26はPb等
の比較的原子番号の大きい材料、中間物質27はAlや
有機物といった比較的X線の吸収が少ない材料から成
り、グリッド箔26と中間物質27を交互に平行に配置
している。
ており、X線を吸収するためのグリッド箔26はPb等
の比較的原子番号の大きい材料、中間物質27はAlや
有機物といった比較的X線の吸収が少ない材料から成
り、グリッド箔26と中間物質27を交互に平行に配置
している。
【0011】しかしながら、この散乱X線除去用平行グ
リッド22を撮影に使用すると、グリッドカットオフと
呼ばれるグリッド箔26の一次X線損失による明暗むら
が画像に生ずる。このため、従来からこの明暗むらを画
像処理によって補正することにより、散乱X線除去用平
行グリッド22の影響を排除している。
リッド22を撮影に使用すると、グリッドカットオフと
呼ばれるグリッド箔26の一次X線損失による明暗むら
が画像に生ずる。このため、従来からこの明暗むらを画
像処理によって補正することにより、散乱X線除去用平
行グリッド22の影響を排除している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
二次元センサを用いたX線画像検出器では、動的磁界が
周辺に存在すると、X線画像検出器の配線等にフレミン
グの法則により電流が流れ、これにより画像情報である
電気信号にノイズが重畳されてしまい、画像にノイズが
生ずるという問題点がある。
二次元センサを用いたX線画像検出器では、動的磁界が
周辺に存在すると、X線画像検出器の配線等にフレミン
グの法則により電流が流れ、これにより画像情報である
電気信号にノイズが重畳されてしまい、画像にノイズが
生ずるという問題点がある。
【0013】この問題を解決する1つの方法として、X
線画像検出器に磁気シールドを施すことが考えられてい
る。一般的に磁気シールドとは、例えばX線画像検出器
を6面の磁気シールド材から成る箱で完全に囲うことで
最もシールド効果が得られる。これは6面の全てが磁気
回路的に結合しており、非結合部からの漏れ磁界がない
ためである。しかし、対象物の使用形態等の制約により
6面全てを磁気シールドすることは非現実的であり、通
常は行われない。また、X線画像検出器に磁気シールド
を施す場合においても、次のような問題点がある。
線画像検出器に磁気シールドを施すことが考えられてい
る。一般的に磁気シールドとは、例えばX線画像検出器
を6面の磁気シールド材から成る箱で完全に囲うことで
最もシールド効果が得られる。これは6面の全てが磁気
回路的に結合しており、非結合部からの漏れ磁界がない
ためである。しかし、対象物の使用形態等の制約により
6面全てを磁気シールドすることは非現実的であり、通
常は行われない。また、X線画像検出器に磁気シールド
を施す場合においても、次のような問題点がある。
【0014】図6に示すように二次元のセンサ部2上に
は、ほぼ全面に渡り信号線やゲート線等の配線14が配
置されている。従って、磁気シールドする際には二次元
センサ表面を全て覆うようにシールドすることが望まし
い。一般的に磁気シールド材には、Fe、Co、Ni等
の強磁性体が多く使用されている。これらの強磁性体の
X線吸収量はPbとAlの中間であり、X線の吸収量は
原子番号の約3乗に比例する。
は、ほぼ全面に渡り信号線やゲート線等の配線14が配
置されている。従って、磁気シールドする際には二次元
センサ表面を全て覆うようにシールドすることが望まし
い。一般的に磁気シールド材には、Fe、Co、Ni等
の強磁性体が多く使用されている。これらの強磁性体の
X線吸収量はPbとAlの中間であり、X線の吸収量は
原子番号の約3乗に比例する。
【0015】このため、図9に示すようにX線管21と
X線画像検出器23の間に磁気シールド材28を配置す
ると、磁気シールド効果は得られるが、X線の吸収量が
多くなり、X線画像検出器23に到達するX線量が減少
してしまい、画像コントラストが低下して画質を劣化さ
せる。従って、画像処理による補正は可能であるが、補
正による本来の画像からの乖離や、画像処理時間による
画像表示の遅延等の問題が生ずる。特に、画像表示の遅
延はX線二次元センサを用いたX線撮影システムの長所
を損なう。
X線画像検出器23の間に磁気シールド材28を配置す
ると、磁気シールド効果は得られるが、X線の吸収量が
多くなり、X線画像検出器23に到達するX線量が減少
してしまい、画像コントラストが低下して画質を劣化さ
せる。従って、画像処理による補正は可能であるが、補
正による本来の画像からの乖離や、画像処理時間による
画像表示の遅延等の問題が生ずる。特に、画像表示の遅
延はX線二次元センサを用いたX線撮影システムの長所
を損なう。
【0016】また、グリッド22による明暗むらの補正
のための画像処理の他に、更に磁気シールド材28によ
る画像コントラストの低下を補正する画像処理は行わな
いほうが望ましい。
のための画像処理の他に、更に磁気シールド材28によ
る画像コントラストの低下を補正する画像処理は行わな
いほうが望ましい。
【0017】本発明の目的は、上述の課題を解決し、画
像上のノイズの一因となる動的磁界の影響を低減するた
めの散乱X線除去用グリッドを提供することにある。
像上のノイズの一因となる動的磁界の影響を低減するた
めの散乱X線除去用グリッドを提供することにある。
【0018】また、本発明の他の目的は、画像上のノイ
ズの一因となる動的磁界の影響を低減しながら、本来の
画像からの乖離や処理時間による画像表示の遅延を最小
限とする散乱X線除去用グリッドを用いたX線撮影シス
テムを提供することである。
ズの一因となる動的磁界の影響を低減しながら、本来の
画像からの乖離や処理時間による画像表示の遅延を最小
限とする散乱X線除去用グリッドを用いたX線撮影シス
テムを提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1に係る本発明は、X線を吸収するための箔と
中間物質を交互に配した散乱X線除去用グリッドにおい
て、前記箔と前記中間物質の間に磁気シールド材を配し
たことを特徴とする散乱X線除去用グリッドである。
の請求項1に係る本発明は、X線を吸収するための箔と
中間物質を交互に配した散乱X線除去用グリッドにおい
て、前記箔と前記中間物質の間に磁気シールド材を配し
たことを特徴とする散乱X線除去用グリッドである。
【0020】請求項2に係る本発明は、前記グリッド縁
周部に磁気シールド材を配したことを特徴とする請求項
1に記載の散乱X線除去用グリッドである。
周部に磁気シールド材を配したことを特徴とする請求項
1に記載の散乱X線除去用グリッドである。
【0021】請求項3に係る本発明は、前記箔の少なく
とも4面に磁気シールド材を配したことを特徴とする請
求項1〜2に記載の散乱X線除去用グリッドである。
とも4面に磁気シールド材を配したことを特徴とする請
求項1〜2に記載の散乱X線除去用グリッドである。
【0022】請求項4に係る本発明は、X線管から照射
されたX線が被写体を透過し、散乱X線除去用グリッド
を介して二次元センサを用いたX線画像検出器に投影さ
れることで撮影を行うX線撮影システムにおいて、請求
項1〜3の何れかの請求項に記載の散乱X線除去用グリ
ッドを用いて撮影を行うことを特徴とするX線撮影シス
テムである。
されたX線が被写体を透過し、散乱X線除去用グリッド
を介して二次元センサを用いたX線画像検出器に投影さ
れることで撮影を行うX線撮影システムにおいて、請求
項1〜3の何れかの請求項に記載の散乱X線除去用グリ
ッドを用いて撮影を行うことを特徴とするX線撮影シス
テムである。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明を図1〜図4に図示の実施
の形態に基づいて詳細に説明する。図1は本実施の形態
における散乱X線除去用グリッドの断面図を示してお
り、散乱X線除去用平行グリッド31は、Fe、Co、
Ni等の強磁性体から成る磁気シールド材32を両面に
被膜した鉛等から成るグリッド箔33と、Alや有機物
等から成る中間物質34とを交互に配置する。磁気シー
ルド材32はグリッド箔33に積層により接着、スパッ
タ、蒸着等により被膜することにより、平行グリッド3
1に磁気シールド機能を与えている。
の形態に基づいて詳細に説明する。図1は本実施の形態
における散乱X線除去用グリッドの断面図を示してお
り、散乱X線除去用平行グリッド31は、Fe、Co、
Ni等の強磁性体から成る磁気シールド材32を両面に
被膜した鉛等から成るグリッド箔33と、Alや有機物
等から成る中間物質34とを交互に配置する。磁気シー
ルド材32はグリッド箔33に積層により接着、スパッ
タ、蒸着等により被膜することにより、平行グリッド3
1に磁気シールド機能を与えている。
【0024】磁気シールド材32の膜厚は、例えば箔状
の磁気シールド材32を多層化することにより自在に決
定することができる。しかしながら、磁気シールド材3
2の膜厚が厚過ぎるとグリッドとしての機能を損なうの
で、通常では1μm〜50μm程度とし、所望の磁気シ
ールド効果と画像への影響を考慮しながら決定する。
の磁気シールド材32を多層化することにより自在に決
定することができる。しかしながら、磁気シールド材3
2の膜厚が厚過ぎるとグリッドとしての機能を損なうの
で、通常では1μm〜50μm程度とし、所望の磁気シ
ールド効果と画像への影響を考慮しながら決定する。
【0025】図2は散乱X線除去用平行グリッド31の
平面図を示し、散乱X線除去用平行グリッド31はグリ
ッド縁周部には磁気シールド材32a〜32dを配置す
る。これにより、磁気シールド材の表面積が増加し、よ
り高い磁気シールド効果が得られる。なお、グリッド箔
33と中間物質34の間に配した磁気シールド材32
と、グリッド周縁部に配した磁気シールド材32a〜3
2dとは交点で接しており、磁気回路的に結合してい
る。
平面図を示し、散乱X線除去用平行グリッド31はグリ
ッド縁周部には磁気シールド材32a〜32dを配置す
る。これにより、磁気シールド材の表面積が増加し、よ
り高い磁気シールド効果が得られる。なお、グリッド箔
33と中間物質34の間に配した磁気シールド材32
と、グリッド周縁部に配した磁気シールド材32a〜3
2dとは交点で接しており、磁気回路的に結合してい
る。
【0026】図3は本実施の形態におけるX線撮影シス
テムの概略図を示しており、X線管41の出射方向に
は、被写体Sを介して散乱X線除去用平行グリッド3
1、X線用二次元センサを用いたX線画像検出器42が
順次に配置する。また、このX線画像検出器42には様
々な処理や制御を行う情報処理装置43を接続し、更に
この情報処理装置43には撮影した画像を表示するため
のモニタ44を接続する。
テムの概略図を示しており、X線管41の出射方向に
は、被写体Sを介して散乱X線除去用平行グリッド3
1、X線用二次元センサを用いたX線画像検出器42が
順次に配置する。また、このX線画像検出器42には様
々な処理や制御を行う情報処理装置43を接続し、更に
この情報処理装置43には撮影した画像を表示するため
のモニタ44を接続する。
【0027】このX線撮影システムにおいて、X線管4
1から照射されたX線は被写体Sを透過した後に、X線
画像検出器42において検出され、このX線画像検出器
42において検出された画像情報は、情報処理装置43
において適切な処理が行われた後にモニタ44に画像と
して表示される。
1から照射されたX線は被写体Sを透過した後に、X線
画像検出器42において検出され、このX線画像検出器
42において検出された画像情報は、情報処理装置43
において適切な処理が行われた後にモニタ44に画像と
して表示される。
【0028】X線管41側からX線画像検出器42の方
向に進行する磁界に対し、散乱X線除去用平行グリッド
31が磁気シールドとして機能し、従来に比べてX線画
像検出器42で検出する画像情報に重畳される動的磁界
によるノイズが低減する。また、磁気シールド材32に
よる画像コントラストの低下はグリッド箔33の部分の
みであり、画像補正はグリッド箔33の部分のみで行わ
れる。
向に進行する磁界に対し、散乱X線除去用平行グリッド
31が磁気シールドとして機能し、従来に比べてX線画
像検出器42で検出する画像情報に重畳される動的磁界
によるノイズが低減する。また、磁気シールド材32に
よる画像コントラストの低下はグリッド箔33の部分の
みであり、画像補正はグリッド箔33の部分のみで行わ
れる。
【0029】従って、画像全体に補正を行う場合と比較
すると、本来の画像からの乖離を小さく抑制することが
できる。更に、磁気シールド材32による画像コントラ
ストの低下はグリッド箔33の部分の一次X線損失によ
る明暗むらの補正を行う画像処理によって同時に補正さ
れてしまう。このため、画像処理時間は従来と同様であ
り、磁気シールドを施すことによって撮影から画像表示
までの時間が長くなることはない。従って、画像上のノ
イズの一因となる動的磁界の影響を低減しながら、本来
の画像からの乖離や、処理時間による画像表示の遅延を
最小限とすることができる。
すると、本来の画像からの乖離を小さく抑制することが
できる。更に、磁気シールド材32による画像コントラ
ストの低下はグリッド箔33の部分の一次X線損失によ
る明暗むらの補正を行う画像処理によって同時に補正さ
れてしまう。このため、画像処理時間は従来と同様であ
り、磁気シールドを施すことによって撮影から画像表示
までの時間が長くなることはない。従って、画像上のノ
イズの一因となる動的磁界の影響を低減しながら、本来
の画像からの乖離や、処理時間による画像表示の遅延を
最小限とすることができる。
【0030】なお図1においては、グリッド箔33と中
間物質34の間に磁気シールド材32を被膜したが、図
4に示すように磁気シールド材32はグリッド箔33と
中間物質34の間だけでなく、グリッド箔33の外側を
も被覆するように、つまりグリッド箔33の4面に配し
てもよい。これにより、グリッド箔33と中間物質34
の間にのみ被膜した場合と比較すると、磁気シールド材
32の表面積が増加し、より高い磁気シールド効果が得
られる。
間物質34の間に磁気シールド材32を被膜したが、図
4に示すように磁気シールド材32はグリッド箔33と
中間物質34の間だけでなく、グリッド箔33の外側を
も被覆するように、つまりグリッド箔33の4面に配し
てもよい。これにより、グリッド箔33と中間物質34
の間にのみ被膜した場合と比較すると、磁気シールド材
32の表面積が増加し、より高い磁気シールド効果が得
られる。
【0031】また、本実施の形態においては平行グリッ
ドとしているが、集束グリッドでもよく、また直線グリ
ッドとクロスグリッドの何れにおいても同様の効果が得
られる。
ドとしているが、集束グリッドでもよく、また直線グリ
ッドとクロスグリッドの何れにおいても同様の効果が得
られる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る散乱X
線除去用グリッドは、X線を吸収するためのグリッド箔
と中間物質を交互に配しグリッド箔と中間物質の間に磁
気シールド材を配しているため良好な磁気シールド機能
が得られる。
線除去用グリッドは、X線を吸収するためのグリッド箔
と中間物質を交互に配しグリッド箔と中間物質の間に磁
気シールド材を配しているため良好な磁気シールド機能
が得られる。
【0033】また、散乱X線除去用グリッドに用いて撮
影するX線撮影システムには、二次元センサで検出する
画像情報に重畳される動的磁界によるノイズが低減され
ると共に、画像処理による補正はグリッドによる明暗む
らの除去のみとなるので、本来の画像からの乖離や、処
理時間による画像表示の遅延を最小限とすることができ
る。
影するX線撮影システムには、二次元センサで検出する
画像情報に重畳される動的磁界によるノイズが低減され
ると共に、画像処理による補正はグリッドによる明暗む
らの除去のみとなるので、本来の画像からの乖離や、処
理時間による画像表示の遅延を最小限とすることができ
る。
【図1】散乱X線除去用グリッドの断面図である。
【図2】平面図である。
【図3】X線撮影システムの概略図である。
【図4】散乱X線除去用グリッドの断面図である。
【図5】従来のX線画像検出器の断面図である。
【図6】従来のセンサ部の平面図である。
【図7】従来のX線撮影システムの概略図である。
【図8】従来の散乱X線除去用グリッドの断面図であ
る。
る。
【図9】従来のX線撮影システムの概略図である。
31 散乱X線除去用平行グリッド
32、32a〜32d 磁気シールド材
33 グリッド箔
34 中間物質
41 X線管
42 X線画像検出器
43 情報処理装置
44 モニタ
Claims (4)
- 【請求項1】 X線を吸収するための箔と中間物質を交
互に配した散乱X線除去用グリッドにおいて、前記箔と
前記中間物質の間に磁気シールド材を配したことを特徴
とする散乱X線除去用グリッド。 - 【請求項2】 前記グリッド縁周部に磁気シールド材を
配したことを特徴とする請求項1に記載の散乱X線除去
用グリッド。 - 【請求項3】 前記箔の少なくとも4面に磁気シールド
材を配したことを特徴とする請求項1〜2に記載の散乱
X線除去用グリッド。 - 【請求項4】 X線管から照射されたX線が被写体を透
過し、散乱X線除去用グリッドを介して二次元センサを
用いたX線画像検出器に投影されることで撮影を行うX
線撮影システムにおいて、請求項1〜3の何れかの請求
項に記載の散乱X線除去用グリッドを用いて撮影を行う
ことを特徴とするX線撮影システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001278161A JP2003079615A (ja) | 2001-09-13 | 2001-09-13 | 散乱x線除去用グリッド及び該グリッドを用いたx線撮影システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001278161A JP2003079615A (ja) | 2001-09-13 | 2001-09-13 | 散乱x線除去用グリッド及び該グリッドを用いたx線撮影システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003079615A true JP2003079615A (ja) | 2003-03-18 |
Family
ID=19102572
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001278161A Pending JP2003079615A (ja) | 2001-09-13 | 2001-09-13 | 散乱x線除去用グリッド及び該グリッドを用いたx線撮影システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003079615A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009010914A2 (en) * | 2007-07-17 | 2009-01-22 | Koninklijke Philips Electronics N. V. | Multi-layer sandwich structure of an x-ray detector cover for sufficient magnetic shielding with reduced x-ray absorption |
JP2009525480A (ja) * | 2006-02-02 | 2009-07-09 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 散乱防止装置、方法及びシステム |
-
2001
- 2001-09-13 JP JP2001278161A patent/JP2003079615A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009525480A (ja) * | 2006-02-02 | 2009-07-09 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 散乱防止装置、方法及びシステム |
WO2009010914A2 (en) * | 2007-07-17 | 2009-01-22 | Koninklijke Philips Electronics N. V. | Multi-layer sandwich structure of an x-ray detector cover for sufficient magnetic shielding with reduced x-ray absorption |
WO2009010914A3 (en) * | 2007-07-17 | 2009-08-20 | Koninkl Philips Electronics Nv | Multi-layer sandwich structure of an x-ray detector cover for sufficient magnetic shielding with reduced x-ray absorption |
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