JP2000046951A - 放射線検出素子 - Google Patents
放射線検出素子Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】S/N及び空間分解能の高い放射線検出データ
が得られるようにする。 【解決手段】放射線感応層4の前面または後面のいずれ
か一方の面もしくは両面に、入射放射線の一部を光に変
換する放射線変換膜6(または入射放射線のエネルギを
低減する放射線変換膜)を形成して、放射線の検出効率
を高めて、S/Nが良好なデータまたは画像を収集でき
るようにする。
が得られるようにする。 【解決手段】放射線感応層4の前面または後面のいずれ
か一方の面もしくは両面に、入射放射線の一部を光に変
換する放射線変換膜6(または入射放射線のエネルギを
低減する放射線変換膜)を形成して、放射線の検出効率
を高めて、S/Nが良好なデータまたは画像を収集でき
るようにする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医用X線装置(レ
ントゲン)あるいは産業用X線装置などに用いられる、
1次元または2次元の放射線検出素子に関する。
ントゲン)あるいは産業用X線装置などに用いられる、
1次元または2次元の放射線検出素子に関する。
【0002】
【従来の技術】医療X線装置等において、X線像を収集
する手段として、従来、フィルムスクリーンまたはシン
チレータ+撮像管が長期にわたって用いられていたが、
これらの手段は、収集データがデジタルでないため、デ
ータ保存やデータ処理の面で問題があり、また、被曝線
量、濃度分解能などの性能面においても問題があった。
する手段として、従来、フィルムスクリーンまたはシン
チレータ+撮像管が長期にわたって用いられていたが、
これらの手段は、収集データがデジタルでないため、デ
ータ保存やデータ処理の面で問題があり、また、被曝線
量、濃度分解能などの性能面においても問題があった。
【0003】近年、これに変わるものとして、入射放射
線を直接電気信号に変換するもの(直接変換方式)、あ
るいは入射放射線を光に変換した後に電気信号に変換す
る放射検出素子(間接変換方式)が学会などで発表され
ている。
線を直接電気信号に変換するもの(直接変換方式)、あ
るいは入射放射線を光に変換した後に電気信号に変換す
る放射検出素子(間接変換方式)が学会などで発表され
ている。
【0004】直接変換方式の放射線検出素子は、放射線
感応層(半導体結晶)内に放射線が入射した際に発生す
る電子または正孔等のキャリア(電荷)を収集して外部
に取り出す構造となっており、その電荷パルスの計数に
より入射した放射線量をデジタルで測定することができ
る。なお、放射線感応層の材料として、SiやGeなど
の半導体が良く知られており、また、原子番号が大きく
て抵抗の高い物質、例えばa−SeやCdTeなども使
用されている。
感応層(半導体結晶)内に放射線が入射した際に発生す
る電子または正孔等のキャリア(電荷)を収集して外部
に取り出す構造となっており、その電荷パルスの計数に
より入射した放射線量をデジタルで測定することができ
る。なお、放射線感応層の材料として、SiやGeなど
の半導体が良く知られており、また、原子番号が大きく
て抵抗の高い物質、例えばa−SeやCdTeなども使
用されている。
【0005】一方、間接方式の放射線検出素子は、例え
ば、フォトダイオードの前面側に入射放射線量に応じて
発光するシンチレータを貼りつけ、そのシンチレータへ
の放射線の入射により発生する光(変換光)をフォトダ
イオードで電気信号に変換する構造となっており、この
ような間接方式の放射線検出素子においても、収集デー
タをデジタルで得ることができる。
ば、フォトダイオードの前面側に入射放射線量に応じて
発光するシンチレータを貼りつけ、そのシンチレータへ
の放射線の入射により発生する光(変換光)をフォトダ
イオードで電気信号に変換する構造となっており、この
ような間接方式の放射線検出素子においても、収集デー
タをデジタルで得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、直接変換方
式の放射線検出素子では、放射線感応層(半導体結晶)
の安定性、放射線検出効率の点で問題がある。
式の放射線検出素子では、放射線感応層(半導体結晶)
の安定性、放射線検出効率の点で問題がある。
【0007】一方、フォトダイオードにシンチレータを
貼りつけた間接変換方式の検出素子によれば、シンチレ
ータで入射放射線のすべてを変換する方式であるので、
シンチレータの厚みがどうしても厚くなり、このためシ
ンチレータ内において変換光の散乱が発生し、空間分解
能が低下するという問題がある。
貼りつけた間接変換方式の検出素子によれば、シンチレ
ータで入射放射線のすべてを変換する方式であるので、
シンチレータの厚みがどうしても厚くなり、このためシ
ンチレータ内において変換光の散乱が発生し、空間分解
能が低下するという問題がある。
【0008】本発明はそのような実情に鑑みてなされた
もので、入射放射線を感度良く検出することができ、し
かも空間分解能の高いデータを得ることが可能な、1次
元または2次元の放射線検出素子を提供することを目的
とする。
もので、入射放射線を感度良く検出することができ、し
かも空間分解能の高いデータを得ることが可能な、1次
元または2次元の放射線検出素子を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明の
放射線検出素子は、入射放射線を電気信号に変換する放
射線感応層の前面または後面のいずれか一方の面もしく
は両面に、入射放射線の一部を光に変換する放射線変換
膜を形成したことによって特徴づけられる。
放射線検出素子は、入射放射線を電気信号に変換する放
射線感応層の前面または後面のいずれか一方の面もしく
は両面に、入射放射線の一部を光に変換する放射線変換
膜を形成したことによって特徴づけられる。
【0010】請求項1に記載の発明の放射線検出素子に
おいて、放射線感応層の前面にシンチレータ材料による
放射線変換膜を形成しておけば、放射線の検出効率が向
上する。すなわち、放射線感応層の前面に放射線変換膜
を形成した場合、その放射線変換膜で検出しようとする
放射線の一部(エネルギの弱い放射線)を光に変換して
検出することが可能となり、放射線の検出効率を高める
ことができる。
おいて、放射線感応層の前面にシンチレータ材料による
放射線変換膜を形成しておけば、放射線の検出効率が向
上する。すなわち、放射線感応層の前面に放射線変換膜
を形成した場合、その放射線変換膜で検出しようとする
放射線の一部(エネルギの弱い放射線)を光に変換して
検出することが可能となり、放射線の検出効率を高める
ことができる。
【0011】しかも、そのような放射線検出膜は、検出
しようとする放射線のすべてを変換しようとするもので
はないので、放射線変換膜の厚さを、シンチレータ+フ
ォトダイオードという構成の検出素子よりも薄くするこ
とができ、これにより放射線変換膜内での変換光の散乱
による空間分解能の低下を抑えることも可能になる。
しようとする放射線のすべてを変換しようとするもので
はないので、放射線変換膜の厚さを、シンチレータ+フ
ォトダイオードという構成の検出素子よりも薄くするこ
とができ、これにより放射線変換膜内での変換光の散乱
による空間分解能の低下を抑えることも可能になる。
【0012】また、請求項1に記載の発明の放射線検出
素子において、放射線感応層の前面と後面の両面に、シ
ンチレータ材料による放射線変換膜を形成すれば、放射
線感応層を通過した放射線も光に変換して検出すること
が可能になるので、放射線検出効率が更に向上する。
素子において、放射線感応層の前面と後面の両面に、シ
ンチレータ材料による放射線変換膜を形成すれば、放射
線感応層を通過した放射線も光に変換して検出すること
が可能になるので、放射線検出効率が更に向上する。
【0013】請求項2に記載の発明の放射線検出素子
は、入射放射線を電気信号に変換する放射線感応層の前
面または後面のいずれか一方の面もしくは両面に、入射
放射線のエネルギを低減する放射線変換膜を形成したこ
とによって特徴づけられる。
は、入射放射線を電気信号に変換する放射線感応層の前
面または後面のいずれか一方の面もしくは両面に、入射
放射線のエネルギを低減する放射線変換膜を形成したこ
とによって特徴づけられる。
【0014】請求項2に記載の発明の放射線検出素子に
おいて、放射線感応層の前面(放射線入射側の面)に、
エネルギ低減用の放射線変換膜(Pb等)を形成してお
けば、その放射線変換膜に入射した入射放射線の一部
(高エネルギの放射線)が放射線感応層に対して感度の
よい放射線に変換されるので、入射放射線の検出効率が
向上する。
おいて、放射線感応層の前面(放射線入射側の面)に、
エネルギ低減用の放射線変換膜(Pb等)を形成してお
けば、その放射線変換膜に入射した入射放射線の一部
(高エネルギの放射線)が放射線感応層に対して感度の
よい放射線に変換されるので、入射放射線の検出効率が
向上する。
【0015】また、請求項2に記載の発明の放射線検出
素子において、放射線感応層の後面に放射線変換膜を設
けておくと、その放射線変換膜に、放射線感応層を通過
した放射線が吸収され、これにより発生する蛍光X線が
放射線感応層に入射して検出されるので、この場合も検
出効率が向上する。さらに、放射線感応層の前面と後面
の両面に放射線変換膜を形成すれば、高エネルギ放射線
の検出を対象とする場合に、その高エネルギの放射線を
高効率で検出することが可能になる。
素子において、放射線感応層の後面に放射線変換膜を設
けておくと、その放射線変換膜に、放射線感応層を通過
した放射線が吸収され、これにより発生する蛍光X線が
放射線感応層に入射して検出されるので、この場合も検
出効率が向上する。さらに、放射線感応層の前面と後面
の両面に放射線変換膜を形成すれば、高エネルギ放射線
の検出を対象とする場合に、その高エネルギの放射線を
高効率で検出することが可能になる。
【0016】請求項3に記載の発明の放射線検出素子
は、入射放射線を電気信号に変換する放射線感応層の前
面または後面のいずれか一方の面に、入射放射線の一部
を光に変換する放射線変換膜を形成し、その他方の面
に、入射放射線のエネルギを低減する放射線変換膜を形
成したことによって特徴づけられる。
は、入射放射線を電気信号に変換する放射線感応層の前
面または後面のいずれか一方の面に、入射放射線の一部
を光に変換する放射線変換膜を形成し、その他方の面
に、入射放射線のエネルギを低減する放射線変換膜を形
成したことによって特徴づけられる。
【0017】請求項3に記載の発明の放射線検出素子に
おいて、放射線感応層の前面に入射放射線を光に変換す
る放射線変換膜を形成し、その後面にエネルギ低減用の
放射線変換膜を形成しておけば、入射放射線のうちエネ
ルギの弱い放射線が、放射線感応層前面の放射線変換膜
によって光に変換されて検出される。また、放射線感応
層を通過した入射放射線は、その後面の放射線変換膜に
吸収され、これにより発生する蛍光X線が放射線感応層
に入射して検出されるので、低エネルギ〜高エネルギの
広い範囲の放射線を高効率で検出することが可能にな
る。
おいて、放射線感応層の前面に入射放射線を光に変換す
る放射線変換膜を形成し、その後面にエネルギ低減用の
放射線変換膜を形成しておけば、入射放射線のうちエネ
ルギの弱い放射線が、放射線感応層前面の放射線変換膜
によって光に変換されて検出される。また、放射線感応
層を通過した入射放射線は、その後面の放射線変換膜に
吸収され、これにより発生する蛍光X線が放射線感応層
に入射して検出されるので、低エネルギ〜高エネルギの
広い範囲の放射線を高効率で検出することが可能にな
る。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、以下、図
面に基づいて説明する。
面に基づいて説明する。
【0019】図1及び図2はそれぞれ請求項1に記載の
発明の実施の形態の構造を模式的に示す縦断面図及び平
面図である。なお、図1には1画素分の素子構造のみを
示している。
発明の実施の形態の構造を模式的に示す縦断面図及び平
面図である。なお、図1には1画素分の素子構造のみを
示している。
【0020】本実施の形態の放射線検出素子は、下地基
板1上に、TFT素子(薄膜トランジスタ)2及びコン
デンサ3が画素に対応してマトリクス状に形成されてお
り、それらTFT素子2及びコンデンサ3上に放射線感
応層(a−SeまたはCdTe等)4が形成され、さら
にこの放射線感応層4の上にHVバイアス電極5が形成
されている。なお、下地基板1上に積層された層7はキ
ャパシタ層(SiO2)である。
板1上に、TFT素子(薄膜トランジスタ)2及びコン
デンサ3が画素に対応してマトリクス状に形成されてお
り、それらTFT素子2及びコンデンサ3上に放射線感
応層(a−SeまたはCdTe等)4が形成され、さら
にこの放射線感応層4の上にHVバイアス電極5が形成
されている。なお、下地基板1上に積層された層7はキ
ャパシタ層(SiO2)である。
【0021】図2に示すように、コンデンサ3・・3には
各列ごとに信号ラインが接続されている。また、TFT
素子2・・2には、ゲートパルスを供給するための駆動ラ
インが各行ごとに接続されており、そのゲートパルスに
より各TFT素子2を行ごとにONとすることにより、
コンデンサ3に蓄積された電荷(キャリア)を、信号ラ
インを通じて外部に取り出すことができる。
各列ごとに信号ラインが接続されている。また、TFT
素子2・・2には、ゲートパルスを供給するための駆動ラ
インが各行ごとに接続されており、そのゲートパルスに
より各TFT素子2を行ごとにONとすることにより、
コンデンサ3に蓄積された電荷(キャリア)を、信号ラ
インを通じて外部に取り出すことができる。
【0022】さて、本実施の形態では、放射線感応層4
の前面(HVバイアス電極5の表面)に放射線変換膜6
を形成したところに特徴がある。この放射線変換膜6
は、入射放射線の一部(エネルギの弱い放射線)を光に
変換する膜で、その材質としては、例えばCsI等のシ
ンチレータ材料が用いられている。
の前面(HVバイアス電極5の表面)に放射線変換膜6
を形成したところに特徴がある。この放射線変換膜6
は、入射放射線の一部(エネルギの弱い放射線)を光に
変換する膜で、その材質としては、例えばCsI等のシ
ンチレータ材料が用いられている。
【0023】そして、本実施の形態では、放射線感応層
4に、電源装置(図示せず)から供給される電圧がHV
バイアス電極5を介して印加され、このバイアス電圧が
印加された放射線感応層4に、入射放射線と放射線変換
膜6で変換された光(変換光)が、HVバイアス電極5
を通過して入射し、この入射放射線と変換光の入射によ
り放射線感応層4内に電子または正孔等のキャリアが生
成される。そのキャリアは、バイアス電圧印加によって
放射線感応層4内に形成される電場によって引かれてコ
ンデンサ3に蓄積され、この蓄積されたキャリアが、T
FT素子2によって読み出されて電圧信号となる。
4に、電源装置(図示せず)から供給される電圧がHV
バイアス電極5を介して印加され、このバイアス電圧が
印加された放射線感応層4に、入射放射線と放射線変換
膜6で変換された光(変換光)が、HVバイアス電極5
を通過して入射し、この入射放射線と変換光の入射によ
り放射線感応層4内に電子または正孔等のキャリアが生
成される。そのキャリアは、バイアス電圧印加によって
放射線感応層4内に形成される電場によって引かれてコ
ンデンサ3に蓄積され、この蓄積されたキャリアが、T
FT素子2によって読み出されて電圧信号となる。
【0024】なお、図1に示す実施の形態において放射
線感応層4を構成する材料、例えばCdTe(またはC
dZnTe)等は、入射放射線の変換に加えて変換光
(シンチレーション光)も効率良く変換することができ
る。
線感応層4を構成する材料、例えばCdTe(またはC
dZnTe)等は、入射放射線の変換に加えて変換光
(シンチレーション光)も効率良く変換することができ
る。
【0025】ここで、図1に示す実施の形態において
は、シンチレータ材料による放射線変換膜6を放射線感
応層4の前面に設けた例を示しているが、これに限られ
ることなく、その放射線変換膜6は放射線感応層4の後
面、または前面と後面の両面に形成してもよい。
は、シンチレータ材料による放射線変換膜6を放射線感
応層4の前面に設けた例を示しているが、これに限られ
ることなく、その放射線変換膜6は放射線感応層4の後
面、または前面と後面の両面に形成してもよい。
【0026】図3は、請求項2に記載の発明の実施の形
態の構造を模式的に示す縦断面図である。
態の構造を模式的に示す縦断面図である。
【0027】図3に示す実施の形態は、放射線感応層4
の前面(HVバイアス電極5の表面)に、入射放射線の
エネルギを低減する材料、例えばPbによる放射線変換
膜16を形成したところに特徴がある。
の前面(HVバイアス電極5の表面)に、入射放射線の
エネルギを低減する材料、例えばPbによる放射線変換
膜16を形成したところに特徴がある。
【0028】この実施の形態では、入射放射線の一部
(高エネルギの放射線)が放射線変換膜16によって、
放射線感応層4に対して感度のよい放射線(低エネルギ
の放射線)に変換され、この変換放射線と入射放射線が
HVバイアス電極5を通過して放射線感応層4に入射す
る。その放射線と変換放射線の入射により、放射線感応
層4内に電子または正孔等のキャリアが生成され、それ
ら変換放射線と入射放射線の入射量に応じた電圧信号が
取り出される。
(高エネルギの放射線)が放射線変換膜16によって、
放射線感応層4に対して感度のよい放射線(低エネルギ
の放射線)に変換され、この変換放射線と入射放射線が
HVバイアス電極5を通過して放射線感応層4に入射す
る。その放射線と変換放射線の入射により、放射線感応
層4内に電子または正孔等のキャリアが生成され、それ
ら変換放射線と入射放射線の入射量に応じた電圧信号が
取り出される。
【0029】なお、以上ようなエネルギ低減用の放射線
変換膜16は、放射線感応層4の後面、または前面と後
面の両面に形成してもよい。
変換膜16は、放射線感応層4の後面、または前面と後
面の両面に形成してもよい。
【0030】図4は、請求項3に記載の発明の実施の形
態の構造を模式的に示す縦断面図である。
態の構造を模式的に示す縦断面図である。
【0031】図4に示す実施の形態は、放射線感応層4
の前面(放射線入射側の面)に、シンチレータ材料(C
sI)による放射線変換膜6を形成し、その後面に、P
bによる放射線変換膜16を形成したところに特徴があ
る。
の前面(放射線入射側の面)に、シンチレータ材料(C
sI)による放射線変換膜6を形成し、その後面に、P
bによる放射線変換膜16を形成したところに特徴があ
る。
【0032】この実施の形態によれば、入射放射線のう
ち、エネルギの弱い放射線がシンチレータ材料による放
射線変換膜6によって光に変換されて検出される。ま
た、放射線感応層4を通過する高エネルギの入射放射線
は、Pbによる放射線変換膜16に吸収され、これによ
り発生する蛍光X線が放射線感応層4に入射して検出さ
れる。従って、この実施の形態では、低エネルギ〜高エ
ネルギの放射線を高効率で検出することが可能な、ダイ
ナミックレンジの広い放射線検出素子を実現することが
できる。
ち、エネルギの弱い放射線がシンチレータ材料による放
射線変換膜6によって光に変換されて検出される。ま
た、放射線感応層4を通過する高エネルギの入射放射線
は、Pbによる放射線変換膜16に吸収され、これによ
り発生する蛍光X線が放射線感応層4に入射して検出さ
れる。従って、この実施の形態では、低エネルギ〜高エ
ネルギの放射線を高効率で検出することが可能な、ダイ
ナミックレンジの広い放射線検出素子を実現することが
できる。
【0033】なお、図4の構造とは逆の構造、つまり放
射線感応層4の前面にPbによる放射線変換膜16を、
後面にシンチレータ材料による放射線変換膜6を形成す
るという構造を採用してもよく、この場合、高エネルギ
放射線の検出を対象とする場合に、その高エネルギの放
射線を高効率で検出することが可能になる。
射線感応層4の前面にPbによる放射線変換膜16を、
後面にシンチレータ材料による放射線変換膜6を形成す
るという構造を採用してもよく、この場合、高エネルギ
放射線の検出を対象とする場合に、その高エネルギの放
射線を高効率で検出することが可能になる。
【0034】ここで、以上の実施の形態では、2次元の
放射線検出素子の例を示したが、本発明はこれに限定さ
れず、1次元の放射線検出素子にも適用できる。
放射線検出素子の例を示したが、本発明はこれに限定さ
れず、1次元の放射線検出素子にも適用できる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の放射線検
出素子によれば、放射線感応層の前面または後面のいず
れか一方の面もしくは両面に、入射放射線の一部を光に
変換する放射線変換膜、または入射放射線のエネルギを
低減する放射線変換膜を形成しているので、放射線の検
出効率が向上し、S/Nが良好なデータまたは画像を収
集することができる。しかも、放射線感応層の前面にシ
ンチレータ材料による放射線変換膜を形成した場合で
も、その放射線変換膜で検出しようとする放射線のすべ
てを変換する必要がないので、放射線変換膜の厚さを、
シンチレータ+フォトダイオードという構成の検出素子
よりも薄くすることができ、これにより、放射線変換膜
内での変換光の散乱による空間分解能の低下を抑えるこ
とができる。
出素子によれば、放射線感応層の前面または後面のいず
れか一方の面もしくは両面に、入射放射線の一部を光に
変換する放射線変換膜、または入射放射線のエネルギを
低減する放射線変換膜を形成しているので、放射線の検
出効率が向上し、S/Nが良好なデータまたは画像を収
集することができる。しかも、放射線感応層の前面にシ
ンチレータ材料による放射線変換膜を形成した場合で
も、その放射線変換膜で検出しようとする放射線のすべ
てを変換する必要がないので、放射線変換膜の厚さを、
シンチレータ+フォトダイオードという構成の検出素子
よりも薄くすることができ、これにより、放射線変換膜
内での変換光の散乱による空間分解能の低下を抑えるこ
とができる。
【図1】請求項1に記載の発明の実施の形態の構造を模
式的に示す縦断面図である。
式的に示す縦断面図である。
【図2】同じく実施の形態の構造を模式的に示す平面図
ある。
ある。
【図3】請求項2に記載の発明の実施の形態の構造を模
式的に示す縦断面図である。
式的に示す縦断面図である。
【図4】請求項3に記載の発明の実施の形態の構造を模
式的に示す縦断面図である。
式的に示す縦断面図である。
1 下地基板 2 TFT素子 3 コンデンサ 4 放射線感応層 5 HVバイアス電極 6 放射線変換膜(CsI) 16 放射線変換膜(Pb) 7 キャパシタ層
Claims (3)
- 【請求項1】 入射放射線を電気信号に変換する放射線
感応層の前面または後面のいずれか一方の面もしくは両
面に、入射放射線の一部を光に変換する放射線変換膜が
形成されてなる放射線検出素子。 - 【請求項2】 入射放射線を電気信号に変換する放射線
感応層の前面または後面のいずれか一方の面もしくは両
面に、入射放射線のエネルギを低減する放射線変換膜が
形成されてなる放射線検出素子。 - 【請求項3】 入射放射線を電気信号に変換する放射線
感応層の前面または後面のいずれか一方の面に、入射放
射線の一部を光に変換する放射線変換膜が形成され、そ
の他方の面に、入射放射線のエネルギを低減する放射線
変換膜が形成されてなる放射線検出素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21800298A JP2000046951A (ja) | 1998-07-31 | 1998-07-31 | 放射線検出素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21800298A JP2000046951A (ja) | 1998-07-31 | 1998-07-31 | 放射線検出素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000046951A true JP2000046951A (ja) | 2000-02-18 |
Family
ID=16713095
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21800298A Pending JP2000046951A (ja) | 1998-07-31 | 1998-07-31 | 放射線検出素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000046951A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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