JP3703217B2 - X線検出装置 - Google Patents

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    • H01L27/14Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation
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    • H01L27/14643Photodiode arrays; MOS imagers
    • H01L27/14658X-ray, gamma-ray or corpuscular radiation imagers

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はX線検出装置に係わり、特に医療診断用X線装置、金属材料などのX線透過試験装置、欠陥検出装置、空港などで使われるX線手荷物検査装置、X線回折装置、X線分析装置、X線厚み測定装置、X線応力測定装置などのX線に感度を有するX線検出装置に関する。
【0002】
【関連技術】
近年電磁波、なかでもX線を利用したさまざまな応用機器が使われている。たとえば医療用機器(胸部、胃部などのX線撮像装置)、金属材料のX線欠陥検出器、空港などで使われるX線手荷物検査器、X線回折装置、X線分析装置などがX線の持つ透過、回折、吸収、散乱などの特性を利用して広く使用されている。
【0003】
一例として従来の医療用に使われているX線装置の構成の一例を図16(a)に示す。901はX線発生管、902は撮影の対象物、903はX線を可視光に変換する蛍光体、904はX線フィルムを示す。これは胸部X線撮像装置などの静止画を撮影する場合の装置である。また、別の一例を図16(b)に示す。図16(b)では胃部X線撮像装置などの動画を撮像する例を示す。901はX線発生管、902は撮影の対象物、903はX線を可視光に変換する蛍光体、905は可視光をセンサ上に結像させるための光学系、906はCCDなどの撮像素子を用いた2次元の光センサである。この光学系とCCDを用いた2次元光センサのところに、テレビカメラを設置し撮像する方法も現在実用化されている。これらの従来の方法でX線を検出するには、銀塩フィルムをX線で露光させたり、蛍光体で銀塩フィルムをはさみ、X線とX線があたることで蛍光体から発する蛍光により露光させたりして感度を増してX線像を得ていた。またX線を蛍光体に当て、蛍光体によりX線を可視光に変換し、その光を光学系を用いて、光センサ、例えばCCDを用いた光センサ上に結像させ、X線像を得たり、テレビカメラで撮像したりしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記銀塩フィルムを使う方法では、繊細な画像が得られ、またX線の当たる部位とフィルム面が1対1に対応するので単に検体の、X線源と反対側にフィルムカセットを設置すればよく、システムの構造が簡単になるという利点があった。しかしながらこの方法ではリアルタイムでX線画像が手にできず、また動画も得られない。さらに得られた画像を画像処理して利用することも難しく、利用範囲が限定される。
【0005】
一方、光センサを用いる方法ではリアルタイムに画像を得られ、動画も得られ画像処理することで、様々な情報を得る事ができる。しかしながら従来の光センサやテレビカメラを用いた方法では、大面積の画像を一度に得るためには特殊な縮小光学系が必要となったり、システム全体が大がかりになったりし、コストも莫大なものになる。その結果大きな病院でしか、このような診断検査装置が使えないという現状があった。さらに蛍光体を用いて、X線を一度可視光に変換するので、X線の利用効率が悪く、可視光の照度が小さいため得られた画像が暗い。医療現場のように弱いX線しか使えないところでは、より一層の高効率化が望まれるところである。
【0006】
ところで、これまでに蛍光体を用いずにX線を検出するセンサがいくつか考案されている。たとえば1985年度応用物理学会春季講演会では水素化アモルファスシリコンを用いて、pin型センサ、光導電型センサを作成し、これで直接X線を検出する試みが発表されている。しかしながら水素化アモルファスシリコンはX線に対する感度が低く、このままでは現実に利用するのが難しい。そこで実用的には、蛍光体をセンサ上に設けることで実質的に感度を2〜3桁稼いでいる(予稿集29a−U−7)。
【0007】
またY.NARUSE等は、金属層でX線を吸収させ、ここで発生した光電子を水素化アモルファスシリコン層に導き検出する試みをしている(Int.Conf.on Solid State Sennsor&Actuators、Tokyo,p262,1987)。光電効果を利用して、X線感度を増加させているところは秀逸であるが、しかしこの構造では後述するように暗電流が大きいので、たとえば感度的により厳しい条件(X線量が少ない医療用装置)では大きな問題になる。
【0008】
このようにより一層の高感度化をめざしていろいろ試みられているが、以上述べてきた問題が解決されたとは言い難く、またこういった問題は医療用に限らず、あらゆるX線装置に代表される電磁波検出装置に共通のものであり、今後解決の期待されるものであった。
【0009】
(発明の目的)
本発明は上記問題点を解消するX線検出装置を提供することを目的とする。
【0010】
又、本発明は動画をリアルタイムで得るために使用することができるX線検出装置を提供することを目的とする。
【0011】
更に本発明は検出されたX線情報を画像処理して利用することができるX線検出装置を提供することも目的とする。
【0012】
加えて本発明は特別な縮小光学系を使用せず、従来のフィルムカセットに代えて使用することが可能なX線検出装置を提供することを目的とする。
【0013】
又本発明は安価で高機能化が可能なX線検出装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、従来の銀塩フィルム、CCD等のセンサに置き替わる、まったく新しい方法によるX線検出装置を提供するものである。
【0015】
即ち、本発明は、X線入射側に配された、X線を吸収し電荷を励起するための金属層と、該金属層の前記X線入射側と反対側の表面に設けられた絶縁層と、からなる積層と、該積層の前記X線入射側とは反対側に設けられた前記絶縁層の前記X線入射側とは反対側の表面に設けられた半導体層と、を有するX線検出素子が二次元に配されたX線検出部を有するX線検出装置であって、前記金属層と前記絶縁層との間に該金属層に入射したX線で励起された電子が越えることができ、且つ、前記X線より長い波長の電磁波で励起された電子が越えることができないバリアハイトを有し、前記積層の組の数が2以上であり、各前記組の金属層及び絶縁層は夫々同じ材質で形成されているX線検出装置である。
【0016】
また本発明は、上記X線検出装置において、金属層がタングステン(W)、金(Au)、タンタル(Ta)、鉛(Pb)からなる群から少なくとも一つから選択された原子を有する材料からなり、絶縁層がシリコンを母体とし窒素、炭素、酸素の少なくともいずれか一種を含有する非晶質材料、たとえば水素化アモルファス窒化シリコン膜、水素化アモルファスシリコンカーボン膜、シリコン酸化膜、金属酸化膜からなる群から少なくとも一つ選択された材料からなり、半導体層が非単結晶半導体膜、好適にはシリコン含有非単結晶半導体膜、特に好適には水素化アモルファスシリコン膜を有するX線検出装置である。
【0017】
また本発明は、上記X線検出装置において、半導体がi型水素化アモルファスシリコン膜及びn+ 型水素化アモルファスシリコン膜を有するX線検出装置である。
【0018】
また本発明は、上記X線検出装置において、半導体がp+ 型水素化アモルファスシリコン膜、i型水素化アモルファスシリコン膜及びn+ 型水素化アモルファスシリコン膜を有するX線検出装置である。
【0019】
また本発明は、上記X線検出装置において、金属層がX線発生管のターゲット材料と同じ材料を有するX線検出装置である。
【0020】
上記本発明は、銀塩フィルムを使うことでは得られない動画をリアルタイムで手にすることができ、さらに得られた画像を画像処理して、さらに利用することもできる、コンパクトなシステムを低コストで提供する事ができる。また従来のものより感度の良いX線検出装置を安価に作ることができ、いろいろなX線利用のX線検出装置として利用できるようになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
まず、本発明のX線検出装置の原理について簡単に説明する。
【0022】
図3(a)は検出素子の模式的断面図で、801は金属層、802はi型水素化アモルファスシリコン層のような半導体層、803はn+ アモルファスシリコン層のようなオーミックコンタクト層、804は金属層である。これら各層が順次積層され、電磁波は図中矢印で示される方向、すなわち、半導体層802と接している金属層801側から入射する。
【0023】
図3(b)は図3(a)に示される構成の場合の模式的エネルギーバンド図である。図中801は金属層、802は半導体層、803はn+ 半導体層、804は電極層である。本発明に係わるX線検出装置のX線検出の原理をまず説明する。金属層801と半導体層802では一般に仕事関数が異なり、これらを接触させると、その仕事関数の差が生じる。これがいわゆるバリアハイトφbである。この金属層801にエネルギーε=hν≧φbの光が入射する場合を考える。金属層801に入射した光は金属層中の伝導帯の電子を励起する。光のエネルギーが十分大きい場合には伝導帯ばかりでなく、内殻電子をも励起する。これらの電子はε=hνのエネルギーをもらって金属層から飛び出す。これが光電効果である。この場合、電子はバリアハイトφb以上のエネルギーを持っているので飛び出した電子はこのバリアを越えて半導体層802側に注入される。これを外部から観測すると、電流として検出できる。
【0024】
図4に金属層にタングステン、半導体層にシリコンを用いた場合の光電効果特性の一例を示す。横軸は入射した光のエネルギーを示す。縦軸は電流に対応する量である。
【0025】
入射フォトン数を一定とし、波長を変えてつまりエネルギーを変えて測定している。入射する光のエネルギーがφbを越えると上記の原理から、電流が流れ始める。よって図4中A点はφbに対応し、0.65Vとなる。実際のX線検出装置ではX線の波長を変化させて強度を一定にして使う場合、X線の波長を一定に保って、強度を変化させて利用する場合などがある。
【0026】
たとえば金属層にタングステン、半導体に水素化アモルファスシリコン層を用いても同様の効果が得られるが、水素化アモルファスシリコン層の場合、膜中の欠陥が多いため金属層と水素化アモルファスシリコン層の界面では、この欠陥を介したトンネルリーク電流が流れ易い。
【0027】
そこで本発明者等は、さらにこの問題を解決すべく、図1(b)に示すエネルギーバンド構造を考えた。図中、102は金属層、103は絶縁層、104は半導体層、105はn+ 半導体層、106は電極層である。金属層102と半導体層104の間に、例えば水素化アモルファス窒化シリコン層のような充分広いエネルギーバンドギャップの層を挟み、MIS(Metal/Insulator/Semiconductor)構造とする。金属層102と水素化アモルファス窒化シリコン層103のバリアハイトφbは2から3eV程度と十分あり、またこの厚さを適当に選べば、トンネルリーク電流を非常に低く抑えることができる。X線のような高エネルギー線の検知に用いる場合、このバリアハイトは極力高い方が望ましい。通常であればこのMIS構造に紫外線までの光を当てても、光のエネルギーがこのバリアハイトより低いため、光電効果による電流は流れない。つまり紫外線以下のエネルギーの光に対しては、感度はほとんどない。しかしながらX線はエネルギーが非常に高いので、X線で励起された電子はこのバリアハイトを飛び越すに十分なエネルギーを持ち得る。この電子は半導体層へ入り、光電流として検出することができる。つまりこの構造でX線に対しては感度を持つのである。この考えを適用することにより、蛍光体を必要とせず、X線を直接、感度良く、さらにS/Nの非常に良く検出するX線検出装置を作り出すことができた。
【0028】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
(実施例1)
本発明のX線検出装置の好適な一例を図1(a)に示す。本実施例では単体のX線検出装置を示す。図1(a)に示した模式的断面構造を有する装置の構造及び製造方法について説明する。
【0029】
洗浄したガラス基板上101上に、まず金属層102としてタングステンを1μmスパッター法により成膜する。この金属層102がX線の吸収層となるので(図中Xは入射X線を示す。)、材料としてはタングステン(W)、金(Au)、タンタル(Ta)、鉛(Pb)などの原子量の重い元素からなるX線吸収係数の大きいものを選ぶ。本実施例ではタングステンを使った。次にSiH4 、NH3 、H2 を用い絶縁層103として水素化アモルファス窒化シリコン膜をプラズマCVD法により500Å堆積する。水素化アモルファス窒化シリコンはバンドギャップが5eV近くあり、金属との間に十分なバリアハイトを形成することができる。充分高いバリアハイトが作れれば、基本的にどういう絶縁物を持ってきても良い。
【0030】
例えば、水素化アモルファス窒化シリコン膜の他に、水素化アモルファスシリコンカーボン膜、水素化アモルファスシリコン酸化膜、シリコン酸化膜、酸化アルミニウム等の金属酸化膜を用いることができる。また、水素化以外にもたとえばフッ素のようなハロゲン原子でハロゲン化(好ましくはフッ素化)したものであってもよく、所望の特性の膜が得られるのであれば必ずしも水素化やハロゲン化が行なわれなくともよい。加えて、窒素、炭素、酸素はそれらが単独にあるいはそれらから選択された2種以上の原子を含有するのであってもよい。この点については、後述する好ましい別の実施例でも同様である。
【0031】
次に半導体層104として非単結晶半導体層、たとえばi型又は実質的i型水素化アモルファスシリコン層を原料ガスとしてたとえばSiH4 、H2 を用いプラズマCVD法によりたとえば1000Å堆積し、さらに原料ガスとしてたとえばSiH4 、PH3 、H2 を用い半導体層と電極とをオーミック接続するn+ 型水素化アモルファスシリコン層105をプラズマCVD法により500Å堆積する。一連の水素化アモルファスシリコン系の材料を用いると同じ装置を用いて容易に作製することができる。またプラズマCVD方法は大面積でかつ均一な膜作製ができることから、大面積なX線検出装置を安価に作る場合には非常に有利である。
【0032】
最後にアルミニウム電極106をスパッター法により1μm堆積する。本実施例ではX線吸収層であるタングステン金属層102をまず最初に形成したが、金属層と絶縁層と半導体層が接していればよいので上述とは逆に、アルミニウム金属層から成膜し、最後にタングステン金属層で終わる製造工程も可能である。
【0033】
このようにして作成した本実施例のエネルギーバンド構造を図1(b)に示す。図1(b)中、φbは金属と水素化アモルファス窒化シリコンのバリアハイトである。本実施例の条件ではφbは2.5eVである。図中、Eg(SiN)は水素化アモルファス窒化シリコンのバンドギャップである。図中、Eg(Si)は水素化アモルファスシリコンのバンドギャップである。図中Xは入射X線を示す。今回この単体X線検出装置の特性を評価するために、X線発生管としてタングステンターゲットのクーリッジ管を使った。管電圧は140KVとし管電流をかえることにより、X線照射線量率を変化させた。X線としては連続X線、タングステンの特性X線を利用する。X線管のターゲットはX線検出装置の金属層102と同じ材料とした。これは、タングステンの特性X線の吸収効率を良くし、このとき励起される電子によるオージェ過程を通してのオージェ電子の放出を効率良くさせるためである。単純な光電効果による光電子とオージェ過程を含む光電効果による光電子を利用でき、感度の向上が期待される。管電圧を一定とすることにより、連続X線の最短波長は一定である。X線検出時にタングステン側が負に、アルミニウム側が正に、更にi型アモルファスシリコン層内の電界強度が適度になるように外部からバイアス電圧を加えた。X線照射線量率はあらかじめX線照射線量計で、X線検出装置面上での値を測定した。この構造でのトンネルリーク電流は10-13 A程度と非常に低く抑えることができた。蛍光体を必要とせず、X線を直接、感度良く検出するX線検出装置を作り出すことができた。
【0034】
図2に本実施例でのX線検出特性をAで示す。図2は横軸にX線照射線量率、縦軸に単位面積当たりの出力電流を示す。図2から明かなようにX線照射線量率と出力電流はほぼ3桁から4桁のレンジにわたり良好な直線性を示した。
(実施例2)
金属層の厚さが厚ければ、X線の吸収率が上がる。しかし金属層の厚さを厚くし過ぎるとX線の光電効果により金属層中に発生したキャリアが半導体に届くまで距離があり、半導体層へ届くまえに再結合する割合が増え、結局半導体層への注入効率が下がる。この場合金属層の膜厚には最適値がある。そこで金属層を最適膜厚で設計し、これを多層に重ねることにより、X線の利用効率をより一層向上させ、また半導体へのキャリアの注入効率を向上させることができる。
【0035】
実施例1では、金属層と絶縁層の組M=1の場合について説明してきたが本実施例では、M=2の場合について説明する。もちろんMは2以上(M≧2)であってよい。図5(a)にM=2の場合、つまり金属層102と絶縁層103の組を2組積層した場合を示す。他の構成部分は実施例1の図1(a)と同じである。この形態に対応するエネルギーバンド構造を図5(b)に示す。
【0036】
金属層102と絶縁層103を2組積層することにより、第1の金属層に入射し、かつ透過したX線を第2の金属層で吸収させることにより、同じ原理から光電子を放出する。こうすることにより、X線の利用効率を高め、その結果X線検出装置の感度を上げることができる。この場合何組積層するかはX線の入射強度、光電子の半導体層への注入効率等によって設計的事項として最適積層数が決定される。この場合も、X線の入射により発生したキャリア(電子)は絶縁層を越えて半導体層中へ所望量注入できるように設計される。
【0037】
また、図5(b)においては、金属層102、絶縁層103に全く同一材からなるものを用いたが、金属層と絶縁層の間のバリアハイトφb、また絶縁層のバンドギャップEgを各組で最適にするために、金属層、絶縁層の材料をそれぞれの組で変えて構成することもできる。
【0038】
本実施例では簡単のため単体の形態で作成し、評価したが、後述するように画素分割しても良く、またいろいろな形に加工して用いることも可能である。
(実施例3)
実施例3の検出装置の概略的断面図を図6(a)に示す。本実施例ではpin構造の内部電界型とした。本実施例では単体のX線検出装置を示す。図に示した本実施例の構造及び製造方法について説明する。
【0039】
洗浄したガラス基板201上に、まず金属層202としてタングステンを1μmスパッター法により成膜する。この金属層202がX線の吸収層となるので、材料としてはタングステン(W)、金(Au)、タンタル(Ta)、鉛(Pb)などの原子量の重い元素からなるX線吸収係数の大きいものを選ぶ。本実施例ではタングステンを使った。次に原料ガスとしてSiH4 、NH3 、H2 を用い絶縁層203として水素化アモルファス窒化シリコン膜をプラズマCVD法により500Å堆積する。水素化アモルファス窒化シリコンはバンドギャップが5eV近くあり、金属との間に十分なバリアハイトを形成することができる。充分高いバリアハイトが作れれば、基本的にどういう絶縁物を持ってきても良い。次に、p+ 型水素化アモルファスシリコン層204をSiH4 、B2 6 、H2 を用いプラズマCVD法により200Å堆積する。本実施例の特徴はp+ 型層であり、これとn+ 型層により、実施例1と違って、i型半導体層中に内部電界を作り出すことができる。この内部電界によりキャリアを効率良く電極へ移動させ、さらに感度向上をはかることができる。この次にi型半導体層205としてi型水素化アモルファスシリコン層を原料ガスとしてSiH4 、H2 を用いプラズマCVDにより1000Å堆積し、さらに原料ガスとしてSiH4 、PH3 、H2 を用いn+ 型水素化アモルファスシリコン層206をプラズマCVD法により500Å堆積する。一連の水素化アモルファスシリコン系の材料を用いると同じ装置を用いて容易に作成することができ、また大面積均一な膜作成ができることから、大面積なX線検出装置を安価に作る場合には非常に有利である。最後にアルミニウム電極層207をスパッター法により1μm堆積する。本実施例ではX線吸収層であるタングステン金属層をまず最初に形成したが、金属層と絶縁層と半導体層が接していればよいので、アルミニウム金属層から成膜し、最後にタングステン金属層で終わる製造工程も可能である。
【0040】
このようにして作成した本実施例のエネルギーバンド構造を図6(b)に示す。図中φbは金属と水素化アモルファス窒化シリコンのバリアハイトである。本実施例の条件ではφbは2.5eVである。図中Xは入射X線を示す。今回この単体X線検出装置の特性を評価するために、本実施例でもX線発生管としてタングステンターゲットのクーリッジ管を使った。管電圧は140KVとし管電流をかえることにより、X線照射線量率を変化させた。X線としては連続X線、タングステンの特性X線を利用する。X線管のターゲットはX線検出装置の金属層202と同じ材料とした。これは、タングステンの特性X線の吸収効率を良くし、このとき励起される電子によるオージェ過程を通してのオージェ電子の放出を効率良くさせるためである。単純な光電効果による光電子とオージェ過程を含む光電効果による光電子を利用でき、感度の向上が期待される。管電圧を一定とすることにより、連続X線の最短波長は一定である。X線検出時にタングステン側が負に、アルミニウム側が正に、更にi型アモルファスシリコン層内の電界強度が適度になるように外部からバイアス電圧を加えた。X線照射線量率はあらかじめX線照射線量計で、X線検出装置面上での値を測定した。この構造でもトンネルリーク電流は10-13 A程度と非常に低く抑えることができた。さらにこの構造では半導体内に内部電界が形成されており、この空乏領域でのキャリアの再結合を低く抑えることができ、より感度を上げることができた。蛍光体を必要とせず、X線を直接、感度良く検出するX線検出装置を作り出すことができた。
【0041】
図2に本実施例でのX線検出特性をBで示す。横軸にX線照射線量率、縦軸に単位面積当たりの出力電流を示す。図から明かなようにX線照射線量率と出力電流はほぼ3桁から4桁のレンジにわたり良好な直線性を示した。感度は実施例1より、上であった。
(実施例4)
実施例3では金属層と絶縁層の組の数が1つの場合、すなわちM=1の場合について説明してきた。本実施例では、M≧2の場合について説明する。図7(a)にM=2の場合、つまり金属層202と絶縁層203の組を2組積層した場合の模式的断面図を示す。他の構成部分は図6(a)と同じである。この形態に対応するエネルギーバンド構造を図7(b)に示す。
【0042】
金属層202と絶縁層203を2組積層することにより、第1の金属層に入射し、かつ透過したX線を第2の金属層で吸収させることにより、同じ原理から光電子を放出する。こうすることにより、X線の利用効率をさらに高め、その結果X線検出装置の感度をいっそう上げることができる。この場合何組積層するかはX線の入射強度、光電子の半導体層への注入効率等によって設計的事項として最適積層数が決定される。
【0043】
また、図7(b)においては、金属層202、絶縁層203に全く同一材からなるものを用いたが、金属層と絶縁層の間のバリアハイトφb、また絶縁層のバンドギャップEgを各組で最適にするために、金属層、絶縁層の材料をそれぞれの組で変えて構成することもできる。
【0044】
本実施例では簡単のため単体の形態で作成し、評価したが、後述するように画素分割しても良く、またいろいろ形に加工して用いることも可能である。
(実施例5)
本実施例はX線検出装置が複数画素に分割され、それら画像が2次元に配されたX線検出装置とした場合を示す。本実施例の1画素分の模式的平面図を図8(a)に示す。図8(b)にその模式的A−B断面構造を示す。各画素は配線部を通して外部の駆動回路により駆動されて、各画素での信号は1画素ずつ外部へ読み出される。本実施例ではX線検出装置は各画素に分割され、各画素夫々は実施例1で述べたMIS型X線センサを用いたX線センサ部と配線部と蓄積コンデンサ部とセンサ駆動用薄膜トランジスタを有する。本実施例ではこれらはすべて金属層、絶縁層、半導体層の層構成を持ち、同一の材料で、同一プロセスを用いて一体的に作成することができる。本実施例ではこの利点をいかし、製作プロセスが簡略化された分、低コストの大面積の2次元X線検出装置を製作することができた。
【0045】
図8(a)及び図8(b)を用いて本実施例について説明する。
【0046】
洗浄したガラス基板401上に、まず金属層としてタングステンを1μmスパッターにより成膜する。この金属層がX線の吸収層となるので、材料としてはタングステン(W)、金(Au)、タンタル(Ta)、鉛(Pb)などの原子量の重い元素からなるX線吸収係数の大きいものを選ぶ。本実施例ではタングステンを使った。この金属層上に所望の形状のレジストパターンを作成し、エッチングにより、不要な金属層を除去した。レジストを剥離洗浄し、X線センサの下電極402、薄膜トランジスタのゲート電極403を形成した。次に原料ガスとしてSiH4 、NH3 、H2 を用い絶縁層として水素化アモルファス窒化シリコン膜404をプラズマCVD法により500Å堆積する。水素化アモルファス窒化シリコンはバンドギャップが5eV近くあり、金属との間に十分なバリアを形成することができる。次に半導体層405としてi型水素化アモルファスシリコン層を原料ガスとしてSiH4 、H2 を用いプラズマCVD法により1000Å堆積し、さらに原料ガスとしてSiH4 、PH3 、H2 を用いn+ 型水素化アモルファスシリコン層406をプラズマCVD法により500Å堆積する。一連の水素化アモルファスシリコン系の材料を用いると同じ装置を用いて容易に作成することができ、また大面積均一な膜作成ができることから、大面積なX線検出装置を安価に作る場合には非常に有利である。次に所望の形状のレジストコンタクトホールパターンを作成し、ドライエッチングにより、不要な絶縁層、半導体層、n+ 層を除去した。レジストを剥離洗浄し、コンタクトホールを形成した。アルミニウムをスパッター法により1μm堆積する。次に所望の形状のレジストパターンを作成し、エッチングにより、不要なアルミニウムを除去した。レジストを剥離洗浄し、X線センサの上電極407、薄膜トランジスタのソース、ドレイン電極408,409を形成した。つぎにこのアルミニウムパターンをマスクに用いて、ドライエッチングにより、薄膜トランジスタのチャネル部のn+ 層406を除去した。最後に原料ガスとしてSiH4 、NH3 、H2 を用いパッシベーション層410として水素化アモルファス窒化シリコン膜をプラズマCVD法により3000Å堆積した。本実施例ではX線吸収層であるタングステン金属層をまず最初に形成したが、金属層と絶縁層と半導体層が接していればよいので、アルミニウム金属層から成膜し、最後にタングステン金属層で終わる製造工程も可能である。
【0047】
この構造でのトンネルリーク電流は10-13 A程度と非常に低く抑えることができた。蛍光体を必要とせず、X線を直接、感度良く検出するX線検出装置を作り出すことができた。
【0048】
本実施例での各画素でのX線センサのX線検出特性は実施例1におけるものと同様である。実施例2のセンサ構造をとってももちろん良い。しかしこの場合薄膜トランジスタと層構成が異なり、若干プロセスが複雑になる。
【0049】
図9に1画素分の等価回路を示す。図10は本実施例の全体回路を示す。図11に1画素等価回路でのタイミングチャートを示す。
【0050】
図9において、S11はX線センサ、T11は信号出力用のトランジスタ、TR11はリフレッシュ用のトランジスタ、VsはX線センサに印加される電圧である。図10に示すように、画素は3×3に配列され、各画素の行方向の信号出力用のトランジスタ(T11〜T13、T21〜T23、T31〜T33)はシフトレジスタSR1により制御され、各画素の列方向のリフレッシュ用のトランジスタ(TR11〜TR31、TR12〜TR32、TR13〜TR33)はシフトレジスタSR2により制御される。また行方向の各画素から出力された信号はシフトレジスタSR3によって制御されるスイッチM1〜M2によって順次選択されて出力される。
【0051】
次に図9に示した本実施例の動作を図11を用いて説明する。まずトランジスタTR11のゲート電極に正の電位をあたえ、ONさせる。X線センサS11中の残電荷はリフレッシュされる。トランジスタTR11のゲート電極に負の電位を与えOFFさせる。つぎにX線発生管をONさせて、適当な時間X線を照射する。このときX線量に応じた電流が流れ、コンデンサを兼ねるセンサに蓄積される。X線照射終了後、トランジスタT11のゲート電極に正の電位を与え、ONさせる。するとこの蓄積された電荷はトランジスタT11を通して、信号として取り出される。
【0052】
たとえば本実施例を医療用のX線検出装置として用いることにより、リアルタイムにX線画像が得られ、また動画も得られ、そのデータを画像処理することで、様々な情報を得る事ができるようになった。また特別な光学系を何等必要とせず、従来のフィルムカセット用の検出装置とすることで、使い勝手もよく、システム全体を小型軽量化する事ができ、コストも大幅に削減でき、従来高価な高級機でしか得られなかった機能をより高機能で安価な普及機装置として提供することができた。さらに蛍光体を用いず、X線を直接利用するので、X線の利用効率よく、少ないX線でも感度よく検出することができるようになった。
(実施例6及び実施例7)
実施例6を図12(a)及び実施例7を図12(b)を用いて説明する。本実施例は薄膜トランジスタ型の典型的な構成例である。
【0053】
本実施例では単体のX線検出装置であり、TFT型センサのゲート電極をX線吸収材として利用し、X線の強度に応じて、ゲート電極から注入された電荷をソース・ドレイン電極間の電流として取り出す構成をとった。
【0054】
図12(a)は逆スタガー型であり、図12(b)はコプラナ型の場合である。
【0055】
図12(a)ではX線は基板側から照射することになり、図12(b)では基板と反対側からの照射となる。
【0056】
図12(a)においては、基板でのX線の吸収を抑えるために、X線吸収率の小さい樹脂基板やガラス基板等を用いる方が好適である。実施例6の図12(a)に示される装置においては0.5mmの厚さのガラス基板を用いた。図12(b)は基板を自由に選べる点で好適な構成である。実施例7の図12(b)に示される装置においては1mm厚のガラス基板を用いた。
【0057】
図12(a)及び図12(b)において、図中1302はX線を吸収し光電変換を行い、かつゲート電極として機能する金属層である。実施例6及び7では、タングステンを用いた。この金属層としてはタングステンのほか、金(Au)、タンタル(Ta)、鉛(Pb)等のX線吸収率の大きい金属を用いることができる。さらにこれらの合金を用いることもできる。1303は水素化アモルファス窒化シリコンを用いた絶縁層、1304は水素化アモルファスシリコンを用いた半導体層、1305はn+ 型水素化アモルファスシリコン、1306は信号取りだしのためのアルミニウムを用いたソース電極、1307はドレイン電極である。
【0058】
図12(a)及び図12(b)に示される実施例の製造方法は、基本的な実施例1のMIS型のセンサを作成する場合と同じである。ただし、実施例6及び実施例7では、第2の電極層をTFT型センサの信号取りだしの電極として利用するため、ソース電極とドレイン電極が形成される。
【0059】
尚、図12(a)と図12(b)では各層の作成順序が逆になる部分があるが、基本的な作製は他の実施例と同じである。
【0060】
図13に本実施例におけるエネルギーバンド図を示す。
【0061】
φb(金属と水素化アモルファス窒化シリコンのバリアハイト)は、本実施例の条件では2.5eVである。
【0062】
今回この単体X線検出装置の特性を評価するために、X線発生管としてタングステンターゲットのクーリッジ管を使った。管電圧は140KVとし管電流2mA、20mA、200mAと変化させ、X線照射線量率(照度)を1、10、100(任意単位)と変えた。X線としては連続X線、タングステンの特性X線を利用する。また管電圧を一定とすることにより、連続X線の最短波長は一定である。
【0063】
X線検出時にタングステンゲート電極に電圧Vgを、ドレイン電極側に、電圧Vdを12V印加し、ソース電極をアースとした。
【0064】
図14に本実施例でのX線検出特性を示す。横軸にゲート電圧、縦軸にドレイン電流Idを示す。X線照度を変化させるにつれ(この時の照度を1、10、100と一桁ずつ変化させる。ただし任意単位(A.U.)である)、各ゲート電圧でのドレイン電流が照度に応じて、変化しているのが判る。
【0065】
Vg=−2VのときのIdのX線照度依存を図15に示す。ガンマ(γ)は、ほぼ1で、照度に対して出力のリニアリティは十分得られている。
【0066】
その結果本実施例では蛍光体を必要とせず、X線を直接、感度良く検出するX線検出装置を作り出すことができた。
【0067】
本実施例では簡単なため単体の形態で作成し、評価したが、実施例5で詳述するように画素分割しても良く、またいろいろな形に加工して用いることも可能である。
【0068】
また本実施例でも金属層の厚さを最適膜厚で設計し、これを多層に重ねることにより、X線の利用効率が上がりまた半導体へのキャリアの注入効率も上がるのでより好適である。
【0069】
このように、半導体層の金属層と絶縁層との組を設けた側と同じ側あるいは反対側に該半導体層とオーミックに接続した少なくとも一対の電極を設けることでより最適化設計が容易になる。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、高感度で、銀塩フィルムを使うことでは得られない動画をリアルタイムで手にすることができ、得られた画像を画像処理して、さらに利用することもできる。
【0071】
また特別な縮小光学系を必要とせず、従来のフィルムカセット用の検出装置に代えるだけで使用し得、使い勝手もよく、コンパクトなシステムを低コストで提供する事ができた。
【0072】
更に従来高価な高級機でしか得られなかった機能より高機能のX線検出装置を安価に作ることができ、いろいろなX線利用のX線検出装置として利用できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)はX線検出装置の一例を説明するための概略的断面構成図、(b)はX線検出装置の一例の概略的エネルギーバンド図である。
【図2】 本発明の一実施例の特性を説明するための図である。
【図3】 (a)はX線検出装置の一例を説明するための概略的断面構成図、(b)はX線検出装置の一例の概略的エネルギーバンド図である。
【図4】 光電効果特性を説明するための図である。
【図5】 (a)はX線検出装置の一例を説明するための概略的断面構成図、(b)はX線検出装置の一例の概略的エネルギーバンド図である。
【図6】 (a)はX線検出装置の一例を説明するための概略的断面構成図、(b)はX線検出装置の一例の概略的エネルギーバンド図である。
【図7】 (a)はX線検出装置の一例を説明するための概略的断面構成図、(b)はX線検出装置の一例の概略的エネルギーバンド図である。
【図8】 (a)はX線検出装置の一検出単位(画素)の概略的平面図、(b)はX線検出装置の一例を説明するための概略的断面構成図である。
【図9】 X線検出装置の一検出単位の等価回路の一例を説明するための概略的回路図である。
【図10】 検出単位をマトリクス状に配置した場合の回路の一例を説明するための概略的回路図である。
【図11】 駆動の一例を説明するための概略的タミングチャートである。
【図12】 (a)はX線検出装置の一例を説明するための概略的断面構成図、(b)はX線検出装置の一例を説明するための概略的断面構成図である。
【図13】 X線検出装置の一例の概略的エネルギーバンド図である。
【図14】 本発明の一実施例の特性を説明するための図である。
【図15】 本発明の一実施例の特性を説明するための図である。
【図16】 (a)はX線撮像装置の基本構成を説明するための概略的構成図、(b)はX線撮像装置の基本構成を説明するための概略的構成図である。
【符号の説明】
X X線
101,201,401 ガラス基板
102,202,402,801,804 金属層
103,203,404 絶縁層
204 p+ 型水素化アモルファスシリコン層
104,205,405,802 半導体層
105,206,406,803 オーミックコンタクト層(n+ 半導体層)
106,207 電極層
901 X線発生管
902 撮像の対象物
903 蛍光体
904 フィルム
905 縮小光学系
906 CCDセンサ

Claims (17)

  1. X線入射側に配された、X線を吸収し電荷を励起するための金属層と、該金属層の前記X線入射側と反対側の表面に設けられた絶縁層と、からなる積層と、
    該積層の前記X線入射側とは反対側に設けられた前記絶縁層の前記X線入射側とは反対側の表面に設けられた半導体層と、
    を有するX線検出素子が二次元に配されたX線検出部を有するX線検出装置であって、
    前記金属層と前記絶縁層との間に該金属層に入射したX線で励起された電子が越えることができ、且つ、前記X線より長い波長の電磁波で励起された電子が越えることができないバリアハイトを有し、
    前記積層の組の数が2以上であり、各前記組の金属層及び絶縁層は夫々同じ材質で形成されているX線検出装置。
  2. 前記金属層がタングステン(W)、金(Au)、タンタル(Ta)、鉛(Pb)からなる群から選択される少なくとも一つの原子を有する材料からなる請求項1に記載のX線検出装置。
  3. 請求項1に記載のX線検出装置において、前記絶縁層はシリコンを母体とし、窒素、炭素及び酸素からなる群より選択された少なくとも一種の原子を含有する非晶質材料を有するX線検出装置。
  4. 請求項3に記載のX線検出装置において、前記非晶質材料は水素化及び/又はハロゲン化アモルファス窒化シリコン膜、水素化及び/又はハロゲン化アモルファスシリコンカーボン膜、水素化及び/又はハロゲン化アモルファスシリコン酸化膜からなる群から選択される少なくとも1つを有するX線検出装置。
  5. 請求項1に記載のX線検出装置において、前記絶縁層は、シリコン酸化膜又は金属酸化膜を有するX線検出装置。
  6. 請求項1に記載のX線検出装置において、前記半導体層は非単結晶半導体を有するX線検出装置。
  7. 請求項6に記載のX線検出装置において、前記非単結晶半導体はアモルファスシリコンを含むX線検出装置。
  8. 請求項1に記載のX線検出装置において、前記半導体層はi型半導体層を有するX線検出装置。
  9. 請求項1に記載のX線検出装置において、前記半導体層は前記絶縁層とは反対側にn+ 層と接しているX線検出装置。
  10. 請求項1に記載のX線検出装置において、前記半導体層は前記絶縁層とは反対側で電極とオーミックコンタクトしているX線検出装置。
  11. 請求項1に記載のX線検出装置において、前記半導体層はi型層領域とn型層領域を有するX線検出装置。
  12. 請求項1に記載のX線検出装置において、前記半導体層はp型層領域、i型層領域、n型層領域を絶縁層側から有するX線検出装置。
  13. 請求項1に記載のX線検出装置において、前記半導体層にオーミックに接続された一対の電極を有するX線検出装置。
  14. 請求項6に記載のX線検出装置において、前記非単結晶半導体はシリコン原子を有するX線検出装置。
  15. 請求項7に記載のX線検出装置において、前記アモルファスシリコンは水素化アモルファスシリコンであるX線検出装置。
  16. 請求項1に記載のX線検出装置において、前記絶縁層は少なくとも500Åの厚さを有するX線検出装置。
  17. 請求項1に記載のX線検出装置において、前記金属層が前記X線を発生するX線発生管のターゲット材料と同じ材料を有するX線検出装置。
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