JP2003078936A - ハンドオーバシステム - Google Patents
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Abstract
以外の信号を必要とせず、しかもコンプレスモードの実
行を極力抑制して移動局が送信する信号の品質を確保す
ることのできるハンドオーバシステムを得ること。 【解決手段】 RNC202はA無線基地局201Aお
よびB無線基地局201Bと接続されている。A無線基
地局201Aのサービスエリア205A内にはB無線基
地局201Bのサービスエリア205Bが配置されてい
る。第1の移動局2031がサービスエリア205Aで
通信を開始し、その送信波の周波数のままこれと異なる
周波数のサービスエリア205Bに入ると、B無線基地
局201が隣接周波数の漏洩による妨害波を検出してR
NC202にコンプレスモードの開始を要求する。RN
C202はこれを基にして各移動局203にコンプレス
モードの開始を指示し、第1の移動局2031がB無線
基地局201Bの周波数にハンドオーバする。
Description
の基地局に切り替えて通信を継続するためのハンドオー
バシステムに係わり、特にスペクトラム拡散移動通信で
送信周波数を現在の周波数から他の周波数に切り替える
ハンドオーバシステムに関する。
内に存在する携帯電話機等の移動局と通信を行うのが原
則である。
ービスエリア102A内の第1の移動局1031と上り
周波数f1および下り周波数F1で通信を行っている様子
を示している。
サービスエリア内に他の周波数帯のサービスエリアが存
在する場合を示したものである。A無線基地局101A
のサービスエリア102A内にB無線基地局101Bの
サービスエリア102Bが設定されている。このような
例としては、たとえばA無線基地局101Aのサービス
エリア102A内の一部に加入者が非常に多い地域が存
在して、その地域で多くの移動局の通信が想定されるよ
うな場合である。B無線基地局101Bとの間で、たと
えば第2の移動局1032は上り周波数f2および下り周
波数F2で通信を行うものとする。
1Bのサービスエリア102Bに存在する第2の移動局
1032は同時にA無線基地局101Aのサービスエリ
ア102A内にも存在することになる。そこで第2の移
動局1032は上り周波数f1および下り周波数F1でA
無線基地局101Aと通信を行うことも可能である。し
かしながら、第2の移動局1032がB無線基地局10
1Bのサービスエリア102B内で上り周波数f2を使
用して通信を開始したとすると、この第2の移動局10
32がサービスエリア102Bの外まで移動した段階で
通話が切断されてしまうという不都合が発生することに
なる。
スエリア102A内で第1の移動局1031が通信を開
始したとする。この場合には上り周波数f1を使用して
通信が開始される。この第1の移動局1031がその周
波数f1を使用したままサービスエリア102B内を通
過していくと、周波数f1を使用する加入者が結果的に
大幅に増加する場合があり、リソースを著しく消耗して
新たな呼の設定等に不都合を発生させる場合がある。
を移動中の移動局としての例えば第1の移動局1031
が、B無線基地局101Bのサービスエリア102Bの
内部を移動するとした場合には、その移動中だけB無線
基地局101Bの周波数f2に切り替えることが行われ
ている。ところがB無線基地局101B側は、第1の移
動局1031を検出してこの切り替えを行うことが不可
能である。サービスエリア102A内で第1の移動局1
031は上り周波数f1を使用してA無線基地局101A
と通信しており、B無線基地局101Bはこの周波数の
信号を受信することができないからである。そこで、例
えば特表2000−509573号公報および特開20
01−69075号公報に示されているように、従来か
ら第1の移動局1031等の移動局を圧縮あるいは間引
くコンプレスモードに設定して、切替動作を可能にして
いた。
1Aに周波数f1の電波を使用して通信しているものと
して、これを説明する。コンプレスモードでは、第1の
移動局1031がA無線基地局101Aに送信すべきデ
ータをそれぞれのフレームの全域に割り当てず、フレー
ムの一部が余るように割り当てる。そして、これにより
生じたフレームの空き時間帯を利用して、B無線基地局
101Bの下り周波数F 2等の他の規定の周波数の電波
が第1の移動局1031の現在位置で受信可能かどうか
を判別する。第1の移動局1031がB無線基地局10
1B内に入っていれば、下り周波数F2の電波を検出す
ることができる。そこでこの場合には、各無線基地局を
制御する無線基地局制御装置(図示せず)に対してハン
ドオーバの指示を出して、第1の移動局1031が送信
する周波数を周波数f2に切り替えさせる。この結果と
して、第1の移動局1031はB無線基地局101Bの
サービスエリア102B内でB無線基地局101Bとの
通信に切り替えることができる。
局101Bのサービスエリア102Bを通過して再びA
無線基地局101Aのサービスエリア102Aに復帰し
たような場合には、コンプレスモードで前記したフレー
ムの空き時間帯を利用して、A無線基地局101Aの下
り周波数F1等の他の所定の周波数の電波が送出されて
いることを検出する。したがって、この時点から第1の
移動局1031はA無線基地局101Aとの通信に切り
替えることができる。
にコンプレスモードに置かれて通信を行うということ
は、本来の通信のために割り当てられたフレームの一部
のみを通信に使用したことになる。したがって、本来送
信すべきデータが何らかの形で削減されたことになり、
通信の品質が低下するという問題が発生することになっ
た。
案が行われている。例えば、特開平10−336720
号公報では、複数の基地局がパイロット信号を常に送信
するようにしている。移動局は現在通信を行っている基
地局から受信するパイロット信号の信号レベルをしきい
値と比較してこれがしきい値よりも低くなれば、その基
地局にハンドオーバ(ハンドオフ)要求信号を送出する
ようにしている。その基地局はハンドオーバ要求信号を
受信すると、移動局が最も接近していると判断される他
の基地局にハンドオーバするためのハンドオーバ指示信
号をその移動局に送信することで、ハンドオーバを実現
している。
は、各基地局は本来送信すべき信号の他にパイロット信
号の送信を行う必要があり、移動局はこの監視を常に行
うことになる。したがって、ハンドオーバを行うための
システムが複雑化してしまうという問題がある。また、
移動局は基地局との本来の通信用の送受信機の他にパイ
ロット信号の受信機が必要になり、装置の大型化とコス
トアップを招くという問題がある。
局が本来必要とする周波数以外の信号を必要とせず、し
かもコンプレスモードの実行を極力抑制して移動局が送
信する信号の品質を確保することのできるハンドオーバ
システムを提供することにある。
は、(イ)送信データの送出区間を狭めてこれによって
空いた区間に自己の送信周波数以外の予め定めた周波数
の信号が存在するかどうかを検索するモードとしてのコ
ンプレスモードを間欠的に実行するタイミングを指示す
るコンプレスモード間欠実行指示手段を備えた無線網制
御装置と、(ロ)このコンプレスモード間欠実行指示手
段の指示に基づいてコンプレスモードを実行し、前記し
た予め定めた周波数の信号が存在したときはこの周波数
の信号を受信する無線基地局にハンドオーバする移動局
とをハンドオーバシステムに具備させる。
基地局および移動局の制御を行う無線網制御装置にコン
プレスモードを間欠的に実行するタイミングを指示する
コンプレスモード間欠実行指示手段を備えさせる。無線
網制御装置がコンプレスモードを間欠的に実行させる
と、その間だけ無線基地局がコンプレスモードを実行し
て予め定めた周波数の信号が存在するかどうかを検索し
て自分の所在を確認し、必要に応じて現在の無線基地局
との通信から新たな無線基地局との通信にハンドオーバ
することになる。コンプレスモードは間欠的に実行され
るので、これによる通信品質の低下を抑えることができ
る。
信を行っている移動局の呼数を算出する呼数算出手段
と、この呼数算出手段の算出した呼数から受信電界強度
を予測する受信電界強度予測手段と、実際の受信電界強
度を測定する受信電界強度測定手段と、この受信電界強
度測定手段によって測定した受信電界強度が受信電界強
度予測手段によって予測された受信電界強度をどの程度
超過するかによって妨害波が存在するかどうかを判別す
る妨害波判別手段と、この妨害波判別手段が妨害波の存
在を判別したとき無線網制御装置に対して移動局のコン
プレスモードの実行開始を要求するコンプレスモード実
行開始要求手段とを備えた無線基地局と、(ロ)この無
線基地局のコンプレスモード実行開始要求手段がコンプ
レスモードの実行を要求してきたときコンプレスモード
の実行を指示する無線網制御装置と、(ハ)この無線網
制御装置による指示によってコンプレスモードを実行
し、前記した予め定めた周波数の信号が存在したときは
この周波数の信号を受信する無線基地局にハンドオーバ
する移動局とをハンドオーバシステムに具備させる。
地局に、その取り扱っている呼の数としての呼数から受
信電界強度を予測させ、実際の受信電界強度との差か
ら、妨害波判別手段によって妨害波が存在するかどうか
を判別させる。妨害波が存在すれば、違う送信周波数の
移動局が入ってきて送信を行っていることが原因だとの
前提に立つ。妨害波が存在する場合、その無線基地局は
無線網制御装置に対してコンプレスモードの実行を要求
し、移動局がコンプレスモードでハンドオーバできるよ
うにしている。妨害波が現実に存在する場合にのみ無線
網制御装置がコンプレスモードを指示するので、コンプ
レスモードの実行を極力抑制することができ、このモー
ドの実行中における通信品質の劣化を抑えることができ
る。
ハンドオーバシステムで、コンプレスモード実行指示手
段は、予め定めた時間帯に限定して所定の周期で間欠的
にコンプレスモードを実行するタイミングを指示する手
段であることを特徴としている。
にコンプレスモードを実行する請求項1記載の発明で、
更にその実行を予め定めた時間帯に限定することで、こ
のモードの実行中における通信品質の劣化を抑えること
ができるようにしている。また、コンプレスモードの実
行される時間帯を特定することで、通信の個々の状況を
把握しないで画一的な処理が可能になり、コンプレスモ
ードの開始や解除のための制御が単純化する。
ハンドオーバシステムで、無線基地局は、移動局がコン
プレスモードの実行中に妨害波判別手段によって妨害波
が存在するかどうかを判別し、妨害波が存在しないこと
が判別されたときコンプレスモードの解除を要求するコ
ンプレスモード解除要求手段を具備することを特徴とし
ている。
地局は妨害波を測定することができるので、妨害波がな
くなったときには無線網制御装置にこれを通知して、コ
ンプレスモードを早期に解除させ、それによる不具合を
最小限に抑えるようにしている。
ハンドオーバシステムで、無線基地局は、移動局がコン
プレスモードの実行中に妨害波判別手段によって妨害波
が存在するかどうかを判別し、妨害波の存在による受信
電界の強度が予め定めた許容範囲を越えないと判別され
たときコンプレスモードの解除を要求するコンプレスモ
ード解除要求手段を具備することを特徴としている。
4記載の発明と類似した思想であるが、妨害波の存在に
よる受信電界の強度が予め定めた許容範囲を越えない程
度まで減少している場合には強引にコンプレスモードを
継続させず解除を行うことにしている。コンプレスモー
ドを長期間継続させればそれだけハンドオーバの機会を
与えることになるが、通信品質が劣化した状態がその分
だけ長く継続するので、妨害波のレベルがある許容範囲
に入った場合にはコンプレスモードを解除して通信品質
を良くしようとするものである。
請求項2記載のハンドオーバシステムで、コンプレスモ
ードが指示される無線基地局は、第1および第2の2種
類の送信周波数の信号を受信する領域における第1の送
信周波数の信号のみを受信する領域と隣接した境界領域
の部分であり、かつ第1および第2の送信周波数の信号
は周波数的に互いに隣接していることを特徴としてい
る。
が隣接チャネルの送信波の周波数に影響を与えていると
いう前提の下で、このような環境の移動局に限定してコ
ンプレスモードを設定することで、対象となる無線基地
局および移動局を限定し、コンプレスモードの実行中に
おける通信品質の劣化する対象を限定している。
ーバシステムの概要を表わしたものである。このシステ
ムで、ネットワーク201はRNC(Radio Network Co
ntroller:無線網制御装置)202を介してA無線基地
局201AおよびB無線基地局201Bに接続されてい
る。A無線基地局201Aのサービスエリア205A内
にはB無線基地局201Bのサービスエリア205Bが
配置されている。本実施例では第1の移動局2031が
サービスエリア205Bの外部におけるサービスエリア
205A内で発呼し、通信を継続させながらサービスエ
リア205B内に一時的に入り込み、その後、再びサー
ビスエリア205Bの外部におけるサービスエリア20
5Aに抜け出すものとして、この場合のハンドオーバを
説明することにする。
201Bは、スペクトラム拡散方式で信号の送出を行う
無線装置である。B無線基地局201Bのうちの特定の
もの(図示を簡単にするために、この図ではA無線基地
局201AおよびB無線基地局201Bを1つずつ示し
ている。)は、後に説明するように妨害波の強度を判別
することができるようになっている。また、各A無線基
地局201A、B無線基地局201Bは、該当するサー
ビスエリア205内に存在するすべての移動局203か
らの上り電界レベル加算値(RSSI)の検出を行う機
能を有している。更に各A無線基地局201A、B無線
基地局201Bは、上り電力制御機能を有している。こ
れは、上り信号を予め定めた通信品質に保つ機能であ
る。
の要部の構成を表わしたものである。RNC202は、
第1〜第NのB無線基地局201B1〜201BNと伝送
路2111〜211Nによって接続されている。この図で
は示していないが、RNC202は、各A無線基地局2
01Aとも同様に図示しない伝送路によって接続されて
いる。
によるそれぞれのセクタの配置の概要を示したものであ
る。サービスエリア205A内には上り周波数f1のセ
クタ221が配置されており、サービスエリア205B
内には上り周波数f1のセクタ221だけでなく上り周
波数f2のセクタ222が配置されている。
内には、コンプレスモードを起動させる通知を行うため
のコンプレスモード起動通知手段212と、コンプレス
モードを解除させる通知を行うためのコンプレスモード
解除通知手段213と、このような通知の対象となる無
線基地局を特定するための通知対象特定手段214が設
けられている。通知対象特定手段214は、図示しない
が通知対象を特定するためのテーブルを備えている。ま
た、B無線基地局201B1〜201BNのうちの特定の
ものには、その管轄するセクタ内での上り周波数f1に
よる妨害波を検出するための妨害波検出手段216およ
び妨害波の強さがある値以上のときにこの事実をRNC
202に通報するための対RNC通報手段217とが設
けられている。
レスモードの起動あるいは解除を通知する無線基地局
は、本実施例の場合、B無線基地局201B1〜201
BNのうちの特定のものであり、これは図3で示した上
り周波数f2のセクタ222のうちのこの図でハッチン
グを施したドーナツ状の無線基地局(以下、これらの無
線基地局を境界無線基地局201BXと総称する。)と
なっている。なお、RNC202および境界無線基地局
201BXはそれぞれ図示しないがCPU(中央処理装
置)を備えており、同じく図示しないプログラム格納用
の記憶媒体に格納されたプログラムを実行することで、
これらの各手段を機能的に実現するようになっている。
のような特徴を持っている局である。 (a)サービスエリア205Bの境界部分にのみ配置さ
れている。したがって、サービスエリア205Bの全領
域をコンプレスモードの実行される領域に設定するより
もこの境界部分のみをコンプレスモードにすることで、
コンプレスモードによる信号の劣化の影響の及ぶ領域を
必要最小限のものに限定することができる。
周波数f1と隣接した周波数としての上り周波数f2の電
波を受信する局である。このような環境では、サービス
エリア205B内の図示しない上り周波数f1の無線基
地局に対して通信を行う移動局が存在すると、そのノイ
ズ成分の周波数帯域が、隣接する上り周波数f2の電波
と帯域的に重複する。したがって、この境界無線基地局
201BXでは、上り周波数f1の無線基地局に対して通
信を行う移動局が存在すると、これに打ち勝つだけの強
度でそれぞれの移動局に対して上り周波数f2の電波を
送信させるように制御することになる。このようなこと
から、境界無線基地局201BXのセクタでは、受信電
界レベルがそれ以外のセクタの場合よりも高くなること
になる。
波の検出について更に詳しく説明する。境界無線基地局
201BXとしてのそれぞれのB無線基地局201B
は、図2で示した妨害波検出手段216を用いて、隣接
した上り周波数f1で自己のサービスエリア205Bを
通過中の移動局203による妨害波を検出するようにな
っている。そしてこれを基にして、所定の場合にはコン
プレスモードの実行をRNC202に対して要求するこ
とになる。
成を表わしたものである。妨害波検出手段216は、B
無線基地局201Bのセクタ222内で上り周波数f2
で送信している呼数を検出する呼数検出部231と、こ
の呼数検出部231の検出した呼数を基にして受信電界
強度の値(RSSI値)を求める呼数・RSSI値対応
テーブル232と、このB無線基地局201Bの受信す
る実際の受信電界強度の値を測定するRSSI値測定部
233と、呼数・RSSI値対応テーブル232で求め
たRSSI値とRSSI値測定部233で実際に測定し
た測定値を比較するRSSI値比較部234から構成さ
れている。
受信する移動局からの上り周波数f 2による信号の電界
強度分布を表わしたものである。周波数f2はB無線基
地局201Bの受信に割り当てられた帯域を示してい
る。図1にも示した個々の移動局203は、小型でかつ
低消費電力となるように設計されている場合が多い。そ
こで、それらの送信波(本実施例の場合には上り周波数
f1および上り周波数f2)の隣接チャネルへの漏洩電力
は、多少マージンがあるような規格となっている。すな
わち、この図5に示した例では、上り周波数f2の送信
波241の両側には、隣接チャネルに対して妨害波とな
りうるノイズ成分242、243が発生している。仮に
ノイズ成分242の方が上り周波数f1の位置と重複し
ていれば、この成分がA無線基地局201Aの受信電界
強度に影響を与えるし、反対に上り周波数f1の送信波
がB無線基地局201Bのセクタ222内で発生すれ
ば、その受信電界強度に影響を与えることになる。
との関係を表わしたものである。図で実線251は、B
無線基地局201Bがそのセクタ222内で上り周波数
f2によって受信を行っている呼数とその受信電界強度
の一般的な傾向を示したものである。呼数が少なければ
受信電界強度は低いし、呼数が多くなれば、それぞれの
移動局203がB無線基地局201B側で識別できるレ
ベルとなるように電力を調整して送信するので、受信側
のB無線基地局201Bの受信電界強度は高くなる。
害波が存在する場合の特性の一例を示したものである。
妨害波が存在すると、図5で説明したようにその妨害波
の電界強度レベルに打ち勝つようにB無線基地局201
Bのセクタ222内の上り周波数f2による送信波の電
界強度レベルが増大するような制御が行われる。この結
果として、B無線基地局201Bの受信電界強度は、実
際の呼数に対応する値よりも大きな値となる。図4で示
したRSSI値測定部233がこの実際の電界強度レベ
ルを測定する。これに対して呼数・RSSI値対応テー
ブル232は図6の実線251で示した電界強度レベル
を推測していることになる。したがって、呼数・RSS
I値対応テーブル232には、妨害波が存在しない状態
での一般的な呼数とRSSI値を対応付けるデータが格
納されている。
波の周波数の異なるサービスエリア内に入って、依然と
して前の周波数で通信を行っている状態を示したもので
ある。サービスエリア205B内のB無線基地局201
Bの受信できる周波数は上り周波数f2である。このた
め、B無線基地局201Bは第1の移動局2031の送
信する送信波を受信することができない。また第1の移
動局2031もB無線基地局201Bの下りの周波数F2
を受信することができない。したがって、第1の移動局
2031はこの状況でA無線基地局201AからB無線
基地局201Bにハンドオーバすることができない。
電力を電力P(第1の移動局、f1)dBmとし、この
送信波の隣接チャネルに対する漏洩電力を電力P(第1
の移動局、f2)dBとする。また、この第1の移動局
2031からA無線基地局201Aへの伝搬損失をL
(A、第1の移動局)dBとし、第1の移動局2031
のからB無線基地局201Bへの伝搬損失をL(B、第
1の移動局)dBとする。
電力は、上り周波数f1の隣接チャネルである上り周波
数f2の周波数帯域まで漏れる電力であることはすでに
説明した。すなわち、B無線基地局201Bは第1の移
動局2031の上り周波数f1を受信していないにも係わ
らず、自局の受信周波数f2に第1の移動局2031の隣
接チャネル漏洩電力を受けている。
移動局2031からの電力値をR(B、第1の移動局)
dBmとすると、次の(1)式が成立する。 R(B、第1の移動局)dBm=P(第1の移動局、f1)dBm−P(第1 の移動局、f2)dB−L(B、第1の移動局)dB ……(1)
がA無線基地局201Aの近くに位置している場合、そ
の送信波の電力P(第1の移動局、f1)dBmは小さ
い値となっているのが通常である。このような場合には
B無線基地局201Bに与える影響は大きくない。とこ
ろが、図7に示したように第1の移動局2031がA無
線基地局201Aから遠ざかると、その送信波の電力P
(第1の移動局、f1)dBmはB無線基地局201B
での受信レベルをある値に保持するために大きくなる。
これにより、B無線基地局201Bの受ける第1の移動
局2031からの電力値R(B、第1の移動局)dBm
の値も大きくなる。これが妨害波としてB無線基地局2
01Bに影響することになる。
に示したRSSI値比較部234で実測値と予測値を比
較する。そして、呼数との関係で予測値を越えている状
態であることが判別されたら、上位装置としてのRNC
202に対して、異周波数へのハンドオーバの必要性を
通知する。
全体の制御の流れを表わしたものである。まず、境界無
線基地局201BXとしてのB無線基地局201Bは周
波数f2の受信電界強度を計算あるいは測定し、その結
果としての値RSSI1を得る(ステップS301)。
次に、そのB無線基地局201Bは周波数f2の送信波
で通信中の移動局203の数を計算する(ステップS3
02)。次に、この計算値を呼数・RSSI値対応テー
ブル232に当てはめて周波数f2の送信波のみの受信
電界強度の最大値を推定する(ステップS303)。こ
の最大値を値RSSI1が越えていれば(ステップS3
04:Y)、周波数f2に対する妨害波が存在すると判
断する(ステップS305)。
ように上位装置としてのRNC202に対して、異周波
数へのハンドオーバの必要性を通知する(ステップS3
06)。具体的には図2で示した通知対象特定手段21
4をRNC202が参照して、ハンドオーバの必要な無
線基地局としての境界無線基地局201BXを抽出し、
これらのB無線基地局201Bが下り周波数F2のサー
チを実行できるようにする(ステップS307)。図2
に示した対RNC通報手段217がこの通知を行う。
手段212(図2)によるコンプレスモードの指示が境
界無線基地局201BXに出されると、B無線基地局2
01Bのうちの該当するものがコンプレスモードを実行
する。この結果、下り周波数F2を検出した移動局、た
とえば図7に示した第1の移動局2031はこの時点で
サービスエリア205B内に居ることを知るので、B無
線基地局201Bへのハンドオーバを行う(ステップS
308)。このようにB無線基地局201B配下に居る
移動局203で上り周波数f1を使用していた局は、ハ
ンドオーバによって上り周波数f2で送信を行うことに
なり、妨害波が無くなる。
線基地局201Bは図4に示したRSSI値比較部23
4の比較処理によって妨害波がなくなったことを検出す
ることができる。そこで妨害波がなくなったことを検出
したそれぞれのB無線基地局201Bは、図2に示した
対RNC通報手段217でこれをRNC202に通知す
る。RNC202では、境界無線基地局201BXとし
てのB無線基地局201Bから送られてくるこれらの通
知を総合的に判断してコンプレスモードの解除を指示す
る(ステップS309)。これは、図2に示したコンプ
レスモード解除通知手段213によって行われる。
それぞれのB無線基地局201Bから妨害波がなくなっ
た旨の通知を受けてコンプレスモードを解除したが、こ
のような通知を不要として、所定時間コンプレスモード
を継続した後に一方的にコンプレスモードを解除するよ
うにしてもよい。もちろん、この場合にはB無線基地局
201Bの一部でコンプレスモードの要求が継続して出
されている状態も考えられる。RNC202はこのよう
な場合、コンプレスモードの要求の行われるB無線基地
局201Bの数やその後の要求の推移あるいは個々の要
求に妨害波の程度の通知を含ませた場合のその内容から
次にコンプレスモードを起動するタイミングを決定する
ことができる。
スモードの起動の要求があったときにRNC202が所
定の移動局203に対してコンプレスモードを実行させ
るようにしたが、朝の通勤時間帯のように移動局203
の移動が頻繁に行われる場合にはこのような要求が短時
間に集中することも予想される。このような場合には、
それぞれの要求に応じてコンプレスモードの指示を出す
代わりに、要求が集中している期間だけ、所定時間間隔
でコンプレスモードの起動と解除を繰り返すようにして
もよい。これにより、RNC202側の負担を軽減する
ことができる。また、曜日等によってコンプレスモード
の実行の要求が集中する時間帯が統計的に知られている
ような場合には、それぞれの無線基地局にRNC202
に対する通知を行わせることなく、コンプレスモードを
間欠的に実行し、それ以外の時間帯で実施例で説明した
ようなコンプレスモードの実行を制御するようにしても
よい。
によれば、コンプレスモード間欠実行指示手段によって
コンプレスモードを間欠的に実行させるようにしたの
で、従来のように一方的に連続して行うようにしたもの
と異なり、モードの実行されていない時間帯での通信品
質の低下をなくすことができる。
地局が実際の受信電界強度と呼数から想定される受信電
界強度の双方から妨害波の存在を判別したのときのみコ
ンプレスモードが実行されるので、コンプレスモードの
実行を必要な場合のみに限定することができ、通信品質
の劣化が生じる時間的な範囲を抑えることができる。
にコンプレスモードを実行する請求項1記載の発明で、
更にその実行を予め定めた時間帯に限定することにした
ので、通信の個々の状況を把握することなく画一的な処
理が可能になり、コンプレスモードの開始や解除のため
の制御が単純化する。
地局は妨害波を測定することができるので、妨害波がな
くなったときには無線網制御装置にこれを通知して、コ
ンプレスモードを早期に解除させることができ、それに
よる不具合を最小限に抑えることができる。
地局は、妨害波の存在による受信電界の強度が予め定め
た許容範囲を越えないと判別されたときコンプレスモー
ドの解除を要求することにし、妨害波とコンプレスモー
ドとの折り合いを図っている。
が隣接チャネルの送信波の周波数に影響を与えていると
いう前提の下で、このような環境の移動局に限定してコ
ンプレスモードを設定することにしたので、対象となる
無線基地局および移動局を限定し、コンプレスモードの
実行中における通信品質の劣化を最小限に止めている。
ムの概要を表わしたシステム構成図である。
を表わしたブロック図である。
地局によるそれぞれのセクタの配置の概要を示した説明
図である。
成を表わしたブロック図である。
分布を表わした特性図である。
表わした特性図である。
なるサービスエリア内に入って、依然として前の周波数
で通信を行っている状態を示した説明図である。
流れを表わした流れ図である。
の移動局と通信を行っている様子を表わした説明図であ
る。
波数帯のサービスエリアが存在する場合を示した説明図
である。
御装置) 2031 第1の移動局 2032 第2の移動局 205 サービスエリア 212 コンプレスモード起動通知手段 213 コンプレスモード解除通知手段 214 通知対象特定手段 216 妨害波検出手段 217 対RNC通報手段 241 送信波 242、243 ノイズ成分
Claims (6)
- 【請求項1】 送信データの送出区間を狭めてこれによ
って空いた区間に自己の送信周波数以外の予め定めた周
波数の信号が存在するかどうかを検索するモードとして
のコンプレスモードを間欠的に実行するタイミングを指
示するコンプレスモード間欠実行指示手段を備えた無線
網制御装置と、 このコンプレスモード間欠実行指示手段の指示に基づい
てコンプレスモードを実行し、前記予め定めた周波数の
信号が存在したときはこの周波数の信号を受信する無線
基地局にハンドオーバする移動局とを具備することを特
徴とするハンドオーバシステム。 - 【請求項2】 自己と通信を行っている移動局の呼数を
算出する呼数算出手段と、この呼数算出手段の算出した
呼数から受信電界強度を予測する受信電界強度予測手段
と、実際の受信電界強度を測定する受信電界強度測定手
段と、この受信電界強度測定手段によって測定した受信
電界強度が前記受信電界強度予測手段によって予測され
た受信電界強度をどの程度超過するかによって妨害波が
存在するかどうかを判別する妨害波判別手段と、この妨
害波判別手段が妨害波の存在を判別したとき前記無線網
制御装置に対して移動局のコンプレスモードの実行開始
を要求するコンプレスモード実行開始要求手段とを備え
た無線基地局と、 この無線基地局の前記コンプレスモード実行開始要求手
段がコンプレスモードの実行を要求してきたときコンプ
レスモードの実行を指示する無線網制御装置と、 この無線網制御装置による指示によってコンプレスモー
ドを実行し、前記予め定めた周波数の信号が存在したと
きはこの周波数の信号を受信する無線基地局にハンドオ
ーバする移動局とを具備することを特徴とするハンドオ
ーバシステム。 - 【請求項3】 前記コンプレスモード実行指示手段は、
予め定めた時間帯に限定して所定の周期で間欠的にコン
プレスモードを実行するタイミングを指示する手段であ
ることを特徴とする請求項1記載のハンドオーバシステ
ム。 - 【請求項4】 前記無線基地局は、前記移動局がコンプ
レスモードの実行中に前記妨害波判別手段によって妨害
波が存在するかどうかを判別し、妨害波が存在しないこ
とが判別されたときコンプレスモードの解除を要求する
コンプレスモード解除要求手段を具備することを特徴と
する請求項2記載のハンドオーバシステム。 - 【請求項5】 前記無線基地局は、前記移動局がコンプ
レスモードの実行中に前記妨害波判別手段によって妨害
波が存在するかどうかを判別し、妨害波の存在による受
信電界の強度が予め定めた許容範囲を越えないと判別さ
れたときコンプレスモードの解除を要求するコンプレス
モード解除要求手段を具備することを特徴とする請求項
2記載のハンドオーバシステム。 - 【請求項6】 コンプレスモードが指示される無線基地
局は、第1および第2の2種類の送信周波数の信号を受
信する領域における第1の送信周波数の信号のみを受信
する領域と隣接した境界領域の部分であり、かつ第1お
よび第2の送信周波数の信号は周波数的に互いに隣接し
ていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の
ハンドオーバシステム。
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