JP2003077896A - エッチング方法 - Google Patents

エッチング方法

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JP2003077896A
JP2003077896A JP2001264500A JP2001264500A JP2003077896A JP 2003077896 A JP2003077896 A JP 2003077896A JP 2001264500 A JP2001264500 A JP 2001264500A JP 2001264500 A JP2001264500 A JP 2001264500A JP 2003077896 A JP2003077896 A JP 2003077896A
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gas
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sic
dielectric constant
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Satoshi Fuse
暁志 布瀬
Kiwamu Fujimoto
究 藤本
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Tokyo Electron Ltd
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Tokyo Electron Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機Si系低誘電率膜をマスクとして被処理
体のSiC部分をエッチングガスのプラズマによりエッ
チングする場合に、エッチングレートおよび有機Si系
低誘電率膜に対するエッチング選択比を高くしてエッチ
ングすることができるエッチング方法を提供すること。 【解決手段】 SiC膜61と、その上に形成された有
機Si系低誘電率膜62とを有する構造において、有機
Si系低誘電率膜62をマスクとしてSiC膜61をエ
ッチングガスのプラズマによりエッチングするに際し、
エッチングガスとして、CHを含有するガスまた
はCHFを含有するガスを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、SiC部分または
SiN部分を有する被処理体、例えば、バリア層として
のSiC膜またはSiN膜とその上に形成された層間絶
縁膜とを有する半導体ウエハを処理容器内に収容し、被
処理体のSiC部分またはSiN部分をエッチングガス
のプラズマによりエッチングするエッチング方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの配線工程では、配線層
間には層間絶縁膜が形成されており、配線層を導通させ
るために層間絶縁膜をエッチングする。この場合に、層
間絶縁層の下にはバリア層としてSiC膜やSiN膜が
形成される。そして、配線パターンを形成するために、
層間絶縁膜に引き続いてSiC膜やSiN膜をエッチン
グする場合には、これらは層間絶縁膜をマスクとしてエ
ッチングされることとなる。
【0003】一方、半導体デバイスにおいては、さらな
る高速化の要求から、層間絶縁膜として低誘電率材料が
用いられつつある。このような低誘電率材料としては有
機Si系のものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、SiC膜を
エッチングする技術としては、特開昭57−12443
8号公報にはCFおよびOを用いる技術が開示され
ており、特開昭62−216335号公報にはCF
CHFおよびOを用いる技術が開示されており、特
開平4−293234号公報にはCHFおよびArを
用いる技術が開示されているが、これらの技術ではエッ
チングレートがいずれも10nm/min程度であり必
ずしも十分とはいえない。また、これらの技術で有機S
i系低誘電率膜をマスクとしてSiC膜をエッチングす
る場合には、エッチングレートが小さいことに加えて上
層の有機Si系低誘電率膜に対する選択比が十分ではな
いという問題がある。
【0005】また、SiN膜についても十分なエッチン
グレートを維持しつつ有機Si系低誘電率膜に対するエ
ッチング選択比を高くしてエッチングする技術は未だ得
られていない。
【0006】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、十分なエッチングレートで被処理体のSiC
部分をエッチングすることができるエッチング方法を提
供することを目的とする。また、有機Si系低誘電率膜
をマスクとして被処理体のSiC部分をエッチングする
場合に、エッチングレートおよび有機Si系低誘電率膜
に対するエッチング選択比を高くしてエッチングするこ
とができるエッチング方法を提供することを目的とす
る。さらに、有機Si系低誘電率膜をマスクとして被処
理体のSiN部分をエッチングする場合に、エッチング
レートおよび有機Si系低誘電率膜に対するエッチング
選択比を高くしてエッチングすることができるエッチン
グ方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、SiC膜
等のSiC部分を含む被処理体を処理容器に収容し、そ
のSiC部分をエッチングガスのプラズマによりエッチ
ングする際に、高いエッチングレートでSiC部分をエ
ッチングすることができるエッチングガスについて検討
を重ねた結果、CHを含むガス、CHFを含む
ガスが有効であることを見出した。また、CH
含むガス、CHFを含むガスはSiCの有機Si系低
誘電率膜に対するエッチング選択比を高める作用がある
ことを見出した。本発明者等はまた、SiN膜等のSi
N部分を含む被処理体を処理容器に収容し、有機Si系
低誘電率膜をマスクとしてSiN部分をエッチングする
場合に、エッチングレートおよび有機Si系低誘電率膜
に対するエッチング選択比を高くすることができるエッ
チングガスについて検討を重ねた結果、CHおよ
びOを含むガスが有効であることを見出した。
【0008】本発明はこのような知見に基づいてなされ
たものであり、本発明の第1の観点によれば、SiC部
分を含む被処理体を処理容器内に収容し、被処理体のS
iC部分をエッチングガスのプラズマによりエッチング
するエッチング方法であって、エッチングガスとしてC
を含むガスを用いることを特徴とするエッチン
グ方法が提供される。
【0009】上記本発明の第1の観点において、前記ガ
スとしてさらにOを含むものを用いることができ、ま
た、さらにArを含むものを用いることができる。
【0010】本発明の第2の観点によれば、SiC部分
を含む被処理体を処理容器内に収容し、被処理体のSi
C部分をエッチングガスのプラズマによりエッチングす
るエッチング方法であって、エッチングガスとしてCH
Fを含むガスを用いることを特徴とするエッチング方
法が提供される。
【0011】上記本発明の第2の観点において、前記ガ
スとしてさらにOを含むものを用いることができる。
また、Oに代えてまたはOに加えてCFガスを含
むものを用いることができる。さらに、これらのいずれ
かにおいてさらにArを含むものを用いることができ
る。
【0012】上記第1の観点、第2の観点において、被
処理体のSiC部分を有機Si系低誘電率膜をマスクと
してSiCのエッチングを行うことにより、上述のよう
に有機Si系低誘電率膜に対するエッチング選択比を高
くすることができる。
【0013】本発明の第3の観点によれば、SiN部分
を含む被処理体を処理容器内に収容し、被処理体のSi
N部分をエッチングガスのプラズマによりエッチングす
るエッチング方法であって、エッチングガスとしてCH
およびOを含むガスを用い、前記SiN部分を
有機Si系低誘電率膜をマスクとしてエッチングするこ
とを特徴とするエッチング方法が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明を実
施するためのドライエッチング装置を示す概略断面図で
ある。
【0015】このエッチング装置1は、電極板が上下平
行に対向し、一方にプラズマ形成用電源が接続された容
量結合型平行平板エッチング装置として構成されてい
る。
【0016】このエッチング処理装置1は、例えば表面
がセラミック溶射処理されたアルミニウムからなる円筒
形状に成形されたチャンバー2を有しており、このチャ
ンバー2は保安接地されている。前記チャンバー2内に
は例えばシリコンからなり、その上に所定の膜が形成さ
れた半導体ウエハ(以下単に「ウエハ」と記す)Wを水
平に載置し、下部電極として機能するサセプタ3が支持
部材4に支持された状態で設けられている。この支持部
材4はセラミックなどの絶縁板5を介して、図示しない
昇降装置の支持台6により支持されており、この昇降機
構によってサセプタ3が昇降可能となっている。支持台
6の下方中央の大気部分は、ベローズ7で覆われてお
り、チャンバー2内と大気部分とが分離されている。
【0017】前記支持部材4の内部には、冷媒室8が設
けられており、この冷媒室8には、例えばガルデンなど
の冷媒が冷媒導入管8aを介して導入されて循環し、そ
の冷熱が前記サセプタ3を介して前記ウエハWに対して
伝熱され、これによりウエハWの処理面が所望の温度に
制御される。また、被処理体であるウエハWの裏面に、
伝熱媒体、例えばHeガスなどを供給するためのガス通
路9が設けられており、この伝熱媒体を介してサセプタ
3の冷熱がウエハWに伝達されウエハWが所定の温度に
維持される。
【0018】前記サセプタ3は、その上中央部が凸状の
円板状に成形され、その上に絶縁材の間に電極12が介
在されてなる静電チャック11が設けられており、電極
12に接続された直流電源13から直流電圧が印加され
ることにより、例えばクーロン力によってウエハWを静
電吸着する。前記サセプタ3の上端周縁部には、静電チ
ャック11上に載置されたウエハWを囲むように、エッ
チングの均一性を向上させるための環状のフォーカスリ
ング15が配置されている。
【0019】前記サセプタ3の上方には、このサセプタ
3と平行に対向して上部電極として機能するシャワーヘ
ッド21が設けられている。このシャワーヘッド21
は、絶縁材22を介して、チャンバー2の上部に支持さ
れており、サセプタ3との対向面24には多数の吐出孔
23を有している。なお、サセプタ3とシャワーヘッド
21とは、例えば25〜55mm程度離間され、この距
離は前記昇降機構により調節可能である。
【0020】前記シャワーヘッド21の中央にはガス導
入口26が設けられ、さらにこのガス導入口26には、
ガス供給管27が接続されており、さらにこのガス供給
管27には、バルブ28を介して、エッチングガス供給
源30が接続されている。そして、エッチングガス供給
源30から、所定のエッチングガスが供給される。
【0021】このエッチングガス供給源30は、SiC
膜をエッチングする場合には、CH FまたはCH
ガス源、CFガス源、Oガス源、およびArガス
源から、それぞれCHFガスまたはCHガス、
CFガス、Oガス、およびArガスを供給するよう
な構成にされる。一方、SiN膜をエッチングする場合
には、CHガス源、Oガス源、およびArガス
源から、それぞれCH ガス、Oガス、およびA
rガスを供給するような構成にされる。
【0022】前記チャンバー2の側壁底部近傍には排気
管31が接続されており、この排気管31には排気装置
35が接続されている。排気装置35はターボ分子ポン
プなどの真空ポンプを備えており、これによりチャンバ
ー2内を所定の減圧雰囲気、例えば1Pa以下の所定の
圧力まで真空引き可能なように構成されている。また、
チャンバー2の側壁にはゲートバルブ32が設けられて
おり、このゲートバルブ32を開にした状態でウエハW
が隣接するロードロック室(図示せず)との間で搬送さ
れるようになっている。
【0023】上部電極として機能するシャワーヘッド2
1には、高周波電源40が接続されており、その給電線
には整合器41が介在されている。この高周波電源40
は、例えば60MHzの周波数の高周波を供給する。ま
た、シャワーヘッド21にはローパスフィルター(LP
F)42が接続されている。
【0024】下部電極として機能するサセプタ3には、
高周波電源50が接続されており、その給電線には整合
器51が介在されている。この高周波電源50は、例え
ば2MHzの周波数の高周波を供給する。また、このサ
セプタ3にはハイパスフィルター(HPF)16が接続
されている。
【0025】次に、上記エッチング装置を用いてSiC
膜をエッチングする方法について説明する。ここでは、
図2の(a)に示すように、例えばCuからなる配線層
60上にバリア層としてのSiC膜61を形成し、その
上に有機Si系低誘電率膜からなる層間絶縁膜62を形
成した構造体において、レジスト層63をマスクとして
層間絶縁膜62をエッチングして図2の(b)に示す構
造を作成した後、層間絶縁膜62をマスクとしてSiC
膜をエッチングする。
【0026】ここで、有機Si系低誘電率膜を構成する
材料の典型例としては、以下に示す化学式を有するポリ
オルガノシロキサンを挙げることができる。
【化1】 ただし、化学式中、Rは、メチル基、エチル基、プロピ
ル基等のアルキル基、もしくはそれらの誘導体、または
フェニル基等のアリル基、もしくはその誘導体である。
【0027】このエッチングに際しては、上記エッチン
グ装置1のサセプタ3とシャワーヘッド21とのギャッ
プを例えば80mmに設定し、ゲートバルブ32を開放
して、図2の(b)に示すSiC膜61上に所定パター
ンにエッチングされた有機Si系低誘電率膜(low−
k膜)からなる層間絶縁膜62を有するウエハWをチャ
ンバー2内へ搬入し、サセプタ3上に載置する。そし
て、直流電源13からウエハWに直流電圧を印加してウ
エハWを静電チャック11によって静電吸着させる。次
いで、ゲートバルブ32を閉じ、排気装置35によっ
て、チャンバー2内を所定の真空度まで真空引きする。
【0028】この状態でエッチングガス供給源30から
所定のエッチングガスをチャンバー2内へ供給する。こ
こではSiC膜61をエッチングするために、エッチン
グガス供給源30は、CHFまたはCHガス
源、CFガス源、Oガス源、およびArガス源を有
しており、これらから、それぞれCHFガスまたはC
ガス、CFガス、Oガス、およびArガス
をチャンバー2内へ供給する。そして、高周波電源40
からシャワーヘッド21に所定の周波数の高周波電力を
印加し、これにより、上部電極としてのシャワーヘッド
21と下部電極としてのサセプタ3との間に高周波電界
を生じさせ、上記CHFガスまたはCH ガス、
CFガス、Oガス、およびArガスをプラズマ化
し、図2の(c)に示すように、これらをSiC膜61
に作用させてSiC膜61のエッチングを進行させる。
このとき、高周波電源50から下部電極であるサセプタ
3に所定の周波数の高周波電力を印加してプラズマ中の
イオンをサセプタ3側へ引き込むようにする。
【0029】この際に、CHFを用いた場合にはCH
F、CF、O、およびArの相乗効果により高い
エッチングレートが得られるとともに、主にCHFお
よびArの作用により、SiC膜61のlow−k膜6
2に対するエッチング選択比を高いものとすることがで
きる。具体的には、SiC膜のエッチングレートを20
nm/min以上、low−k膜に対するエッチング選
択比を10以上とすることができる。また、CHFの
代わりにCHを用いた場合には、CHFを用い
た場合よりもエッチング選択比は多少劣るが、同様に高
いエッチングレートを得ることができる。これらのガス
の中で、CHFはSiC膜を選択的にエッチングして
エッチング選択比を高める効果を有する。CH
CHFと同様の作用を及ぼすが、CHFよりもエッ
チング選択比を高める効果は多少劣る。また、Arもシ
ョルダー部分のエッチング選択比を高める効果を有す
る。
【0030】次に、実際にポリメチルシロキサンを主成
分とするlow−k膜をマスクとしてSiC膜をエッチ
ングした結果について説明する。まず、図1に示した装
置を用い、チャンバー内の圧力を6.65Paとし、シ
ャワーヘッドにプラズマ形成用の60MHzの高周波電
力を供給し、サセプタにイオン引き込み用の2MHzの
高周波電力を供給し、エッチングガス組成および流量、
ならびに高周波電力を表1のように種々変化させてエッ
チングを行った。なお、サセプタとシャワーヘッドとの
ギャップは35mmとした。
【0031】
【表1】
【0032】その結果、表1に示すように、エッチング
ガスとしてCHまたはCHFを含むものを用い
ることにより、エッチングレートが20nm/min以
上となることが確認された。また、これらはいずれもl
ow−k膜に対するエッチング選択比がlow−k膜の
ショルダー部分で10以上であった。
【0033】次いで、エッチング装置として、図1とは
異なり、サセプタのみに高周波電力を供給し、サセプタ
とシャワーヘッドとの間の空間に水平磁界を形成するダ
イポールリングマグネットを具備し、マグネトロンプラ
ズマエッチングを行う装置を用い、チャンバー内の圧力
を9.98Paとし、サセプタに13.56MHzの高
周波電力を供給し、エッチングガスを表1のNo.5と
同様にCHFおよびOガスのみとし、これらガスの
流量および高周波電力を表2のように変化させてエッチ
ングを行った。なお、サセプタとシャワーヘッドとのギ
ャップは27mmとした。
【0034】
【表2】
【0035】その結果、表2に示すように、エッチング
レートが130nm/min以上、エッチング選択比が
10.7以上という値が得られた。
【0036】次に、上記エッチング装置を用いてSiN
膜をエッチングする方法について説明する。ここでは、
上記SiC膜の代わりにSiN膜を設けた構造、すなわ
ち図3の(a)に示すように、例えばCuからなる配線
層60上にバリア層としてのSiN膜64を形成し、そ
の上に有機Si系低誘電率膜からなる層間絶縁膜62を
形成した構造体において、レジスト層63をマスクとし
て層間絶縁膜62をエッチングして図3の(b)に示す
構造を作成した後、層間絶縁膜62をマスクとしてSi
N膜をエッチングする。
【0037】このエッチングに際しては、上記エッチン
グ装置1のサセプタ3とシャワーヘッド21とのギャッ
プを例えば80mmに設定し、ゲートバルブ32を開放
して、図3の(b)に示すSiN膜64上に所定パター
ンにエッチングされた有機Si系低誘電率膜(low−
k膜)からなる層間絶縁膜62を有するウエハWをチャ
ンバー2内へ搬入し、サセプタ3上に載置し、静電チャ
ック11にて静電吸着させた後、ゲートバルブ32を閉
じ、排気装置35によって、チャンバー2内を所定の真
空度まで真空引きする。
【0038】この状態でエッチングガス供給源30から
所定のエッチングガスをチャンバー2内へ供給する。こ
こではSiN膜64をエッチングするために、エッチン
グガス供給源30は、CHガス源、Oガス源、
およびArガス源を有しており、これらから、それぞれ
CHガス、Oガス、およびArガスをチャンバ
ー2内へ供給する。そして、高周波電源40からシャワ
ーヘッド21に所定の周波数の高周波電力を印加し、こ
れにより、上部電極としてのシャワーヘッド21と下部
電極としてのサセプタ3との間に高周波電界を生じさ
せ、上記CH ガス、Oガス、およびArガスを
プラズマ化し、図3の(c)に示すように、これらをS
iN膜64に作用させてSiN膜64のエッチングを進
行させる。このとき、高周波電源50から下部電極であ
るサセプタ3に所定の周波数の高周波電力を印加してプ
ラズマ中のイオンをサセプタ3側へ引き込むようにす
る。この際に、Ar量に応じてチャンバー2内のガス圧
力を調整してエッチングを行う。
【0039】このようにエッチングガスとしてCH
およびOを上記所定比率で導入し、Ar量に応じて
チャンバー2内のガス圧力を調整することにより、エッ
チングレートを高く維持したまま、SiN膜のlow−
k膜に対するエッチング選択比を上昇させることができ
る。
【0040】具体的には、図4に示すような関係が得ら
れる。図4は、CHを0.01L/min、O
を0.01L/minの流量に固定し、Ar流量をAr
/(CH+O)が0〜15に対応する0〜0.
3L/minの範囲、チャンバー内ガス圧力を好ましい
範囲である1.3〜12.0Paの間で変化させてSi
N膜をエッチングした結果を示す図である。ここでは、
シャワーヘッドに60MHz、1500Wの高周波電力
を印加し、サセプタに2MHz、100Wの高周波電力
を印加した。この図に示すように、図4の斜線の領域で
SiN膜のエッチングレートが100nm/min以上
でlow−k膜に対するエッチング選択比が10以上と
なった。すなわち、Ar流量が0〜0.3L/min、
チャンバー内ガス圧力が1.3〜12.0Paの範囲に
おいて、Ar流量に応じて適正なガス圧力があることが
わかる。
【0041】また、上部電極であるシャワーヘッド21
における高周波電圧のピークトゥピーク(peak to pea
k)値Vppの値が300V以下であることが好ましい。
このようにVppを規定することによりlow−k膜に対
するエッチング選択比30以上という高い値を得ること
ができる。
【0042】次に、好ましい条件の範囲内で実際にlo
w−k膜をマスクとしてSiN膜をエッチングした結果
について説明する。ここでは、low−k膜としてポリ
メチルシロキサンを主成分とするものを用い、エッチン
グガスとして、CHを0.01L/min、O
を0.01L/min、Arを0.1L/minの流量
でチャンバー内に導入し、チャンバー内の圧力を6.6
5Paとし、シャワーヘッドにプラズマ形成用の60M
Hz、1500Wの高周波電力を供給し、サセプタにイ
オン引き込み用の2MHz、100Wの高周波電力を供
給してエッチングを行った。なお、サセプタとシャワー
ヘッドとのギャップは35mmとした。その結果、エッ
チングレートは、センターで232.5nm/min、
エッジで250.0nm/minであり、エッチング選
択比はlow−k膜のショルダー部分で10以上であっ
た。この際のVppの値は252Vであった。
【0043】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
ることなく種々変形が可能である。例えば上記実施の形
態ではSiC膜のエッチングについて有機Si系低誘電
率膜の下層に形成されたもののエッチングについて示し
たが、これに限るものではない。また、有機Si系低誘
電率膜としてポリオルガノシロキサンを用いたがこれに
限るものではない。さらに、上記実施形態では、エッチ
ング装置として、チャンバー内に上部電極としてのシャ
ワーヘッドおよび下部電極としてのサセプタを対向する
ように設け、サセプタにウエハを支持させた状態で、エ
ッチングガスを導入しつつ、シャワーヘッドにプラズマ
形成用の高周波電力を印加し、サセプタにイオン引き込
み用の高周波電力を印加する構成のものを用いたが、こ
れに限るものではなく、例えば、上部電極および下部電
極のいずれか一方に高周波電力を印加する構造のもので
あってもよいし、また、磁界を重畳させたマグネトロン
プラズマエッチングを行うものであってもよい。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
CHを含むガスまたはCHFを含むガスでSi
Cをエッチングすることにより、高いエッチングレート
を得ることができる。また、CHを含むガスまた
はCHFを含むガスで有機Si系低誘電率膜をマスク
としてSiCをエッチングすれば、エッチングレートお
よび有機Si系低誘電率膜に対するエッチング選択比を
高くしてエッチングすることができる。また、CH
およびOを含むガスで有機Si系低誘電率膜をマス
クとしてSiNをエッチングすることにより、エッチン
グレートおよび有機Si系低誘電率膜に対するエッチン
グ選択比を高くしてエッチングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエッチング方法を実施するためのドラ
イエッチング装置の一例を示す概略断面図。
【図2】配線層の上にSiC膜が形成され、さらにその
上に有機Si系低誘電率膜が形成された構造体、および
その構造体において有機Si系低誘電率膜に引き続いて
SiC膜をエッチングする状態を示す断面図。
【図3】配線層の上にSiN膜が形成され、さらにその
上に有機Si系低誘電率膜が形成された構造体、および
その構造体において有機Si系低誘電率膜に引き続いて
SiN膜をエッチングする状態を示す断面図。
【図4】SiN膜のエッチングにおいて、Ar量および
ガス圧力と、SiN膜のエッチングレートおよびSiN
膜の有機Si系低誘電率膜に対するエッチング選択比と
の関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1;エッチング装置 2;チャンバー 3;サセプタ 21;シャワーヘッド 30;エッチングガス供給源 40,50;高周波電源 61;SiC膜 62;層間絶縁膜(有機Si系低誘電率膜) 64;SiN膜 W;半導体ウエハ
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Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SiC部分を含む被処理体を処理容器内
    に収容し、被処理体のSiC部分をエッチングガスのプ
    ラズマによりエッチングするエッチング方法であって、
    エッチングガスとしてCHを含むガスを用いるこ
    とを特徴とするエッチング方法。
  2. 【請求項2】 前記ガスはさらにOを含むことを特徴
    とする請求項1に記載のエッチング方法。
  3. 【請求項3】 前記ガスはさらにArを含むことを特徴
    とする請求項2に記載のエッチング方法。
  4. 【請求項4】 SiC部分を含む被処理体を処理容器内
    に収容し、被処理体のSiC部分をエッチングガスのプ
    ラズマによりエッチングするエッチング方法であって、
    エッチングガスとしてCHFを含むガスを用いること
    を特徴とするエッチング方法。
  5. 【請求項5】 前記ガスはさらにOを含むことを特徴
    とする請求項4に記載のエッチング方法。
  6. 【請求項6】 前記ガスはさらにCFを含むことを特
    徴とする請求項4または請求項5に記載のエッチング方
    法。
  7. 【請求項7】 前記ガスはさらにArを含むことを特徴
    とする請求項4から請求項6のいずれか1項に記載のエ
    ッチング方法。
  8. 【請求項8】 有機Si系低誘電率膜をマスクとして被
    処理体のSiC部分をエッチングすることを特徴とする
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のエッチン
    グ方法。
  9. 【請求項9】 SiN部分を含む被処理体を処理容器内
    に収容し、被処理体のSiN部分をエッチングガスのプ
    ラズマによりエッチングするエッチング方法であって、
    エッチングガスとしてCHおよびOを含むガス
    を用い、前記SiN部分を有機Si系低誘電率膜をマス
    クとしてエッチングすることを特徴とするエッチング方
    法。
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