JP2003076183A - 加熱定着装置 - Google Patents
加熱定着装置Info
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- JP2003076183A JP2003076183A JP2001269810A JP2001269810A JP2003076183A JP 2003076183 A JP2003076183 A JP 2003076183A JP 2001269810 A JP2001269810 A JP 2001269810A JP 2001269810 A JP2001269810 A JP 2001269810A JP 2003076183 A JP2003076183 A JP 2003076183A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 プリント速度の高速化に伴なう定着部におけ
る後方トナー飛び散り現象の悪化対策と、記録材に含ま
れる炭酸カルシウム等の填料によるコンタミネーション
対策の両立を行なう。 【解決手段】 トナーと同極性のバイアスを定着部材に
印加し、かつ定着ニップの記録材搬送方向の下流側に除
電手段を設けた定着装置において、前記定着装置に設け
た通紙枚数情報によって、定着部材へのバイアス印加量
を制御する手段を備えたこと。
る後方トナー飛び散り現象の悪化対策と、記録材に含ま
れる炭酸カルシウム等の填料によるコンタミネーション
対策の両立を行なう。 【解決手段】 トナーと同極性のバイアスを定着部材に
印加し、かつ定着ニップの記録材搬送方向の下流側に除
電手段を設けた定着装置において、前記定着装置に設け
た通紙枚数情報によって、定着部材へのバイアス印加量
を制御する手段を備えたこと。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真式プリン
ター、複写機、及び、静電記録装置等の画像形成装置に
用いられる、記録材上にトナー等を定着させる加熱定着
装置に関するものである。
ター、複写機、及び、静電記録装置等の画像形成装置に
用いられる、記録材上にトナー等を定着させる加熱定着
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式の複写機、プリンタ
ー等の多くは、定着手段として熱効率、安全性の良好な
接触加熱型の熱ローラ定着方式や、省エネルギータイプ
のフィルム加熱方式を採用している。
ー等の多くは、定着手段として熱効率、安全性の良好な
接触加熱型の熱ローラ定着方式や、省エネルギータイプ
のフィルム加熱方式を採用している。
【0003】熱ローラ定着方式の加熱定着装置は、図3
に示すように、内部にハロゲンヒータ37を内包する加
熱用回転体としての加熱ローラ31(以下、定着ロー
ラ)と、該定着ローラ31に圧接させた加圧用回転体と
しての加圧ローラ32を基本構成とする。この一対のロ
ーラを回転させ、この一対のローラで形成される圧接ニ
ップ部(以下、定着ニップ部)に未定着画像(トナー画
像)を担持した記録材P(転写材シート・静電記録紙・
エレクトロファックス紙・印字用紙等)を導入し搬送さ
せることで、定着ローラ31からの熱と定着ニップ部の
加圧力により、未定着画像を記録材Pに永久固着画像と
して熱圧定着させる装置である。
に示すように、内部にハロゲンヒータ37を内包する加
熱用回転体としての加熱ローラ31(以下、定着ロー
ラ)と、該定着ローラ31に圧接させた加圧用回転体と
しての加圧ローラ32を基本構成とする。この一対のロ
ーラを回転させ、この一対のローラで形成される圧接ニ
ップ部(以下、定着ニップ部)に未定着画像(トナー画
像)を担持した記録材P(転写材シート・静電記録紙・
エレクトロファックス紙・印字用紙等)を導入し搬送さ
せることで、定着ローラ31からの熱と定着ニップ部の
加圧力により、未定着画像を記録材Pに永久固着画像と
して熱圧定着させる装置である。
【0004】一方、フィルム加熱方式の定着装置は、図
4に示すように、加熱体(以下、ヒータ)33に加熱用
回転体としての耐熱性フィルム34(以下、定着フィル
ム)を、加圧用回転体としての加圧ローラ32で密着さ
せて摺動搬送させ、定着フィルム34を挟んでヒータ3
3と加圧ローラ32とで形成される定着ニップ部に未定
着画像を担持した記録材Pを導入し定着フィルム34と
一緒に搬送させることで、定着フィルム34を介して付
与されるヒータ33からの熱と定着ニップ部の加圧力に
より、未定着画像を記録材Pに永久固着画像として熱圧
定着させる装置である。
4に示すように、加熱体(以下、ヒータ)33に加熱用
回転体としての耐熱性フィルム34(以下、定着フィル
ム)を、加圧用回転体としての加圧ローラ32で密着さ
せて摺動搬送させ、定着フィルム34を挟んでヒータ3
3と加圧ローラ32とで形成される定着ニップ部に未定
着画像を担持した記録材Pを導入し定着フィルム34と
一緒に搬送させることで、定着フィルム34を介して付
与されるヒータ33からの熱と定着ニップ部の加圧力に
より、未定着画像を記録材Pに永久固着画像として熱圧
定着させる装置である。
【0005】前者は比較的高速の大型機に、後者は比較
的低速の小型機に用いられることが多い。
的低速の小型機に用いられることが多い。
【0006】以上のような定着装置を用いた電子写真式
プリンター等の画像形成装置は、近年画質の向上ととも
に、プリント速度の高速化が強く求められている。高速
化の実現のため、メインモータの出力を大きくして加圧
ローラ32や定着フィルム34等の回転速度の高速化す
るとともに、高速化により定着ニップ部での滞留時間が
短縮された記録材Pに充分な熱エネルギーを供給するた
め、定着温度アップ、定着ニップの拡大、ヒータ基板や
定着フィルム34の材質の熱伝導性アップ等の改良が必
要である。
プリンター等の画像形成装置は、近年画質の向上ととも
に、プリント速度の高速化が強く求められている。高速
化の実現のため、メインモータの出力を大きくして加圧
ローラ32や定着フィルム34等の回転速度の高速化す
るとともに、高速化により定着ニップ部での滞留時間が
短縮された記録材Pに充分な熱エネルギーを供給するた
め、定着温度アップ、定着ニップの拡大、ヒータ基板や
定着フィルム34の材質の熱伝導性アップ等の改良が必
要である。
【0007】しかしながらこれら改良の実施により、定
着部における弊害が生じやすくなる。
着部における弊害が生じやすくなる。
【0008】一例として、図4のフィルム加熱方式の定
着器の定着ニップ導入部の断面図に示すように、定着ニ
ップ導入部の直前において、記録材P上のトナーTが部
分的に記録材搬送方向の上流側に吹き飛ばされるような
現象(以下、後方トナー飛び散り現象)が発生し、プリ
ント速度を高速にすればするほど、この現象は悪化する
傾向にある。
着器の定着ニップ導入部の断面図に示すように、定着ニ
ップ導入部の直前において、記録材P上のトナーTが部
分的に記録材搬送方向の上流側に吹き飛ばされるような
現象(以下、後方トナー飛び散り現象)が発生し、プリ
ント速度を高速にすればするほど、この現象は悪化する
傾向にある。
【0009】この後方トナー飛び散り現象の発生メカニ
ズムとしては、記録材Pに含まれる水分は定着ニップ部
における加熱により水蒸気となるが、高速化に伴って定
着温度をアップすると水蒸気の発生量も多くなり、逃げ
場を求めた水蒸気が定着ニップの前後方向に強く吹き出
るようになる。同時に記録材Pの搬送速度も速くなって
いるため、定着ニップ導入部において、記録材P上の未
定着トナーTには定着ニップから吹き出す水蒸気の速度
に記録材Pの搬送速度を合成した風速で水蒸気が吹き付
けられるため、記録材Pに対する付着力が弱く、水蒸気
流の影響を受けやすいトナー像の一部が、水蒸気の風圧
によって吹き飛ばされたと考えられる。
ズムとしては、記録材Pに含まれる水分は定着ニップ部
における加熱により水蒸気となるが、高速化に伴って定
着温度をアップすると水蒸気の発生量も多くなり、逃げ
場を求めた水蒸気が定着ニップの前後方向に強く吹き出
るようになる。同時に記録材Pの搬送速度も速くなって
いるため、定着ニップ導入部において、記録材P上の未
定着トナーTには定着ニップから吹き出す水蒸気の速度
に記録材Pの搬送速度を合成した風速で水蒸気が吹き付
けられるため、記録材Pに対する付着力が弱く、水蒸気
流の影響を受けやすいトナー像の一部が、水蒸気の風圧
によって吹き飛ばされたと考えられる。
【0010】この現象は記録材Pの電気抵抗や表面性等
で大きく左右されるが、特に横線のように記録材の搬送
方向に垂直なパターンのトナー像で最も発生しやすい。
で大きく左右されるが、特に横線のように記録材の搬送
方向に垂直なパターンのトナー像で最も発生しやすい。
【0011】同様に、熱ローラ定着方式の定着器におい
ても、図3に示すように、後方トナー飛び散り現象は発
生する。
ても、図3に示すように、後方トナー飛び散り現象は発
生する。
【0012】この現象の抑制対策として、従来トナーT
の記録材Pに対する静電的な付着力をアップさせる方法
が試みられている。
の記録材Pに対する静電的な付着力をアップさせる方法
が試みられている。
【0013】一例として、フィルム加熱方式において、
図5に示すように、表面から離型層34a−導電層−基
材層から成る定着フィルム34の導電層部にトナーTと
同極性のバイアスを所定量印加し、加圧ローラ32表面
の絶縁性離型層32aを挟んで、電界の作用により記録
材P上のトナーTを印字面側から反発電界によって押え
込む方式が行なわれている。
図5に示すように、表面から離型層34a−導電層−基
材層から成る定着フィルム34の導電層部にトナーTと
同極性のバイアスを所定量印加し、加圧ローラ32表面
の絶縁性離型層32aを挟んで、電界の作用により記録
材P上のトナーTを印字面側から反発電界によって押え
込む方式が行なわれている。
【0014】なお定着フィルム34の離型層34aは、
低抵抗の場合、記録材P上の転写電荷がリークし、記録
材Pへのトナー吸引力の低下によりオフセットしやす
く、また高抵抗の場合、通紙時に記録材Pの後端に相当
する部分が線状にチャージアップし、チャージアップし
た位置に相当する後続の記録材Pの画像を剥ぎ取る剥離
オフセットが起こりやすいため、適度な導電部材を混入
し抵抗値を適正化することでこれら画像不良を防止して
いる。
低抵抗の場合、記録材P上の転写電荷がリークし、記録
材Pへのトナー吸引力の低下によりオフセットしやす
く、また高抵抗の場合、通紙時に記録材Pの後端に相当
する部分が線状にチャージアップし、チャージアップし
た位置に相当する後続の記録材Pの画像を剥ぎ取る剥離
オフセットが起こりやすいため、適度な導電部材を混入
し抵抗値を適正化することでこれら画像不良を防止して
いる。
【0015】同様に、熱ローラ方式においても、表面に
離型層31aを設けた金属製円筒から成る定着ローラ3
1の金属製円筒部にトナーTと同極性のバイアスを所定
量印加する方式が行われている。
離型層31aを設けた金属製円筒から成る定着ローラ3
1の金属製円筒部にトナーTと同極性のバイアスを所定
量印加する方式が行われている。
【0016】さらに効果を高めるため、図6に示すよう
に、定着ニップの記録材搬送方向の下流側に接地された
導電ローラ41等の除電手段を設けて、定着ニップ通過
後の記録材Pの印字面の裏面に除電手段が接触するよう
な構成をとり、前記方式と同様に定着フィルム34にト
ナーTと同極性のバイアスを所定量印加することで、記
録材Pの抵抗を介して除電手段の接地部から印加したバ
イアスと逆極性の電荷を記録材Pの印字面の裏面に誘起
させ、誘起した電荷で逆極性であるトナーTを記録材P
に引き付け固定する方式が行われている。
に、定着ニップの記録材搬送方向の下流側に接地された
導電ローラ41等の除電手段を設けて、定着ニップ通過
後の記録材Pの印字面の裏面に除電手段が接触するよう
な構成をとり、前記方式と同様に定着フィルム34にト
ナーTと同極性のバイアスを所定量印加することで、記
録材Pの抵抗を介して除電手段の接地部から印加したバ
イアスと逆極性の電荷を記録材Pの印字面の裏面に誘起
させ、誘起した電荷で逆極性であるトナーTを記録材P
に引き付け固定する方式が行われている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに定着フィルム34にトナーTと同極性のバイアス
(以下、定着バイアス)を所定量印加する方式は、定着
フィルムと34加圧ローラ32の各離型層を挟んでの電
界作用が重要な役割を果たしているのだが、記録材P中
に含まれる紙粉や填料によって定着フィルム34の離型
層34aの表面は汚染されるため、記録材Pの通紙枚数
の増加に伴い離型層34aの表面抵抗は上昇、すなわち
通紙耐久経時により各離型層を挟んでの電界作用が強く
なる傾向があった。
うに定着フィルム34にトナーTと同極性のバイアス
(以下、定着バイアス)を所定量印加する方式は、定着
フィルムと34加圧ローラ32の各離型層を挟んでの電
界作用が重要な役割を果たしているのだが、記録材P中
に含まれる紙粉や填料によって定着フィルム34の離型
層34aの表面は汚染されるため、記録材Pの通紙枚数
の増加に伴い離型層34aの表面抵抗は上昇、すなわち
通紙耐久経時により各離型層を挟んでの電界作用が強く
なる傾向があった。
【0018】そのため、定着フィルム34の離型層34
a表面が汚染されていない新品状態の該表面抵抗に合わ
せ最適化した定着バイアスを印加し続けた場合、通紙耐
久初期は適正な電界作用を得られ画像不良を防止できる
が、通紙耐久経時は電界作用が過度に強まり記録材P中
に含まれるトナーTと逆極性の填料の離型層34a表面
への付着を促進してしまう。填料の付着は、定着フィル
ム34表面の離型性の低下や、静電的な吸着によるトナ
ー付着を引き起こした後、そのトナーTは加圧ローラ3
2表面に転移、蓄積され、最終的に記録材Pの印字面裏
面にトナー汚れとして付着することがあった。
a表面が汚染されていない新品状態の該表面抵抗に合わ
せ最適化した定着バイアスを印加し続けた場合、通紙耐
久初期は適正な電界作用を得られ画像不良を防止できる
が、通紙耐久経時は電界作用が過度に強まり記録材P中
に含まれるトナーTと逆極性の填料の離型層34a表面
への付着を促進してしまう。填料の付着は、定着フィル
ム34表面の離型性の低下や、静電的な吸着によるトナ
ー付着を引き起こした後、そのトナーTは加圧ローラ3
2表面に転移、蓄積され、最終的に記録材Pの印字面裏
面にトナー汚れとして付着することがあった。
【0019】また、通紙耐久経時で定着フィルム34の
離型層34a表面が汚染され抵抗が上昇した状態の該表
面抵抗に合わせ最適化した定着バイアスを印加し続けた
場合、通紙耐久初期では離型層34a表面の抵抗が低く
定着バイアスが洩れて電界作用が弱まってしまうため、
後方トナー飛び散り現象を抑制することは困難であっ
た。
離型層34a表面が汚染され抵抗が上昇した状態の該表
面抵抗に合わせ最適化した定着バイアスを印加し続けた
場合、通紙耐久初期では離型層34a表面の抵抗が低く
定着バイアスが洩れて電界作用が弱まってしまうため、
後方トナー飛び散り現象を抑制することは困難であっ
た。
【0020】そこで本発明は、このような従来の課題を
解決するものであり、後方トナー飛び散り現象の抑制
と、記録材の印字面裏面へのトナー汚れ防止を両立さ
せ、プリント速度を高速化しても良好な画像を得られる
定着装置を提供することを目的とする。
解決するものであり、後方トナー飛び散り現象の抑制
と、記録材の印字面裏面へのトナー汚れ防止を両立さ
せ、プリント速度を高速化しても良好な画像を得られる
定着装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、加熱源を備え記録材の未定着画像面と接
触する回転体と、該回転体表面を圧接する加圧部材とを
有し、前記回転体と前記加圧部材の圧接ニップ部に、未
定着画像が形成された記録材を導入し、通過させること
で未定着画像を記録材上に永久画像として定着させる加
熱定着装置において、少なくとも記録材が前記圧接ニッ
プ部を通過中、前記回転体にバイアスを印加する手段
と、前記圧接ニップ部の記録材搬送方向の下流側に記録
材の除電手段とを有するとともに、前記加熱定着装置に
関わる情報を読み出し及び書き込みする記憶手段と、前
記記憶手段の情報により前記回転体へのバイアス印加量
を制御する手段と、を有することを特徴とするものであ
る。
め、本発明は、加熱源を備え記録材の未定着画像面と接
触する回転体と、該回転体表面を圧接する加圧部材とを
有し、前記回転体と前記加圧部材の圧接ニップ部に、未
定着画像が形成された記録材を導入し、通過させること
で未定着画像を記録材上に永久画像として定着させる加
熱定着装置において、少なくとも記録材が前記圧接ニッ
プ部を通過中、前記回転体にバイアスを印加する手段
と、前記圧接ニップ部の記録材搬送方向の下流側に記録
材の除電手段とを有するとともに、前記加熱定着装置に
関わる情報を読み出し及び書き込みする記憶手段と、前
記記憶手段の情報により前記回転体へのバイアス印加量
を制御する手段と、を有することを特徴とするものであ
る。
【0022】また本発明は、前記記憶手段による記憶情
報が、通紙枚数情報であることを特徴とするものであ
る。
報が、通紙枚数情報であることを特徴とするものであ
る。
【0023】また本発明は、前記記憶手段に、あらかじ
め初期状態における前記回転体の物性値を記憶させてい
ることを特徴とするものである。
め初期状態における前記回転体の物性値を記憶させてい
ることを特徴とするものである。
【0024】また本発明は、前記情報が前記回転体の抵
抗特性値であることを特徴とするものである。
抗特性値であることを特徴とするものである。
【0025】[作用]すなわち、定着装置に設けた通紙
枚数情報によって、定着部材への定着バイアス印加量を
制御させることにより、定着フィルムや定着ローラの離
型層における通紙耐久による抵抗変化があっても、常に
適度な電界作用を維持できるため、後方トナー飛び散り
現象の抑制と、記録材の印字面裏面へのトナー汚れ防止
を両立させることができる。
枚数情報によって、定着部材への定着バイアス印加量を
制御させることにより、定着フィルムや定着ローラの離
型層における通紙耐久による抵抗変化があっても、常に
適度な電界作用を維持できるため、後方トナー飛び散り
現象の抑制と、記録材の印字面裏面へのトナー汚れ防止
を両立させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】次に本発明の好適な実施例の説明
として、まず実施例1について説明し、次に実施例2に
ついて夫々説明する。
として、まず実施例1について説明し、次に実施例2に
ついて夫々説明する。
【0027】<実施例1>
(電子写真画像形成装置)図1は、本発明の加熱定着装
置3を有する電子写真画像形成装置1の断面図である。
置3を有する電子写真画像形成装置1の断面図である。
【0028】図1において、像担持体たる感光ドラムH
は、OPC、アモルファスシリコン等の感光材料をアル
ミニウムやニッケル等のシリンダ状の基板上に形成して
構成されている。
は、OPC、アモルファスシリコン等の感光材料をアル
ミニウムやニッケル等のシリンダ状の基板上に形成して
構成されている。
【0029】まず初めに、感光ドラム11の表面は帯電
装置としての帯電ローラ12によって一様に帯電され
る。次に、露光手段であるレーザービーム13を画像情
報に応じてON/OFF制御し走査露光がなされ、感光
ドラム11上に静電潜像が形成される。この静電潜像は
現像装置14で現像され可視化される。現像方法として
は、ジャンピング現像法、2成分現像法等が用いられ、
イメージ露光と反転現像との組み合わせで用いられるこ
とが多い。
装置としての帯電ローラ12によって一様に帯電され
る。次に、露光手段であるレーザービーム13を画像情
報に応じてON/OFF制御し走査露光がなされ、感光
ドラム11上に静電潜像が形成される。この静電潜像は
現像装置14で現像され可視化される。現像方法として
は、ジャンピング現像法、2成分現像法等が用いられ、
イメージ露光と反転現像との組み合わせで用いられるこ
とが多い。
【0030】被記録材Pはカセット21から給紙ローラ
22によって取り出され、レジストローラ23に送られ
る。被記録材サイズは不図示のレジストセンサで行なっ
ても良い。被記録材Pはレジストローラ23によって、
感光ドラム11表面に形成されたトナー像と同期を取
り、感光ドラム11と転写ローラ15とで形成される転
写ニップ部に供給される。転写ニップ部において、感光
ドラム11上のトナー像は不図示の電源による転写バイ
アスの作用で被記録材Pに転写される。トナー像を保持
した被記録材Pは定着装置3へ搬送され、定着装置3の
ニップ部で加熱・加圧されてトナー像が被記録材P上に
定着され永久画像となり機外へ排出される。
22によって取り出され、レジストローラ23に送られ
る。被記録材サイズは不図示のレジストセンサで行なっ
ても良い。被記録材Pはレジストローラ23によって、
感光ドラム11表面に形成されたトナー像と同期を取
り、感光ドラム11と転写ローラ15とで形成される転
写ニップ部に供給される。転写ニップ部において、感光
ドラム11上のトナー像は不図示の電源による転写バイ
アスの作用で被記録材Pに転写される。トナー像を保持
した被記録材Pは定着装置3へ搬送され、定着装置3の
ニップ部で加熱・加圧されてトナー像が被記録材P上に
定着され永久画像となり機外へ排出される。
【0031】一方、転写後に感光ドラム11上に残留す
る転写残留トナーは、クリーニング装置16により感光
ドラム11表面より除去される。
る転写残留トナーは、クリーニング装置16により感光
ドラム11表面より除去される。
【0032】(加熱定着装置)図2は、本発明の加熱定
着装置の一例であるフィルム加熱方式の定着装置3の断
面図である。
着装置の一例であるフィルム加熱方式の定着装置3の断
面図である。
【0033】1.定着フィルム
図2において、エンドレスベルト状の耐熱性フィルム
(定着フィルム)34は、半円弧状のフィルムガイド部
材35に対して周長に余裕を持たせた形(テンションが
加わらない状態)で外嵌している。定着フィルム34
は、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES
等の低熱容量の耐熱性樹脂フィルム表面に、導電性プラ
イマー層を介してPTFE、PEA、FEP等を離型層
34aとしてコーティングした複合層フィルムである。
なお離型層34aは、前記した各種オフセットの防止の
ため導電部材を適量混入して抵抗値を適正化している。
(定着フィルム)34は、半円弧状のフィルムガイド部
材35に対して周長に余裕を持たせた形(テンションが
加わらない状態)で外嵌している。定着フィルム34
は、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES
等の低熱容量の耐熱性樹脂フィルム表面に、導電性プラ
イマー層を介してPTFE、PEA、FEP等を離型層
34aとしてコーティングした複合層フィルムである。
なお離型層34aは、前記した各種オフセットの防止の
ため導電部材を適量混入して抵抗値を適正化している。
【0034】本実施例では、初期表面抵抗値(導電性プ
ライマー層を接地した状態の定着フィルム34に対し、
コロナ帯電器にて−150μAを5秒間チャージさせた
直後の定着フィルム34表面の表面電位値を採用)が−
200V〜−50Vを示す定着フィルム34を使用し
た。また、後述する定着バイアスを印加するため、前記
導電性プライマー層は定着フィルム34表面に一部露出
している。
ライマー層を接地した状態の定着フィルム34に対し、
コロナ帯電器にて−150μAを5秒間チャージさせた
直後の定着フィルム34表面の表面電位値を採用)が−
200V〜−50Vを示す定着フィルム34を使用し
た。また、後述する定着バイアスを印加するため、前記
導電性プライマー層は定着フィルム34表面に一部露出
している。
【0035】2.ヒータ
ヒータ33は、セラミック基板上に発熱ペーストを印刷
した発熱体、発熱体の保護と絶縁性を確保するためのガ
ラスコーティング層を順次形成したものであり、ヒータ
33上の発熱体へ電力制御されたAC電流を流すことに
より発熱される。セラミック基板の材質としてはチッ化
アルミニウムや酸化アルミニウム等を使用している。セ
ラミック基板の裏にはサーミスタ36を当接させてあ
る。
した発熱体、発熱体の保護と絶縁性を確保するためのガ
ラスコーティング層を順次形成したものであり、ヒータ
33上の発熱体へ電力制御されたAC電流を流すことに
より発熱される。セラミック基板の材質としてはチッ化
アルミニウムや酸化アルミニウム等を使用している。セ
ラミック基板の裏にはサーミスタ36を当接させてあ
る。
【0036】3.加圧ローラ
加圧部材としての加圧ローラ32は、芯金上にシリコー
ンゴム等の耐熱性ゴムを成形した弾性層、あるいはシリ
コーンゴムを発泡して成るスポンジ弾性層を構成した回
転体で、上記弾性体上にはPFA、PTFE、FEP等
のフッ素樹脂から成る絶縁性の耐熱性離型層32aを形
成しても良い。加圧ローラ32は不図示のバネにより加
熱部材(フィルム34及びヒータ33)に圧接され、不
図示の駆動系により回転駆動し、被記録材Pと定着フィ
ルム34は上記加圧ローラ32によって従動回転して搬
送される構成となっている。未定着のトナー像を担持し
た記録材Pは、定着装置3の加熱部材(フィルム34及
びヒータ33)と加圧ローラ32により形成された圧接
ニップ(定着ニップ)部内で加熱・加圧され、被記録材
P上にトナー像は定着し、定着後の被記録材Pは機外へ
排出される。
ンゴム等の耐熱性ゴムを成形した弾性層、あるいはシリ
コーンゴムを発泡して成るスポンジ弾性層を構成した回
転体で、上記弾性体上にはPFA、PTFE、FEP等
のフッ素樹脂から成る絶縁性の耐熱性離型層32aを形
成しても良い。加圧ローラ32は不図示のバネにより加
熱部材(フィルム34及びヒータ33)に圧接され、不
図示の駆動系により回転駆動し、被記録材Pと定着フィ
ルム34は上記加圧ローラ32によって従動回転して搬
送される構成となっている。未定着のトナー像を担持し
た記録材Pは、定着装置3の加熱部材(フィルム34及
びヒータ33)と加圧ローラ32により形成された圧接
ニップ(定着ニップ)部内で加熱・加圧され、被記録材
P上にトナー像は定着し、定着後の被記録材Pは機外へ
排出される。
【0037】なお加圧部材の形態としては、本実施例に
おける加圧ローラ32以外に、回動ベルト等の形態でも
構わない。
おける加圧ローラ32以外に、回動ベルト等の形態でも
構わない。
【0038】4.潤滑剤
定着ニップ部のヒータ33の下表面、すなわちヒータ3
3のガラスコーティング層と、定着フィルム34の裏面
(内周面)、すなわち記録材Pのトナー像と接する側と
は反対側の面との間に潤滑剤を介在させて、定着ニップ
部内における定着フィルム34とヒータ33間の摺動ト
ルクを低く安定化し、定着フィルム34と記録材P間の
スリップを防止している。なお潤滑剤としては、フッ素
系グリス(例えば、HP−300 GREASE(ダウ
コーニング社)や、DEMNUMGREASE L−6
5(ダイキンエ業社))等の耐熱品を使用している。
3のガラスコーティング層と、定着フィルム34の裏面
(内周面)、すなわち記録材Pのトナー像と接する側と
は反対側の面との間に潤滑剤を介在させて、定着ニップ
部内における定着フィルム34とヒータ33間の摺動ト
ルクを低く安定化し、定着フィルム34と記録材P間の
スリップを防止している。なお潤滑剤としては、フッ素
系グリス(例えば、HP−300 GREASE(ダウ
コーニング社)や、DEMNUMGREASE L−6
5(ダイキンエ業社))等の耐熱品を使用している。
【0039】5.定着バイアス印加手段
バイアス電源43から、不図示の導電ブラシ等を用い
て、定着フィルム34表面に一部露出している導電性プ
ライマー層と接触させて、トナーTと同極性の定着バイ
アスを定着フィルム34に印加する。定着バイアスの印
加は、少なくとも定着ニップ部内に記録材Pが通過して
いる間は行われる。またバイアスの印加量は、後述の制
御手段45により、可変とする。
て、定着フィルム34表面に一部露出している導電性プ
ライマー層と接触させて、トナーTと同極性の定着バイ
アスを定着フィルム34に印加する。定着バイアスの印
加は、少なくとも定着ニップ部内に記録材Pが通過して
いる間は行われる。またバイアスの印加量は、後述の制
御手段45により、可変とする。
【0040】6.除電手段
定着ニップの記録材搬送方向の下流側に、定着ニップ部
を通過した記録材Pの印字面の裏面と接触する位置に、
接地された導電ローラ41や、導電ブラシ等の除電手段
を設ける。
を通過した記録材Pの印字面の裏面と接触する位置に、
接地された導電ローラ41や、導電ブラシ等の除電手段
を設ける。
【0041】7.定着装置情報記憶手段
図1に示すように、定着装置に関わる情報の記憶手段4
4は、過度の昇温を防ぐためヒータ33より遠い位置に
設置し、情報の読み出し及び書き込みは画像形成装置1
との接点もしくは無線により行なう。なお前記記憶手段
44は画像形成装置1のCPU内に設けても構わない
が、定着器交換等による記憶内容の整合性を保つため、
定着装置内に設けた方が好ましい。
4は、過度の昇温を防ぐためヒータ33より遠い位置に
設置し、情報の読み出し及び書き込みは画像形成装置1
との接点もしくは無線により行なう。なお前記記憶手段
44は画像形成装置1のCPU内に設けても構わない
が、定着器交換等による記憶内容の整合性を保つため、
定着装置内に設けた方が好ましい。
【0042】8.通紙枚数情報の記憶方法
記録材Pの通紙枚数情報は、図1に示す排紙センサー4
2のON/OFF情報によりカウントを行ない、前記記
憶手段44に書き込みさせる。なお通紙枚数情報は、加
圧ローラ32軸の回転数や前記ヒータ33上の発熱体へ
の通電時間から求めても良い。
2のON/OFF情報によりカウントを行ない、前記記
憶手段44に書き込みさせる。なお通紙枚数情報は、加
圧ローラ32軸の回転数や前記ヒータ33上の発熱体へ
の通電時間から求めても良い。
【0043】9.定着バイアスの制御方法
制御手段45は、前記記憶手段44から記録材Pの通紙
枚数情報の読み出しを行ない、通紙枚数に対応した最適
定着バイアス量を算出し、定着フィルム34へ印加す
る。
枚数情報の読み出しを行ない、通紙枚数に対応した最適
定着バイアス量を算出し、定着フィルム34へ印加す
る。
【0044】具体的には、マイナス極性に帯電するトナ
ーTを使用した場合、表1に示す通紙枚数に対応した定
着バイアス量を印加する。
ーTを使用した場合、表1に示す通紙枚数に対応した定
着バイアス量を印加する。
【0045】
【表1】
【0046】もちろん表1に示す数値は一例にすぎず、
定着装置の構成により通紙枚数のしきい値やしきい値の
数、そして定着バイアス量の数値は、適時変更される。
定着装置の構成により通紙枚数のしきい値やしきい値の
数、そして定着バイアス量の数値は、適時変更される。
【0047】(従来例との比較実験)本実施例における
上記装置を用いた場合と、従来例のように定着バイアス
として所定量(−200Vと−600V)を印加し続け
る場合とについて、通紙耐久評価試験を行ない、後方ト
ナー飛び散り現象レベルと、記録材Pの印字面裏面への
トナー汚れレベルを比較した。その結果を表2に示す。
上記装置を用いた場合と、従来例のように定着バイアス
として所定量(−200Vと−600V)を印加し続け
る場合とについて、通紙耐久評価試験を行ない、後方ト
ナー飛び散り現象レベルと、記録材Pの印字面裏面への
トナー汚れレベルを比較した。その結果を表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】表2に示すように、本実施例と従来例1、
2の間に、後方トナー飛び散り現象レベルと、印字面裏
面へのトナー汚れレベルに差がみられた。すなわち、記
録材Pの通紙枚数に対応した最適定着バイアス量を印加
するよう制御させることにより、通紙枚数の増加に伴う
定着フィルム34の離型層34aの記録材P中に含まれ
る微粉や填料の汚染による表面抵抗の上昇があっても、
常に適度な電界作用を維持できるため、後方トナー飛び
散り現象の抑制と、記録材Pの印字面裏面へのトナー汚
れ防止を両立させることが可能となったのである。
2の間に、後方トナー飛び散り現象レベルと、印字面裏
面へのトナー汚れレベルに差がみられた。すなわち、記
録材Pの通紙枚数に対応した最適定着バイアス量を印加
するよう制御させることにより、通紙枚数の増加に伴う
定着フィルム34の離型層34aの記録材P中に含まれ
る微粉や填料の汚染による表面抵抗の上昇があっても、
常に適度な電界作用を維持できるため、後方トナー飛び
散り現象の抑制と、記録材Pの印字面裏面へのトナー汚
れ防止を両立させることが可能となったのである。
【0050】なお、本実施例ではフィルム加熱方式を定
着装置の一例として説明を行なっているが、熱ローラ定
着方式を用いても同等の効果が得られることは言うまで
もない。
着装置の一例として説明を行なっているが、熱ローラ定
着方式を用いても同等の効果が得られることは言うまで
もない。
【0051】<実施例2>次に実施例2として、最適定
着バイアス量の算出方法の他例を示す。なお、最適定着
バイアス量の算出方法以外は前述した実施例1と同等の
ため、説明は省略する。
着バイアス量の算出方法の他例を示す。なお、最適定着
バイアス量の算出方法以外は前述した実施例1と同等の
ため、説明は省略する。
【0052】本実施例は、定着装置内に設けられた前記
定着装置情報記憶手段44に、あらかじめ初期状態にお
ける定着フィルム34の表面抵抗値を記憶させること
で、通紙枚数に対応した最適定着バイアス量の算出方法
を各定着フィルム34固有の初期表面抵抗値によって切
り替える方式を採用する。
定着装置情報記憶手段44に、あらかじめ初期状態にお
ける定着フィルム34の表面抵抗値を記憶させること
で、通紙枚数に対応した最適定着バイアス量の算出方法
を各定着フィルム34固有の初期表面抵抗値によって切
り替える方式を採用する。
【0053】具体的には、マイナス極性に帯電するトナ
ーTを使用した場合、表3に示す各定着フィルム34固
有の初期表面抵抗値によって切り替えられた、通紙枚数
に対応した定着バイアス量を印加する。ここで定着フィ
ルム34の初期表面抵抗値としては、導電性プライマー
層を接地した状態の未使用定着フィルム34に対し、コ
ロナ帯電器にて−150μAを5秒間チャージさせた直
後の定着フィルム34表面の表面電位値を採用した。
ーTを使用した場合、表3に示す各定着フィルム34固
有の初期表面抵抗値によって切り替えられた、通紙枚数
に対応した定着バイアス量を印加する。ここで定着フィ
ルム34の初期表面抵抗値としては、導電性プライマー
層を接地した状態の未使用定着フィルム34に対し、コ
ロナ帯電器にて−150μAを5秒間チャージさせた直
後の定着フィルム34表面の表面電位値を採用した。
【0054】
【表3】
【0055】もちろん表3に示す数値は一例にすぎず、
定着器の構成や定着フィルム処方により耐久枚数及び定
着フィルム初期表面抵抗値のしきい値やしきい値の数、
そして定着バイアス量の数値は、適時変更される。また
定着フィルム34の初期表面抵抗値として、一定電圧印
加時の洩れ電流量等を採用しても構わない。
定着器の構成や定着フィルム処方により耐久枚数及び定
着フィルム初期表面抵抗値のしきい値やしきい値の数、
そして定着バイアス量の数値は、適時変更される。また
定着フィルム34の初期表面抵抗値として、一定電圧印
加時の洩れ電流量等を採用しても構わない。
【0056】(従来例との比較実験)本実施例における
上記装置を用いた場合と、従来例のように定着バイアス
として所定量(−200Vと−900V)を印加し続け
る場合とについて、定着フィルム初期表面抵抗値(前記
表面電位値を採用)、すなわち記録材P上のトナーTを
印字面側から押え込む電界作用に差がある定着フィルム
34を用いて通紙耐久評価試験を行ない、後方トナー飛
び散り現象レベルと、記録材Pの印字面裏面へのトナー
汚れレベルを比較した。その結果を表4に示す。
上記装置を用いた場合と、従来例のように定着バイアス
として所定量(−200Vと−900V)を印加し続け
る場合とについて、定着フィルム初期表面抵抗値(前記
表面電位値を採用)、すなわち記録材P上のトナーTを
印字面側から押え込む電界作用に差がある定着フィルム
34を用いて通紙耐久評価試験を行ない、後方トナー飛
び散り現象レベルと、記録材Pの印字面裏面へのトナー
汚れレベルを比較した。その結果を表4に示す。
【0057】
【表4】
【0058】表4に示すように、本実施例と従来例3、
4の間に、後方トナー飛び散り現象レベルと、印字面裏
面へのトナー汚れレベルに差がみられた。すなわち、あ
らかじめ各定着フィルム34固有の初期表面抵抗値によ
って、記録材Pの通紙枚数に対応した最適定着バイアス
量の算出方法を切り替えるよう制御させることにより、
定着フィルム34の離型層34aにおける抵抗値の品質
バラつきや、通紙枚数の増加に伴う定着フィルム34の
離型層34aの記録材P中に含まれる微粉や填料の汚染
による表面抵抗の上昇があっても、常に適度な電界作用
を維持できるため、後方トナー飛び散り現象の抑制と、
記録材Pの印字面裏面へのトナー汚れ防止を両立させる
ことが可能となったのである。
4の間に、後方トナー飛び散り現象レベルと、印字面裏
面へのトナー汚れレベルに差がみられた。すなわち、あ
らかじめ各定着フィルム34固有の初期表面抵抗値によ
って、記録材Pの通紙枚数に対応した最適定着バイアス
量の算出方法を切り替えるよう制御させることにより、
定着フィルム34の離型層34aにおける抵抗値の品質
バラつきや、通紙枚数の増加に伴う定着フィルム34の
離型層34aの記録材P中に含まれる微粉や填料の汚染
による表面抵抗の上昇があっても、常に適度な電界作用
を維持できるため、後方トナー飛び散り現象の抑制と、
記録材Pの印字面裏面へのトナー汚れ防止を両立させる
ことが可能となったのである。
【0059】なお、本実施例ではフィルム加熱方式を定
着装置の一例として説明を行なっているが、熱ローラ定
着方式を用いても同等の効果が得られることは言うまで
もない。
着装置の一例として説明を行なっているが、熱ローラ定
着方式を用いても同等の効果が得られることは言うまで
もない。
【0060】
【発明の効果】本発明は前述したように、定着装置に設
けた通紙枚数情報によって、定着部材への定着バイアス
印加量を制御させることにより、定着フィルムや定着ロ
ーラの離型層における通紙耐久による抵抗変化があって
も、常に適度な電界作用を維持できるため、後方トナー
飛び散り現象の抑制と、記録材の印字面裏面へのトナー
汚れ防止の両立が可能となり、プリント速度を高速化し
ても良好な画像を得ることができる。さらに、定着フィ
ルムや定着ローラの離型層における抵抗規格に関するマ
ージンも拡大でき、品質も安定化する。
けた通紙枚数情報によって、定着部材への定着バイアス
印加量を制御させることにより、定着フィルムや定着ロ
ーラの離型層における通紙耐久による抵抗変化があって
も、常に適度な電界作用を維持できるため、後方トナー
飛び散り現象の抑制と、記録材の印字面裏面へのトナー
汚れ防止の両立が可能となり、プリント速度を高速化し
ても良好な画像を得ることができる。さらに、定着フィ
ルムや定着ローラの離型層における抵抗規格に関するマ
ージンも拡大でき、品質も安定化する。
【図1】 本発明の第1実施例に示す電子写真画像形成
装置の断面図
装置の断面図
【図2】 本発明の第1実施例に示す加熱定着装置の断
面図
面図
【図3】 従来例の断面図
【図4】 従来例の断面図
【図5】 従来例の断面図
【図6】 従来例の断面図
1 電子写真画像形成装置
11 感光ドラム
12 帯電ローラ
13 レーザービーム
14 現像装置
15 転写ローラ
16 クリーニング装置
21 カセット
22 給紙ローラ
23 レジストローラ
3 定着装置
31 定着ローラ
32 加圧ローラ
33 ヒータ
34 定着フィルム
35 フィルムガイド部材
36 サーミスタ
37 ハロケンヒータ
41 導電ローラ
42 排紙センサー
43 バイアス電源
44 定着装置情報記憶手段
45 制御手段
Claims (4)
- 【請求項1】 加熱源を備え記録材の未定着画像面と接
触する回転体と、該回転体表面を圧接する加圧部材とを
有し、前記回転体と前記加圧部材の圧接ニップ部に、未
定着画像が形成された記録材を導入し、通過させること
で未定着画像を記録材上に永久画像として定着させる加
熱定着装置において、 少なくとも記録材が前記圧接ニップ部を通過中、前記回
転体にバイアスを印加する手段と、 前記圧接ニップ部の記録材搬送方向の下流側に記録材の
除電手段とを有するとともに、 前記加熱定着装置に関わる情報を読み出し及び書き込み
する記憶手段と、 前記記憶手段の情報により前記回転体へのバイアス印加
量を制御する手段と、を有することを特徴とする加熱定
着装置。 - 【請求項2】 前記記憶手段による記憶情報が、通紙枚
数情報であることを特徴とする請求項1に記載の加熱定
着装置。 - 【請求項3】 前記記憶手段に、あらかじめ初期状態に
おける前記回転体の情報を記憶させていることを特徴と
する請求項2に記載の加熱定着装置。 - 【請求項4】 前記情報が前記回転体の抵抗特性値であ
ることを特徴とする請求項3に記載の加熱定着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001269810A JP2003076183A (ja) | 2001-09-06 | 2001-09-06 | 加熱定着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001269810A JP2003076183A (ja) | 2001-09-06 | 2001-09-06 | 加熱定着装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003076183A true JP2003076183A (ja) | 2003-03-14 |
Family
ID=19095557
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001269810A Pending JP2003076183A (ja) | 2001-09-06 | 2001-09-06 | 加熱定着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003076183A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006227335A (ja) * | 2005-02-18 | 2006-08-31 | Oki Data Corp | 定着ユニット及び画像形成装置 |
US7305208B2 (en) | 2004-09-28 | 2007-12-04 | Canon Kabushiki Kaisha | Image heating apparatus with discharge occurring between a charge eliminating member and a pressure roller |
-
2001
- 2001-09-06 JP JP2001269810A patent/JP2003076183A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7305208B2 (en) | 2004-09-28 | 2007-12-04 | Canon Kabushiki Kaisha | Image heating apparatus with discharge occurring between a charge eliminating member and a pressure roller |
JP2006227335A (ja) * | 2005-02-18 | 2006-08-31 | Oki Data Corp | 定着ユニット及び画像形成装置 |
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