JP2003075960A - フォトクロミックジリコンディスプレイ - Google Patents

フォトクロミックジリコンディスプレイ

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JP2003075960A JP2002150719A JP2002150719A JP2003075960A JP 2003075960 A JP2003075960 A JP 2003075960A JP 2002150719 A JP2002150719 A JP 2002150719A JP 2002150719 A JP2002150719 A JP 2002150719A JP 2003075960 A JP2003075960 A JP 2003075960A
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エム カズマイア ピーター
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    • G02B26/026Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the intensity of light based on the rotation of particles under the influence of an external field, e.g. gyricons, twisting ball displays
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D491/00Heterocyclic compounds containing in the condensed ring system both one or more rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms and one or more rings having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by groups C07D451/00 - C07D459/00, C07D463/00, C07D477/00 or C07D489/00
    • C07D491/02Heterocyclic compounds containing in the condensed ring system both one or more rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms and one or more rings having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by groups C07D451/00 - C07D459/00, C07D463/00, C07D477/00 or C07D489/00 in which the condensed system contains two hetero rings
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 2色以上の色を表すフォトクロミック特性を
有するディスプレイを提供する。 【解決手段】 複数の光学的に異方性の回転可能な要素
を配列させたものを含むディスプレイであって、回転可
能な要素のそれぞれは可動性流体に接触する表面を有
し、回転可能な要素は可動性流体の存在下で電気的に双
極性で、電界を印加することにより回転させられ、回転
可能な要素はその位置では自由に回転するが、実質的に
自由な移動をすることはないので回転可能な要素の配列
が乱れることはなく、回転可能な要素の表面の第1の部
分にはキレート剤と式(1)または式(2)に示すスピ
ロピラン材料とを含み、一方、回転可能な要素の表面の
第2の部分には実質的にスピロピランが含まれないディ
スプレイである。 (式中nは整数であって、-CH2-単位の繰返しの数を
表し、Rは、-Hまたは-CH=CH2である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明が目的としているの
は、ディスプレイである。さらに詳しくは、本発明の目
的としているところは、フォトクロミックな特性を有す
るディスプレイである。
【0002】
【従来の技術】公知の組成物および方法は、それらが意
図している目的にはかなっているものの、依然としてデ
ィスプレイ装置には改良すべき点が残っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】さらに、2色またはそ
れ以上の色を表現することが可能なディスプレイ装置に
対する要望もある。その上、フォトクロミックな特性を
有するディスプレイ装置も望まれている。加えて、用い
るフォトクロミックな材料が熱的に安定しているよう
な、フォトクロミックな特性を有するディスプレイ装置
も望まれている。また、フォトクロミックな材料がどち
らの共鳴形であっても安定であるような、フォトクロミ
ックな特性を有するディスプレイ装置も望まれている。
さらに、フォトクロミックな材料の2つの共鳴形が異な
った波長でアドレス可能であるような、フォトクロミッ
クな特性を有するディスプレイ装置も望まれている。そ
の上、フォトクロミックな材料の共鳴形のいずれもが、
ある程度の時間の間は安定であって、照射を続けていな
くても共鳴形が維持されるような、フォトクロミックな
特性を有するディスプレイ装置も望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】複数の光学的に異方性の
回転可能な要素を配列させたものを含むディスプレイで
あって、前記の回転可能な要素のそれぞれは可動性流体
に接触する表面を有し、前記の回転可能な要素は可動性
流体の存在下では電気的に双極性であり、したがって電
界を印加することによって回転させられるが、前記の回
転可能な要素はその位置では自由に回転するが、実質的
に自由な移動をすることはないのでこの回転可能な要素
の配列が乱れることはなく、ここで、前記の表面の第1
の部分にはキレート剤および上述の化1または化に示す
スピロピラン材料、を含み、化1,化2において、nは
整数であって、−CH2−単位の繰返しの数をあらわ
し、Rは−Hまたは−CH=CH2であり、そしてここ
で、前記の表面の第2の部分には実質的にスピロピラン
が含まれないディスプレイである。
【0005】
【発明の実施の形態】例示的にジリコンディスプレイ
(gyricon display)10の側面図を図1に示す。二色
性の(bichromal)回転可能な要素(rotatable elemen
t)1(図では球状のボール)を基材2の中に配置する
が、この基材2は可動性流体(enabling fluid)(この
具体的実施態様では、誘電性液体)によって膨潤され
て、空孔(cavity)3が形成されており、その中で回転
可能な要素1は自由に回転することができるが、実質的
には自由に移動することはなく、したがって、回転可能
な要素の配列が乱れることはない。回転可能な要素1
は、可動性流体の中では電気的に双極性で、マトリック
スへのアドレスが可能な電極4aおよび4bによって電
界を印加されると、回転することができる。上側表面5
に近い方の電極4aは、実質的に透明であるのが好まし
い(必ずというわけではない)。Iの位置にいる観察者
は、2色のパターン(図では黒と白であらわされてい
る)により形成される像を見ることができるが、それ
は、回転可能な要素1が回転することで基材2の上側表
面5に黒または白の面(半球)を向けるからである。こ
の二色性の回転可能な要素の白側の半球には、本発明の
スピロピランのフォトクロミック材料が含まれていて、
適切な波長の照射で露光すると、回転可能な要素のこれ
らの半球をある色から別の色へと変化させることができ
る。
【0006】基材2のための好適な材料の例をあげれ
ば、シルガード(SYLGARD)(登録商標)184、スト
ーファー・アンド・ワッカー(Stauffer and Wacker)
V−53エラストマーなど、およびそれらの混合物があ
る。回転可能な要素を液状のエラストマーの中に分散さ
せてから、所望あるいは有効な各種の方法、たとえば加
熱、照射、化学架橋その他を施すことで、エラストマー
を硬化させる。基材2としてエラストマー以外で好適な
ものとしては、エポキシ樹脂や、硬質プラスチックスた
とえばポリエチレン、ポリスチレン、プレクシガラスな
どがある。
【0007】好適な可動性流体の例には誘電性液体があ
げられ、これにはパラフィン系炭化水素、たとえば、イ
ソパル(ISOPAR)(登録商標)シリーズのイソパル(登
録商標)Lやイソパル(登録商標)Mなど、フッ素化炭
化水素(完全フッ素化および部分フッ素化のどちらでも
よい)、たとえば完全フッ素化炭化水素のパーフルオロ
オクタン、部分フッ素化炭化水素のスリーエム(3M)H
FE7100、および部分フッ素化ポリエチレンのフレ
オン(FREON)(登録商標)TF、植物油、たとえばダ
イズ油、ヤシ油など、トリグリセリド液体、たとえばト
リブチリン、トリカプロインなど、シリコーン油、たと
えばダウ・コーニング(DOW CORNING)(登録商標)1
センチストークス200オイル、2センチストークス2
00オイル、および10センチストークス200オイル
など、およびそれらの混合物がある。
【0008】回転可能な要素としては、球状のボールに
はいくつかの利点がある。たとえば、球状の回転可能な
ボールは、各種の技術によって容易に製造でき、それに
ついては、たとえば、US−A−5,262,098
号、US−A−5,344,594号、その他先に参照
としてあげた特許および特許出願に開示されている。さ
らに、球というのは三次元的に対称な形であるので、そ
のために球状粒子を使用してジリコンディスプレイシー
トを製作するのは極めて簡単であり、ボールをエラスト
マー基材全体に分散させ、次いでそれを可動性流体で膨
潤させてボールのまわりに球状の空孔を形成させること
ができる。球状のボールは基材の中のどこに配置されて
もよく、相互あるいは基材の表面に対してどのような配
向をとっていてもよい。相互あるいは基材の表面に対し
て、ボールを特別に配列させる必要はない。収まり場所
がきまれば、ボールはその空孔の中で、どちらの方向に
でも自由に回転できる。
【0009】球状以外の形状の回転可能な要素も本発明
では使用できる。たとえば、円筒状の回転可能な要素も
使用できる。図2(a)および図2(b)にはそれぞ
れ、円筒状の回転可能な要素を使用した具体的な実施態
様によるジリコンディスプレイ50の、側面図と上面図
を示している。ディスプレイ50には、回転可能な円筒
51(この図では、単位(すなわち、1:1)アスペク
ト比のものが描かれているが、他のアスペクト比のもの
も使用できる)が、長方形に区分けした収納部に、単層
のアレイとして並べられている。円筒51は単層で、互
いにできるだけ近接して配置されるのが、(必ずという
わけではないが)、より好ましい。円筒51は基材52
の中に配置されるが、この基材はエラストマーなどでで
きていて、可動性流体(図示せず)によって膨潤され、
空孔53を作って、その中で円筒51が自由に回転でき
るようになっている。空孔53は好ましくは(必ずとい
うわけではない)、円筒51に対して可能なかぎり小さ
くして、空孔のほとんどが円筒によって占められるよう
にする。また空孔53は好ましくは(必ずというわけで
はない)、互いに可能なかぎり近接していて、空孔の壁
ができるだけ薄くなるようにする。好ましくは(必ずと
いうわけではない)、円筒51は実質的には等しい直径
を有していて、上側表面の55からの距離が実質的に等
しくなるようにする。ディスプレイ50の中での円筒5
1と空孔53の配列を、隣接する円筒の間の、中心−中
心距離および表面−表面距離ができるだけ小さくなるよ
うにするのが好ましい。
【0010】これらの図に記載された、円筒状の回転可
能な要素の白い部分には、本発明のスピロピランのフォ
トクロミック材料が含まれていて、適切な波長の照射で
露光すると、円筒状の回転可能な要素のこれらの部分を
ある色から別の色へと変化させることができる。
【0011】円筒51は可動性流体の存在下では電気的
に双極性で、マトリックスへのアドレスが可能な電極5
4aおよび54bによって電界を印加されると、回転す
ることができる。上側表面55に近い方の電極54a
は、実質的に透明であるのが好ましい(必ずというわけ
ではない)。Iの位置にいる観察者は、2色のパターン
(図では黒と白であらわされている)により形成される
像を見ることができるが、それは、円筒51が回転する
ことで基材52の上側表面55に黒または白の面を向け
るからである。たとえば観察者は、円筒51aのような
場合には円筒の白い面を見るし、円筒51bのような場
合には円筒の黒い面をみることになる。
【0012】図2(a)の側面図には、ディスプレイ5
0の単層構造が示されている。図2(b)の上面図で
は、その単層に並んだ円筒51を収める、長方形に区分
けした収納部が示されている。上側表面55からは、円
筒51は正方形に見える。円筒51の中心を結ぶと正方
形ができるが、それを正方形Sとして例示した。
【0013】表面55の平面上に円筒51を投影したと
きの面積が、表面55の平面の全面積のできるだけ多く
を占めることが好ましい(必ずというわけではない)。
この目的を達するためには、空孔53をできるだけ小さ
くするのが好ましく、理想的には円筒そのものと同じ大
きさにする(あるいは、円筒が正常に回転できる範囲で
この理想に近づける)。表示表面55の平面に投影され
る円筒の合計面積の、表示表面55の全面積に対する比
率が大きくなるほど、ディスプレイの反射率と輝度は大
きくなる。球状のボール(単一の実質的に均一な直径の
もので、間隙により小さなボールがないものとする)で
は、理論的に可能な最大面積被覆率が約90.7%であ
るのに対して、円筒ではその最大値が100%であると
いうのは、評価に値することである。したがって、最密
充填した単層の円筒で作ったジリコンディスプレイは、
最密充填した単層の球状ボールで作ったジリコンディス
プレイよりも、輝度が高い。
【0014】円筒状の回転可能な要素を他の配列にする
ことも可能で、たとえば、円筒を基材中に2層以上にし
て配列する、円筒を軸線は平行にして基材中にランダム
に配列する、円筒を軸線もランダムにして基材中にラン
ダムに配列する、スタガアレイ状に円筒を配列する、な
どの方法があり、たとえばUS−A−6,055,09
1号にも示されている。円筒状の回転可能な要素もま
た、たとえば、US−A−6,055,091号に記載
された方法により調製することができる。
【0015】図3に、ある具体的実施態様におけるジリ
コンディスプレイ600の図を示す。ディスプレイ60
0では、回転可能な要素601を、エラストマー基材6
02の中で単層で、互いに可能なかぎり近接させて配置
している。基材602を、可動性流体(図示せず)で膨
潤させることで空孔603を形成させ、その中で回転可
能な要素601が自由に回転できるようになっている。
空孔603は好ましくは(必ずというわけではない)、
回転可能な要素601に対して可能なかぎり小さくし
て、空孔のほとんどが回転可能な要素によって占められ
るようにする。また空孔603は好ましくは(必ずとい
うわけではない)、互いに可能なかぎり近接していて、
空孔の壁ができるだけ薄くなるようにする。好ましくは
(必ずというわけではない)、回転可能な要素601は
実質的には等しい直径を有していて、上側表面の605
からの距離が実質的に等しくなるようにする。ディスプ
レイ600の中での回転可能な要素601と空孔603
の配列を、隣接する回転可能な要素の間の、中心−中心
距離および表面−表面距離ができるだけ小さくなるよう
にするのが好ましい。回転可能な要素の配置は六方配置
(hexagonal array)が望ましいが、その他の配置、た
とえば長方形や菱形配置も可能であり、それについては
たとえば、US−A−5,825,529号に記載され
ている。この図に記載された、回転可能な要素の白い半
球には、本発明のスピロピランのフォトクロミック材料
が含まれていて、適切な波長の照射で露光すると、回転
可能な要素のこれらの半球をある色から別の色へと変化
させることができる。
【0016】最密充填の単層ジリコンディスプレイは次
のようにして製作することができる、すなわち、(1)
回転可能な要素の単層を作るが、それには公知の方法、
たとえば、R.ミケレット(R. Micheletto)、H.フ
クダ(H. Fukuda)およびM.オーツ(M. Ohtsu)「小
さなラテックス粒子を用いて二次元の規則的なアレイを
製造するための簡単な方法(A Simple Met
hod for theProduction of
a Two−Dimensional Ordered
Array of Small Latex Pra
ticles)」(Langmuir, Vol. 11, no. 9, pp. 33
33-3336 (1995))に開示されているような方法を用い、
(2)この回転可能な要素を含むエラストマーシートを
調製し、そして(3)このエラストマーに誘電流体を加
えて膨潤させる。
【0017】実質的に均一な直径を有する球を単層で平
面に配置した場合、たとえ球の表面同士が互いに接触し
ているような状態でも、球と球の間に隙間ができること
は避けられない。この隙間を通ってディスプレイの内部
に入る光は実質的には損失となる。単層配列における隙
間からの光損失を防ぐために、別の実施態様では、ジリ
コンディスプレイを2種類の回転可能な要素の群で構成
している。第1の、メインな群に属する回転可能な要素
は、実質的に均一な第1の直径を有し、第2の隙間用の
群に属する回転可能な要素は、実質的に均一な第2の直
径を有していて、第1の群の回転可能な要素を最密充填
したときに、この第2の群の回転可能な要素がその隙間
を埋めることが可能なように、この第2の直径を選択す
ることが好ましい。
【0018】図4に、この具体的実施態様のいくつかを
示している。図4における一連の図では、六方充填した
二色性(図では黒と白で表現)のボール1101の平面
配置と、その配置の隙間を埋めるための各種のより小さ
な二色性のボールが示されている。このような実施態様
は、球形のボール形状以外、たとえば円筒状などの回転
可能な要素の場合にも、適用できることは認めておかれ
たい。ボール1101の白い側の半球が上を向いてい
て、その最高点が平面P上にある。図4(a)および図
4(b)はそれぞれ、二色性ボール1101のアレイの
側面および上面図を示している。小さい方の二色性ボー
ル1102が、ボール1101の上に(すなわち、ジリ
コンディスプレイの表示面に近い方に)、六方充填配列
で形成される隙間に位置している。ボール1102もま
た、その白い側の半球を上にむけている。ボール110
2は、その白半球と黒半球の境界となる面が平面Pと一
致するような大きさの直径を有している。図4(c)お
よび図4(d)はそれぞれ、二色性ボール1101と、
より小さなボール1102’がボール1101の上でそ
の六方充填配置により形成される隙間に配置されている
ものの、側面図と上面図をあらわしている。ボール11
02’の直径は、その最高点が平面Pに一致するように
なっている。図4(e)および図4(f)はそれぞれ、
二色性ボール1101と、より小さなボール1102”
がボール1101の上でその六方充填配置により形成さ
れる隙間に配置されているものの、側面図と上面図をあ
らわしている。(図4(e)および図4(f)では、ボ
ール1102”はボール1101の陰に隠れるので、破
線で示されている)。ボール1102”は図にみられる
ように、その中心がボール1101の中心が作る平面と
一致するように配した時に、その表面がボール1101
の表面と接するような直径となっている。この二色性の
回転可能な要素の白側の半球には、本発明のスピロピラ
ンのフォトクロミック材料が含まれていて、適切な波長
の照射で露光すると、回転可能な要素のこれらの半球を
ある色から別の色へと変化させることができる。
【0019】図4のすべての例にあるように、間隙用の
ボールは、メインの二色性ボールの平面配列より上側に
平面配列されるのが、(必ずというわけではないが)好
ましい。それはすなわち、小さい方のボールの中心が作
る平面が、大きい方のボールの単層の中心(または最密
充填の上端層)が作る平面よりも、表示表面に近いとい
うことである。この配置をとらせると、間隙用のボール
の白い半球で反射される光がメインの二色性ボールの黒
い側の半球に吸収されることはない。その現象は、もし
も間隙用のボールが大きい方のボールの層よりも下に配
置された場合には生じる。
【0020】さらに、図4からわかるように、間隙用の
ボールを十分小さなものとして、その黒い半球が、メイ
ンの二色性ボールの白い半球によって反射される光を吸
収しないようにするのが好ましい。この点に関しては、
間隙用のボールの黒い半球による吸収損失と、充填され
ていない間隙部を光が通過するための損失の間の兼ね合
いの問題となる。図4の(a)および図4(b)では、
ボール1102がボール1101の間の間隙をほぼ完全
に埋めている。しかしながら、ボール1101の白い半
球から散乱される光の一部は、ボール1102の黒い半
球に吸収される。(注意すべきは、ボール1101の上
端の接平面である平面Pはまた、間隙用ボール1102
の黒と白の半球を分断している平面でもあることであ
る。したがって、ボール1101の白い半球の頂部から
散乱される光の一部は、ボール1102の黒い半球に吸
収されることはない。ボール1102が、より大きなも
のになると、こうはならない)。図4の(c)および図
4の(d)では、ボール1102’がボール1101の
間隙をほとんど埋めている。ボール1101の白い半球
で散乱される光のうち幾分かはボール1102’の黒い
半球に吸収されるが、図4(a)および図4(b)での
間隙用ボール1102の場合ほどではない。その理由
は、ボール1102’はボール1102ほど大きくはな
いので、その中心が平面Pよりも下に位置していて、ボ
ール1101の白い半球から散乱される光は、ボール1
102の黒い半球に達するよりは、ボール1102’の
黒い半球に達する方が少ない。 図4の(e)および図
4の(f)では、ボール1102”はボール1101の
作る間隙のほんの一部しか埋めていない。ボール110
2”は、その中心がボール1101の中心が作る平面の
上にくるように位置しているので、ボール1101の白
い半球から散乱される光のほとんどは、ボール110
2”の黒い半球に吸収されることはない。しかしなが
ら、ボール1101の間隙でボール1102”が埋めき
れない所を、光が通り過ぎることができる。したがっ
て、間隙用ボール1102の場合には、より大きな間隙
用ボール1102や1102’の場合に比較すると、ボ
ール1101の白い半球上にあたる光がより多く透過す
る。
【0021】まとめれば、間隙用のボールを小さくする
ほど、メインの二色性ボールの頂上からみて、より低い
ところに位置するようになり、それらの黒い半球による
光の吸収をより少なくできる。しかしながら、間隙用の
ボールを小さくするほど、メインの二色性ボールの間の
空隙ギャップを埋める割合が減ってきて、メイン層の半
球1つ分の深さを通り抜ける光が多くなり、それは吸収
されて損失となる。
【0022】直径が2種類の回転可能な要素の2組を使
用したジリコンディスプレイは、たとえば、US−A−
5,825,529号に開示されている方法によって製
作できる。
【0023】膨潤させたエラストマーで作ったジリコン
ディスプレイでは、回転可能な要素はそれぞれ空孔の中
に収まっている。そのようなディスプレイで、回転可能
な要素をできるだけ最密に充填するには、空孔をできる
だけ小さく、かつ、できるだけ互いに近づけて作るのが
好ましい。さらに高い充填密度を達成するに、ジリコン
ディスプレイを、エラストマー無し、空孔無しで作るこ
ともできる。そのようなディスプレイでは、回転可能な
要素を直接可動性流体中に入れる。その回転可能な要素
および可動性流体を、次いで、2枚の保持部材(たとえ
ば、アドレス用電極)の間に挟み込む。この場合、エラ
ストマー基材は用いていない。
【0024】図5には無空孔タイプのジリコンディスプ
レイの側面図を示している。ディスプレイ2100に
は、マトリックスへのアドレス可能な電極2104aお
よび2104bの間に入れた可動性誘電性流体2109
中に、(必ずというわけではないが)好ましくは実質的
に均一な直径を有する、回転可能な要素2101(図で
は球状のものを示したが、その他の、たとえば円筒や角
柱などの形状でもよい)の単層を配置する。回転可能な
要素2101は球状であるならば、単層のなかで六方配
置されていて、ボールが自由に回転できる範囲で、でき
るだけ密に充填されているのが、(必ずというわけでは
ないが)好ましい。回転可能な要素2101は可動性誘
電性流体2109の存在下では電気的に双極性で、電極
2104aおよび2104bによって電界を印加される
と、回転することができる。上側表面2105に近い方
の電極2104aは、実質的に透明であるのが好ましい
(必ずというわけではない)。Iの位置にいる観察者
は、2色のパターン(この図では黒と白であらわされて
いる)により形成される像を見ることができるが、それ
は、回転可能な要素2101が回転することでディスプ
レイ2100の上側表面2105に黒または白の半球を
向けるからである。この二色性の回転可能な要素の白側
の半球には、本発明のスピロピランのフォトクロミック
材料が含まれていて、適切な波長の照射で露光すると、
回転可能な要素のこれらの半球をある色から別の色へと
変化させることができる。
【0025】電極2104aおよび2104bは、回転
可能な要素2101にアドレスすることが可能と同時
に、回転可能な要素2101と流体2109をその間に
保持する役目も果たしている。電極2104aと210
4bとの間隔は、要素が自由に回転できる範囲で、でき
るだけ回転可能な要素2101の直径に近いことが、
(必ずというわけではないが)好ましい。回転可能な要
素2101および流体2109は、ディスプレイの中に
封じ込めておくことができるが、そのためにはたとえ
ば、ディスプレイの両端をシールする(図示せず)。
【0026】回転可能な要素2101を単層状態で最密
充填し、さらに電極2104aおよび2104bの間隔
を狭くすることで、回転可能な要素2101が、単層の
なかでそれぞれの位置から、沈降したり、移動したりあ
るいは抜け出たりすることを防ぐことができる。間隙用
の回転可能な要素(図示せず)もまた、ディスプレイ2
100の中に加えることができ、たとえば、図4の
(c)および図4の(d)に示したような配置と間隙用
回転可能な要素の直径をとらせることができる。小さい
方の回転可能な要素は、上からは上側電極2104aに
より、そして下からは大きい方の回転可能な要素210
1により位置が定められる。
【0027】この実施態様は、たとえばUS−A−6,
055,091号に記されているような、球状ではない
回転可能な要素の場合にも使用できる。
【0028】膨潤エラストマーを使用したジリコンディ
スプレイでは、回転可能な要素は基材の内部の空孔に収
まっていて、可動性流体がその空孔を満たしている。別
の実施態様では、回転可能な要素をマイクロカプセルの
皮膜の内部に封じ込んで、ジリコンディスプレイを作成
する。可動性流体は、回転可能な要素とマイクロカプセ
ル皮膜の間に入る。回転可能な要素と可動性流体とを含
むマイクロカプセルは、電圧感受性部材を構成している
が、電界を印加することが可能な各種の媒体や基材、た
とえば、固体、液体、硬化あるいは他の方法によって固
化可能な液体、液および固体粒子を含むスラリー、マイ
クロカプセルを固定する固体粒子などの中に分散するこ
とができる。たとえば、マイクロカプセルを光学的に透
明なエポキシのような液体中に分散し、次いでこれを硬
化させることができる。液体を硬化させたもの、すなわ
ち固体となったものが充分な強度を有しているのなら、
それ以上保護する必要はない。こうして得られるディス
プレイは、薄い紙のようなシート形状とすることがで
き、保護用のカバーシートを付けることによる嵩だかさ
とか光学的な問題とかを避けることが可能である。基材
を、可塑化により膨潤させるようなエラストマーやその
他の材料から選択しなくてよいので、幅広い材料を基材
として使用することができる。別な方法として、こうし
て得られたディスプレイは簡単に、平面ではない表面に
もぴったり付けることができるので、用途をさらに自由
に拡げることができる。たとえば、このマイクロカプセ
ルを透明な硬化可能な材料、たとえばワニスに混合すれ
ば、得られた分散物は、どのような形状のもの、たとえ
ば、装飾あるいは偽装用の物品、繊維、衣料品などに塗
布できる。
【0029】図6および図7に示したように、二色性の
回転可能な要素3015(この図では球状のボールであ
らわされている)がマイクロカプセルの皮膜3020の
中に封入されている。回転可能な要素3015の周辺を
囲んだ状態でマイクロカプセルの皮膜3020の内部に
は、充分な厚みの可動性流体3014があり、それによ
り、マイクロカプセルの皮膜3020の中で回転可能な
要素3015が自由に回転できるようになっている。こ
のマイクロカプセルは随意に、基材3017の中に配し
ておく。これらの図に記載された、二色性の回転可能な
要素の白い半球には、本発明のスピロピランのフォトク
ロミック材料が含まれていて、適切な波長の照射で露光
すると、回転可能な要素のこれらの半球をある色から別
の色へと変化させることができる。
【0030】回転可能な要素と可動性流体を包含するこ
のマイクロカプセルのシェルは、所望あるいは好適な方
法ならどのような方法で作ってもよい。好適な方法の一
つでは、(1)所望のシェル材料で回転可能な要素をコ
ーティングするが、その方法としてはたとえば、パリレ
ン(PARYLENE)(登録商標)のような原料で真空コーテ
ィングをする方法、温度やpHなどを変化させることに
よって回転可能な要素の表面にポリマーを沈着させる方
法で、たとえば、「モルホロジーを調節したポリマーカ
プセル化粒子:製造、キャラクタリゼーションおよび応
用(Polymer−Encapsulated Pa
rticles with Controlled M
orphologies: Preparation、
Characterization and Appl
ication)」(ウェイ=シン ハウ(Wei-Hsin H
ou)、博士論文、リーハイ大学、1991)(ユーエム
アイ・ディサーテーション・サービス(UMI Dissertati
on Service)、ユニバーシティ・マイクロフィルムス・
インターナショナル(University Microfilms Internat
ional)、ミシガン州アンアーバー(Ann Arbor, MI))
に記載されている方法、エポキシなどのような硬化可能
な液体を、回転可能な要素の上に所望の方法たとえばミ
ストとしてまたは流動床などによるタンブリング状態で
付着させる方法、ポリマーを静電塗装により付着させる
方法などで、コーティングし、(2)コーティングをし
てから、この回転可能な要素を、コーティングに対して
化学的親和性のある誘電性液体に浸漬し、これを可塑化
し、膨潤させるが、この方法ではボールとコーティング
の隙間にこの液体を押し込むことになって、少なくとも
部分的には、その隙間を満たす。それに続けて、こうし
て形成させたマイクロカプセルを、第1の液体よりは速
やかにシェルに浸透する第2の液体に浸けて、シェル内
の隙間をより十分に満たす。
【0031】回転可能な要素と可動性流体を含むマイク
ロカプセルのシェルを調製する別な方法としては界面重
合法があるが、これについては、たとえば、「マイクロ
カプセルの加工と技術」(アサジ・コンド(Asaji Kond
o))(マーセル・デッカー(Marcel Dekker, Inc.)
社、1979)、およびUS−A−5,604,027
号などに開示されている。
【0032】本発明のフォトクロミックなスピロピラン
材料は、たとえば、US−A−4,261,653号に
開示されているような回転可能な要素中にも使用でき
る。
【0033】本発明の回転可能な要素には、以下の化学
式のスピロピラン材料が含まれる。
【化7】 または
【化8】 ここで、nは整数であって、−CH2−単位の繰返しの
数をあらわしていて、典型的には約2から約8である
が、nの値はこの範囲から外れていてもよく、また、R
は−Hまたは−CH=CH2である。当然のことではあ
るが、アニオンの−COO-および−SO3 -基には、カ
チオンが伴っている。所望または好適なカチオンならど
のようなものでも使用することができる。次式の材料
は、
【化9】 2,3,3−トリメチルインドレニンをβ−ヨードプロ
ピオン酸と反応させ、次いで、トリエチルアミンの共存
下に5−ニトロサリチルアルデヒドと縮合させることに
よって、調製することができる。次式の材料は、
【化10】 2,3,3−トリメチルインドレニンをγ−スルホンと
反応させ、次いで、トリエチルアミンの共存下に5−ニ
トロサリチルアルデヒドと縮合させることによって、調
製することができる。このスピロピランは、回転可能な
要素の内部あるいは表面に所望の形で存在させることが
できるが、たとえば(これらに限定されるわけではな
い)、回転可能な要素の全部ではなく一部のコーティン
グ物として存在させたり、回転可能な要素の全部ではな
く一部を覆う、スピロピランの発色形以外の色のコーテ
ィングを有する、回転可能な要素のコア材料の中に分散
物として存在させたり、などができる。スピロピランを
回転可能な要素のコア材料の内部に分散させる場合、ス
ピロピランはこの回転可能な要素の中に所望あるいは有
効な量であればどのような量で存在させてもよいが、典
型的には回転可能な要素のコアの少なくとも約0.01
重量%、好ましくは回転可能な要素のコアの少なくとも
約0.05重量%、より好ましくは回転可能な要素のコ
アの少なくとも約0.5重量%、そして典型的には回転
可能な要素のコアの約5重量%以下であるが、その量が
これらの範囲から外れていてもよい。スピロピランを回
転可能な要素のコア材料の上に部分的なコーティングと
して存在させる場合、このコーティングの厚みは所望あ
るいは有効な厚みであればいくらでもよいが、典型的に
は少なくとも約0.5μm、好ましくは少なくとも約1
μm、そして典型的には約5μm以下、好ましくは約3
μm以下であるが、その厚みがこれらの範囲から外れて
いてもよい。
【0034】本発明の回転可能な要素には、キレート剤
も含んでいるが、このものはスピロピランのメロシアニ
ン形とキレートを作ることができ、それにより、その形
での分子を安定化させる。基レート剤は、回転可能な要
素ないまたは回転可能な要素状にスピロピラン組成物と
ともに混合される。好適なキレート剤の例をあげれば、
2価の状態の金属塩、たとえばCa2+、Zn2+、M
2+、遷移金属などであるが、共存させる単一または複
数のアニオンは、金属塩が水溶性となるもの、たとえ
ば、硝酸塩、塩化物、臭化物などのアニオンである。こ
のキレート剤は回転可能な要素中に、所望あるいは有効
な量であればどのような量で含まれていてもよいが、典
型的にはスピロピランに対するモル比でスピロピランの
1モルあたりキレート剤が少なくとも約1モル、好まし
くはスピロピランの1モルあたりキレート剤が少なくと
も約2モル、より好ましくはスピロピランの1モルあた
りキレート剤が少なくとも約3モルであり、さらにより
好ましくはスピロピランの1モルあたりキレート剤が少
なくとも約5モルであり、そして、存在させることがで
きるキレート剤の量には上限はないものの、典型的には
スピロピランの1モルあたり約10モル以下であるが、
キレート剤の量がこれらの範囲から外れていてもよい。
【0035】回転可能な要素は回転可能な形状や形態で
あればどのようなものでもよいが、たとえば、球状、円
筒状、角柱状などがある。この回転可能な要素は、所望
あるいは有効な方法であれば、どのような方法で調製し
てもよい。回転可能な要素の例をあげていけば、ガラ
ス、ケイ素、プラスチック、たとえば、ポリエチレン、
ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ナイロ
ン、市販されている材料のたとえばポリワックス(POLY
WAX)(登録商標)1000など)、アルミニウム、エ
ポキシ、蝋類、たとえば、カルナウバ蝋、カンデリア
蝋、ヒマシ油蝋、など、コア(ケイ素、プラスチック、
たとえば、ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、
ポリカーボネート、ナイロン、市販されている材料のた
とえばポリワックス(POLYWAX)(登録商標)1000
など、アルミニウム、エポキシ、蝋類、たとえば、カル
ナウバ蝋、カンデリア蝋、ヒマシ油蝋、など)の上に、
所望の方法、たとえば、真空蒸着、スパッタリングなど
で他の材料、たとえば、酸化チタン、インジウム、フッ
化マグネシウム、アルミニウム、三硫化アンチモン、一
酸化ケイ素、二酸化ケイ素、無定形シリコンなどをコー
ティングしたもの、コア(ケイ素、プラスチック、たと
えば、ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリ
カーボネート、ナイロン、市販されている材料のたとえ
ばポリワックス(POLYWAX)(登録商標)1000な
ど、アルミニウム、エポキシ、蝋類、たとえば、カルナ
ウバ蝋、カンデリア蝋、ヒマシ油蝋、など)の中に、着
色剤、たとえば強誘電性セラミックス、たとえば、鉛ジ
ルコネートチタネート、マグネタイト、フェライト、酸
化鉄、マンガンフェライト、デュポン(DUPONT)(登録
商標)R900二酸化チタン、カーボンブラック、たと
えば、カボット(CABOT)(登録商標)ムグール(MOGU
L)(登録商標)Lおよびカボット(CABOT)(登録商
標)モナーク(MONARCH)(登録商標)1000、フェ
ロ(FERRO)(登録商標)6331ブラック・ピグメン
ト、ベーカー(BAKER)(登録商標)ケミカルクレジル
・バイオレット・ブルー、ベーカー(BAKER)(登録商
標)ケミカル・ローダミン6G、デュポン(DUPONT)
(登録商標)ローダミンBI、デュポン(DUPONT)(登
録商標)スピリット・ブルーNS、デュポン(登録商
標)ビクトリア・ブルーBベース、アライド(ALLIED)
(登録商標)ケミカルス・ロゾール・ブルー、イースト
マン(EASTMAN)(登録商標)アクリジン・オレンジ、
カルコ(CALCO)(登録商標)オイル・ブルーN、カル
コ(CALCO)(登録商標)オイル・ブラック、その他の
顔料、染料などがある。フォトクロミックなスピロピラ
ン材料およびキレート剤は、回転可能な要素の一部の上
に真空蒸着することができるが、その場合、回転可能な
要素の表面の少なくとも第1の部分の上にはフォトクロ
ミックなスピロピラン材料およびキレート剤があるが、
回転可能な要素の表面の少なくとも第2の部分の上には
フォトクロミックなスピロピラン材料が実質的には無い
ようにする。所望あるいは有効な真空蒸着法ならば何を
用いてもよいが、たとえば、US−A−4,438,1
60などに開示されている方法がある。
【0036】別な方法として、フォトクロミックなスピ
ロピラン材料およびキレート剤を回転可能な要素のコア
の内部に分散させ、別な色の第2の材料(たとえば、酸
化チタン、インジウム、フッ化マグネシウム、アルミニ
ウム、三硫化アンチモン、一酸化ケイ素、二酸化ケイ
素、無定形シリコンなど)を回転可能な要素の一部の上
に真空蒸着させることも可能で、それにより、回転可能
な要素の表面の少なくとも一部の上には第2の材料があ
り、回転可能な要素の表面の少なくとも一部の上には実
質的に第2の材料が存在しない(このことにより、フォ
トクロミックなスピロピラン材料およびキレート剤を含
むコア材料が表面に露出されたままとなる)ようにす
る。
【0037】本発明の球状の回転可能な要素は、たとえ
ば、US−A−5,262,098号に開示されている
ような方法でも調製することができるが、そこでは、硬
化可能な材料(たとえば、蝋、硬化性エポキシ、など)
を2組準備し、一方にはフォトクロミックなスピロピラ
ン材料とキレート剤を加え、他方には実質的にはフォト
クロミックなスピロピラン材料は加えないが、任意成分
として所望の色の着色剤(顔料、染料、それらの混合
物、など)を加え、この2種類の異なった色に着色した
硬化性材料を使って、特許に開示されている装置により
二色性のボールを作る。2種類以上の色を有する多色性
の回転可能な要素も、たとえば、US−A−5,34
4,594号に記載されているのと同様の方法で調製す
ることができる。本発明の円筒状の回転可能な要素も、
非常に高粘度の硬化性液体を使用して、たとえばUS−
A−6,055,091号に開示されているのと同様な
方法で調製することができる。
【0038】回転可能な要素は化学的な方法によっても
調製でき、それについてはたとえば、US−A−5,9
89,629号に開示されている。
【0039】3以上の面(aspect)を有し、少なくとも
その1面にはフォトクロミックなスピロピラン材料およ
びキレート剤を含んでいるような回転可能な要素もま
た、本発明の範囲に包含される。3面以上を有する回転
可能な要素およびそれらの製造方法が開示されているの
は、たとえば、US−A−5,777,782号、US
−A−5,717,514号、US−A−5,919,
409号、US−A−5,891,479号、US−A
−5,708,525号、US−A−5,751,26
8号、US−A−5,760,761号、US−A−
5,892,497号、US−A−5,737,115
号、US−A−5,767,826号、およびUS−A
−5,894,367号などである。
【0040】その内部または表面にスピロピランを有し
ている、本発明の回転可能な要素の表面部分はフォトク
ロミック性を有していて、第1の吸収スペクトルに相当
する第1の状態と、第2の吸収スペクトルに相当する第
2の状態とを持つ。
【0041】第1の状態から第2の状態へフォトクロミ
ックなシフトをさせるための方法は、そのフォトクロミ
ックなスピロピザン材料に適したものであればどのよう
な方法であってもよい。フォトクロミックなシフトを起
こさせる方法の例としては、好適な波長、典型的には約
190から約425nmの波長で照射する照射法がある
が、その波長はこの範囲から外れていてもよい。逆向き
のフォトクロミックな効果を可視光線、典型的には約4
25から約700nmの波長範囲で照射することにより
起こさせることができるが、その波長がこの範囲から外
れていてもよいし、あるいは熱を加えることによっても
起こさせることができる。本発明の回転可能な要素を適
切な波長の照射線で露光させると、その内部または表面
にスピロピランを含む回転可能な要素の表面の部分があ
る色から別な色へと変化し、それは像様に照射線露光す
れば像様に、均一に照射線露光すれば均一に変化する。
本発明の別の実施態様においては、方法を目的としてい
て、それは、(a)本発明によるディスプレイを作り;
(b)そのディスプレイに電界を印加し、それによって
前記の回転可能な要素の第1の群を回転させて前記の第
1の部分が観察者の方に向くようにし、かつ、前記の回
転可能な要素の第2の群を回転させて前記の第2の部分
が観察者の方に向くようにし;そして(c)前記のディ
スプレイを有効な波長の照射線で露光させて、回転可能
な要素の第1の群の少なくともある程度のものの第1の
部分中にあるスピロピラン材料をメロシアニン形に変化
させる。具体的な実施態様においては、ステップ(c)
に続けて、メロシアニン形の材料を含む回転可能な要素
の少なくとも一部をスピロピランに戻すようなシフトを
させるのに有効な波長で照射して、露光させる。
【0042】フォトクロミックなスピロピラン材料とキ
レート剤の混合物は、電気的性質においては、その上に
実質的にフォトクロミックなスピロピラン材料を含まな
い回転可能な要素を一つまたは複数もつ材料とは、大き
く異なっているが、それは、電気双極子モーメントは回
転可能な要素に関わるもので、外部から印加される電界
の存在によって回転可能な要素を回転させるという点に
おいてである。回転可能な要素の電気的異方性は、ゼー
タ電位に基づく必要はない。回転可能な要素にとっては
電気双極子モーメントがあれば充分であって、この双極
子モーメントは回転可能な要素に対して、外部から印加
される電界の存在によって回転可能な要素に有効な回転
を促すように、配列される。(典型的には、双極子モー
メントは回転可能な要素の対称軸に沿って配向され
る)。さらに注目すべきは、回転可能な要素は電気双極
子モーメントに加えて、電気単極子モーメントも有する
ことが可能で、たとえば、双極子モーメントが大きさの
異なる2種の陽電荷の分離により生ずる時、それによっ
てできる電荷分布は、電気双極子に重ね合わせたプラス
の電気単極子と等価である。
【0043】
【実施例】実施例I カルボキシレートおよびスルホネート置換スピロピラン
塩の調製 ステップ1: 2,3,3−トリメチルインドリニウム
塩の合成
【化11】 2,3,3−トリメチルインドレニン(ここでは、Rが
水素)やそのビニル誘導体の2,3,3,8−ビニルト
リメチルインドレニン(ここでは、Rがビニル)の求核
性が比較的弱いために、2,3,3−トリメチルインド
リニウム塩の合成は100℃で、無溶媒下、または双極
性非プロトン系溶媒(ニトロメタン)の存在下のいずれ
条件においても実施できる。
【0044】ビニル基含有インドレニン前駆体は、前駆
体にフリーデル・クラフツのアシル化反応をさせること
で調製することができ、これにより重合可能なスピロピ
ランが誘導できる。別な方法として、スピロピランにフ
リーデル・クラフツのアシル化反応をさせることも可能
である。これらの材料の一般的な合成法は、例えば以下
の文献に開示されている。すなわち、G.K.ハマー
(G.K. Hamar)、I.R.ピート(I.R. Peat)および
W.F.レイノルズ(W.F. Reynolds)「核磁気共鳴ス
ペクトル法および全原子価電子分子軌道法計算による置
換効果の検討。I.4−置換スチレン(Investi
gations of Substituent Ef
fects by Nuclear Magnetic
Resonance Spectroscopy a
nd All−Valence Electron M
olecular Orbital Calculat
ions. I. 4−Substituted St
yrene)」(Can.J.Chem.、Vol.5
1、897−914(1973))、およびG.K.ハ
マー(G.K. Hamar)、I.R.ピート(I.R. Peat)お
よびW.F.レイノルズ(W.F. Reynolds)「核磁気共
鳴スペクトル法および全原子価電子分子軌道法計算によ
る置換効果の検討。II.4−置換α−メチルスチレン
およびα-t-ブチルスチレン(Investigati
ons of SubstituentEffects
by Nuclear Magnetic Reso
nance Spectroscopy and Al
l−Valence Electron Molecu
lar Orbital Calculations.
II. 4−Substituted α−Methy
lstyrenes and α−t−Butylst
yrenes)」(Can.J.Chem.、Vol.
51、915−926(1973))であるが、これら
のそれぞれにおける開示はすべて、ここに参照すること
により本明細書に組入れられたものとするが、以下に概
略を示す。
【化12】
【0045】この反応に使用することが可能なアルキル
化剤(すべて、アルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Ch
emical Co.、ウィスコンシン州、ミルウォーキー(Milw
aukee, WI))から入手可能)は、3−ヨードプロピオ
ン酸、5−ブロモペンタン酸エチル、6−ブロモヘキサ
ン酸、1,3−プロピルスルホン、および1,4−ブチ
ルスルホンである。これらの反応剤を選択することによ
って、環形成および/または酸塩基反応の競合を最小限
に抑え、sp2−Nの求核反応が可能となる。
【0046】実施例IA N−(2−カルボキシエチル)−2,3,3−トリメチ
ルインドリニウムアイオダイドの合成 2,3,3−トリメチルインドリニウム塩中間体の一般
的な調製方法を、2−ヨードプロピオン酸と2,3,3
−トリメチルインドレニンとの反応を例にとって説明す
る。ビニル含有中間体も、N−(2−カルボキシエチ
ル)−2,3,3−トリメチルインドリニウムアイオダ
イドから調製できる。
【化13】 マグネチックスターラー回転子とアルゴン供給口を備え
た50mLの2口丸底フラスコに、再蒸留(圧力2mm
Hg、温度45℃)した2,3,3−トリメチルインド
レニン(7.95g、50.0mmol)および3−ヨ
ードプロピオン酸(2.00g、10mmol)を仕込
んだ。この混合物を80℃で12時間加熱したが、その
間に生成物が溶液から沈殿し、粘度の高い溶液となっ
た。冷却してから、この反応混合物についてジエチルエ
ーテルを200mLずつ使用して3回抽出をおこない、
未反応の出発物質をすべて除去した。次いで残った結晶
性の固形物を、10mLの水に溶解させ、ジエチルエー
テルを50mLずつ使用して3回抽出し、さらに、CH
Cl3を25mLずつ使用して3回抽出をおこなった。
それから水層を取りだし、真空下(1.0mmHg)で
24時間乾燥させた。得られた非晶系の固形物をトルエ
ン/CHCl3混合物から再結晶させると、生成物のN
−(2−カルボキシエチル)−2,3,3−トリメチル
インドリニウムアイオダイドが3.0g、黄色の固形物
として得られた(収率83.5%)。1Hおよび13CN
MRスペクトルは以下のようであった:1 HNMR(400.1MHz)(DMSO−d6中):
δ 7.97(1H、m)、7.83(1H、m)、
7.59(2H、m)、4.64(2H、t、J=6、
N−CH2)、2.97(2H、t、J=6、CH2
O)、2.86(3H、s、CH3)、1.52(6
H、s、CH3)。13 CNMR(100.1MHz)(DMSO−d
6中):198.0、171.6、141.8、14
0.7、129.5、129.1、123.7、11
5.7、54.4、43.9、31.3、22.1、1
5.0。
【0047】実施例IB
【化14】 N−(エチルペンタノイル)−2,3,3−トリメチル
インドリニウムブロミドの合成 実施例IAに記載された方法により、2,3,3−トリ
メチルインドレニンおよび5−ブロモペンタン酸エチル
から、N−(エチルペンタノイル)−2,3,3−トリ
メチルインドリニウムブロミドの2.65gを、赤黄色
の結晶として得た(収率78%)。1Hおよび13CNM
Rスペクトルは以下のようであった:1 HNMR(400.1MHz)(DMSO−d6中):
δ 8.02(1H、m)、7.83(1H、m)、
7.61(2H、m)、4.48(2H、t、J=6、
N−CH2)、4.01(2H、t、J=7、O−C
2)、2.84(3H、s、CH3)、2.40(2
H、t、J=7、CH2CO)、2.08(4H、m、
−CH2)、1.53(6H、s、CH3)、1.13
(3H、t、J=7Hz)。13 CNMR(100.1MHz)(DMSO−d
6中):197.0、173.8、172.3、14
1.9、141.2、129.4、128.9、12
3.6、115.3、60.2、54.3、46.9、
30.3、22.4、22.0、14.1。
【0048】実施例IC N−(5−カルボキシペンチル)−2,3,3−トリメ
チルインドリニウムブロミドの合成
【化15】 実施例IAに記載された方法により、2,3,3−トリ
メチルインドレニンおよび6−ブロモヘキサン酸から、
N−(5−カルボキシペンチル)−2,3,3−トリメ
チルインドリニウムブロミドの2.43gを、黄色の結
晶として得た(収率71.2%)。1Hおよび13CNM
Rスペクトルは以下のようであった:1 HNMR(400.1MHz)(DMSO−d6中):
δ 7.98(1H、m)、7.86(1H、m)、
7.60(2H、m)、4.46(2H、t、J=6、
N−CH2)、2.85(3H、s、CH3)、2.21
(2H、t、J=7、CH2CO)、1.83(2H、
m、−CH2)、1.52(6H、s、CH3)、1.4
6(4H、s、−CH2−)。13 CNMR(100.1MHz)(DMSO−d
6中):196.9、174.7、142.3、14
1.5、129.6、129.4、123.9、11
5.9、54.6、47.9、33.8、27.4、2
5.8、24.5、22.4、14.6。
【0049】実施例ID 2,3,3−トリメチルインドリニウム−N−プロピル
スルホネートの合成
【化16】 実施例IAに記載された方法により、2,3,3−トリ
メチルインドレニンおよび1、3−プロピルスルトンか
ら、2,3,3−トリメチルインドリニウム−N−プロ
ピルスルホネートの2.98gを、白色の結晶として得
た(収率94%)。1Hおよび13CNMRスペクトルは
以下のようであった:1 HNMR(400.1MHz)(DMSO−d6中):
δ 7.99(1H、m)、7.77(1H、m)、
7.55(2H、m)、4.60(2H、t、J=7、
N−CH2)、2.78(3H、s、CH3)、2.61
(2H、t、J=7、CH2SO3 -)、2.11(2
H、m、−CH2−)、1.47(6H、s、CH3)。13 CNMR(100.1MHz)(DMSO−d
6中):196.9、142.2、141.5、12
9.6、129.2、123.7、115.7、54.
4、47.7、46.9、24.0、22.3、14.
1。
【0050】実施例IE 2,3,3−トリメチルインドリニウム−N−ブチルス
ルホネートの合成
【化17】 実施例IAに記載された方法により、2,3,3−トリ
メチルインドレニンおよび1、4−ブチルスルホンか
ら、2,3,3−トリメチルインドリニウム−N−ブチ
ルスルホネートの2.86gを、白色の結晶として得た
(収率89.2%)。1Hおよび13CNMRスペクトル
は以下のようであった:1 HNMR(400.1MHz)(DMSO−d6中):
δ 8.03(1H、m)、7.82(1H、m)、
7.60(2H、m)、4.48(2H、t、J=7、
N−CH2)、2.85(3H、s、CH3)、2.49
(2H、m、CH2SO3 -)、1.97(2H、m、−
CH2−)、1.76(2H、m、−CH2−)、1.5
3(6H、s、CH3)。13 CNMR(100.1MHz)(DMSO−d
6中):196.9、142.2、141.5、12
9.6、129.2、123.7、115.7、54.
4、47.7、46.9、24.0、22.8、22.
3、14.1。
【0051】実施例II カルボキシレート置換スピロピラン塩の調製 ステップ2: 6−ニトロ−ベンゾインドリノスピロピ
ラン(BIPS)の合成 塩基の存在下で、機能性塩を転化させて活性化フィッシ
ャーベースとし、5−ニトロサリチルアルデヒドとの縮
合反応を可能とした。この反応の溶媒としてはエタノー
ルを使用したが、それは、ほとんどのスピロピランがこ
の溶媒には難溶であるからである。
【化18】
【0052】実施例IIA 6−ニトロ−N−(2−カルボキシエチル)スピロベン
ゾインドリノピランの合成 スピロピランの一般的な調製方法を、塩基であるトリエ
チルアミンの存在下における、2−カルボキシエチル−
2,3,3−トリメチルインドリニウムアイオダイドと
5−ニトロサリチルアルデヒドとの縮合反応を例にとっ
て説明する。
【化19】
【0053】上部に均圧型滴下ロートをつけた水コンデ
ンサーを備えた50mLの丸底フラスコ中に、2−カル
ボキシエチル−2,3,3−トリメチルインドリニウム
アイオダイド(実施例IAの記載にしたがい調製したも
の:1.0g、2、78mmol)と5−ニトロサリチ
ルアルデヒド(0.50g、3.0mmol)とを仕込
んだ。還流温度で固形物が溶解するだけのエタノールを
加え、ついで滴下ロートを使って、5mLのエタノール
に溶解させたトリエチルアミン(0.280g、2.7
8mmol)を20分間かけて加えた。塩基を添加する
とすぐに反応液が紫色に変色し、スピロピランが生成し
ていることを示していた。この混合物を6時間還流させ
てから、室温にまで冷却した。体積が5mLになるまで
濃縮してから、このフラスコを冷蔵庫に入れて0℃で2
4時間冷却した。沈殿してきたスピロピランを真空濾過
し、エタノールから再結晶させると、6−ニトロ−N−
(2−カルボキシエチル)スピロベンゾインドリノピラ
ンの黄色結晶が0.763g得られ(収率72.2
%)、そのものの融点は192〜194℃であった。1
HNMR、13CNMR、IRおよびUV−可視スペクト
ルは以下のようであった:1 HNMR(400.1MHz)(DMSO−d6中):
δ 8.21(1H、d、J=3)、8.00(1H、
d、J=9)、7.21(1H、d、J=10.5)、
7.11(2H、m)、6.87(2H、m)、6.6
7(1H、d、J=7.8)、6.00(1H、d、J
=10.5)、3.42(2H、J=6、N−C
2)、2.50(2H、t、J=6、CH2CO)、
1.18(3H、s、CH3)、1.07(3H、s、
CH3)。13 CNMR(100.1MHz)(DMSO−d
6中):173.7、159.9、146.9、14
1.3、136.5、129.0、128.5、12
6.5、123.6、122.6、120.1、11
9.7、116.3、107.5、107.3、53.
5、34.0、26.4、20.3。 IR(KBr、cm-1):3030、3000、297
1、1709、1654、1610、1575、151
0、1483、1457、1441、1360、133
0、1270、1141、1088、1020、91
5、803。 UV−可視(DMSO、λmax(ε)):336nm、
9,600M-1cm-1。 元素分析:計算値(C212052):C、65.3
0;H、5.26;N、7.30。 実測値:C、64.96;H、5.23;N、7.2
2。
【0054】実施例IIB 6−ニトロ−(N−エチルペンタノイル)スピロベンゾ
インドリノピランの合成
【化20】 実施例IIAに記載された方法により、5−ニトロサリ
チルアルデヒドおよびN−(エチルペンタノイル)−
2,3,3−トリメチルインドリニウムブロミド(実施
例IBの記載にしたがい調製)から、6−ニトロ−(N
−エチルペンタノイル)スピロベンゾインドリノピラン
を調製した。1HNMRスペクトルは以下のようであっ
た:1 HNMR(400.1MHz)(CDCl3中):δ
7.99(2H、m)、7.15(1H、t)、7.0
6(1H、d)、6.86(2H、t)、6.72(1
H、d)、6.60(1H、t)、5.85(1H、
d)、4.08(2H、q、O−CH2)、3.17
(2H、t)、2.39(2H、CH2CO)、2.0
0(4H、m、−CH2)、1.22(9H、m、C
3)。
【0055】キレート機能基の脱保護
【化21】 マグネチックスターラー回転子とアルゴン供給口を備え
た50mLの丸底フラスコに、細かく砕いた6−ニトロ
−(N−エチルペンタノエート)スピロベンゾインドリ
ノピラン(1.0g、2.28mmol)を仕込み、1
0mLのTHFに溶解させた。この溶液に、水酸化ナト
リウム(1M溶液、25mL)を添加し、24時間撹拌
してから、高真空下室温でロータリーエバポレータにか
けた。得られた固形物を最小限の量の水を使用して溶解
させ、1M濃度の塩酸で中和することで、生成物を沈殿
させた。真空濾過によって固形物を分離し、エタノール
から再結晶させると、6−ニトロ−(N−4−カルボキ
シブチル)スピロベンゾインドリノピランが黄赤色の結
晶として、0.962g得られた(収率94%)。この
ものの融点は139〜141℃であり、その1HNM
R、13CNMR、IRおよびUV−可視スペクトルは以
下のようであった:1 HNMR(400.1MHz)(DMSO−d6中):
δ 8.19(1H、d、J=2.8)、7.97(1
H、d、J=9.0)、7.19(1H、d、J=1
0.4)、7.08(2H、m)、6.84(1H、
d、J=7.2)、6.76(1H、t、J=7.
2)、6.57(1H、d、J=7.8)、5.98
(1H、d、J=10.4)、3.10(2H、m、N
−CH2)、2.16(2H、t、J=6.8、CH2
O)、1.55(4H、m、−CH2−)、1.18
(3H、s、CH3)、1.09(3H、s、CH3)。13 CNMR:174.4、159.2、146.7、1
40.4、135.6、128.1、127.6、12
5.7、122.8、121.6、118.9、11
8.7、115.4、106.4、52.2、33.
5、28.0、26.1、24.2、19.5。 IR(cm-1):3030、3000、2971、17
09、1654、1610、1575、1510、14
83、1457、1441、1360、1330、12
70、1141、1088、1020、915、80
3。 UV−可視(DMSO、λmax(ε)):338nm、
7,800M-1cm-1。 元素分析:計算値(C232452):C、67.6
1;H、5.89;N、6.82。 実測値:C、67.31;H、5.92;N、6.6
0。
【0056】実施例IIC 6−ニトロ−N−(5−カルボキシペンチル)スピロベ
ンゾインドリノピランの合成
【化22】 実施例IIAに記載された方法により、5−ニトロサリ
チルアルデヒドおよびN−(5−カルボキシペンチル)
−2,3,3−トリメチルインドリニウムブロミド(実
施例ICの記載にしたがい調製)から、6−ニトロ−N
−(5−カルボキシペンチル)スピロベンゾインドリノ
ピランを調製したところ、黄赤色の結晶として1.23
gが得られた(収率48%)。このものの融点は80〜
82℃であり、その1HNMR、13CNMR、IRおよ
びUV−可視スペクトルは以下のようであった:1 HNMR(400.1MHz)(DMSO−d6中):
δ 8.19(1H、d、J=3.2)、8.00(1
H、d、J=9.0)、7.21(1H、d、J=1
0.5)、7.08(2H、m)、6.80(2H、
m)、6.57(1H、d、J=7.8)、5.98
(1H、d、J=10.5)、3.10(2H、m、N
−CH2)、2.13(2H、m、CH2CO)、1.4
5(4H、m、−CH2−)、1.20(2H、m、−
CH2−)、1.18(3H、s、CH3)、1.07
(3H、s、CH3)。13 CNMR:174.4、159.2、146.7、1
40.4、135.6、128.1、127.6、12
5.7、122.8、121.6、118.9、11
8.7、115.4、106.4、52.2、33.
5、28.0、26.1、25.8、24.2、19.
5。 IR(cm-1):3030、3000、2971、17
09、1654、1610、1575、1510、14
83、1457、1441、1360、1330、12
70、1141、1088、1020、915、80
3。 UV−可視(DMSO、λmax(ε)):342nm、
8,400M-1cm-1。 元素分析:計算値(C242552):C、68.2
0;H、6.16;N、6.70。 実測値:C、68.30;H、6.09;N、6.5
2。
【0057】ステップ3: カルボキシレート塩の調製 カルボキシレート塩を調製するには、スピロピランのア
ルコール溶液を約1モル当量のNaOEtまたはKOEt
で処理する必要がある。代表的な方法を、6−ニトロ−
(N−カルボキシエチル)スピロベンゾインドリノピラ
ンとNaOEtとの反応を例にとって説明する。
【0058】実施例IID 6−ニトロ−スピロベンゾインドリノピラン−N−エチ
ルナトリウムカルボキシレートの合成
【化23】 マグネチックスターラー回転子とアルゴン供給口を備え
た50mLの丸底フラスコに、細かく砕いた6−ニトロ
−(N−カルボキシエチル)スピロベンゾインドリノピ
ラン(実施例IIAの記載にしたがい調製)(0.10
0g、0.263mmol)を仕込み、5mLのエタノ
ールに溶解させた。この混合物を氷浴中で0℃まで冷却
してから、注射器を使用して、8.64x10-2M濃度
のNaOEt溶液を3.0mL(0.265mmol)
添加した。この反応液を3時間撹拌し、次いで高真空下
室温でロータリーエバポレータにかけた。エタノールか
ら再結晶させると、6−ニトロ−スピロベンゾインドリ
ノピラン−N−エチルナトリウムカルボキシレートが1
00mg、黄赤色の結晶として得られた(収率94.6
%)。このものの融点は202〜204℃であった。1
HNMR、13CNMR、IR、およびUV−可視スペク
トルは以下のようであった:1 HNMR(400.1MHz)(DMSO−d6中):
δ 8.17(1H、d、J=2.8)、7.96(1
H、d、J=9.0)、7.15(1H、d、J=1
0.5)、7.07(2H、m)、6.83(1H、
d、J=9)、6.73(1H、t、J=7.3)、
6.58(1H、d、J=8.0)、5.98(1H、
d、J=10.5)、3.23(2H、m、N−C
2)、2.19(2H、m、CH2CO)、1.16
(3H、s、CH3)、1.05(3H、s、CH3)。13 CNMR:173.3、159.2、146.5、1
40.3、135.5、127.7、127.5、12
5.5、122.6、122.0、121.4、11
8.8、118.6、115.3、106.5、10
6.4、52.2、36.2、25.7、19.5。 IR(cm-1):3020、2970、2923、16
52、1607、1588、1507、1480、14
50、1330、1275、1218、1156、11
23、1090、1020、910、803。 UV−可視(DMSO、λmax(ε)):338nm、
8,400M-1cm-1。 元素分析(高分解能質量分析計(HRMS)、高速原子
衝撃正イオン法(FAB+)):計算値(C21215
2):381.1451。 実測値:381.1399。
【0059】実施例IIE 6−ニトロスピロベンゾインドリノピラン−N−ブチル
カリウムカルボキシレートの合成
【化24】 実施例IIDに記載された方法により、6−ニトロ−
(N−エチルペンタノイル)スピロベンゾインドリノピ
ラン(実施例IIBの記載にしたがい調製)から、6−
ニトロスピロベンゾインドリノピラン−N−ブチルカリ
ウムカルボキシレートを調製すると、赤色の結晶として
0.94gが得られた(収率94%)。このものの融点
は、180〜182℃であった。1HNMR、13CNM
R、IR、およびUV−可視スペクトルは以下のようで
あった:1 HNMR(400.1MHz)(DMSO−d6中):
δ 8.18(1H、d、J=2.6)、7.97(1
H、d、J=9.0)、7.18(1H、d、J=1
0.5)、7.10(2H、m)、6.85(1H、
d、J=9)、6.74(1H、t、J=7.3)、
6.57(1H、d、J=7.8)、5.98(1H、
d、J=10.5)、3.49(1H、m、N−C
H)、3.05(1H、m、N−CH)、1.81(2
H、m、CH2CO)、1.32(2H、m、−CH
2−)、1.20(2H、m、−CH2−)、1.1(3
H、s、CH3)、1.07(3H、s、CH3)。13 CNMR:174.4、159.2、146.7、1
40.4、135.6、128.1、127.6、12
5.7、122.8、121.6、118.9、11
8.7、115.4、106.6、106.4、52.
2、42.7、28.0、26.1、25.8、19.
5。 IR(cm-1):3020、2970、2923、16
52、1607、1588、1507、1480、14
50、1330、1275、1218、1156、11
23、1090、1020、910、803。 UV−可視(DMSO、λmax(ε)):342nm、
8,400M-1cm-1。 元素分析(HRMS(FAB+)):計算値(C2324
52K): 447.2677。 実測値:447.2688。
【0060】実施例IIF 6−ニトロスピロベンゾインドリノピラン−N−ペンチ
ルカリウムカルボキシレートの合成
【化25】 実施例IIDに記載された方法により、6−ニトロ−N
−(5−カルボキシペンチル)スピロベンゾインドリノ
ピラン(実施例IICの記載にしたがい調製)から、6
−ニトロスピロベンゾインドリノピラン−N−ペンチル
カリウムカルボキシレートを調製すると、暗赤色の6−
ニトロスピロベンゾインドリノピラン−N−ペンチルカ
リウムカルボキシレート結晶として0.54gが得られ
た(収率73%)。このものの融点は、100〜102
℃であった。1HNMR、13CNMR、IR、およびU
V−可視スペクトルは以下のようであった:1 HNMR(400.1MHz)(DMSO−d6中):
δ 8.17(1H、d、J=2.8)、7.97(1
H、d、J=9.0)、7.18(1H、d、J=1
0.5)、6.84(2H、m)、6.84(1H、
d、J=9)、6.77(1H、t、J=7.6)、
6.55(1H、d、J=7.8)、5.98(1H、
d、J=10.5)、3.10(2H、m、N−C
2)、1.79(2H、m、CH2CO)、1.45
(4H、m、−CH2−)、1.20(2H、m、−C
2−)、1.18(3H、s、CH3)、1.05(3
H、s、CH3)。13 CNMR:174.4、159.2、146.7、1
40.4、135.6、128.1、127.6、12
5.7、125.2、122.8、121.8、11
8.8、118.7、115.4、106.4、52.
2、43.0、33.5、28.0、26.1、25.
8、24.2、19.5、14.1。 IR(cm-1):3020、2970、2923、16
52、1607、1588、1507、1480、14
50、1330、1275、1218、1156、11
23、1090、1020、910、803。 UV−可視(DMSO、λmax(ε)):342nm、
8,400M-1cm-1。 元素分析(HRMS(FAB+)):計算値(C2425
52K): 461.2424。 実測値:461.2445。
【0061】実施例III スルホネート置換スピロピラン塩の調製 ステップ2: 6−ニトロ−ベンゾインドリノスピロピ
ラン(BIPS)の合成
【0062】実施例IIIA 6−ニトロ−スピロベンゾインドリノピラン−N−プロ
ピル−トリエチルアンモニウムスルホネートの合成
【化26】 実施例IIAに記載された方法により、5−ニトロサリ
チルアルデヒドおよび2,3,3−トリメチルインドリ
ニウム−N−プロピルスルホネート(実施例IDの記載
にしたがい調製)から、6−ニトロ−スピロベンゾイン
ドリノピラン−N−プロピル−トリエチルアンモニウム
スルホネートを調製した。生成物を酢酸エチルから再結
晶させたところ、黄色の結晶が1.43g得られた(収
率52%)。このものの融点は188〜190℃であっ
た。1HNMR、13CNMR、IR、およびUV−可視
スペクトルは以下のようであった:1 HNMR(400.1MHz)(DMSO−d6中):
δ 8.27(1H、d、J=2.8)、8.04(1
H、d、J=9.0)、7.26(1H、d、J=1
0.4)、7.15(2H、m)、6.83(3H、
m)、6.03(1H、d、J=10.4)、3.29
(2H、t、J=7.3、N−CH2)、3.13(6
H、q、J=7.3、CH2CH3)、2.50(2H、
m、CH2SO3)、1.49(2H、m、−CH
2−)、1.25(9H、t、CH3)、1.19(3
H、s、CH3)、1.16(3H、s、CH3)。13 CNMR:159.2、146.7、140.4、1
35.5、128.1、127.6、125.7、12
2.8、121.6、121.5、118.9、11
8.7、115.4、106.4、106.4、52.
2、49.0、45.7、42.2、24.7、19.
5、8.55。 IR(cm-1):3020、2970、2684、25
10、1652、1607、1510、1483、14
57、1333、1275、1218、1156、11
23、1089、1020、916、805。 UV−可視(DMSO、λmax(ε)):342nm、
8,600M-1cm-1。 元素分析:計算値(C273763S):C、61.0
5;H、6.70;N、7.90;S、5.94。 実測値:C、61.30;H、6.67;N、7.8
3;S、5.86。
【0063】実施例IIIB 6−ニトロ−スピロベンゾインドリノピラン−N−ブチ
ル−トリエチルアンモニウムスルホネートの合成
【化27】 実施例IIAに記載された方法により、5−ニトロサリ
チルアルデヒドおよび2,3,3−トリメチルインドリ
ニウム−N−ブチルスルホネート(実施例IEの記載に
したがい調製)から、6−ニトロ−スピロベンゾインド
リノピラン−N−ブチル−トリエチルアンモニウムスル
ホネートを調製した。生成物を酢酸エチルから再結晶さ
せたところ、紫色の結晶が0.86g得られた(収率3
6%)。このものの融点は208〜210℃であった。
1HNMR、13CNMR、IRおよびUV−可視スペク
トルは以下のようであった:1 HNMR(400.1MHz)(DMSO−d6中):
δ 8.27(1H、d、J=2.8)、8.04(1
H、d、J=9.0)、7.26(1H、d、J=1
0.4)、7.15(2H、m)、6.83(3H、
m)、6.03(1H、d、J=10.4)、3.29
(2H、t、J=7.3、N−CH2)、3.13(6
H、q、J=7.3、CH2CH3)、2.50(2H、
m、CH2SO3)、1.49(4H、m、−CH
2−)、1.25(9H、t、CH3)、1.19(3
H、s、CH3)、1.16(3H、s、CH3)。13 CNMR:159.2、146.7、140.4、1
35.6、128.1、127.6、125.7、12
2.8、121.6、118.9、118.7、11
5.4、106.4、59.7、52.2、42.5、
33.3、28.0、25.8、24.2、22.1、
19.5、14.0。 IR(cm-1):3020、2970、2684、25
10、1652、1607、1510、1483、14
57、1333、1275、1218、1156、11
23、1089、1020、916、805。 UV−可視(DMSO、λmax(ε)):344nm、
9,000M-1cm-1。 元素分析:計算値(C283963S):C、59.7
0;H、6.90;N、7.52;S、5.70。 実測値:C、59.64;H、6.84;N、7.4
3;S、5.62。
【0064】実施例IV 実施例IIDに記載した方法により調整した6−ニトロ
−スピロベンゾインドリノピラン−N−エチルナトリウ
ムカルボキシレートの50gと塩化亜鉛の13.6gと
を、200gのポリワックス(POLYWAX)(登録商標)
1000(ベーカー・ペトロライト社(Baker-Petrolit
e))に分散させて、第1のワックスを作る。このワッ
クスと、TiO2顔料を20重量%含むポリワックス
(登録商標)1000である白色ワックスとを用いて、
US−A−5,262,098号に記載された方法によ
って二色性ボールを作成する。このようにして作成した
ボールを篩で分級して、90〜106μmの分級物を使
用してエラストマーシートを作成する。シートを作るに
は、シルガード(SYLGARD)(登録商標)184ベース
の5g、シルガード(登録商標)184硬化剤の0.7
5g、および90〜160μmのボールの5.75gを
混合し、この混合物を真空中で脱気してから、キャステ
ィングにより0.012インチのシートとし、90℃で
2時間硬化させる。硬化が終了したら、小さなサブシー
トに切断し、無水硫酸カルシウムと共にイソパル(ISOP
AR)(登録商標)Lに一夜浸漬する。
【0065】このサブシートを、インジウムスズ酸化物
でコーティングした2枚のガラス板の間に挟み込んでデ
ィスプレイを作る。ガラス板のインジウムスズ酸化物の
コーティングがしてある方の面を内側にしてサブシート
に密着させる。最終的な試験用ディスプレイの構成物を
一方の端からあげていけば、ガラス板#1、ガラス板#
1の上のITOコーティング、浸漬させたサブシート、
ガラス板#2のITOコーティング、ガラス板#2の順
である。
【0066】実施例V スピロピランの6−ニトロ−スピロベンゾインドリノピ
ラン−N−エチルナトリウムカルボキシレートに代え
て、実施例IIEの記述にしたがい調製したスピロピラ
ンの6−ニトロスピロベンゾインドリノピラン−N−ブ
チルカリウムカルボキシレートを使用する以外は、実施
例IVの方法を繰返す。
【0067】実施例VI スピロピランの6−ニトロ−スピロベンゾインドリノピ
ラン−N−エチルナトリウムカルボキシレートに代え
て、実施例IIFの記述にしたがい調製したスピロピラ
ンの6−ニトロスピロベンゾインドリノピラン−N−ペ
ンチルカリウムカルボキシレートを使用する以外は、実
施例IVの方法を繰返す。
【0068】実施例VII スピロピランの6−ニトロ−スピロベンゾインドリノピ
ラン−N−エチルナトリウムカルボキシレートに代え
て、実施例IIIAの記述にしたがい調製したスピロピ
ランの6−ニトロスピロベンゾインドリノピラン−N−
プロピルトリエチルアンモニウムスルホネートを使用す
る以外は、実施例IVの方法を繰返す。
【0069】実施例VIII スピロピランの6−ニトロ−スピロベンゾインドリノピ
ラン−N−エチルナトリウムカルボキシレートに代え
て、実施例IIIBの記述にしたがい調製したスピロピ
ランの6−ニトロスピロベンゾインドリノピラン−N−
ブチルトリエチルアンモニウムスルホネートを使用する
以外は、実施例IVの方法を繰返す。
【0070】実施例IX TiO2顔料を20重量%含む白色ワックスに代えて、
F−6331顔料(フェロ社(Ferro Corp.))を20
重量%含むポリワックス(登録商標)1000の黒色ワ
ックスを使用する以外は、実施例IVからVIIIの方
法を繰返す。
【0071】実施例X 一方の半球がポリ(トリフルオロエチルメタクリレー
ト)でコーティングした白色の表面であり、他方の半球
がその上にスピロピランおよびキレート剤を有する表面
であり、ここで、その樹脂がポリエステル樹脂であり、
白色の顔料または白化剤が二酸化チタンであり、スピロ
ピランが実施例IIDで調製した6−ニトロ−スピロベ
ンゾインドリノピラン−N−エチルナトリウムカルボキ
シレートである、17μmの二色性球状物の調製
【0072】ステップ1: 白色の単色球状物の調製 US−A−5,593,807号の実施例Iの記載に従
って調製した、スルホン化ポリエステル樹脂のコポリ
(プロピレン−ジエチレン−テレフタレート)コポリ
(プロピレン−ジエチレン−5−スルホイソフタレー
ト)の50gを、60℃で250gの水中に分散させ
る。得られるポリエステルエマルションを室温(本明細
書を通して、約25℃)まで冷却してから、このエマル
ションに10gの酸化チタン水分散物(この分散物は酸
化チタン固形分を50重量%含む)を加える。こうして
得られた混合物を、5重量%の塩化マグネシウム水溶液
(50mL)を徐々に添加しながら、約1,000rp
mで撹拌して均質化させ、ついでその混合物を1Lの反
応容器に移す。それから、この混合物を200rpmで
撹拌しながら、55℃で一夜、約18時間加熱すると、
50gの単色の白色球状物が得られるが、このものの体
積平均直径はコールターカウンターの測定で17.6μ
m、幾何的サイズ分布(GSD)は1.13である。
【0073】ステップ2: 白色単色球状物の表面での
重合 上記のステップ1で調製した白色球状物の10gを、1
00mLの水に分散させたものに、0.25gの硝酸セ
リウムアンモニウムおよび1mLの1N硝酸溶液を加え
る。得られる混合物を3時間撹拌してから、白色球状物
を濾別し、100mLの水でこの球状物を再び懸濁化す
る。次いでこの懸濁液に、過硫酸カリウムを0.25
g、硫酸水素ナトリウムを0.25g、アクリル酸トリ
フルオロエチルを0.5g加える。こうして得られた混
合物を室温(約25℃)で3時間し、次いで、得られた
表面にグラフト重合させた単色球状物を濾過し、水洗
し、約1Lの水に再度懸濁させる。
【0074】ステップ3: 球状物のガラスの上へのコ
ーティングと、スピロピランおよびキレート剤を使用し
た加熱蒸着 ステップ2で得られた電荷を有する単色の白色球状物
を、ガラススライド上に、厚み約500nm以下たとえ
ば約400nmの単層として、ラングミュア・ブロジェ
ット法により塗布し、約18時間かけて風乾させる。こ
の球状物を真空下、たとえば約0.0001〜約0.1
mmHgにおき、実施例IIDに記載した方法で調製し
たスピロピランの6−ニトロ−スピロベンゾインドリノ
ピラン−N−エチルナトリウムカルボキシレートを昇華
させるが、このスピロピランには昇華に先立ってスピロ
ピラン1モルあたり塩化カルシウム5モルのモル比で塩
化カルシウムを混合してある。こうして得られる二色性
の白色/スピロピラン球状物は、スピロピランと白色被
覆部分がほぼ半分ずつになっている。スピロピラン層の
厚みは0.3μmなので、ボールの直径にはほとんど影
響せず、ボールはやはり約17μmの直径のままであ
る。この実施例では、フルオロアクリル化したボールの
白色側がマイナスの電荷を持ち、スピロピランでコーテ
ィングした側がプラスの電荷を持っているものと考えら
れる。
【0075】ステップ4: ディスプレイシートの製作 ステップ3で調製した二色性球状物から、次のようにし
てディスプレイシートを製作する。すなわち、(1)得
られた二色性球状物の50gを、シルガード(登録商
標)185シリコーンエラストマーの50gと混合す
る;(2)この混合物をガラス板の上に拡げ、8パス・
ウェット・フィルム・アプリケータ(8-PathWet Film A
pplicator)のような計量バー(ギャップ、約20μm
〜約500μm)を使用して、シートを形成させ、この
シルガード(登録商標)エラストマーシートを温度約8
0℃〜約100℃で約3〜約24時間加熱することで架
橋させ;(3)このシートを約50〜500mLの好適
なオイル、たとえばイソパル(ISOPAR)(登録商標)L
の入った容器中に浸漬させることで可塑化して、シート
内にオイルが充満した空孔を形成させ;そして(4)シ
ートをオイル容器から取りだして、厚みが約5〜約15
μmのマイラー(MYLAR)(登録商標)のアドレス用プ
レート、または同様の厚みのインジウムスズ酸化物ガラ
スの間に封入する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のジリコンディスプレイの側面図であ
る。
【図2】 円筒状の回転可能な要素を使用したジリコン
ディスプレイの側面図と上面図である。
【図3】 本発明の他の実施形態におけるジリコンディ
スプレイの側面図である。
【図4】 本発明の二色性ボールの平面配置を例示する
図である。
【図5】 本発明の無空孔タイプのジリコンディスプレ
イの側面図である。
【図6】 本発明の二色性回転可能な要素を封入された
マイクロカプセル皮膜の側面図である。
【図7】 図6に示す二色性回転可能な要素の封入状態
を説明する拡大側面図である。
【符号の説明】
1 回転可能な要素、2,52 基材、3,53 空
孔、4a,4b,54a,54b 電極、5,55 表
面、10,50 ジリコンディスプレイ、51円筒。
フロントページの続き (72)発明者 ネイヴィーン チョプラ カナダ オンタリオ州 オークヴィル ワ トソン アベニュー 444 アパートメン ト 1 (72)発明者 ピーター エム カズマイア カナダ オンタリオ州 ミシソーガ カウ ンシル リング ロード 2421 (72)発明者 アーウィン バンセル カナダ オンタリオ州 キングストン ハ ッター ストリート 16 (72)発明者 ジェイムス ウォジェイク カナダ オンタリオ州 オタワ パターソ ン ストリート 33 アパートメント 1 Fターム(参考) 2H123 AA00 AA13 BB00 BB11 CA00 CA20

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の光学的に異方性の回転可能な要素
    を配列させたものを含むディスプレイであって、前記回
    転可能な要素のそれぞれは可動性流体に接触する表面を
    有し、前記回転可能な要素は可動性流体の存在下では電
    気的に双極性であり、前記回転可能な要素は電界を印加
    することによって回転させられ、前記回転可能な要素は
    その位置では自由に回転するが、実質的に自由な移動を
    することはないので前記回転可能な要素の配列が乱れる
    ことはなく、前記回転可能な要素の表面の第1の部分に
    はキレート剤と次式に示すスピロピラン材料と、 【化1】 または 【化2】 を含み、ここでnは整数であって、−CH2−単位の繰
    返しの数をあらわし、Rは−Hまたは−CH=CH2
    あり、一方善意回転可能な要素の表面の第2の部分には
    実質的にスピロピランが含まれないことを特徴とするデ
    ィスプレイ。
  2. 【請求項2】 スピロピラン材料が以下の化学式 【化3】 であらわされ、ここでnが約2から約8までの整数であ
    ることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ。
  3. 【請求項3】 スピロピラン材料が以下の化学式 【化4】 であらわされ、ここでnが約2から約8までの整数であ
    ることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ。
  4. 【請求項4】 スピロピラン材料が以下の化学式であら
    わされることを特徴とする請求項1に記載のディスプレ
    イ。 【化5】 または 【化6】
  5. 【請求項5】 スピロピラン材料が回転可能な要素の中
    に、回転可能な要素の少なくとも約0.01重量%の量
    で存在することを特徴とする請求項1に記載のディスプ
    レイ。
  6. 【請求項6】 キレート剤が+2価の状態の金属塩であ
    ることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ。
  7. 【請求項7】 (a)請求項1によるディスプレイを作
    り、 (b)前記ディスプレイに電界を印加し、前記回転可能
    な要素の第1の群を回転させて前記第1の部分が観察者
    の方に向くようにし、また前記回転可能な要素の第2の
    群を回転させて前記第2の部分が観察者の方に向くよう
    にし、 (c)前記ディスプレイを有効な波長の照射線で露光さ
    せて、回転可能な要素の第1の群の少なくともある程度
    のものの第1の部分中にあるスピロピラン材料をメロシ
    アニン形に変化させることを含むことを特徴とする方
    法。
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