JP2003075958A - 熱現像感光材料及びその画像記録方法 - Google Patents

熱現像感光材料及びその画像記録方法

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JP2003075958A
JP2003075958A JP2001270182A JP2001270182A JP2003075958A JP 2003075958 A JP2003075958 A JP 2003075958A JP 2001270182 A JP2001270182 A JP 2001270182A JP 2001270182 A JP2001270182 A JP 2001270182A JP 2003075958 A JP2003075958 A JP 2003075958A
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silver
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compound
silver halide
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JP2001270182A
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English (en)
Inventor
Akio Miura
紀生 三浦
Hiroyuki Yasukawa
裕之 安川
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、保存性に優れ、最高濃度が
高く、カブリが少なく、銀色調が良好で、かつ熱現像条
件の変動に対する許容度の大きい熱現像感光材料及びそ
の画像記録方法を提供することにある。 【解決手段】 支持体上に有機銀塩、還元剤及び感光性
ハロゲン化銀と下記一般式(1)で表される化合物の少
なくとも1種とを含有することを特徴とする熱現像感光
材料。 【化1】 〔式中、R1及びR2は水素原子又は置換基を表し、X1
は−S−、−O−、又は−N(R3)−を表し、R3は水
素原子又は置換基を表す。nは2〜6の整数を表し、m
は1〜3の整数を表す。X2は耐拡散性基、ハロゲン化
銀への吸着基又はシリル基を表し、qは1〜3の整数を
表す。Lは2〜6価の連結基を表す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱現像感光材料及
びその画像記録方法に関する。さらに詳しくは、保存性
に優れ、最高濃度が高く、カブリが少なく、銀色調が良
好で、かつ熱現像条件の変動に対する許容度の大きい熱
現像感光材料及びその画像記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医療や印刷の分野で環境保護や作
業性の面から現像処理廃液のない感光材料が強く望まれ
ている。この技術として、例えば、米国特許第3,15
2,904号、同3,487,075号及びD.モーガ
ン(Morgan)による「ドライシルバー写真材料
(Dry Silver Photographic
Materials)」(Handbook of I
maging Materials,Marcel D
ekker,Inc.第48頁,1991)等に記載の
方法がよく知られている。これらの感光材料は通常、8
0℃以上の温度で現像が行われるため、熱現像感光材料
と呼ばれている。
【0003】熱現像感光材料は、液処理される従来の感
光材料と比較して、内蔵される化学物質の種類及び添加
量が非常に多いため、それに連動して感光層や非感光性
層の膜厚が増大する傾向にある。この結果、感光材料製
造時の塗布工程あるいは乾燥工程で多大の時間を要し、
生産性が低下するという欠点を有していた。
【0004】一般に、感光材料において、銀量を低減す
ることが膜厚低減に有効であることは広く知られてい
る。しかしながら、単なる銀量の低減では、画像濃度の
低下を招くため好ましくない。低銀量で、かつ画像濃度
を低下させないためには、単位面積当たりの現像点数を
増やし、カバーリングパワーを増大させることが有効で
ある。従来から、印刷用の感光材料では造核剤による
「伝染現像」を利用してカバーリングパワーを増大さ
せ、低銀量で高い画像濃度を得る技術が確立されてい
る。例えば、特表平10−512061号公報及び特表
平11−511571号公報等にその方法が記載されて
いる。しかしながら、従来公知の造核剤を用いた感光材
料の多くは保存性が悪く、また形成される画像銀の色調
が黄色みを帯びるため、特に、医療用途では診断性の低
下を引き起こし好ましくない。さらに、熱現像温度や処
理時間のわずかな変動に対して、画像濃度の有意な変動
を引き起こしやすい欠点を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決することを課題とし、保存性に優れ、最高濃度が
高く、カブリが少なく、銀色調が良好で、かつ熱現像条
件の変動に対する許容度の大きい熱現像感光材料及びそ
の画像記録方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成により達成された。
【0007】1.支持体上に有機銀塩、還元剤及び感光
性ハロゲン化銀と前記一般式(1)で表される化合物の
少なくとも1種とを含有することを特徴とする熱現像感
光材料。
【0008】2.前記還元剤が、前記一般式(2)で表
されることを特徴とする前記1項に記載の熱現像感光材
料。
【0009】3.イソシアネート化合物を含有すること
を特徴とする前記1又は2項に記載の熱現像感光材料。
【0010】4.チオールスルホナート化合物を含有す
ることを特徴とする前記1〜3項のいずれか1項に記載
の熱現像感光材料。
【0011】5.前記1〜4項のいずれか1項に記載の
熱現像感光材料に、発振波長が600nm以上1200
nm以下であるレーザーを用いて露光することを特徴と
する画像記録方法。
【0012】本発明者らは、有機銀塩、還元剤及び感光
性ハロゲン化銀を含有する熱現像感光材料の保存性の向
上、高濃度化、低カブリ化、銀色調の改良及び熱現像条
件の変動に対する安定性向上手段に関して、鋭意検討を
行った結果、前記一般式(1)で表される特定の構造を
有する化合物を用いることにより達成できることを見い
だした。更に、この効果は、還元剤(以下、現像剤とも
いう)として一般式(2)で表される化合物を用いるこ
と、イソシアネート化合物を併用すること、チオールス
ルホナート化合物を併用すること、更に露光条件とし
て、発振波長が600nm以上1200nm以下である
レーザーを用いて露光することにより、一層発揮される
ことを見いだし本発明に至った次第である。
【0013】以下、本発明の詳細について説明する。は
じめに、本発明に係る一般式(1)で表される化合物に
ついて詳述する。
【0014】一般式(1)において、R1及びR2はそれ
ぞれ水素原子、又は置換基を表すが、置換基の例として
は、炭素数1〜25のアルキル基(例えば、メチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブ
チル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基
等)、ハロゲン化アルキル基(例えば、トリフルオロメ
チル基、パーフルオロオクチル基等)、シクロアルキル
基(例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基
等)、アルキニル基(例えば、プロパルギル基)、グリ
シジル基、アクリレート基、メタクリレート基、アリー
ル基(例えば、フェニル基)、複素環基(例えば、ピリ
ジル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、イミダゾリル
基、フリル基、ピロリル基、ピラジニル基、ピリミジニ
ル基、ピリダジニル基、セレナゾリル基、スリホラニル
基、ピペリジニル基、ピラゾリル基、テトラゾリル基
等)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、ヨ
ウ素原子、フッ素原子等)、アルコキシ基(例えば、メ
トキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオ
キシ基、シクロペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、
シクロヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(例え
ば、フェノキシ基)、アルコキシカルボニル基(例え
ば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニ
ル基、ブチルオキシカルボニル基等)、アリールオキシ
カルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル
基)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミ
ド基、エタンスルホンアミド基、ブタンスルホンアミド
基、ヘキサンスルホンアミド基、シクロヘキサンスルホ
ンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基等)、スルファ
モイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノ
スルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルア
ミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シク
ロヘキシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホ
ニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、ウレタ
ン基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、
ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、フェ
ニルウレイド基、2−ピリジルウレイド基等)、アシル
基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル
基、ヘキサノイル基、シクロヘキサノイル基、ベンゾイ
ル基、ピリジノイル基等)、カルバモイル基(例えば、
アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメ
チルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル
基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミ
ノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、2−ピ
リジルアミノカルボニル基等)、アミド基(例えば、ア
セトアミド基、プロピオンアミド基、ブタンアミド基、
ヘキサンアミド基、ベンズアミド基等)、スルホニル基
(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、
ブチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、フ
ェニルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等)、
アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチ
ルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ
基、アニリノ基、2−ピリジルアミノ基等)、シアノ
基、ニトロ基、スルホ基、カルボキシル基、ヒドロキシ
ル基、オキザモイル基等を挙げることができる。また、
これらの基は更に上記で記載した各基で置換されていて
もよい。R1、R2として、好ましくは水素原子、炭素数
1〜3のアルキル基であり、特に好ましくは水素原子で
ある。
【0015】R3は水素原子又は置換基を表すが、置換
基の例としては上述のR1及びR2と同じものを挙げるこ
とができる。好ましくは水素原子、炭素数1〜3のアル
キル基であり特に好ましくは水素原子である。
【0016】X1は−S−、−O−、又は−N(R3)−
を表すが、好ましくは−N(R3)−であり、特に好ま
しくは−NH−である。nは2〜6の整数を表すが、2
又は3であることが好ましい。mは1〜3の整数を表す
が、1又は2が好ましく、特に1であることが好まし
い。
【0017】X2は耐拡散性基、ハロゲン化銀への吸着
基又はシリル基を表すが、耐拡散性基としては、炭素数
が6以上の脂肪族基や炭素数が3以上のアルキル基が導
入されているアリール基等が好ましい。耐拡散性は、熱
現像感光材料中のバインダーや架橋剤の使用量によって
異なるが、耐拡散性の基を導入することにより、室温状
態で構成膜内での移動距離が抑制され、経時安定性が向
上できる。耐拡散性を評価する方法としては、例えば、
両端が開口しているキャピラリー内にバインダーを入れ
て架橋した後、キャピラリーの1開口面に被検化合物を
接触存在させて、一定温度、一定時間経過後、移動した
量を、例えば、赤外分光法、質量分析法、アイソトープ
法、NMR法等により測定する。拡散の程度は、温度や
時間を変化させて測定することができ、拡散を100倍
〜1億倍まで遅くすることが可能であるが、拡散性を過
度に抑えると本来の機能が損なわれるため、室温下での
拡散速度が10倍〜100万倍程度に遅くなるような基
の導入が適当である。
【0018】吸着性基としては、芳香族基、硫黄や窒素
原子を少なくとも1つ含む基やアルキレンオキサイド基
やカルボキシル基が挙げられる。好ましい吸着性基とし
ては、例えば、メルカプト基、チオエーテル基、チオウ
レイド基、又は窒素原子を含む1級〜3級のアミノ基や
ピリジン基、キノリン基、イソキノリン基、イミダゾー
ル基、ピラゾール基、トリアゾール基、オキサゾール
基、チアゾール基、オキサジアゾール基、チアジアゾー
ル基、テトラゾール基等のヘテロ環基が挙げられる。吸
着性基もハロゲン化銀に対しての吸着量を調べることに
より評価できる。吸着量の測定は、被検物質をハロゲン
化銀を含む溶液に添加し、ハロゲン化銀を濾別したあと
の溶液の濃度を測定することにより、ハロゲン化銀に吸
着した量を算出することができる。吸着量は、ハロゲン
化銀溶液の銀イオン濃度、ハロゲン化銀の粒子形状、粒
子径によって異なるが、ここでは有機銀塩に添加するハ
ロゲン化銀の形状、粒子径、電位等の条件で測定するの
が望ましい。好ましい例は、沃素を0.1〜10モル%
含む平均粒子径10〜300nmの立方晶、八面体又は
平板粒子の沃臭化銀をpAgが6〜8の条件で25℃±
5℃、1〜48時間放置した後のハロゲン化銀粒子の吸
着量を測定することである。沃素を含まない臭化銀粒子
や塩化銀粒子で測定してもよい。ハロゲン化銀粒子の表
面積の3〜100%範囲で被覆すると算出された場合
に、吸着性であると判定することができる。吸着性の試
験は、色素、染料、安定化剤、カブリ抑制剤等を添加し
ないハロゲン化銀乳剤で調べることが好ましいが、実際
に使用する系に近い色素、安定化剤、カブリ抑制剤等の
添加されたハロゲン化銀乳剤で測定してもよい。
【0019】シリル基としては、具体的には、水素原
子、ヒドロキシル基、アルキル基、アリール基、ハロゲ
ン原子、アミノ基、シロキシ基、アシルオキシ基、アル
コキシル基又はアリールオキシ基が置換したシリル基が
挙げられる。好ましくは、炭素数1〜3のアルコキシル
基が置換したシリル基であり、より好ましくはトリエト
キシシリル基又はトリメトキシシリル基である。
【0020】qは1〜3の整数を表すが、好ましくは1
又は2であり、より好ましくは1である。
【0021】Lは2〜6価の連結基を表すが、好ましく
は2価の連結基である。連結基として、具体的にはアル
キレン、アリーレン、ヘテロアリーレン、ヘテロ環基、
ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄原子等)又はこ
れら基を任意に組み合わせた基が挙げられる。好ましく
は炭素数が2〜4のアルキレン基である。
【0022】以下、本発明に係る一般式(1)で表され
る化合物の具体例を示すが、本発明はこれらのみに限定
されるものではない。
【0023】
【化3】
【0024】
【化4】
【0025】
【化5】
【0026】本発明の熱現像感光材料においては、前記
一般式(1)で表される化合物を一種単独で含有するも
のであっても、2種以上を含有するものであってもよ
い。また、一般式(1)で表される化合物は、有機銀塩
を含有する画像形成層に含有させることが好ましいが、
隣接する非画像形成層に含有させてもよい。一般式
(1)で表される化合物の添加量は、好ましくは銀1モ
ル当たり1×10-8〜1×10-1モル、特に好ましくは
1×10-5〜1×10-2モルである。本発明において、
一般式(1)で表される化合物は溶液形態、乳化分散形
態、固体微粒子分散物形態など、いかなる方法で塗布液
に添加して、感光材料に含有させてもよい。溶液形態で
の添加方法としては、例えば、酢酸エチル、メチルエチ
ルケトン、トルエン、メタノール又はシクロヘキサノン
等の低沸点有機溶剤に溶解して塗布液に添加する方法が
挙げられる。乳化分散形態での添加としては、例えば、
ジブチルフタレート、トリクレジルフォスフェート、グ
リセリルトリアセテートあるいはジエチルフタレート等
の高沸点有機溶剤、酢酸エチル、メチルエチルケトン又
はシクロヘキサノンなどの補助溶媒を用いて溶解し、機
械的に乳化分散物を調製して塗布液に添加する方法が挙
げられる。固体微粒子分散物形態としては、例えば、一
般式(1)で表される化合物の粉末を適当な溶媒中にボ
ールミル、コロイドミル、振動ボールミル、サンドミ
ル、ジェットミル、ローラーミルあるいは超音波分散機
等の分散手段によって分散し、固体分散物を調製して塗
布液に添加する方法が挙げられる。尚、その際に保護コ
ロイド(例えば、ポリビニルアルコール)、界面活性剤
(例えば、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナト
リウムなどのアニオン性界面活性剤)を用いてもよい。
水分散物には防腐剤(例えば、ベンゾイソチアゾリノン
ナトリウム塩)を含有させることができる。本発明にお
いては、一般式(1)で表される化合物を溶液形態、又
は固体微粒子分散物形態として塗布液に用いることが好
ましい。
【0027】本発明に係る有機銀塩は、還元可能な銀源
であり、還元可能な銀イオン源を含有する有機酸であ
る。本発明において用いられる有機酸としては、脂肪族
カルボン酸、炭素環式カルボン酸、複素環式カルボン
酸、複素環式化合物等があるが、特に長鎖(10〜3
0、好ましくは15〜25の炭素原子数)の脂肪族カル
ボン酸及び含窒素複素環を有する複素環式カルボン酸等
が好ましく用いられる。また、配位子が4.0〜10.
0の銀イオンに対する総安定定数を有する有機銀塩錯体
も有用である。
【0028】このような有機酸銀塩の例としては、Re
search Disclosure(以降、RDと略
す)第17029及び第29963に記載されている。
中でも、脂肪酸の銀塩が好ましく用いられ、特に好まし
く用いられるのは、ベヘン酸銀、アラキジン酸銀及びス
テアリン酸銀である。
【0029】前述の有機銀塩化合物は、水溶性銀化合物
と銀と錯形成する化合物を混合することにより得られる
が、正混合法、逆混合法、同時混合法、等が好ましく用
いられる。また、特開平9−127643号に記載され
ている様なコントロールドダブルジェット法を用いるこ
とも可能である。
【0030】本発明においては、有機銀塩は平均粒径が
1μm以下でありかつ単分散であることが好ましい。有
機銀塩の平均粒径とは、有機銀塩の粒子が、例えば、球
状、棒状、或いは平板状の粒子の場合には、有機銀塩粒
子の体積と同等な球を考えたときの直径をいう。平均粒
径は、好ましくは0.01〜0.8μm、特に0.05
〜0.5μmが好ましい。また、単分散とは、後述のハ
ロゲン化銀の場合と同義であり、好ましくは単分散度が
1〜30%である。本発明においては、有機銀塩が平均
粒径1μm以下の単分散粒子であることがより好まし
く、この範囲にすることで濃度の高い画像が得られる。
さらに、有機銀塩は、平板状粒子が全有機銀の60個数
%以上であることが好ましい。本発明において、平板状
粒子とは平均粒径と厚さの比、いわゆる下記式で表され
るアスペクト比(ARと略す)が3以上のものをいう。
【0031】AR=平均粒径(μm)/厚さ(μm) このような有機銀粒子は、必要に応じてバインダーや界
面活性剤などと共に予備分散した後、メディア分散機又
は高圧ホモジナイザなどで分散粉砕することが好まし
い。上記予備分散で用いることのできる分散機として
は、例えば、アンカー型、プロペラ型等の一般的攪拌機
や高速回転遠心放射型攪拌機(ディゾルバ)、高速回転
剪断型撹拌機(ホモミキサ)を使用することができる。
また、上記メディア分散機としては、例えば、ボールミ
ル、遊星ボールミル、振動ボールミルなどの転動ミル
や、媒体攪拌ミルであるビーズミル、アトライター、そ
の他バスケットミルなどを挙げることができ、また高圧
ホモジナイザとしては、例えば、壁、プラグなどに衝突
するタイプ、液を複数に分けてから高速で液同士を衝突
させるタイプ、細いオリフィスを通過させるタイプなど
様々なタイプを用いることができる。
【0032】本発明に用いられる有機銀粒子を分散する
際に用いられる装置類において、該有機銀粒子が接触す
る部材の材質として、例えば、ジルコニア、アルミナ、
窒化珪素、窒化ホウ素などのセラミックス類又はダイヤ
モンドを用いることが好ましく、特にジルコニアを用い
ることが好ましい。
【0033】本発明に用いられる有機銀粒子は、銀1g
あたり0.01〜0.5mgのZrを含有することが好
ましく、特に好ましくは0.01〜0.3mgのZrを
含有する場合である。上記分散を行う際、バインダー濃
度、予備分散方法、分散機運転条件、分散回数などを最
適化することは、本発明に用いられる有機銀塩粒子を得
る方法として非常に好ましい。
【0034】本発明に係る還元剤としては、当技術分野
で知られているものを用いることができ、例えば、フェ
ノール類、2個以上のフェノール基を有するポリフェノ
ール類、ナフトール類、ビスナフトール類、2個以上の
水酸基を有するポリヒドロキシベンゼン類、2個以上の
水酸基を有するポリヒドロキシナフタレン類、アスコル
ビン酸類、3−ピラゾリドン類、ピラゾリン−5−オン
類、ピラゾリン類、フェニレンジアミン類、ヒドロキシ
ルアミン類、ハイドロキノンモノエーテル類、ヒドロオ
キサミン酸類、ヒドラジド類、アミドオキシム類、N−
ヒドロキシ尿素類等等が挙げられる。
【0035】上記還元剤の中で、有機銀塩として脂肪族
カルボン酸銀塩を使用する場合に好ましい還元剤として
は、2個以上のフェノール基がアルキレン基又は硫黄に
よって連結されたポリフェノール類、特にフェノール基
のヒドロキシ置換位置に隣接した位置の少なくとも一つ
にアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、t−ブチル基、シクロヘキシル基等)又はアシル基
(例えばアセチル基、プロピオニル基等)が置換したフ
ェノール基の2個以上がアルキレン基又は硫黄によって
連結されたポリフェノール類、例えば1,1−ビス(2
−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,5,
5−トリメチルヘキサン、1,1−ビス(2−ヒドロキ
シ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)メタン、
1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチ
ルフェニル)メタン、(2−ヒドロキシ−3−t−ブチ
ル−5−メチルフェニル)−(2−ヒドロキシ−5−メ
チルフェニル)メタン、6,6′−ベンジリデン−ビス
(2,4−ジ−t−ブチルフェノール)、6,6′−ベ
ンジリデン−ビス(2−t−ブチル−4−メチルフェノ
ール)、6,6′−ベンジリデン−ビス(2,4−ジメ
チルフェノール)、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)−2−メチルプロパン、
1,1,5,5−テトラキス(2−ヒドロキシ−3,5
−ジメチルフェニル)−2,4−エチルペンタン、2,
2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5
−ジ−t−ブチルフェニル)プロパン等の米国特許第
3,589,903号、同第4,021,249号、英
国特許第1,486,148号、特開昭51−5193
3号、同50−36110号、同50−116023
号、同52−84727号、特公昭51−35727号
等公報に記載されたポリフェノール化合物、米国特許第
3,672,904号に記載されたビスナフトール類、
例えば、2,2′−ジヒドロキシ−1,1′−ビナフチ
ル、6,6′−ジブロモ−2,2′−ジヒドロキシ−
1,1′−ビナフチル、6,6′−ジニトロ−2,2′
−ジヒドロキシ−1,1′−ビナフチル、ビス(2−ヒ
ドロキシ−1−ナフチル)メタン、4,4′−ジメトキ
シ−1,1′−ジヒドロキシ−2,2′−ビナフチル
等、更に米国特許第3,801,321号に記載されて
いるようなスルホンアミドフェノール又はスルホンアミ
ドナフトール類、例えば、4−ベンゼンスルホンアミド
フェノール、2−ベンゼンスルホンアミドフェノール、
2,6−ジクロロ−4−ベンゼンスルホンアミドフェノ
ール、4−ベンゼンスルホンアミドナフトール等を挙げ
ることができる。
【0036】請求項2に係る発明では、前記一般式
(1)で表される化合物と共に、還元剤として、前記一
般式(2)で表される化合物を用いることが特徴であ
り、この構成により、画像銀の色調として、良好な冷黒
調に再現することができる。
【0037】以下、一般式(2)で表される還元剤につ
いて詳述する。前記一般式(2)において、R11及びR
22はそれぞれアルキル基を表し、同一でも異なっていて
もよいが、少なくとも一方は2級又は3級のアルキル基
である。アルキル基としては、置換又は無置換の炭素数
1〜20のものが好ましく、具体的には、メチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソ
ブチル基、t−ブチル基、t−アミル基、t−オクチル
基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、1−メチル
シクロヘキシル基、1−メチルシクロプロピル基等が挙
げられる。アルキル基の置換基は、特に限定されること
はないが、例えばアリール基、ヒドロキシ基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチ
オ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、スルホニル
基、ホスホリル基、アシル基、カルバモイル基、エステ
ル基、ハロゲン原子等が挙げられる。R11及びR22は、
それぞれ好ましくはそれぞれ独立に2級又は3級のアル
キル基であり、より好ましくは3級アルキル基である。
さらに好ましくはt−ブチル基、t−アミル基、1−メ
チルシクロヘキシル基であり、最も好ましくは1−メチ
ルシクロヘキシル基である。R33及びR44は、それぞれ
同一でも異なっていてもよく、水素原子又はベンゼン環
に置換可能な基を表す。ベンゼン環に置換可能な基とし
ては、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基、
置換又は無置換の炭素数6〜26のアリール基、ハロゲ
ン原子、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルコキシ
基、置換又は無置換の炭素数2〜21のアシルアミノ基
等が挙げられる。R33及びR44は、好ましくはそれぞれ
独立にアルキル基であり、具体的にはメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、t−ブチ
ル基、t−アミル基、シクロヘキシル基、1−メチルシ
クロヘキシル基、ベンジル基、メトキシメチル基、メト
キシエチル基等が挙げられる。より好ましくはメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t−ブチ
ル基である。
【0038】L1は−S−基又は−CHR55−基を表
し、R55は水素原子又はアルキル基を表す。L1は好ま
しくは−CHR55−基である。R55のアルキル基として
は、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基が好
ましい。無置換のアルキル基の具体例としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘプチル基、ウ
ンデシル基、イソプロピル基、1−エチルペンチル基、
2,4,4−トリメチルペンチル基等が挙げられる。ア
ルキル基の置換基としては、ハロゲン原子、置換又は無
置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、置換又は無置換
の炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換又は無置換の
炭素数6〜26のアリールオキシ基、置換又は無置換の
炭素数6〜26のアリールチオ基、置換又は無置換の炭
素数2〜21のアシルアミノ基、置換又は無置換の炭素
数1〜20のスルホンアミド基、置換又は無置換の炭素
数1〜20のスルホニル基、置換又は無置換の炭素数1
〜20のホスホリル基、置換又は無置換の炭素数2〜2
1のオキシカルボニル基、置換又は無置換の炭素数1〜
20のカルバモイル基、置換又は無置換の炭素数0〜2
0のスルファモイル基等が挙げられる。R55は、好まし
くは、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イ
ソプロピル基、n−オクチル基又は2,4,4−トリメ
チルペンチル基であり、中でも水素原子、メチル基又は
プロピル基が特に好ましい。
【0039】以下、本発明に係る一般式(2)で表され
る還元剤の具体例を示すが、本発明においては、これら
例示化合物に限定されるものではない。
【0040】
【化6】
【0041】
【化7】
【0042】本発明において、還元剤の添加量は、有機
銀塩や還元剤の種類、その他の添加剤によって変化する
が、一般的には有機銀塩1モル当たり0.05〜10モ
ルであり、好ましくは0.1〜3モルである。又この量
の範囲内において、上述した還元剤は、2種以上併用さ
れてもよい。
【0043】本発明に係る感光性ハロゲン化銀は、画像
形成後の白濁を低く抑えるため及び良好な画質を得るた
めに、平均粒子サイズが小さい方が好ましく、平均粒子
サイズが0.1μm以下、より好ましくは0.01〜
0.1μm、特に0.02〜0.08μmが好ましい。
ここでいう粒子サイズとは、電子顕微鏡で観察される個
々の粒子像と等しい面積を有する円の直径(円相当径)
を指す。又、ハロゲン化銀は、単分散であることが好ま
しい。ここでいう単分散とは、下記式で求められる単分
散度が40%以下をいう。更に好ましくは30%以下で
あり、特に好ましくは20%以下となる粒子である。
【0044】単分散度=(粒径の標準偏差)/(平均粒
径値)×100 感光性ハロゲン化銀粒子の形状については、特に制限は
ないが、ミラー指数〔100〕面の占める割合が高いこ
とが好ましく、この割合が50%以上、更には70%以
上、特に80%以上であることが好ましい。ミラー指数
〔100〕面の比率は、増感色素の吸着における〔11
1〕面と〔100〕面との吸着依存性を利用したT.T
ani,J.Imaging Sci.,29,165
(1985)により求めることができる。
【0045】また、本発明において、もう一つの好まし
い感光性ハロゲン化銀の形状は、平板粒子である。ここ
でいう平板粒子とは、投影面積の平方根を粒径rμmと
し、垂直方向の厚みをhμmとした時のアスペクト比
(r/h)が3以上のものをいう。その中でも好ましく
は、アスペクト比が3〜50である。また、平板粒子の
粒径は0.1μm以下であることが好ましく、さらに
0.01μm〜0.08μmが好ましい。これらの平板
粒子は、米国特許第5,264,337号、同第5,3
14,798号、同第5,320,958号等に記載さ
れており、容易に目的の平板粒子を得ることができる。
【0046】感光性ハロゲン組成としては、特に制限は
なく、塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、臭化銀、沃臭化
銀、沃化銀のいずれであってもよい。本発明に用いられ
る乳剤は、P.Glafkides著Chimie e
t Physique Photographique
(Paul Montel社刊、1967年)、G.
F.Duffin著 Photographic Em
ulsion Chemistry(The Foca
l Press刊、1966年)、V.L.Zelik
man et al著Making and Coat
ing Photographic Emulsion
(The Focal Press刊、1964年)等
に記載された方法に基づいて調製することができる。
【0047】本発明に係る感光性ハロゲン化銀には、周
期表の6族から11族に属する金属イオンを含有するこ
とが好ましい。上記の金属としては、W、Fe、Co、
Ni、Cu、Ru、Rh、Pd、Re、Os、Ir、P
t、Auが好ましい。
【0048】これらの金属イオンは、金属錯体又は金属
錯体イオンの形でハロゲン化銀に導入できる。これらの
金属錯体又は金属錯体イオンとしては、下記一般式で表
される6配位金属錯体が好ましい。
【0049】一般式〔ML6m 式中、Mは周期表の6〜11族の元素から選ばれる遷移
金属、Lは配位子、mは0、−、2−、3−又は4−を
表す。Lで表される配位子の具体例としては、例えば、
ハロゲン化物(弗化物、塩化物、臭化物及び沃化物)、
シアン化物、シアナート、チオシアナート、セレノシア
ナート、テルロシアナート、アジド及びアコの各配位
子、ニトロシル、チオニトロシル等が挙げられ、好まし
くはアコ、ニトロシル及びチオニトロシル等である。ア
コ配位子が存在する場合には、配位子の一つ又は二つを
占めることが好ましい。Lは同一でもよく、また異なっ
ていてもよい。
【0050】Mとしては、ロジウム(Rh)、ルテニウ
ム(Ru)、レニウム(Re)、イリジウム(Ir)及
びオスミウム(Os)で好ましく、これらを含む遷移金
属錯体イオンの具体例としては、〔RhCl63-
〔RuCl63-、〔ReCl63-、〔RuB
63-、〔OsCl63-、〔IrCl64-、〔Ru
(NO)Cl52-、〔RuBr4(H2O)〕2-、〔R
u(NO)(H2O)Cl4-、〔RhCl5(H
2O)〕2-、〔Re(NO)Cl52-、〔Re(NO)
(CN)52-、〔Re(NO)Cl(CN)4〕、〔R
h(NO)2Cl4-、〔Rh(NO)(H2O)C
4-、〔Ru(NO)(CN)52-、〔Fe(C
N)63-、〔Rh(NS)Cl52-、〔Os(NO)
Cl52-、〔Cr(NO)Cl52-、〔Re(NO)
Cl5-、〔Os(NS)Cl4(TeCN)〕2-
〔Ru(NS)Cl52-、〔Re(NS)Cl4(Se
CN)〕2-、〔Os(NS)Cl(SCN)42-
〔Ir(NO)Cl52-、〔Ir(NS)Cl52-
が挙げられる。
【0051】前述した金属イオン、金属錯体又は金属錯
体イオンは、一種類でもよいし、同種の金属及び異種の
金属を二種以上併用してもよい。これらの金属イオン、
金属錯体又は金属錯体イオンの含有量としては、一般的
にはハロゲン化銀1モル当たり1×10-9〜1×10-2
モルが適当であり、好ましくは1×10-8〜1×10 -4
モルである。
【0052】これらの金属を提供する化合物は、ハロゲ
ン化銀粒子形成時に添加し、ハロゲン化銀粒子中に組み
込まれることが好ましく、ハロゲン化銀粒子の調製、即
ち、核形成、成長、物理熟成、化学増感の前後の任意の
段階で添加してもよいが、特に核形成、成長、物理熟成
の段階で添加するのが好ましく、更には核形成、成長の
段階で添加するのが好ましく、最も好ましくは核形成の
段階で添加する。
【0053】添加に際しては、数回に渡って分割して添
加してもよく、ハロゲン化銀粒子中に均一に含有させる
こともできるし、特開昭63−29603号、特開平2
−306236号、同3−167545号、同4−76
534号、同6−110146号、同5−273683
号等に記載されている様に、粒子内に分布を持たせて含
有させることもできる。好ましくは、粒子内部に分布を
もたせることができる。これらの金属化合物は、水或い
は適当な有機溶媒(例えば、アルコール類、エーテル
類、グリコール類、ケトン類、エステル類、アミド類)
に溶解して添加することができるが、例えば、金属化合
物の粉末の水溶液もしくは金属化合物とNaCl、KC
lとを一緒に溶解した水溶液を、粒子形成中の水溶性銀
塩溶液又は水溶性ハライド溶液中に添加しておく方法、
或いは銀塩溶液とハライド溶液が同時に混合されるとき
第3の水溶液として添加し、3液同時混合の方法でハロ
ゲン化銀粒子を調製する方法、粒子形成中に必要量の金
属化合物の水溶液を反応容器に投入する方法、或いはハ
ロゲン化銀調製時に予め金属のイオン又は錯体イオンを
ドープしてある別のハロゲン化銀粒子を添加して溶解さ
せる方法等がある。特に、金属化合物の粉末の水溶液も
しくは金属化合物とNaCl、KClとを一緒に溶解し
た水溶液を、水溶性ハライド溶液に添加する方法が好ま
しい。
【0054】粒子表面に添加する時には、粒子形成直後
又は物理熟成時途中、もしくは終了時又は化学熟成時に
必要量の金属化合物の水溶液を反応容器に投入すること
もできる。
【0055】本発明においては、感光性ハロゲン化銀粒
子は、粒子形成後に脱塩してもしなくてもよいが、脱塩
を施す場合、例えば、ヌードル法、フロキュレーション
法等、当業界で知られている方法により、水洗、脱塩す
ることができる。
【0056】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子は、
化学増感されていることが好ましい。好ましい化学増感
法としては、当業界でよく知られている硫黄増感法、セ
レン増感法、テルル増感法等を用いることができる。ま
た、金化合物や白金、パラジウム、イリジウム化合物等
の貴金属増感法や還元増感法を用いることができる。
【0057】前述の硫黄増感法、セレン増感法、テルル
増感法に好ましく用いられる化合物としては、公知の化
合物を用いることができるが、例えば、特開平7−12
8768号等に記載の化合物を使用することができる。
テルル増感剤としては、例えば、ジアシルテルリド類、
ビス(オキシカルボニル)テルリド類、ビス(カルバモ
イル)テルリド類、ジアシルテルリド類、ビス(オキシ
カルボニル)ジテルリド類、ビス(カルバモイル)ジテ
ルリド類、P=Te結合を有する化合物、テルロカルボ
ン酸塩類、Te−オルガニルテルロカルボン酸エステル
類、ジ(ポリ)テルリド類、テルリド類、テルロール
類、テルロアセタール類、テルロスルホナート類、P−
Te結合を有する化合物、含Teヘテロ環類、テルロカ
ルボニル化合物、無機テルル化合物、及びコロイド状テ
ルルなどを用いることができる。
【0058】貴金属増感法に好ましく用いられる化合物
としては、例えば、塩化金酸、カリウムクロロオーレー
ト、カリウムオーリチオシアネート、硫化金、金セレナ
イド、あるいは米国特許第2,448,060号、英国
特許第618,061号などに記載されている化合物を
好ましく用いることができる。
【0059】還元増感法に用いられる化合物としては、
例えば、アスコルビン酸、二酸化チオ尿素の他に例え
ば、塩化第一スズ、アミノイミノメタンスルフィン酸、
ヒドラジン誘導体、ボラン化合物、シラン化合物、ポリ
アミン化合物等を用いることができる。また、ハロゲン
化銀乳剤のpHを7以上又はpAgを8.3以下に保持
して熟成することにより、還元増感することができる。
また、粒子形成中に銀イオンのシングルアディション部
分を導入することにより、還元増感することができる。
【0060】請求項3に係る発明では、イソシアネート
化合物を含有していることが特徴であり、イソシアネー
ト化合物を含有させることにより、熱現像感光材料の保
存性をより向上することができる。
【0061】以下、本発明に係るイソシアネート化合物
について説明する。本発明に係るイソシアネート化合物
として、特に制限はないが、好ましくは下記一般式
(3)で表せるイソシアネート又はチオイソシアネート
化合物である。
【0062】一般式(3) X=C=N−L−(N=C=X)v 式中、vは1又は2であり、Lはアルキレン、アルケニ
レン、アリーレン基又はアルキルアリーレン基でありう
る2価の連結基であり、Xは酸素又は硫黄原子である。
【0063】なお、上記一般式(3)で表せる化合物に
おいて、アリーレン基のアリール環は置換基を有し得
る。好ましい置換基は、ハロゲン原子(例えば、臭素原
子又は塩素原子)、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキ
シル基、アルキル基及びアルコキシ基から選択される。
【0064】上記イソシアネート化合物は、イソシアネ
ート基を少なくとも2個有しているイソシアネート類及
びその付加体(アダクト体)であり、更に、具体的に
は、脂肪族ジイソシアネート類、環状基を有する脂肪族
ジイソシアネート類、ベンゼンジイソシアネート類、ナ
フタレンジイソシアネート類、ビフェニルイソシアネー
ト類、ジフェニルメタンジイソシアネート類、トリフェ
ニルメタンジイソシアネート類、トリイソシアネート
類、テトライソシアネート類、これらのイソシアネート
類の付加体及びこれらのイソシアネート類と2価又は3
価のポリアルコール類との付加体が挙げられる。具体例
としては、特開昭56−5535号の10〜12頁に記
載されているイソシアネート化合物を利用することがで
きる。
【0065】即ち、エタンジイソシアネート、ブタンジ
イソシアネート、ヘキサンジイソシアネート、2,2−
ジメチルぺンタンジイソシアネート、2,2,4−トリ
メチルぺンタンジイソシアネート、デカンジイソシアネ
ート、ω,ω′−ジイソシアネート−1,3−ジメチル
ベンゾール、ω,ω′−ジイソシアネート−1,2−ジ
メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ω,ω−ジイ
ソシアネート−1,4−ジエチルベンゾール、ω,ω′
−ジイソシアネート−1,5−ジメチルナフタレン、
ω,ω′−ジイソシアネート−n−プロピルビフェニ
ル、1,3−フェニレンジイソシアネート、1−メチル
ベンゾール−2,4−ジイソシアネート、1,3−ジメ
チルベンゾール−2,6−ジイソシアネート、ナフタレ
ン−1,4−ジイソシアネート、1,1′−ジナフチル
−2,2′−ジイソシアネート、ビフェニル−2,4′
−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルビフェニル−
4,4′−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,
4′−ジイソシアネート、2,2′−ジメチルジフェニ
ルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジ
メトキシジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネー
ト、4,4′−ジエトキシジフェニルメタン−4,4′
−ジイソシアネート、1−メチルベンゾール−2,4,
6−トリイソシアネート、1,3,5−トリメチルベン
ゼン−2,4,6−トリイソシアネート、ジフェニルメ
タン−2,4,4′−トリイソシアネート、トリフェニ
ルメタン−4,4′,4′−トリイソシアネート、トリ
レンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシア
ネート;これらのイソシアネートの2量体又は3量体の
アダクト体(例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート
の2モルのアダクト、ヘキサメチレンジイソシアネート
3モルのアダクト、2,4−トリレンジイソシアネート
2モルのアダクト、2,4−トリレンジイソシアネート
3モルのアダクトなど);これらのイソシアネートの中
から選ばれる互いに異なる2種以上のイソシアネート同
志のアダクト体;及びこれらのイソシアネートと2価又
は3価のポリアルコール(好ましくは、炭素数20まで
のポリアルコール。例えば、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ピナコール、トリメチロールプロパ
ンなど)とのアダクト体(例えば、トリレンジイソシア
ネートとトリメチロールプロパンのアダクト;ヘキサメ
チレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンのア
ダクトなど)などが挙げられる。
【0066】また、市販品から入手できる特定のイソシ
アネート化合物の例を以下に示すが、この例には、脂肪
族、芳香族及びポリマーイソシアネートが含まれる。
【0067】IC−1:デスモデュー(Desmodu
r)N100、モーベイ社、脂肪族イソシアネート IC−2:デスモデューN3300、モーベイ社、脂肪
族イソシアネート IC−3:モンデュー(Mondur)TD−80、モ
ーベイ社、芳香族イソシアネート IC−4:モンデューM、モーベイ社、芳香族イソシア
ネート IC−5:モンデューMRS、モーベイ社、ポリマーイ
ソシアネート IC−6:デスモデューW、モーベイ社、脂肪族イソシ
アネート IC−7:パピ(Papi)27、ダウ社、ポリマーイ
ソシアネート IC−8:イソシアネートT1890、ヒュルス(Hu
els)、脂肪族イソシアネート IC−9:オクタデシルイソシアネート、アルドリッヒ
社、脂肪族イソシアネート 本発明に係るイソシアネート化合物は、熱現像感光材料
のいずれに添加しても良く、例えば、支持体中(特に、
支持体が紙である場合には、そのサイズ組成中に含ませ
ることができる)、感光層、表面保護層、中間層、アン
チハレーション層、下引き層等の任意の層に添加でき、
これらの層中の1層又は2層以上に添加することができ
る。
【0068】本発明に係るイソシアネート化合物の添加
量は、銀1モルに対して0.001〜2モル、好ましく
は0.005〜0.5モルの範囲である。
【0069】本発明に係るイソシアネート化合物は、適
当な有機溶媒、例えば、ケトン類(例えば、アセトン、
メチルエチルケトン)、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、メチルセロソルブなどに溶解して用い
ることができる。また、既によく知られている乳化分散
法によって、ジブチルフタレート、トリクレジルフォス
フェート、グリセリルトリアセテートあるいはジエチル
フタレートなどの高沸点有機溶剤、酢酸エチルやシクロ
ヘキサノンなどの補助溶媒を用いて溶解し、機械的に乳
化分散物を調製して添加することができる。
【0070】請求項4に係る発明では、チオールスルホ
ナート化合物を含有していることが特徴であり、これに
より熱現像感光材料の保存性をより良好なレベルに維持
することができる。
【0071】次に、本発明に用いられるチオールスルホ
ナート化合物について詳述する。本発明で用いることの
できるチオールスルホナート化合物としては、特に制限
はないが、下記一般式(4)で表される化合物であるこ
とが好ましい。
【0072】一般式(4) Z1−SO2S−Z2 一般式(4)において、Z1は脂肪族炭化水素基、アリ
ール基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカル
ボニル基又はヘテロ環基を表す。Z2は脂肪族炭化水素
基、アリール基、アルコキシカルボニル基、アリールオ
キシカルボニル基、ヘテロ環基又は陽イオンを表す。
【0073】一般式(4)のZ1及びZ2で表わされる脂
肪族炭化水素基は、好ましくは直鎖、分岐又は環状のア
ルキル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは
1〜16、更に好ましくは1〜12)、アルケニル基
(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは2〜1
6、更に好ましくは2〜12)、アルキニル基(好まし
くは炭素数2〜20、より好ましくは2〜16、更に好
ましくは2〜12)である。Z1及びZ2で表わされる脂
肪族炭化水素基として好ましくはアルキル基であり、よ
り好ましくは、鎖状アルキル基である。
【0074】Z1及びZ2で表わされるアリール基として
は、好ましくは炭素数6〜30の単環又は縮環のアリー
ル基であり、より好ましくは6〜20の単環又は縮環の
アリール基であり、例えば、フェニル、ナフチル等が挙
げられ、特に好ましくはフェニル基である。
【0075】Z1及ヒ゛Z2で表わされるアルコキシカルボ
ニル基としては、好ましくは、炭素数2〜20、より好
ましくは2〜16、特に好ましくは2〜12であり、例
えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが
挙げられる。
【0076】Z1及びZ2で表わされるアリールオキシカ
ルボニル基としては、好ましくは、炭素数7〜20、よ
り好ましくは7〜16、特に好ましくは7〜10であ
り、例えば、フェニルオキシカルボニルなどが挙げられ
る。
【0077】Z1及びZ2で表わされるヘテロ環基は、好
ましくは、N、O又はSの原子を少なくとも1つ含む3
ないし10員の飽和又は不飽和のヘテロ環であり、これ
らは単環であってもよいし、更に他の環と縮合環を形成
していてもよい。ヘテロ環基としては、好ましくは窒素
原子を含む5ないし6員のヘテロ環であり、更に好まし
くは、1ないし4個を含む5ないし6員の芳香環であ
る。
【0078】ヘテロ環基の具体例としては、例えば、エ
チニル、フリル、ピラニル、2H−ピロリル、ピロリ
ル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、イソ
オキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、1,2,3
−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,3,
4−オキサジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、
ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、
インドリニジル、イソインドリニジル、3H−インドリ
ル、インドリル、1H−インダゾリル、プリニル、4H
−キノリジニル、イソキノリル、キノリル、フタラジニ
ル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、
シンノリニル、プテリジニル、カルバゾリル、β−カル
ボニリル、フェナントリジニル、アクリジニル、ペリミ
ジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェナル
サジニル、フェノチアジニル、フラザニル、フェノキサ
ジニル、イソクロマニル、クロマニル、ピロリジニル、
ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラ
ゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジル、ピペラジニ
ル、インドリニル、イソインドリニル、キヌクリジニ
ル、モリホリニル、テトラゾリル、ベンズイミダゾリ
ル、ベンズオキサゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズト
リアゾリル、トリアジニル、ウラシル、トリアゾピリミ
ジニル等が挙げられる。
【0079】Z2で表される陽イオンは、例えば、水素
イオン、アルカリ金属(Na、K等)のイオン、置換又
は無置換のアンモニウムイオン等を表す。
【0080】Z1がアリール基又はヘテロ環基、Z2がア
リール基、ヘテロ環基又は陽イオンから選ばれる化合物
が好ましく、Z1がアリール基、及びヘテロ環基、Z2
陽イオンから選ばれる化合物が、特に好ましい。
【0081】次に、一般式(4)で表わされる化合物の
具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0082】
【化8】
【0083】
【化9】
【0084】
【化10】
【0085】
【化11】
【0086】本発明に係る一般式(4)で表される化合
物は、市販のものを用いても良く、あるいは既知の方法
で合成してもよい。例えば、ハロゲン化スルホニルと硫
化アルカリとの反応又はスルフィン酸塩と硫黄の反応等
により合成できる。本発明に係る一般式(4)で表され
る化合物は、水或いは適当な有機溶媒、例えば、アルコ
ール類(メタノール、エタノール、プロパノール、フッ
素化アルコール)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケ
トン)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、メチルセロソルブなどに溶解して用いることができ
る。また、既によく知られている乳化分散法によって、
ジブチルフタレート、トリクレジルフォスフェート、グ
リセリルトリアセテートあるいはジエチルフタレートな
どの高沸点有機溶剤、酢酸エチルやシクロヘキサノンな
どの補助溶媒を用いて溶解し、機械的に乳化分散物を作
製して用いることができる。あるいは固体分散法として
知られている方法によって、粉末を水の中にボールミ
ル、コロイドミル、サンドグラインダーミル、マントン
ゴーリン、マイクロフルイダイザーあるいは超音波分散
機によって分散して用いることができる。本発明に係る
一般式(4)で表される化合物の添加量は、銀1モル当
たり0.2〜200ミリモルの範囲であり、好ましくは
0.3〜100ミリモル、更に好ましくは0.5〜30
ミリモルである。
【0087】次に、本発明の熱現像感光材料の上記説明
した項目を除いた構成要素について説明する。
【0088】本発明の熱現像感光材料は、上述の有機銀
塩、還元剤、感光性ハロゲン化銀、一般式(1)で表さ
れる化合物、一般式(2)で表される化合物、イソシア
ナート化合物及びチオールスルホナート化合物などを含
有する画像形成層及び保護層をこの順に支持体上に積層
させたもので、さらに、必要に応じて支持体と上記画像
形成層との間に中間層を設置してなるものが好ましい。
【0089】また、画像形成層とは反対の面には搬送性
確保や、保護層とのブロッキング防止のためにバッキン
グ層を設置した熱現像感光材料も好適に用いることがで
きる。なお、各層は単一層でも良いし、組成が同一ある
いは異なる2層以上の複数の層で構成されていても良
い。
【0090】また、本発明では上述の各層を形成するた
めに、バインダー樹脂が好ましく用いられる。このよう
なバインダー樹脂としては、従来から用いられている透
明又は半透明なバインダー樹脂を適時選択して用いるこ
とができ、そのようなバインダー樹脂としては、例え
ば、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセトアセター
ル、ポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール系
樹脂、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、酢酸酪酸セルロー等のセルロース系樹脂、ポリスチ
レン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン
−アクリロニトリル−アクリルゴム共重合体等のスチレ
ン系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリポロピレン等の
塩化ビニル系樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ
カーボネート、ポリアリレート、エポキシ樹脂、アクリ
ル系樹脂等が挙げられ、これらは単独で用いても良い
し、2種以上の樹脂を併用して用いても良い。
【0091】なお、前記バインダー樹脂は、本発明の目
的を損なわない限り、保護層、中間層、あるいは必要な
場合に設けられるバックコート層の各層に適時選択して
用いることができる。尚、中間層やバックコート層に
は、活性エネルギー線で硬化可能なエポキシ樹脂やアク
リルモノマーなどを層形成バインダー樹脂として使用し
ても良い。本発明では、以下に示す水系バインダー樹脂
も好ましく用いられる。
【0092】好ましい樹脂としては、水溶解性ポリマー
又は水分散性疎水性ポリマー(ラテックス)を使用する
ことができる。例えば、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニ
リデン−アクリル酸共重合体、塩化ビニリデン−イタコ
ン酸共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレ
ンオキシド、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共
重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、アクリロ
ニトリル−ブタジエン共重合体、塩化ビニル−酢酸部ニ
ル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル酸共重合
体等である。これらは、水性の塗布液を構成するが、塗
布後乾燥し、塗膜を形成する段階で均一な樹脂膜を形成
するものである。これらを使用する場合には、有機銀
塩、ハロゲン化銀、還元剤等を水性の分散液として、こ
れらのラテックスと混合して均一な分散液とした後、塗
布することで熱現像画像形成層を形成することができ
る。乾燥により、ラテックスは粒子が融合し均一な膜を
形成する。更に、ガラス転位点が−20℃〜80℃のポ
リマーが好ましく、特に−5℃〜60℃が好ましい。ガ
ラス転位点が高いと、熱現像する温度が高くなり、低い
とカブリやすくなり、感度低下や軟調化を招くからであ
る。水分散ポリマーは、平均粒子径が1nmから数μm
の範囲の微粒子にして分散されたものが好ましい。水分
散疎水性ポリマーはラテックスとよばれ、水系塗布のバ
インダーとして広く使用されている中で耐水性を向上さ
せるというラテックスが好ましい。バインダーとして耐
水性を得る目的のラテックス使用量は、塗布性を勘案し
て決められるが、耐湿性の観点からは多いほど好まし
い。全バインダー質量に対するラテックスの比率は50
〜100%が好ましく、特に80%〜100%が好まし
い。
【0093】本発明において、これらのバインダー樹脂
としては、固形分量として、銀付量に対して0.25〜
10倍の量、例えば、銀付量が2.0g/m2の場合、
ポリマーの付き量は0.5〜20g/m2であることが
好ましい。また、更に好ましくは銀付量の0.5〜7倍
量、例えば、銀付量が2.0g/m2なら、1.0〜1
4g/m2である。バインダー樹脂量が銀付量の0.2
5倍以下では、銀色調が大幅に劣化し、使用に耐えない
場合があるし、銀付量の10倍以上では、軟調になり使
用に耐えなくなる場合がある。
【0094】さらに、本発明に係る画像形成層には、上
述した必須成分、バインダー樹脂以外に、必要に応じて
カブリ防止剤、調色剤、増感色素、強色増感を示す物質
(強色増感剤ともいう)など各種添加剤を添加してもよ
い。
【0095】本発明において、かぶり防止剤としては、
例えば、米国特許第3,874,946号及び同第4,
756,999号に開示されているような化合物、−C
(X 1)(X2)(X3)(ここでX1及びX2はハロゲン
原子を表し、X3は水素又はハロゲン原子を表す)で表
される置換基を1以上備えたヘテロ環状化合物、特開平
9−288328号、同9−90550号、米国特許第
5,028,523号及び欧州特許第600,587
号、同第605,981号、同第631,176号等に
開示されている化合物等を適時選択して用いることがで
きる。
【0096】現像後の銀色調を改良する目的で添加され
る色調剤としては、例えば、イミド類(例えば、フタル
イミド);環状イミド類、ピラゾリン−5−オン類、及
びキナゾリノン(例えば、スクシンイミド、3−フェニ
ル−2−ピラゾリン−5−オン、1−フェニルウラゾー
ル、キナゾリン及び2,4−チアゾリジンジオン);ナ
フタールイミド類(例えば、N−ヒドロキシ−1,8−
ナフタールイミド);コバルト錯体(例えば、コバルト
のヘキサミントリフルオロアセテート)、メルカプタン
類(例えば、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾー
ル);N−(アミノメチル)アリールジカルボキシイミ
ド類(例えば、N−(ジメチルアミノメチル)フタルイ
ミド);ブロックされたピラゾール類、イソチウロニウ
ム(isothiuronium)誘導体及びある種の
光漂白剤の組み合わせ(例えば、N,N′−ヘキサメチ
レン(1−カルバモイル−3,5−ジメチルピラゾー
ル)、1,8−(3,6−ジオキサオクタン)ビス(イ
ソチウロニウムトリフルオロアセテート)、及び2−
(トリブロモメチルスルホニル)ベンゾチアゾールの組
み合わせ);メロシアニン染料(例えば、3−エチル−
5−((3−エチル−2−ベンゾチアゾリニリデン(ベ
ンゾチアゾリニリデン))−1−メチルエチリデン)−
2−チオ−2,4−オキサゾリジンジオン);フタラジ
ノン、フタラジノン誘導体又はこれらの誘導体の金属塩
(例えば、4−(1−ナフチル)フタラジノン、6−ク
ロロフタラジノン、5,7−ジメチルオキシフタラジノ
ン、及び2,3−ジヒドロ−1,4−フタラジンジオ
ン);フタラジノンとスルフィン酸誘導体の組み合わせ
(例えば、6−クロロフタラジノン+ベンゼンスルフィ
ン酸ナトリウム又は8−メチルフタラジノン+p−トリ
スルホン酸ナトリウム);フタラジン+フタル酸の組み
合わせ;フタラジン(フタラジンの付加物を含む)とマ
レイン酸無水物、及びフタル酸、2,3−ナフタレンジ
カルボン酸又はo−フェニレン酸誘導体及びその無水物
(例えば、フタル酸、4−メチルフタル酸、4−ニトロ
フタル酸及びテトラクロロフタル酸無水物)から選択さ
れる少なくとも1つの化合物との組み合わせ;キナゾリ
ンジオン類、ベンズオキサジン、ナルトキサジン誘導
体;ベンズオキサジン−2,4−ジオン類(例えば、
1,3−ベンズオキサジン−2,4−ジオン);ピリミ
ジン類及び不斉−トリアジン類(例えば、2,4−ジヒ
ドロキシピリミジン)、及びテトラアザペンタレン誘導
体(例えば、3,6−ジメルカプト−1,4−ジフェニ
ル−1H,4H−2,3a,5,6a−テトラアザペン
タレン)を挙げることができ、好ましい色調剤として
は、フタラゾン、フタラジンである。なお、色調剤は、
本発明の目的を阻害しない範囲であれば、後述する保護
層に添加しても良い。
【0097】また、増感色素としては、例えば、アルゴ
ンイオンレーザー光源に対しは、特開昭60−1622
47号、特開平2−48635号、米国特許第2,16
1,331号、西独特許第936,071号、特開平5
−11389号等に記載のシンプルメロシアニン類を、
ヘリウムネオンレーザー光源に対しては、特開昭50−
62425号、同54−18726号、同59−102
229号に示された三核シアニン色素類、特開平7−2
87338号に記載されたメロシアニン類を、LED光
源及び赤外半導体レーザー光源に対しては特公昭48−
42172号、同51−9609号、同55−3981
8号、特開昭62−284343号、特開平2−105
135号に記載されたチアカルボシアニン類を、赤外半
導体レーザー光源に対しては特開昭59−191032
号、同60−80841号に記載されたトリカルボシア
ニン類、特開昭59−192242号、特開平3−67
242号の一般式(IIIa)、(IIIb)に記載された4
−キノリン核を含有するジカルボシアニン類等が有利に
選択される。更に、赤外レーザー光源の波長が750n
m以上、更に好ましくは800nm以上である場合この
ような波長域のレーザーに対応する為には、特開平4−
182639号、同5−341432号、特公平6−5
2387号、同3−10931号、米国特許第5,44
1,866号、特開平7−13295号等に記載されて
いる増感色素が好ましく用いられる。
【0098】また、強色増感剤としては、RD第176
43、特公平9−25500号、同43−4933号、
特開昭59−19032号、同59−192242号、
特開平5−341432号等に記載されている化合物を
適時選択して用いることができ、本発明では、下記一般
式(M)で表される複素芳香族メルカプト化合物、実質
的に前記のメルカプト化合物を生成する一般式(Ma)
で表されるジスルフィド化合物を用いることができる。
【0099】一般式(M) Ar−SM 一般式(Ma) Ar−S−S−Ar 一般式(M)において、Mは水素原子又はアルカリ金属
原子を表し、Arは1個以上の窒素、硫黄、酸素、セレ
ニウムもしくはテルリウム原子を有する複素芳香環又は
縮合複素芳香環を表す。複素芳香環は、好ましくは、ベ
ンズイミダゾール、ナフトイミダゾール、ベンゾチアゾ
ール、ナフトチアゾール、ベンズオキサゾール、ナフト
オキサゾール、ベンゾセレナゾール、ベンゾテルラゾー
ル、イミダゾール、オキサゾール、ピラゾール、トリア
ゾール、トリアジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジ
ン、ピリジン、プリン、キノリン又はキナゾリンであ
る。また、一般式(Ma)において、Arは上記一般式
(M)の場合と同義である。
【0100】上記の複素芳香環は、例えば、ハロゲン原
子(例えば、Cl、Br、I)、ヒドロキシ基、アミノ
基、カルボキシル基、アルキル基(例えば、1個以上の
炭素原子、好ましくは、1〜4個の炭素原子を有するも
の)及びアルコキシ基(例えば、1個以上の炭素原子、
好ましくは、1〜4個の炭素原子を有するもの)からな
る群から選ばれる置換基を有することができる。
【0101】本発明に用いられる強色増感剤は、有機銀
塩及びハロゲン化銀粒子を含む乳剤層中に銀1モル当た
り0.001〜1.0モルの範囲で用いるのが好まし
く、特に銀1モル当たり0.01〜0.5モルの範囲に
するのが好ましい。
【0102】本発明に係る画像記録層には、ヘテロ原子
を含む大環状化合物を含有させることができる。ヘテロ
原子として窒素原子、酸素原子、硫黄原子及びセレン原
子の少なくとも1種を含む9員環以上の大環状化合物が
好ましく、12〜24員環がより好ましく、更に好まし
いのは15〜21員環である。
【0103】代表的な化合物としてはクラウンエーテル
で、下記のPedersonが1967年に合成し、そ
の特異な報告以来、数多く合成されているものである。
これらの化合物は、C.J.Pederson、Jou
rnal of American chemical
society vol,86(2495)、701
7〜7036(1967)、G.W.Gokel、S.
H,Korzeniowski、“Macrocycl
ic polyethr synthesis”、Sp
ringer−Vergal(1982)等に記載され
ている。
【0104】本発明に係る画像形成層には上述した添加
剤以外に、例えば、界面活性剤、酸化防止剤、安定化
剤、可塑剤、紫外線吸収剤、被覆助剤等を用いても良
い。これらの添加剤及び上述したその他の添加剤は、R
D Item17029(1978年6月p.9〜1
5)に記載されている化合物が好ましく用いられる。
【0105】本発明において、画像形成層は単層でも良
く、組成が同一あるいは異なる複数の層で構成しても良
い。なお、画像形成層の膜厚は通常10〜30μmであ
る。
【0106】次に、本発明の熱現像感光材料の層構成と
して必須である支持体と保護層について詳述する。
【0107】本発明の熱現像感光材料に用いられる支持
体としては、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカ
ーボネート、ポリアリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ナイロン、芳
香族ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリス
ルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリエー
テルイミド、トリアセチルセルロース等の各樹脂フィル
ム、更には前記樹脂を2層以上積層してなる樹脂フィル
ム等を挙げることができる。
【0108】本発明に係る支持体は、後述の画像記録方
法において、潜像形成後熱で現像して画像形成すること
から、フィルム状に延伸しヒートセットしたものが寸法
安定性の点で好ましい。なお、本発明の効果を阻害しな
い範囲で酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カ
ルシウム等のフィラーを添加してもよい。なお、支持体
の厚みは、10〜500μm程度、好ましくは25〜2
50μmである。
【0109】本発明の熱現像感光材料に用いられる保護
層としては、上述の画像形成層で記載したバインダー樹
脂を必要に応じて選択して用いることができる。
【0110】保護層に添加される添加剤としては、熱現
像後の画像の傷つき防止や搬送性を確保する目的でフィ
ラーを含有することが好ましく、フィラーを添加する場
合の含有量は、層形成組成物中0.05〜30質量%含
有することが好ましい。
【0111】さらに、滑り性や帯電性を改良するため、
保護層には潤滑剤、帯電防止剤を含有しても良い、この
ような潤滑剤としては、例えば、脂肪酸、脂肪酸エステ
ル、脂肪酸アミド、ポリオキシエチレン、ポリオキシプ
ロピレン、(変性)シリコーンオイル、(変性)シリコ
ーン樹脂、フッ素樹脂、フッ化カーボン、ワックス等を
挙げることができ、また、帯電防止剤としては、カチオ
ン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン性界
面活性剤、高分子帯電防止剤、金属酸化物又は導電性ポ
リマー等、「11290の化学商品」化学工業日報社、
p.875〜876等に記載の化合物、米国特許第5,
244,773号カラム14〜20に記載された化合物
等を挙げることができる。さらに、本発明の目的を阻害
しない範囲で、画像形成層に添加される各種添加剤を保
護層に添加しても良く、これら添加剤の添加量は、保護
層層形成成分の0.01〜20質量%程度が好ましく、
更に好ましくは、0.05〜10質量%である。
【0112】本発明において、保護層は単層でも良く、
組成が同一あるいは異なるの複数層の層で構成しても良
い。なお、保護層の膜厚は通常1.0〜5.0μmであ
る。
【0113】本発明では、上述の画像形成層、支持体及
び保護層以外に、支持体と画像形成層との膜付を改良す
るための中間層を、また搬送性や帯電防止を目的として
バックコート層を設置しても良く、設置する場合の中間
層の厚みは通常0.05〜2.0μmであり、バッキン
グ層の厚みは通常0.1〜10μmである。
【0114】本発明に係る画像形成層用塗布液、保護層
用塗布液及び必要に応じて設置される中間層及びバッキ
ング層用の各塗布液は、上述で述べた成分を、それぞれ
溶媒に溶解若しくは分散して調製することができる。
【0115】上記調製で用いることのできる溶媒として
は、有機合成化学協会編の「溶剤ポケットブック」等に
示されている溶解度パラメーターの値が6.0〜15.
0の範囲のものであればよく、本発明に係る各層を形成
する塗布液に用いることのできる溶媒としては、ケトン
類として、例えば、アセトン、イソフォロン、エチルア
ミルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン等が挙げられる。アルコール類として、例えば、メ
チルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアル
コール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、イソブチルアルコール、ジアセトンアルコール、シ
クロヘキサノール、ベンジルアルコール等が挙げられ
る。グリコール類として、例えば、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
プロピレングリコール、ヘキシレングリコール等が挙げ
られる。エーテルアルコール類として、例えば、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノエチルエーテル等が挙げられる。エーテル類とし
て、例えば、エチルエーテル、ジオキサン、イソプロピ
ルエーテル等が挙げられる。エステル類としては、例え
ば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸イソプ
ロピル等が挙げられる。炭化水素類としてn−ペンタ
ン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。塩化物類
として、例えば、塩化メチル、塩化メチレン、クロロホ
ルム、ジクロロベンゼン等が挙げられるが、但し、本発
明の効果を阻害しない範囲であればこれらに限定されな
い。
【0116】また、これらの溶媒は、単独又は数種類組
合わせて使用できる。尚、熱現像感光材料中の上記溶媒
の残留量は、塗布後の乾燥工程の温度条件等を適宜設定
することにより調整でき、残存溶媒量は合計量で5〜1
000mg/m2が好ましく、更に好ましくは、10〜
300mg/m2である。
【0117】塗布液を調製する際に、分散が必要な場合
には、例えば、二本ロールミル、三本ロールミル、ボー
ルミル、ペブルミル、コボルミル、トロンミル、サンド
ミル、サンドグラインダー、Sqegvariアトライ
ター、高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高速
度衝撃ミル、ディスパー、高速ミキサー、ホモジナイ
ザ、超音波分散機、オープンニーダー、連続ニーダー
等、従来から公知の分散機を適時選択して用いることが
できる。
【0118】上述のようにして調製した塗布液を塗布す
るには、例えば、エクストルージョン方式の押し出しコ
ータ、リバースロールコータ、グラビアロールコータ、
エアドクターコータ、ブレードコータ、エアナイフコー
タ、スクイズコータ、含浸コータ、バーコータ、トラン
スファロールコータ、キスコータ、キャストコータ、ス
プレーコータ等の、公知の各種コータステーションを適
時選択して用いることができる。これらのコータの中
で、形成層の厚みムラを無くすためには、エクストルー
ジョン方式の押し出しコータやリバースロールコータ等
のロールコータを用いることが好ましい。
【0119】又、保護層を塗布する場合、画像形成層が
ダメージを受けないものであれば特に制限はないが、保
護層形成塗布液に用いられる溶媒が、画像形成層を溶解
する可能性がある場合には、上述したコータステーショ
ンの中で、エクストルージョン方式の押し出しコータ、
グラビアロールコータ、バーコータ等を使用することが
できる。尚、これらの中でグラビアロールコータ、バー
コータ等接触する塗布方法を用いる場合には、搬送方向
に対して、グラビアロールやバーの回転方向は順転でも
リバースでも良く、また順転の場合には等速でも、周速
差を設けても良い。
【0120】更に、各構成層を積層する際には、各層毎
に塗布乾燥を繰り返してもよいが、ウェット−オン−ウ
ェット方式で同時重層塗布して乾燥させても良い。その
場合、例えば、リバースロールコータ、グラビアロール
コータ、エアドクターコータ、ブレードコータ、エアナ
イフコータ、スクイズコータ、含浸コータ、バーコー
タ、トランスファロールコータ、キスコータ、キャスト
コータ、スプレーコータ等とエクストルージョン方式の
押し出しコータとの組み合わせにより塗布することがで
き、この様なウェット−オン−ウェット方式における重
層塗布においては、下側の層が湿潤状態になったままで
上側の層を塗布するので、上下層間の接着性が向上す
る。
【0121】さらに、本発明では少なくとも画像形成層
用塗布液を塗布した後、本発明の目的を有効に引き出す
ために、塗膜を乾燥させる温度を65〜100℃の範囲
であることが好ましい。乾燥温度が65℃よりも低い場
合は、反応が不十分であるため、経時による感度の変動
が起こる場合が有り、また、100℃よりも高い場合に
は、製造直後の熱現像感光材料自身にかぶり(着色)を
生じる場合がある為好ましくない。また、乾燥時間は乾
燥時の風量により一概に規定できないが、通常2〜30
分の範囲で乾燥させることが好ましい。
【0122】なお、上述の乾燥温度は、塗布後直ぐに前
述の温度範囲の乾燥温度で乾燥させても良いし、乾燥の
際に生じる塗布液のマランゴニーや、温風の乾燥風によ
って生じる表面近傍が初期に乾燥することにより生ずる
ムラ(ユズ肌)を防止する目的からは、初期の乾燥温度
を65℃よりも低温で行い、その後前述の温度範囲の乾
燥温度で乾燥させても良い。
【0123】以上、本発明の熱現像感光材料及びその好
適な製造方法により、本発明の目的を達成することはで
きるが、さらに、画像記録方法を最適化することによ
り、干渉縞のない鮮明な画像を得ることができる。
【0124】次いで、本発明の熱現像感光材料に好適な
画像記録方法について詳述する。本発明で用いることの
できる画像記録方法としては、露光面とレーザ光のなす
角度、レーザの波長、使用するレーザの数により三つの
態様に大別され、それらを単独で行っても良いし、二種
以上の態様を組み合わせても良く、このような画像形成
方法にすることで干渉縞のない鮮明な画像を得ることが
できる。
【0125】本発明において、画像記録方法として好適
な態様としては、熱現像感光材料の露光面とレーザ光の
なす角が実質的に垂直になることがないレーザ光を用い
て、走査露光により画像を形成することfが挙げられ
る。このように、入射角を垂直からずらすことにより、
仮に層間界面での反射光が発生した場合においても、画
像形成層に達する光路差が大きくなることから、レーザ
光の光路での散乱や減衰が生じて干渉縞が発生しにくく
なる。なお、ここで、「実質的に垂直になることがな
い」とはレーザ走査中に最も垂直に近い角度として好ま
しくは55度以上88度以下、より好ましくは60度以
上86度以下、更に好ましくは65度以上84度以下で
あることをいう。
【0126】また、本発明の画像記録方法における別の
好適な態様としては、露光波長が単一でない縦マルチレ
ーザを用いて、走査露光により画像を形成することが挙
げられる。このような、波長に幅を有する縦マルチレー
ザ光で走査すると縦単一モードの走査レーザ光に比べ、
干渉縞の発生が低減される。なお、ここで言う縦マルチ
とは、露光波長が単一でないことを意味し、通常露光波
長の分布が5nm以上、好ましくは10nm以上になる
とよい。露光波長の分布の上限には特に制限はないが、
通常60nm程度である。
【0127】さらに、本発明の画像記録方法における別
の態様としては、2本以上のレーザを用いて、走査露光
により画像を形成することが挙げられる。このような複
数本のレーザを利用した画像記録方法としては、高解像
度化、高速化の要求から1回の走査で複数ラインずつ画
像を書き込むレーザプリンタやデジタル複写機の画像書
込み手段で使用されている技術であり、例えば、特開昭
60−166916号公報等により知られている。これ
は、光源ユニットから放射されたレーザ光をポリゴンミ
ラーで偏向走査し、fθレンズ等を介して感光体上に結
像する方法であり、これはレーザイメージャなどと原理
的に同じレーザ走査光学装置である。
【0128】さらに、上述した画像記録方法において、
走査露光に用いるレーザとしては、一般によく知られて
いる、ルビーレーザ、YAGレーザ、ガラスレーザ等の
固体レーザ;He−Neレーザ、Arイオンレーザ、K
rイオンレーザ、CO2レーザ、COレーザ、He−C
dレーザ、N2レーザ、エキシマーレーザ等の気体レー
ザ;InGaPレーザ、AlGaAsレーザ、GaAs
Pレーザ、InGaAsレーザ、InAsPレーザ、C
dSnP2レーザ、GaSbレーザ等の半導体レーザ;
化学レーザ、色素レーザ等を用途に併せて適時選択して
使用できるが、請求項5に係る画像形成方法において
は、これらの中でもメンテナンスや光源の大きさの問題
から、波長が600〜1200nmの半導体レーザを用
いることが特徴である。
【0129】なお、レーザ・イメージャやレーザ・イメ
ージセッタで使用されるレーザにおいて、熱現像感光材
料に走査されるときの熱現像感光材料露光面でのビーム
スポット径は、一般に短軸径として5〜75μm、長軸
径として5〜100μmの範囲であり、レーザ光走査速
度は熱現像感光材料固有のレーザ発振波長における感度
とレーザパワーによって、熱現像感光材料毎に最適な値
に設定することができる。
【0130】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されない。尚、本文中の%
は特に断りのない限り質量%を表す。
【0131】《熱現像感光材料の作製》下記に示す方法
で、バッキング層塗布液を調製した。
【0132】〔バッキング層塗布液の調製〕メチルエチ
ルケトン83gを攪拌しながら、酢酸酪酸セルロース
(イーストマンケミカル社製、CAB381−20)
8.42g、ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製、バ
イロン280)0.45gを添加して溶解した。この溶
解した液に1.03gの赤外染料1を添加した。
【0133】別途、メタノール4.32gにフッ素系界
面活性剤(旭硝子(株)製、サーフロンS−381、有
効成分70%)0.64gとフッ素系界面活性剤(大日
本インキ工業(株)製、メガファッグF120K)0.
23gとを溶解させ、赤外染料1の入った上記溶液に、
フッ素系界面活性剤溶液を添加して、赤外染料1が完全
に溶解するまで充分に攪拌を行った。次いで、メチルエ
チルケトンに1%の濃度でディゾルバ型ホモジナイザに
て分散したシリカ(W.R.グレース社製、サイロイド
64×6000)を7.5g添加、攪拌してバッキング
層塗布液を調製した。
【0134】〔バッキング層の塗布〕Visualの透
過濃度として0.170(X−Rite社製、カラー透
過濃度計310Tで測定)に青色着色した厚さ175μ
mの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(以降、PE
Tと略す)フィルムの片面にコロナ放電処理(8W/m
2・分)を施した後、上記バッキング層塗布液を、コロ
ナ放電処理面に乾燥膜厚が3.5g/m2になるように
押し出しコータにて塗布した後、乾燥させバッキング層
を形成した。
【0135】次いで、下記に示す方法で、画像形成層塗
布液及び保護層塗布液を各々調製した。
【0136】〔画像形成層塗布液の調製〕 (感光性ハロゲン化銀乳剤の調製)水900ml中に平
均分子量10万のオセインゼラチン7.5g及び臭化カ
リウム10mgを溶解して温度35℃、pHを3.0に
合わせた後、硝酸銀74gを含む水溶液370mlと
(98/2)のモル比の臭化カリウムと沃化カリウムを
硝酸銀と等モル及び塩化イリジウムを銀1モル当たり1
×10-4モル含む水溶液370mlとを、pAg7.7
に保ちながらコントロールドダブルジェット法で10分
間かけて添加した。その後、4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−1,3,3a,7−テトラザインデン0.3gを添
加して、NaOHでpHを5に調整して平均粒子サイズ
0.06μm、粒子サイズの変動係数12%、〔10
0〕面比率87%の立方体沃臭化銀粒子を得た。この乳
剤にゼラチン凝集剤を用いて凝集沈降させ脱塩処理した
後、フェノキシエタノール0.1gを加え、pH5.
9、pAg7.5に調整して、感光性ハロゲン化銀乳剤
1を得た。
【0137】(脂肪酸ナトリウム溶液の調製)4720
mlの純水にベヘン酸111.4g、アラキジン酸8
3.8g、ステアリン酸54.9gを80℃で溶解し
た。次に、高速で攪拌しながら1.5Mの水酸化ナトリ
ウム水溶液540.2mlを添加し、濃硝酸6.9ml
を加えた後、55℃に冷却して脂肪酸ナトリウム溶液を
得た。
【0138】(粉末有機銀塩の調製)上記脂肪酸ナトリ
ウム溶液の温度を55℃に保ったまま、上記感光性ハロ
ゲン化銀乳剤1(銀0.038モルを含む)と純水45
0mlとを添加して5分間攪拌した。次に、1Mの硝酸
銀溶液760.6mlを2分間かけて添加し、さらに2
0分攪拌し、濾過により水溶性塩類を除去した。その
後、濾液の電導度が2μS/cmになるまで脱イオン水
による水洗、濾過を繰り返し、遠心脱水を実施した後、
37℃にて質量減少がなくなるまで温風乾燥を行い、粉
末有機銀塩Aを得た。
【0139】(感光性乳剤分散液の調製)次いで、ポリ
ビニルブチラール樹脂(電気化学工業(株)製、デンカ
ブチラール#3000−K)14.57gをメチルエチ
ルケトン1457gに溶解し、ディゾルバ型ホモジナイ
ザにて攪拌しながら、上記調製した500gの粉末有機
銀塩Aを徐々に添加して十分に混合した。その後、粒子
径1mm径のジルコニアビーズ(東レ(株)製)を80
%充填したメディア分散機(Gettzmann社製)
にて周速13m/s、ミル内滞留時間0.5分間にて分
散し、感光性乳剤分散液を調製した。
【0140】(画像形成層塗布液1〜49の調製)上記
感光性乳剤分散液50g及びメチルエチルケトン10.
0gを混合、攪拌しながら25℃に保温した。かぶり防
止剤1のメタノール溶液(11.2%)0.320gを
加え1時間攪拌した。更に、臭化カルシウムのメタノー
ル溶液(11.2%)0.425gを添加して20分攪
拌し、次いで、メタノール10.0gに0.90gのジ
ベンゾ−18−クラウン−6と0.28gの酢酸カリウ
ムを溶解させた溶液を0.343g添加して10分間撹
拌した。次に、下記に示す色素溶液1(4.007g)
を添加して60分間攪拌した後、温度を13℃まで低下
させ更に30分攪拌した。
【0141】 〈色素溶液1〉 赤外増感色素1 0.0103g 5−メチル−2−メルカプトベンズイミダゾール 0.244g 2−クロロ−安息香酸 0.568g 安息香酸誘導体1 4.245g メチルエチルケトン 25.00g この色素溶液を添加した溶液を13℃に保温したまま、
ポリビニルブチラール樹脂(電気化学工業(株)製、デ
ンカブチラール#3000−K)を13.29gを添加
し、充分撹拌溶解させてから、テトラクロロフタル酸を
0.152g添加し、さらに60分間撹拌した。
【0142】この溶液に、メチルエチルケトンにそれぞ
れ溶解させた下記添加物溶液1(13.543g)、添
加物溶液2(5.774g)、添加物溶液3(4.59
7g)、添加物溶液4(3.785g)、添加物溶液5
(6.002g)及び添加物溶液6(10.002g)
を、それぞれ表1、表2に示す組み合わせで順次混合撹
拌して画像形成層塗布液1〜49を調製した。
【0143】 〈添加物溶液1〉 現像剤1 6.070g 4−メチルフタル酸 0.401g 赤外染料1 0.0262g メチルエチルケトン 20.00g 〈添加物溶液2〉 トリハロメチル基含有化合物1 1.408g メチルエチルケトン 20.00g (添加物溶液3) フタラジン 1.420g メチルエチルケトン 20.00g 〈添加物溶液4〉 一般式(1)の例示化合物、比較化合物1又は2(表1、表2に記載) 1.5×10-2mol メチルエチルケトン 20.00g 〈添加物溶液5〉 イソシアナート化合物(表1、表2に記載) 1.7×10-2mol メチルエチルケトン 20.00g 〈添加物溶液6〉 チオールスルホナート化合物(表1、表2に記載)1.2×10-5mol メチルエチルケトン 20.00g 〔保護層塗布液の調製〕メチルエチルケトン86.5g
を攪拌しながら、10.05gの酢酸酪酸セルロース
(イーストマンケミカル社製、CAB171−15)、
ベンゾトリアゾール0.100g、フッ素系活性剤(旭
硝子(株)製、サーフロンKH40)0.10gを添
加、溶解した。
【0144】別途、固形分15%でメチルエチルケトン
に溶解させた酢酸酪酸セルロース(イーストマンケミカ
ル社製、CAB171−15)55.0gの溶液に、シ
リカ(富士シリシア化学(株)製、サイリシア320)
を5.0g添加して、ジルコニアビーズを充填したメデ
ィア分散機で分散し、シリカ分散液を調製した。次い
で、上記ベンゾトリアゾールを溶解した樹脂溶液を撹拌
しながら、シリカ分散液3.0gを添加した後、超音波
分散し保護層塗布液を調製した。
【0145】〔画像形成層面側の塗布〕前記バッキング
層を形成した厚さ175μmの2軸延伸PETフィルム
のバッキング層とは反対面にコロナ放電処理(8W/m
2・分)を施し、このコロナ放電処理面上に、上記調製
した画像形成層塗布液1〜49と保護層塗布液とを、そ
れぞれ押し出しコータを用いて重層塗布した後、75℃
の温風で10分間乾燥させ熱現像感光材料1〜49を作
製した。なお、乾燥後の膜厚は画像形成層21.0±
1.5g/m2、保護層2.35±0.15g/m2とな
るように調整した。
【0146】上記作製した熱現像感光材料1〜49の詳
細を表1、表2に示す。
【0147】
【化12】
【0148】
【表1】
【0149】
【表2】
【0150】《画像記録方法及び画像の評価》上記作製
した熱現像感光材料において、試料1、2、7、11、
18、28、40、42、45、46、48について、
遮光下、23℃で120時間保存した試料(これを、保
存条件Aと称す)と、温度、湿度がそれぞれ50℃、5
5%RHの環境の恒温槽内で120時間保存した試料
(これを、保存条件Bと称す)とを用いて、それぞれの
試料の保護層面側から、高周波重畳にて波長800〜8
20nmの縦マルチモード化された半導体レーザを露光
源とした露光機により、露光量を変化させレーザ走査に
よる露光を行い、次いで、ヒートドラムを有する自動現
像機を用いて、熱現像感光材料の保護層とドラム表面が
接触するようにして、122℃で16秒(処理条件
1)、124℃で16秒(処理条件2)及び122℃で
18秒(処理条件3)の3条件を表3、表4に記載の組
み合わせで熱現像処理を施して画像形成を行った。
【0151】なお、レーザ走査露光は、熱現像感光材料
の露光面と露光レーザ光の角度を75度、保護層面での
レーザスポット径は主走査方向100μm、副走査方向
75μmの楕円形、レーザ走査ピッチは主走査方向10
0μm、副走査方向75μmとして行い、また熱現像に
使用したヒートドラムは、表面にゴム層が積層され、J
IS B 0601で規定される中心線平均表面粗さR
aが2.0μm、表面粗さSm(凹凸の平均間隔)が2
00μm、JIS K6253タイプAで規定される表
面ゴム硬度が60のものを使用した。
【0152】上記のごとく露光及び熱現像処理を施した
各熱現像感光材料を下記の基準で評価した。
【0153】(感度の測定)Visualの透過濃度を
濃度計(X−Rite社製、カラー透過濃度計310
T)で測定し、未露光部分よりも1.0高い濃度を与え
る露光量の比の逆数を感度と定義し、熱現像感光材料1
の保存条件A、処理条件1の感度を100とする相対値
で評価した。なお、濃度が未露光部+1.0となる露光
量は、濃度が未露光部+0.7〜+1.2となる濃度の
間を少なくとも3点以上測定し、直線回帰により求め
た。
【0154】(かぶりの測定)未露光部分のVisua
lの透過濃度を濃度計(X−Rite社製、カラー透過
濃度計310T)で5点測定し、その平均値をかぶりと
して評価した。
【0155】(最高濃度の測定)最高濃度部分のVis
ualの透過濃度を濃度計(X−Rite社製、カラー
透過濃度計310T)で3点測定し、その平均値を求
め、熱現像感光材料1、保存条件A、処理条件1の最高
濃度を100とする相対値で評価した。
【0156】(銀色調の評価)透過濃度が1.1±0.
05となる濃度部を目視で観察し、下記に記載の判定基
準に則り銀色調を評価を行った。なお、品質保証上問題
のないランクは4以上である。
【0157】 5:純黒調で全く黄色みを感じない 4:純黒ではないが、ほとんど黄色みを感じない 3:部分的にわずかに黄色みを感じる 2:全面にわずかに黄色みを感じる 1:一見して黄色みが感じられる 以上、得られた各評価結果を表3、表4に示す。
【0158】
【表3】
【0159】
【表4】
【0160】表3、表4から明らかなように、本発明の
試料は、比較に対して、高湿、高温環境下で保存した後
の感度、最高濃度の低下が少なく、カブリの上昇も少な
く生保存性が良好で、さらに銀色調にも優れていること
が判る。更に、現像温度、時間のわずかな処理条件変動
に対して安定な特性を有していることが判る。
【0161】上記記載の方法で残りの試料の評価を、同
様の方法で行った結果、上記と同様に本発明の試料は、
比較試料に対し、保存安定性、銀色調、処理条件安定性
に優れた結果を得ることができた。
【0162】
【発明の効果】本発明により、保存性に優れ、最高濃度
が高く、カブリが少なく、銀色調が良好で、かつ熱現像
条件の変動に対する許容度の大きい熱現像感光材料及び
その画像記録方法を提供することができた。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に有機銀塩、還元剤及び感光性
    ハロゲン化銀と下記一般式(1)で表される化合物の少
    なくとも1種とを含有することを特徴とする熱現像感光
    材料。 【化1】 〔式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子又は置換基を表
    し、X1は−S−、−O−、又は−N(R3)−を表し、
    3は水素原子又は置換基を表す。nは2〜6の整数を
    表し、mは1〜3の整数を表す。X2は耐拡散性基、ハ
    ロゲン化銀への吸着基又はシリル基を表し、qは1〜3
    の整数を表す。Lは2〜6価の連結基を表す。〕
  2. 【請求項2】 前記還元剤が、下記一般式(2)で表さ
    れることを特徴とする請求項1に記載の熱現像感光材
    料。 【化2】 〔式中、R11及びR22はそれぞれ独立にアルキル基を表
    し、少なくとも一方が2級又は3級のアルキル基であ
    る。R33及びR44はそれぞれ独立に水素原子又はベンゼ
    ン環に置換可能な基を表す。L1は−S−基又は−CH
    55−基を表し、R5 5は水素原子又はアルキル基を表
    す。〕
  3. 【請求項3】 イソシアネート化合物を含有することを
    特徴とする請求項1又は2に記載の熱現像感光材料。
  4. 【請求項4】 チオールスルホナート化合物を含有する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    熱現像感光材料。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱
    現像感光材料に、発振波長が600nm以上1200n
    m以下であるレーザーを用いて露光することを特徴とす
    る画像記録方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009023933A (ja) * 2007-07-19 2009-02-05 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 含窒素有機珪素化合物

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