JP2003075312A - ウエハ検査前処理方法及び処理装置 - Google Patents

ウエハ検査前処理方法及び処理装置

Info

Publication number
JP2003075312A
JP2003075312A JP2001266653A JP2001266653A JP2003075312A JP 2003075312 A JP2003075312 A JP 2003075312A JP 2001266653 A JP2001266653 A JP 2001266653A JP 2001266653 A JP2001266653 A JP 2001266653A JP 2003075312 A JP2003075312 A JP 2003075312A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wafer
droplet
jig
droplets
silicon wafer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001266653A
Other languages
English (en)
Inventor
Michiyuki Harada
宙幸 原田
Akira Yonetani
章 米谷
Toshimitsu Kachi
利光 加地
Yasuyuki Horiki
泰之 堀木
Yasukatsu Nishikata
安勝 西片
Takao Nakazawa
孝夫 中澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSE TEKKU KK
Nisso Engineering Co Ltd
Original Assignee
NSE TEKKU KK
Nisso Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSE TEKKU KK, Nisso Engineering Co Ltd filed Critical NSE TEKKU KK
Priority to JP2001266653A priority Critical patent/JP2003075312A/ja
Publication of JP2003075312A publication Critical patent/JP2003075312A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 手動操作を自動化し易くし、同時に滴下した
フッ酸液滴中にウエハ表面の自然酸化膜を確実かつ効率
よく取り込むことを可能にして、検査精度及び作業性を
共に向上できるようにする。 【解決手段】 シリコンウエハ7の表面にフッ酸を滴下
し、該滴下された液滴S中にシリコンウエハ表面の自然
酸化膜7bを溶かして取り込み、該液滴S2を前記シリ
コンウエハの汚染度測定用試料として回収する場合に用
いられるものであって、前記シリコンウエハ表面にフッ
酸液滴Sを自動で滴下する液滴下手段44と、前記滴下
されてシリコンウエハ表面を移動した後の液滴S2の位
置を検知する液滴検知手段40と、前記検知された液滴
S2を捕捉可能であると共に吸引して内部に捕集可能な
治具60とを少なくとも備え、前記治具60が記液滴検
知手段40の検知信号に基づき移動制御され、前記検知
された液滴S2を捕捉し、該液滴S2でシリコンウエハ表
面を撫で回した後に該液滴を治具60内に吸引捕集して
回収可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造におい
て、特にシリコンウエハ(以下、ウエハと略称)の汚染
検査に必要となるウエハ検査前処理方法及び処理装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体製造では、汚染防止が最も重要な
課題であり、ウエハ製造の各段階において汚染度を正確
に検査して、汚染の混入を未然に防ぐようにしている。
この検査は、例えば、製造途中にあるウエハの出荷及び
受け入れ時に行われ、次工程での歩留まりを向上するだ
けではなく、プロセス装置やクリーンルーム自体の汚染
度を知る上でも機能する。
【0003】ところで、シリコンウエハの汚染検査で
は、被測定物であるウエハ表面の自然酸化膜をフッ酸と
反応させて液滴にし、その自然酸化膜を溶解した液滴を
ウエハ表面の中央部に集めて乾燥させ、その乾燥痕を分
析したり、前記液滴を回収してICP−MS(誘導結合
プラズマ質量分析)等の分析装置で分析したりして汚染
度を測定する方法が広く採用されている。前者では全反
射X線蛍光分析等が用いられる。その場合には、ウエハ
表面の自然酸化膜を溶解した液滴を、自然酸化膜を除去
した参照用シリコンウエハ(以下、参照ウエハと略称)
の表面に移して乾燥させることにより、分析でのバック
グラウンドを少なくする方法も多用されている。なお、
プロセス装置やクリーンルームの汚染検査では、参照ウ
エハを、プロセス装置内やクリーンルーム内の汚染を測
定したい箇所に置き、該参照ウエハの汚染度を測定する
ことで、プロセス装置やクリーンルームの汚染状況を調
べるのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上の従来ウエハ検査
前処理では、まず、対象ウエハをフッ酸蒸気中に曝して
ウエハ表面の自然酸化膜と反応させて多数の液滴に変化
させ、該液滴をウエハ表面に滴下したフッ酸液滴にウエ
ハを傾ける等して取り込む方法(特開平2−28533
号等)、フッ酸の液滴をウエハ表面との間に棒状部材に
より保持した状態でウエハを回転させたり棒状部材を動
かして該液滴をウエハ表面に満遍なく接触反応させる方
法(特開平5−203548号等)で行われている。前
者では、ウエハをフッ酸蒸気中に曝してウエハ表面の自
然酸化膜と反応させるため時間が長くなり新たな汚染も
生じ易い。後者では、フッ酸液滴をウエハ表面に満遍な
く接触させてウエハ表面上の自然酸化膜を溶かすため確
実性及び精度信頼性に欠ける。また、ウエハ表面にフッ
酸をスポイト等で滴下したり、該滴下された液滴中にウ
エハ表面の液滴又は自然酸化膜を取り込んだ後、スポイ
ト等で汚染度測定用として回収する操作を手動で行って
いるため、測定者の熟練を要し、検査枚数が多くなると
滴下量や液滴の回収率等にバラツキが生じ検査精度を向
上し難い。
【0005】なお、前記全反射X線蛍光分析では、前記
自然酸化膜を取り込んだ液滴を乾燥させた乾燥痕にX線
を照射するが、照射するX線の強度分布は中央部ほど強
くなるので、乾燥痕が中央部に集まっているほど分析感
度が高くなる。従って、乾燥痕が中央部に集中する乾燥
方法が求められてきたが、このような要望を満たす乾燥
技術がなかった。また、前記した如くウエハからのバッ
クグラウンドの影響を少なくするため自然酸化膜を除去
した参照ウエハが使用される。この参照ウエハは、検査
対象のウエハと同じ材質及び大きさであり、自然酸化し
易く自然酸化膜があると滴下した液滴が広がったり精度
低下要因となるため、分析毎に新たな参照ウエハが使用
されている。つまり、一回の分析で使用される参照ウエ
ハの面積は、精々20mmφ以下と小さいことから、液
滴を滴下して乾燥させるウエハ位置を変えることで、同
じ参照ウエハを繰り返し使用することも考えられるが、
参照ウエハの表面に自然酸化膜が形成されるため好まし
くない。また、従来の参照ウエハの自然酸化膜の除去方
法は、ウエハをフッ酸に漬けていたので乾燥痕がある
と、それが汚染源となってウエハ面全体を汚染するの
で、参照ウエハとして再使用できなかった。
【0006】本発明は以上の問題を解消することを目的
としている。具体的には、従来の手動操作を自動化し易
くし、同時に滴下したフッ酸液滴中にウエハ表面の自然
酸化膜を確実かつ効率よく取り込むことを可能にして、
検査精度及び作業性を共に向上できるウエハ検査前処理
方法及び処理装置を実現することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1のウエハ検査前処理方法は、図面に例示さ
れる如くシリコンウエハ7の表面にフッ酸を滴下し、該
滴下された液滴中にシリコンウエハ表面の自然酸化膜7
bを溶かして取り込み、前記シリコンウエハ7の汚染度
測定用試料として回収する方法であって、前記フッ酸液
滴Sをシリコンウエハ表面上の一端側に滴下する滴下工
程と、前記滴下された液滴がシリコンウエハ表面の自然
酸化膜7bに沿って広がると共に滴下位置と略反対の他
端側に液滴S2として自然に集まる拡散・集液工程と、
前記集まった液滴S2を検出する液検出工程と、前記検
出された液滴S2を液滴用治具60に捕捉する捕捉工程
と、前記捕捉された液滴S2で前記ウエハ表面7aを撫
で回した後に前記治具60内に吸引して回収する回収工
程とを経ることを特徴としている。また、請求項6のウ
エハ検査前処理装置は、載置台10上に保持されたシリ
コンウエハ7の表面にフッ酸を滴下し、該滴下された液
滴S中にシリコンウエハ表面の自然酸化膜7bを溶かし
て取り込み、該液滴S2を前記ウエハの汚染度測定用試
料として回収する場合に用いられるものであって、前記
シリコンウエハ表面にフッ酸液滴Sを自動で滴下する液
滴下手段44と、前記滴下されてシリコンウエハ表面を
移動した後の液滴S2の位置を検知する液滴検知手段4
0と、前記検知された液滴S2を捕捉可能であると共に
吸引して内部に捕集可能な治具60とを少なくとも備
え、前記治具60が記液滴検知手段40の検知信号に基
づき移動制御され、前記検知された液滴S2を捕捉し、
該液滴S2でシリコンウエハ表面を撫で回した後に該液
滴を治具60内に吸引捕集して回収可能にしたことを特
徴としている。
【0008】以上の本発明は、シリコンウエハ表面の自
然酸化膜をフッ酸(自然酸化膜を溶解する上で好適とさ
れる所定濃度のフッ酸溶液であり、これには周知の如く
硝酸や過酸化水素等を微量含有したものも含まれる)で
溶解し、そのフッ酸に含まれている汚染を分析すること
により汚染度を調べときの汚染検査前処理を対象として
いる。本発明の工夫点は、特に、ウエハ表面の一端側
(ウエハ表面上にあって外周に接近する一箇所の意味で
ある)にフッ酸を適量滴下すると、その箇所の自然酸化
膜が溶解されて、ウエハ表面が親水性から疎水性に変化
し、かつ滴下されたフッ酸液滴が親水性の自然酸化膜を
求めて広がり、ウエハ表面上の自然酸化膜が順次溶解さ
れ、最終的にフッ酸を滴下した部位の略反対側に液滴が
集まる作用(以下、これを親水流動化作用という)を利
用したことにある。この利点は、上記した従来の2例に
対し、フッ酸液滴の親水流動化作用を利用しているた
め、簡単であり、フッ酸液滴でウエハ表面の自然酸化膜
をより均一に溶解でき、又、フッ酸液滴が一旦広がった
後に最終的に再び液滴として一箇所に集まるため治具に
捕捉し易い。即ち、本発明では、親水流動化作用により
ウエハ表面の自然酸化膜を溶解して液滴に取り込むこと
により、次に行うフッ酸液滴でウエハ表面を撫で回す操
作(自然酸化膜の最終的な溶解と取り込み)を簡略化で
きる。方法的には拡散・集液工程及び液検出工程、装置
的には液滴下手段及び専用治具により、上記従来2例よ
りも、ウエハの汚染検査に必要な前処理を短時間かつ自
動化し易くして精度及び信頼性を向上できる。
【0009】上記各発明は請求項2〜5又は7〜10の
如く具体化することが好ましい。第1に、請求項1で回
収された液滴を、参照用シリコンウエハ8の表面に滴下
して乾燥するウエハ検査前処理であって、前記治具60
と同じか類似する治具を用い、前記参照用シリコンウエ
ハの選定された箇所にフッ酸を滴下し、該滴下した液滴
で前記選定された箇所を中心とした表面部分を撫で回し
た後に該液滴を吸引除去して形成した参照用シリコンウ
エハ表面の乾燥定着部8aに請求項1で回収された液滴
を滴下する構成である。これは、X線蛍光分析等を行う
場合、参照シリコンウエハに試料として回収された液滴
を滴下する少し前段階で、参照シリコンウエハ表面のう
ち使用する部位の自然酸化膜を局所的に除去することに
より、参照シリコンウエハの管理を簡略化したり分析精
度を向上できるようにする。第2に、前記参照用シリコ
ンウエハ表面の異なる箇所に、前記フッ酸を滴下し、該
滴下した液滴で表面部分を撫で回した後に該液滴を吸引
除去することを繰り返して、参照用シリコンウエハ表面
に複数の乾燥定着部を形成する構成である。これは、前
記した利点に加え、従来の汚染検査前処理において一回
の検査に一枚の参照ウエハを使用していた点を改良し、
参照用シリコンウエハの特定部位の自然酸化膜を局所的
に除去して測定用フッ酸液滴を乾燥定着させることによ
り、一枚の参照用シリコンウエハで複数枚のウエハを測
定可能にしたことに意義がある。第3に、前記治具60
で吸引回収された液滴S2を、撥水性膜を形成したウエ
ハ又は撥水性平板に滴下して乾燥する構成である。これ
は、従来の如く参照用シリコンウエハに代えて、高純度
な撥水性膜を形成したウエハ又は撥水性平板を使用して
フッ酸液滴を乾燥させることにより、乾燥痕S3の広が
りを抑えてX線蛍光分析等の感度を高めるようにしたも
のである。この点は、実施の形態で省略したが、例え
ば、PFA(パーフルオロアルコシエチレン)等の撥水
性素材により実現可能なことが確認されている。第4
に、前記治具60で吸引回収された液滴S2を、請求項
2又は3の参照用シリコンウエハの乾燥定着部又は請求
項4のウエハ又は撥水性平板に滴下した後、当該滴下部
をカバー材52で覆うと共に、前記カバー材52内を不
活性ガスで満たした状態で加温乾燥する構成である。こ
れは、フッ酸液滴が加熱・乾燥過程において汚染される
虞をなくして分析精度を向上できるようにする。
【0010】第5に、前記治具60は上下に貫通した液
通路64及び該液通路の一部に設けられた液溜65を有
し、前記液滴下手段44は前記治具60の通路部64及
び液溜65を介しフッ酸を吸引したり滴下可能にするシ
リンダー機構からなる構成である。この治具60は、通
路部60の一部に液溜65を有し、該液溜65に滴下用
のフッ酸を吸引保持したり、自然酸化膜を取り込んだ後
の液滴を吸引保持する。液滴下手段44は、シリンダー
機構により前記フッ酸を治具に吸引し、液溜65のフッ
酸を滴下する吸引・吐出力を付与する。なお、液溜65
は、形態例の如く液通路64の一部を径大に形成するだ
けでよい。滴下又は回収用フッ酸は、液溜65内に一旦
吸引されて入れられると、その後、吸引力を解放しても
液溜内から通路部60を介し自然流出しなく保持され
る。第6に、前記治具60は上部61側が被チャック部
(治具保持体34に支持される部分)に形成され、下部
62側が下端面に略凹状の窪み部66を形成し、かつ、
前記窪み部66の略中央部に設けられた小筒形の突起6
7を有している構成である。窪み部66は、ウエハ表面
のフッ酸液滴を捕捉し易くし、又、捕捉した液滴でウエ
ハ表面を撫で回す際に該液滴の不要な逃げを防ぐ。突起
67は、フッ酸液滴を吸引したり滴下すると共にウエハ
表面の液滴を上から押さえ付けて偏平状にし易くなって
いる。なお、このような突起67は、窪み部66の外端
面より若干外へ突出していることが好ましい。第7に、
前記治具60は、回収液滴用試料瓶9の蓋を兼ねる外周
形状に形成されている構成である。これは、自然酸化膜
を取り込んだ液滴S2を治具60内に吸引捕集した後、
その液滴を試料瓶9に移したり保持可能にして、検査前
処理で行われる操作項目を簡略化し自動化容易にしたこ
とに意義がある。第8に、前記フッ酸の所要量を入れる
第1収容部71及び、該第1収容部71からオーバフロ
ーされたフッ酸を入れる第2収容部72を形成している
容器70と、前記容器の荷重を計測するロードセル75
とを有し、前記第1収容部71のフッ酸を前記治具60
又は専用ノズルに吸引保持させる構成である。これは、
治具又は専用ノズルにフッ酸を定量だけ吸引保持する場
合、秤量精度を上げるだけではなく、例えば、第1収容
部71のフッ酸の純度を保ったり、第1収容部71のフ
ッ酸を第2収容部72へ毎回又は定期的にオーバフロー
するようにして治具又は専用ノズル等からの汚染の虞を
防ぎ易くする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明特徴を図面を参照して更に
説明する。図1は本発明を適用したウエハ検査前処理装
置の模式配置図である。図2は第2,第3ロボットのア
ーム先端部の模式断面図、図3(a)は液滴用治具の細
部を示す断面図、図3(b)は秤量容器を示す模式外観
図、図3(c)は治具及び試料瓶並びに試料瓶置き台の
関係を示す模式外観図である。図4(a)〜(c)はウ
エハ表面に滴下したフッ酸液滴が親水流動化作用により
ウエハ表面の自然酸化膜を取り込む様子を模式的に示す
作用図、図5(a)〜(c)は前記治具の作動を示す作
用図である。図6は自然酸化膜を取り込んだ液滴を乾燥
するときの要領を示し、図6(a)は参照ウエハに形成
された乾燥痕と液滴を示す模式図、図6(b)は乾燥操
作例を示す模式図である。以下の説明では、まず、本発
明装置の要部について説明した後、ICP−MS等で測
定分析するときの検査前処理方法と、全反射X線蛍光分
析等で測定分析するときの検査前処理方法とに言及す
る。
【0012】(装置構造)形態例のウエハ検査前処理装
置は、作業室1の中央部に作業用載置台10を配設し、
該載置台10を囲むように設けられた第1ロボット2
0、第2ロボット30A、第3ロボット30Bと、液滴
検出手段40と、乾燥手段50とを備えている。また、
作業室1はクリーンルームであり、ウエハカセット2及
び参照ウエハカセット3が第1ロボット20に対応し
て、第1試料瓶置き台4が第2ロボット30Aに対応し
て、第2試料瓶置き台5が第3ロボット30Bに対応し
て、フッ酸供給部6が第2,第3ロボット30A,30
Bに対応してそれぞ設けられている。なお、図1は後述
するウエハ7表面の自然酸化物を取り込んだ回収液滴を
全反射X線蛍光分析等で測定分析するに好適な例であ
る。前記回収液滴をICP−MS等で測定分析する場合
は、図1のうち第3ロボット30B、乾燥手段50、参
照ウエハカセット3、第2試料瓶置き台5が省略され
る。
【0013】ここで、載置台10は、ウエハ7等を吸引
機構により水平保持し、必要時に回転できる構造であれ
ばよい。この例では、吸引チャック式の保持板11が設
置ベース12上に支柱13を介し所定高さに設けられて
いる。第1ロボット20は、本体21で駆動されて旋回
かつ水平方向に延縮される水平アーム22及び水平アー
ム22に上下動可能に連結された垂直アーム23を有
し、垂直アーム23の下端に設けられた保持具により、
ウエハカセット2や参照ウエハカセット3内からウエハ
7や参照ウエハ8を吸引保持して保持板11上に移した
り、保持板11から元のウエハカセット2や参照ウエハ
カセット3に戻すものである。第2,第3ロボット30
A及30Bは、機能的に同じくしており、本体31で駆
動されて旋回かつ水平方向に延縮される水平アーム32
及び水平アーム32に上下動可能に連結された垂直アー
ム33を有している。垂直アーム33には、図2の如く
液滴用治具60を取り付ける治具保持体34と、治具保
持体34及び治具60を介しフッ酸液滴を滴下する液滴
下手段としてのシリンダー機構44とが設けられてい
る。
【0014】治具保持体34は、円柱状をなし、下端側
に設けられたチャック部35と、中心上下を貫通した通
路36と、チャック部35の内周に装着されたシール兼
用の保持リング37と、チャック部35の内側と外周と
の間を連通している通路38とを有している。チャック
部35は、下側の径大部35aと上側の径小部35bと
の間がテーパ部35cとなっていると共に、保持リング
37を径小部35bに装着している。そして、チャック
部35には、治具60が保持リング37の弾性力により
保持され、又、通路38を介し導入される不活性ガスを
利用して外される。なお、通路38にはガス供給源80
から不活性ガスを導く配管81が接続され、配管81に
は流量計82と開閉用自動弁83a,83bが付設され
ている。これに対し、シリンダー機構44は、シリンダ
ーケース45及びロッド46からなるピストン構造であ
る。シリンダーケース46は、通路36に直接又はジョ
イントパイプを介し接続される出入口46aと、駆動用
不活性ガスを給排気する第1と第2の給排口46b,4
6cとを有している。給排口46b,46cには、ガス
供給源84から不活性ガスを切換可能に給排気する配管
85の対応端部が接続されていて、開閉用の自動弁85
a,85b,85c,85dを開閉制御することでロッ
ド46を動かして通路36内を負圧にしたり加圧可能に
する。
【0015】治具60は、図3の如く前記径小部35b
に対応した径小軸状上部61と、そのよりも下側を形成
している径大部35aに対応した径大軸状下部62と、
下部62の上下略中間に設けられたフランジ63とから
なる。上下部61,62は、軸中心に設けられて上下に
貫通した液通路64及び液通路64の一部に設けられた
液溜65を有している。そして、治具60は、チャック
部35に装着された状態で、液通路64の上側が通路3
6に連通されて、シリンダー機構44を介し液通路64
の下端より秤量容器70のフッ酸を吸引したりウエハ7
上に液滴として滴下可能になる。また、下部62の端面
には、窪み部66が形成されると共に窪み部66の略中
央部に突起67を有している。窪み部66は、フッ酸液
滴の上半分以上を余裕を持って受け入れる略半球形の凹
状をなしている。突起67は、液通路64の最下部分を
形成している小筒形をなし、下端面が窪み部66の外側
端面よりも若干突出している。この突出寸法tは、0.
4〜1.2mm程度に設定されている。
【0016】フッ酸供給部6において、秤量容器70
は、図3(b)の如く新たなフッ酸(濃度調整されたフ
ッ酸溶液)を入れる第1収容部71及び、該第1収容部
71からオーバフローされたフッ酸を入れる第2収容部
72を有している。第1収容部71は、第2収容部72
内に設けられており、第2収容部72を区画形成してい
る周囲壁73よりも低い内周囲壁74で区画されてい
る。この例では、第1収容部71が小円形凹状に設けら
れていると共に、第2収容部72の内底面よりも少し嵩
上げされており、治具60の下部62を第1収容部71
に挿入した状態で第1収容部71内に入れられたフッ酸
を突起64の下端から対応液通路64を介し液溜65ま
で吸引可能になっている。その際は、ロードセル75が
治具60に吸引されるフッ酸の液量を計測し定量となる
よう管理可能にする。なお、図2において、符号76a
は新たなフッ酸を入れた容器、符号76bは前記オーバ
フローされたフッ酸を入れる容器である。容器76aに
は、不活性ガス源77aの不活性ガスが配管78aを通
じ、又、開閉用の自動弁79a,79bを制御すること
により容器内に導入される。すると、容器76aのフッ
酸は、配管78b及び開閉用の自動弁79cを介して第
1収容部71へ供給される。容器76bには、第2収容
部72のフッ酸が不活性ガス源77bの不活性ガスを配
管78cを通じ、又、開閉用の自動弁79dを介し吸引
用エゼクター79eを制御することにより導入される。
【0017】第1試料瓶置き台4と第2試料瓶置き台5
は、図3(c)の如く複数の試料瓶9を出し入れする保
持穴14を有しており、タレット型インデックス15に
より回転可能になっている。第1,第2試料瓶置き台
4,5の保持穴14は共に20〜25個設けられてい
る。試料瓶9は、上開口した小円筒形容器であり、治具
60の下側を少し入れると、上開口がフランジ63で閉
じられる。各保持穴14及び試料瓶9には不図示の番号
が刻印されている。そして、各保持穴14には、治具6
を保持した試料瓶9が下部を挿入した状態でセットされ
る。
【0018】液滴検出手段40は、CCD撮像装置41
及び画像処理部42等からなっていて、保持板11に保
持されたウエハ7や参照ウエハ8の形状を認識したり、
ウエハ7や参照ウエハ8上に滴下されたフッ酸液滴の位
置及びその移動後の位置を検出したり、該検出信号を第
2ロボット30Aや第3ロボット30Bの不図示の制御
部へ送って制御可能にする。なお、CCD撮像装置41
は、設置ベース12に対し支柱43を介し保持板11よ
り高い位置に支持され、かつ角度調整可能に設けられて
いる。また、ウエハ7や参照ウエハ8の形状を認識する
方法としては、例えば、ウエハ表面上に斜方向から光ビ
ームを照射する光源と、該光ビームがウエハ表面で散乱
した散乱光を受光する受光器と、該光ビームでウエハ表
面を走査する光ビーム走査手段等から構成されることも
ある。
【0019】乾燥手段50は、支持アーム51が上下及
び前後に移動可能なスタンド構造であり、図6(b)の
如く下端側に装着されたカバー材52と、ランプ部53
とを有している。カバー材52は、透明石英製からな
り、下開口した容器状となっている。上部には、支持ア
ーム51の対応部に装着する取付部54が突設されてい
る。取付部54にはカバー材52内に通じる通路55が
設けられている。通路55には、配管56が接続されて
おり、不活性ガス源57から開閉用の自動弁58を介し
不活性ガスを導入してカバー材52内に噴射可能になっ
ている。ランプ部53は、カバー材52の真上に設けら
れており、カバー材52で覆われるフッ酸液滴Sを加熱
し乾燥する。
【0020】(検査前処理方法)次に、以上のウエハ検
査前処理装置を用いて、被測定物であるウエハ7(段落
0003の参照ウエハでもよい)を検査前処理する要領
を述べる。この検査前処理では、ICP−MS等で測定
分析する方法と、X線蛍光分析等で測定分析する方法と
がある。ここでは前者の方法をまず説明する。なお、図
4〜図6において、使用するフッ酸(フッ酸溶液)につ
いては、ウエハ7や参照ウエハ8の表面上に滴下した状
態にあるときSで示し、該液滴Sが上記した親水流動化
作用によりウエハ7の表面7aに形成された自然酸化膜
7b((図面上では表面7aと区別し易くするためハッ
チングをしている)を溶解している状態にあるときS1
で示し、自然酸化膜7bを取り込んで再び液滴の状態に
なったときS2で示し、乾燥手段50で加熱乾燥されて
乾燥痕になったときS3で示している。
【0021】(ICP−MS等を行うときの検査前処
理)この場合は、フッ酸液滴Sを滴下する滴下工程、滴
下した液滴Sが膜状S1となって自然に広がって再び液
滴S2として集まる拡散・集液工程、液滴S2を検出する
液検出工程、液滴S2を治具60に捕捉する捕捉工程、
捕捉された液滴でウエハ表面を撫で回した後に治具60
内に吸引して回収する回収工程、回収された液滴S2を
測定用の試料瓶9に入れる最終工程を経る。
【0022】滴下工程では、第1ロボット20がウエハ
カセット8から被測定物であるウエハ7を取り出し、載
置台10の保持板11に載せると、ウエハ7が保持板1
1に真空吸引力により保持される。保持されたウエハ7
は、CCD撮像装置41と画像処理部42により、その
ウエハ形状が認識・記憶される。次に、第2ロボット3
0Aが駆動されて、治具保持体34がアーム32,33
等を介し試料瓶置き台4の所定保持穴14上まで移動さ
れる。治具保持体34は、当該保持穴14の試料瓶9を
閉じている治具60まで下降されると、治具60の上側
をチャック部35に挿入し、かつ保持リング37を介し
て抜け止めする。その後、治具60は、治具保持体34
がアーム33等を介し上昇されると試料瓶9から離れ、
又、治具保持体34がアーム32等を介し旋回されてフ
ッ酸供給部6の秤量容器70上に移動されると共に下降
されることにより、図2の如く下端の突起67が第1収
容部71のフッ酸に差し込まれる。なお、第1収容部7
1には、上記した容器76aから新たなフッ酸が供給さ
れている。第1収容部71のフッ酸は、図2の状態から
自動弁85b,85dを閉にし、自動弁85a,85c
を開にすると、治具60の突起67(液通路64の下
端)より適量だけ吸引され液溜64に溜められる。そし
て、治具60はアーム32,33等の動きにより、先に
形状を認識したウエハ7の一端(表面の外周に近い一箇
所)に突起67を接近された後、自動弁85a,85c
を閉じ、自動弁85b,85dを開けると、液溜64内
のフッ酸が図4(a)の如くウエハ7上に滴下される。
【0023】拡散・集液工程は、滴下されたフッ酸液滴
Sが図4(b)の如く滴下箇所のウエハ7の自然酸化膜
7bを溶かして、ウエハ面を疎水性にし、残っている自
然酸化膜7bを求めて膜状S1となって広がり、ウエハ
表面の自然酸化膜7bを溶かす。このようにして、フッ
酸液滴Sは、膜状S1となってウエハ表面上の滴下され
た箇所の略反対側に向かって移動し、その移動時に自然
酸化膜7bを順次溶かして一部を取り込みつつ、最後に
は滴下した位置の反対側に液滴S2となって集まる。な
お、膜状S1はウエハ7の周囲に自然酸化膜があると、
それを求めてウエハ周囲に回り込もうとするが、ウエハ
周囲に完全に移動することはない。
【0024】液検出工程では、移動した後の液滴S2の
位置を、CCD撮像装置41とそれに接続した画像処理
部42で検知して認識し、それを検出信号として第2ロ
ボット30Aの制御部へ送信する。捕捉工程では、第2
ロボット30Aが前記検出信号を基にして制御されて、
治具60が液滴S2の真上までアーム32,33等を介
し動かされた後、下降されることにより突起67の先端
が液滴S2に当接される。このとき、治具60は、図5
(a)の如く窪み部66内に液滴S2を拘束させて突起
67で押さえ易くなっており、又、突起67の当接力を
制御することにより液滴S2を偏平状に変位させ、液滴
S2のウエハ7に接する面積を大きくする。
【0025】回収工程では、まず、第2ロボット30A
の制御部は予め記憶されているウエハ形状を基にしてア
ーム32等を動かして、液滴S2を突起67で押さ付け
た状態で、ウエハ7上にあって、外周側から中央に向か
って円を描きながら撫で回し、残っている自然酸化膜7
bがあっても全てフッ酸液滴S2に溶かして取り込む。
該液滴S2がウエハ中央にきた時点で、自動弁85a,
85cを閉じ、自動弁85b,85dを開けると、図5
(b)の如くウエハ7上の液滴S2は突起67(液通路
64の下端)から吸引され液溜64に溜められる。最終
工程では、治具60がアーム32等を介し動かされて、
試料瓶置き台4の保持穴14のうち、当該治具60に対
応した保持穴14にある試料瓶9に差し込まれる。そし
て、液溜64内のフッ酸液滴S2は、自動弁85a,8
5cを閉じ、自動弁85b,85dを開けると、図5
(c)の想像線で示す如く当該試料瓶9内に落下されて
移される。その後、自動弁83bを閉じ、自動弁83a
を開けてから、治具保持体34をアーム33等を介し上
昇する。すると、治具60は、通路38から導入される
不活性ガスの圧力によりチャック部35の保持から解放
されて、当該試料瓶9上にあって試料瓶9を蓋した状態
で残される。この場合は、治具保持体34が治具60か
ら離れると、不活性ガス(窒素ガス等)が漏洩するの
で、離れたことが流量計82で検出され、該検出信号で
自動弁83aを閉じ、自動弁83bが開けられるように
なっている。
【0026】なお、保持板11上のウエハ7は、第1ロ
ボット20を介しウエハカセット2の元の位置に収納さ
れる。以上の操作を繰り返して行うことで、ウエハカセ
ット2に入れられた測定対象のウエハ7を順に前処理す
る。予定枚数のウエハ7を全て処理した後は、試料瓶置
き台4を外して、測定分析室に運んで、ICP−MS等
の分析装置により、各試料瓶9に回収されたフッ酸液滴
S2を分析して、汚染度を測定することになる。なお、
試料瓶置き台4の保持穴14には、ウエハ番号が刻印さ
れており、ウエハカセット2内でのウエハの順番に対応
しているので、どの試料瓶9がどの検査ウエハ7に対応
しているかが分かるようになっている。
【0027】(X線蛍光分析等を行うときの検査前処
理)この場合は、フッ酸液滴Sを滴下する滴下工程、滴
下した液滴Sが膜状S1となって自然に広がって再び液
滴S2として集まる拡散・集液工程、液滴S2を検出する
液検出工程、液滴S2を治具60に捕捉する捕捉工程、
捕捉された液滴でウエハ表面を撫で回した後に治具60
内に吸引して回収する回収工程までは上記の検査前処理
と同じであるが、最終工程及びその後の処理が次のよう
に操作される点で異なっている。即ち、最終工程では、
この検査前処理でも治具60がアーム32等を介し動か
されて、試料瓶置き台4の保持穴14のうち、当該治具
60に対応した保持穴14にある試料瓶9に差し込まれ
る。但し、治具60は、液溜64に回収したフッ酸液滴
S2を保持した状態で、チャック部35から解放され
て、当該試料瓶9上に保持される。
【0028】そして、この検査前処理では、保持板11
上のウエハ7が第1ロボット20を介しウエハカセット
2の元の位置に戻された後、参照ウエハカセット3の参
照ウエハ8が第1ロボット20を介し保持板11に保持
される。保持された参照ウエハ8は、CCD撮像装置4
1と画像処理部42により、そのウエハ形状が認識・記
憶される。次に、第3ロボット30Aが駆動されて、治
具保持体34がアーム32,33等を介し試料瓶置き台
5の所定保持穴14まで移動される。治具保持体34
は、当該保持穴14の試料瓶9を閉じている治具60ま
で下降されると、治具60の上側をチャック部35に挿
入し、かつ保持リング37を介して抜け止めする。その
後、治具60は、治具保持体34がアーム33等を介し
上昇されると試料瓶9から離れ、又、治具保持体34が
アーム32等を介し旋回されてフッ酸供給部6の秤量容
器70上に移動されると共に下降されることにより、図
2の場合と同じく下端の突起67が第1収容部71のフ
ッ酸に差し込まれる。第1収容部71のフッ酸は、自動
弁85b,85dを閉にし、自動弁85a,85cを開
にすると、治具60の突起67(液通路64の下端)よ
り適量だけ吸引され液溜64に溜められる。そして、治
具60はアーム32,33等の動きにより、先に形状を
認識した参照ウエハ8の表面のうち、予め設定された部
位に突起67を接近された後、自動弁85a,85cを
閉じ、自動弁85b,85dを開けると、液溜64内の
フッ酸が図4(a)の場合と同じく参照ウエハ8上に滴
下される。滴下されたフッ酸液滴は、参照ウエハ8の滴
下部位の自然酸化膜を溶解するが、治具60が参照ウエ
ハ8に近接されて突起67に拘束されるため広がるとは
ない。そして、この状態から、第3ロボット30Bの制
御部は予め記憶されている参照ウエハ形状を基にしてア
ーム32等を動かして、フッ酸液滴を突起67で押さ付
けた状態で、参照ウエハ7上の滴下部位の回り(滴下部
位を中心とする略20mmφ程度の部位)を撫で回しな
がら自然酸化膜を液滴S2に溶かして取り込む。図6
(a)の符号8aはこのようにして参照ウエハ8の表面
に形成された乾燥定着部である。
【0029】以上の乾燥定着部8aには、最終工程で用
意された治具60に保持されている回収液滴S2が移さ
れて加熱乾燥される。即ち、この場合は、試料瓶置き台
4で待機していた治具60が第2ロボット30Aを介し
参照ウエハ8の乾燥定着部8aに移動された後、自動弁
85a,85cを閉じ、自動弁85b,85dを開ける
と、治具60の液溜64に保持されていた液滴S2が該
乾燥定着部8aのほぼ中央い滴下される。その後、治具
60が第2ロボット30Aを介して試料瓶置き台4の対
応する試料瓶9に戻され、又、加熱乾燥手段50が乾燥
定着部8aに移動される。そして、加熱乾燥手段50
は、図6の如く乾燥定着部8a上の液滴S2をカバー材
52で覆った状態で、不活性ガスを通路55からカバー
材52内に噴射しながらランプ部53の光で液滴S2を
加熱して乾燥痕S3に処理させる。乾燥後は、参照ウエ
ハ8が第1ロボット20を介し参照ウエハカセット3の
元の位置に戻される。以上の操作を繰り返して行うこと
で、ウエハカセット2に入れられた測定対象のウエハ7
を順に前処理し、参照ウエハ8の対応する乾燥定着部8
aに乾燥痕S3をウエハ7に応じた数だけ形成する。な
お、図6は模式化しているが、設計上は200mm径の
参照ウエハの場合、乾燥定着部8a及び乾燥痕S3を順
に形成することにより、一枚の参照ウエハ8上に、最大
25枚のウエハ7の乾燥痕S3を形成可能となる。予定
枚数のウエハ7を全て処理した後は、参照ウエハ8を測
定分析室に運んで、全反射X線蛍光分析装置により参照
ウエハ8上の各乾燥痕S3を分析して汚染度を測定する
ことになる。また、以上の形態では、参照ウエハ8を用
いたが、参照ウエハ8に代えて、撥水性膜を施したウエ
ハ又は撥水性平板の乾燥定着部に治具60で吸引回収さ
れた液滴S2を乾燥させると、乾燥痕S3の広がりを抑え
てX線蛍光分析等の感度を高めることが可能となる。
【0030】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明のウエハ検査
前処理方法及び処理装置によれば、フッ酸液滴の親水流
動化作用を利用しているため、ウエハ表面の自然酸化膜
をより均一かつ容易に溶解してフッ酸液滴に取り込むこ
とができ、最終処理として行うフッ酸液滴でウエハ表面
を撫で回す操作を簡略化できる。このため、上記した従
来例よりも、ウエハの汚染検査に必要な前処理を短時間
でかつ自動化し易くして検査前処理操作を改善したり、
測定精度及び信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用したウエハ検査前処理装置の模
式配置図である。
【図2】 図1の装置のうちロボットアーム側の要部を
示す図である。
【図3】 図1の装置のうち治具、秤量容器、試料瓶置
き台を示す図である。
【図4】 本発明で利用するフッ酸液滴の親水流動化作
用の模式図である。
【図5】 上記治具の主な作動を示す断面図である。
【図6】 回収液滴を乾燥するときの要領を示す模式図
である。
【符号の説明】
1…作業室 2…ウエハカセット(7はシリコンウエハ) 3…参照ウエハカセット(8は参照シリコンウエハ) 4,5…第1,第2試料瓶置き台 6…フッ酸供給部 9…試料瓶 20,30A,30B…第1,第2,第3ロボット 34…治具保持体 44…シリンダー機構(液滴下手段) 40…液滴検出手段(41はCCD撮像装置、42は画
像処理部) 50…乾燥手段(51はスタンド、52はランプ部) 60…治具、61は上部、62は下部、63はフラン
ジ、64は液通路、65は液溜、66は凹状窪み部、6
7は小筒形突起) 70…容器(71,72は第1と第2収容部) 75…ロードセル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米谷 章 東京都千代田区神田神保町1丁目6番1号 日曹エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 加地 利光 東京都千代田区神田神保町1丁目6番1号 日曹エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 堀木 泰之 東京都千代田区神田神保町1丁目6番1号 日曹エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 西片 安勝 東京都千代田区神田神保町1丁目6番1号 エヌエスイー・テック株式会社内 (72)発明者 中澤 孝夫 東京都千代田区神田神保町1丁目6番1号 エヌエスイー・テック株式会社内 Fターム(参考) 2G052 AA13 AC13 AD12 AD22 AD46 CA04 CA40 FD10 GA19 GA24 HA19 JA07 JA09 4M106 AA01 BA12 CA29 DG03 DG20 DG26 DH55 DJ04

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコンウエハの表面にフッ酸を滴下
    し、該滴下された液滴中にシリコンウエハ表面の自然酸
    化膜を溶かして取り込み、前記シリコンウエハの汚染度
    測定用試料として回収する方法であって、 前記フッ酸液滴を前記シリコンウエハ表面上の一端側に
    滴下する滴下工程と、前記滴下された液滴がシリコンウ
    エハ表面の自然酸化膜に沿って広がると共に滴下位置と
    略反対の他端側に液滴として自然に集まる拡散・集液工
    程と、前記集まった液滴を検出する液検出工程と、前記
    検出された液滴を液滴用治具に捕捉する捕捉工程と、前
    記捕捉された液滴で前記シリコンウエハ表面を撫で回し
    た後に前記治具内に吸引して回収する回収工程とを経る
    ことを特徴とするウエハ検査前処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1で回収された液滴を、参照用シ
    リコンウエハの表面に滴下して乾燥するウエハ検査前処
    理であって、 前記治具と同じか類似する治具を用い、前記参照用シリ
    コンウエハの選定された箇所にフッ酸を滴下し、該滴下
    した液滴で前記選定された箇所を中心とした表面部分を
    撫で回した後に該液滴を吸引除去して形成した参照用シ
    リコンウエハ表面の乾燥定着部に請求項1で回収された
    液滴を滴下するウエハ検査前処理方法。
  3. 【請求項3】 前記参照用シリコンウエハ表面の異なる
    箇所に、前記フッ酸を滴下し、該滴下した液滴で表面部
    分を撫で回した後に該液滴を吸引除去することを繰り返
    して、参照用シリコンウエハ表面に複数の乾燥定着部を
    形成する請求項2に記載のウエハ検査前処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1で吸引回収された液滴を、撥水
    性膜を形成したウエハ又は撥水性平板に滴下して乾燥す
    るウエハ検査前処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項1で吸引回収された液滴を、請求
    項2又は3で形成された参照用シリコンウエハの乾燥定
    着部或いは請求項4のウエハ又は撥水性平板に滴下した
    後、当該滴下部をカバー材で覆うと共に、前記カバー材
    内を不活性ガスで満たした状態で加温乾燥するウエハ検
    査前処理方法。
  6. 【請求項6】 載置台上に保持されたシリコンウエハの
    表面にフッ酸を滴下し、該滴下された液滴中にシリコン
    ウエハ表面の自然酸化膜を溶かして取り込み、該液滴を
    前記シリコンウエハの汚染度測定用試料として回収する
    場合に用いられるものであって、 前記シリコンウエハ表面にフッ酸液滴を自動で滴下する
    液滴下手段と、前記滴下されてシリコンウエハ表面を移
    動した後の液滴の位置を検知する液滴検知手段と、前記
    検知された液滴を捕捉可能であると共に吸引して内部に
    捕集可能な治具とを少なくとも備え、 前記治具が記液滴検知手段の検知信号に基づき移動制御
    され、前記検知された液滴を捕捉し、該液滴でシリコン
    ウエハ表面を撫で回した後に該液滴を治具内に吸引捕集
    して回収可能にしたことを特徴とするウエハ検査前処理
    装置。
  7. 【請求項7】 前記治具は上下に貫通した液通路及び該
    液通路の一部に設けられた液溜を有し、前記液滴下手段
    は前記治具の通路部及び液溜を介しフッ酸を吸引したり
    滴下可能にするシリンダー機構からなる請求項6に記載
    のウエハ検査前処理装置。
  8. 【請求項8】 前記治具は、上部側が被チャック部に形
    成され、下部側が下端面に略凹状の窪み部を形成し、か
    つ、前記窪み部の略中央部に設けられた小筒形の突起を
    有している請求項6又は7に記載のウエハ検査前処理装
    置。
  9. 【請求項9】 前記治具は、回収液滴用試料瓶の蓋を兼
    ねる外周形状に形成されている請求項8に記載のウエハ
    検査前処理装置。
  10. 【請求項10】 前記フッ酸の所要量を入れる第1収容
    部及び、該第1収容部からオーバフローされたフッ酸を
    入れる第2収容部を形成している容器と、前記容器の荷
    重を計測するロードセルとを有し、前記第1収容部のフ
    ッ酸を前記治具又は専用ノズルに吸引保持させる請求項
    5から9の何かに記載のウエハ検査前処理装置。
JP2001266653A 2001-09-04 2001-09-04 ウエハ検査前処理方法及び処理装置 Pending JP2003075312A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001266653A JP2003075312A (ja) 2001-09-04 2001-09-04 ウエハ検査前処理方法及び処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001266653A JP2003075312A (ja) 2001-09-04 2001-09-04 ウエハ検査前処理方法及び処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003075312A true JP2003075312A (ja) 2003-03-12

Family

ID=19092908

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001266653A Pending JP2003075312A (ja) 2001-09-04 2001-09-04 ウエハ検査前処理方法及び処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003075312A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006190858A (ja) * 2005-01-07 2006-07-20 Nas Giken:Kk 基板処理装置と基板処理方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006190858A (ja) * 2005-01-07 2006-07-20 Nas Giken:Kk 基板処理装置と基板処理方法
JP4679904B2 (ja) * 2005-01-07 2011-05-11 有限会社Nas技研 基板処理装置と基板処理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7277498B2 (ja) 微生物の自動化された選択およびmaldiを使用した同定
KR102610239B1 (ko) 식별 및 항생제 감수성 시험용 미생물 샘플을 수득 및 준비하기 위한 자동화된 방법 및 시스템
KR100801708B1 (ko) 웨이퍼 오염물질 분석장비 및 방법
KR102372535B1 (ko) 배양 장치
JP3295014B2 (ja) 液体試料中の成分物質の自動抽出装置および液体試料中の成分物質の自動濃度測定装置
JP4971283B2 (ja) 半導体ウエーハ汚染物質測定装置のスキャンステージ
JP2009253271A (ja) 半導体ウエーハ汚染物質測定装置のスキャニングアームと、これを利用したスキャニングユニット
JP3786724B2 (ja) 誘導結合プラズマ分析装置およびその試料導入装置
JP3678612B2 (ja) 試料作製装置及び試料作製用の噴霧装置
JP3744466B2 (ja) ウエハ検査前処理方法及び処理装置
US6816259B1 (en) Method and apparatus for automated excision of samples from two-dimensional electrophoresis gels
JP5103003B2 (ja) 細胞処理装置
JP2003075312A (ja) ウエハ検査前処理方法及び処理装置
CA2362984A1 (en) Method and apparatus for automated excision of samples from two-dimensional electrophoresis gels
US20230317472A1 (en) Scanning system
JP4051289B2 (ja) 生物標本を処理し試験するための装置および方法
JP3681885B2 (ja) 生化学分析装置
JP3629535B2 (ja) 蛍光x線分析用試料前処理装置およびそれを備えた蛍光x線分析システム
JP3142830B2 (ja) ピペットチップの自動交換装置
JP3318024B2 (ja) 生化学分析装置
KR20240092673A (ko) 시료 자동 분석장치
JPH11160208A (ja) X線分析用試料調整方法および装置
JPH06242125A (ja) 生化学分析装置
JPH11237386A (ja) 生化学分析装置
JP2002134576A (ja) 半導体基板の表面評価分析装置とそれに用いる冶具

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040121

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040122

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20051215