JP3142830B2 - ピペットチップの自動交換装置 - Google Patents

ピペットチップの自動交換装置

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JP3142830B2
JP3142830B2 JP8452099A JP8452099A JP3142830B2 JP 3142830 B2 JP3142830 B2 JP 3142830B2 JP 8452099 A JP8452099 A JP 8452099A JP 8452099 A JP8452099 A JP 8452099A JP 3142830 B2 JP3142830 B2 JP 3142830B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医薬や化学等の産業
分野において、試料の成分分析に先立ち、その前処理装
置の1つである分注装置に適用されるピペットチップの
自動交換装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】この種の分注装置は1つの共栓付
試験管内の試液を、1個又は複数の別の共栓付試験管に
分けて注入するものであって、その分注には一般的にピ
ペットチップが使用される。このピペットチップの使用
により、共栓付試験管内の試液を吸引して保持し、この
後、吸引した試液を別の共栓付試験管内に注入可能とな
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した試液の分注に
際し、試液のコンタミネーションを避けるためには、共
栓付試験管内の試液を吸引するに先立ち、そのピペット
チップを新たなものに交換する必要がある。従来、ピペ
ットチップの交換は手作業で行っているのが実情であ
り、その交換作業は分注工程、ひいてはその前処理工程
全体の自動化を阻害する大きな要因となっている。
【0004】本発明は上述の事情に基づきなされたもの
で、その目的とするところはピペットチップの自動交換
を可能し、且つ、分注装置への組み込みに好適したピペ
ットチップの自動交換装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明におけるピペット
チップの自動交換装置(請求項1)は大きく分けて、一
列に並ぶピペットチップを取出位置まで順次供給するチ
ップフィーダと、取出位置に向けて移動可能なチップ装
着ヘッドとを備え、このチップ装着ヘッドは、取出位置
にあるピペットチップの基端部に嵌合してピペットチッ
プを装着する吸注プラグと、装着されたピペットチップ
を吸注プラグから解放する解放手段とを含んでいる。
【0006】上述の自動交換装置によれば、チップ装着
ヘッドチップフィーダの取出位置まで移動されると
チップ装着ヘッドは取出位置にあるピペットチップの基
端部にその吸注プラグを嵌合させて装着し、ピペットチ
ップを取り出す。そして、ピペットチップの装着後、チ
ップ装着ヘッドはそのピペットチップを使用して液体の
分注、つまり、前述した液体の吸引・注入を行う。この
後、チップフィーダは新たなピペットチップを取出位置
に供給し、一方、チップ装着ヘッドはピペットチップの
廃棄位置にて、その解放手段により吸注プラグから使用
後のピペットチップを解放する。
【0007】チップフィーダ及びチップ装着ヘッドの具
体的な構成に関し、請求項1における自動交換装置の
ップフィーダは、取出位置に隣接して配置可能な可搬型
チップホルダを備え、このチップホルダにピペットチ
ップを一列状態にして保持する複数の送り込みスリット
設けられている。そして、チップフィーダは、チップ
ホルダを動かし、各送り込みスリットをその開口端が取
出位置に順次位置するように整合させる移動手段と、整
合した送り込みスリット内のピペットチップ列を取出位
置に向けて押し出す押出し手段とを更に含む。
【0008】より具体的には、チップホルダは前記複数
の送り込みスリットが形成されたトレイ部材からなり、
そして、前述の移動手段は送り込みスリットと直交する
方向にトレイ部材、つまり、チップホルダを間欠的に移
動させる。
【0009】上述した請求項1のチップフィーダによれ
ば、1つの送り込みスリットが空になると、チップホル
は送り込みスリットと直交する方向に移動され、ピペ
ットチップで満たされた次の送り込みスリットが取出位
に対して整合される。チップホルダの全ての送り込み
スリットが空になると、チップホルダは可搬型であるの
で、その空のチップホルダは取り外され、そして、ピペ
ットチップで満たされたチップホルダが取出位置に隣接
すべく新たに配置される。
【0010】チップ装着ヘッドの解放手段は、吸注プラ
グに対し同心的に配置されたディスク形状のプッシャリ
ングと、このプッシャリングを吸注プラグの軸線方向に
往復動させるシリンダとにより実現される(請求項
)。この場合、吸注プラグにピペットチップを装着す
る際、プッシャリングは、吸注プラグの基端側に位置付
けられており、プッシャリングがピペットチップの装着
を妨げることはない。この後、プッシャリングが吸注プ
ラグの先端側に移動されると、プッシャリングはピペッ
トチップの基端縁と係合し、このピペットチップを吸注
プラグから押し出し、解放する。
【0011】吸注プラグはその外周に弾性材料からなる
被覆部材を有しているのが好ましく(請求項)、この
場合、吸注プラグはピペットチップの基端に弾性的に密
着して嵌合する。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、試料の成分分析に先立
ち、その前処理の1つである分注工程を実施するための
分注装置の一部を示している。分注装置は水平な可動台
80を備えている。可動台80上にはガイドレール81
及びフィードスクリュー82が互いに平行に配置され、
フィードスクリュー82の一端はACモータ83の出力
軸に連結されている。ガイドレール81及びフィードス
クリュー82には可動テーブル84が取り付けられ、こ
の可動テーブル84はACモータ83の駆動、つまり、
フィードスクリュー82の回転により、ガイドレール8
1に案内されながら移動することができる。
【0013】可動テーブル84は、2点鎖線で示すよう
に2つの試験管スタンド(以下、単にスタンドと称す
る)S1,S2を並置することができ、この場合、これら
スタンドS1,S2の長手軸線はガイドレール81及びフ
ィードスクリュー82と平行となる。スタンドSは10
本の共栓付試験管Tを2列にして保持することができ、
これらスタンドS及び共栓付試験管Tは図2に具体的に
示されている。共栓付試験管Tは試験管t及びプラグp
からなり、プラグpはネック部nを介して接続された頭
部hを有する。
【0014】可動テーブル84上へのスタンドSの載置
には、直交3軸ロボット(図示しない)が使用され、こ
のロボットはそのハンドにてスタンドSを把持でき、そ
して、把持したスタンドSを可動テーブル84上に位置
決めした状態で載置することができる。より詳しくは、
可動テーブル84上にはスタンドS1,S2の各載置位置
に一対ずつの位置決めピン(図示しない)が突出されて
おり、一方、スタンドSの底壁には位置決めピンを嵌合
可能とする一対の位置決め孔が形成されている。
【0015】ここで、スタンドS1内の共栓付試験管T
は全て空であり、これに対し、スタンドS2の共栓付試
験管T内にはその全てに分注すべき試液が既に入ってい
るものとする。更に、図1のみに示されているように可
動テーブル84にはその一側面に5つの被検出片85が
取り付けられ、これら被検出片85はスタンドS1,S2
内にてその各列中の共栓付試験管Tにそれぞれ対応して
配置されている。一方、可動台80側には近接センサ8
6が配置されており、この近接センサ86は被検出片8
5を検出することができる。可動テーブル84が図1に
示す位置にあるとき、スタンドS内の各試験管列におい
て、その先頭位置にある4本の共栓付試験管Tのグルー
プが基準ラインL上に位置付けられている。このとき、
近接センサ86は基準ラインL上の共栓付試験管グルー
プに対応した被検出片85を検出する。
【0016】図1に示す状態からACモータ83の駆動
を受けて可動テーブル84が前進し、近接センサ86が
次の共栓付試験管グループに対応した被検出片85を検
出すると、この検出時点で、ACモータ83の駆動、つ
まり、可動テーブル84の前進が停止され、次の共栓付
試験管グループが基準ラインL上に位置付けられる。即
ち、可動テーブル84は共栓付試験管グループのピッチ
間隔に等しい距離ずつ間欠的に前進し、各グループの共
栓付試験管Tを基準ラインL上に順次位置付けることが
できる
【0017】図2に示されているように可動台80自体
は、サイドシフトベース87を介してフレーム88に支
持されており、このサイドシフトベース87はガイドレ
ール81及びフィードスクリュー82の軸線方向と直交
する横方向に可動台80を移動させることができる。具
体的には、サイドシフトベース87は、小ストロークの
小エアシリンダ89と大ストロークの大エアシリンダ9
0とを含む。小エアシリンダ89はスタンドS内の共栓
付試験管列に関し、その列間の間隔D1に等しい距離だ
け可動テーブル84を図1に示す位置から右に移動させ
ることができ、これに対し、大エアシリンダ90はスタ
ンドS1,S2における長手軸線間の間隔D2に等しい距
離だけ可動台80を図1に示す位置から右方に移動させ
ることができる。
【0018】図1でみて可動台80の左方にはアームポ
スト91が配置され、このアームポスト91はブラケッ
ト92を介してフレーム88に取り付けられている。ア
ームポスト91はその上端から昇降軸93を突出させ、
そして、その内部には昇降軸93を昇降且つ回動させる
機構が組み込まれている。この機構は例えば、昇降軸9
3をスプライン軸とするとともに、その外側にスリーブ
を噛み合わせ、そして、昇降軸93を上下動させる昇降
シリンダ、そのスリーブを回転させるロータリシリンダ
を備えることで実現される。
【0019】昇降軸93の上端にはアーム94,95が
水平に取り付けられており、これらアーム94,95は
互い逆向きに延びている。アーム94,95は昇降軸9
3の昇降に伴い上下動し、また、その回動に伴い旋回す
る。一方のアーム94は2つのクランプユニット22を
備え、そして、他方のアーム95にはその先端にクラン
プユニット22に対するカウンタウエイト97を有して
いる。図2から明らかなように2つのクランプユニット
22は同一の構造を有し、アーム94の長手方向に離間
している。クランプユニット22の中心間の間隔は、ス
タンドS1,S2におけるの長手軸線間の間隔D2に一致
する。
【0020】より詳しくは、可動テーブル84上のスタ
ンドS1,S2が図1に示す位置にあるとき、アーム9
4,95の旋回に伴い、各クランプユニット22は前述
した基準ラインLを含む垂直面内まで移動され、そし
て、図2に示されるように基準ラインL上の共栓付試験
管グループ中、各スタンドS内の右側に位置する共栓付
試験管Tの上方にそれぞれ配置される。
【0021】クランプユニット22は垂直なクランプシ
リンダ24を備え、このクランプシリンダ24は一対の
クランプ爪25を有する。これらクランプ爪25はクラ
ンプシリンダ24から下向きに突出し、このクランプシ
リンダ24の作動を受けて開閉可能である。各クランプ
爪25の下端には楔ピン26がそれぞれ取り付けられて
おり、これら楔ピン26はクランク爪25間に向けて水
平に突出し、その先端は半球状をなしている。また、各
クランプ爪25には楔ピン26の上側に挟持片27が取
り付けられており、この挟持片27は板ばねからなる。
【0022】更に、クランプユニット22は垂直且つ下
向きの押し込みシリンダ28を備え、この押し込みシリ
ンダ28はそのピストンロッドの下端にゴム製のパッド
33を有している。パッド33はクランプ爪25間に位
置し、押し込みシリンダ28の作動を受けて上下動する
ことができる。図2に示す状態にあるとき、アーム94
は下降位置にあって、各クランプユニット22のクラン
プ爪25は開かれている。このとき、各クランプユニッ
ト22のクランプ爪25は対応する共栓付試験管Tのプ
ラグpの両側に位置している。このような状態からクラ
ンプ爪25が閉じられると、それらの楔ピン26は共栓
共栓付試験管Tのプラグpの頭部と試験管tの上端縁と
の間に進入し、そのプラグpのネック部nを両側から挟
み付ける。このような楔ピン26の進入は、試験管tを
下方に向けて押さえ付けながら、そのプラグpを試験管
tの口部から浮き上がらせることになり、これにより、
試験管tの口部に対するプラグpの密着が解除される。
楔ピン26の進入時、各クランプ爪25の挟持片27は
プラグpにおける頭部の上面に位置し、この際、プラグ
pが試験管tの口部から勢いよく飛び出そうとしても、
その飛び出しは挟持片27により防止される。つまり、
プラグpは一対ずつの楔ピン26と挟持片27とにより
確実に保持される。
【0023】この後、アーム94とともにクランプユニ
ット22が上昇されると、一対のクランプユニット22
はプラグpを試験管tの口部から引き抜き、そして、ア
ーム94の旋回により、スタンドS1,S2の上方から退
避する(図1参照)。逆に、退避状態にある一対のクラ
ンプユニット22は、対応する開栓状態の試験管tの上
方に再び戻されてから下降し、保持したプラグpを試験
管tの口部に位置付ける。この状態で、その一対のクラ
ンプ爪25が開かれると、プラグpは試験管tの口部内
に落とし込まれる。この後、クランプユニット22の押
し込みシリンダ28はそのパッド33を下降させ、パッ
ド33は試験管tの口部内にプラグpをしっかりと押し
込む。
【0024】上述の説明から明らかなように一対のクラ
ンプユニット22は基準ラインL上にある2つの共栓付
試験管T、つまり、スタンドS1,S2内の1個ずつ共栓
付試験管Tに対してアクセスし、これら共栓付試験管T
のプラグpを同時に開閉する。基準ラインL上における
他の2つの共栓付試験管Tに関し、これら共栓付試験管
Tのプラグpの開閉は、可動テーブル84を前述した間
隔D1に等しい距離だけ右方に移動させることで、一対
のクランプユニット22を使用し、同様にして可能とな
る。
【0025】図1に示されているように可動台80の近
傍には、可動台80の移動領域を避けて分注アームユニ
ット98が配置されている。この分注アームユニット9
8はハウジング99を備え、このハウジング99はその
上面に筒状の軸受100を有している。この軸受100
には昇降軸101が昇降自在に支持され、この昇降軸1
01は軸受100から上方に突出している。昇降軸10
1の上端には分注アーム102が取り付けられており、
この分注アーム102は水平に延びている。
【0026】図3から明らかなように昇降軸101はス
プライン軸として形成され、昇降軸101は軸受100
内にてスリーブユニットを介して昇降自在に支持されて
いるとともに、ハウジング99内を下方に延びている。
ここで、スリーブユニットは、昇降軸101にスプライ
ン係合したインナスリーブ103と、このインナスリー
ブ103と軸受100の内周面との間に回転自在にして
配置された段付きのアウタスリーブ104とからなり、
これらインナスリーブ103とアウタスリーブ104と
の間はキーを介して相互に連結されている。従って、ア
ウタスリーブ104はインナスリーブ103を介して昇
降軸101と一体的に回転可能である。
【0027】アウタスリーブ104は軸受101からハ
ウジング99内に向けて突出し、この突出端にギヤプー
リ105が取り付けられている。一方、ハウジング99
内には、昇降軸101の近傍にダンパ付きのステップモ
ータ106が固定して配置されており、このステップモ
ータ106の出力軸にはギヤプーリ107が取り付けら
れている。そして、これらギヤプーリ105,107間
にはタイミングベルト108が掛け回され、これによ
り、ステップモータ106は昇降軸101、つまり、分
注アーム102を旋回させることができる。
【0028】昇降軸101の下端はボールジョイント1
09を介してステップリニアモータ110、つまり、そ
の可動ロッド111に連結されている。この可動ロッド
111は昇降軸101と同軸に配置され、その下端に被
検出片112が取り付けられている。可動ロッド111
の下端部にはその近傍に上下一対の近接センサ113,
114がそれぞれ固定して配置され、これら近接センサ
113,114は、可動ロッド111の被検出片112
をそれぞれ検出することができる。
【0029】図3に示す状態にあるとき、ステップリニ
アモータ110の可動ロッド111はその下限位置にあ
り、被検出片112は下側の近接センサ114にて検出
されている。この状態にて、ステップリニアモータ11
0が駆動されると、可動ロッド111は昇降軸101を
押し上げ、図3中2点鎖線で示すように分注アーム10
2はその下降位置から上昇する。この上昇を受け、可動
ロッド111の被検出片112が上側の近接センサ11
3にて検出されると、この時点で、ステップリニアモー
タ110の駆動が停止され、分注アーム102は上昇位
置に位置付けられる。即ち、近接センサ113,114
は分注アーム102の昇降ストロークを決定する。
【0030】なお、上述した分注アーム102の昇降及
び旋回機構は、前述したアーム94の昇降及び旋回機構
と同様なものである。分注アーム102の先端にはチッ
プ装着ヘッド115が取り付けられており、それ故、こ
のチップ装着ヘッド115は分注アーム102の旋回に
伴い、図1に示すようにチップ取出位置とチップ廃棄位
置との間にて往復的に移動する。
【0031】ここで、図1中、チップ装着ヘッド115
の移動軌跡Cは1点鎖線で示され、基準ラインL上にあ
る共栓付試験管Tのうち、スタンドS2側の右に位置す
る共栓付試験管Tの直上を通過している。このように基
準ラインLに対して移動軌跡Cが接する位置は、以降の
説明においてチップ装着ヘッド115の吸注位置Xとし
て参照される。
【0032】チップ装着ヘッド115は図4に具体的に
示されている。チップ装着ヘッド115はヘッド本体1
16を備え、このヘッド本体116の下面に吸注プラグ
118が下向きに取り付けられている。この吸注プラグ
118はその上部に雄ねじ部117を有し、この雄ねじ
部117がヘッド本体116の下面に形成したねじ孔
(図示しない)に液密にねじ込まれている。
【0033】吸注プラグ118はその内部に吸注孔12
1が貫通して形成され、この吸注孔121はヘッド本体
116の内部通路(図示しない)に連通している。吸注
プラグ118はその上下の部分が逆向きのテーパ状をな
し、その下側の部分が2点鎖線で示すマイクロピペット
チップ(以下、単にチップと称する)PTの基端に密着
して差し込み可能となっている。
【0034】ヘッド本体116の両側には一対のエアシ
リンダ119が取り付けられている。これらエアシリン
ダ119は下方に突出するピストンロッドを有し、これ
らのピストンロッドはその下端にプッシャリング120
を支持している。このプッシャリング120は吸注プラ
グ118の上部を同心的に囲み、その内径は吸注プラグ
118の最大外径よりも大きいが、チップPTの基端の
外径よりも小さい。通常、プッシャリング120は吸注
プラグ118の上部に位置付けられ、図4から明らかな
ように吸注プラグ118の下部はプッシャリング120
から下方に突出した状態にある。
【0035】前述したヘッド本体116の内部通路はヘ
ッド本体外面のコネクタ121を介して可撓性チューブ
122に接続されており、この可撓性チューブ122は
図3に示されているように分注ユニット98に向けて延
び、分注ユニット98の電磁三方弁123に接続されて
いる。この電磁三方弁123は分注ユニット98のハウ
ジング99に取り付けられ、その一部がハウジング99
から突出している。
【0036】電磁三方弁123は2つの入出口と、1つ
の供給口とを有し、可撓性チューブ122は一方の入出
口に接続されている。供給口からは接続チューブ124
が延び、この接続チューブ124はウォータタンク12
5に接続されている。更に、他方の入出口は接続管12
6を介してシリンジ127に接続されており、このシリ
ンジ127はそのバレルから突出するプランジャ128
を有している。
【0037】シリンジ127の近傍にはステップリニア
モータ129が配置され、このステップリニアモータ1
29の可動ロッド30はシリンジ127と平行に延びて
いる。可動ロッド130の一端とシリンジ127のプラ
ンジャ128の突出端とは連結アーム131により相互
に接続されている。従って、ステップリニアモータ12
9はその可動ロッド130を介してシリンジ127のプ
ランジャ128を往復動させ、これにより、シリンジ1
27にその吸引動作及び吐出動作を行わせることができ
る。
【0038】シリンジ127からチップ装着ヘッド11
5の吸注プラグ118までの経路内はウォータタンク1
25から供給を受けた水で満たされた状態にあり、そし
て、前述した電磁三方弁123はその入出口同士のみを
連通させた休止位置にある。電磁三方弁123は上述経
路内を水で満たすための準備プロセスにて切換え作動さ
れる。より詳しくは、休止位置から切換えられると、電
磁三方弁123はその供給口とシリンジ127側の入出
口との間のみを連通させ、このとき、シリンジ127は
吸引動作を行い、ウォータタンク125から水を吸引す
る。そして、電磁三方弁123が休止位置に戻された
後、シリンジ127はその吐出動作を行い、吸引した水
をチップ装着ヘッド115に向けて吐出する。このよう
なシリンジ127による水の吸引及び吐出を繰り返し、
チップ装着ヘッド115までの経路内は全て水で満たさ
れる。この後、電磁三方弁123は休止位置に維持され
る。
【0039】図5に示されているように前述したチップ
取出位置側にはチップフィーダ132が配置されてい
る。このチップフィーダ132は水平なチップ保持ディ
スク133を備え、チップ保持ディスク133はチップ
取出位置に隣接して配置されている。チップ保持ディス
ク133には多数の送り込みスリット134が放射状に
形成され、これら送り込みスリット134はチップ保持
ディスク133の外周縁にてそれぞれ開口している。各
送り込みスリット134のスリット幅はチップPTの基
端部の外径よりも短く、これにより、各送り込みスリッ
ト134はチップPTの基端部を掛止した状態で、チッ
プPTを一列にして吊持することができる。なお、図5
は一部の送り込みスリット134内のみに保持されたチ
ップPTを示しているが、これは単に作図上の都合によ
るものである。
【0040】図6に示されているようにチップ保持ディ
スク133は垂直な回転軸135の上端に取り外し可能
に支持されている。チップ保持ディスク133の交換を
容易にするため、チップ保持ディスク133はその上面
中央に取っ手138を有する。回転軸135は軸受13
6に支持され、この軸受136からモータ収納ハウジン
グ137内に突出している。モータ収納ハウジング13
7内にて、回転軸135はカップリング139を介して
スピードコントロールモータ140、即ち、その出力軸
に連結されている。スピードコントロールモータ140
はモータ収納ハウジング137に支持されている。
【0041】チップ保持ディスク133の下方にはチッ
ププッシャ141が配置されている。チッププッシャ1
41は垂直なロッド部材からなり、このロッド部材はそ
の上下に押圧パッドを有している。なお、これらパッド
はチップPTの円筒形状に合致する円弧形状をなす。チ
ッププッシャ141の下端はリニアモータ142の可動
ロッド143に連結されている。リニアモータ142は
モータ収納ハウジング137内に固定して配置され、そ
の可動ロッド143の一端側の部分がモータ収納ハウジ
ング137から水平に突出している。ここで、可動ロッ
ド143はチップ保持ディスク33の径方向に延びてい
る。
【0042】可動ロッド143の他端には被検出片14
5が取り付けられ、この被検出片145は近接センサ1
46,147により検出可能となっている。より詳しく
は、近接センサ146,147は可動ロッド143の軸
線方向に離間し、可動ロッド143、即ち、チッププッ
シャ141のストロークを決定する。前述したチップ取
出位置にはチップ受取り部148が設けられている。こ
のチップ受取り部148は支柱149に取り付けられ、
チップ保持ディスク133と同一の高さ位置に位置付け
られている。より詳しくは、チップ受取り部148はチ
ップ保持ディスク133に向けて開口したU字形の受取
り溝を有し、この受取り溝がチッププッシャ141の移
動軸線を含む垂直面内にあって、チップ保持ディスク1
33の回転に伴い、その1つの送り込みスリット134
と整合可能、つまり、その送り込みスリット134の開
口端と接続可能となっている。従って、1つの送り込み
スリット134とチップ受取り部148が接続状態にあ
るとき、その送り込みスリット134から1個のチップ
PTをチップ受取り部148、即ち、その受取り溝内に
受け取ることができ、そして、そのチップPTは送り込
みスリット134内での場合と同様に受取り溝に吊持さ
れる。
【0043】図5に示されているようにチップ受取り部
148はその両側にチップ感知センサ150を備えてい
る。これらチップ感知センサ150は透過型の光電セン
サからなり、チップ受取り部148内のチップPTの有
無を検出する。更に、図6に示されているように支柱1
49の上部からはチップ保持ディスク133に向けてブ
ラケット151が突出している。このブラケット151
はその先端部が二股形状をなし、この二股先端部はチッ
プ保持ディスク133の外周縁を上下から挟み、且つ、
その外周縁の通過を許容している。ブラケット151の
二股先端部には回転角センサ152がそれぞれ取り付け
られている。これら回転角センサ152もまた透過型の
光電センサであって、垂直方向に離間対向している。一
方、図5から明らかなようにトレイディスク133の外
周縁には各送り込みスリット134に対応して、その開
口端に連なる凸部153がそれぞれ形成されており、こ
れら凸部153はチップ保持ディスク133の回転に伴
い、回転角センサ152間を通過する。回転角センサ1
52間に凸部153が位置付けられたとき、回転角セン
サ152はオン信号を出力し、このオン信号に基づき、
チップ保持ディスク133の回転角が検出される。
【0044】今、図5に示されているようにチップ保持
ディスク133中の1つの送り込みスリット134がチ
ップ受取り部148に合致した回転角位置にあるとき、
チッププッシャ141はリニアモータ142の駆動を受
け、チップ保持ディスク133の径方向外側に向けて前
進する。このようなチッププッシャ141の前進はその
送り込みスリット134内のチップ列をチップ受取り部
148に向けて押し出し、そのチップ列中の先頭のチッ
プPTをチップ受取り部148に供給する。この際、前
述したチップ感知センサ150はチップ受取り部148
内のチップPTを検出することでオン信号を出力し、こ
のオン信号を受け、チッププッシャ141の前進、つま
り、リニアモータ142の駆動が停止される。
【0045】この後、前述した分注アーム102の旋回
を伴い、図7に示されているようにチップ装着ヘッド1
15がチップ取出位置、つまり、チップ受取り部148
の上方に位置付けられる。チップ取出位置にて、チップ
装着ヘッド115はその一対のエアシリンダ119がチ
ップ保持ディスク113の周方向に離間した姿勢をと
る。この後、チップ装着ヘッド115が分注アーム10
2とともに下降すると、図8に示すように吸注プラグ1
18はチップ受取り部148内のチップPTの基端部に
密着して差し込まれ、これにより、吸注プラグ118に
チップPTが装着される。この際、チップPTはチップ
受取り部148により下方から支持されているので、吸
注プラグ118はチップPTに確実に挿入可能となる。
【0046】チップPTの装着後、分注アーム102が
上昇されると、チップ装着ヘッド115はチップPTを
伴って上昇し、これにより、チップ受取り部148から
チップPTが引き抜かれる。チップ受取り部148から
チップPTが完全に引き抜かれると、チップ感知センサ
150からの出力はオン信号からオフ信号に切り替わ
り、このオフ信号を受けて、チッププッシャ141はそ
の前進を再開し、次のチップPTをチップ受取り部14
8に供給する。
【0047】一方、チップ装着ヘッド115は分注アー
ム102の旋回を受け、前述した吸注位置Xの上方に位
置付けられる。このとき、基準ラインL上にある2つの
共栓付試験管T(即ち、スタンドS2側の吸注位置Xに
ある共栓付試験管及びスタンドS1側の共栓付試験管の
2つ)はそれらのプラグpが一対のクランプユニット2
2により開かれており、そして、これらクランプユニッ
ト22は図1に示すように可動テーブル84の上方から
退避した状態にある。また、基準ラインL上の開栓状態
にあるスタンドS2側の試験管tは前述した吸注位置X
に位置付けられている。
【0048】このような状態にて、分注アーム102と
ともにチップ装着ヘッド115が下降されると、チップ
PTは吸注位置Xの試験管t内に進入し、先端部分がそ
の試験管t内の試液中に所定の長さだけ没入する。ここ
で、チップPTの先端部の没入長さは試験管t内から吸
引すべき試液の吸引量に基づいて決定される。この後、
前述したシリンジ127(図3参照)の吸引動作を受
け、チップPT内に所定量の試液が試験管t内から吸引
されると、チップ装着ヘッド115は分注アーム102
とともに上昇される。従って、チップPTは試験管tか
ら抜け出し、試液の吸引を完了し、吸注位置Xの上方に
て待機する。
【0049】この後、サイドシフトサポート87の大エ
アシリンダ90の伸張作動を受け、可動テーブル84が
横移動すると、スタンドS1側の開栓された空の試験管
tが吸注位置Xに位置付けられる。この状態で、チップ
装着ヘッド115が再び下降され、そのチップPTが空
の試験管t内に進入すると、シリンジ127の吐出動作
を受け、チップPT内に吸引した試液は空の試験管tに
注入される。このような試液の分注が完了すると、チッ
プ装着ヘッド115はチップPTとともに上昇し、そし
て、分注アーム102の旋回を受け、チップPTの廃棄
位置まで移動する。
【0050】廃棄位置にて、チップ装着ヘッド115に
おける一対のエアシリンダ119が伸張されると、プッ
シャリング120は押し下げられて、チップPTの基端
縁に係合し、チップPTを下方に押圧する。この結果、
図9に示されているように吸注プラグ118からチップ
PTが押し出され、チップPTは廃棄位置にて、図示し
ない回収ボックス内に廃棄される。なお、チップPTの
装着が解除された後、一対のエアシリンダ119は収縮
し、プッシャリング120は元の位置に復帰する。
【0051】一方、チップPTの廃棄処理中にサイドシ
フトサポート87の大エアシリンダ90が収縮されると
ともに、2つのクランプユニット22は可動テーブル8
4の上方に戻った後に下降し、開栓状態にある2つの試
験管tにそれらのプラグpをそれぞれ差し込み、これら
試験管tを閉栓する。上述した一連の分注工程が完了す
ると、クランプユニット22は所定位置まで上昇し、そ
して、サイドシフトサポート87の小エアシリンダ89
の伸張作動を受けて可動テーブル84が横移動する。従
って、この場合、基準ラインL上の残り2つの共栓付試
験管Tが対応するクランプユニット22の下方にそれぞ
れ位置付けられる。この後、2つのクランプユニット2
2はその下方にある共栓付試験管Tのプラグpを抜き取
って保持し、可動テーブル84の上方から退避する。
【0052】この過程にて、チップ装着ヘッド115は
チップ装着位置に移動し、新たなチップPTを前述した
ようにして装着し、スタンドS2側の試験管tからスタ
ンドS1側の空の試験管tへの試液の分注が同様にして
実施される。基準ラインLの4本の共栓付試験管Tに関
して、試液の分注が完了すると、可動テーブル84はA
Cモータ83(図1参照)の駆動、即ち、フィードスク
リュー82の前進を受けて、スタンドS1,S2内におけ
る次の4本の共栓付試験管Tのグループが基準ラインL
上に位置付けられ、これら共栓付試験管Tに対し、試液
の分注が前述の場合と同様にして繰り返して実施され
る。
【0053】スタンドS1,S2内の全ての共栓付試験管
Tに関して分注が完了すると、前述したロボットは可動
テーブル84からスタンドS1,S2を順次取り外し、所
定の位置に移送する。より詳しくは、スタンドS1は次
工程に向けて移送され、スタンドS2は回収位置(図示
しない)に移送される。この後、可動テーブル84は後
退して初期位置に戻り、そして、この初期位置にて、可
動テーブル84はロボットにより新たなスタンドS1,
S2を受け取り、これらの新たなスタンドS1,S2内
の共栓付試験管Tに対して分注工程が繰り返し実施され
る。
【0054】前述の説明から既に明らかなように、スタ
ンドS2側の1本の共栓付試験管TとスタンドS1側の共
栓付試験管Tとの間にて試液の分注が実施される毎に、
チップ装着ヘッド115はチップフィーダ132から新
たなチップPTを装着して取り出すので、チップフィー
ダ132においてはその分注行程の実施毎にチップ保持
ディスク133内、つまり、その1つの送り込みスリッ
ト134内のチップPTは減少する。
【0055】このような状況にて、チッププッシャ14
1がその許容最長前進位置に到達しても、チップ感知セ
ンサ150からの出力がオン信号に切り替わらない場
合、チップフィーダ132のコントローラ(図示しな
い)はその送り込みスリット134が空であると判断す
る。この場合、コントローラは、チッププッシャ141
をその休止位置まで後退させた後にスピードコントロー
ルモータ140を駆動し、チップ保持ディスク133を
一方向に回転させて、次の送り込みスリット134をチ
ップ受取り部148に合致させる。
【0056】この後、チッププッシャ141は再び前進
して、チップ満状態の新たな折り込みスリット134内
のチップ列を押出し、そのチップ列の先頭のチップPT
をチップ受取り部148に供給する。従って、上述した
チップフィーダ132によれば、チップ保持ディスク1
33を間欠的に回転させることで、各送り込みスリット
134内のチップPTをチップ受取り部148に順次自
動的に供給することができる。
【0057】チップ保持ディスク133の全体が空にな
り、つまり、チップ保持ディスク133が既に1回転し
た状態にあり、チッププッシャ141による押出し動作
を受けても、チップ感知センサ150からの出力がオン
信号に切り替わらない場合、コントローラはチップ保持
ディスク133の交換要求指令を出力し、この時点で、
空のチップ保持ディスク133はチップ満状態の新たな
チップ保持ディスクに交換される。
【0058】本発明は上述の実施例に制約されるもので
はなく、種々の変形が可能である。例えば、チップ装着
ヘッド115のプッシャリング120は、各エアシリン
ダ119により上下動される一対のプッシャ爪に置き換
えることもでき、この場合、各プッシャ爪はその先端形
状がチップPTの基端形状に応じた円弧状をなしてい
る。
【0059】また、チップ装着ヘッド115の吸注プラ
グ118に関し、図10に示されているように吸注プラ
グ118は、その外周面下部が弾性材料、例えばウレタ
ンゴムのシールスリーブ200により被覆されている。
より詳しくは、シールスリーブ200はその外面が下向
きのテーパ形状をなし、そして、その内周面には上下一
対の環状突起202が形成されている。これら環状突起
202は吸注プラグ118のプラグ本体の環状溝にそれ
ぞれ嵌め合わされ、シールスリーブ200の抜け止めが
なされている。
【0060】上述の吸注プラグ118によれば、図11
に示されるように吸注プラグ118がチップPTに差し
込まれたとき、そのシールスリープ200はチップPT
の基端開口に弾性的に嵌合するので、チップPTの保持
性のみならず、吸注プラク118とチップPTとの間の
シール性が向上する。また、吸着プラグ118に対する
チップPTの装着及びその解除が繰り返されても、シー
ルスリーブ200はその上下の環状突起がプラグ本体の
環状溝にそれぞれ嵌合しているので、プラク本体からシ
ールスリーブ200が脱落してしまうこともない。
【0061】一方、前述した図5及び図6のチップフィ
ーダ132に代えて、図12〜図15に示すチップフィ
ーダ204であってもよく、このチップフィーダ204
に関し、以下に説明する。チップフィーダ204は、前
述のチップ保持ディスク133に代えてチップトレイ2
06を備え、このチップトレイ206の詳細は図13に
示されている。チップトレイ206は矩形の箱状をな
し、その上面にチップ保持板208を有している。この
チップ保持板208には送り込みスリット134と同様
な多数の送り込みスリット210が形成されており、こ
れら送り込みスリット210は互いに等間隔を存し且つ
平行に配置され、その一端がチップトレイ206の一側
面にてそれぞれ開口している。従って、各送り込みスリ
ット210は送り込みスリット134と同様にチップP
Tを一列に保持することができる。
【0062】また、チップトレイ206の底壁はチップ
トレイ206の他側面から突出する突出縁212を有
し、この突出縁212には各送り込みスリット210に
対応して被検出孔214が形成されている。更に、チッ
プ保持板208の上面中央からは取っ手216が突出さ
れている。この取っ手216はその脚部分が送り込みス
リット210間に位置付けられており、取っ手216が
送り込みスリット210内へのチップPTの装着や、送
り込みスリット210内でのチップPTの送り込みを阻
害することはない。更に詳しくは、取っ手216は、前
述したロボットにより把持されるスタンドSの把持部と
同様な構成を有し、それ故、ロボットはスタンドSの場
合と同様に、取っ手216を介してチップトレイ206
を移送することができる。つまり、チップトレイ206
はスタンドSと同様に可搬型となっている。
【0063】一方、図12に示すようにチップフィーダ
204は、前述したチップ取出位置の近傍に可動台装置
218を備え、この可動台装置218は一対のガイドレ
ール220と、これらガイドレール220間に配置され
たフィードスクリュー222を有し、フィードスクリュ
ー222の一端はカップリングを介してACモータ22
4に連結されている。なお、一対のガイドレール220
及びフィードスクリュー222はチップ受取り部148
の近傍を通過して延びている。
【0064】ガイドレール220及びフィードスクリュ
ー222には可動台226が取り付けられており、この
可動台226はACモータ224の駆動、つまり、フィ
ードスクリュー222の回転を受け、ガイドレール22
0に沿って移動することができる。可動台226はその
上面に前述したチップトレイ206を位置決めして受け
取ることができ、この場合、図12から明らかなように
チップトレイ206はその一側面をチップ受取り部14
8側に向けた状態で可動台226に載置される。なお、
ここでの位置決めには、前述した可動台84に対するス
タンドSの位置決めと同様な構成を採用することができ
る。
【0065】更に、可動台装置218の上方にはチップ
プッシャ228が配置されている。このチッププッシャ
228はチップ受取り部148と対向し、可動台226
上のチップトレイ206よりも若干高い位置に位置付け
られている。チッププッシャ228は前述のチッププッ
シャ141とは異なり、チップPTの基端部を押圧可能
な1個のパッドからなっている。
【0066】チッププッシャ228もまたリニアモータ
230における可動ロッド232の一端に取り付けら
れ、可動ロッド232の他端には被検出片234が備え
られている。この被検出片234は可動ロッド232の
軸線方向に離間した一対の近接センサ236,238に
より検出可能となっている。更に、図15に示されてい
るようにチッププッシャ228の下方には、上下一対の
透過型の光電センサ240が配置されており、これら光
電センサ240はチップトレイ206の被検出孔214
を検出することができる。つまり、一対の光電センサ2
40はチップ保持ディスク133のための前述した回転
角センサ152と同様な機能を有する。
【0067】更にまた、図15に示されているように可
動台226の下面からは被検出片242が垂下してお
り、この被検出片242は近接センサ244にて検出可
能となっている。近接センサ244はガイドレール22
0やフィードスクリュー222を支持するための支持台
に固定して取り付けられ、被検出片242を検出するこ
とで可動台226の位置決めに利用される。より詳しく
は、近接センサ244はACモータ224側に配置され
ており、チップトレイ206のための可動台226の受
け渡し位置(図4中の2点鎖線で示す位置)を決定す
る。
【0068】上述したチップフィーダ204にあって
も、チップフィーダ132の場合と同様に、チップトレ
イ206の1つの送り込みスリット210をチップ受取
り部148に整合させれば、チッププッシャ288の前
進に伴い、その送り込みスリット210内のチップPT
をチップ受取り部148に順次供給することできる。ま
た、送り込みスリット210内が空になった場合には可
動台226を介してチップトレイ206を移動させ、チ
ップ満状態にある次の送り込みスリット210をチップ
受取り部148に整合させることができる。
【0069】更に、チップトレイ206の全体が空にな
った場合、空のチップトレイ206は受け渡し位置に戻
され、この受け渡し位置にて可動台226上からロボッ
トにより取り外され、そして、可動台226上にチップ
満状態の新たなチップトレイ206が位置決めして載置
される。上述のチップフィーダ204の場合、チップト
レイ206の交換がロボットにより行われるので、その
交換を容易に行うことができ、チップトレイ206自体
の自動交換もまた可能となる。
【0070】更にまた、チップフィーダ204の場合に
あっては可動台226に代えてベルトコンベアを使用す
ることもできるし、また、チップフィーダはチップ装着
ヘッドがアクセス可能な範囲に複数配置されていてもよ
い。
【0071】
【発明の効果】以上説明したようにピペットチップの自
動交換装置によれば(請求項1)、チップ装着ヘッドの
吸注プラグに対するピペットチップの装着及びその解放
を自動的に行えることから、ピペットチップの自動交換
作業が可能となり、労力の大幅な軽減を図ることができ
る。また、チップ装着ヘッド自体にペットチップの解放
手段が備えられているので、チップ装着ヘッドは任意の
位置にてピペットチップを吸注プラグから解放すること
ができる。
【0072】そして、請求項1の自動交換装置の場合、
チップフィーダは互いに平行な複数の送り込みスリット
を有するチップホルダを備えているので、チップホルダ
に効率良く多数のピペットチップを保持でき、そして、
チップホルダの移動により各送り込みスリット内からそ
の取出位置にピペットチップを順次供給できる。また、
チップホルダ可搬型であるので、チップホルダの交換
が容易になり、チップホルダ自体の自動交換もまた可能
となる。
【0073】更に、チップ装着ヘッドの解放手段がプッ
シャリングを備えていれば(請求項)、プッシャリン
グは吸注ノズルからのピペットチップの解放を確実且つ
安定して行うことができ、また、吸注プラグの外周面が
弾性材料かなる被覆部材により形成されていれば(請求
)、ピペットチップの装着に関し、その保持性及び
シール性の向上を同時に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】分注装置の一部を示した平面図である。
【図2】図1の分注装置の側面図である。
【図3】分注アームユニットの内部構成を示した図であ
る。
【図4】チップ装着ヘッドの側面図である。
【図5】チップフィーダの平面図である。
【図6】図5のチップフィーダの側面図である。
【図7】チップフィーダ側のチップ受取り部の上方にチ
ップ装着ヘッドが移動した状態を示す図である。
【図8】図7の状態からチップ装着ヘッドが下降し、吸
注プラグがチップに差し込まれた状態を示す図である。
【図9】廃棄位置にて、チップ装着ヘッドの吸注プラグ
からチップが解放された状態を示す図である。
【図10】変形例の吸注プラグを一部破断して示す図で
ある。
【図11】図10の吸注プラグがチップの差し込まれた
状態を示す図である。
【図12】変形例のチップフィーダを示した平面図であ
る。
【図13】変形例のチップフィーダにて使用されるチッ
プトレイの平面図である。
【図14】図12のチップフィーダの正面図である。
【図15】図12のチップフィーダの側面図である。
【符号の説明】
115 チップ装着ヘッド 118 吸注プラグ 119 エアシリンダ(解放手段) 120 プッシャリング(解放手段) 132,204 チップフィーダ 133 チップ保持ディスク 134,210 送り込みスリット 141,228 チッププッシャ 148 チップ受取り部(取出位置) 200 シールスリーブ(被覆部材) 206 チップトレイ 226 可動台 PT ピペットチップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 35/00 - 35/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一列に並ぶピペットチップを所定の取出
    位置まで順次供給するチップフィーダと、前記取出位置
    に向けて移動可能なチップ装着ヘッドとを備え、 前記チップ装着ヘッドは、前記取出位置にあるピペット
    チップの基端部に嵌合して前記ピペットチップを装着す
    る吸注プラグと、装着されたピペットチップを前記吸注
    プラグから解放する解放手段とを含み、 前記チップフィーダは、前記取出位置に隣接して配置可
    能な可搬型のホルダであって、トレイ部材に前記ピペッ
    トチップを一列状態にして保持可能な複数の送り込みス
    リットを互いに平行にして形成し、且つ、前記且つ送り
    込みスリットを前記トレイ部材の外縁に開口させてなる
    可搬型のチップホルダと、前記チップホルダを前記送り
    込みスリットとは直交する方向に間欠的に移動させ、前
    記各送り込みスリットをその開口端が前記取出位置に順
    次位置すべく整合させる移動手段と、前記整合された送
    り込みスリット内のピペット列を前記取出位置に向けて
    押し出す押出し手段とを含 むことを特徴とするピペット
    チップの自動交換装置。
  2. 【請求項2】 前記解放手段は、前記吸注プラグに対し
    同心的に配置されたプッシャリングと、前記プッシャリ
    ングを前記吸注プラグの軸線方向に往復動させるシリン
    ダとを含むことを特徴とする請求項1に記載のピペット
    チップの自動交換装置。
  3. 【請求項3】 前記吸注プラグはその外周に弾性材料か
    らなる被覆部材を有することを特徴とする請求項1又は
    2に記載のピペットチップの自動交換装置。
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