JP2003075078A - 電磁浮遊炉の炉芯管汚れ防止装置 - Google Patents
電磁浮遊炉の炉芯管汚れ防止装置Info
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Abstract
察性の低下を防止する。 【解決手段】 電磁浮遊炉の炉芯管4の内側に、内底部
に試料ホルダ13を設けた内筒管12を同心状に配置す
る。内筒管12内に、内部の試料浮遊位置6のやや上方
位置に下端が達するように上部内筒管14を上方より挿
入して、上端部の突部15を上部炉芯管支持部材5aに
取り付け、上部内筒管14の外周面に内筒管12の内周
面を摺動させて上下方向に相対変位できるようにする。
内筒管12の下端に、内筒管移動機構部16の昇降ロッ
ド17の上端部を連結する。微少重力環境下にて試料浮
遊位置6に浮遊状態で加熱溶融させた試料7が蒸発して
も内筒管12により炉芯管4内面の汚れが防止されるよ
うにし、更に、内筒管12を下降動作させることによ
り、上部内筒管14により保護されていたクリアな部分
を露出させて、側面からの観察性が阻害されないように
する。
Description
圧の高い物質を試料として用いるときにも、炉芯管内面
の汚れや曇りを防止することができて、試料の観察性が
阻害されないようにするための電磁浮遊炉の炉芯管汚れ
防止装置に関するものである。
1つとしては、物性計測対象となる半導体や金属の試料
を溶融状態とし、その挙動から表面張力や粘性等の熱物
性値を取得する方法がある。
来、地上(重力環境下)においては、重力に起因する熱
対流や重力自体の影響等から精密な熱物性値を取得する
ことは極めて困難であったが、近年、図3に概略を示す
如く、地下に垂直に掘ったドロップシャフト1内に、地
上の落下塔2から落下カプセル3を自由落下させ、この
自由落下する落下カプセル3内に、10−5Gレベルの
微少重力環境(マイクログラビティ:μG)を短時間
(約10秒間)形成させることができるようにしてある
落下型無重力実験施設において、上記落下カプセル3内
に搭載した物性計測実験装置としての電磁浮遊炉を用い
ることにより、計測対象試料を浮遊させながら加熱溶融
させ、この状態で落下カプセル3を自由落下させて微少
重力環境を形成させることにより、上記浮遊状態で、加
熱溶融された試料の挙動を、重力の影響を取り除いた微
少重力環境下で観察して、対象試料の精密な熱物性値を
計測することが行われてきている。
載される電磁浮遊炉は、電磁誘導で試料の浮遊及び加熱
を行う装置であり、図4にその一例の概略を示す如く、
ある所要長さの炉芯管4を上下方向に配して、その上下
両端部をそれぞれ上部及び下部の炉芯管支持部材5a,
5bにて支持させ、該炉芯管4の中間部分における軸心
位置に、試料浮遊位置6を設定して、該試料浮遊位置6
よりもやや下方位置となる炉芯管4の内側に、物性計測
すべき試料7を載置する試料ホルダ8を設け、且つ上記
試料浮遊位置6を挟むようにした上下両側位置の炉芯管
4の外側面に、上下方向でそれぞれ対をなす浮遊コイル
9a,9bと加熱コイル10a,10bとを取り付け、
上下の浮遊コイル9a,9bに逆向きの高周波電流を流
すことにより、図4に二点鎖線で示す如き試料ホルダ8
上に載置された試料7に誘導電流を誘起して、この試料
7に誘起された誘導電流と浮遊コイル9a,9bの電流
との反発により図4に実線で示す如く試料7を試料浮遊
位置6にて浮遊させると共に、上下の加熱コイル10
a,10bに同方向の高周波電流を流すことにより試料
7に誘導電流を流し、この誘導電流によるジュール熱に
より試料7を加熱して溶融させることができるようにし
てあり、更に又、上記試料浮遊位置6の側方となる炉芯
管4の外部位置に、CCDカメラ等の観察装置11を上
記試料浮遊位置6に向けて装備した構成としてある。
金属の物性計測を行う場合は、先ず、物性計測を所望す
る物質の球形に成形した試料7を、試料ホルダ8上に載
置した後、上部或いは下部の炉芯管支持部材5a,5b
側に接続して備えた図示しない真空ポンプやガス置換装
置を用いて上記炉芯管4内部の真空吸引やガス置換等の
実験前準備作業を行い、次に、浮遊コイル9a,9bと
加熱コイル10a,10bにそれぞれ所定の高周波電流
を流して、上記試料7を試料浮遊位置6に浮遊させると
共に試料7が所定の目標温度に達するまで加熱し、次い
で、試料7が目標温度に到達した時点で落下カプセル3
の自由落下を開始させることにより微少重力環境を形成
させて、該微少重力環境下において試料浮遊位置6にて
浮遊状態で加熱溶融される試料7の挙動を、観察装置1
1により観察するようにしている。
微少重力環境下にて電磁浮遊炉を用いて行う物性計測
は、当初は蒸気圧の低い物質、すなわち、蒸発し難い物
質を計測対象試料7とした実験が主であったため、あま
り問題が生じることはなかったが、蒸気圧の高い物質の
物性を計測しようとすると、試料7を加熱溶融する際に
発生する該試料7の蒸気により炉芯管4の内面が汚れ
て、すぐに曇ってしまい、試料浮遊位置6にて浮遊状態
で加熱溶融させた試料7の観察が困難になるという問題
が生じ、このため頻繁に炉芯管4の清掃や交換が必要と
なることから、その清掃作業や交換作業に多くの時間を
要するという問題がある。
う場合に生じる炉芯管4の曇りを防止する手法として
は、炉芯管4の内部にガスフローを形成させ、このガス
フローにより計測対象試料7の蒸気を炉芯管4内より吹
き流して除去させることも考えられるが、この場合、リ
ソースの問題や、加熱溶融させる試料7の温度低下の問
題が生じるため採用は困難である。
の高い物質を計測対象試料とする場合にも該試料の蒸気
による炉芯管内面の汚れに起因する曇りを防止でき、浮
遊状態にて加熱溶融される試料の観察性が低下すること
を防止できる電磁浮遊炉の炉芯管汚れ防止装置を提供し
ようとするものである。
決するために、上下方向に延びる炉芯管の中間部位置の
軸心部に設定した試料浮遊位置を上下両側から挟むよう
に該炉芯管の外側面に、上下一対の浮遊コイル及び加熱
コイルをそれぞれ取り付けて、上下の浮遊コイルに逆向
きの高周波電流を流すことにより上記試料浮遊位置に試
料を浮遊させると共に、上下の加熱コイルに同方向の高
周波電流を流して試料を加熱溶融させ、該試料浮遊位置
にて加熱溶融される試料の挙動を、炉芯管外部の側方位
置より観察できるようにしてある電磁浮遊炉における上
記炉芯管の内側に、該炉芯管よりも小径で閉塞した下端
部の内底部に試料を載置するための試料ホルダを設けて
なる内筒管を、上記試料浮遊位置を取り囲むように上記
炉芯管と同軸心上に配置して、上記試料浮遊位置の周囲
が内筒管と炉芯管による二重管構造となるようにした構
成とする。
測を行う場合、浮遊コイルと加熱コイルの作用により試
料を試料浮遊位置にて浮遊させると共に加熱溶融させる
と、上記試料が蒸気圧の高い物質の場合には、試料の加
熱溶融に伴い該試料の蒸気が発生するが、上記試料浮遊
位置の炉芯管の内側には内筒管が配置されているため、
炉芯管の内面が試料の蒸気により汚れて曇ることは防止
されることになる。
上部内筒管を、下端が試料浮遊位置のやや上方位置に達
するように内筒管内に上方より挿入し、該内筒管の内周
面と上記上部内筒管の外周面とを摺動させて上下方向に
相対変位できるようにして、上記内筒管の試料浮遊位置
よりもやや上方位置から上端までの内周面を上部内筒管
により保護できるようにし、更に、該内筒管の下端に、
内筒管移動機構部の昇降ロッドの上端部を連結し、該内
筒管移動機構部により、内筒管を一定速度で昇降動作で
きるようにした構成とすることにより、内筒管の内周面
が試料の蒸気により汚染されて曇ったときに、上記内筒
管を所要量下降させることで、それまで上部内筒管によ
り保護されていた清浄な内周面を有する部分の内筒管の
管壁を、試料浮遊位置の周囲に露出させることができる
ため、上記内筒管の曇りを容易に解消できて、試料浮遊
位置にて浮遊状態で溶融される試料の観察性が低下する
ことを防止でき、更に、内筒管を昇降ロッドを介して下
降させることにより、試料浮遊位置の周囲に、それまで
上部内筒管に保護されていた清浄な内周面を有する部分
の内筒管の管壁を連続的に露出させることができるた
め、試料浮遊位置にて浮遊状態で加熱溶融される試料の
観察性の低下を解消できる。
を参照して説明する。
管汚れ防止装置の実施の一形態を示すもので、図4に示
した電磁浮遊炉と同様に、炉芯管4の上下両端部を炉芯
管支持部材5a,5bに保持させて、該炉芯管4の、中
間部分の軸心位置に試料浮遊位置6を設定し、且つ上記
試料浮遊位置6を挟むように上下両側位置の炉芯管4の
外側面に、上下一対の浮遊コイル9a,9b及び加熱コ
イル10a,10bを取り付けた構成としてある電磁浮
遊炉において、上記炉芯管4の内側に、該炉芯管4より
小径で且つ炉芯管4よりも短かくしてある円筒形状の下
端部を閉塞してその内底部に試料7を載置するための試
料ホルダ13を設けてなる内筒管12を、上記炉芯管4
と同軸心上となるようにして試料浮遊位置6を取り囲む
ように配置して、試料浮遊位置6の周囲が、内筒管12
と炉芯管4とによる2重管構造となるようにする。
外径を有し且つ上端部にフランジ状の突部15を有する
内筒管14を上部内筒管として用い、該上部内筒管14
を、下端が試料浮遊位置6のやや上方位置に達するよう
に内筒管12内に上方より挿入して、内筒管12の内周
面と上部内筒管14の外周面とを摺接させた状態で上下
方向に相対変位できるようにし、且つ上端部の突部15
を上部炉芯管支持部材5aに取り付けて支持させるよう
にして、内筒管12の試料浮遊位置6よりもやや上方位
置から上端までの内周面を上部内筒管12により保護さ
れるようにする。
に、その下端に、炉芯管4の軸心に沿って該炉芯管4内
に下方より挿入配置した昇降ロッド17の上端部を連結
して、該昇降ロッド17の下端部を内筒管移動機構部1
6に昇降可能に連結支持し、昇降ロッド17を昇降させ
ることにより内筒管12を所定の速度で昇降できるよう
にする。
の使用環境が微少重力環境下であることから、モータ駆
動系等によるGジッタの発生は極力抑制する必要がある
ため、昇降ロッド17の下端部と、該昇降ロッド17を
昇降させる駆動部(図示せず)との間に、磁石同士の吸
引力及び又は反発力を利用して、非接触で上記昇降ロッ
ド17に駆動力を伝達できる磁気カップリング18を用
いた直線導入機構を採用したものとしてある。
製としてあり、又、上部内筒管14はマシナブルセラミ
ックス製又は耐熱ガラス製としてある。又、上記内筒管
移動機構部16の昇降ロッド17の上側ストロークエン
ドにおいて、内筒管12は、試料ホルダ13が試料浮遊
位置6のやや下方位置に配置されるようにしてあり、一
方、昇降ロッド17の上側ストロークエンドからの下降
動作に伴う内筒管12の下降動作は、該内筒管12の内
周面と上部内筒管14の外周面が、落下カプセル3の自
由落下中、すなわち、該落下カプセル3内に微少重力環
境が形成されている間中、継続して摺動できる所定の速
度に設定してある。その他、図4に示したものと同一の
ものには同一符号が付してある。
図3に示した如き落下型無重力実験施設において、落下
カプセル3内に、上記本発明の炉芯管汚れ防止装置を採
用した電磁浮遊炉を搭載しておく。この状態にて、先
ず、図1に二点鎖線で示す如く、内筒管12の試料ホル
ダ13上に、球形の計測対象試料7を載置すると共に、
内筒管移動機構部16の昇降ロッド17を上側ストロー
クエンドまで上昇させて、内筒管12の試料ホルダ13
上の試料7が、試料浮遊位置6のやや下方に配置された
状態とする。この際、内筒管12は、試料ホルダ13近
傍となる下端部を除く内面が、すべて上部内筒管14に
より保護された状態となっている。
引及びガス置換等の実験前準備作業を施すことにより、
上部内筒管14及び内筒管12内の真空吸引及びガス置
換を実施した後、浮遊コイル9a,9bに高周波電流を
流して、図1に二点鎖線で示す如き試料ホルダ13上の
試料7を、図1に実線で示す如く試料浮遊位置6に浮遊
させると共に、加熱コイル10a,10bに高周波電流
を流して上記浮遊状態の試料7を所定の目標温度に達す
るまで加熱し、次いで、試料7の温度が所定温度に到達
して溶融された時点で、落下カプセル3の自由落下によ
る微少重力環境の形成を開始させ、同時に、内筒管移動
機構部16により昇降ロッド17を介して内筒管12の
下降動作を開始させた状態として、上記浮遊状態で加熱
溶融される試料7の挙動の観察を観察装置11により行
うようにする。
場合には、試料7の加熱溶融に伴い該試料7の蒸気が発
生するようになるが、試料浮遊位置6の周囲は、炉芯管
4とその内側の内筒管12との2重管構造としてあるた
め、上記試料7の蒸気は、内筒管12により遮られて炉
芯管4に達することは防止される。これにより、炉芯管
4内面が汚れたり曇ったりすることが防止され、又、浮
遊コイル9a,9bや加熱コイル10a,10bが汚れ
ることも防止される。
付着すると、該内筒管12の内面が汚されるようになる
が、内筒管12の上部内筒管14と接している部分の内
周面は、該上部内筒管14により保護されているため、
試料7の蒸気が付着することはなく清浄なまま保たれて
いる。したがって、微少重力環境が形成されている間
中、連続的に内筒管移動機構部16により昇降ロッド1
7を介して上部内筒管12が下降動作させられると、こ
の下降動作により、図2に示す如く、それまで上部内筒
管12により保護されていた部分、すなわち、試料7の
蒸気が付着することなく清浄なまま保持されていた部分
の内筒管12の内周面が、上部内筒管12の下端位置よ
り連続的に引き下ろされて試料浮遊位置6の周囲にて露
出するようになるため、上記内筒管12の新たに露出さ
れた清浄な内周面の部分を通して、試料浮遊位置6にて
浮遊状態で加熱溶融される試料7の観察が行われる。
了による微少重力環境の形成終了と共に、内筒管12の
下降動作を停止し、又、浮遊コイル9a,9b及び加熱
コイル10a,10bへの高周波電流の供給を終了し
て、浮遊させていた試料7を、試料ホルダ13上に落下
させて回収する。
2を設けて、試料浮遊位置6の周囲を、内筒管12及び
炉芯管4からなる2重管構造としてあるので、たとえ試
料7が蒸気圧の高い物質であっても、試料7の蒸気を内
筒管12により遮ることで、試料7蒸気による炉芯管4
の汚れを防止できて曇りを解消できると共に、浮遊コイ
ル9a,9bや加熱コイル10a,10bの汚染も防止
できる。又、内筒管12の内周面が試料7の蒸気により
汚染された場合には、該内筒管12を下降動作させるこ
とで、試料浮遊位置6の周囲に、それまで上部内筒管1
4によって試料7の蒸気から保護されていた内筒管12
のクリアな内周面を有する部分の管壁を露出させること
ができるため、該試料7を微少重力環境下にて浮遊状態
で加熱溶融させて、観察装置11により観察するとき
に、観察性が阻害される虞を防止することができる。
されるものではなく、微少重力環境下にて浮遊させ且つ
加熱溶融させた試料7の観察を行う間、内筒管12の内
周面を、上部内筒管14の外周面にて摺動させながら連
続的に下方に引き出せるようにすれば、内筒管12、上
部内筒管14及び炉芯管4の上下方向の長さ寸法は、微
少重力環境を形成させる時間の長さや内筒管移動機構部
16による内筒管12の下降動作の動作速度に応じて適
宜設定してよいこと、その他、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であ
る。
炉芯管汚れ防止装置によれば、上下方向に延びる炉芯管
の中間部位置の軸心部に設定した試料浮遊位置を上下両
側から挟むように該炉芯管の外側面に、上下一対の浮遊
コイル及び加熱コイルをそれぞれ取り付けて、上下の浮
遊コイルに逆向きの高周波電流を流すことにより上記試
料浮遊位置に試料を浮遊させると共に、上下の加熱コイ
ルに同方向の高周波電流を流して試料を加熱溶融させ、
該試料浮遊位置にて加熱溶融される試料の挙動を、炉芯
管外部の側方位置より観察できるようにしてある電磁浮
遊炉における上記炉芯管の内側に、該炉芯管よりも小径
で閉塞した下端部の内底部に試料を載置するための試料
ホルダを設けてなる内筒管を、上記試料浮遊位置を取り
囲むように上記炉芯管と同軸心上に配置して、上記試料
浮遊位置の周囲が内筒管と炉芯管による二重管構造とな
るようにした構成としてあるので、電磁浮遊炉における
物性計測対象試料として蒸気圧の高い物質を用いる場合
にも、試料浮遊位置にて浮遊状態で加熱溶融される該試
料の蒸気を、内筒管で遮ることができて、試料の蒸気に
より炉芯管が曇る虞を解消できるという優れた効果を発
揮し、又、内筒管の内径と対応した外径を有する上部内
筒管を、下端が試料浮遊位置のやや上方位置に達するよ
うに内筒管内に上方より挿入し、該内筒管の内周面と上
記上部内筒管の外周面とを摺動させて上下方向に相対変
位できるようにして、上記内筒管の試料浮遊位置よりも
やや上方位置から上端までの内周面を上部内筒管により
保護できるようにし、更に、該内筒管の下端に、内筒管
移動機構部の昇降ロッドの上端部を連結し、該内筒管移
動機構部により、内筒管を一定速度で昇降動作できるよ
うにした構成とすることにより、内筒管の内周面が試料
の蒸気により汚れて曇ったときに、上記内筒管を所要量
下降させることで、それまで上部内筒管により保護され
ていた清浄な内周面を有する部分の内筒管の管壁を、試
料浮遊位置の周囲に露出させることができるため、上記
内筒管の曇りを容易に解消できて、試料浮遊位置にて浮
遊状態で溶融される試料の観察性が低下することを防止
でき、更に、内筒管を昇降ロッドを介して下降させるこ
とにより、試料浮遊位置の周囲に、それまで上部内筒管
に保護されていた清浄な内周面を有する部分の内筒管の
管壁を連続的に露出させることができるため、試料浮遊
位置にて浮遊状態で加熱溶融される試料の観察性の低下
を解消できるという優れた効果を発揮する。
施の一形態を示す切断概略側面図である。
ある。
である。
示す切断側面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 上下方向に延びる炉芯管の中間部位置の
軸心部に設定した試料浮遊位置を上下両側から挟むよう
に該炉芯管の外側面に、上下一対の浮遊コイル及び加熱
コイルをそれぞれ取り付けて、上下の浮遊コイルに逆向
きの高周波電流を流すことにより上記試料浮遊位置に試
料を浮遊させると共に、上下の加熱コイルに同方向の高
周波電流を流して試料を加熱溶融させ、該試料浮遊位置
にて加熱溶融される試料の挙動を、炉芯管外部の側方位
置より観察できるようにしてある電磁浮遊炉における上
記炉芯管の内側に、該炉芯管よりも小径で閉塞した下端
部の内底部に試料を載置するための試料ホルダを設けて
なる内筒管を、上記試料浮遊位置を取り囲むように上記
炉芯管と同軸心上に配置して、上記試料浮遊位置の周囲
が内筒管と炉芯管による二重管構造となるようにした構
成を有することを特徴とする電磁浮遊炉の炉芯管汚れ防
止装置。 - 【請求項2】 内筒管の内径と対応した外径を有する上
部内筒管を、下端が試料浮遊位置のやや上方位置に達す
るように内筒管内に上方より挿入し、該内筒管の内周面
と上記上部内筒管の外周面とを摺動させて上下方向に相
対変位できるようにして、上記内筒管の試料浮遊位置よ
りもやや上方位置から上端までの内周面を上部内筒管に
より保護できるようにし、更に、該内筒管の下端に、内
筒管移動機構部の昇降ロッドの上端部を連結し、該内筒
管移動機構部により、内筒管を一定速度で昇降動作でき
るようにした請求項1記載の電磁浮遊炉の炉芯管汚れ防
止装置。
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